JPH0859815A - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートの製造方法

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JPH0859815A
JPH0859815A JP19670194A JP19670194A JPH0859815A JP H0859815 A JPH0859815 A JP H0859815A JP 19670194 A JP19670194 A JP 19670194A JP 19670194 A JP19670194 A JP 19670194A JP H0859815 A JPH0859815 A JP H0859815A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、特に着色のない品質の優れた芳香
族ポリカ−ボネ−トを得る方法を提供することにある。 【構成】 溶融重合法による芳香族ポリカ−ボネ−トの
製造に際し、ジアルキルカーボネートからエステル交換
反応により製造された純粋なジフェニルカーボネートと
芳香族ジヒドロキシ化合物とを反応させて着色のない芳
香族ポリカ−ボネ−トを製造する方法に関する。 【効果】 本発明方法により得られたジフェニルカーボ
ネートを原料として使用することにより、色調の優れた
芳香族ポリカ−ボネ−トを容易に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族ポリカーボネート
の製造方法に関する。更に詳細には、ジアルキルカーボ
ネートからエステル交換反応によって製造された純粋な
ジフェニルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物と
を反応させて着色のないポリカーボネートを製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネートは、耐熱性、耐
衝撃性、透明性などに優れたエンジニアリングプラスチ
ックとして、多くの分野に幅広く用いられている。この
芳香族ポリカーボネートの製造方法については、従来種
々の研究が行なわれ、その中で、芳香族ジヒドロキシ化
合物、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(以下ビスフェノールAという)とホスゲンと
を反応させる界面重合法が一般的である。
【0003】しかしながら、このホスゲンを用いる界面
重合法においては、有毒なホスゲンを用いなければなら
ないこと、大量の溶剤を使用すること、副生する塩化水
素を中和するために大量のアルカリが必要なこと、塩化
ナトリウムなどの含塩素化合物により装置が腐食するお
それがあること、等の問題がある。
【0004】一方、芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェ
ニルカーボネートから、芳香族ポリカーボネートを製造
する方法としては、例えば、ビスフェノールAとジフェ
ニルカーボネートを溶融状態でエステル交換反応させる
溶融重合法が以前から知られている。この方法を用いる
ことにより、前述の問題点は解決できるが、この方法で
はモノマーであるジフェニルカーボネートを充分精製し
なければ、生成する芳香族ポリカーボネートが着色する
という問題がある。
【0005】ジフェニルカーボネートをホスゲン法、即
ち塩基性化合物の存在下フェノールとホスゲンとを反応
させる方法で製造した場合は、生成物のジフェニルカー
ボネートを温水で洗浄する等の精製方法が公知である
(松金幹夫他、プラスチック材料講座ポリカーボネー
ト樹脂、1969年、日刊工業新聞社、第62頁及び6
4頁)。また、精製したジフェニルカーボネートを用い
て溶融重合法により芳香族ポリカーボネートを製造した
場合には、透明な着色のないポリカーボネートが得られ
ることも知られている(特公昭38−1373号公報,
特公昭42−9820号公報)。しかし、この溶融重合
法は重合工程ではホスゲンを使用しないものの、上記の
様にモノマー製造工程ではホスゲンを使用するため、や
はり含塩素化合物による装置の腐食やモノマーの精製が
不充分な場合は最終製品のポリマーの着色の問題があ
る。
【0006】これを解決する方法として、ジアルキルカ
ーボネートをフェノールの存在下エステル交換する方法
により合成されたジフェニルカーボネートを用いること
が提案されている。しかし、この方法においても着色の
問題は未だ充分に解決するには至っていないのが現状で
ある。
【0007】そこで、例えば特開昭61−172852
号公報においては、触媒の改良によりジフェニルカーボ
ネート中の不純物の低減を計ることが提案されているも
のの、公報の記載から判るようにそれでも不純物は10
00ppm程度存在し、未だ十分なものとは言い難い。
【0008】また別の方法として、特開平4−1008
24号公報には重合触媒を使用せず、塩素含有量が0.
05ppm以下であり、かつ、キサントン含有量が10
ppm以下であるジアリールカーボネートを用いる方法
が記載されている。しかしながら、この方法において
は、重合時に触媒を用いないものであり、重合する場合
は反応速度が著しく低下するという別の問題があり、工
業的な方法としては実用性に乏しい。
【0009】また、特開平6−179744号には、サ
リチル酸フェニル、o−フェノキシ安息香酸およびo−
フェノキシ安息香酸フェニルを実質上含まない炭酸ジエ
ステルを用いることが記載されている。しかし、本発明
者らの検討によれば、ジメチルカーボネートから製造さ
れた市販のジフェニルカーボネートからはこれらの化合
物は検出されなかった。しかしながら、市販のジフェニ
ルカーボネートを使用してそのまま重合を行った場合に
は、生成するポリカーボネートはかなり着色する。この
ことから、着色の原因は他の物質によるものであると推
察される。上記の如く、ジアルキルカーボネートから製
造されるジフェニルカーボネートを用いて、着色のない
芳香族ポリカーボネートを製造する方法は未だ確立され
ていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジフェニル
カーボネートを用いて、エステル交換法( 溶融重合法 )
により、着色のない芳香族ポリカーボネートを実用的な
反応速度で、効率良く製造する方法を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな問題点を解決するために鋭意検討を行なった結果、
ジアルキルカーボネートから製造されたジフェニルカー
ボネート中には、特開平4−100824号公報で指摘
されているキサントン以外に、1100ppm程度のo
−メトキシ安息香酸フェニルが不純物として含まれてい
ることを見い出した。また、この不純物を除去したジフ
ェニルカーボネートを使用した場合には、触媒の存在下
で重縮合反応をさせても殆ど着色のないポリカーボネー
トが製造でき、o−メトキシ安息香酸フェニルが着色の
原因になっていることを見い出し、本発明を完成させる
に至った。
【0012】即ち、本発明はジフェニルカーボネートと
芳香族ジヒドロキシ化合物とを反応させて芳香族ポリカ
ーボネートを製造するに当たり、原料としてo−メトキ
シ安息香酸フェニルおよびキサントンを実質上含有しな
いジフェニルカーボネートを用いることを特徴とする芳
香族ポリカーボネートの製造方法である。
【0013】さらに、塩素および鉄がポリカーボネート
の着色の原因になることも知られている。色調に優れた
ポリカーボネートを製造するには、これらの不純物を実
質上含有しない原料を用いることが好ましい。しかし、
本発明において、使用する原料中に高い濃度で塩素また
は鉄を含有する場合は、予め洗浄、蒸留、再結晶などの
方法により精製してから用いる。
【0014】上に記した塩素とは、加水分解可能な塩素
を示し、共有結合により炭素原子と結合し、通常の加水
分解条件で分解しない塩素は含まない。加水分解可能な
塩素の例としては、塩酸などの酸あるいは塩化ナトリウ
ム、塩化カリウムなどの塩として存在する塩素、あるい
はフェニルクロロホーメートのような有機性の加水分解
可能な塩素を挙げることができる。また、鉄とは含有し
ているすべての形の鉄を意味し、金属鉄、二価の鉄イオ
ンおよび鉄化合物、三価の鉄イオンおよび鉄化合物を意
味する。
【0015】本発明で用いられるジフェニルカーボネー
トの製造方法としては特に制限はなく、例えば、ジアル
キルカーボネートとフェノールを公知の触媒の存在下に
エステル交換反応させる方法、あるいはアルキルフェニ
ルカーボネートを合成した後にこれを公知の触媒で不均
化する方法によって合成される。このようにして得られ
るジフェニルカーボネート中には不純物として、110
0ppm程度のo−メトキシ安息香酸フェニルが含有さ
れており、またキサントンが40ppm程度含まれてい
る。この様な不純物を含有するジフェニルカーボネート
をそのまま原料として使用した場合には上記した様に生
成するポリカーボネートが着色する。
【0016】本発明において、着色のないポリカーボネ
ートを得るにはジフェニルカーボネート中のo−メトキ
シ安息香酸フェニルの含有量は、重量/重量で50pp
m以下であって、実質的に含有しないことが望ましい。
この様なジフェニルカーボネートは上記により生成した
ジフェニルカーボネートを洗浄、蒸留または再結晶、あ
るいはこれらの方法の組み合わせにより精製することに
より得られる。これらの精製は、必要であれば複数回行
っても良い。この精製工程において、ジフェニルカーボ
ネート中に不純物として含有するキサントンも同時に除
去され、キサントンも実質的に含有されないものとな
る。
【0017】上述の精製方法について以下に具体的に説
明する。 (1)洗浄は、ジフェニルカーボネートが実質的に溶解
しないか、あるいは、わずかに溶解する溶媒とジフェニ
ルカーボネートとを攪拌・混合の手段により充分接触さ
せることにより行うことができる。この操作は室温付近
の温度でジフェニルカーボネートが固体のまま行うこと
も可能であるが、ジフェニルカーボネートの融点以上の
温度で行うと、より効率的に行うことができる。 (2)蒸留は通常の方法を用いることができる。すなわ
ち、760〜0.1mmHgの圧力下、多段あるいは単
段の蒸留塔を用いてジフェニルカーボネートを蒸留精製
する。蒸留温度については、ジフェニルカーボネートの
分解を避けるために釜温度は250℃以下にすることが
好ましい。 (3)再結晶は通常の方法を用いることができる。すな
わち、室温付近でのジフェニルカーボネートの溶解度が
小さく、且つ高温での溶解度が大きい溶媒を用いて、一
旦高温でジフェニルカーボネートを溶解させる。この溶
液を室温付近まで冷却することによりジフェニルカーボ
ネートを析出させ、溶媒と分離し、精製する。尚、高温
とは使用する溶媒の沸点以下であって、室温以上の温度
であればいかなる温度でも構わないが、使用する溶媒の
沸点がジフェニルカーボネートの融点より高い溶媒を用
いる場合は、ジフェニルカーボネートの融点以下の温度
で操作することが好ましい。好適に使用できる溶媒とし
ては、ヘプタン、トルエン、イソプロパノール等を挙げ
ることができる。
【0018】上記のジフェニルカーボネート製造工程の
エステル交換反応あるいは不均化反応の触媒としては公
知のものが使用できる。これらの化合物としては、例え
ば上述の特開平4−100824号公報に記述されてい
る化合物、即ち、鉛化合物類、銅化合物類、アルカリ金
属錯体、亜鉛錯体、カドミウム錯体、鉄族金属化合物、
ジルコニウム錯体、ルイス酸類化合物、有機スズ化合
物、固体酸触媒などを例示することができる。
【0019】本発明における芳香族ポリカーボネート
は、上記の如く精製されたジフェニルカーボネートと芳
香族ジヒドロキシ化合物とを公知の方法で溶融重縮合さ
せて製造することができる。
【0020】次に、本発明における芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法について、以下具体的に説明する。本発
明で用いられる芳香族ジヒドロキシ化合物としては、二
価のフェノールであればどのようなものでも良い。具体
的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノ
ールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジ
フェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−
ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等を挙げること
ができる。 これらのうちでは、特に2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましく用いられ
る。また、これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独
でも、あるいは組み合わせて用いることができる。
【0021】また、本発明では、芳香族ポリカーボネー
トを製造するに際して、上記のような芳香族ジヒドロキ
シ化合物とジフェニルカーボネートとともに、1分子中
に3個以上の官能基を有する多官能性化合物を用いるこ
ともできる。多官能性化合物は芳香族ジヒドロキシ化合
物1モルに対して、通常0.01〜3モル%、好ましく
は0.05〜1モル%の範囲で用いられる。
【0022】このような多官能性化合物としては、フェ
ノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物が
好ましく、特にフェノール性水酸基を3個含有する化合
物が好ましい。具体的には、フロログルシン、2,6−
ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、1,
3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、
1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)
−4−メチルフェノール、トリメリット酸、1,3,5
−ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸等が挙げら
れる。
【0023】本発明で、芳香族ポリカーボネートをエス
テル交換反応により製造するに際して使用される触媒と
しては、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金
属化合物、第4級ホスホニウム塩、第4級アンモニウム
塩等が使用される。
【0024】アルカリ金属化合物としては、具体的に
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナ
トリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン
酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水
素2リチウム、フェニルリン酸2ナトリウム、フェニル
リン酸2カリウム、フェニルリン酸2リチウム、ビスフ
ェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2リチウ
ム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、リチウ
ム塩等が用いられる。
【0025】また、アルカリ土類金属化合物としては、
具体的には、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カル
シウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭
酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カル
シウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロ
ンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロ
ンチウム等が用いられる。
【0026】第4級ホスホニウム化合物の具体例として
は、たとえば、テトラフェニルホスホニウムテトラフェ
ニルボレート、ベンジルトリフェニルホスホニウムテト
ラフェニルボレート、メチルトリフェニルホスホニウム
テトラフェニルボレート、エチルトリフェニルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート、ブチルトリフェニルホス
ホニウムテトラフェニルボレートが好適に使用される。
【0027】第4級アンモニウム塩としては、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニ
ウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウムヒ
ドロキシド、トリエチルフェニルアンモニウムヒドロキ
シド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、
トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリブ
チルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルベン
ジルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリベンジル
メチルアンモニウムヒドロキシド、トリベンジルフェニ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラベンジルアンモニ
ウムヒドロキシド、トリメチルシクロヘキシルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラエチルアンモニウムクロライド、トリメチル
フェニルアンモニウムクロライド、トリエチルフェニル
アンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロ
ライド、ジメチルベンジルフェニルアンモニウムクロラ
イド、トリブチルベンジルアンモニウムクロライド、テ
トラベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルシク
ロヘキシルアンモニウムクロライド、トリベンジルフェ
ニルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウ
ムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、
トリメチルフェニルアンモニウムブロマイド、トリメチ
ルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジ
ルアンモニウムブロマイド、トリブチルベンジルアンモ
ニウムブロマイド、トリベンジルメチルアンモニウムブ
ロマイド、テトラベンジルアンモニウムブロマイド、ト
リメチルシクロヘキシルアンモニウムブロマイド、トリ
ベンジルフェニルアンモニウムブロマイド、テトラエチ
ルアンモニウムアイオダイド、トリエチルベンジルアン
モニウムアイオダイド、トリメチルフェニルアンモニウ
ムアイオダイド等が挙げられる。
【0028】これらの触媒は単独あるいは2種以上混合
して用いても良い。触媒量としては原料として用いられ
る芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-9
〜1×10-3モルの量で、好ましくは1×10-7〜1×
10-5モルの量で用いられる。
【0029】本発明におけるエステル交換反応は、前記
の原料を溶融状態で、常圧又は減圧下に副生物を除去し
ながら溶融重縮合を行うものである。本反応は1段で行
なうこともできるが、2段以上の多段工程で行なっても
差し支えない。具体的には、120〜240℃の温度で
0〜5時間常圧で反応させる。次いで反応系の減圧度を
上げながら反応温度を高めて反応を行ない、最終的には
1mmHg以下の減圧下、240〜320℃の温度で重
縮合反応を行なう。
【0030】上記のような芳香族ジヒドロキシ化合物と
ジフェニルカーボネートとの反応は、連続式で行なって
もよく、またバッチ式で行なってもよい。又、上記の反
応を行なうに際して用いられる反応装置は、槽型であっ
ても、管型であっても、あるいは塔型であってもよい。
【0031】さらに本発明においては、得られたポリマ
ーに触媒中和剤、熱安定剤、顔料、染料、強化剤や充填
剤、紫外線吸収剤、滑材、離型剤、結晶核剤、可塑剤、
流動性改良剤、帯電防止剤などを添加することができ
る。これら添加剤は、重合終了後、溶融ポリマーに直接
あるいはマスターバッチの形で添加する方法、あるい
は、一旦ペレット化した後、各成分と該ペレットをター
ンブルミキサーやヘンシェルミキサー、リボンブレンダ
ー、スーパーミキサーで代表される高速ミキサーで分散
混合した後、押出機、バンバリーミキサー、ロール等で
溶融混練する方法等で各成分を芳香族ポリカーボネート
樹脂に混合することができる。
【0032】
【実施例】本発明の方法について、以下の実施例により
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、o−メトキシ安息香酸フェニルおよび
キサントンの検出には液体クロマトグラフ( 検出器: 島
津製作所製UV−VIS検出器SPD−10A,波長2
54nm;検出限界:o−メトキシ安息香酸フェニル
1.0ppm,キサントン0.1ppm )を使用した。
【0033】実施例1 ジメチルカーボネートから製造された市販のジフェニル
カーボネート100gをイソプロパノール200gに加
え、70℃に加熱して溶かしたのち、熱時濾過した。濾
液を12時間放冷し、晶析した結晶を濾別した後、濾紙
上に残ったジフェニルカーボネートを更に室温のイソプ
ロパノール100gで洗った。なお、洗浄には、再結晶
に用いた量の半量のイソプロパノールを用いた。これを
24時間風乾した後、40℃で1時間真空乾燥したもの
を精製ジフェニルカーボネートとした。( 収量は87.
2g) なお、この精製したジフェニルカーボネート中
の不純物濃度は表1に示す。
【0034】攪拌機を備えた200mlの硝子製反応器
に、上記によって得られた精製ジフェニルカーボネート
21.93g(0.1024mol)、ビスフェノール
A22.83g(0.1mol)、および触媒としてフ
ェニルリン酸2ナトリウム16.35μg(7.5×1
-8 mol)を反応器に導入した。尚、触媒は50μ
lの水溶液として添加した。
【0035】反応器を窒素置換した後、180℃で2.
5時間加熱溶融し、続いて攪拌を行いながら、1時間当
たり25℃の昇温速度で267℃まで昇温した。同時
に、圧力を常圧から5時間かけて1mmHgまで減圧
し、更に1mmHg以下の状態を1時間維持した。
【0036】以上の重合反応の結果、透明な芳香族ポリ
カーボネートを得た。このポリカーボネートはMv(粘
度平均分子量)=20700;APHA=0〜10,Y
I値0.31[濃度:4g/25ml,溶媒:ジクロロ
メタン]であった。
【0037】比較例1 原料として、ジメチルカーボネートから製造された市販
のジフェニルカーボネート( この中に含まれる不純物濃
度は表1に示す。) を精製せず、そのまま用いた以外は
実施例1と同様な方法で重合を行なった。
【0038】重合反応の結果得られた芳香族ポリカーボ
ネートは黄色に着色していた。このポリカーボネート
は、Mv=15900;APHA=15〜20、YI値
1.16であった。
【0039】実施例2 原料として、ジメチルカーボネートから製造された市販
のジフェニルカーボネート100gをイソプロパノール
100gから再結晶したもの( この中に含まれる不純物
濃度は表1に示す。) を用いた以外は実施例1と同様の
方法で重合を行った。
【0040】重合反応の結果、透明な芳香族ポリカーボ
ネートが得られた。このポリカーボネートは、Mv=2
0400;APHA=0〜10,YI値0.38であっ
た。
【0041】比較例2 原料として、ジメチルカーボネートから製造された市販
のジフェニルカーボネート100gをイソプロパノール
75gから再結晶したもの( この中に含まれる不純物濃
度は表 1に示す。) を用いた以外は実施例1と同様の方
法で重合を行った。
【0042】重合反応の結果得られた芳香族ポリカーボ
ネートは黄色に着色していた。このポリカーボネート
は、Mv=19800;APHA=10〜15,YI値
0.56であった。
【0043】実施例3 実施例1において、フェニルリン酸2ナトリウムの代わ
りに水酸化ナトリウム6.0μg( 1.5×10-7mo
l )を用いた以外は実施例1と同様の方法で重合を行っ
た。その結果、実施例1と同様に透明なポリカーボネー
トが得られ、APHA値は0〜10,YI値は0.35
であった。また、Mvは16500であった。
【0044】以上の結果をまとめて表1に示す。
【0045】
【発明の効果】本発明の方法によって製造したジフェニ
ルカーボネートを原料として用いることにより、色調の
優れたポリカーボネートを容易に得ることができ、その
工業的効果は大きい。
【表1】 * 濃度はppm。 PMBはo−メトキシ安息香酸フェニルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 勝茂 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジフェニルカーボネートと芳香族ジヒド
    ロキシ化合物とを反応させて芳香族ポリカーボネートを
    製造するに当たり、原料としてo―メトキシ安息香酸フ
    ェニル及びキサントンを実質上含有しないジフェニルカ
    ーボネートを用いることを特徴とする芳香族ポリカーボ
    ネートの製造方法
  2. 【請求項2】 原料としてo―メトキシ安息香酸フェニ
    ルの含有量が50ppm以下で、かつキサントンを実質
    上含有しないジフェニルカーボネートを用いる請求項1
    記載の方法
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