JPH054831Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、指圧的作用をもち、主に肩の凝りを
解し身体を楽にする指圧器具に関する。

［従来の技術］ 肩凝りや腰痛などの治療として指圧による治療
が良く知られており、多くの人が指圧治療を受け
ている。この指圧は指圧師により本格的に治療を
受ける場合だけではなく、指圧治療とはいえない
までも、周りにいる人に指圧してもらうことによ
り行われている。このように指圧は必ず他人の手
を必要とするため、一人では自ら指圧するといつ
たことはできない。そこで、従来、指圧と同じよ
うな作用を機械的に行う指圧装置が多数開発され
て使用されている。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来の指圧装置は装置自体が大きく、そし
て高価格でもあるため誰もが容易に入手できるも
のではない。

本考案は上記点に鑑み、簡単な操作で十分な指
圧効果が得られ、しかもマツサージ器としての使
用も可能にし、更には小型で取扱いが容易であり
安価に得られるようにすることを解決課題とする
ものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記課題を解決するために、表面に適
宜間隔で凸部を形成した押圧膨出部を支軸に回転
自在に嵌合し、該支軸の一端には弾性体を一部に
有するロープやベルト等の紐状固定体の一端を固
着し、上記支軸の他端には先端部に把部を有する
操作レバーを着脱自在に設けた構成とした。

［作用］ 紐状固定体を身体の後側に、そして操作レバー
を前側に位置させるようにして押圧膨出部を肩に
当て、前記紐状固定体を片方の手でその端部を把
み固定し、一方操作レバーの把部を他方の手で把
み、操作レバーを下方に引くと、肩に当接した押
圧膨出部が支点となつて紐状固定体の一端を固着
した側の支軸端部が上がり、紐状固定体を引張
り、この引張により紐状固定体の一部にある弾性
体がその弾発力に抗して引伸される。そしてこの
引伸された弾性体の復元力が前記押圧膨出部に作
用し、この復元力により押圧膨出部が肩を押圧す
る。また、支軸から操作レバーを外し、支軸の両
側を把んで押圧膨出部を身体に押し当てて往復動
させると、押圧膨出部が回転し、押圧膨出部の表
面に形成した凸部が筋肉を揉みほぐす。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明するが、本考案は実施例に限定
されるものではない。

図面において、１は支軸、２は支軸１に設けた
押圧膨出部であり、この押圧膨出部２は支軸１に
回転自在に嵌合して設けられている。またこの押
圧膨出部２はその表面の円周方向に適宜間隔で凸
部３が形成されている。４はその一端を前記支軸
１の一端に固着したロープやベルト等からなりそ
の一部に弾性体５を有する紐状固定体である。実
施例にあつては、紐状固定体４はロープ６に弾性
体５としてコイルばね７を接続したものからなつ
ており、ロープ６の端部を前記支軸１の端部に固
定しそしてコイルばね７の端部に固定部８を設け
ている。

一方、支軸１の他端には先端部に把部９を有す
る操作レバー１０の後端が着脱自在に固定されて
いる。

なお、上記実施例では、弾性体５としてコイル
ばね７を使用しているが、復元力の強い弾性体で
あれば特に限定されるものではなく、コイルばね
７の他に例えばゴムなどが使用される。

次に、本考案の使用例について説明する。

第２図に示すように、紐状固定体４を身体の後
側に、そして操作レバー１０を前側に位置させる
ようにして、押圧膨出部２を肩に当て、前記紐状
固定体４の固定部８を片方の手で押えて固定し、
一方操作レバー１０の把部９を他方の手で把み操
作レバー１０を下方に引き下げて使用する。

この操作レバー１０の下方への引き下げ操作に
より、肩に当接させた押圧膨出部２が支点となつ
て紐状固定体４を固着した側の支軸１の端部が上
げられて紐状固定体４が引張され、この引張によ
り紐状固定体４の一部をなしているコイルばね７
からなる弾性体５がその弾発力に抗して引伸され
る。そしてこの引伸された弾性体５の復元力が前
記押圧膨出部２に作用し、この復元力により押圧
膨出部２が肩を押圧する。

このように、押圧膨出部２による肩の押圧は、
引伸された弾性体４の復元力によりなされるの
で、直接的な痛みの伴う固い押圧ではなく、柔ら
かい押圧力が得られ、指による押圧に近い押圧感
が得られる。そして、この押圧の強さは、操作レ
バー１０の引き下げ量を加減することにより、そ
してまた、弾性体５の弾圧を適宜選択することに
より、使用者が自ら容易に調節することができ
る。

なお、上記使用例では紐状固定体４を片方の手
で押えて固定するようにしているが、適所に係止
して固定するようにしてもよい。

また、上記実施例からマツサージ器として使用
する場合は、支軸１から操作レバー１０を外し、
支軸１の両側を手で把んで、押圧膨出部２を身体
に押し当てて往復動させる。押圧膨出部２を身体
に押し当てて往復動させると、押圧膨出部２が回
転し、押圧膨出部２の表面に形成した凸部３が筋
肉を揉みほぐす。

［考案の効果］ 以上のように本考案は、押圧膨出部を設けた支
軸の一端に、弾性体を一部に有するロープやベル
ト等の紐状固定体の一端を固着し、上記支軸の他
端には先端部に把部を有する操作レバーを設けて
なるものであるから、押圧膨出部を肩に当てて、
紐状固定体を固定した上で、操作レバーを引き下
げることにより、引伸された弾性体の復元力を受
けて押圧膨出部が肩を押圧するので、柔かく人の
指による押圧に近い押圧感を得ることができ、上
記操作レバーの操作を繰返して行うことにより、
肩の凝りを気持良く解すことができる。

このように本考案によれば、取扱いが容易でし
かも良好な指圧効果が得られ、そして押圧力は使
用者が自ら容易に調節することができるので、簡
単な指圧器具として頗る便利であり、更にはマツ
サージ器の構成が簡単なので製造が容易であり、
安価に得ることができるといつた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は本考案の使用例を示す説明図である。 １……支軸、２……押圧膨出部、３……凸部、
４……紐状固定体、５……弾性体、９……把部、
１０……操作レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に適宜間隔で凸部を形成した押圧膨出部を
   支軸に回転自在に嵌合し、該支軸の一端には弾性
   体を一部に有するロープやベルト等の紐状固定体
   の一端を固着し、上記支軸の他端には先端部に把
   部を有する操作レバーを着脱自在に設けてなる指
   圧器具。