JPH04362477A - 自動車用四輪操舵装置 - Google Patents

自動車用四輪操舵装置

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JPH04362477A
JPH04362477A JP16231491A JP16231491A JPH04362477A JP H04362477 A JPH04362477 A JP H04362477A JP 16231491 A JP16231491 A JP 16231491A JP 16231491 A JP16231491 A JP 16231491A JP H04362477 A JPH04362477 A JP H04362477A
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JP
Japan
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steering
wheel steering
rear wheels
steering angle
steering system
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Withdrawn
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JP16231491A
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Inventor
Nobuo Momose
信夫 百瀬
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前輪操舵系と後輪操舵
系とをそなえた、自動車用四輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、四輪操舵装置(4WS)を装備し
た自動車が普及しているが、この自動車用四輪操舵装置
では、低速時には小さく旋回できるように後輪を前輪と
逆相に操舵する逆相制御を行い、高速時にはレーンチェ
ンジ等の際の旋回性能を向上させるために後輪を前輪と
同相に操舵する同相制御を行なうようにしている。
【0003】そして、高速時の同相制御は後輪を僅かに
転舵するだけで効果が得られるが、低速時の逆相制御は
後輪をある程度大きく転舵しないと所定の効果が得られ
ない。このため、高速時の同相制御のみを行なうように
した四輪操舵装置も開発されている。
【0004】図3はこのような従来の自動車用四輪操舵
装置の模式的な構成図であり、前輪1L,1Rを転舵す
る前輪操舵系Fと、この前輪操舵系Fに連動しながら後
輪13L,13Rを転舵する後輪操舵系Rとがそなえら
れている。
【0005】前輪操舵系Fは、前輪1L,1Rに付設さ
れ各前輪の操舵用揺動を可能に取り付けられたタイロッ
ド3,3と、これらのタイロッド3,3の内端間に連結
されたパワーステアリング装置2とをそなえている。
【0006】パワーステアリング装置2は、ステアリン
グハンドル4によって作動するラック・ピニオン機構(
図示省略)と、このラック・ピニオン機構に連結された
前輪操舵アクチュエータとしての油圧シリンダ(図示省
略)とで構成されている。
【0007】そして、この油圧シリンダは、ステアリン
グハンドル4によって駆動される進相機能付き前輪操舵
バルブ5を介して、ポンプユニット6の一方の油圧ポン
プ7に接続されている。
【0008】さらに、ポンプユニット6は、エンジン8
により駆動されるタンデム式に結合された二連ポンプ7
,9で構成されており、他方の油圧ポンプ9は、後輪操
舵バルブ10を介して後輪操舵アクチュエータとしての
油圧シリンダ(広い意味では流体圧シリンダ)11に接
続されている。
【0009】一方、後輪操舵系Rは、左右の後輪13L
,13Rに付設され各後輪13L,13Rの操舵用揺動
を可能に取り付けられたタイロッド12,12と、これ
らのタイロッド12,12の内端に両端を連結されてそ
の往復動によりタイロッド12,12を駆動するロッド
(ピストンロッド)11Aと、このロッド11Aを駆動
する上述の油圧シリンダ11とから構成されている。
【0010】なお、図3において、14はリザーバタン
クを示している。
【0011】ところで、油圧シリンダ(後輪操舵アクチ
ュエータ)11は、前輪操舵アクチュエータと同様に、
コントローラ15によってフィードバック制御されるが
、この制御は、ステアリングハンドル4の操作状態や車
両の走行状態に応じて行なわれる。
【0012】つまり、コントローラ15には、ステアリ
ングハンドル4のハンドル角θHを検出するハンドル角
センサ16と、車速Vを検出する車速センサ26と、後
輪操舵角θRを検出する後輪操舵角センサ17と、パワ
ーステアリング装置2の作動圧を検出する圧力センサ1
8,19とが接続されており、各センサの出力信号がコ
ントローラ15へ供給されるようになっている。
【0013】コントローラ15では、これらのセンサ1
6,26,17,18,19の出力信号に基づいて前輪
操舵バルブ5及び後輪操舵バルブ10に所定の作動制御
信号を出力する。そして、油圧ポンプ7から前輪操舵ア
クチュエータへの作動油の供給を制御して、ステアリン
グハンドル4の操舵に対して左右の前輪1L,1Rを進
相させた制御を行なうとともに、油圧ポンプ9から後輪
操舵アクチュエータ11への作動油の供給を制御して、
前輪操舵に対応した後輪操舵制御を行なうようになって
いる。
【0014】このような構成により、各センサの出力信
号がコントローラ15に入力され、コントローラ15か
らの制御信号により前輪1L,1Rの操舵アシスト制御
及び後輪13L,13Rの操舵制御が行なわれる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧シリン
ダは、きめ細かな制御を行なえる一方で大きな駆動力を
得るためにはそれ相応の十分な容量を必要とする。この
ため、上述のような従来の自動車用四輪操舵装置では、
後輪操舵アクチュエータ11が油圧シリンダで構成され
るので、ハンドル角の小さい状態の操舵を分解能良く行
なえる利点はあるものの、このような油圧シリンダでは
、例えば低速大舵角域における操舵を行なおうとすると
、極めて大きな操舵力を必要として、後輪操舵アクチュ
エータとしての油圧シリンダ11及びこれに付随する油
圧系の容量を大きなものにしなくてはならない。
【0016】一方、低速大舵角域における操舵を良好に
行なえるようにする手段として、後輪操舵アクチュエー
タ11を流体圧を用いないで歯車機構やスプリング等を
組み合わせて構成した機械式アクチュエータとすること
が考えられるが、この場合には、操舵アクチュエータの
もう一つの課題であるハンドル角の小さい状態の操舵を
分解能良く行なうことが困難になる。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、小舵角域で分解能良く操舵制御を行なえるよ
うにするとともに低速大舵角域で小さな操舵力で操舵を
良好に行なえるようにした、自動車用四輪操舵装置を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の自動
車用四輪操舵装置は、自動車の前輪を転舵する前輪操舵
系と、該前輪操舵系に連動しながら該自動車の後輪を転
舵する後輪操舵系とをそなえた自動車用四輪操舵装置に
おいて、上記後輪操舵系が、左右の後輪に付設された各
タイロッドに連結されて該後輪を転舵駆動するロッドと
、該後輪の小舵角域で該ロッドを駆動する流体圧シリン
ダとをそなえるとともに、該後輪の大舵角域で該ロッド
を駆動する機械式駆動機構が設けられていることを特徴
としている。
【0019】
【作用】上述の本発明の自動車用四輪操舵装置では、後
輪の小舵角域においては、流体圧シリンダがロッドを駆
動することでタイロッドを通じて後輪が操舵され、該後
輪の大舵角域においては、機械式駆動機構がロッドを駆
動することでタイロッドを通じて後輪が操舵される。こ
のため、小舵角域には、流体圧シリンダの制御によって
分解能のよい後輪操舵制御を行なえ、大舵角域には、流
体圧を使用しないで後輪の操舵制御を行なえる。
【0020】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の自動車用四輪操舵装置について説明すると、図1はそ
の要部を示す摸式的縦断面図、図2はその作動特性を示
すグラフである。
【0021】本実施例の自動車用四輪操舵装置の全体構
成は、図3に示す従来例とほぼ同様であって、図1はそ
の後輪操舵系Rの要部を示しており、図1において、図
3と同一の符号は同様または相当するものを示す。
【0022】また、この四輪操舵装置は、低速時には小
さく旋回できるように後輪を大舵角で逆相制御し、高速
時には旋回性能を向上させるために後輪を小舵角で同相
制御を行うように構成されている。なお、ここでは、後
輪の転舵角が1°未満の場合を小舵角といい、1°以上
の場合を大舵角という。
【0023】前輪操舵系Fについては図3に示す従来例
と同様であるのでここではその詳細な説明を省略し、後
輪操舵系Rを中心に説明する。この後輪操舵系Rには、
図1に示すように、流体圧シリンダの一種である油圧シ
リンダ11と機械式駆動機構100とが、後輪操舵アク
チュエータとして設けられている。
【0024】油圧シリンダ11は、シリンダ本体11H
にピストンロッド11Aを嵌挿されており、ピストンロ
ッド11Aのシリンダ本体11H内部分には、拡径して
形成されたストッパ部11B,11Cが配設されている
【0025】シリンダ本体11Hの内部には、2つのピ
ストン11I,11Jがピストンロッド11A上を移動
しうるように配設されており、ピストン11Iの外端面
とシリンダ本体11Hにおける一方の内端面との間には
油室11Kが形成され、両ピストン11I,11Jの内
端面の間には油室11Lが形成され、ピストン11Jの
外端面とシリンダ本体11Hにおける他方の内端面との
間には油室11Mが形成されている。
【0026】これらの油室11K,11L,11M内の
油圧調整は、図3に示すような油圧ポンプ9及び後輪操
舵バルブ10を通じて適宜給排されることで行なわれる
ようになっている。
【0027】この後輪操舵バルブ10の作動も、ステア
リングハンドル4のハンドル角θHを検出するハンドル
角センサ16と、車速Vを検出する車速センサ26と、
後輪操舵角θRを検出する後輪操舵角センサ17と、パ
ワーステアリング装置2の作動圧を検出する圧力センサ
18,19との出力信号に基づいて、前輪操舵系の制御
と対応してフィードバック制御されるようになっている
【0028】また、ピストン11Iはストッパ部11B
によって外方(油室11K側)への移動を規制され、ピ
ストン11Jはストッパ部11Cによって外方(油室1
1M側)への移動を規制されている。
【0029】そして、油室11K内のピストン11Iの
端面とシリンダ本体11Hの端面との間にはスプリング
11Eが、油室11L内のピストン11I,11Jの相
互間にはスプリング11Fが、油室11M内のピストン
11Jの端面とシリンダ本体11Hの端面との間にはス
プリング11Gが、それぞれ介装されている。
【0030】このうち、スプリング11E,11Gはバ
ネ定数の大きい硬いばねであって、スプリング11Fは
バネ定数の小さい軟らかいばねであって、いずれも所要
量押し縮められた状態で内装されている。
【0031】特に、軟らかいスプリング11Fの方が、
硬いスプリング11E,11Gよりも強い力で押し縮め
られており、柔らかいスプリング11Fは、硬いスプリ
ング11E,11Gが転舵角1°分ストロークした後、
収縮を開始するように構成されている。
【0032】そして、後輪操舵アクチュエータの流体圧
シリンダ11の油圧能力は、硬いスプリング11E,1
1Gの変形を通じてピストンロッド11Aを転舵角1°
分だけストロークさせるように構成されている。例えば
、流体圧シリンダ11に供給される油圧は、ピストンロ
ッド11Aを転舵角1°分だけストロークさせるまで上
昇するが、これ以上はリークして上昇しないようになっ
ている。
【0033】したがって、転舵角1°以内では、後輪操
舵アクチュエータ11による油室11K,11L,11
M内の油圧調整を通じて、後輪13L,13Rは油圧転
舵され、この時、柔らかいスプリング11Fは収縮せず
にピストン11I,11Jはそれぞれストッパ部11B
,11Cに当接した状態(図1に示す状態)のままで、
硬いスプリング11E,11Gの一方が収縮して他方が
伸長側に復帰しながら、ピストンロッド11Aが移動す
るようになっている。
【0034】一方、後輪操舵アクチュエータの機械式駆
動機構100は、前輪パワーステアリングとリンクで接
続されステアリングハンドル4に連動して作動するが、
ステアリングハンドル4を大舵角操舵した時のみ後輪へ
操舵力が伝達されるようになっている。つまり、ステア
リングハンドル4の操作角(ハンドル角)が所定値(こ
の例では230°)以上の大きな値にならないと、機械
式駆動機構100は効かないようになっている。
【0035】なお、この例では、ハンドル角が230°
の時には後輪の転舵角が1°になるように設定されてお
り、機械式駆動機構100は後輪の転舵角が1°以上の
領域で作動することになる。このため、機械式駆動機構
100は流体圧シリンダ11の作動域(転舵角1°以内
)を越えるような舵角になると作動するようになってい
る。
【0036】機械式駆動機構100の構成を具体的に説
明すると、この機械式駆動機構100は、ステアリング
ハンドル4側からの操舵操作力を受けるベベルギヤ機構
100Aと、このベベルギヤ機構100Aで受けた操舵
操作力を減速しつつ増大させるウォームギヤ機構100
Bと、大舵角時にウォームギヤ機構100Bの動きをピ
ストンロッド11Aに伝達する大舵角時操舵力伝達機構
100Cとをそなえている。
【0037】つまり、前輪操舵系Fのパワーステアリン
グ装置2に連結されたリンク105の後端にベベルギア
104が取り付けられており、このベベルギア104は
、ピストンロッド11Aとほぼ平行に配設された動力伝
達軸106の一端に取り付けられたベベルギア103と
噛合してベベルギヤ機構100Aを構成している。
【0038】そして、動力伝達軸106の他端には、ウ
オーム102が設けられ、ピストンロッド11Aに隣接
して設けられたウオームホイール101と噛合してウォ
ームギヤ機構100Bを構成している。
【0039】このウオームホイール101の周の一部に
は、切り欠かれたカム面101Aが形成されており、ウ
オームホイール101はカムとしても機能するようにな
っている。この例では、カム面101Aは、ウオームホ
イール101の1/4を切り欠いて形成されている。
【0040】また、ピストンロッド11Aのシリンダ本
体11Hから出た位置に、ピストンロッド11Aを拡径
して形成されたストッパ部11Dが設けられており、こ
のストッパ部11Dと上述のカム面101Aとから、大
舵角時操舵力伝達機構100Cが構成され、カム面10
1Aがピストンロッド11Aのストッパ部11Dに係合
することにより、カム101の回転がピストンロッド1
1Aの往復動に変換されるようになっている。
【0041】特に、カム面101Aは、中立状態ではス
トッパ部11Dとの間に適当なクリアランス(遊び)が
設けられており、小舵角時(ハンドル角が230°以内
で後輪の転舵角が1°以内の時)にはストッパ部11D
に係合しないで、大舵角時(ハンドル角が230°以上
で後輪の転舵角が1°以上の時)にはじめてストッパ部
11Dに係合するようになっている。
【0042】これにより、前輪操舵系Fにおける大舵角
操舵時には、前輪のパワーステアリング装置2,リンク
105,ベベルギア機構100A,ウオームギヤ機構1
00B及び大舵角時操舵力伝達機構100Cを介して、
ピストンロッド11Aが駆動され、後輪が転舵されるよ
うになっている。この後輪制御は、前輪のパワーステア
リング装置2からの入力に対してフィードバック制御は
行なわないでオープンループ制御で行なう。
【0043】上述の構成により、本実施例の自動車用四
輪操舵装置では、前輪操舵系Fは、図3に示す従来の自
動車用四輪操舵装置と同様に、ステアリングハンドル4
の操作によってラック・ピニオン機構を介してパワース
テアリング装置2が作動して前輪1L,1Rの操舵用揺
動が行なわれるが、この時、前輪操舵アクチュエータと
しての油圧シリンダが伸縮しながら、ステアリングハン
ドル4の操作力をアシストする。
【0044】この油圧シリンダは、進相機能付き前輪操
舵バルブ5を通じて駆動されるが、前輪操舵バルブ5は
、車速センサ26からの車速V,ハンドル角センサ16
からのステアリングハンドル4のハンドル角θH,後輪
操舵角センサ17からの後輪操舵角θR及び圧力センサ
18,19からパワーステアリング装置2の作動圧に基
づいて、コントローラ15により制御され、これにより
、走行状態に応じた前輪操舵アシスト量が得られるよう
になる。この際、この前輪側の油圧シリンダは、ステア
リングハンドル4の操作に対し所要量進相して制御され
る。
【0045】このようにして、前輪操舵系Fの操舵アシ
スト制御が行なわれる一方で、後輪操舵系Rも、ステア
リングハンドル4の操作や走行状態に応じたコントロー
ラ15による制御を通じて前輪操舵系Fと連動して作動
する。
【0046】高速同相制御では、転舵角1°以内での小
舵角範囲で前輪と同相に後輪の制御を行なうが、この時
には、油圧シリンダ11の油室11K,11L,11M
内の油圧調整によって、後輪13L,13Rが小舵角(
転舵角1°まで)の範囲で油圧転舵される。
【0047】すなわち、コントローラ15から各センサ
16,26,17,18,19の出力信号に基づいて後
輪操舵バルブ10に対応する作動制御信号が出力され、
後輪操舵バルブ10を通じて、油圧ポンプ9から供給さ
れる作動油が制御され、油圧シリンダ11が所要量だけ
油圧駆動される。
【0048】これにより、ピストンロッド11A及びタ
イロッド12、12を介して左右の後輪13L,13R
の操舵制御が行なわれる。
【0049】この時、柔らかいスプリング11Fは収縮
せずにピストン11I,11Jがそれぞれストッパ部1
1B,11Cに当接した状態(図1に示す状態)のまま
で、硬いスプリング11E,11Gの一方が収縮して他
方が伸長側に復帰しながら、ピストンロッド11Aが移
動する。
【0050】このため、例えばシリンダ本体11Hの油
室11Kへ作動油が供給されると、ピストン11Iが図
1中右方へ駆動され、この駆動力がスプリング11Fを
介しピストン11Jへ伝達されて、ピストン11Jがス
プリング11Gの付勢力に抗して右方へ駆動され、ピス
トンロッド11Aがストッパ部11Cを押圧されること
により右方へ駆動される。
【0051】この時には、カム面101Aとストッパ部
11Dとが遊びの範囲にあって係合しないので、機械式
駆動機構100は後輪操舵に作用しない。
【0052】そして、油圧シリンダ11は、硬いスプリ
ング11E,11Gを変形させながらピストンロッド1
1Aを駆動するので、入力(この場合は、油圧シリンダ
11に加わる油圧力)に対するピストンロッド11Aの
移動ストロークの特性は、図2の点AからBへ至るよう
になって、油圧シリンダ11を通じて、後輪操舵制御を
きめ細かく行なえるようになる。
【0053】一方、低速逆相制御では、転舵角1°以上
の大舵角範囲で前輪と逆相で後の輪制御を行なうが、こ
の時には、小舵角(転舵角1°まで)の範囲では後輪1
3L,13Rが油圧シリンダ11を通じて油圧転舵され
るのに対して、これ以上(転舵角1°以上)になると、
この分(転舵角1°以上の分)に対しては油圧シリンダ
11は作用しないが、大舵角時操舵力伝達機構100C
のカム面101Aとストッパ部11Dとが係合して機械
式駆動機構100が作用するようになって、機械式駆動
機構100を通じて後輪13L,13Rの操舵制御が行
なわれる。
【0054】つまり、ハンドル角が230°以上で後輪
の転舵角が1°以上の時には、油圧シリンダ11の有効
油圧範囲(有効ストローク範囲)を越えて油圧シリンダ
11によるピストンロッド11Aの駆動はできなくなる
が、カム面101Aがピストンロッド11Aのストッパ
部11Dに係合して、リンク105,ベベルギア機構1
00A,ウオームギヤ機構100B及び大舵角時操舵力
伝達機構100Cを介して、ピストンロッド11Aが駆
動され、後輪が転舵されるようになる。
【0055】このように転舵角が1°以上になると、軟
らかいスプリング11Fに予圧以上の力が加わるように
なり、今度は主としてこの軟らかいスプリング11Fを
収縮させながら、ピストンロッド11Aがさらに駆動さ
れる。
【0056】このときの入力(この場合は、前輪のパワ
ーステアリング装置2からの入力)に対するピストンロ
ッド11Aの移動ストロークの特性は、図2の点Bから
Cへ至るようになって、機械式駆動機構100を通じて
、小さな入力増加に対して大きな移動ストロークの範囲
で後輪操舵制御を行なえる。
【0057】このように、小さな入力増加に対して大き
く後輪転舵を行なえるのに加えて、この大舵角範囲での
操舵入力には、ハンドル操作力に、後輪を1°まで転舵
する油圧シリンダ11に加わる油圧と前輪パワーステア
リング装置2の油圧とが加勢するので、この大舵角範囲
でのハンドル操作も極めて容易に行なえる。
【0058】また、大舵角範囲ではオープンループ制御
で行なえるので、フィードバック制御に必要なセンサを
装備する必要がなくなる。
【0059】また、機械式の操舵機構が油圧式の操舵機
構と並列的に設けられることにより、大舵角時の操舵特
性の信頼性が高まり、油圧のみでは不可能な1°以上の
操舵が確実に行なわれる。
【0060】そして、大舵角時の制御について油圧によ
る操舵作動の負担が減少し、後輪操舵アクチュエータ1
1のシリンダを小径化出来るようになって、後輪操舵ア
クチュエータ11による小舵角時の応答性を向上させる
事ができる。
【0061】さらに、前記の応答性向上と、上記の機械
式操舵機構による大舵角時の応答性向上により、小舵角
から大舵角の広範囲にわたり、舵角分解能を向上させる
ことができる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の自動車用
四輪操舵装置によれば、自動車の前輪を転舵する前輪操
舵系と、該前輪操舵系に連動しながら該自動車の後輪を
転舵する後輪操舵系とをそなえた自動車用四輪操舵装置
において、上記後輪操舵系が、左右の後輪に付設された
各タイロッドに連結されて該後輪を転舵駆動するロッド
と、該後輪の小舵角域で該ロッドを駆動する流体圧シリ
ンダとをそなえるとともに、該後輪の大舵角域で該ロッ
ドを駆動する機械式駆動機構が設けられるという構成で
、次のような効果ないし利点が得られる。
【0063】■自動車の低速大舵角域において、制御の
オープンループ化を行なっても支障がなく、フィードバ
ック制御に必要なセンサを装備する必要がなくなる。
【0064】■機械式の操舵機構が油圧式の操舵機構と
並列的に設けられているため、大舵角時の操舵特性の信
頼性が高まり、油圧のみでは不可能な1°以上の操舵が
確実に行なわれる。
【0065】■大舵角時の制御について油圧による操舵
作動の負担が減少し、後輪操舵アクチュエータ11のシ
リンダを小径化出来るようになって、後輪操舵アクチュ
エータ11による小舵角時の応答性を向上させる事がで
きる。
【0066】■前記■の応答性向上と、上記■の機械式
操舵機構による大舵角時の応答性向上により、小舵角か
ら大舵角の広範囲にわたり、舵角分解能を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての自動車用四輪操舵装
置の要部を示す摸式的縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例としての自動車用四輪操舵装
置の作動特性を示すグラフである。
【図3】従来の自動車用四輪操舵装置の模式的な構成図
である。
【符号の説明】
1L  前輪 1R  前輪 2  パワーステアリング装置 3  タイロッド 4  ステアリングハンドル 5  進相機能付き前輪操舵バルブ 6  ポンプユニット 7  油圧ポンプ 8  エンジン 9  油圧ポンプ 10  後輪操舵バルブ 11  後輪操舵アクチュエータ 11A  ピストンロッド 11B  ストッパ部 11C  ストッパ部 11D  ストッパ部 11E  スプリング 11F  スプリング 11G  スプリング 11H  シリンダ本体 11I  ピストン 11J  ピストン 11K  油室 11L  油室 11M  油室 12  タイロッド 13L  後輪 13R  後輪 14  リザーバタンク 15  コントローラ 16  ハンドル角センサ 17  後輪操舵角センサ 18  圧力センサ 19  圧力センサ 25  圧力センサ 26  車速センサ 100  機械式駆動機構 100A  ベベルギヤ機構 100B  ウォームギヤ機構 100C  大舵角時操舵力伝達機構 101  カム 102  ウオーム 103  ベベルギア 104  ベベルギア 105  リンク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  自動車の前輪を転舵する前輪操舵系と
    、該前輪操舵系に連動しながら該自動車の後輪を転舵す
    る後輪操舵系とをそなえた自動車用四輪操舵装置におい
    て、上記後輪操舵系が、左右の後輪に付設された各タイ
    ロッドに連結されて該後輪を転舵駆動するロッドと、該
    後輪の小舵角域で該ロッドを駆動する流体圧シリンダと
    をそなえるとともに、該後輪の大舵角域で該ロッドを駆
    動する機械式駆動機構が設けられていることを特徴とす
    る、自動車用四輪操舵装置。
JP16231491A 1991-06-07 1991-06-07 自動車用四輪操舵装置 Withdrawn JPH04362477A (ja)

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