JPH085667Y2

JPH085667Y2 - 浴室構造

Info

Publication number: JPH085667Y2
Application number: JP1988046349U
Authority: JP
Inventors: 和夫満田
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1988-04-05
Filing date: 1988-04-05
Publication date: 1996-02-21
Anticipated expiration: 2003-04-05
Also published as: JPH01150664U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、気泡浴槽を設けている浴室における浴室構
造の改良に関する。

（従来の技術）従来、この種の浴室構造において浴室に設置される気
泡浴槽と、浴室外に設置されるポンプ等の機能部とを接
続する湯循環パイプにおいて、浴槽側に配設されている
浴槽側パイプと機能部側に配設されている機能部側パイ
プとの接続部を浴室外に配置していた。

（考案が解決しようとする課題）しかし、上記従来技術の場合、機能部を設置している
場所が屋外ならばともかく、建築物内に配する場合、長
年の使用によって接続部のゆるみや接続部のパッキンの
老化により漏水して建築物の床面を濡らし床材の腐食等
を招いたり、階下に滴下させる虞れがあるので、その接
続部直下に受け皿等の漏水受け手段と共にそれに連通す
る排水手段を付設する大掛かりな漏水の排水工事が必要
であるばかりでなく、その接続部の点検、補修をするに
際して、浴室とは室壁で隔絶された場所まで回り込んで
行わねばならず、その作業も厄介であった。

また、ポンプ等の機能で浴用水を圧送することから、
漏水が四方に飛散することがあり、そのことを考慮して
回りの壁や近接して設置される諸設備にわざわざ防水性
を付与する大掛かりな作業も必要となる。

本考案は上記従来技術に鑑みてなされたもので、その
目的とする処は、接続部からの漏水の受水手段とそれに
連通する排水手段のような専用の手立てや飛散水（漏
水）を考慮して回りの壁や設備類に防水処理を施すこと
なく受水して排水する浴室構造を提供することにある。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために本考案が講じた技術的手段
は、浴室外に設置するポンプ等を内蔵する機能部と気泡
浴槽とを湯循環パイプで接続した浴室構造において、そ
の湯循環パイプにおける機能部側に配される機能部側パ
イプの遊端部を建築物の壁体及び浴室の側壁を挿通させ
て浴室内に位置させ、浴槽側に配される浴槽側パイプの
遊端部と前記機能部側パイプの遊端部とを気泡浴槽を載
置する床パン上で接続し、且つ前記浴室における側壁の
パイプ挿通用の開口部を閉塞したことを要旨とする。

（作用）上記する技術的手段によれば接続部からの漏水は気泡
浴槽を設置する床パンで受水し、排水孔に導く。また、
漏水が飛散するものであっても機能部側パイプ挿通用の
開口部か閉塞された浴室の側壁が外部への飛散を防止す
る。

（実施例）以下、本考案の一実施例をユニットバスルームに基づ
いて説明する。

図中（Ａ）はユニットバスルーム（浴室）で、平面矩
形状を呈し、周縁に水切り部（ｂ）を突出形成した床パ
ン（ａ），側壁（ｄ），気泡浴槽（１），及び湯循環パ
イプ（Ｂ）の所望配管とから構成されている。

床パン（ａ）は、FRP等をもって周縁に水切り部
（ｂ）を有し、一半部を浴槽載置部（ａ′），他半部を
洗い場部（ａ″）とし、そして両部を仕切る仕切部
（ｃ）上にエプロン部（ｃ′）を設け、その上縁面を浴
槽支持部（c₁′）とする。

水切り部（ｂ）は、床パン（ａ）の床面からまず立上
り部（b₁）を垂直に起設し、更にその立上り部（b₁）か
ら水平に壁載置部（b₂）を延設すると共にその壁載置部
（b₂）延設端から水返し部（b₃）を垂直に起設して形成
し、壁載置部（b₂）に側壁（ｄ）を載置する。

側壁（ｄ）は床パン（ａ）の壁載置部（b₂）に載置し
た状態で前記浴槽支持部（c₁′）と同位置にくるように
浴槽支持部（ｄ′）を突設し、両浴槽支持部（c₁′）
（ｄ′）に気泡浴槽（１）の縁部を当接せしめる。そし
て気泡浴槽（１）の槽部（１′）と側壁（ｄ）との間に
所望な空間（ｘ）を形成する。

気泡浴槽（１）は、鋳物,FRP等にて槽部（１′）を平
面略形に形成し、その上端には水平に上縁面（1a）を延設形
成し、かつその槽壁の背側（入浴者の背中が位置する
側）（1b）とそれに対向する足側（入浴者の足が位置す
る側）（1b′）に夫々複数個気泡噴出口（1d）を設け、
その側方の槽壁（1c）には吸込口（1e）を底面近くに設
ける。

噴出口（1d）と吸込口（1e）とは槽部（１′）の外部
に取付けられた湯循環パイプ（Ｂ）を介して連絡し、該
湯循環パイプ（Ｂ）はその途中（浴室外）にポンプ等が
内蔵される機能部（図示省略）が配備される。

そして湯循環パイプ（Ｂ）の取付について説明する
と、該湯循環パイプ（Ｂ）は、あらかじめ浴槽の吸込口
（1e）に取付けられている浴槽側吸水パイプ（2a）及び
槽部（１′）の背側（1b），足側（1b′）の夫々の気泡
噴出口（1d）…から槽部（１′）外側周に沿って配され
切換弁部（ｃ）で一体化されて垂設されている浴槽側送
水パイプ（3a）の夫々の遊端部（2a′）（3a′）に、浴
室外に配する機能部にあらかじめ取付けられている機能
部側吸水パイプ（2b），機能部側送水パイプ（3b）の夫
々の遊端部（2b′）（3b′）を建築物の壁体（Ｃ）に設
けられた開口部（Ｃ′），側壁（ｄ）の開口部（ｄ′）
から浴室内に挿通してロー付け等により接続する。そし
て側壁（ｄ）の開口部（ｄ′）の浴室外側に割り板
（９）が取付けられて、その開口部（ｄ′）を閉塞する
と共に、前記湯循環パイプ（Ｂ）を支持する。

そして気泡噴出口（1d）には周知の気泡発生装置（図
示省略）が設けられ、更に上端面（1a）に設けられてい
る操作盤（６）の気泡調整部下方から気泡発生装置にわ
たって空気流路パイプ（７）を配する。

この状態で湯循環パイプ（Ｂ）の吸水パイプ（2a）と
（2b），送水パイプ（3a）と（3b）の夫々の接続部
（）（）は浴室内の側壁（ｄ）と溝部（１′）との
間にできた空間（ｘ）、即ち床パン（ａ）上に配置され
る。

ちなみに浴槽上端面（1a）には操作盤（５）（６）が
夫々左右に配され、一方に運転スイッチ（５′），噴流
切換スイッチ（５″），他方には背側気泡調節ハンドル
（６′），足側気泡調節ハンドル（６″）が設けられて
おり、足側上方には漏水混合栓（９）が設けられてい
る。

しかして、吸込口（1e）から吸い込まれた湯水は、吸
水パイプ（2a）（2b）を流通し、浴室外に設けられてい
る機能部（ポンプ）を介して送水パイプ（3b）（3a）を
流通し、切換弁部（４）で背側送水パイプ（3a），足側
送水パイプ（3a）に分水されて気泡発生装置にて空気流
路パイプ（７）からの空気を誘い込み浴槽内に気泡を噴
出する。

そしてその使用を重ねていく過程で接続部又はの
ゆるみやパッキンの老化により漏水が生じた場合、漏水
は床パン（ａ）の底壁面に滴下し、その傾斜面を利用
し、浴槽排水用の排水孔（８）を併用して排水される。

尚、前記実施例において埋込み式浴槽をもって説明し
たが床パン上に湯循環パイプ（Ｂ）の前記接続部（）
（）が位置する据え置き式浴槽であっても良いもので
ある。

（考案の効果）本考案は上記せる構成を有するので下記の効果を奏す
る。

機能部側に配される機能部側パイプの遊端部を建築物
の壁体及び浴室の側壁を挿通させて浴室内に位置させ、
浴槽側に配される浴槽側パイプの遊端部と前記機能部側
パイプの遊端部とを気泡浴槽を載置する床パン上で接続
し、且つ前記浴室の側壁のパイプ挿通用の開口部を閉塞
した構造にしているため、長期使用によって接続部から
漏水したり、その漏水がポンプの圧送力を受けて四方に
飛散するようなことがあっても、受け皿等の漏水受け手
段とそれに連通する排水手段を付設したり、接続部回り
に設置された諸設備や壁部分に大掛かりな防水処理を施
すことなく、漏水を受水して排水孔に排水することがで
きる。

しかも、浴室の床パン上に接続部を位置させた結果、
浴室内から接続部の点検・補修が行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部縦断側面図、第２図は本考案の要
部横断平面図で一部切欠して示す。尚、図中（Ａ）：ユニットバスルーム（浴室）（Ｂ）：湯循環パイプ（１）：気泡浴槽、（１′）：槽部（2a）（2b）：吸水パイプ（3a）（3b）：送水パイプ（）（）：接続部（ａ）：床パン、（2a′）（3a′）（2b′）（3b′）：
遊端部、（ｄ′）：開口部、（９）：割り板、（ｄ）：
側壁、（Ｃ）：建築物の壁体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】浴室外に設置するポンプ等を内蔵する機能
部と気泡浴槽とを湯循環パイプで接続した浴室構造にお
いて、その湯循環パイプにおける機能部側に配される機
能部側パイプの遊端部を建築物の壁体及び浴室の側壁を
挿通させて浴室内に位置させ、浴槽側に配される浴槽側
パイプの遊端部と前記機能部側パイプの遊端部とを気泡
浴槽を載置する床パン上で接続し、且つ前記浴室におけ
る側壁のパイプ挿通用の開口部を閉塞したことを特徴と
する浴室構造。