JPH085703Y2 - 指圧具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、手操作により背部ある
いは肩部等の患部を局部的に押圧し、この部の神経に刺
激を与えて血行を促す指圧具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の指圧具として図３に示すものがあ
った。図３において、１は指圧具であり、金属性のばね
線材により上方に延びる延長部２の上部を大きな曲率半
径で下方に湾曲させ、この湾曲部３の下端に円錐形の指
圧片４を取付け、上記延長部１の下端にゴム性のグリッ
プ５を取り付けてなる。そして、背部（ア）を指圧する
際には、図３に示すように、指圧片４を背部（ア）の患
部に当て、グリップ５を右手又は左手で持って矢印Ａ方
向に引っ張り、湾曲部３の弾性力を利用して指圧片４に
より上記背部（ア）の患部を局部的に押圧する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上記従来のものは、延
長部２の上部を下方に湾曲させ、この湾曲部３の下端に
指圧片４を取り付けるのみであったため、上記指圧具１
により肩部（イ）を指圧すべく、図４に示すように、指
圧片４を肩部（イ）の患部に当て、グリップ５を右手又
は左手で持って矢印Ｂ方向に引っ張ると、上記指圧片４
が前方に滑り、上記肩部（イ）の患部を指圧することが
できず、活用範囲が背部（ア）のみに限定される欠点が
あった。本考案は上記欠点を解消した新規な指圧具を得
ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を達
成するために、以下の如く構成したものである。即ち弾
性を有する線状部材により上方に延びる延長部と、延長
部の上部にて大きな曲率半径で下方に湾曲する湾曲部
と、湾曲部の先端に小さな曲率半径で上方に屈曲する第
１突起部と、第１突起部の上端から半径方向外方に延長
する間隔保持部と、間隔保持部の先端を下方に屈曲させ
ると共にその下端が前記第１突起よりも若干下方に位置
する第２突起とを形成し、前記延長部の下端にグリップ
を設ける構成にしたものである。

【０００５】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。図面において、図１は本考案の実施例による背部の
指圧状態を示す側面図、図２は本考案の実施例による肩
部の指圧状態を示す側面図である。図１において、１０
は指圧具であり、以下の如くなっている。即ち、ピアノ
線等のばね線材により上方に延びる延長部１１を形成
し、この延長部１１の上部を例えば１５ｃｍ程度の大き
な曲率半径で下方に湾曲させて湾曲部１２を形成する。

【０００６】上記湾曲部１２の先端を例えば５ｍｍ程度
の小さな曲率半径で上方に反転屈曲させて第１突起部１
３を形成し、該第１突起部１３の上端を半径方向外方に
屈曲させて上記延長部１１から離間する方向に延長する
間隔保持部１４を形成する。さらに、上記間隔保持部１
４の先端を下方に屈曲させると共にその下端が上記第１
突起部１３よりも若干下方に位置する第２突起部１５を
形成する。

【０００７】上記第２突起部１５の下端に指圧片１６を
取り付ける。この指圧片１６は、プラスチックあるいは
ゴム材により半球状に形成し、球面側を下方に向けて上
記第２突起１５の下端に嵌合固定する。また、上記延長
部１１の下端にゴム製のグリップ１７を取り付ける。な
お、上記指圧片１６は第２突起部１５の下端に着脱可能
に取付け、予め形成した多種類の指圧片、例えば先端が
円錐状に尖ったもの、先端がフォーク状に尖ったもの等
の指圧片を適宜交換して取付けできるようにしてもよ
い。

【０００８】次に上記実施例の使用態様について説明す
る。まず、背部（ア）を指圧する際には、図１に示すよ
うに、指圧片１６を背部（ア）の患部に当てグリップ１
７を右手又は左手で持って矢印Ａ方向に引っ張る。さす
れば、湾曲部１２の弾性力を介して指圧片１６が上記背
部（ア）の患部を局部的に押圧し、この部の神経を刺激
して血行を促すことになる。

【０００９】次に肩部（イ）を指圧する際には、図２に
示すように、第１突起部１３を肩部（イ）の患部に当て
るとともに、指圧片１６を背部（ア）の上部に当接さ
せ、この状態でグリップ１７を右手又は左手で持って矢
印Ｂ方向に引っ張る。さすれば、指圧片１６が背部
（ア）の上部に係止して第１突起部１３の前部方向への
移動を阻止し、第１突起部１３が湾曲部１２の弾性力を
介して上記肩部（イ）の患部を局部的に押圧し、この部
の神経を刺激して血行を促すことになる。

【００１０】

【考案の効果】以上の説明から明らかな如く、本考案
は、簡単な構造でありながら、背部（ア）と肩部（イ）
との双方の患部を適宜指圧することができ、活用範囲が
広がる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による背部の指圧状態を示す側
面図である。

【図２】本考案の実施例による肩部の指圧状態を示す側
面図である。

【図３】従来例による背部の指圧状態を示す側面図であ
る。

【図４】従来例による肩部の指圧状態を示す側面図であ
る。

【符号の説明】

１０ 指圧具 １１ 延長部 １２ 湾曲部 １３ 第１突起部 １４ 間隔保持部 １５ 第２突起部 １６ 指圧片 １７ グリップ （ア） 背部 （イ） 肩部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】弾性を有する線状部材により上方に延びる
   延長部と、延長部の上部にて大きな曲率半径で下方に湾
   曲する湾曲部と、湾曲部の先端に小さな曲率半径で上方
   に屈曲する第１突起部と、第１突起部の上端から半径方
   向外方に延長する間隔保持部と、間隔保持部の先端を下
   方に屈曲させると共にその下端が前記第１突起よりも若
   干下方に位置する第２突起とを形成し、前記延長部の下
   端にグリップを設けたことを特徴とする指圧具。