JPH0858608A - 電動パワ−ステアリング装置の制御装置 - Google Patents

電動パワ−ステアリング装置の制御装置

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JPH0858608A
JPH0858608A JP22268294A JP22268294A JPH0858608A JP H0858608 A JPH0858608 A JP H0858608A JP 22268294 A JP22268294 A JP 22268294A JP 22268294 A JP22268294 A JP 22268294A JP H0858608 A JPH0858608 A JP H0858608A
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秀明 川田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確にモ−タの回転状態を検出することがで
きる電動式パワ−ステアリング装置を提供する。 【構成】 モ−タ回転検出器32はモ−タ端子電圧検出
器31で検出されたモ−タ端子間電圧値Vの微分値、及
びモ−タ電流検出回路42で検出されたモ−タ電流値i
の微分値を演算する。モ−タ電流値iとその微分値の比
が、モ−タ端子間電圧値Vとその微分値の比と等しい場
合にモ−タが停止している状態であると判定する。モ−
タの回転が停止していると判定されたときは、その状態
を示す信号が端当て検出器33に出力される。操舵トル
クTが所定値T0 以上であれば、ステアリング装置が
「端当て」状態にあると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電動パワ−ステアリ
ング装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の電動パワ−ステアリング装置
は、操向ハンドルの操作によりステアリングシヤフトに
発生する操舵トルクと車速を検出し、その検出信号に基
づいてモ−タを駆動して操向ハンドルの操舵力を補助す
るものである。このような、電動式パワ−ステアリング
装置の制御は電子制御回路で実行されるが、その制御の
概要は、トルクセンサで検出された操舵トルクと車速セ
ンサで検出された車速に基づいてモ−タに供給する電流
の大きさを演算し、その演算結果に基づいてモ−タに供
給する電流を制御する。
【0003】即ち、電子制御回路は、操向ハンドルが操
作されて操舵トルクが発生しているときに、検出された
車速が零あるいは低速の場合は大きな操舵補助力を供給
し、検出された車速が速い場合は小さな操舵補助力を供
給するように操向ハンドルの操舵力と車速に応じてモ−
タに供給する電流を制御することで、走行状態に応じた
最適の操舵補助力を与えることができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな従来の電動パワ−ステアリング装置においては、操
向ハンドルを一ぱいに切つてステアリング機構がその限
界位置に達した場合、或いはタイヤが道路の縁石などに
当たり、操向ハンドルを回すことができない状態になつ
た場合(以下、これ等の状態を「端当て」という)に
は、操舵力を補助するモ−タは回転を停止しているが、
なお、操向ハンドルの操作により操舵トルクが発生して
いるから、モ−タには過大な電流が流れ続けることにな
る。
【0005】このような状態が続くとモ−タを焼損し、
また無駄に電力を消費することにもなるので、「端当
て」状態を判定し、モ−タへの電流の供給を徐々に減ず
るような構成が採用されている。
【0006】「端当て」状態の判定には、操舵角速度セ
ンサにより操舵角速度を検出し、その検出結果と操舵ト
ルク及び車速に基づいてモ−タへの電流の供給を制限す
る方法が知られている(特開平6−99832号公
報)。
【0007】また、モ−タの回転速度を検出しても「端
当て」状態の判定ができる。モ−タの回転速度の検出
は、前記した「端当て」状態の判定外にも、装置のフエ
−ル制御上必要なパラメ−タであり、従来から各種の手
段が提案されている。例えば、モ−タ軸にパルス発生器
を設けて回転数を検出する方法や、モ−タに供給される
電圧とモ−タ電流からモ−タの回転速度を推定する方法
などが知られている(特開平3−176272号公
報)。
【0008】しかしながら、前記操舵角速度を使用する
方法や、パルス発生器を使用する方法は、新たに操舵角
速度センサやパルス発生器を必要とするからコストの上
で不利であり、また、モ−タに供給される電圧とモ−タ
電流からモ−タの回転速度を推定する方法は、温度やバ
ツテリ電圧の変動によりモ−タの回転速度の推定値が変
動し、誤判定を生じる可能性が大きい。この発明は、上
記課題を解決することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、請求項1記載の発明では、少なくともス
テアリングシヤフトに発生する操舵トルクの大きさに応
じたモ−タ電流値を演算し、演算結果に基づいてモ−タ
電流を制御する制御手段を備えた電動パワ−ステアリン
グ装置において、前記モ−タ電流を検出するモ−タ電流
検出手段と、バツテリの端子電圧を検出するバツテリ電
圧検出手段とを備え、前記制御手段は、前記モ−タ電流
検出手段により検出されたモ−タ電流値とその微分値の
比、及び操舵トルクの大きさに応じて演算されたモ−タ
駆動電流制御値と前記バツテリ電圧検出手段により検出
されたバツテリの端子電圧に基づいて求めたモ−タ端子
間電圧値とその微分値の比を演算し、モ−タ電流値とそ
の微分値の比とモ−タ端子間電圧値とその微分値の比に
基づいて前記モ−タの回転状態を検出することを特徴と
するものである。
【0010】また、請求項2記載の発明では、少なくと
もステアリングシヤフトに発生する操舵トルクの大きさ
に応じたモ−タ電流値を演算し、演算結果に基づいてモ
−タ電流を制御する制御手段を備えた電動パワ−ステア
リング装置において、前記モ−タ電流を検出するモ−タ
電流検出手段と、モ−タの端子間電圧を検出するモ−タ
端子間電圧検出手段とを備え、前記制御手段は、前記モ
−タ電流検出手段により検出されたモ−タ電流値とその
微分値の比、及び前記モ−タ端子間電圧検出手段により
検出されたモ−タ端子間電圧値とその微分値の比を演算
し、モ−タ電流値とその微分値の比とモ−タ端子間電圧
値とその微分値の比に基づいて前記モ−タの回転状態を
検出することを特徴とするものである。
【0011】そして、請求項1又は請求項2に記載の発
明において、モ−タの回転状態の検出の結果、モ−タが
回転していないことが検出され、且つ操舵トルクが所定
値以上の場合には、前記制御手段はモ−タ電流を徐々に
減少させるように制御するとよい。
【0012】
【作用】検出されたモ−タ電流値とその微分値の比が、
検出されたモ−タ端子間電圧値とその微分値の比と等し
い場合にモ−タが停止している状態であることが検出さ
れる。検出の結果、モ−タが回転していないことが検出
され、且つ操舵トルクが所定値以上の場合には、モ−タ
電流を徐々に減少させるように制御することで操舵感覚
に不自然な感じを与えることがない。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
図1は、この発明を実施するに適した電動パワ−ステア
リング装置の構成の概略を説明する図で、操向ハンドル
1の軸2は減速ギア4、ユニバ−サルジョイント5a、
5b、ピニオンラツク機構7を経て操向車輪のタイロツ
ド8に結合されている。軸2には操向ハンドル1の操舵
トルクを検出するトルクセンサ3が設けられており、ま
た、操舵力を補助するモ−タ10がクラツチ9、減速ギ
ア4を介して軸2に結合している。
【0014】パワ−ステアリング装置を制御する電子制
御回路13は、バツテリ14からイグニツシヨンスイツ
チ11を経て電力が供給される。電子制御回路13は、
トルクセンサ3で検出された操舵トルクと車速センサ1
2で検出された車速に基づいて電流指令演算を行い、演
算された電流指令値に基づいてモ−タ10に供給する電
流iを制御する。クラツチ9は電子制御回路13により
制御されるが、通常は結合しており、電子制御回路13
によりパワ−ステアリング装置の故障と判断された時、
及び電源がOFFとなつている時のみ切離される。
【0015】図2は、電子制御回路13のブロツク図で
ある。この実施例では電子制御回路13は主としてCP
Uから構成されるが、ここでは、そのCPU内部におい
てプログラムで実行される機能を示してある。例えば、
位相補償器21は独立したハ−ドウエアとしての位相補
償器21を示すものではなく、CPUで実行される位相
補償機能を示す。なお、電子制御回路13をCPUで構
成せず、これらの機能要素をそれぞれ独立したハ−ドウ
エア(電子回路)で構成することもできることは言うま
でもない。
【0016】以下、電子制御回路13の機能と動作を説
明する。トルクセンサ3から入力された操舵トルク信号
は、位相補償器21で操舵系の安定を高めるために位相
補償され、電流指令演算器22に入力される。また、車
速センサ12で検出された車速も電流指令演算器22に
入力される。
【0017】電流指令演算器22は、入力されたトルク
信号と車速信号に基づいて、所定の演算式によりモ−タ
10に供給する電流の制御目標値である電流指令値Iを
決定するが、このとき、後述する電流制限演算器34か
ら出力される電流制限値もパラメ−タとして電流指令演
算器22に入力される。
【0018】比較器23、微分補償器24、比例演算器
25及び積分演算器26から構成される回路は、実際の
モ−タ電流値iが電流指令値Iに一致するようにフイ−
ドバツク制御を行う回路である。
【0019】比較器23では、電流指令演算器22で演
算された制御目標値である電流指令値Iと後述するモ−
タ電流検出回路42で検出された実際のモ−タ電流値i
と比較され、その差の信号が出力される。
【0020】比例演算器25では電流指令値Iと実際の
モ−タ電流値iとの差に比例した比例値が出力される。
さらに比例演算器25の出力信号はフイ−ドバツク系の
特性を改善するため積分演算器26において積分され、
差の積分値の比例値が出力される。
【0021】微分補償器24では、電流指令演算器22
で演算された電流指令値Iに対する実際にモ−タに流れ
るモ−タ電流値iの応答速度を高めるため、電流指令値
Iの微分値が出力される。
【0022】微分補償器24から出力された電流指令値
Iの微分値、比例演算器25から出力された電流指令値
と実際のモ−タ電流値との差に比例した比例値、及び積
分演算器26から出力された積分値は、加算器27にお
いて加算演算され、演算結果である電流制御値がモ−タ
駆動信号としてモ−タ駆動回路41に出力される。
【0023】図3にモ−タ駆動回路41の構成の一例を
示す。モ−タ駆動回路41は加算器27から入力された
電流制御値をPWM信号と電流方向信号とに分離変換す
る変換部44、FET1 〜FET4 、及びそれ等FET
1 〜FET4 のゲ−トを開閉駆動するFETゲ−ト駆動
回路45等からなる。なお、昇圧電源46はFET1、
FET2 のハイサイド側を駆動する電源である。
【0024】PWM信号(パルス幅変調信号)は、Hブ
リツジ接続されたFET(電界効果トランジスタ)スイ
ツチング素子FET1 〜FET2 のゲ−トを駆動する信
号で、加算器27において演算された電流制御値の絶対
値によりPWM信号のデユ−テイ比(FETのゲ−トを
ON/OFFする時間比)が決定される。
【0025】電流方向信号は、モ−タに供給する電流の
方向を指示する信号で、加算器27において演算された
電流制御値の符号(正負)により決定される信号であ
る。
【0026】FET1 とFET2 は前記したPWM信号
のデユ−テイ比に基づいてゲ−トがON/OFFされる
スイツチング素子で、モ−タに流れる電流の大きさを制
御するためのスイツチング素子である。また、FET3
とFET4 は前記した電流方向信号に基づいてゲ−トが
ON或いはOFFされる(一方がONの時、他方はOF
Fとなる)スイツチング素子で、モ−タに流れる電流の
方向、即ちモ−タの回転方向を切り換えるスイツチング
素子である。
【0027】FET3 が導通状態にあるときは、電流は
FET1 、モ−タ10、FET3 、抵抗R1 を経て電流
が流れ、モ−タ10に正方向の電流が流れる。FET4
が導通状態にあるときは、電流はFET2 、モ−タ1
0、FET4 、抵抗R2 を経て電流が流れ、モ−タ10
に負方向の電流が流れる。
【0028】モ−タ電流検出回路42は、抵抗R1 の両
端における電圧降下に基づいて、正方向電流の大きさを
検出し、また、抵抗R2 の両端における電圧降下に基づ
いて、負方向電流の大きさを検出する。検出された実際
のモ−タ電流値は、比較器23にフイ−ドバツクして入
力されるとともに、後述するモ−タ回転検出器32に入
力される(図2参照)。また、モ−タ端子電圧検出器3
1は、モ−タ10の端子間電圧を検出するもので、検出
されたモ−タ端子間電圧はモ−タ回転検出器32に入力
される(図2参照)。
【0029】次に、この発明によるモ−タ回転検出器3
2について説明する。まず、検出原理を説明する。
【0030】モ−タの端子間電圧値Vと、実際のモ−タ
電流値i、及びモ−タの回転角速度ωとの間には、以下
の式(1)の関係がある。
【0031】
【数1】 ここで、Lはモ−タのインダクタンス、sはラプラス演
算子、Rはモ−タ端子間抵抗、KT はモ−タの逆起電力
定数である。
【0032】式(1)からモ−タの回転角速度ωを求め
ることができるが、モ−タ端子間抵抗Rや、モ−タの逆
起電力定数KT は温度の影響を受けて変動する。
【0033】即ち、モ−タ端子間抵抗Rは以下の式
(2)で表され、モ−タの逆起電力定数KT は、以下の
式(3)で表される。
【0034】
【数2】
【0035】
【数3】 ここで、R0 は基準温度におけるモ−タ端子間抵抗、K
T0は基準温度におけるモ−タの逆起電力定数、tは基準
温度からの温度差である。
【0036】式(2)(3)から明らかなように、モ−
タ端子間抵抗Rやモ−タの逆起電力定数KT は、温度の
影響を受けて変動するにしても、その変化は非常に緩や
に変動する。
【0037】したがつて、前記式(2)で示したモ−タ
端子間抵抗Rの時間微分値、式(3)で示したモ−タの
逆起電力定数KT の時間微分値は、実用温度範囲内にお
いては、それぞれ0と見做すことができる。
【0038】そこで、前記式(1)からモ−タの回転角
速度ωを求める式は、以下の式(4)で表わすことがで
きる。
【0039】
【数4】 モ−タの回転角加速度は、式(4)を微分して、以下の
式(5)で表わすことができる。なお、式中の記号の上
の黒丸(・)は微分値を示す。以下の式においても同
じ。
【0040】
【数5】 モ−タ端子間抵抗Rとモ−タの逆起電力定数KT との比
R/KT は、以下の式(6)で表わされるが、モ−タ端
子間抵抗Rとモ−タの逆起電力定数KT との比R/KT
をとることにより温度変化の影響を小さくすることがで
きるから、前記した比R/KT は、基準温度におけるモ
−タ端子間抵抗R0 と基準温度におけるモ−タの逆起電
力定数KT0との比R0 /KT0と見做すことができる。
【0041】
【数6】 したがつて、モ−タ端子間抵抗Rの時間微分値、及びモ
−タの逆起電力定数KT の時間微分値は、それぞれ0と
見做すことができるから、前記式(5)は以下の式
(7)で表わすことができる。
【0042】
【数7】 ここで、ステアリング装置が「端当て」状態などにあ
り、通電されていながらモ−タが停止している状態で
は、モ−タの回転角速度ω、及び回転角加速度(ωの微
分値)は共に0であるから、そのときの実際のモ−タ電
流値iは、前記式(4)をω=0とおいて解き、以下の
式(8)で表わすことができる。また、実際のモ−タ電
流値iの微分値は、前記式(5)をωの微分値=0とお
いて解き、以下の式(9)で表わすことができる。
【0043】
【数8】
【0044】
【数9】 したがつて、前記式(8)、式(9)が同時に成立する
とき、モ−タが停止している状態と判定することができ
る。
【0045】さらに、前記式(8)、式(9)から以下
の式(10)を導く時は、モ−タ端子間抵抗Rを含まな
いから、実際のモ−タ電流値iとその微分値の比と、実
際のモ−タ端子間電圧Vとその微分値の比からモ−タが
停止している状態と判定することができる。
【0046】
【数10】 モ−タ回転検出器32は、以上の検出原理に基づき、先
に説明したモ−タ端子電圧検出器31で検出されたモ−
タ端子間電圧値Vの微分値、及びモ−タ電流検出回路4
2で検出されたモ−タ電流値iの微分値を演算し、演算
したこれ等の微分値と、モ−タ端子間電圧値V及びモ−
タ電流値iに基づいて前記した式(10)が成立するか
否かを判定する回路で、モ−タ電流値iとその微分値の
比が、モ−タ端子間電圧値Vとその微分値の比と等しい
場合にモ−タが停止している状態であると判定する。
【0047】モ−タ回転検出器32により、モ−タの回
転が停止していると判定されたときは、その状態を示す
信号が端当て検出器33に出力される。端当て検出器3
3は、その状態を示す信号を受けると、トルクセンサ3
で検出された操舵トルクTが予め設定されている所定値
T0 以上か否かを判定する。所定値以上であれば、ステ
アリング装置が「端当て」状態にあると判定し、電流制
限演算器34において電流制限値を徐々に下げる演算を
行い、演算した電流制限値を次々に電流指令演算器22
(図2参照)に設定する。電流指令演算器22は次々に
設定される電流制限値に基づいて電流指令値Iを徐々に
下げ、モ−タに供給する電流を減らしてゆく。
【0048】「端当て」状態が検出されなくなつたとき
は、電流指令値Iを下げる処理は停止され、通常の処理
に戻る。
【0049】電流指令値Iを徐々に下げ、モ−タに供給
する電流を減らしてゆくことにより、操舵感覚に不自然
さを与えることなく、電流を減らし或いは遮断すること
ができる。
【0050】図4は、モ−タ回転検出器32、端当て検
出器33、及び電流制限演算器34における処理内容を
説明するフロ−チヤ−トである。まず、モ−タ回転検出
器32においてモ−タの回転が停止しているか否かを前
記式(10)に基づいて判定し(ステツプP1)、停止
している場合は、更に端当て検出器33により検出され
た操舵トルクT(絶対値)が予め設定されている所定値
T0 以上か否かを判定する(ステツプP2)。操舵トル
クT(絶対値)が所定値T0 以上の場合は、電流制限演
算器34において電流制限値を徐々に下げる演算を行
い、演算した電流制限値を電流指令演算器22(図2参
照)に設定する(ステツプP3)。
【0051】ステツプP1の判定でモ−タの回転が停止
していない場合、ステツプP2の判定で操舵トルクが所
定値T0 以下の場合は、直ちに主ル−チンに戻る。
【0052】次に、この発明の第2実施例について説明
する。図5は第2実施例の電子制御回路のブロツク図で
ある。第2実施例はモ−タ回転検出器とバツテリ電圧検
出器が第1実施例と相違するのみであるから、第1実施
例の電子制御回路のブロツク図(図2参照)と共通する
要素には同一の記号を付して説明は省略し、相違点につ
いてのみ説明する。
【0053】モ−タの端子間電圧Vは、電流制御値(P
WM信号のデユ−テイ比)と以下の式(11)で示す関
係がある。
【0054】
【数11】 ここで、VBAT はバツテリ電圧、DDTY はPWM信号の
デユ−テイ比である。
【0055】そこで、第2実施例ではモ−タ10の端子
間電圧Vを、バツテリ電圧VBAT とPWM信号のデユ−
テイ比DDTY から演算により求めるように構成したもの
である。即ち、モ−タ回転検出器35は、加算器27に
おいて演算された電流制御値からPWM信号のデユ−テ
イ比を求め、求めたデユ−テイ比DDTY とバツテリ電圧
検出器36で検出されたバツテリ電圧VBAT とを式(1
1)に基づいて演算し、モ−タ10の端子間電圧Vを得
ている。
【0056】そして前記モ−タ端子間電圧値Vの微分
値、及びモ−タ電流検出回路42で検出されたモ−タ電
流値iの微分値を演算し、演算したこれ等の微分値と、
モ−タ端子間電圧値V、及びモ−タ電流値iに基づいて
前記した式(10)が成立するか否かを判定する。
【0057】第1実施例ではモ−タの回転検出にモ−タ
の端子間電圧とモ−タ電流を使用しているが、第2実施
例ではモ−タの回転検出にモ−タ駆動回路に与えられる
電流制御値、バツテリ電圧及びモ−タ電流を使用する点
で相違するものである。第2実施例ではバツテリ電圧検
出器が必要になるが、より構成が複雑なモ−タ端子電圧
検出器が不要となり、簡単な構成とすることができる。
【0058】なお、以上詳細に説明したモ−タの回転検
出手段は、電動パワ−ステアリング装置におけるモ−タ
の回転検出手段として説明したが、このモ−タの回転検
出手段は電動パワ−ステアリング装置に限らず、その他
の装置におけるモ−タの回転検出手段にも適用できるこ
とは、言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の請求項
1記載の発明は、検出されたモ−タ電流値とその微分値
の比、及び操舵トルクの大きさに応じて演算されたモ−
タ駆動電流制御値と検出されたバツテリの端子電圧に基
づいて求めたモ−タ端子間電圧とその微分値の比を演算
し、モ−タ電流値とその微分値の比とモ−タ端子間電圧
とその微分値の比からモ−タが回転しているか否かを検
出するものである。
【0060】また、請求項2記載の発明は、モ−タ電流
値とその微分値の比、及び検出されたモ−タ端子間電圧
とその微分値の比を演算し、モ−タ電流値とその微分値
の比とモ−タ端子間電圧とその微分値の比からモ−タが
回転しているか否かを検出するものである。
【0061】この発明によれば、従来提案されている操
舵角速度からモ−タの回転状態を検出する方法やパルス
発生器を使用してモ−タの回転状態を検出する方法のよ
うに、操舵角速度センサやパルス発生器を必要としない
し、また、モ−タに供給される電圧とモ−タ電流からモ
−タの回転速度を推定する方法のように、温度やバツテ
リ電圧の変動の影響を受けることがないから、特別のコ
ストの増加なしに正確にモ−タの回転状態を検出するこ
とができる電動式パワ−ステアリング装置を提供するこ
とができる。
【0062】そして、モ−タの回転状態を検出した結
果、モ−タが回転しておらず且つ操舵トルクが所定値以
上の場合にモ−タ電流を徐々に減少させるように制御す
ることで、操舵感覚に不自然な感じを与えることなくモ
−タ電流を減少させることができ、端当て状態にあると
きモ−タの焼損を未然に防ぐことができるばかりでな
く、無駄なバツテリ電力の消費を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動式パワ−ステアリング装置の構成の概略を
説明する図。
【図2】この発明の第1実施例の電子制御回路のブロツ
ク図。
【図3】モ−タ駆動回路の構成の一例を示すブロツク
図。
【図4】電子制御回路における電流制限値の処理を示す
フロ−チヤ−ト。
【図5】この発明の第2実施例の電子制御回路のブロツ
ク図。
【符号の説明】
10 モ−タ 12 車速センサ 13 電子制御回路 21 位相補償器 22 電流指令演算器 23 比較器 24 微分補償器 25 比例演算器 26 積分演算器 27 加算器 31 モ−タ端子電圧検出器 32、35 モ−タ回転検出器 33 端当て検出器 34 電流制限演算器 36 バツテリ電圧検出器 41 モ−タ駆動回路 42 モ−タ電流検出回路
フロントページの続き (72)発明者 小岩井 久賀 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともステアリングシヤフトに発生
    する操舵トルクの大きさに応じたモ−タ電流値を演算
    し、演算結果に基づいてモ−タ電流を制御する制御手段
    を備えた電動パワ−ステアリング装置の制御装置におい
    て、 前記モ−タ電流を検出するモ−タ電流検出手段と、 バツテリの端子電圧を検出するバツテリ電圧検出手段と
    を備え、 前記制御手段は、前記モ−タ電流検出手段により検出さ
    れたモ−タ電流値とその微分値の比、及び操舵トルクの
    大きさに応じて演算されたモ−タ駆動電流制御値と前記
    バツテリ電圧検出手段により検出されたバツテリの端子
    電圧に基づいて求めたモ−タ端子間電圧値とその微分値
    の比を演算し、モ−タ電流値とその微分値の比とモ−タ
    端子間電圧値とその微分値の比に基づいて前記モ−タの
    回転状態を検出することを特徴とする電動パワ−ステア
    リング装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 少なくともステアリングシヤフトに発生
    する操舵トルクの大きさに応じたモ−タ電流値を演算
    し、演算結果に基づいてモ−タ電流を制御する制御手段
    を備えた電動パワ−ステアリング装置の制御装置におい
    て、 前記モ−タ電流を検出するモ−タ電流検出手段と、 モ−タの端子間電圧を検出するモ−タ端子間電圧検出手
    段とを備え、 前記制御手段は、前記モ−タ電流検出手段により検出さ
    れたモ−タ電流値とその微分値の比、及び前記モ−タ端
    子間電圧検出手段により検出されたモ−タ端子間電圧値
    とその微分値の比を演算し、モ−タ電流値とその微分値
    の比とモ−タ端子間電圧値とその微分値の比に基づいて
    前記モ−タの回転状態を検出することを特徴とする電動
    パワ−ステアリング装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 モ−タの回転状態の検出の結果、モ−タ
    が回転していないことが検出され、且つ操舵トルクが所
    定値以上の場合には、前記制御手段はモ−タ電流を徐々
    に減少させるように制御することを特徴とする請求項1
    又は請求項2のいずれか1項に記載の電動パワ−ステア
    リング装置の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008137486A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置
JP2008285077A (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2012257352A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Canon Inc 記録装置及びロール紙搬送の制御方法

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