JPH0857845A - ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置 - Google Patents

ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置

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JPH0857845A
JPH0857845A JP19322094A JP19322094A JPH0857845A JP H0857845 A JPH0857845 A JP H0857845A JP 19322094 A JP19322094 A JP 19322094A JP 19322094 A JP19322094 A JP 19322094A JP H0857845 A JPH0857845 A JP H0857845A
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JP
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diamond
load
diamond cutter
cutter
scratch
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JP19322094A
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English (en)
Inventor
Akihiko Sato
昭彦 佐藤
Takeshi Ogura
剛 小倉
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置にお
けるダイヤモンドカッタに加える荷重を自動的に設定す
る。 【構成】 半導体レーザチップ製造用の短冊体の主面の
一部にダイヤモンドカッタによって傷を付けるダイヤモ
ンド・ポイントスクライブ装置において、前記ダイヤモ
ンドカッタに加える荷重を自動的に設定する荷重設定機
構を有する。前記荷重設定機構は、前記ダイヤモンドカ
ッタの傷入れ回数をカウントする傷入れ数カウンタと、
前記傷入れ数カウンタの検出情報に基づいてカウント数
があらかじめ設定された複数の傷入れ回数値にそれぞれ
至った際前記荷重を順次変動させる制御部とによって構
成されている。ダイヤモンド・ポイントスクライブの荷
重調整の自動化が図れるため、常に安定したポイントス
クライブが可能となり、製品の歩留りが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶板等板状物の分
断に先立つ分断の案内となる傷を、先端にダイヤモンド
を取り付けたダイヤモンドカッタによって、前記板状物
の主面側に少なくとも一部入れるダイヤモンド・ポイン
トスクライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンからなる半導体基板(ウエハ)
を分断して矩形体からなる半導体チップを製造する技術
として、ダイシング技術が知られている。ダイシングに
ついては、たとえば、日経BP社発行「VLSIパッケ
ージング技術(下)」1993年5月15日発行、P14〜P16
や工業調査会発行「電子材料」1989年3月号、同年3月
1日発行、P31およびP32に記載されている。
【0003】前者の文献には、ダイシングは、ウエハか
ら1個1個のLSIチップを切り出すことであり、ダイ
シング法には、ダイヤモンドブレード・ダイシング法,
レーザ・スクライブ法,ダイヤモンド・ポイントスクラ
イブ法があることが記載されている。この文献には、
「ダイヤモンドブレード・ダイシングは、純水を研削液
として使う。研削液の比抵抗が高いと,研削したシリコ
ン屑が静電気を帯びてウエーハに付着しやすい。シリコ
ン屑が十分に洗浄されずに,後工程へ流れると,思わぬ
トラブルの原因になる。」旨記載されている。
【0004】また、前記VLSIパッケージング技術
(下)の文献によるダイヤモンド・ポイントスクライブ
法については、ダイヤモンド・ポイント・カッタ(ダイ
ヤモンドカッタ)を使用して、ダイヤモンドの鋭い角で
個々のチップの境界に傷を付け、その後、ウエハに、た
とえばローラーで機械的な曲げ応力を与え、シリコンの
劈開性を利用して、個々のチップに分離(ブレイキン
グ)する旨記載されている。
【0005】また、前記後者の文献によるダイヤモンド
・ポイントスクライブ装置においては、先端にダイヤモ
ンドを取り付けたダイヤモンドカッタには、バネによっ
て弾性力(バネ圧)が加えられ、このバネ圧によってウ
エハの主面(表面)に劈開用の引掻傷(以下単に傷と称
する)が入れられることが記載されている。
【0006】一方、半導体レーザは、化合物半導体から
なる基板(半導体基板)の両端の結晶面(劈開面)をレ
ーザ光を発光する出射面(ミラー面)としている。前記
劈開面は、化合物半導体インゴットをスライスして得ら
れた半導体基板(ウエハ)に半導体レーザ素子を形成し
た後、前記ウエハの一縁に傷を付け、その後、ダイヤモ
ンドカッタ等によって前記傷部分に外力を加えて前記傷
部分で劈開を行わせることによって形成される。前記ウ
エハの劈開によって、たとえば0.25〜0.4mm程
度の幅の細長い短冊体(半導体基板)が得られる。短冊
体は前記同様の劈開技術(すなわち、ダイヤモンド・ポ
イントスクライブによる傷入れとブレイキング)によっ
て、たとえば0.3mm程度の間隔で分断される。これ
によって矩形体からなる半導体レーザチップが製造され
る。なお、半導体レーザ製造用のウエハを劈開させる技
術としては、特開昭 62-133800号公報に記載された技術
が知られている。
【0007】他方、化合物半導体ウエハをスクライブす
るスクライブ装置は、市販(ダイトロンテクノロジー株
式会社発行「INFORMATION 」の4頁に記載されている認
識装置付きポイントスクライブ装置)されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本出願人にあっては、
半導体レーザチップの製造において、ウエハを劈開させ
て短冊体を形成した後の短冊体の分断は、両側面の出射
面となる面を汚さないためにも、ダイヤモンド・ポイン
トスクライブ装置による傷付けと、その後のブレイキン
グとによって行っている。この分割作業にあっては、全
体が均一な精度で分割でき、量産性において安定した再
現性ある技術が求められている。これに応える従来装置
としては、前記文献にも示されているが、熟練作業者の
監視の下で行われるダイヤモンドカッタへの荷重の手動
調整によるダイヤモンド・ポイントスクライブ装置が多
用されている。
【0009】ここで、従来のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置について、図10を参照しながら簡単に説
明する。ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置は、被
処理物である細長い化合物半導体基板(板状物)からな
る短冊体1を載置する試験台(ステージ)2を有してい
る。前記短冊体1は半導体レーザ製造用のGaAa系あ
るいはIuP系の化合物半導体であり、たとえば、幅が
0.3mm程度、厚さが0.1mm程度である。
【0010】同図では、短冊体1は単にステージ2に載
置されているように記載されているが、実際にはドーナ
ツ状のフレームの一面側に張り付けられたテープ上に並
んで複数張り付けられている。
【0011】前記ステージ2の側方にはフレーム10が
配設されている。このフレーム10の上面側には支持板
11が固定されているとともに、この支持板11には水
平方向に延在するホルダ12が支軸13を介して上下に
揺動可能に取り付けられている。また、前記ホルダ12
の先端(図中左端)にはアーム14が取り付けられてい
る。
【0012】前記アーム14の先端は、カッタヘッド1
5となるとともに、このカッタヘッド15には、紙面垂
直方向(Y方向)に延在する調整軸16が回転可能に取
り付けられている。前記調整軸16には、先端(下端)
にダイヤモンドを取り付けたダイヤモンドカッタ17が
貫通状態で固定されている。
【0013】一方、前記ホルダ12の中間部分に対応す
るフレーム10部分には、支台25が固定されている。
この支台25の下部には、前記ホルダ12を支える受部
26が設けられ、先端を上下に揺動させるホルダ12を
支えるようになっている。また、前記支台25の上部に
はカッタ荷重用バネ27が内蔵されるバネ収容部28が
設けられている。カッタ荷重用バネ27の下端は前記ホ
ルダ12上に乗る構造となっている。また、前記バネ収
容部28の天井部分には、荷重調整ネジ29が設けられ
ていて、この荷重調整ネジ29の調整によってダイヤモ
ンドカッタ17の短冊体1に対する傷付け力(荷重)が
調整できるようになっている。
【0014】また、前記フレーム10の後端(図中右
端)は、機台35の一部に支持ピン36を介して揺動自
在に取り付けられている。前記フレーム10の上下揺動
は、前記機台35に取り付けられた、モータ37の回転
軸38に固定されたカム39の回転によって制御され
る。
【0015】したがって、前記カム39の回転によっ
て、前記フレーム10の先端(左端)が下降すると、ダ
イヤモンドカッタ17の先端(下端)が短冊体1に接触
する。前記ダイヤモンドカッタ17の先端には、ダイヤ
モンドの刃が取り付けられていて、加わる荷重によっ
て、短冊体1の表面には傷が入れられる。すなわち、ダ
イヤモンドカッタ17の先端が短冊体1の表面に接触し
た後、フレーム10がさらに下降すると、前記下降分だ
け前記カッタ荷重用バネ27が撓み、カッタ荷重用バネ
27の復元力に相当する荷重がステージ2上の短冊体1
の表面(上面)に加えられることになる。
【0016】このような従来のダイヤモンド・ポイント
スクライブ装置においては、前記ステージ2に載置した
短冊体1を、顕微鏡を通して上面のパターンを観察し、
スクライブのエリアの位置出し後に、このエリアにダイ
ヤモンドカッタ17を降ろし、一定の荷重と一定の長さ
にキズを入れてスクライブし、素子に分割するための傷
(ケガキキズ)を付けるものである。
【0017】ポイントスクライブの終了した短冊体1
は、前述した傷(スクライブキズ)に合わせて荷重を加
えてブレイキングし、半導体レーザチップ1個1個に分
離する。分割した半導体レーザチップの形状が規定値に
対して、一定であることが重要であり、再現性ある形状
を得るには、安定したポイントスクライブによる適正な
傷入れ(傷付け)が前提となる。
【0018】上記傷は、ダイヤモンドカッタの取付角
度,カッタ先端に加える荷重,カッタの移動速度,カッ
タ先端の磨耗度,短冊体1の表面材質の条件等に左右さ
れる。したがって、安定したポイントスクライブを得る
ためには、熟練した作業者がダイヤモンドカッタのケガ
キキズの状態と、ブレイキング後の素子(半導体レーザ
チップ)の形状を常にチエックしながら前述した各条件
を変動させ、一定した傷入れができるように調整してい
るのが現状である。
【0019】前記分割が確実になされるには、傷入れの
深さが適正でなければならない。しかし、現実的には、
ダイヤモンドカッタの切れ具合を一定にするために、ダ
イヤモンドカッタの荷重等を常時作業者が監視調整する
必要があり、ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置を
自動化する上で隘路技術となっている。
【0020】従来の手動式のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置では、完成品(半導体レーザチップ等光素
子)の良否が、作業者の熟練度に依存し、作業者個人の
感覚によってバラツキが生じるなどの課題がある。
【0021】本発明の目的は、ダイヤモンドカッタによ
る傷入れによる傷入れ回数,傷入れ長さによる情報によ
って自動的にダイヤモンドカッタに加わる荷重を調整す
るダイヤモンド・ポイントスクライブ装置を提供するこ
とにある。
【0022】本発明の他の目的は、ダイヤモンドカッタ
による傷入れによる傷入れ回数,傷入れ長さによる情報
および傷幅の検出情報によって自動的にダイヤモンドカ
ッタに加わる荷重を調整するダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置を提供することにある。
【0023】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきら
かになるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。すなわち、本発明のダイヤモンド・
ポイントスクライブ装置は、化合物半導体基板等板状物
の主面に少なくとも一部にダイヤモンドカッタによって
傷を付けるダイヤモンド・ポイントスクライブ装置であ
って、前記ダイヤモンドカッタに加える荷重を自動的に
設定する荷重設定機構を有している。前記荷重設定機構
は、前記ダイヤモンドカッタの傷入れ回数をカウントす
る傷入れ数カウンタと、前記傷入れ数カウンタの検出情
報に基づくカウント数と傷入れ長さの積の総和を算出す
るとともにあらかじめ設定された複数の設定値にそれぞ
れ至った際前記荷重を順次変動させる制御部とによって
構成されている。本実施例のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置では、前記ダイヤモンドカッタに加えられ
る荷重を表示する表示部と、前記ダイヤモンドカッタの
傷入れ回数を表示する表示部と、前記ダイヤモンドカッ
タの傷入れ回数と傷入れ長さの積算値を表示する表示部
をも有している。
【0025】また、本発明の他の実施例によるダイヤモ
ンド・ポイントスクライブ装置は、板状物の主面に少な
くとも一部にダイヤモンドカッタによって傷を付けるダ
イヤモンド・ポイントスクライブ装置であって、前記ダ
イヤモンドカッタに加える荷重を自動的に設定する荷重
設定機構を有するとともに、前記ダイヤモンドカッタに
よって形成された傷の溝幅状態を光学的に検出する検出
機構を有し、かつ前記荷重設定機構は前記検出機構によ
って得られる溝幅情報があらかじめ設定した溝幅から外
れた際動作してダイヤモンドカッタに加える荷重を変化
させるように構成されている。
【0026】
【作用】上記した手段によれば、本発明のダイヤモンド
・ポイントスクライブ装置は、前記ダイヤモンドカッタ
に加える荷重を自動的に設定する荷重設定機構を有して
いることから、ダイヤモンドカッタが磨耗して傷の深さ
が浅くなり出す頃、すなわち、後工程であるブレイキン
グ工程で良好なブレイキングが行えなくなる状態になる
前に、自動的にダイヤモンドカッタに加えられる荷重が
増大されるため、常に安定したダイヤモンド・ポイント
スクライブが達成できる。
【0027】また、本発明のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置は、前記ダイヤモンドカッタに加えられる
荷重を表示する表示部と、前記ダイヤモンドカッタの傷
入れ回数を表示する表示部と、前記ダイヤモンドカッタ
の傷入れ回数のカウントと傷入れ長さの積の総和を表示
する表示部を有していることから、ダイヤモンドカッタ
の磨耗の程度も推察でき、ダイヤモンド・ポイントスク
ライブ作業の実態を把握できる。
【0028】本発明の他の実施例によるダイヤモンド・
ポイントスクライブ装置は、前記荷重設定機構に加えて
前記傷の溝幅状態を光学的に検出する検出機構を有して
いるため、前記溝幅があらかじめ設定した溝幅から外れ
て広くなったり、狭くなったりした場合、設定溝幅に戻
るようにダイヤモンドカッタに加える荷重が制御される
ため、常に安定したダイヤモンド・ポイントスクライブ
が達成できる。
【0029】
【実施例】以下図面を参照して本発明の第1実施例につ
いて説明する。図1は第1実施例のダイヤモンド・ポイ
ントスクライブ装置の概要を示す模式的正面図、図2は
同じくテープに張り付けられた短冊体を示す斜視図、図
3は第1実施例のダイヤモンド・ポイントスクライブ装
置によって傷入れが行われた短冊体の概要を示す一部の
模式的斜視図、図4は第1実施例による傷入れ後のブレ
イキングによって形成された半導体レーザチップを示す
模式的斜視図、図5はダイヤモンドカッタに加えられる
荷重と傷入れ回数との相関を示すグラフ、図6はダイヤ
モンドカッタに加えられる荷重と積算傷入れ長さとの相
関を示すグラフである。
【0030】第1実施例のダイヤモンド・ポイントスク
ライブ装置は、図1に示されるように、図10に示す従
来のダイヤモンド・ポイントスクライブ装置において、
ステージ2,フレーム10,フレーム10の駆動機構,
前記フレーム10に取り付けられたホルダ12(アーム
14)やダイヤモンドカッタ17等多くの箇所は同一の
構造となっている。異なる箇所は、前記ダイヤモンドカ
ッタ17に荷重を加える荷重設定機構と、この荷重設定
機構を制御する制御部分等である。
【0031】第1実施例のダイヤモンド・ポイントスク
ライブ装置は、図1に示すように、被処理物である細長
い半導体基板からなる短冊体1を載置する試験台(ステ
ージ)2を有している。前記短冊体1は半導体レーザ製
造用のGaAs系あるいはIuP系の化合物半導体であ
り、たとえば、幅が0.3mm程度、厚さが0.1mm
程度である。
【0032】同図では、短冊体1は単にステージ2に載
置されているように記載されているが、実際には図2に
示すように、短冊体1はドーナツ状のフレーム3の一面
側に張り付けられたテープ4にテープの有する粘着力に
よって並んで複数張り付けらている。そして、図1に示
すように、前記テープ(図示せず)部分が真空吸着によ
ってステージ2に固定されている。前記ステージ2は平
面XY方向に移動制御可能であるとともに、回転も可能
となっている。ここで、X方向とは紙面の左右方向であ
り、Y方向とは紙面に垂直となる方向である。
【0033】前記ステージ2の側方にはフレーム10が
配設されている。このフレーム10の上面側には支持板
11が固定されているとともに、この支持板11には水
平方向に延在するホルダ12が支軸13を介して上下に
揺動可能に取り付けられている。また、前記ホルダ12
の先端(図中左端)にはアーム14が取り付けられてい
る。
【0034】前記アーム14の先端は、カッタヘッド1
5となるとともに、このカッタヘッド15には、Y方向
に延在する調整軸16が回転可能に取り付けられてい
る。前記調整軸16には、ダイヤモンドカッタ17が貫
通状態で固定されている。したがって、前記調整軸16
を左右に回転調整すれば、短冊体1に対するダイヤモン
ドカッタ17の角度を自由に設定できる。前記ダイヤモ
ンドカッタ17の先端(下端)には図示はしないがダイ
ヤモンドの刃が取り付けられている。
【0035】一方、前記フレーム10の中央上面部分、
すなわち、前記ホルダ12の後端(右端)側には、支柱
45が固定されている。この支柱45の上端には、荷重
伝達アーム46が、その中間部分で支軸47を介して揺
動自在に支持されている。
【0036】前端(左端)の荷重伝達アーム46と、前
記ホルダ12との間には、カッタ荷重用バネ27が取り
付けられている。また、前記カッタ荷重用バネ27の延
長線上のフレーム10上には、圧力センサからなる荷重
計測センサ48が取り付けられている。この荷重計測セ
ンサ48によってダイヤモンドカッタ17に加わる荷重
が検出される。
【0037】また、前記フレーム10の後端側には、ス
テッピングモータ49が固定されている。このステッピ
ングモータ49の回転軸50にはカム51が取り付けら
れている。また、前記荷重伝達アーム46の後端には、
カムフォロア52が取り付けられている。このカムフォ
ロア52は、前記カム51の周面に回転接触するように
なっている。したがって、前記ステッピングモータ49
の回転駆動によってカム51が回転し、これによって荷
重伝達アーム46の後端を上げ下げすることから、前記
カッタ荷重用バネ27への押し付け力が変動し、結果と
してダイヤモンドカッタ17に加えられる荷重(傷入れ
力)が制御できるようになる。
【0038】他方、前記フレーム10の後端は、機台3
5の一部に支持ピン36を介して揺動自在に取り付けら
れている。前記フレーム10の上下揺動は、前記機台3
5に取り付けられた、モータ37の回転軸38に固定さ
れたカム39の回転によって制御される。
【0039】したがって、前記カム39の回転によっ
て、前記フレーム10の先端が下降すると、ダイヤモン
ドカッタ17の先端(下端)が短冊体1に接触する。前
記ダイヤモンドカッタ17の先端には、ダイヤモンドの
刃が取り付けられていて、加わる荷重によって、短冊体
1の表面には傷が入れられる。すなわち、ダイヤモンド
カッタ17の先端が短冊体1の表面に接触した後、フレ
ーム10がさらに下降すると、前記下降分だけ前記カッ
タ荷重用バネ27が撓み、カッタ荷重用バネ27の復元
力に相当する荷重がステージ2上の短冊体1の表面(上
面)に加えられることになる。なお、前記ダイヤモンド
カッタの刃の形状は、特に限定されないが、先端は円錐
であるが、先端部分は3面となる円錐三面の形状となっ
ている。
【0040】また、前記ホルダ12の後端には、検出板
55が固定されている。この検出板55は、前記フレー
ム10が下がり、ダイヤモンドカッタ17の先端が短冊
体1上に接触した後は、支軸13を中心に、前記支柱4
5に対して接近する動きを示す。そこで、この動き、す
なわち、1回の傷入れを検出するように、前記支柱45
には、傷入れ数カウンタ56が配設されている。前記ダ
イヤモンドカッタ17の1回の上下動によって検出板5
5がX方向に前後動するため、検出板55の後退によっ
て検出板55は傷入れ数カウンタ56を1回叩く。この
情報は制御部60に伝達される。
【0041】制御部60は、信号線61を介して前記傷
入れ数カウンタ56,荷重計測センサ48,ステッピン
グモータ49およびステージ2の駆動系(図示しない)
に接続されている。そして、各部からの情報を得るとと
もに、演算処理等を行い、各部を制御するようになって
いる。
【0042】また、前記制御部60には、操作パネル6
2、前記ダイヤモンドカッタに加えられる荷重を表示す
る表示部(荷重表示部)63、前記ダイヤモンドカッタ
の傷入れ回数を表示する表示部(傷入回数表示部)64
および前記ダイヤモンドカッタの傷入れ回数と傷入れ長
さの積算値を表示する表示部(積算傷入れ長さ表示部)
65が設けられている。これら表示部では、たとえばデ
ジタル表示等で各数値を表示するようになっている。ま
た、ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置に異常が発
生したり、ダイヤモンドカッタ17を交換する時期がき
た場合に、作業者に知らせるアラーム66も設けられて
いる。
【0043】このような第1実施例のダイヤモンド・ポ
イントスクライブ装置においては、図2に示すようなフ
レーム3のテープ4に短冊体1を並べて張り付けた後、
フレーム3をステージ2に真空吸着によって固定する。
その後、図示しない顕微鏡によって単一の短冊体1の端
縁を認識し位置決めした後、自動的にピッチ送りしなが
ら、図3に示すように、短冊体1の上面に所定長さの傷
21を順次入れる。
【0044】すなわち、ポイントスクライブ動作は、ス
テージ2をY方向に移動するとフレーム10が下降し、
ダイヤモンドカッタ17がフレーム10の表面に当たり
傷入れが行われる。ダイヤモンドカッタ17が短冊体1
の主面に接触し、かつさらにフレーム10が降下するこ
とによって、ダイヤモンドカッタ17の先端は短冊体1
の主面に沿って動く、この動きが傷入れ長さとなり、た
とえば、傷入れ長さは0.1mm程度となる。
【0045】傷入れ(スクライブ)が終了すると、すな
わち、設定時間が経過するとダイヤモンドカッタ17が
上昇し、ステージ2はY方向に1ピッチ移動して停止す
る。その後再びダイヤモンドカッタ17が下降して、短
冊体1の中央部分に再び傷入れが行われる。
【0046】前記傷21は、図3に示されるように、隣
接する半導体レーザチップ領域の境界68に沿うよう
に、かつ中央部分に入れられる。この傷21の長さは、
たとえば0.1mm程度となる。また、短冊体1のダイ
ヤモンド・ポイントスクライブにおいては、短冊体1の
両側面はレーザ光発光に際して重要な面(出射面)とな
ることから、ダイヤモンド・ポイントスクライブによる
傷21は、短冊体1の中央に部分的に設けられる。
【0047】傷入れが終了した短冊体1は、常用のブレ
イキングによって分断され、図4に示されるような半導
体レーザチップ70が製造される。図4は、半導体レー
ザチップ70の模式図であるが、図示しない上下の電極
に所定の電圧が印加されると、導波路71の両端、すな
わち、出射面72からレーザ光73を出射する。前記出
射面72は、結晶の劈開によって得られる劈開面であ
る。
【0048】ここで、半導体レーザチップ70の寸法の
一例について説明すると、導波路71に沿う長さが0.
25〜0.4mm、幅が0.3mm、高さが0.1mm
となる。したがって、このような半導体レーザチップ7
0を形成するための短冊体1は、微小であることと、短
冊体1がテープ4にテープ4が有する接着力によって接
着されていることからも、ダイヤモンドブレードによる
切断は無理となり、このようなダイヤモンド・ポイント
・スクライブとブレイキングによって半導体レーザチッ
プ化が図られる。
【0049】ダイヤモンドカッタ17は傷入れを繰り返
すことによって順次磨耗し、これに従って、傷入れ深さ
も浅くなり、切れ味が低下する。このダイヤモンドカッ
タ17の磨耗の程度を監視するのがポイントスクライブ
した回数(傷入れ回数)をカウントし、かつ傷入れ長さ
の積算する制御部60等である。
【0050】ダイヤモンド・ポイントスクライブ作業に
先立って、前記制御部60の操作パネル62に各種条件
が入力される。入力は、たとえば、荷重を変動させる傷
入れ回数値(設定回数値)、荷重を変動させる傷入れ積
算値(設定積算値)、ダイヤモンドカッタ17に加えら
れる最初の荷重値と交換時の荷重値、さらにはダイヤモ
ンドカッタ17に順次増加させる荷重値等が入力され
る。前記荷重を変動させる傷入れ回数値(設定回数値)
や荷重を変動させる傷入れ積算値(設定積算値)は、傷
入れ回数や傷入れ長さと、ダイヤモンドカッタ17との
相関による実測データから求める。このデータは前記制
御部60にインプットされる。
【0051】第1実施例のダイヤモンド・ポイントスク
ライブ装置は、傷入れ回数をカウントし、それぞれ設定
回数に至った場合、自動的にダイヤモンドカッタに加え
る荷重を増大する。たとえば、前述のように、傷入れ長
さが0.1mmとした場合、図5に示すように、1万回
増加毎にダイヤモンドカッタ17に加わる荷重を1gず
つ増加させるように、制御部60の操作パネル62を操
作しておく。
【0052】短冊体1への傷入れ力(荷重)は、特に限
定はされないが、最初は10gとしておき、その後1万
回毎に前記荷重を1g増加させて傷入れを行う。
【0053】これにより、作業者が監視をしなくても常
に安定した状態でダイヤモンド・ポイントスクライブを
行うことができる。また、ダイヤモンドカッタ17に加
える荷重が、特に限定はされないが、たとえば、20g
となった場合、ダイヤモンドカッタ17の交換時期と判
断させ、前記アラーム66を鳴らし、作業者に知らせ
る。
【0054】以上のように、第1実施例のダイヤモンド
・ポイントスクライブ装置は、ダイヤモンドカッタ17
による傷入れ回数を傷入れ数カウンタ56によってカウ
ントすることにより、カウント数(傷入れ回数)があら
かじめ設定された複数の傷入れ回数値に達した場合、た
とえば1万回,2万回,3枚回等、図5のグラフで示す
ように1万回増加する毎に、所定荷重増加させるように
なっている。この場合には、傷入れ長さを0.1mmと
し、荷重増加分は1gとしてある。そして、最初の傷入
れ時のダイヤモンドカッタ17に対する荷重は、特に限
定はされないが、10gとし、20gに達した時点を、
ダイヤモンドカッタ17の交換時期としている。この時
点では、前記アラーム66が鳴り、作業者にダイヤモン
ドカッタ17の交換時期を知らせるようになっている。
【0055】図5のグラフで示すように、ダイヤモンド
カッタ17に対する荷重の増加時点を、あらかじめ設定
した傷入れ回数値としておけば、それぞれの傷入れ回数
値に達した場合、制御部60によって自動的にステッピ
ングモータ49は所定角度回転する。このステッピング
モータ49の回転によってカム51が回転し、荷重伝達
アーム46の右端が上昇する。これにより、荷重伝達ア
ーム46の左端に接触するカッタ荷重用バネ27に押し
付け力が作用し、ダイヤモンドカッタ17に加わる荷重
が増大する。この例では、荷重増大量は、特に限定はさ
れないが、1万回毎に1gとしてある。したがって、製
造ロットが変わり、傷入れ長さが長い場合には、傷入れ
回数値は短く設定する必要がある。
【0056】また、第1実施例のダイヤモンド・ポイン
トスクライブ装置では、荷重表示部63が設けられてい
ることから、荷重表示部63に表示される数値を確認す
ることによってダイヤモンドカッタ17の磨耗の程度が
把握できる。また、ダイヤモンドカッタ17の磨耗の程
度の確認は、傷入回数表示部64の数値の確認によって
も行える。
【0057】一方、第1実施例のダイヤモンド・ポイン
トスクライブ装置では、前記傷入れ数カウンタ56のカ
ウント数(傷入れ回数値)と、傷入れ長さとの情報か
ら、前記制御部60の図示しない演算部で演算すること
によって、傷入れ長さの総和(積算値)を得ることが可
能となる。そこで、第1実施例のダイヤモンド・ポイン
トスクライブ装置では、図6のグラフで示すように、ダ
イヤモンドカッタ17に対する荷重の増加時点を、あら
かじめ設定した積算値としておけば、それぞれの設定積
算値に達した場合、自動的にステッピングモータ49が
回転してカム51を回し、荷重伝達アーム46の右端を
上昇させて、カッタ荷重用バネ27をさらに撓ませてダ
イヤモンドカッタ17に加わる荷重を増大させる。この
例では、荷重増大量は、特に限定はされないが、傷入れ
の設定積算値を1m毎とし、1m増大した場合ダイヤモ
ンドカッタ17に加わる荷重を1g増加させるようにし
てある。
【0058】したがって、製造ロットが変わり、傷入れ
長さが長い場合には、荷重の増大時期は早くなる。図6
のグラフでは、点線で示す場合でのダイヤモンド・ポイ
ントスクライブ作業における傷入れ長さは0.1mmで
あり、実線で示す場合での傷入れ長さは0.2mmであ
る。
【0059】第1実施例のダイヤモンド・ポイントスク
ライブ装置は、前記ダイヤモンドカッタの傷入れ回数を
カウントする傷入れ数カウンタと、前記傷入れ数カウン
タの検出情報に基づくカウント数と傷入れ長さの積の総
和を算出するとともにあらかじめ設定された複数の設定
値にそれぞれ至った際前記荷重を順次変動させる荷重設
定機構を有することから、常に安定したダイヤモンド・
ポイントスクライブが可能となる。したがって、その後
にブレイキングして得られた半導体レーザチップは損傷
のない良好なものが得られることになる。
【0060】また、第1実施例のダイヤモンド・ポイン
トスクライブ装置は、自動的にダイヤモンドカッタに加
える荷重を調整できるため、熟練者を必要とすることも
なく、かつ監視の必要もないことから省力化が達成でき
る。
【0061】第1実施例のダイヤモンド・ポイントスク
ライブ装置においては、前記ダイヤモンドカッタに加え
られる荷重を表示する表示部、前記ダイヤモンドカッタ
の傷入れ回数を表示する表示部、前記ダイヤモンドカッ
タの傷入れ回数と傷入れ長さの積算値を表示する表示部
を有していることからダイヤモンドカッタの状態、すな
わち、ダイヤモンドカッタの磨耗度を把握できる。
【0062】図7は本発明の第1実施例の変形例を示す
ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置の概要を示す正
面図である。このダイヤモンド・ポイントスクライブ装
置では、前記荷重伝達アーム46の駆動を、前記第1実
施例の場合のカム機構ではなく、エアーシリンダ機構7
5で行うようにしたものである。シリンダ76に接続さ
れた2本のパイプ77,78は、図示しない方向切り換
え弁や流量制御バルブ等を介して空圧ポンプに接続され
ている。このため、前記パイプ77,78の一方から前
記シリンダ76にエアーを送り込むことによって、ロッ
ド79がが突出し、前記荷重伝達アーム46を押し上
げ、カッタ荷重用バネ27に所定の荷重を加えることに
なり、ダイヤモンドカッタ17の荷重の設定が可能とな
る。この構造では、シリンダ76に供給するエア圧力を
可変することでダイヤモンドカッタ17に加える荷重値
を簡便に変化させることができる。あらかじめエアーの
圧力値を制御部60に記憶させておくことで、所定の圧
力の設定が可能となる。
【0063】なお、前記ダイヤモンドカッタ17に荷重
を付加する機構としては、前記カム機構やエアーシリン
ダ機構に限定されず、磁気力を使用するなど他の機構で
もよい。
【0064】図8は本発明の第2実施例を示すダイヤモ
ンド・ポイントスクライブ装置の概要を示す正面図であ
る。第2実施例のダイヤモンド・ポイントスクライブ装
置は、前記第1実施例の構成に加えて前記ダイヤモンド
カッタによって形成された傷の溝幅状態を光学的に検出
する検出機構を有している。また、前記荷重設定機構は
前記検出機構によって得られる溝幅情報によってダイヤ
モンドカッタに加える荷重を変化させるように構成され
ている。これにより、第1実施例の傷入れ回数のカウン
トおよび傷入れ長さの積算値の検出に加えて、ダイヤモ
ンドカッタ17によって傷入れをした傷21の幅を検出
することにより、より性格にダイヤモンドカッタ17の
磨耗度を定量化できる。
【0065】すなわち、ダイヤモンドカッタ17は磨耗
するにつれて、傷21は狭くなる方向に推移していくこ
とが実験によって明らかになっている。また荷重が過度
にカッタダイヤモンドカッタ17の先端に加わると、傷
21は幅広くなることも明らかである。図9は、短冊体
1の主面に設けられた傷21と、幅が狭い傷22と、幅
が広い傷23とを示すものである。したがって、前記傷
21の幅を監視することは、ダイヤモンドカッタ17の
磨耗量を把握する上で、重要な因子となると言える。
【0066】第2実施例では、図8に示すように、短冊
体1の主面にダイヤモンドカッタ17によって傷入れが
行われた傷21を観察する光学的な傷幅検出センサ80
が設けられている。この傷幅検出センサ80の検出情報
は、前記制御部60のモニタテレビ82に写し出される
とともに、制御部60内において画像処理される。そし
て、前記傷21の幅が狭い傷22の場合や幅が広い傷2
3の場合、荷重設定機構を自動的に操作させて正常な幅
の傷21になるようにする。また、傷の溝幅が修正でき
ない状態の場合は、前記アラーム66を鳴らして作業者
に通報するようになっている。この場合も、前記モニタ
テレビ82に傷21が写しだされることから、傷幅を視
覚的にとらえることができ、一層きめ細かいダイヤモン
ドカッタの磨耗状態の監理が可能となる。
【0067】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である半導体
レーザチップの製造における短冊体のダイヤモンド・ポ
イントスクライブについて説明したが、半導体レーザチ
ップを短冊体にするウエハにおけるダイヤモンド・ポイ
ントスクライブや、シリコンのウエハをダイシングする
ダイヤモンド・ポイントスクライブ技術にも同様に適用
でき同様な効果を得ることができる。少なくとも本発明
は、板状物のダイヤモンド・ポイントスクライブ装置に
は適用できる。
【0068】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。本発明のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置は、ダイヤモンドカッタによる傷入れによ
る傷入れ回数,傷入れ長さによる情報によって自動的に
ダイヤモンドカッタに加わる荷重を調整する荷重設定機
構を有していることから、傷入れによる傷幅が狭くかつ
浅くなる前に、自動的にダイヤモンドカッタに所定の荷
重が増加されるため、常に安定したダイヤモンド・ポイ
ントスクライブが可能となる。
【0069】また、本発明のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置は、ダイヤモンドカッタによる傷入れ回数
のカウント数と傷入れ長さの積の総和を表示する表示部
を有していることから、ダイヤモンドカッタの磨耗の程
度を推察でき、ダイヤモンド・ポイントスクライブ作業
の実態の把握が容易になり、作業性や省力化が達成でき
る。
【0070】また、本発明のダイヤモンド・ポイントス
クライブ装置は、ポイントスクライブ時、傷入れの設定
回数や傷入れの設定長さに至った状態で、自動的にダイ
ヤモンドカッタに加わる荷重を増加することから、常に
安定したポイントスクライブが可能となり、その後のブ
レイキング工程で短冊体をブレイキングした場合、寸法
通りでかつ素子周縁に影響を受けるようなクラック等を
有するような半導体レーザチップが形成されなくなる。
この結果、本発明のダイヤモンド・ポイントスクライブ
装置によるダイヤモンド・ポイントスクライブによれ
ば、半導体レーザチップの製造歩留り向上に寄与するよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるダイヤモンド・ポイ
ントスクライブ装置の概要を示す模式的正面図である。
【図2】第1実施例においてテープに張り付けられた短
冊体を示す斜視図である。
【図3】第1実施例のダイヤモンド・ポイントスクライ
ブ装置によって傷入れが行われた短冊体の概要を示す一
部の模式的斜視図である。
【図4】第1実施例による傷入れ後のブレイキングによ
って形成された半導体レーザチップを示す模式的斜視図
である。
【図5】第1実施例においてダイヤモンドカッタに加え
られる荷重と傷入れ回数との相関を示すグラフである。
【図6】第1実施例においてダイヤモンドカッタに加え
られる荷重と積算傷入れ長さとの相関を示すグラフであ
る。
【図7】第1実施例の変形例を示すダイヤモンド・ポイ
ントスクライブ装置の概要を示す正面図である。
【図8】本発明の第2実施例を示すダイヤモンド・ポイ
ントスクライブ装置の概要を示す正面図である。
【図9】本発明の第2実施例におけるダイヤモンドカッ
タによって短冊体の主面にいれられた傷の形態を示す模
式図である。
【図10】従来のダイヤモンド・ポイントスクライブ装
置の概要を示す正面図である。
【符号の説明】
1…短冊体、2…ステージ、3…フレーム、4…テー
プ、10…フレーム、11…支持板、12…ホルダ、1
3…支軸、14…アーム、15…カッタヘッド、16…
調整軸、17…ダイヤモンドカッタ、21…傷、25…
支台、26…受部、27…カッタ荷重用バネ、28…バ
ネ収容部、29…荷重調整ネジ、35…機台、36…支
持ピン、37…モータ、38…回転軸、39…カム、4
5…支柱、46…荷重伝達アーム、47…支軸、48…
荷重計測センサ、49…ステッピングモータ、50…回
転軸、51…カム、52…カムフォロア、55…検出
板、56…傷入れ数カウンタ、60…制御部、61…信
号線、62…操作パネル、63…表示部(荷重表示
部)、64…表示部(傷入回数表示部)、65…表示部
(積算傷入れ長さ表示部)65…積算傷入れ長さ表示
部、66…アラーム、68…境界、70…半導体レーザ
チップ、71…導波路、72…出射面、73…レーザ
光、75…エアーシリンダ機構、76…シリンダ、7
7,78…パイプ、80…傷幅検出センサ、82…モニ
タテレビ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状物の主面の少なくとも一部にダイヤ
    モンドカッタによって傷を付けるダイヤモンド・ポイン
    トスクライブ装置であって、前記ダイヤモンドカッタに
    加える荷重を自動的に設定する荷重設定機構を有するこ
    とを特徴とするダイヤモンド・ポイントスクライブ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記荷重設定機構は、前記ダイヤモンド
    カッタの傷入れ回数をカウントする傷入れ数カウンタ
    と、前記傷入れ数カウンタの検出情報に基づいてカウン
    ト数があらかじめ設定された複数の傷入れ回数値にそれ
    ぞれ至った際前記荷重を順次変動させる制御部とによっ
    て構成されていることを特徴とする請求項1記載のダイ
    ヤモンド・ポイントスクライブ装置。
  3. 【請求項3】 前記荷重設定機構は、前記ダイヤモンド
    カッタの傷入れ回数をカウントする傷入れ数カウンタ
    と、前記傷入れ数カウンタの検出情報に基づくカウント
    数と傷入れ長さの積の総和を算出するとともにあらかじ
    め設定された複数の設定値にそれぞれ至った際前記荷重
    を順次変動させる制御部とによって構成されていること
    を特徴とする請求項1記載のダイヤモンド・ポイントス
    クライブ装置。
  4. 【請求項4】 板状物の主面の少なくとも一部にダイヤ
    モンドカッタによって傷を付けるダイヤモンド・ポイン
    トスクライブ装置であって、前記ダイヤモンドカッタに
    加える荷重を自動的に設定する荷重設定機構を有すると
    ともに、前記ダイヤモンドカッタによって形成された傷
    の溝幅状態を光学的に検出する検出機構を有し、かつ前
    記荷重設定機構は前記検出機構によって得られる溝幅情
    報によってダイヤモンドカッタに加える荷重を変化させ
    るように構成されていることを特徴とする請求項1記載
    のダイヤモンド・ポイントスクライブ装置。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤモンドカッタに加えられる荷
    重を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1
    乃至請求項4記載のいずれか記載のダイヤモンド・ポイ
    ントスクライブ装置。
  6. 【請求項6】 前記ダイヤモンドカッタの傷入れ回数を
    表示する表示部を有することを特徴とする請求項2また
    は請求項3記載のいずれか記載のダイヤモンド・ポイン
    トスクライブ装置。
  7. 【請求項7】 前記ダイヤモンドカッタの傷入れ回数と
    傷入れ長さの積算値を表示する表示部を有することを特
    徴とする請求項3記載のダイヤモンド・ポイントスクラ
    イブ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009196211A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Avanstrate Inc スクライブ装置
JP2013026595A (ja) * 2011-07-26 2013-02-04 Disco Abrasive Syst Ltd 溝アライメント方法
JP2013237133A (ja) * 2012-05-17 2013-11-28 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd スクライブ処理システム
JP2013237135A (ja) * 2012-05-17 2013-11-28 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd スクライブ処理システム
JP2013237136A (ja) * 2012-05-17 2013-11-28 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd スクライブ処理システム

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