JPH0235889Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は洗濯機を載置して、洗濯機の排水やこ
ぼれた水による床の傷み、階下への洩水等を防止
するための洗濯機パンユニツトに関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、この種の洗濯機パンは、洗濯機の底面形
状より若干大きな皿状のものが一盤的であつた。
洗濯機はこの皿状の洗濯機パン内に載置され、洗
濯機の排水ホースはこの洗濯機パンに設けられた
排水口内に挿入するものであつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような従来の洗濯機パンにあつては、洗濯
機パンの底面が床面に密着する構造であつたた
め、排水管との接続がしにくく、通常建築内装工
事と同時に据付けるものであり、工事が交錯し極
めて不便なものであつた。また、排水により洗濯
機が汚れ易く、排水に接する部分の汚れの清掃も
し難いものであり、背面の壁の汚れの清掃も必要
となる等の問題点があつた。

さらに、トラツプの封水深を充分確保するには
床仕上げ面とコンクリート上面の間に充分の距離
をとらねばならず、階高を高くするため不経済で
あり、充分な封水深を確保することは困難であつ
た。また、電源用コンセント、給水用カラン等も
壁部に別途取付ける必要があり、ユニツト化が困
難なものであつた。

本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであ
り、排水管との接続が簡単で、内装工事完了後に
簡単に据付けることができ、さらに排水によつて
洗濯機等が汚れにくいばかりか、汚れの清掃が容
易であり、床面とコンクリート上面の距離をそれ
ほどとらずに充分な封水深を確保することが可能
で、電源コンセント、給水カラン等のユニツト化
も容易な洗濯機パンユニツトを提供するものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、本考案に於ては、洗濯機パンユニツ
トを、略中央に作業用窓部が開けられ、断面略Ｕ
字状の水受溝がこの作業用窓部の外囲を一巡する
如く配置された水受盤と、前記作業用窓部を着脱
可能に覆い、その上に洗濯機を載置する洗濯機載
置板と、内部に給水用配管、電源配線がなされ、
表面にカラン、コンセントが配置されて、前記水
受盤の一辺より立設された壁部とによつて構成し
ている。

〔作用〕

本考案はこのように構成することによつて、据
付時に洗濯機載置板を取り外して給水管および排
水管の接続、電源配線の接続等が行なえるため、
排水管等の接続作業は極めて容易なものとなり、
内装工事等と交錯することがなくなる。さらに、
洗濯機載置板の周囲は断面Ｕ字状の水受溝を配し
ているため、洗濯機等が汚れにくく、汚れの清掃
が容易であるばかりか、充分な封水深を確保する
ことも可能で、壁部にカラン、コンセントが取付
けることができユニツト化も容易となる。

〔実施例〕

次に本考案の一例を図面を参照しながら説明す
る。

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図は断面図、第３図はその分解斜視図、第４図は
その部分拡大断面図である。図面に於て、１は水
受盤、２は壁部でこの両者は一体に形成されてい
る。水受盤１はその略中央に洗濯機３の底面形状
と略同等の作業用窓部４が開けられている。この
作業用窓部４の外周には断面略Ｕ字状の水受溝５
が一巡する如く設けられている。６は洗濯機載置
板で、この水受盤１の作業用窓部４の上を着脱可
能に覆つている。この洗濯機載置板６と水受溝５
の上端部との間には第３図に示す如くパツキン７
が挿入されている。

洗濯機３はこの洗濯機載置板６上に載置され
る。この時、洗濯機３の重量は第３図に示す様に
水受溝５の底部を支える固定金物８を介して床面
９で支承される。この固定金物８と水受溝５の底
部との間にはゴムパツキンが挿入されている。

壁部２は二重構造となつており、内部に給水パ
イプ１１および図面に現われない電源配線がなさ
れている。この給水パイプ１１の一端は壁部２の
表面に取付けられたカラン１２に接続されてい
る。電源配線も壁部２の表面に取付けられたコン
セント１３にその一端が接続されている。この給
水パイプ１１、電源配線の他端は夫々水受盤１の
作業用窓部４内に導出されている。この場合、必
要に応じて給湯パイプが設けられる。

１４は前記壁部２の下部表面に設けられた洗濯
機排水ホース用のホースカツプリング、１５は水
受溝５の排水を集めるためにトラツプ１６に設け
られた排水口である。これらホースカツプリング
１４、排水口１５からの排水はトラツプ１６へ集
められて排水管１７へ導かれる。この時、排水は
うけ篭１８によつて糸くず、繊維くず等の異物を
除去すればトラツプ１６、排水管１７が詰まるの
を防止できる。第５図はこのトラツプ１６の一例
を示す斜視図、第６図は同正面図、第７図は同断
面図であり、全ての部分が床面９の上に出てい
る。

さらに、壁部２の内部上端の両側辺には所定の
長さの１対の支持ブロツクが一体的に設けられ、
その中心部には壁部２の上面より垂直方向に１対
の保持穴２０があけられている。この保持穴２０
には棚２１の脚部２２が挿入され、棚２１が支持
される。この棚２１は例えば乾燥機の取付台ある
いは整理棚等として利用される。なお、上記排水
トラツプ１６の位置は、水受部に設けて既成のト
ラツプを使用しても良い。

このように構成された洗濯機パンユニツトは次
のようにして据付けられる。予め、その中に給水
配管２３、排水配管２４、さらには図示を省略し
た給湯パイプ、屋内配線等が導き出された堀込み
２５が所定の位置に設けられる。この堀込み２５
の周囲の床面９の所定の位置に、先ず固定金物８
が木ねじ等で固定される。次に、この固定金物８
に水受溝５の底部を支承する如く一体に形成され
た水受盤１、壁部２を載置する。この時、固定金
物８と水受溝５の底部との間にゴムパツキン１０
が挿入される。

次に、作業用窓部４を開いて前記給水管１１と
給水配管２３、および、前記排水管１７と排水配
管２４をジヨイント２６あるいは２７によつて接
続し、前記電源配線と屋内配線との接続を行な
う。各接続作業が終了したら、周囲にパツキン７
を配し作業用窓部４を洗濯機載置板６で覆う。こ
れによつて据付け作業が完了する。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように構成され、据付時に於て
給水管、排水管等の接続作業が洗濯機載置板６を
取り外して行なえる構造であるため、据付け作業
が極めて容易なものとなり、内装工事と交錯する
ようなこともなくなる。また、洗濯機載置板の周
囲が断面略Ｕ字状の水受溝によつて低くなつてい
るため、洗濯機等が汚れにくく、汚れの清掃が容
易なものとなるばかりか、排水管内への糸屑等の
排出が阻止されて詰まりにくく、壁部にカラン、
コンセント等が取付けられてユニツト化され、ま
た乾燥機の取付台等の棚を取付けることも容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図はその断面図、第３図はその分解斜視図、第４
図はその部分拡大断面図、第５図はこれに用いら
れるトラツプの一例を示す斜視図、第６図はその
正面図、第７図はその断面図である。 １……水受盤、２……壁部、４……作業用窓
部、５……水受溝、６……洗濯機載置板、１２…
…カラン、１３……コンセント。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯機を載置して、洗濯機の排水やこぼれた水
   による床の傷み、階下への水洩れ等を防止するた
   めの洗濯機パンユニツトに於て、水受盤の略中央
   に作業用窓部を開けるとともに、断面略Ｕ字状の
   水受溝を前記作業用窓部の外周に、前記載置され
   る洗濯機の底面形状の若干外側を一巡する如く設
   け、前記洗濯機をその上に載置する洗濯機載置板
   で前記作業用窓部を着脱可能に覆い、前記水受盤
   の一辺より壁部を立設し、この壁部にカランおよ
   びコンセントを取付け、前記カランへの配管およ
   びコンセントへの配線を前記壁部内に行なつたこ
   とを特徴とする洗濯機パンユニツト。