JPH085755B2 - 酸化物ガーネット単結晶およびファラデー回転素子 - Google Patents

酸化物ガーネット単結晶およびファラデー回転素子

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JPH085755B2
JPH085755B2 JP1214648A JP21464889A JPH085755B2 JP H085755 B2 JPH085755 B2 JP H085755B2 JP 1214648 A JP1214648 A JP 1214648A JP 21464889 A JP21464889 A JP 21464889A JP H085755 B2 JPH085755 B2 JP H085755B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸化物ガーネット単結晶、特には光アイソレ
ーターや磁気センサーとして有用とされる酸化物ガーネ
ット単結晶およびこの酸化物ガーネット単結晶を用いて
なるファラデー回転素子に関するものである。
[従来の技術] 光アイソレーターなどに用いられているファラデー回
転素子は基板結晶上に酸化物ガーネット単結晶を成長さ
せたものを研磨し、所定の形状に切断して製造されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、このように基板結晶上に成長させた酸化物ガ
ーネット単結晶から作られたファラデー回転素子はこの
基板結晶内部に存在する歪のために光アイソレーターの
消光比が劣化されるという問題があり、これにはまたこ
の歪のためにこの基板結晶上に液相エピタキシャル法で
酸化物ガーネット単結晶膜を成長させると、この膜中に
クラックが入り易く、得られる酸化物ガーネット単結晶
膜の光の挿入損失が増大するという問題がある。
[課題を解決するための手段] 本発明はこのような不利を解決することのできる酸化
物ガーネットおよびファラデー回転素子に関するもの
で、これは消光比が35dB以上であるガーネット基板結晶
上に、式A3(FeB)5O12(ここにAはBi、Pb、Ca、希土
類元素から選択される少なくとも1つの元素、Bは鉄以
外の遷移金属元素、Al、Ga、Sc、In、Ge、Siから選択さ
れる少なくとも1つの元素)で示される酸化物ガーネッ
ト単結晶層を成長させてなることを特徴とする酸化物ガ
ーネット単結晶、およびこの酸化物ガーネット単結晶を
研磨し、必要に応じ光学的反射防止膜を形成し、所定の
大きさに切断してなることを特徴とするファラデー回転
素子に関するものである。
すなわち、本発明者らは光アイソレーターの消光比が
劣化せず、酸化物ガーネット単結晶膜の光の損入損失が
増大しないファラデー回転素子の取得について種々検討
した結果、ガーネット基板結晶として消光比が35dB以上
であるものを使用すればこれらの不利が解決されること
を見出し、このようなガーネット基板結晶の種類などに
ついての研究を進めて本発明を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
[作 用] 本発明の酸化物ガーネット単結晶は前記したように消
光比が35dB以上であるガーネット基板結晶上に、前記し
た式A3(FeB)5O12(A、Bは前記のとおり)で示され
る酸化物ガーネット単結晶層を成長させることからなる
ものである。
ここに使用されるガーネット基板単結晶はガドリニウ
ム・ガリウム・ガーネット(以下GGGと略記する)、サ
マリウム・ガリウム・ガーネット(以下SGGと略記す
る)、ネオジム・ガリウム・ガーネット(以下NGGと略
記する)、上記したGGGの一部をCa,Mg,Zrで置換したGGG
系のNOG[信越化学工業(株)商品名]とすればよく、
これらはGd2O3,Sm2O3,Nd2O3または必要に応じCaO,MgO,Z
rO2などの置換材をそれぞれCa2O3所定量と共にルツボに
仕込み、高周波誘導で各々の融点以上に加熱して溶融し
たのち、この融液からチョクラルスキー法で単結晶を引
上げることによって得ることができる。しかし、このガ
ーネット基板単結晶はその消光比が35dBより小さいとこ
の基板結晶上に液相エピタキシャル法で成長させた酸化
物ガーネット単結晶にヒビが発生してこの単結晶にクラ
ックが入り易く、このものの光の挿入損失が増大する
し、これから作られるファラデー回転素子の消光比も低
下するので、消光比が35dB以上のものとする必要があ
る。したがって、このものは上記したような方法で得ら
れたGGG,SGG,NGG,SOG,NOGなどの消光比を測定してその
値が35dB以上のものとする必要がある。
また、このガーネット基板単結晶上に成長させる酸化
物ガーネット単結晶は磁気光学効果を有するガーネット
結晶ということから、式A3(FeB)5O12で示され、この
AがBi,Pb,Ca,希土類元素から選択される少なくとも1
つの元素、Bが鉄以外の遷移金属元素,Al,Ga,Sc,In,Ge,
Siから選択される少なくとも1つの元素であるものとさ
れるが、これらの元素の選択とその比率は上記したガー
ネット基板単結晶の格子定数に合致するようにすること
が必要であるし、これはまたそのものの磁性特性として
のファラデー回転係数が大きくなるようにすることが必
要とされる。
この酸化物ガーネットの製造はその成分元素の酸化物
であるA酸化物,Fe2O3,B酸化物(A,Bは前記のとおり)
の成分比率に応じた所定量をフラックス成分としてのPb
O,B2O3などと共にルツボに仕込み、各成分の融点以上で
ある1,100〜1,200℃に加熱し融解して融液したのち、こ
れを過冷却温度の750〜950℃に保ちながら上記した基板
単結晶上に液相エピタキシャル法で酸化物ガーネット単
結晶膜を成長させるようにすればよい。
このようにして得られた酸化物ガーネット単結晶膜は
基板結晶に歪がなく、この格子定数がガーネット基板単
結晶の格子定数と略々一致していて、またヒビ割れやク
ラックなどが発生しないので、このものは光の挿入損失
が増大しにという有利性が与えられる。
なお、この酸化物ガーネット単結晶からファラデー回
転素子を作るにはその表面を研磨し、ポリッシュしたの
ち、この上に必要に応じて光学的反射防止膜を形成させ
たのち、適当な形状に切断すればよいが、このようにし
て得られたファラデー回転素子はこの酸化物ガーネット
単結晶を作るときの基板単結晶が消光比35dB以上のもの
であることから消光比が低下することがないという有利
性が与えられる。
[実施例] 以下に本発明の実施例,比較例をあげるが、この消光
比および光の挿入損失の測定は第1図に示した装置を用
いて行なったものであり、これは第1図に示されている
ように試料を偏光子と検光子の間に挿入して配置し、こ
れにLD光源より波長1,317nmのレーザ光を光ビーム径1.5
mmφ、出力1,200mWで入射し、偏光子と検光子を平行ニ
コルおよび直交ニコルの位置関係として光検出機で光量
を測定するのであるが、この消光比は平行ニコル位置で
の最小光透過量T1と直交ニコル位置での最小光透過量T2
を求め、式(1) 消光比=10 log10(T1/T2) ……(1) により計算して求めたものである。
実施例1 直径3インチ、厚さ500μmのNOG(前出)の基板単結
晶の消光比を第1図の装置により測定して消光比42dBを
得た。
ついで、この基板結晶上にエピタキシャル膜を成長さ
せる成分として所定量Bi2O3,Eu2O3,Tb2O3,Fe2O3およびG
a2O3をフラックス成分としてのPbO,B2O3の所定量と共に
白金ルツボに仕込み、1,100℃に加熱し溶融して融液を
作り、この融液から液相エピタキシャル法でこのNOG基
板単結晶上に式(BiEuTb)(FeGa)5O12で示される酸
化物ガーネット単結晶を成長させ、この成長膜を偏光子
付きの赤外線カメラで観察したところ、この膜中にヒビ
割れは認められなかった。
つぎにこの間を45゜のファラデー回転角を示すまで表
面研磨加工したのち、光学的反射防止膜を0.65μmの厚
さで蒸着形成し、2.9×2.9×0.881mm角に切断してファ
ラデー回転素子を作り、このものの消光比と光の挿入損
失を波長1.3μmの光を用いて測定したところ、これは
消光比40dB,光の挿入損失0.03dBであった。
実施例2〜4,比較例1〜2 実施例1におけるNOG基板単結晶を消光比が第1表に
示した5種類のものとし、このNOG基板単結晶上にエピ
タキシャル成長させる酸化物ガーネット単結晶を式(Bi
GdTb)(FeGa)5O12で示されるものとしたほかは実施
例1と同様に処理して酸化物ガーネット単結晶膜を作っ
て、このもののヒビ割れの有無をしらべると共に、この
酸化物ガーネット単結晶膜から実施例1と同様の方法で
ファラデー回転素子を作り、このものの消光比,光の挿
入損失をしらべたところ、第1表に示したとおりの結果
が得られた。
[発明の効果] 本発明は酸化物ガーネット単結晶およびファラデー回
転素子に関するもので、これは前記したように消光比が
35dB以上であるガーネット基板結晶上に、酸化物ガーネ
ット単結晶を成長させてなる酸化物ガーネット単結晶お
よびこれより作られたファラデー回転素子に関するもの
であるが、これによれば表面にヒビ割れやクラックの発
生がなく、光の挿入損失が増大しない酸化物ガーネット
単結晶が得られ、これから作られるファラデー回転素子
には光アイソレーターの消光比が低下することがないと
いう有利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における光アイソレーターの消光比およ
び光の挿入損失を測定する装置の縦断面略図を示したも
のである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】消光比が35dB以上のガーネット基板結晶上
    に、酸化物ガーネット単結晶層を成長させてなることを
    特徴とする酸化物ガーネット単結晶。
  2. 【請求項2】酸化物ガーネット単結晶層が式A3(FeB)5
    O12(ここにAはBi,Pb,Ca,希土類元素から選択される少
    なくとも1つの元素、Bは鉄以外の遷移金属元素、Al,G
    a,Sc,In,Ge,Siから選択される少なくとも1つの元素)
    で示されるものである請求項1に記載の酸化物ガーネッ
    ト単結晶。
  3. 【請求項3】ガーネット基板結晶ガドリニウム・ガリウ
    ム・ガーネットの一部をCa,MgおよびZrで置換したもの
    である請求項1に記載の酸化物ガーネット単結晶。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の酸化物ガーネ
    ット単結晶を研磨し、必要に応じ光学的反射防止膜を形
    成し、切断してなることを特徴とするファラデー回転素
    子。
JP1214648A 1989-08-21 1989-08-21 酸化物ガーネット単結晶およびファラデー回転素子 Expired - Fee Related JPH085755B2 (ja)

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