JPH0856503A

JPH0856503A - 泥田用マルチング装置

Info

Publication number: JPH0856503A
Application number: JP19561594A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Nakayama; 英章中山; Masaaki Samejima; 正昭鮫島
Original assignee: Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Current assignee: Yanmar Co Ltd
Priority date: 1994-08-19
Filing date: 1994-08-19
Publication date: 1996-03-05
Anticipated expiration: 2018-08-04
Also published as: JP3434033B2

Abstract

(57)【要約】【目的】泥田でもマルチ作業ができる、マルチング装
置を実現する。【構成】泥田に作付けした作物Ｕ両側に立設したトン
ネル支柱Ｔ・Ｔ・・・を跨ぐように構成した走行機体１
下部にクローラ式走行装置３・３を配置し、該走行機体
１後部に、平行リンク４・５を介してメインフレーム１
７を昇降可能に支持すると共に、該メインフレーム１７
に、マルチフィルム６を引き出し可能に設けた支持部
と、両側から引き出し自在に設けた押さえ紐９と、マル
チフィルムの両側と押さえ紐を押さえる押さえ体７と、
押さえ体側へ土を寄せるディスク８を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、泥田で栽培する蓮根等
をマルチフィルムで覆うトンネルマルチ装置の構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、泥田で蓮根等を栽培する場合、根
部分を植えてから発育を促進するためにトンネルマルチ
を敷設する。このトンネルマルチは等間隔で植付け部の
幅でトンネル支柱を手作業にて立設し、マルチフィルム
を被せ、更に、その上から押さえ支柱を立設して、マル
チフィルムが剥がれないようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、マルチ
フィルムの敷設作業を手作業で行っていたため、手間が
かかり、泥田であるため歩行するだけで多大な労力を必
要とし、何度も泥土中を歩行しなががら作業を行うの
で、機械的にマルチフィルムを敷設する作業機が望まれ
ていたのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するために次のように構成したものである。即
ち、泥田に作付けした作物の両側に立設したトンネル支
柱を跨ぐように構成した走行機体下部にクローラ式走行
装置を配置し、該走行機体後部に、平行リンクを介して
メインフレームを昇降可能に支持すると共に、該メイン
フレームに、マルチフィルムを引き出し可能に設けた支
持部と、両側から引き出し自在に設けた押さえ紐と、マ
ルチフィルムの両側と押さえ紐を押さえる押さえ体と、
押さえ体側へ土を寄せるディスクを設けたものである。

【０００５】

【作用】次に作用を説明する。即ち、走行機体を前進さ
せながら、マルチフィルムを引き出して、トンネル支柱
上に被覆し、マルチフィルムの両端を押さえ体にて土中
に押さえ込んで、同時に押さえ紐もマルチフィルムの両
端とともに押さえ込んで、その押さえ込んだ部分にディ
スクで土を寄せるので、泥田でも、該マルチフィルムを
確実に押さえて、両端部がめくれ上がることなく、敷設
することができる。

【０００６】

【実施例】本発明の解決すべき課題及び構成は以上の如
くであり、次に添付の図面に示した本発明の実施例を説
明する。図１は、本発明の泥田用マルチング装置の側面
図、図２は、同じく正面図、図３は、同じく後面図、図
４は、マルチ作業中のマルチフィルム端部の状態を示す
図、図５は、マルチ作業後のマルチフィルム端部の状態
を示す図である。

【０００７】まず、図１、図２において、マルチング装
置の全体構成より説明すると、本実施例の走行機体１
は、正面視Ｈ形或いは門型に構成されて、栽培部分を跨
いで走行できるようにしており、走行部は走行機体１両
側下部にクローラ式走行装置３・３を配置しており、該
走行機体１にエンジンＥを搭載して、該エンジンＥから
の動力をトランスミッションや動力伝達機構（図示せ
ず）を介して、駆動輪３ａ・３ａを駆動可能に構成して
いる。また、図２に示すように、該走行機体１の左右一
側の脚部２Ｒの前中途部に、座席１０が配設され、該座
席１０前方に、操作コラム１１が配設され、該操作コラ
ム１１上に操向操作レバー１１ａが突設されて、該操向
操作レバー１１ａにより、走行機体１の前後進および操
向ができるようにしている。

【０００８】そして、前記走行機体１の後部のフレーム
１ａ・１ａの上部には、リンク４・４及びリンク５・５
が後方に回動可能に突出され、該リンク４・４・５・５
後端にマルチ部の側面視「Ｌ」字型のメインフレーム１
７・１７が枢結されて平行リンクを形成し、該リンク５
・５の前端は昇降シリンダーＢと連結されて、該昇降シ
リンダーＢの伸縮によってマルチ部を平行に昇降可能と
している。

【０００９】また、該メインフレーム１７の下部には、
高さセンサーＳが配設されてメインフレーム１７の高さ
を検知し、該高さセンサーＳと前記昇降シリンダーＢの
制御バルブが図示しない制御回路を介して連結されてお
り、圃場の凹凸に対して走行機体１が上下動しても、高
さセンサーＳからの信号により制御バルブが作動されて
昇降シリンダーＢを駆動し、メインフレーム１７・１７
が常に、一定の高さに維持できるように制御している。
但し、高さセンサーＳは光センサーや超音波センサーに
よりなり、メインフレーム１７と地表面又は水面迄の間
を検知するようにしているが、該高さセンサーＳは走行
機体１側に設けることも可能であり、また、フロートを
リンク等を介して昇降自在に付設して、該フロートの高
さを検知したり、リンクの回動量を検知したりして、そ
の変化量を演算して、制御バルブを作動してマルチ部の
昇降を制御するように構成することもできる。

【００１０】次に、マルチ部の構成について、図１、図
２及び図３を用いて説明する。走行機体１の後部に配設
されたメインフレーム１７の前下方には、マルチフィル
ム６を巻いた芯部分を左右両側から回転自在に支持す
る、支持部６ａ・６ａが垂設されている。また、該マル
チフィルム６を横架したその両側後部に、図３に示すよ
うに、ビニールテープ等よりなる押さえ紐９を巻回し
た、紐巻芯９ａ・９ａの両端を支持する支持体９ｂ・９
ｂが垂設されている。また、該支持体９ｂ・９ｂ後部に
は支持アーム９ｄ・９ｄが垂設され、該支持アーム９ｄ
下端に押さえ紐９をトンネル支柱Ｔの側部までガイドす
る紐ガイド９ｃの中途部が固設されている。該紐ガイド
９ｃはパイプで構成されて、トンネルマルチの形状に沿
うように曲げられ、押さえ紐９を通して引っ掛かった
り、他の部品に干渉しないように案内している。

【００１１】そして、前記支持アーム９ｄ・９ｄ後部に
支持アーム７ａが垂設され、該支持アーム７ａ下端に弾
性体のプーリーよりなる押さえ体７を回転自在に支持
し、前記マルチフィルム６の両端部を押さえつけ、同時
に押さえ紐９も押さえ体７の凹部７ｂでガイドするよう
に構成されている。更に、支持アーム７ａ後部にディス
ク支持アーム８ａ・８ａが垂設され、該ディスク支持ア
ーム８ａ・８ａ下端にディスク８・８を回転自在に支持
して、マルチフィルム６の両端部の上に土を覆ってめく
れ上がらないように押さえるようにしている。

【００１２】このような構成において、本実施例の作業
は、蓮根のマルチ作業を対象としており、図４及び図５
に示す如く、圃場に水１２が入れられた泥田であり、実
際の作業では、図１及び図２に示すように、予め、蓮Ｕ
の上に、等間隔に、逆Ｕ字型のトンネル支柱Ｔ・Ｔ・・
・が人手により、立設されており、該トンネル支柱Ｔ・
Ｔ・・・上を、泥田用マルチング装置Ａが跨ぎながら走
行し、そして、該トンネル支柱Ｔ・Ｔ・・・上にマルチ
フィルム６を敷設する。

【００１３】この作業は、走行機体１の前進とともに、
マルチフィルム６が引き出され、該マルチフィルム６の
両端部６ｂ・６ｂ上を押さえ体７が押さえ、この時、図
４の如く、押さえ体７の凹部７ｂに押さえ紐９が紐ガイ
ド９ｃを介して案内される。そして、該押さえ紐９が押
さえ体７により土中へ押さえ込まれ、マルチフィルム６
の端部が折りこまれて、側方よりディスク８によって土
が寄せられて、図５に示す如く、マルチフィルム６の両
端部６ｂ・６ｂが土１３中に挿入されるようになる。な
お、本実施例では、蓮根のマルチ作業を対象としたが、
泥田で栽培する作物であれば、特に、この作物は限定し
ない。

【００１４】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、走行機体１の走行
部をクローラ式走行装置３としているので、泥田等のぬ
かるんだ圃場でも走行することができ、また、マルチフ
ィルム６を被覆した両端部６ｂ・６ｂを、押さえ紐９に
て押さえつけ、土１３中に挿入しているので、前記泥田
等でも、マルチフィルム６がめくり上がることなく、マ
ルチングが確実に行え、マルチフィルムを押さえるため
の押さえ用のトンネル支柱を省くことができる。また、
泥田の中を歩いて作業することなく、その労力が軽減さ
れて、簡単で均一にマルチ作業を行うことが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の泥田用マルチング装置の側面図であ
る。

【図２】同じく、正面図である。

【図３】同じく、後面図である。

【図４】マルチ作業中のマルチフィルム端部の状態を示
す図である。

【図５】マルチ作業後のマルチフィルム端部の状態を示
す図である。

【符号の説明】

Ａ泥田用マルチング装置ＥエンジンＴトンネル支柱Ｕ蓮１走行機体３クローラ式走行装置４・５リンク６マルチフィルム７押さえ体８ディスク９押さえ紐１７メインフレーム

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】泥田に作付けした作物の両側に立設した
トンネル支柱を跨ぐように構成した走行機体下部にクロ
ーラ式走行装置を配置し、該走行機体後部に、平行リン
クを介してメインフレームを昇降可能に支持すると共
に、該メインフレームに、マルチフィルムを引き出し可
能に設けた支持部と、両側から引き出し自在に設けた押
さえ紐と、マルチフィルムの両側と押さえ紐を押さえる
押さえ体と、押さえ体側へ土を寄せるディスクを設けた
ことを特徴とする泥田用マルチング装置。