JPH085393B2 - 油圧アクチユエータの応答遅れ吸収装置 - Google Patents

油圧アクチユエータの応答遅れ吸収装置

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JPH085393B2
JPH085393B2 JP1166315A JP16631589A JPH085393B2 JP H085393 B2 JPH085393 B2 JP H085393B2 JP 1166315 A JP1166315 A JP 1166315A JP 16631589 A JP16631589 A JP 16631589A JP H085393 B2 JPH085393 B2 JP H085393B2
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valve
hydraulic actuator
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valve box
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久幸 高橋
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は4輪操舵車両における後輪操舵用油圧アクチ
ユエータを制御する制御装置、特にハンドル操作に対す
る後輪の応答遅れを吸収するようにした油圧アクチユエ
ータの応答遅れ吸収装置に関するものである。
[従来の技術] 本出願人は特願昭63−240361号により、4輪操舵車両
における後輪操舵機構として、ハンドル操作に関連して
弁箱と弁体の内の一方を中立戻しばねの力に抗して駆動
すると、油圧アクチユエータの油圧回路が形成され、油
圧アクチユエータにより後輪が操舵され、同時に油圧ア
クチユエータの動作が遠隔ケーブルを介して方向切換弁
の弁箱と弁体の内の他方へ伝達され、油圧回路が中立位
置へ戻るようにしたものを出願している。
上述の後輪操舵機構によれば、方向切換弁と油圧アク
チユエータは導管とフイードバツク用遠隔ケーブルで連
結されるだけであるので、機関またはハンドルの近くに
方向切換弁と油圧ユニツトを配設し、油圧アクチユエー
タを後輪懸架部に配設することができるから、全体的な
配置に無理がない。
しかし、上述の後輪操舵機構では、ハンドル操作に対
する油圧アクチユエータの応答遅れが生じると、伝達機
構に無理な力が作用する。応答遅れが許容範囲内の場合
はハンドルに連動する入力変位伝達部材や油圧アクチユ
エータに連動する応答変位伝達部材に作用する荷重は中
立戻しばねの撓み荷重だけであるが、応答遅れが許容範
囲を超えると、変位の強制伝達となり、両伝達部材に過
大な荷重が作用するばかりでなく、信号源に対し過負荷
が作用する。つまり、ハンドルを速く大きく切つた場合
には、方向切換弁の弁箱と弁体が相対移動限界を超え、
弁箱により弁体が強制的に駆動されるような事態が生じ
る。
そこで、このような事態を回避するには、弁箱と弁体
の相対移動可能の量を大きくすればよいが、これは方向
切換弁が長大なものになるので好ましくない。この事情
はスプール型の方向切換弁に限らず、回転型の方向切換
弁の場合でも同様であり、弁体の応答遅れ相当角度分だ
け弁溝の周方向寸法を長くするためには、より大径の円
周面上に弁溝を配設する必要が生じ、方向切換弁が大径
なものになる。
特公昭56−32481号公報の第1図に開示される中立位
置開放型の方向切換弁を備えたサーボ機構でも、急激か
つ大きな動作量を入力部材へ加えた時にアクチユエータ
の動作に遅れがあると、弁体と弁箱との間に相対移動が
生じても、結局ピストンが弁箱の端壁に衝突したまま移
動することになり、この時のアクチユエータチのサーボ
モータとして機能、すなわちアクチユエータチが出力部
材に加える助勢力は非常に小さなものになり、入力部材
の円滑な動作が妨げられ、ひいては出力部材の円滑な動
作が損なわれる。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は上述の問題に鑑み、ハンドルを速く大
きく切るような方向切換弁への入力動作に対し、出力動
作部の応答遅れが吸収され、円滑な後輪操舵が達せられ
る、油圧アクチユエータの応答遅れ吸収装置を提供する
ことにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の構成は後輪を駆
動する油圧アクチユエータを制御する方向切換弁を弁箱
と該弁箱に嵌合した弁体とから構成し、箱と弁体の内の
一方にハンドル操作により駆動される入力変位伝達部材
を連結する一方、弁箱と弁体の内の他方に油圧アクチユ
エータのロツドを連結するようにした4輪操舵車両にお
ける後輪操舵機構において、前記弁箱と弁体の内の他方
と前記ロツドに連結した動作部材との間に所定範囲で縮
ぶばねを介装したものである。
[作用] ハンドルを大きくかつ速く操作すると、弁箱(または
弁体)が弁体(または弁箱)に対し中立戻しばねの力に
抗して相対移動し、油圧アクチユエータへの油圧回路が
形成される。この時、弁箱が許容し得る相対移動量を超
えると、弁体が弁箱に引きづられるが、弁体と油圧アク
チユエータのロツドにフイードバツク用遠隔ケーブルを
介し連結した動作部材との間に介装したばねが縮み、遠
隔ケーブルに無理な力が作用しない。前記ばねが油圧ア
クチユエータの応答遅れを吸収し、ハンドルの円滑な操
作を助ける。
[発明の実施例] 第1図は本発明による油圧アクチユエータの応答遅れ
吸収装置を備えた4輪操舵車両における後輪操舵機構を
示す平面図である。後輪操舵機構は方向切換弁Aと、応
答遅れ吸収装置Bと、油圧アクチユエータCとを備えて
いる。方向切換弁Aは弁箱6と、該弁箱6に摺動可能に
嵌装した弁体12とからなり、両者は中立戻しばね10によ
り図示の中立位置へ付勢される。すなわち、弁箱6と弁
体12の嵌合円周面に跨つて弁箱6と弁体12とに円筒部11
が設けられ、円筒部11の両端部に係合した1対のばね座
の間に中立戻しばね10が介装される。好ましくは、3つ
の円筒部11が弁体12の周方向に等間隔に配設される。弁
箱6の内周面の中央に環状の溝8が、両側に環状の溝9,
7がそれぞれ削設され、中央の溝8は管27を経て油圧ポ
ンプ4の吐出口に連通される。両側の溝9,7は管28を経
て油槽3に連通される。弁箱6の溝8と溝9の間に設け
たポートは管20を経て油圧アクチユエータCの一方の端
室32に連通される。同様に、弁箱6の溝8と溝7の間に
設けたポートが管19を経て油圧アクチユエータCの他方
の端室33に連通される。
一方、弁体12に1対の環状の溝13,14が設けられ、中
立位置において溝13は溝8と溝9を連通し、溝14は溝8
と溝7を連通する。弁箱6が連結部材5を介して操舵軸
2と連結され、操舵軸2の回転に伴つて弁箱6が左右に
摺動可能とされる。連結部材5は実際にはハンドルの中
立位置から所定の切り角までは弁箱6が摺動しないよう
な不感帯が備えられているが、本発明には直接関係しな
いので、説明を省略する。
弁体12は本発明による応答遅れ吸収装置Bと遠隔ケー
ブル18を介して油圧アクチユエータCのタイロツド26と
連結される。油圧アクチユエータCはシリンダ25にピス
トン21を嵌装してなり、ピストン21に結合したタイロツ
ド26が両端室から突出される。タイロツド26の左端は車
両の左後輪22を支持するナツクルアーム24にピンにより
連結される。ナツクルアーム24は上下方向の支軸23によ
り回動可能に車体に支持される。タイロツド26の右端は
図示してないが、車両の右後輪を支持するナツクルアー
ムに連結される。
本発明による応答遅れ吸収装置Bは弁体12の弁箱6か
ら突出するロツド12aを、動作部材としての筒体17に嵌
合し、両者の間に両者の相対移動を制限するばね16を介
装される。すなわち、中立戻しばね10の場合と同様に筒
体17とロツド12aの嵌合面に跨つて軸方向に延びる複数
の円筒部15が形成され、円筒部15の両端部に係合した1
対のばね座の間にばね16が介装される。好ましくは、3
つの円筒部15がロツド12aの周方向に等間隔に配設され
る。
次に、本発明による油圧アクチユエータの応答遅れ吸
収装置の作動について説明する。ハンドルを例えば右へ
切ると、連結部材5に引かれて弁箱6が中立戻しばね10
の力に抗して右方へ移動する。したがつて、中央の溝8
が溝14と連通し、溝9が溝13と連通する。油圧ポンプ4
からの圧油が管27、溝8、溝14、管19を経て端室33へ入
り、ピストン21が左方へ押される。タイロツド26により
ナツクルアーム24が支軸23を中心として反時計方向へ回
動され、後輪22が左(前輪と逆位相)へ偏向され、これ
により車両の低速走行時の小回り性が向上される。
この時、端室32の油は管20、溝13、溝9、管28を経て
油槽3へ戻される。タイロツド26の動作は遠隔ケーブル
18を経て筒体17へ伝達される。さらに、強いばね16の働
きにより筒体17と一体的にロツド12aが右方へ引かれ
る。すなわち、弁体12が弁箱6に追随移動し、第1図に
示す中立状態になつたところで、油圧アクチユエータC
の動作が停止し、その切り角に後輪22が維持される。
ハンドルを左へ切つて直進位置へ戻すと、先ず弁箱6
が左方へ移動して弁体12との間に相対移動が生じ、油圧
ポンプ4からの圧油が油圧アクチユエータCの端室32へ
入り、端室33の油が油槽3へ戻される。後輪22は直進位
置へ戻され、タイロツド26の動作は遠隔ケーブル18を経
て筒体17へ伝達され、筒体17と一体的に弁体12が左方へ
押し戻されて第1図に示す状態になる。
ところが、ハンドルを大きく、しかも速く例えば左へ
切つた場合には、弁箱6が左方へ押されて弁体12の端部
フランジ31に当り、弁体12を左方へ押す。この時、油圧
アクチユエータCはピストン21が迅速に右方へ移動して
遠隔ケーブル18を介して弁体12を左方へ押すようには働
かないから、応答遅れ吸収装置Bがなければ遠隔ケーブ
ル18が弁体12により強く引かれて損傷するか、またはハ
ンドルの操作に無理が生じる。
しかし、本発明によれば、弁体12が弁箱6により左方
へ押されても、この時ばね16が撓んで筒体17はその位置
に保持され、遠隔テーブル18も強く引かれることはな
い。こうして、油圧アクチユエータCの応答遅れによる
フイードバツク用遠隔ケーブル18やひいてはハンドルへ
不自然な抗力が作用することもなく、円滑な操舵が確保
される。
[発明の効果] 本発明は上述のように、ハンドルの急激かつ過大な操
作に対する油圧アクチユエータの動作部材の応答遅れに
より、方向切換弁の弁箱と弁体との相対移動量が限界を
超えても、弁体と動作部材との間に介装したばねが縮ん
で応答遅れを吸収するので、動作部材や遠隔ケーブルが
損傷したり、ハンドル操作に過大な抗力が作用するなど
の問題がなく、円滑な操舵が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る油圧アクチユエータの応答遅れ吸
収装置を備えた4輪操舵車両における後輪操舵機構の平
面図である。 A:方向切換弁、B:応答遅れ吸収装置、C:油圧アクチユエ
ータ、6:弁箱 12:弁体、15:円筒部、16:ばね、17:動作部材、18:遠隔
ケーブル 26:タイロツド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後輪を駆動する油圧アクチユエータを制御
    する方向切換弁を弁箱と該弁箱に嵌合した弁体とから構
    成し、箱と弁体の内の一方にハンドル操作により駆動さ
    れる入力変位伝達部材を連結する一方、弁箱と弁体の内
    の他方に油圧アクチユエータのロツドを連結するように
    した4輪操舵車両における後輪操舵機構において、前記
    弁箱と弁体の内の他方と前記ロツドに連結した動作部材
    との間に所定範囲で縮むばねを介装したことを特徴とす
    る、油圧アクチユエータの応答遅れ吸収装置。
JP1166315A 1989-06-28 1989-06-28 油圧アクチユエータの応答遅れ吸収装置 Expired - Lifetime JPH085393B2 (ja)

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JP2008064362A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Showa Denko Kk 積層型熱交換器

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