JPH0855815A - イオン注入方法及びそれを用いた拡散層形成方法とイオン注入装置 - Google Patents
イオン注入方法及びそれを用いた拡散層形成方法とイオン注入装置Info
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- JPH0855815A JPH0855815A JP6209299A JP20929994A JPH0855815A JP H0855815 A JPH0855815 A JP H0855815A JP 6209299 A JP6209299 A JP 6209299A JP 20929994 A JP20929994 A JP 20929994A JP H0855815 A JPH0855815 A JP H0855815A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウエハ面内で均一な素子特性が得られるイオ
ン注入方法を提供する。 【構成】 ウエハ10表面に対してイオンビーム11を
走査させることによってウエハ10の所定領域に不純物
イオンを注入する場合に、ウエハ10の結晶方位に対し
てイオンビーム11の入射がチャネリングを起こさない
非チャネリング領域13にイオンビーム11が照射され
る際には、一定のドーズ量の不純物イオンを注入する。
一方、チャネリング領域12にイオンビーム11が照射
される際には、イオンビーム11の走査速度及びビーム
電流値のうちの少なくとも一方を変化させ、チャネリン
グ領域12に注入される不純物イオンのドーズ量を一定
量から増減させる。これによって、チャネリング領域1
2と非チャネリング領域13との所定深さにおける不純
物イオン濃度比を変化させて、チャネリングによる素子
特性の劣化を防止する。
ン注入方法を提供する。 【構成】 ウエハ10表面に対してイオンビーム11を
走査させることによってウエハ10の所定領域に不純物
イオンを注入する場合に、ウエハ10の結晶方位に対し
てイオンビーム11の入射がチャネリングを起こさない
非チャネリング領域13にイオンビーム11が照射され
る際には、一定のドーズ量の不純物イオンを注入する。
一方、チャネリング領域12にイオンビーム11が照射
される際には、イオンビーム11の走査速度及びビーム
電流値のうちの少なくとも一方を変化させ、チャネリン
グ領域12に注入される不純物イオンのドーズ量を一定
量から増減させる。これによって、チャネリング領域1
2と非チャネリング領域13との所定深さにおける不純
物イオン濃度比を変化させて、チャネリングによる素子
特性の劣化を防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造工程
で行われるイオン注入方法とそれを用いた拡散層の形成
方法及びイオン注入装置に関する。
で行われるイオン注入方法とそれを用いた拡散層の形成
方法及びイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程でシリコンからな
るウエハに不純物を注入する場合に行われるイオン注入
では、チャネリング現象を防止するためにウエハ表面に
対するイオンビームの入射角度と入射方向とがウエハの
結晶軸方向と一致しないようにして上記イオンビームを
ウエハに照射している。
るウエハに不純物を注入する場合に行われるイオン注入
では、チャネリング現象を防止するためにウエハ表面に
対するイオンビームの入射角度と入射方向とがウエハの
結晶軸方向と一致しないようにして上記イオンビームを
ウエハに照射している。
【0003】上記のようにイオン注入を行うために、イ
オンビームの入射角度と入射方向とがウエハの結晶軸方
向と一致しない範囲でイオンビームを偏向させ、ウエハ
の所定領域に当該イオンビームを照射している。また、
ウエハの結晶軸方向に対してイオンビームの入射角度を
ずらして固定し、ウエハを回転移動させることによって
ウエハの所定領域に当該イオンビームを照射している。
この他にも、照射角度を一定に保った状態でイオンビー
ムを平行移動させ、ウエハ表面に対してチャネリングが
発生しない所定の入射角度を保ちながらウエハの所定領
域にイオンビームを照射している。
オンビームの入射角度と入射方向とがウエハの結晶軸方
向と一致しない範囲でイオンビームを偏向させ、ウエハ
の所定領域に当該イオンビームを照射している。また、
ウエハの結晶軸方向に対してイオンビームの入射角度を
ずらして固定し、ウエハを回転移動させることによって
ウエハの所定領域に当該イオンビームを照射している。
この他にも、照射角度を一定に保った状態でイオンビー
ムを平行移動させ、ウエハ表面に対してチャネリングが
発生しない所定の入射角度を保ちながらウエハの所定領
域にイオンビームを照射している。
【0004】上記のイオン注入では、ウエハ表面に対す
るイオンビームの走査速度とビーム電流値とに対応する
所定ドーズ量の不純物イオンが当該イオンビームの照射
領域に注入される。そして、これらの不純物イオンによ
って、ウエハ中に拡散層が形成される。
るイオンビームの走査速度とビーム電流値とに対応する
所定ドーズ量の不純物イオンが当該イオンビームの照射
領域に注入される。そして、これらの不純物イオンによ
って、ウエハ中に拡散層が形成される。
【0005】上記イオン注入を行うイオン注入装置は、
イオンビームを偏向させる偏向電極と、偏向電極を通過
したイオンビームの経路上に配置される試料台とを備え
ている。上記試料台には、必要に応じて試料載置面を回
転させる駆動部が接続されている。
イオンビームを偏向させる偏向電極と、偏向電極を通過
したイオンビームの経路上に配置される試料台とを備え
ている。上記試料台には、必要に応じて試料載置面を回
転させる駆動部が接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のイオン
注入方法には、以下のような課題があった。すなわち、
近年ウエハの大口径化にともない、イオンビームの照射
領域は広がる傾向にある。このため、イオンビームを偏
向させることによってウエハの所定領域に不純物イオン
を注入する方法では、ウエハの結晶軸方向と一致しない
範囲でのイオンビームの偏向では、ウエハ表面の全域に
当該イオンビームを照射することは困難になっている。
したがって、ウエハ表面内でのチャネリングの発生を防
止することができない。
注入方法には、以下のような課題があった。すなわち、
近年ウエハの大口径化にともない、イオンビームの照射
領域は広がる傾向にある。このため、イオンビームを偏
向させることによってウエハの所定領域に不純物イオン
を注入する方法では、ウエハの結晶軸方向と一致しない
範囲でのイオンビームの偏向では、ウエハ表面の全域に
当該イオンビームを照射することは困難になっている。
したがって、ウエハ表面内でのチャネリングの発生を防
止することができない。
【0007】また、ウエハを回転移動させる方法では、
ウエハの結晶軸方向で発生する軸チャネリングは防止で
きるものの、結晶の面方向に沿って発生する面チャネリ
ングを防止することができない。
ウエハの結晶軸方向で発生する軸チャネリングは防止で
きるものの、結晶の面方向に沿って発生する面チャネリ
ングを防止することができない。
【0008】上記のようにイオン注入の際にチャネリン
グが発生したウエハでは、所定ドーズ量で注入された不
純物イオンの深さ方向の分布がチャネリング発生部とそ
の他の部分とで異なり、これによって素子特性がばらつ
くと言う問題が発生する。
グが発生したウエハでは、所定ドーズ量で注入された不
純物イオンの深さ方向の分布がチャネリング発生部とそ
の他の部分とで異なり、これによって素子特性がばらつ
くと言う問題が発生する。
【0009】また、イオンビームを平行走査させるイオ
ン注入方法では、上記チャネリングの発生は防止できる
ものの、これを行うイオン注入装置の装置構成が複雑に
なると言う問題がある。また、この注入方法では、ウエ
ハに照射されるイオンビームの均一性が得られないとい
う問題もある。
ン注入方法では、上記チャネリングの発生は防止できる
ものの、これを行うイオン注入装置の装置構成が複雑に
なると言う問題がある。また、この注入方法では、ウエ
ハに照射されるイオンビームの均一性が得られないとい
う問題もある。
【0010】そこで本発明は、上記の課題を解決するイ
オン注入方法とそれを用いた拡散層形成方法及びイオン
注入装置を提供することを目的とする。
オン注入方法とそれを用いた拡散層形成方法及びイオン
注入装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1のイオン注入方法は、ウエハ表面に対し
てイオンビームを所定速度で走査させることによって当
該ウエハの所定領域に不純物イオンを注入する方法であ
る。ここでは、チャネリング領域に当該イオンビームが
照射される際には、当該イオンビームの走査速度及びウ
エハ表面に照射されるビーム電流量のうちの少なくとも
一方を変化させことによって当該チャネリング領域の不
純物イオンのドーズ量を非チャネリング領域のドーズ量
に対して増減させる。
の本発明の第1のイオン注入方法は、ウエハ表面に対し
てイオンビームを所定速度で走査させることによって当
該ウエハの所定領域に不純物イオンを注入する方法であ
る。ここでは、チャネリング領域に当該イオンビームが
照射される際には、当該イオンビームの走査速度及びウ
エハ表面に照射されるビーム電流量のうちの少なくとも
一方を変化させことによって当該チャネリング領域の不
純物イオンのドーズ量を非チャネリング領域のドーズ量
に対して増減させる。
【0012】そして、本発明の第1の拡散層形成方法
は、上記第1のイオン注入方法によってキャパシタの電
荷蓄積部になる拡散層を形成する方法である。ここで
は、チャネリング領域に注入される不純物イオンのドー
ズ量を、非チャネリング領域に注入される不純物イオン
のドーズ量よりも減少させる。
は、上記第1のイオン注入方法によってキャパシタの電
荷蓄積部になる拡散層を形成する方法である。ここで
は、チャネリング領域に注入される不純物イオンのドー
ズ量を、非チャネリング領域に注入される不純物イオン
のドーズ量よりも減少させる。
【0013】さらに、第2の拡散層形成方法は、上記第
1のイオン注入方法によってMOSトランジスタのチャ
ネル部になる拡散層の形成方法である。ここでは、チャ
ネリング領域に注入される不純物イオンのドーズ量を、
非チャネリング領域に注入される不純物イオンのドーズ
量よりも増加させる。
1のイオン注入方法によってMOSトランジスタのチャ
ネル部になる拡散層の形成方法である。ここでは、チャ
ネリング領域に注入される不純物イオンのドーズ量を、
非チャネリング領域に注入される不純物イオンのドーズ
量よりも増加させる。
【0014】また、本発明の第2のイオン注入方法は、
イオンビームの照射角度を偏向させることによってウエ
ハの表面に対して当該イオンビームを走査させて当該ウ
エハの所定領域に不純物イオンを注入する場合に、イオ
ンビームの偏向角度と偏向方向に対応させて当該ウエハ
表面を傾斜させる。
イオンビームの照射角度を偏向させることによってウエ
ハの表面に対して当該イオンビームを走査させて当該ウ
エハの所定領域に不純物イオンを注入する場合に、イオ
ンビームの偏向角度と偏向方向に対応させて当該ウエハ
表面を傾斜させる。
【0015】そして、本発明のイオン注入装置は、イオ
ンビームの照射角度を偏向させる偏向電極と試料台とを
備えたものである。この装置において、上記試料台に
は、当該試料台の試料載置面の傾斜角度と傾斜方向とを
変化させる駆動手段を設ける。また、この駆動手段と上
記偏向電極とに、当該偏向電極によるイオンビームの偏
向角度と偏向方向に対応させて当該駆動手段による試料
台の動きを制御する制御手段を接続する。
ンビームの照射角度を偏向させる偏向電極と試料台とを
備えたものである。この装置において、上記試料台に
は、当該試料台の試料載置面の傾斜角度と傾斜方向とを
変化させる駆動手段を設ける。また、この駆動手段と上
記偏向電極とに、当該偏向電極によるイオンビームの偏
向角度と偏向方向に対応させて当該駆動手段による試料
台の動きを制御する制御手段を接続する。
【0016】
【作用】上記第1のイオン注入方法では、非ネリング領
域における不純物イオンの一定ドーズ量に対してチャネ
リング領域における不純物イオンのドーズ量を増減させ
ることから、チャネリング領域における不純物イオンの
深さ方向の濃度プロファイルは、上記ドーズ量の値によ
って変化する。このため、非チャネリング領域の濃度プ
ロファイルに対してチャネリング領域の濃度プロファイ
ルを所定状態に変化させることで、当該チャネル領域に
形成される素子の劣化が防止される。
域における不純物イオンの一定ドーズ量に対してチャネ
リング領域における不純物イオンのドーズ量を増減させ
ることから、チャネリング領域における不純物イオンの
深さ方向の濃度プロファイルは、上記ドーズ量の値によ
って変化する。このため、非チャネリング領域の濃度プ
ロファイルに対してチャネリング領域の濃度プロファイ
ルを所定状態に変化させることで、当該チャネル領域に
形成される素子の劣化が防止される。
【0017】そして、上記第1の拡散層形成方法では、
キャパシタの電荷蓄積部になる拡散層を形成する際のイ
オン注入で、チャネリング領域に注入される不純物イオ
ンのドーズ量を非チャネリング領域よりも減少させてい
る。このことから、非チャネリング領域に形成される電
荷蓄積部と比較して、チャネリング領域には広くて浅い
ポテンシャル井戸の電荷蓄積部が形成される。したがっ
て、非チャネリング領域の上記ドーズ量の減少量を制御
することによって、チャネリング領域と非チャネリング
領域とに形成されるキャパシタの電荷蓄積部の電荷蓄積
量が同程度になる。
キャパシタの電荷蓄積部になる拡散層を形成する際のイ
オン注入で、チャネリング領域に注入される不純物イオ
ンのドーズ量を非チャネリング領域よりも減少させてい
る。このことから、非チャネリング領域に形成される電
荷蓄積部と比較して、チャネリング領域には広くて浅い
ポテンシャル井戸の電荷蓄積部が形成される。したがっ
て、非チャネリング領域の上記ドーズ量の減少量を制御
することによって、チャネリング領域と非チャネリング
領域とに形成されるキャパシタの電荷蓄積部の電荷蓄積
量が同程度になる。
【0018】上記第2の拡散層形成方法では、MOSト
ランジスタのチャネルになる拡散層を形成する際のイオ
ン注入で、チャネリング領域に注入される不純物イオン
のドーズ量を非チャネリング領域よりも増加させてい
る。このことからチャネリング領域の不純物イオンの深
さ方向の濃度プロファイルは、非チャネリング領域と比
較して深い位置にまで及ぶが、MOSトランジスタのし
きい電圧に関わる極表層部での濃度差は減少する。
ランジスタのチャネルになる拡散層を形成する際のイオ
ン注入で、チャネリング領域に注入される不純物イオン
のドーズ量を非チャネリング領域よりも増加させてい
る。このことからチャネリング領域の不純物イオンの深
さ方向の濃度プロファイルは、非チャネリング領域と比
較して深い位置にまで及ぶが、MOSトランジスタのし
きい電圧に関わる極表層部での濃度差は減少する。
【0019】また、上記第2のイオン注入方法では、イ
オンビームの偏向角度と偏向方向に対応させてウエハ表
面を傾斜させることから、ウエハの傾斜角度と傾斜方向
とをイオンビームの偏向角度と同様にすることでウエハ
表面に対するイオンビームの入射角度が一定に保たれ
る。このため、ウエハ面内でのチャネリングの発生が防
止される。
オンビームの偏向角度と偏向方向に対応させてウエハ表
面を傾斜させることから、ウエハの傾斜角度と傾斜方向
とをイオンビームの偏向角度と同様にすることでウエハ
表面に対するイオンビームの入射角度が一定に保たれ
る。このため、ウエハ面内でのチャネリングの発生が防
止される。
【0020】そして、上記イオン注入装置には、試料載
置面の傾斜角度と傾斜方向とを変化させる駆動手段が試
料台に設けられている。また、イオンビームの偏向角度
と偏向方向とに対応させて駆動手段による試料載置面の
傾斜角度と傾斜方向とを制御する制御手段が、上記駆動
手段と偏向電極とに接続されている。このことから、試
料載置面に載置した試料に対して、イオンビームの入射
角度を一定に保ったイオン注入が行われる。
置面の傾斜角度と傾斜方向とを変化させる駆動手段が試
料台に設けられている。また、イオンビームの偏向角度
と偏向方向とに対応させて駆動手段による試料載置面の
傾斜角度と傾斜方向とを制御する制御手段が、上記駆動
手段と偏向電極とに接続されている。このことから、試
料載置面に載置した試料に対して、イオンビームの入射
角度を一定に保ったイオン注入が行われる。
【0021】
【実施例】以下、本発明のイオン注入方法の第1実施例
を図1に基づいて説明する。図1(1)はウエハ10に
対するイオンビーム11の照射方法を説明する図、図1
(2)はウエハ表面でのイオンビームの照射位置に対す
るイオンビームの入射角度を示すグラフ,図1(3)は
イオンビームの照射位置に対するイオンビームの走査速
度を示すグラフである。
を図1に基づいて説明する。図1(1)はウエハ10に
対するイオンビーム11の照射方法を説明する図、図1
(2)はウエハ表面でのイオンビームの照射位置に対す
るイオンビームの入射角度を示すグラフ,図1(3)は
イオンビームの照射位置に対するイオンビームの走査速
度を示すグラフである。
【0022】イオン注入方法の第1実施例では、固定さ
れたウエハ10の表面に対してイオンビーム11の照射
角度を偏向させながら照射することによって、ウエハ1
0の表面に対してイオンビームを走査させる場合を説明
する。ここでは、ウエハ10表面の垂線方向を軸チャネ
リング方向とする。さらに、チャネリングの臨界角が上
記垂線方向に対して±αであるとする。この場合、ウエ
ハ10表面に対するイオンビーム11の入射角度が−α
〜+αとなる範囲b点〜d点間が、イオンビーム11の
入射によってチャネリング領域を起こすチャネリング領
域12になる。
れたウエハ10の表面に対してイオンビーム11の照射
角度を偏向させながら照射することによって、ウエハ1
0の表面に対してイオンビームを走査させる場合を説明
する。ここでは、ウエハ10表面の垂線方向を軸チャネ
リング方向とする。さらに、チャネリングの臨界角が上
記垂線方向に対して±αであるとする。この場合、ウエ
ハ10表面に対するイオンビーム11の入射角度が−α
〜+αとなる範囲b点〜d点間が、イオンビーム11の
入射によってチャネリング領域を起こすチャネリング領
域12になる。
【0023】上記のようなウエハ10及びイオンビーム
11の照射方法において、ここでは、ウエハ10の端部
a点〜b,c,d点を通ってe点までイオンビーム11
を連続して走査させ、さらにe点で折り返してa点まで
イオンビーム11を走査させる。この場合、先ず、a点
〜b点までのチャネリングが起きない非チャネリング領
域13では、標準ビーム電流値のイオンビーム11がウ
エハ10表面に対して標準走査速度sで走査されるよう
に、当該イオンビーム11を偏向させる。ここで、標準
走査速度sと標準ビーム電流値とは、ウエハ10に注入
する不純物イオンのドーズ量に基づいて設定される値で
ある。
11の照射方法において、ここでは、ウエハ10の端部
a点〜b,c,d点を通ってe点までイオンビーム11
を連続して走査させ、さらにe点で折り返してa点まで
イオンビーム11を走査させる。この場合、先ず、a点
〜b点までのチャネリングが起きない非チャネリング領
域13では、標準ビーム電流値のイオンビーム11がウ
エハ10表面に対して標準走査速度sで走査されるよう
に、当該イオンビーム11を偏向させる。ここで、標準
走査速度sと標準ビーム電流値とは、ウエハ10に注入
する不純物イオンのドーズ量に基づいて設定される値で
ある。
【0024】次に、b点〜c点までのチャネリング領域
12では、例えばイオンビーム11を標準ビーム電流値
に保ちながら走査速度が標準走査速度sから加速される
ように、イオンビーム11を偏向させる。続いて、イオ
ンビームの入射角度が0°になるc点からd点までのチ
ャネリング領域12では、イオンビーム11の走査速度
が標準走査速度sにまで減速されるように、イオンビー
ム11を偏向させる。
12では、例えばイオンビーム11を標準ビーム電流値
に保ちながら走査速度が標準走査速度sから加速される
ように、イオンビーム11を偏向させる。続いて、イオ
ンビームの入射角度が0°になるc点からd点までのチ
ャネリング領域12では、イオンビーム11の走査速度
が標準走査速度sにまで減速されるように、イオンビー
ム11を偏向させる。
【0025】その後、d点からe点までの非チャネリン
グ領域13では、標準走査速度sと標準ビーム電流値と
でイオンビーム11をウエハ10上で走査させる。さら
に、e点からイオンビーム11の走査方向を折り返した
場合、上記と同様にしてイオンビーム11の走査速度を
変化させる。
グ領域13では、標準走査速度sと標準ビーム電流値と
でイオンビーム11をウエハ10上で走査させる。さら
に、e点からイオンビーム11の走査方向を折り返した
場合、上記と同様にしてイオンビーム11の走査速度を
変化させる。
【0026】上記のようにして、図2(1)に示すよう
に、チャネリング領域12に注入される不純物イオンの
ドーズ量が非チャネリング領域13に注入されるドーズ
量よりも少なくなるように、イオン注入を行う。
に、チャネリング領域12に注入される不純物イオンの
ドーズ量が非チャネリング領域13に注入されるドーズ
量よりも少なくなるように、イオン注入を行う。
【0027】図2(2)には、チャネリング領域(1
2)のc点の深さ方向の濃度プロファイル21と、非チ
ャネリング領域(13)のe点の深さ方向の濃度プロフ
ァイル22と、非チャネリング領域と同じドーズ量でチ
ャネリング領域にイオン注入を行った場合の当該チャネ
リング領域の濃度プロファイル23とを示した。ここに
示されるように、イオン注入によってシリコン結晶が非
晶質化しない程度に不純物イオンのドーズ量が少ない場
合には、チャネリング領域ではチャネリング現象の発生
によって、非チャネリング領域よりも深い位置に不純物
イオンが注入される。このため、所定深さDの不純物濃
度は、ドーズ量が同一であっても異なる値になる。ここ
で、上記のように、チャネリング領域の不純物イオンの
ドーズ量を減らすようにイオン注入を行うことによっ
て、チャネリング領域と非チャネリング領域との所定深
さDの不純物濃度の濃度比を所定値からさらに大きくす
ることができる。このため、非チャネリング領域の深さ
方向の濃度プロファイルに対して、チャネリング領域の
深さ方向の濃度プロファイルを所定状態に変化させるこ
とで、当該チャネル領域に形成される素子の劣化が防止
される。
2)のc点の深さ方向の濃度プロファイル21と、非チ
ャネリング領域(13)のe点の深さ方向の濃度プロフ
ァイル22と、非チャネリング領域と同じドーズ量でチ
ャネリング領域にイオン注入を行った場合の当該チャネ
リング領域の濃度プロファイル23とを示した。ここに
示されるように、イオン注入によってシリコン結晶が非
晶質化しない程度に不純物イオンのドーズ量が少ない場
合には、チャネリング領域ではチャネリング現象の発生
によって、非チャネリング領域よりも深い位置に不純物
イオンが注入される。このため、所定深さDの不純物濃
度は、ドーズ量が同一であっても異なる値になる。ここ
で、上記のように、チャネリング領域の不純物イオンの
ドーズ量を減らすようにイオン注入を行うことによっ
て、チャネリング領域と非チャネリング領域との所定深
さDの不純物濃度の濃度比を所定値からさらに大きくす
ることができる。このため、非チャネリング領域の深さ
方向の濃度プロファイルに対して、チャネリング領域の
深さ方向の濃度プロファイルを所定状態に変化させるこ
とで、当該チャネル領域に形成される素子の劣化が防止
される。
【0028】上記実施例では、イオンビーム11を標準
ビーム電流値に保った状態でその走査速度を早めた。し
かし、イオンビーム11を標準走査速度sに保ってビー
ム電流値を減少させた場合でも、上記と同様にドーズ量
を減少させた拡散層が形成される。また、走査速度とビ
ーム電流値との両方を変化させるように設定しても良
い。さらに、ウエハ10に照射するイオンビーム11を
短時間の間にON,OFFさせることによって、ウエハ
10に照射されるビーム電流量を減少させても良い。そ
して、ドーズ量を増加させたい場合には、上記実施例と
逆に走査速度を遅くし、ビーム電流値を増加させれば良
い。
ビーム電流値に保った状態でその走査速度を早めた。し
かし、イオンビーム11を標準走査速度sに保ってビー
ム電流値を減少させた場合でも、上記と同様にドーズ量
を減少させた拡散層が形成される。また、走査速度とビ
ーム電流値との両方を変化させるように設定しても良
い。さらに、ウエハ10に照射するイオンビーム11を
短時間の間にON,OFFさせることによって、ウエハ
10に照射されるビーム電流量を減少させても良い。そ
して、ドーズ量を増加させたい場合には、上記実施例と
逆に走査速度を遅くし、ビーム電流値を増加させれば良
い。
【0029】次に、イオン注入方法の第2実施例を図3
に基づいて説明する。図3(1)はウエハ30に対する
イオンビーム31の照射方法を説明する図、図3(2)
はイオンビームの入射方向に対するウエハの回転角速度
を示すグラフである。
に基づいて説明する。図3(1)はウエハ30に対する
イオンビーム31の照射方法を説明する図、図3(2)
はイオンビームの入射方向に対するウエハの回転角速度
を示すグラフである。
【0030】イオン注入方法の第2実施例では、回転さ
せたウエハ30の表面に対して一定の方向から所定の入
射角度でイオンビーム31照射することによって、ウエ
ハ30の表面に対してイオンビーム31を走査させる場
合を説明する。上記入射角度は、イオンビーム31がウ
エハ30の軸チャネリング方向及びその臨界角に一致し
ない角度にする。またここでは、ウエハ30のオリエン
テーションフラット(以下、オリフラと記す)30aに
対する垂線方向b→e及びe→bが面チャネリング方向
とする。さらに、面チャネリングを起こす臨界角が上記
方向に対して±βであるとする。この場合、上記面チャ
ネリング方向b→e及びe→bに対するイオンビーム3
1の入射方向が−β〜+βとなる範囲a→d方向〜c→
f方向及びこの逆方向の範囲が、チャネリング領域32
になる。
せたウエハ30の表面に対して一定の方向から所定の入
射角度でイオンビーム31照射することによって、ウエ
ハ30の表面に対してイオンビーム31を走査させる場
合を説明する。上記入射角度は、イオンビーム31がウ
エハ30の軸チャネリング方向及びその臨界角に一致し
ない角度にする。またここでは、ウエハ30のオリエン
テーションフラット(以下、オリフラと記す)30aに
対する垂線方向b→e及びe→bが面チャネリング方向
とする。さらに、面チャネリングを起こす臨界角が上記
方向に対して±βであるとする。この場合、上記面チャ
ネリング方向b→e及びe→bに対するイオンビーム3
1の入射方向が−β〜+βとなる範囲a→d方向〜c→
f方向及びこの逆方向の範囲が、チャネリング領域32
になる。
【0031】上記のようなウエハ30及びイオンビーム
31の照射方法において、ここでは、オリフラ30aと
イオンビーム31の入射方向とが平行を成すようにウエ
ハ30が配置された状態から、左回りにウエハ30を回
転させる。この場合、先ず、ウエハ30を回転させてか
らイオンビーム31の入射方向がa→d方向に達するま
でのチャネリングが起きない非チャネリング領域33で
は、標準ビーム電流値のイオンビーム31がウエハ30
表面に対して標準走査速度で走査されるようにウエハ3
0を所定の標準回転角速度θで回転させる。上記標準走
査速度と標準ビーム電流値とは、ウエハ10に注入する
不純物イオンの注入ドーズ量に基づいて設定される値で
ある。
31の照射方法において、ここでは、オリフラ30aと
イオンビーム31の入射方向とが平行を成すようにウエ
ハ30が配置された状態から、左回りにウエハ30を回
転させる。この場合、先ず、ウエハ30を回転させてか
らイオンビーム31の入射方向がa→d方向に達するま
でのチャネリングが起きない非チャネリング領域33で
は、標準ビーム電流値のイオンビーム31がウエハ30
表面に対して標準走査速度で走査されるようにウエハ3
0を所定の標準回転角速度θで回転させる。上記標準走
査速度と標準ビーム電流値とは、ウエハ10に注入する
不純物イオンの注入ドーズ量に基づいて設定される値で
ある。
【0032】次に、イオンビーム31の入射方向がa→
d方向〜b→e方向までのチャネリング領域32では、
例えばイオンビーム31を標準ビーム電流値に保ちなが
らウエハ30の回転角速度を標準回転角速度θから加速
していく。これによって、ウエハ30表面に対するイオ
ンビーム31の走査速度を加速する。そして、イオンビ
ーム31の入射方向がb→e方向〜c→f方向までのチ
ャネリング領域32では、上記と同様にしてウエハ30
の回転角速度を標準回転角速度θまで減速していく。こ
れによって、ウエハ30表面に対するイオンビーム31
の走査速度を減速する。
d方向〜b→e方向までのチャネリング領域32では、
例えばイオンビーム31を標準ビーム電流値に保ちなが
らウエハ30の回転角速度を標準回転角速度θから加速
していく。これによって、ウエハ30表面に対するイオ
ンビーム31の走査速度を加速する。そして、イオンビ
ーム31の入射方向がb→e方向〜c→f方向までのチ
ャネリング領域32では、上記と同様にしてウエハ30
の回転角速度を標準回転角速度θまで減速していく。こ
れによって、ウエハ30表面に対するイオンビーム31
の走査速度を減速する。
【0033】その後、イオンビーム31の入射方向がc
→f方向〜d→a方向までの非チャネリング領域33で
は、標準回転角速度θでウエハ30を回転させながら標
準ビーム電流値のイオンビーム31をウエハ30に照射
する。
→f方向〜d→a方向までの非チャネリング領域33で
は、標準回転角速度θでウエハ30を回転させながら標
準ビーム電流値のイオンビーム31をウエハ30に照射
する。
【0034】上記のようにウエハの回転角速度を変化さ
せることによって、上記第1実施例と同様にチャネリン
グ領域32に注入される不純物イオンのドーズ量が非チ
ャネリング領域33に注入されるドーズ量よりも少なく
なるように、イオン注入を行う。
せることによって、上記第1実施例と同様にチャネリン
グ領域32に注入される不純物イオンのドーズ量が非チ
ャネリング領域33に注入されるドーズ量よりも少なく
なるように、イオン注入を行う。
【0035】上記イオン注入方法では、上記第1実施例
と同様に非チャネリング領域の深さ方向の濃度プロファ
イルに対して、チャネリング領域の深さ方向の濃度プロ
ファイルを所定状態に変化させることができる。このた
め、当該チャネル領域に形成される素子の劣化が防止さ
れる。
と同様に非チャネリング領域の深さ方向の濃度プロファ
イルに対して、チャネリング領域の深さ方向の濃度プロ
ファイルを所定状態に変化させることができる。このた
め、当該チャネル領域に形成される素子の劣化が防止さ
れる。
【0036】上記実施例では、イオンビーム31を標準
ビーム電流値に保った状態でウエハ30の回転角速度を
早めた。しかし、ウエハ30の回転を標準回転角速度θ
に保ってビーム電流値を減少させてた場合でも、上記と
同様にドーズ量を減少させた拡散層が得られる。また、
上記第1実施例と同様に、ウエハ30の回転角速度とイ
オンビーム31のビーム電流値との両方を変化させても
良い。さらに、上記第1実施例と同様にウエハ30に照
射するイオンビーム31をON,OFFさせることによ
って、ウエハ30に照射されるイオンビーム31のビー
ム電流量を減少させても良い。そして、ドーズ量を増加
させたい場合には、上記第2実施例で示したと逆にウエ
ハ30の回転角速度を遅くし、イオンビーム31のビー
ム電流値を増加させれば良い。
ビーム電流値に保った状態でウエハ30の回転角速度を
早めた。しかし、ウエハ30の回転を標準回転角速度θ
に保ってビーム電流値を減少させてた場合でも、上記と
同様にドーズ量を減少させた拡散層が得られる。また、
上記第1実施例と同様に、ウエハ30の回転角速度とイ
オンビーム31のビーム電流値との両方を変化させても
良い。さらに、上記第1実施例と同様にウエハ30に照
射するイオンビーム31をON,OFFさせることによ
って、ウエハ30に照射されるイオンビーム31のビー
ム電流量を減少させても良い。そして、ドーズ量を増加
させたい場合には、上記第2実施例で示したと逆にウエ
ハ30の回転角速度を遅くし、イオンビーム31のビー
ム電流値を増加させれば良い。
【0037】次に、上記イオン注入方法の第1または第
2実施例を用いた拡散層形成方法の第1実施例を図4に
基づいて説明する。拡散層形成方法の第1実施例では、
ウエハの表面側に複数配置されるキャパシタの電荷蓄積
部になる拡散層を形成する方法を説明する。
2実施例を用いた拡散層形成方法の第1実施例を図4に
基づいて説明する。拡散層形成方法の第1実施例では、
ウエハの表面側に複数配置されるキャパシタの電荷蓄積
部になる拡散層を形成する方法を説明する。
【0038】上記拡散層を形成するウエハ40は、表面
に酸化膜41が形成されている。そして、例えばn−拡
散層42内にp+拡散層43が形成されている。このp
+拡散層43内に、上記電荷蓄積部になるn+の拡散層
44a,44bを形成する。ここで、拡散層44aはウ
エハ40の非チャネリング領域40aに形成されるもの
であり、拡散層44bはチャネリング領域40bに形成
されるものであることとする。
に酸化膜41が形成されている。そして、例えばn−拡
散層42内にp+拡散層43が形成されている。このp
+拡散層43内に、上記電荷蓄積部になるn+の拡散層
44a,44bを形成する。ここで、拡散層44aはウ
エハ40の非チャネリング領域40aに形成されるもの
であり、拡散層44bはチャネリング領域40bに形成
されるものであることとする。
【0039】上記拡散層44a,44bを形成する場
合、先ずここでは図示しない注入マスクを酸化膜41上
に形成する。この注入マスクは、拡散層44a,44b
の形成部を開口するように形成する。
合、先ずここでは図示しない注入マスクを酸化膜41上
に形成する。この注入マスクは、拡散層44a,44b
の形成部を開口するように形成する。
【0040】次に、上記注入マスク上から、標準ビーム
電流値のイオンビームをウエハ40表面に対して走査さ
せながら照射する。走査方法は、上記イオン注入方法の
第1または第2実施例で示したイオンビームの偏向やウ
エハの回転による。この際、非チャネリング領域40a
に位置する拡散層44aの形成部分よりも、チャネリン
グ領域40bに位置する拡散層44bの形成部分の不純
物イオンのドーズ量が少なくなるようにしてイオン注入
を行う。
電流値のイオンビームをウエハ40表面に対して走査さ
せながら照射する。走査方法は、上記イオン注入方法の
第1または第2実施例で示したイオンビームの偏向やウ
エハの回転による。この際、非チャネリング領域40a
に位置する拡散層44aの形成部分よりも、チャネリン
グ領域40bに位置する拡散層44bの形成部分の不純
物イオンのドーズ量が少なくなるようにしてイオン注入
を行う。
【0041】上記拡散層形成方法では、キャパシタの電
荷蓄積部になる拡散層44a,44bを形成する際のイ
オン注入で、チャネリング領域40bに注入される不純
物イオンのドーズ量を非チャネリング領域40aよりも
減少させている。ここで、図4(2)に示すように、ウ
エハ面内のドーズ量が均一な場合、チャネリング領域
(40b)における不純物イオンの深さ方向の濃度プロ
ファイル47cは、非チャネリング領域(40a)にお
ける濃度プロファイル47aと比較して、深い位置にま
でに及ぶが主な注入深さDの濃度は僅かに低い値になる
程度である。そして、上記のようにチャネリング領域
(40b)の不純物イオンのドーズ量を減少させると、
濃度プロファイル47bに示すように、所定深さDの濃
度差は大きくなる。
荷蓄積部になる拡散層44a,44bを形成する際のイ
オン注入で、チャネリング領域40bに注入される不純
物イオンのドーズ量を非チャネリング領域40aよりも
減少させている。ここで、図4(2)に示すように、ウ
エハ面内のドーズ量が均一な場合、チャネリング領域
(40b)における不純物イオンの深さ方向の濃度プロ
ファイル47cは、非チャネリング領域(40a)にお
ける濃度プロファイル47aと比較して、深い位置にま
でに及ぶが主な注入深さDの濃度は僅かに低い値になる
程度である。そして、上記のようにチャネリング領域
(40b)の不純物イオンのドーズ量を減少させると、
濃度プロファイル47bに示すように、所定深さDの濃
度差は大きくなる。
【0042】このことから、図4(3)に示すように、
ウエハ面内のドーズ量が均一な場合、非チャネリング領
域(40a)に形成される電荷蓄積部のポテンシャル井
戸Paと比較して、チャネリング領域(40b)に形成
される電荷蓄積部のポテンシャル井戸Pcは同程度の深
さでかつ広くなる。そこで、上記のようにチャネリング
領域(40b)のドーズ量を減少させると、電荷蓄積部
のポテンシャル井戸Pbは浅く広くなる。したがって、
チャネリング領域(40b)のドーズ量の減少量を制御
することによって、チャネリング領域(40b)と非チ
ャネリング領域(40a)とに形成されるキャパシタの
電荷蓄積部の電荷蓄積量を同程度にすることができる。
ウエハ面内のドーズ量が均一な場合、非チャネリング領
域(40a)に形成される電荷蓄積部のポテンシャル井
戸Paと比較して、チャネリング領域(40b)に形成
される電荷蓄積部のポテンシャル井戸Pcは同程度の深
さでかつ広くなる。そこで、上記のようにチャネリング
領域(40b)のドーズ量を減少させると、電荷蓄積部
のポテンシャル井戸Pbは浅く広くなる。したがって、
チャネリング領域(40b)のドーズ量の減少量を制御
することによって、チャネリング領域(40b)と非チ
ャネリング領域(40a)とに形成されるキャパシタの
電荷蓄積部の電荷蓄積量を同程度にすることができる。
【0043】次に、上記イオン注入方法の第1または第
2実施例を用いた拡散層形成方法の第2実施例を図5に
基づいて説明する。拡散層形成方法の第2実施例では、
ウエハの表面側に複数配置されるMOSトランジスタの
チャネルになる拡散層を形成する方法を説明する。
2実施例を用いた拡散層形成方法の第2実施例を図5に
基づいて説明する。拡散層形成方法の第2実施例では、
ウエハの表面側に複数配置されるMOSトランジスタの
チャネルになる拡散層を形成する方法を説明する。
【0044】上記拡散層を形成するウエハ50は、表面
に酸化膜51が形成されている。そして、この酸化膜5
1下のウエハ50の極表層に、上記チャネルになる拡散
層52a,52bを形成する。ここで、拡散層52aは
ウエハ50の非チャネリング領域50aに形成されるも
のであり、拡散層52bはチャネリング領域50bに形
成されるものであることとする。
に酸化膜51が形成されている。そして、この酸化膜5
1下のウエハ50の極表層に、上記チャネルになる拡散
層52a,52bを形成する。ここで、拡散層52aは
ウエハ50の非チャネリング領域50aに形成されるも
のであり、拡散層52bはチャネリング領域50bに形
成されるものであることとする。
【0045】上記拡散層52a,52bを形成する場
合、ここでは図示しない注入マスクを酸化膜51上に形
成する。この注入マスクは、拡散層52a,52bの形
成部を開口するように形成される。
合、ここでは図示しない注入マスクを酸化膜51上に形
成する。この注入マスクは、拡散層52a,52bの形
成部を開口するように形成される。
【0046】次に、上記注入マスク上から、標準ビーム
電流値のイオンビームをウエハ50表面に対して走査さ
せながら照射する。この際、非チャネリング領域50a
に位置する拡散層52aの形成部分よりも、チャネリン
グ領域50bに位置する拡散層52bの形成部分の不純
物イオンのドーズ量が多くなるようにイオン注入を行
う。
電流値のイオンビームをウエハ50表面に対して走査さ
せながら照射する。この際、非チャネリング領域50a
に位置する拡散層52aの形成部分よりも、チャネリン
グ領域50bに位置する拡散層52bの形成部分の不純
物イオンのドーズ量が多くなるようにイオン注入を行
う。
【0047】上記拡散層形成方法では、図5(2)に示
すように、チャネリング領域(50b)の不純物イオン
の深さ方向の濃度プロファイル57bは、非チャネリン
グ領域(50a)の濃度プロファイル57aと比較して
深い位置にまで及ぶ。しかし、非チャネリング領域(5
0a)のドーズ量がチャネリング領域(50b)のドー
ズ量よりも多くなるようにイオン注入を行うので、MO
Sトランジスタのチャネル形成深さでの不純物イオンの
濃度差は減少する。したがって、MOSトランジスタの
しきい電圧に関わる極表層深さDでの濃度差は減少す
る。そして、チャネリング領域50bのドーズ量の増加
量を制御することによって、チャネリング領域(50
b)と非チャネリング領域(50a)とに形成されるM
OSトランジスタのしきい電圧を同程度にすることがで
きる。
すように、チャネリング領域(50b)の不純物イオン
の深さ方向の濃度プロファイル57bは、非チャネリン
グ領域(50a)の濃度プロファイル57aと比較して
深い位置にまで及ぶ。しかし、非チャネリング領域(5
0a)のドーズ量がチャネリング領域(50b)のドー
ズ量よりも多くなるようにイオン注入を行うので、MO
Sトランジスタのチャネル形成深さでの不純物イオンの
濃度差は減少する。したがって、MOSトランジスタの
しきい電圧に関わる極表層深さDでの濃度差は減少す
る。そして、チャネリング領域50bのドーズ量の増加
量を制御することによって、チャネリング領域(50
b)と非チャネリング領域(50a)とに形成されるM
OSトランジスタのしきい電圧を同程度にすることがで
きる。
【0048】次に、イオン注入方法の第3実施例を図6
に基づいて説明する。イオン注入方法の第3実施例で
は、イオンビーム61を偏向させることによって、ウエ
ハ60の表面に対してイオンビーム61を走査させ、ウ
エハ60の所定領域に不純物イオンを注入する方法であ
る。
に基づいて説明する。イオン注入方法の第3実施例で
は、イオンビーム61を偏向させることによって、ウエ
ハ60の表面に対してイオンビーム61を走査させ、ウ
エハ60の所定領域に不純物イオンを注入する方法であ
る。
【0049】先ず、例えば水平に配置されたウエハ60
の表面に対して、軸チャネリングが発生しない入射角度
θでかつ面チャネリングが発生しない方向からイオンビ
ーム61を照射する。このような状態から、イオンビー
ム61を偏向させてウエハ60に対してイオンビーム6
1を走査させる。この際、イオンビーム61の偏向角度
θ1 ,θ2 と偏向方向とに対応させてウエハ60の表面
を傾斜させていく。ウエハ60の表面の傾斜角度γ1 ,
γ2 は、イオンビームの偏向角度θ1 ,θ2 に一致させ
る。
の表面に対して、軸チャネリングが発生しない入射角度
θでかつ面チャネリングが発生しない方向からイオンビ
ーム61を照射する。このような状態から、イオンビー
ム61を偏向させてウエハ60に対してイオンビーム6
1を走査させる。この際、イオンビーム61の偏向角度
θ1 ,θ2 と偏向方向とに対応させてウエハ60の表面
を傾斜させていく。ウエハ60の表面の傾斜角度γ1 ,
γ2 は、イオンビームの偏向角度θ1 ,θ2 に一致させ
る。
【0050】ここでは、例えば、ウエハ60の所定位置
からイオンビーム61の走査を開始し、上記所定位置を
支持して固定した状態でイオンビーム61の走査方向側
を持ち上げていく。これによって、水平面に対するウエ
ハ60の傾斜角度γ1 ,γ2をイオンビーム61の偏向
角度θ1 ,θ2 と一致させる。上記のようにウエハ60
を傾斜させる場合、ウエハ60表面に対するイオンビー
ムの走査速度が一定になるようにイオンビーム61の偏
向角速度を設定する。そして、この偏向角速度に一致さ
せた傾斜角速度でウエハ61を傾斜させる。
からイオンビーム61の走査を開始し、上記所定位置を
支持して固定した状態でイオンビーム61の走査方向側
を持ち上げていく。これによって、水平面に対するウエ
ハ60の傾斜角度γ1 ,γ2をイオンビーム61の偏向
角度θ1 ,θ2 と一致させる。上記のようにウエハ60
を傾斜させる場合、ウエハ60表面に対するイオンビー
ムの走査速度が一定になるようにイオンビーム61の偏
向角速度を設定する。そして、この偏向角速度に一致さ
せた傾斜角速度でウエハ61を傾斜させる。
【0051】上記の他にも、図7に示すように、イオン
ビーム71の偏向点Oからの所定距離を半径にして、イ
オンビーム71の偏向面上に描かれる円周Lに沿ってウ
エハ70の表面を傾斜させても良い。このようにウエハ
70を傾斜させた場合、イオンビームの偏向角速度を一
定に保つことによって、ウエハ70表面に対するイオン
ビームの走査速度が一定になる。
ビーム71の偏向点Oからの所定距離を半径にして、イ
オンビーム71の偏向面上に描かれる円周Lに沿ってウ
エハ70の表面を傾斜させても良い。このようにウエハ
70を傾斜させた場合、イオンビームの偏向角速度を一
定に保つことによって、ウエハ70表面に対するイオン
ビームの走査速度が一定になる。
【0052】上記のイオン注入方法では、イオンビーム
61,71の偏向角度θ1 ,θ2 と偏向方向とに一致さ
せてウエハ60,70表面を傾斜させている。このこと
から、ウエハ60,70表面に対するイオンビーム6
1,71の入射角度θが一定に保たれる。この際、イオ
ンビームの入射角度θは、チャネリングが発生しないよ
うに設定されている。また、ウエハ60,70表面での
イオンビーム61,71の走査速度が一定に保たれるよ
うに、イオンビーム61,71の偏向角速度が設定され
ている。このため、ウエハ60,70の表面内では、チ
ャネリングの発生を防止した状態で深さ方向の濃度プロ
ファイルを均一に保ったイオン注入が行われる。
61,71の偏向角度θ1 ,θ2 と偏向方向とに一致さ
せてウエハ60,70表面を傾斜させている。このこと
から、ウエハ60,70表面に対するイオンビーム6
1,71の入射角度θが一定に保たれる。この際、イオ
ンビームの入射角度θは、チャネリングが発生しないよ
うに設定されている。また、ウエハ60,70表面での
イオンビーム61,71の走査速度が一定に保たれるよ
うに、イオンビーム61,71の偏向角速度が設定され
ている。このため、ウエハ60,70の表面内では、チ
ャネリングの発生を防止した状態で深さ方向の濃度プロ
ファイルを均一に保ったイオン注入が行われる。
【0053】次に、上記イオン注入方法の第3実施例を
行うイオン注入装置の実施例を図8に基づいて説明す
る。イオン注入装置8には、イオン源82と質量分析部
83と加速電極84とからなるイオンビーム生成系85
が備えられている。このイオンビーム生成系85で生成
されたイオンビーム81の経路に沿って、偏向電極86
が配置されている。偏向電極86を通過したイオンビー
ム81の経路上には、試料台87が配置されている。こ
の試料台87には、駆動手段88が設けられている。そ
して、駆動手段88と上記偏向電極86とには、制御手
段89が接続されている。
行うイオン注入装置の実施例を図8に基づいて説明す
る。イオン注入装置8には、イオン源82と質量分析部
83と加速電極84とからなるイオンビーム生成系85
が備えられている。このイオンビーム生成系85で生成
されたイオンビーム81の経路に沿って、偏向電極86
が配置されている。偏向電極86を通過したイオンビー
ム81の経路上には、試料台87が配置されている。こ
の試料台87には、駆動手段88が設けられている。そ
して、駆動手段88と上記偏向電極86とには、制御手
段89が接続されている。
【0054】上記イオンビーム生成系85は、注入目的
とする不純物イオンで構成されるイオンビーム81を生
成し、このイオンビーム81を所定の注入エネルギーに
加速するものである。
とする不純物イオンで構成されるイオンビーム81を生
成し、このイオンビーム81を所定の注入エネルギーに
加速するものである。
【0055】上記偏向電極86は、イオンビーム81の
照射角度を偏向させるものである。そして、上記試料台
87は、その試料載置面87aにイオン注入を行う試料
Sを載置した状態で保持するものである。
照射角度を偏向させるものである。そして、上記試料台
87は、その試料載置面87aにイオン注入を行う試料
Sを載置した状態で保持するものである。
【0056】上記駆動部88は、試料台87の試料載置
面87aに保持した試料Sの表面を、上記イオン注入方
法の第3実施例と同様に傾斜させるように、試料台87
を動かすものである。この駆動部88は、例えば、試料
台87の所定点を支持点にして、この支持点を固定した
状態で試料台87の所定端を上昇または下降させるよう
に構成されている。
面87aに保持した試料Sの表面を、上記イオン注入方
法の第3実施例と同様に傾斜させるように、試料台87
を動かすものである。この駆動部88は、例えば、試料
台87の所定点を支持点にして、この支持点を固定した
状態で試料台87の所定端を上昇または下降させるよう
に構成されている。
【0057】上記制御手段89は、偏向電極86による
イオンビーム81の偏向角度と偏向方向と合わせて試料
載置面87aを傾斜させるように、当該偏向電極86と
試料台87の駆動手段88とを制御するものである。
イオンビーム81の偏向角度と偏向方向と合わせて試料
載置面87aを傾斜させるように、当該偏向電極86と
試料台87の駆動手段88とを制御するものである。
【0058】上記のように構成されたイオン注入装置8
では、試料台87に設けられた駆動手段88と、上記駆
動手段88と偏向電極86とに接続されている制御手段
とによって、試料載置面87aに載置した試料Sに対す
るイオンビームの入射角度を一定に保ってイオン注入を
行うことができる。
では、試料台87に設けられた駆動手段88と、上記駆
動手段88と偏向電極86とに接続されている制御手段
とによって、試料載置面87aに載置した試料Sに対す
るイオンビームの入射角度を一定に保ってイオン注入を
行うことができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1のイ
オン注入方法によれば、チャネリング領域における不純
物イオンのドーズ量を一定量に対して増減させることに
よって、チャネリング領域における不純物イオンの濃度
プロファイルを非チャネリング領域に対して所定状態に
変化させ、これによってチャネリング領域を含むウエハ
面内に形成されるされる素子特性の均一化を図ることが
できる。
オン注入方法によれば、チャネリング領域における不純
物イオンのドーズ量を一定量に対して増減させることに
よって、チャネリング領域における不純物イオンの濃度
プロファイルを非チャネリング領域に対して所定状態に
変化させ、これによってチャネリング領域を含むウエハ
面内に形成されるされる素子特性の均一化を図ることが
できる。
【0060】そして、本発明の第1の拡散層形成方法に
よれば、キャパシタの電荷蓄積部になる拡散層を形成す
る際のイオン注入で、チャネリング領域に注入される不
純物イオンのドーズ量を非チャネリング領域よりも減少
させることによって、チャネリング領域と非チャネリン
グ領域とに形成されるキャパシタの電荷蓄積部の電荷蓄
積量を同程度にすることが可能になる。したがって、チ
ャネリンが発生するウエハ面内で、均一な電荷蓄積量の
キャパシタを形成することがきる。
よれば、キャパシタの電荷蓄積部になる拡散層を形成す
る際のイオン注入で、チャネリング領域に注入される不
純物イオンのドーズ量を非チャネリング領域よりも減少
させることによって、チャネリング領域と非チャネリン
グ領域とに形成されるキャパシタの電荷蓄積部の電荷蓄
積量を同程度にすることが可能になる。したがって、チ
ャネリンが発生するウエハ面内で、均一な電荷蓄積量の
キャパシタを形成することがきる。
【0061】また、第2の拡散層形成方法によれば、M
OSトランジスタのチャネルになる拡散層を形成する際
のイオン注入で、チャネリング領域に注入される不純物
イオンのドーズ量を非チャネリング領域よりも増加させ
ることによって、チャネリング領域と非チャネリング領
域とに形成されるMOSトランジスタのチャネル形成部
となる極浅い位置の不純物濃度を同程度にすることが可
能になる。したがって、チャネリングが発生するウエハ
面内で、均一なしきい電圧のMOSトランジスタを形成
することができる。
OSトランジスタのチャネルになる拡散層を形成する際
のイオン注入で、チャネリング領域に注入される不純物
イオンのドーズ量を非チャネリング領域よりも増加させ
ることによって、チャネリング領域と非チャネリング領
域とに形成されるMOSトランジスタのチャネル形成部
となる極浅い位置の不純物濃度を同程度にすることが可
能になる。したがって、チャネリングが発生するウエハ
面内で、均一なしきい電圧のMOSトランジスタを形成
することができる。
【0062】さらに、本発明の第2のイオン注入方法に
よれば、イオンビームの偏向角度と偏向方向に対応させ
てウエハ表面を傾斜させることによって、ウエハ表面に
対するイオンビームの入射角度を一定に保つことが可能
になる。このため、イオン注入の際に、ウエハ面内での
チャネリングの発生を防止することができる。したがっ
て、ウエハ面内での素子特性の均一化を図ることができ
る。
よれば、イオンビームの偏向角度と偏向方向に対応させ
てウエハ表面を傾斜させることによって、ウエハ表面に
対するイオンビームの入射角度を一定に保つことが可能
になる。このため、イオン注入の際に、ウエハ面内での
チャネリングの発生を防止することができる。したがっ
て、ウエハ面内での素子特性の均一化を図ることができ
る。
【0063】そして、本発明のイオン注入装置によれ
ば、試料載置面の傾斜角度と傾斜方向とを変化させる駆
動手段を試料台に設け、イオンビームの偏向角度と偏向
方向とに対応させて駆動手段による試料載置面の傾斜角
度と傾斜方向とを制御する制御手段を駆動手段と偏向電
極とに接続したことによって、試料載置面に載置した試
料に対するイオンビームの入射角度を一定に保ってイオ
ン注入を行うことが可能になる。したがって、チャネリ
ングの発生を防止したイオン注入を行うことが可能にな
る。
ば、試料載置面の傾斜角度と傾斜方向とを変化させる駆
動手段を試料台に設け、イオンビームの偏向角度と偏向
方向とに対応させて駆動手段による試料載置面の傾斜角
度と傾斜方向とを制御する制御手段を駆動手段と偏向電
極とに接続したことによって、試料載置面に載置した試
料に対するイオンビームの入射角度を一定に保ってイオ
ン注入を行うことが可能になる。したがって、チャネリ
ングの発生を防止したイオン注入を行うことが可能にな
る。
【図1】イオン注入方法の第1実施例を説明する図であ
る。
る。
【図2】イオン注入方法による不純物拡散を説明する図
である。
である。
【図3】イオン注入方法の第2実施例を説明する図であ
る。
る。
【図4】拡散層形成方法の第1実施例を説明する図であ
る。
る。
【図5】拡散層形成方法の第2実施例を説明する図であ
る。
る。
【図6】イオン注入方法の第3実施例を示す図である。
【図7】イオン注入方法の第3実施例の他の例を示す図
である。
である。
【図8】イオン注入装置の実施例を示す構成図である。
8 イオン注入装置 10,30,40,50,60,70 ウエハ 11,31,61,71,81 イオンビーム 12,32,40b,50b チャネリング領域 13,33,40a,50a 非チャネリング領域 44a,44b,52a,52b 拡散層 86 偏向電極 87 試料台 88 駆動手段 89 制御手段 θ1 ,θ2 偏向角度 γ1 ,γ2 傾斜角度
Claims (5)
- 【請求項1】 ウエハ表面に対してイオンビームを走査
させることによって当該ウエハの所定領域に不純物イオ
ンを注入するイオン注入方法において、 前記ウエハの結晶方位に対して前記イオンビームの入射
がチャネリングを起こさない非チャネリング領域に前記
イオンビームが照射される際には、当該イオンビームの
走査速度及びビーム電流値を一定に保つことによって当
該非チャネリング領域に注入される不純物イオンのドー
ズ量を所定の一定量に保ち、 前記ウエハの結晶方位に対して前記イオンビームの入射
がチャネリングを起こすチャネリング領域に前記イオン
ビームが照射される際には、当該イオンビームの走査速
度及びウエハ表面に照射されるビーム電流量のうちの少
なくとも一方を変化させることによって当該チャネリン
グ領域に注入される不純物イオンのドーズ量を前記一定
量に対して増減させることを特徴とするイオン注入方
法。 - 【請求項2】 請求項1記載のイオン注入方法を用いて
ウエハの表面側に複数配置されるキャパシタの電荷蓄積
部になる拡散層を形成する方法であって、 前記チャネリング領域に注入される不純物イオンのドー
ズ量を、前記非チャネリング領域に注入される不純物イ
オンのドーズ量よりも減少させることを特徴とする拡散
層形成方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のイオン注入方法を用いて
ウエハの表面側に複数形成されるMOSトランジスタの
チャネル部になる拡散層の形成方法であって、 前記チャネリング領域に注入される不純物イオンのドー
ズ量を、前記非チャネリング領域に注入される不純物イ
オンのドーズ量よりも増加させることを特徴とする拡散
層形成方法。 - 【請求項4】 イオンビームの照射角度を偏向させるこ
とによってウエハの表面に対して当該イオンビームを走
査させ、当該ウエハの所定領域に不純物イオンを注入す
るイオン注入方法において、 前記イオンビームを前記ウエハに照射する際には、当該
イオンビームの偏向角度と偏向方向に対応させて当該ウ
エハ表面を傾斜させることを特徴とするイオン注入方
法。 - 【請求項5】 イオンビームの経路に配置され当該イオ
ンビームの照射角度を偏向させる偏向電極と、当該偏向
電極を通過したイオンビームの経路上に配置される試料
台とを備えたイオン注入装置において、 前記試料台には、当該試料台の試料載置面の傾斜角度と
傾斜方向とを変化させる駆動手段が設けられ、 前記駆動手段と前記偏向電極とには、当該偏向電極によ
るイオンビームの偏向角度と偏向方向に対応させて当該
駆動手段による試料載置面の傾斜角度と傾斜方向とを制
御する制御手段が接続されていることを特徴とするイオ
ン注入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6209299A JPH0855815A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | イオン注入方法及びそれを用いた拡散層形成方法とイオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6209299A JPH0855815A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | イオン注入方法及びそれを用いた拡散層形成方法とイオン注入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0855815A true JPH0855815A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16570658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6209299A Pending JPH0855815A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | イオン注入方法及びそれを用いた拡散層形成方法とイオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0855815A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005285518A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Toshiba Corp | イオン注入装置およびイオン注入方法 |
KR100528461B1 (ko) * | 1999-05-13 | 2005-11-15 | 삼성전자주식회사 | 이온 주입량 제어 방법 |
US7118948B2 (en) | 2003-07-01 | 2006-10-10 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor wafer having different impurity concentrations in respective regions |
US10381192B2 (en) | 2017-09-04 | 2019-08-13 | Toshiba Memory Corporation | Ion implantation apparatus and ion implantation method |
-
1994
- 1994-08-09 JP JP6209299A patent/JPH0855815A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100528461B1 (ko) * | 1999-05-13 | 2005-11-15 | 삼성전자주식회사 | 이온 주입량 제어 방법 |
US7118948B2 (en) | 2003-07-01 | 2006-10-10 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor wafer having different impurity concentrations in respective regions |
US7476958B2 (en) | 2003-07-01 | 2009-01-13 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor wafer having different impurity concentrations in respective regions |
JP2005285518A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Toshiba Corp | イオン注入装置およびイオン注入方法 |
US7227159B2 (en) | 2004-03-29 | 2007-06-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ion implantation apparatus and ion implanting method |
US7642530B2 (en) | 2004-03-29 | 2010-01-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ion implantation apparatus and ion implanting method |
US10381192B2 (en) | 2017-09-04 | 2019-08-13 | Toshiba Memory Corporation | Ion implantation apparatus and ion implantation method |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |