JPH0853155A - 縦方向易引裂性フィルム - Google Patents

縦方向易引裂性フィルム

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JPH0853155A
JPH0853155A JP16292595A JP16292595A JPH0853155A JP H0853155 A JPH0853155 A JP H0853155A JP 16292595 A JP16292595 A JP 16292595A JP 16292595 A JP16292595 A JP 16292595A JP H0853155 A JPH0853155 A JP H0853155A
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JP
Japan
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film
mfr
easily tearable
polyolefin
longitudinal direction
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JP16292595A
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English (en)
Inventor
Masaya Sasaki
正哉 佐々木
Toru Sawai
透 澤井
Shuichi Kinoshita
修一 木下
Hiromi Suzuki
裕美 鈴木
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TOUSERO KK
Original Assignee
TOUSERO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】手で容易に、縦方向に引き裂くことが出来る高
密度ポリエチレン含有組成物からなる一軸延伸フィル
ム。 【構成】密度が0.94〜0.97g/cm3、MFR
10/MFR2.16が10以下の高密度ポリエチレン99〜
70重量部およびポリオレフィン1〜30重量部からな
る重合体組成物を成形して得られた原反フィルムを縦方
向に3〜8倍延伸してなる、縦方向易引裂性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縦方向の引裂性及び引
裂の方向性に優れた透明フィルムで、手で容易に直線的
にカットできるフィルム及びその用途に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、直線カット性フィルムとして一軸
延伸高密度ポリエチレンフィルムがある。また特開昭5
5−3986号公報には(a)密度0.94g/cm3
〜0.97g/cm3 、ASTM−D−1238−52
Tに規定される方法により測定した溶融指数MFR2.16
と、この方法において荷重を10kgとして測定したM
FR10とから算出される、MFR10/MFR2.16の値が
10以下である高密度ポリエチレン95〜60重量部お
よび(b)エチレン含有率60〜95モル%のエチレン
−α−オレフィンランダム共重合体5〜40重量部より
なる重合体組成物を成形してえられた原反フィルムを4
倍以上の延伸倍率で縦方向に一軸延伸し、延伸フィルム
に5%以上の横方向の破断点伸度を保持せしめた包装用
ポリオレフィンフィルムの記載がある。しかし特開昭5
5−3986号公報記載の一軸延伸フィルムは、易引裂
性を目的とするものではなく、横ひねり包装を目的とし
ており、小さいヘイズ値、良好なひねり包装適性を有す
るものの、縦方向に引裂こうとするとフィルムにネッキ
ングと称する伸びが発生し、裂けにくくなることがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願の目的は、小さな
ヘイズ値で、縦方向に引裂こうとしてもフィルムにネッ
キングと称する伸びが発生しない易引裂性フィルムを提
供することにある。本願の他の目的は、フィルムを引裂
いた面(カット面)に細い繊維状物(以下”ひげ”とい
う)がほとんど発生しない易引裂性フィルムを提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、密度0.94
g/cm3 〜0.97g/cm3 、ASTM−D−12
38−52Tに規定される方法により測定した溶融指数
MFR2.16と、この方法において荷重を10kgとして
測定したMFR10とから算出される、MFR10/MFR
2.16の値が10以下である高密度ポリエチレン(A)
98〜70重量部およびポリオレフィン(上記(A)を
除く)(B) 1〜30重量部よりなる重合体組成物を
成形して得られた原反フィルムを3〜8倍の延伸倍率で
縦方向に延伸して得た縦方向易引裂性フィルムによって
前記の課題を解決するものである。また本発明は下記の
手段により達成される。ポリオレフィンが、プロピレ
ン、ブテン−1、4メチルペンテン−1、ヘキセン−1
の単独重合体あるいはこれらのα−オレフィンの一つを
主成分とする他のα−オレフィンとの共重合体、あるい
はこれら重合体のブレンドである前記の易引裂性フィル
ム。ポリオレフィンが、環状オレフィン重合体である前
記の易引裂性フィルム。延伸倍率が3〜5倍の請求項1
〜3のいずれかに記載した易引裂性フィルムを用いた食
品用包装材料。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明で用
いられる高密度ポリエチレン(A)は、密度0.94g
/cm3 〜0.97g/cm3 、好ましくは0.945
g/cm3 〜0.965g/cm3、ASTM−D−1
238−52Tに規定される方法により測定した溶融指
数MFR2.16と、この方法において荷重を10kgとし
て測定したMFR10とから算出される、MFR10/MF
2.16の値が10以下、好ましくは9以下である。重合
体組成物中の高密度ポリエチレンの量は、重合体組成物
((A)+(B))を100重量部とすると99〜70
重量部、好ましくは98〜75重量部である。
【0006】本発明で用いるポリオレフィン(B)は、
プロピレン、ブテン−1、4メチルペンテン−1、ヘキ
セン−1等のαーオレフィン単独重合体あるいはこれら
のα−オレフィンの一つを主成分とする他の1種以上の
α−オレフィンとの共重合体、あるいはこれら重合体お
よび/または共重合体のブレンドである。他のα−オレ
フィンとしてエチレン、プロピレン、ブテン−1、4メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ノネ
ン−1、デセン−1等が例示される。好ましいのはプロ
ピレンの単独重合体またはプロピレンとエチレンとの共
重合体である。ポリオレフィンの溶融指数、密度等に制
限はないが、溶融指数MFR0.1〜10、(190
℃)密度0.820〜0.920のものが好ましい。
【0007】ポリオレフィン(B)として環状オレフィ
ン重合体を用いることも出来る。環状オレフィン重合体
としては、特開平2−196832号公報に記載されて
いる軟化温度70〜200℃、好ましくは100〜18
0℃で、135℃デカリンで測定した極限粘度が0.0
5〜10dl/g、好ましくは0.3〜2.0dl/gであ
るものが使用される。MFR(260℃)は、通常5〜
50g/10minのものが使用される。さらにガラス
転移点が50〜100℃、好ましくは80〜170℃
で、X線回折法による結晶化度が0〜20%、好ましく
は0〜2%のものが使用される。この重合体は、エチレ
ン単位が52〜90モル%、好ましくは55〜80%
で、環状オレフィン単位が10〜48%、好ましくは2
0〜45%である。具体的にはエチレンとテトラシクロ
ドデセンとのランダム共重合体、エチレンと8−メチル
テトラシクロドデセンとのランダム共重合体があげられ
る。
【0008】ポリオレフィン(B)の配合量は重合体組
成物100重量部中、1〜30重量部、好ましくは2〜
25重量部である。環状オレフィン重合体を用いた場合
には、少量配合により、本願の目的を達成できる。
【0009】又必要に応じて重合体組成物の中に抗酸化
剤、滑剤、スリップ剤、抗ブロッキング剤、帯電防止
剤、着色剤等を添加することが出来る。
【0010】本発明の易引裂性フィルムは通常の方法で
製造される。製造法の1例を下記する。先ず上記重合体
組成物を、Tダイから200〜250で℃溶融押出し
し、これを冷却ロール上で80℃〜110℃に冷却し、
原反フィルム(厚さ約100μm〜500μm)を成形
する。このフィルムを80℃〜130℃で、ロール延伸
法によって縦方向に3〜8倍、好ましくは4〜7倍延伸
する。3倍未満の延伸では縦方向の厚薄むらが生じやす
くなり、8倍を越える延伸では製造時のフィルム破断が
多くなる。又、3〜8倍延伸のものをさらに詳細に検討
すると、5〜7倍延伸のものはカット面にひげが発生し
易く、3〜5倍延伸のものはひげがほとんど発生しな
い。しかし低延伸倍率のものは、ヤング率が低くフィル
ムの腰がなくなるので用途によって、3〜5倍品、5〜
8倍品と使い分けるのが良い。
【0011】延伸されたフィルムに熱寸法安定性が必要
な場合は、80℃〜130℃で1〜10%縦方向に収縮
させると良い。又フィルムの表面には、必要に応じてコ
ロナ処理等の表面処理を施すことが出来る。
【0012】本発明のフィルムは、厚さが15μm〜1
50μm、好ましくは20μm〜50μmで、直線カッ
ト性が良好で、かつヘイズが通常30%以下、好ましく
は20%以下、より好ましくは10%以下と小さい。ま
た延伸倍率が低めの場合はひげがない。
【0013】
【実施例1〜8、比較例1〜4】以下本発明を実施例に
より具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によっ
て限定されるものではない。下記する樹脂(1)と樹脂
(2)〜(5)の組成物を用い、また比較のため樹脂
(1)のみを用いた場合と、樹脂(1)と樹脂(6)の
組成物を用いた場合とて゛、フィルムの成形と延伸を行
った。 (1)高密度ポリエチレン(HDPEと表す)[MFR
(190℃)=1.0g/10min、MFR10/MF
2.16=9.0、密度0.96g/cm3]。 (2)ホモポリプロピレン(PPと表す)[MFR(2
30℃)=2.0g/10min、密度0.91g/c
3]。 (3)ポリブテン−1(PBと表す)[MFR(190
℃)=1.8g/10min、融点125℃]。 (4)ポリプロピレンコ−ポリマー(CoPPと表す)
[MFR(230℃)=1.4g/10min、融点1
39℃]。 (5)環状オレフィン重合体(三井石油化学工業
(株):登録商標アペル)[MFR(260℃)=40
g/10min、密度1.02g/cm3、軟化点90
℃]。 (6)エチレン−αーオレフィンコ−ポリマー(TFと
表す)[MFR(190℃)=4.0g/10min、
密度0.88g/cm3]。
【0014】上記樹脂または組成物を用い、前記Tーダ
イ法によりフィルムの成形と延伸を表1に示す条件で実
施した。
【表1】
【0015】上記方法で得られた延伸フィルムの物性と
性能を下記の試験法で測定した。 (1)引張試験 : JIS Z1702に準じて測定
した。 (2)直線カット性 サンプルを縦方向に長くA−4の大きさに切断する。長
さ方向に引裂く為に、中央部に2cmの巾で3cmの切
れ目を入れる。平らな台の上に置き中央部2cm巾の部
分を摘み、両サイドを他方の手で押さえてフィルムに対
し180度の方向に1m/minの速度で引っ張る。 直進性の評価 ほぼ同じ巾で裂けるもの ○ フィルムに伸びが生じて曲がるもの × カット面の評価 カット面にひげが発生しないもの ○ カット面にひげが発生するもの × (3)ヘイズ ASTM D−1003 に準じてフィルムを4枚重ね
て測定した。
【0016】表2、表3に測定結果を示した。
【表2】
【表3】
【0017】
【発明の効果】本発明の延伸フィルムは、引っ張り等の
強度を保持したまま、(1)ヘイズが小さく、(2)引
き裂きの直線カット性が良く、(3)低延伸倍率のもの
はひげがない。という効果があるので、野菜、果物、菓
子、おにぎり等の食品やおしぼりの包装材料として使用
される。
【表の簡単な説明】
【表1】フィルムの成形、延伸条件を示す表である。
【表2】
【表3】 フィルムの物性、性能の測定結果を示す表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/18 // B29K 23:00 (72)発明者 鈴木 裕美 茨城県猿島郡総和町北利根9 東セロ株式 会社茨城工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度0.94g/cm3 〜0.97g/
    cm3 、ASTM−D−1238−52Tに規定される
    方法により測定したMFR2.16と、この方法において、
    荷重を10kgとして測定したMFR10とから算出され
    る、MFR10/MFR2.16の値が10以下である高密度
    ポリエチレン(A) 99〜70重量部およびポリオレ
    フィン(ただし上記(A)を除く)(B) 1〜30重
    量部よりなる重合体組成物を成形して得られた原反フィ
    ルムを3〜8倍の延伸倍率で縦方向に延伸して得た縦方
    向易引裂性フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンが、プロピレン、ブテン
    −1、4メチルペンテン−1、ヘキセン−1の単独重合
    体あるいはこれらのα−オレフィンの一つを主成分とす
    る他の1種以上のα−オレフィンとの共重合体、あるい
    はこれら重合体のブレンドである特許請求の範囲第1項
    記載の易引裂性フィルム。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンが、環状オレフィン重合
    体である特許請求の範囲第1項記載の易引裂性フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 延伸倍率が3〜5倍の請求項1〜3のい
    ずれかに記載した易引裂性フィルムを用いた食品用包装
    材料。
JP16292595A 1994-06-10 1995-06-06 縦方向易引裂性フィルム Pending JPH0853155A (ja)

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