JPH0852224A - イオントフォレーシス用デバイス - Google Patents

イオントフォレーシス用デバイス

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JPH0852224A
JPH0852224A JP6211899A JP21189994A JPH0852224A JP H0852224 A JPH0852224 A JP H0852224A JP 6211899 A JP6211899 A JP 6211899A JP 21189994 A JP21189994 A JP 21189994A JP H0852224 A JPH0852224 A JP H0852224A
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JP
Japan
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layer
electrode
drug
iontophoresis
conductor
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JP6211899A
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English (en)
Inventor
Kenji Mori
健二 森
Shigeto Higo
成人 肥後
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、簡単な施術で薬物投与部位に関導
子を口腔内のような狭いところでも挟着固定でき、投与
中に関導子が外れることがなく、当初設定された量の薬
物を安定して連続的に投与できる著しく投与効果の優れ
たイオントフォレーシス用デバイスの提供。 【構成】 本発明のイオントフォレーシス用デバイス
は、哺乳類、特に人間の皮膚や粘膜等の体表面からイオ
ン導入方式により薬物を投与するイオントフォレーシス
用デバイスであって、イオン性薬物あるいは薬物層を付
着あるいは分散させた薬物貯蔵層と電極層とバッキング
層とを有する関導子2と、関導子2のバッキング層を一
挟持部の端部に固定又は脱着自在に固着した挟着具8a
と、導電層と電極層と支持体層とを備えた不関導子3
と、関導子2及び不関導子3の各電極層間に電流/電圧
を供給する電源部4と、を備えた構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経皮及び経粘膜適用の
治療に好適なイオントフォレーシス用デバイスに関す
る。更に詳細にはイオントフォレーシスの原理を用いた
哺乳類の皮膚又は粘膜、特に口腔粘膜からの薬物投与に
好適に使用されるイオントフォレーシス用デバイスであ
って、口腔粘膜等の薬物投与部位に直接固定することが
でき、使用中に剥離することのないイオントフォレーシ
ス用デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、哺乳類、特に人間の皮膚や粘膜か
ら薬物を吸収させる場合、経口投与と比べ、投与の簡便
さ、血中濃度の維持、消化管に対する薬物の副作用を回
避することができる等の利点を有するため経皮又は経粘
膜投与用の製剤が積極的に研究されている。なかでも、
薬物の経皮又は経粘膜吸収を促進する効果的な局所投薬
方法としてイオントフォレーシスが注目されている。イ
オントフォレ−シスは薬物の物理的吸収促進方法の一種
であって、皮膚または粘膜に電圧を印加し、電気的に薬
物を泳動させ、皮膚または粘膜から薬物を投与するもの
である。一般的なイオントフォレーシス用デバイスは、
薬物を貯蔵するための薬物貯蔵層と電極を組み合わせた
構成を有するものであり、薬物貯蔵層は、薬物を一定時
間体循環に連続的に制御された量を投与する目的で、あ
らかじめ設計された一定量の薬物の他、必要に応じて種
々の添加剤が安定した薬効を維持するように封入されて
いる。これらの要件を充たすイオントフォレ−シス用デ
バイスとして、特開昭62−268569号公報や特開
昭63−102768号公報、実開昭64−50844
号公報、実開平2−53757号公報、特開平3−45
271号公報等に種々開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら上
記従来の構成では、イオントフォレ−シス用デバイス
は、薬物をイオントフォレーシスにて経皮吸収させ治療
効果を得ようとする場合に、経皮用の持続平流発生装置
または断続平流発生装置が提案されてきたが、これらの
装置では皮膚のインピーダンスが高くなりイリテーショ
ンが生ずるという問題点があった。また皮膚の周波数依
存度の高い分極インピーダンス成分を周波数の高いパル
ス電流を発生させるパルス脱分極型電流発生装置にて低
くすることでイリテーションを減じ、より効果的にイオ
ン性薬物を経皮的に体内に投与しようという提案がなさ
れているが、皮膚組織の複雑さによって薬物によっては
吸収され難いとか、特にペプチド薬物等の高分子量の薬
物の投与が不充分で未だ満足のゆく薬理効果を得ること
が出来ないという問題点を有していた。また、充分な投
与効果を得ようとすれば大型の電流発生装置を必要とし
取扱い難く実用的でないという問題点を有していた。一
方、薬物の投与部位である皮膚や粘膜は、汗や分泌液を
常に分泌しているので、イオントフォレーシス用デバイ
スを投与期間中に投与部位に一定に保持することは困難
で、投与中に外れたりして設計量の薬物を投与し難いと
いう問題点を有していた。特に、イオントフォレーシス
用デバイスを口腔内に固着させるということは口腔内が
常に唾液で濡れていること、口腔内が狭く該デバイスを
装着し難いこと、外部からの刺激に敏感すぎること等の
理由から容易でなく未だ未開発の分野であった。又関導
子と不関導子を同一皮膚及び粘膜に同時並列に投与でき
るように設計されたイオントフォレーシスデバイスでは
関導子と不関導子間で短絡電流が生じ、薬物投与に必要
な電流の他に無駄に電流を消費してしまうという問題点
を有していた。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、簡単な施術で薬物投与部位に関導子を口腔内のよう
な狭いところでも挟着固定でき、投与中に関導子が外れ
ることがなく、当初設定された量の薬物を安定して連続
的に投与できる著しく投与効果の優れたイオントフォレ
ーシス用デバイスを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のイオントフォレーシス用デバイスは、以下の
構成を有している。請求項1に記載のイオントフォレー
シス用デバイスは、哺乳類、特に人間の皮膚や粘膜等の
体表面からイオン導入方式により薬物を投与するイオン
トフォレーシス用デバイスであって、イオン性薬物ある
いは薬物層を付着あるいは分散させた薬物貯蔵層と電極
層とバッキング層とを有する関導子と、前記関導子のバ
ッキング層を一挟持部の端部に固定又は脱着自在に固着
した挟着具と、導電層と電極層と支持体層とを備えた不
関導子と、前記関導子及び前記不関導子の前記各電極層
間に電流/電圧を供給する電源部と、を備えた構成を有
している。請求項2に記載のイオントフォレ−シス用デ
バイスは、請求項1において、前記不関導子が、前記挟
着具の他の挟持部の端部に固定又は脱着自在に固着され
ている構成を有している。請求項3に記載のイオントフ
ォレーシス用デバイスは、請求項1において、前記不関
導子が他の挟着具の一挟持部の端部に固定又は脱着自在
に固着されている構成を有している。請求項4に記載の
イオントフォレーシス用デバイスは、請求項1乃至3の
内いずれか1において、前記薬物貯蔵層及び/又は導電
層が導電性接着剤層を備えた構成を有している。請求項
5に記載のイオントフォレーシス用デバイスは、請求項
1又は4の内いずれか1において、前記不関導子が電極
層又は電極層を積層した支持体層とからなり、前記不関
導子の前記電極層もしくは前記支持体層を固定又は脱着
自在に固着した挟着具を備えた構成を有している。請求
項6に記載のイオントフォレーシス用デバイスは、請求
項1乃至5の内いずれか1において、前記関導子が摘要
される前記体表面が口腔粘膜である構成を有している。
【0006】ここで、薬物としては水に溶解、分散する
あらゆる主要な療法分野における療法用薬物、またはそ
れらの組み合わせを含み、次のものが例示として挙げら
れる。麻酔薬,鎮痛薬,抗食欲不振薬(anorexi
c),駆虫薬,抗喘息薬,抗痙攣薬,下痢止め,抗偏頭
痛製剤,酔い止め,制吐薬,抗腫瘍薬,抗パーキンソン
病薬,痒み止め,解熱薬,交感神経作用薬,キサンチン
誘導体,心血管製剤例えばカルシウム輸送路遮断薬,β
−遮断薬,抗不整脈薬,降圧薬,利尿薬,全身・冠血管
・末梢血管および脳血管を含めた血管拡張薬,中枢神経
系興奮薬,咳および感冒用製剤,診断薬,ホルモン,睡
眠薬,免疫抑制薬,筋弛緩薬,副交感神経抑制薬,副交
感神経作用薬,精神興奮薬,鎮静薬,トランキライザ
ー,抗炎症薬,抗関節炎薬,鎮痙薬,抗うつ薬,抗精神
病薬,鎮暈薬,抗不安薬,麻酔性拮抗薬,抗パーキンソ
ン病薬,抗癌薬,免疫抑制薬,抗ウイルス薬,抗生物
質,食欲抑制薬,鎮吐薬,抗コリン作用薬,抗ヒスタミ
ン薬,抗偏頭痛薬,ホルモン薬,避妊薬,抗血栓形成
薬,利尿薬,降圧薬,心血管薬などが例示として挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。個々の薬物
の例としては下記のものが挙げられる。ステロイド例え
ば、エストラジオール,プロゲステロン,ノルゲストレ
ル,レボノルゲストレル,ノルエチンドロン,酢酸メド
ロキシプロゲステロン,テストステロンおよびそれらの
エステル,ニトロ化合物等の誘電体例えばニトログリセ
リンおよび硝酸イソソルビド類,ニコチン,クロルフェ
ニラミン,テルフェナジン,トリプロリジン,ヒドロコ
ルチゾン,抗炎症活性を有する化合物例えばピロキシカ
ム,ケトプロフェン、ビフェニル酢酸,インドメタシ
ン,テニダップ,フルルビプロフェン,ロキソプフェ
ン,ジクロフェナック、ムコポリサッカリダーゼ例えば
チオムカーゼ,ブプレノルフィン,フェンタニール,ナ
ロキソン,コデイン,リドカイン,ジヒドロエルゴタミ
ン,ピゾチリン,サルブタモール,テルブタリン,プロ
スタグランジン類例えばミゾプロストール,エンプロス
チル,オメプラゾール,イミプラミン,ベンザミド類例
えばメトクロプラミン,スコポラミン,ペプチド類例え
ば成長開放因子(growth releasing
factor)、及び、ソマトスタチン,クロニジン,
ジヒドロビリジン類例えばニフェジピン,ベラパミル,
エフェドリン,ピンドロール,メトプロロール,スピロ
ノラクトン,塩酸ニカルジピン,カルシトリオール,チ
アジド類例えばヒドロクロロチアジド,フルナリジン,
シドノンイミン類例えばモルシドミン,硫酸化多糖類例
えばヘパリン画分及び蛋白質,並びにペプチド類例えば
インシュリン及びその同族体,カルシトニン及びその同
族体例えばエルカトニン,プロタミン,グルカゴン,グ
ロブリン類,アンギオテンシンI,アンギオテンシンI
I,アンギオテンシンIII,リプレシン,バソプレシ
ン,ソマトスタチン及びその同族体,成長ホルモン及び
オキシトシン,並びに必要に応じそれらの化合物と薬物
学的に受容しうる酸又は塩基との塩類が好ましい。その
他有効薬物は麻酔薬,ホルモン,蛋白質,鎮痛薬,又は
他の低分子量カチオンである。より好ましくは、ペプチ
ド、又はポリペプチド類のインシュリン、カルシトニ
ン、カルシトニン関連遺伝子ペプチド、バソプレッシ
ン、デスモプレシン、プロチレリン(TRH)、副腎皮
質刺激ホルモン(ACTH)、黄体形成ホルモン放出ホ
ルモン(LH−RH)、成長ホルモン放出ホルモン(G
RH)、神経成長因子(NGF)およびその他の放出因
子、アンギオテンシン(アンジオテンシン)、副甲状腺
ホルモン(PTH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH,サ
イロトロピン)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形
成ホルモン(LH)、プロラクチン、血清性性線刺激ホ
ルモン、下垂体ホルモン(例えば、HGH、HMG、H
CG)、成長ホルモン、ソマトスタチン、ソマトメジ
ン、グルカゴン、オキシトシン、ガストリン、セクレチ
ン、エンドルフィン、エンケファリン、エンドセリン、
コレシストキニン、ニュウロテンシン、インターフェロ
ン、インターロイキン、トランスフェリン、エリスロポ
エチン、スーパーオキサイドデスムターゼ(SOD)、
フィルグラスチム(G−CSF)、バソアクティブ・イ
ンテスティナル・ポリペプチド(VIP)、ムラミルジ
ペプチド、コルチコトロピン、ウロガストロン、心房性
ナトリウム利尿ペプチド(h−ANP)等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。有効薬物の主要
な要件は、帯電していること、電荷を運ぶべく修飾しう
ること、または他の化合物と例えば疎水性相互作用によ
りコンプレックスを形成し、そのコンプレックスが電荷
を保有し得ること等が必要であるが、電荷を必要としな
い場合もある。イオントフォレーシス用有効薬物の適切
な選択には、個々の導電率に基づく選択、例えば電流を
付与した場合に溶液中で薬物が移動する容易さ等が含ま
れる。薬物は、必要に応じて2種類以上併用することも
可能である。また、これらの薬物は必要に応じてエステ
ル体に誘導された化合物、アミド体に誘導された化合
物、あるいはアセタール体に誘導された化合物、あるい
は医学的に許容される無機塩、有機塩の形態でもって薬
物貯蔵層中に封入することも可能である。薬物貯蔵層中
に含有される薬物量は、患者に適用した際にあらかじめ
設定された有効な血中濃度を有効な時間得られるよう
に、個々の薬物毎に決定され、イオントフォレ−シス用
デバイスのバッキング層等の大きさおよび薬物放出面の
面積もそれに応じて決定される。
【0007】薬物の添加剤として、必要に応じて水、エ
タノール等の溶媒、ホスフアジド酸誘導体、レシチン、
セファリン、ポリアルキレングリコール等の乳化剤、ラ
ウリン酸メチル、カプリン酸メチル、エイゾン、オレイ
ン酸、l−メントール、リモネン、ハッカ油等の吸収促
進剤、クロタミトン、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルラウリルアミド、
イソソルビトール、オリーブ油、ヒマシ油、スクワレ
ン、ラノリン等の溶解剤または溶解補助剤、さらに酢酸
セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、ステアリルアルコー
ル等の増粘剤、グリセリンモノオレイン酸、グリセリン
モノラウレート、ソルビタンモノラウレート等の刺激低
減剤、カラヤガム、トラガカントガム、ポリビニルアル
コールおよびその部分ケン化物、ポリビニルピロリド
ン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアクリル酸及びそ
のナトリウム塩、ポリアクリルアミドおよびその部分加
水分解物等の親水性および吸水性高分子、グリセリン等
の可塑剤等を加えることも可能である。これらの添加剤
は、薬物毎に最適と思われる種類および濃度が、治療上
有益であり薬物学的に許容されると認められる範囲にお
いて決定される。また必要に応じて充分な導電性を付与
するため、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸
カリウム等の電解質を加えることも可能である。薬物貯
蔵層中の薬物は、充分な導電性を有していればよく、水
溶液、懸濁液、軟膏、ゲル又はクリーム等のいかなる製
剤形態でもよい。
【0008】薬物貯蔵層の形成材料としては、イオン性
薬物あるいは薬物層を付着あるいは分散もしくは含浸さ
せることができる高分子フィルムもしくはシートあるい
は天然繊維やフェルト、合成樹脂製のフィルムや繊維等
から形成された織布や不織布が用いられる。これらの材
料としては広く従来公知の水溶解性高分子材料、親水性
合成高分子材料、疎水性高分子材料及び天然素材及びそ
れらの複合物が用いられるが、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化酢酸ビニルコポリマ
ー、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミ
ド、セロファン、酢酸セルロース、エチルセルロース等
の合成樹脂製のフィルムやシートあるいはイオン交換樹
脂膜等が単独で又は複数層積層して用いられる。その
他、綿、麻、絹、レーヨン、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン、寒天、デンプン、キサンタンガム、アラビアゴ
ム、トラガカントゴム、カラヤゴム、エコーガム、ロー
カストビーンガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、
メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロ
ース、エチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、セルロースアセテートフタレート、ポリメチル
ビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビ
ニルポリマー、カゼイン、アルブミン、キチン、キトサ
ン、ポリアクリル酸ナトリウム及びその架橋体と必要に
応じて従来公知の可塑剤あるいは軟化剤を混合して用い
られる。また、吸水紙等の紙材、ガーゼ等の布材、脱脂
綿等の繊維材、合成樹脂連続発泡体、吸水性樹脂等のス
ポンジないし、多孔質材等の薬液含浸用吸水性部材を封
入することも可能である。
【0009】バッキング層や支持体層としては、少なく
とも薬物に対して非透過性の材料が使用される。薬物や
添加剤等の漏洩を防止するためである。その材料の例と
しては、高分子フィルムもしくはシートあるいは天然繊
維やフェルト、合成樹脂製のフィルムや繊維等から形成
された織布や不織布、紙、合成紙等もしくはこれらの複
合物やこれらの1種以上に合成樹脂フィルムをラミネー
ト加工したものが用いられる。具体例としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化酢酸
ビニルコポリマー、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重
合体、ポリアミド、セロファン、酢酸セルロース、エチ
ルセルロース等の合成樹脂製のフィルムやシート等が単
独で又は複数層積層して用いられる。また、これらの合
成樹脂製のフィルムやシートは、アルミ箔のラミネート
やアルミ蒸着やセラミックコートしたもの若しくはこれ
らの素材を積層したものも使用することが可能である。
バッキング層は、必要に応じて製剤を入れて保持するた
めの窪みを形成してもよい。バッキング層の形状及び窪
みの形状については特に限定するものではないが、一般
的には円形あるいは楕円形や略長方形等に形成されるの
が望ましい。
【0010】電極層の材料としては、銀、塩化銀、白
金、白金黒、アルミニウム、鉄、鉛、カーボン、導電性
ゴム、導電性樹脂等が使用できる。尚、電極の種類によ
って薬物による劣化等の影響を防止するため通電性の材
質からなる電極保護層を薬物貯蔵層との間に部分的又は
全面的に積層形成してもよい。電極層の耐久性を向上さ
せることができる。バッキング層や支持体層への電極層
の形成は、電気配線用プリントインク等に前記材料を混
合して塗膏して乾燥する方法や前記材料を展延し固定す
る方法又は前記材料を蒸着させる方法、前記電極をフォ
トエッチングによって作成する方法等公知の方法が用い
られる。
【0011】導電性接着剤層で使用される接着剤として
は、感圧性接着剤又はゲル粘着剤が好適に用いられる。
感圧性接着剤又はゲル粘着剤としては、患者の皮膚もし
くは粘膜の表面にイオントフォレ−シス用デバイスを保
持することができ、皮膚学的および粘膜学的に許容され
るものであれば任意に使用可能であり、例えば、ポリ−
2−エチルヘキシルアクリレートのようなアクリル系接
着剤、ポリブチルメタクリレートのようなメタクリル系
接着剤、ポリジメチルシロキサンのようなシリコーン系
接着剤、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、
ポリブタジエンゴム、天然ゴムのようなゴム系接着剤、
ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリ
ウム、及びその架橋体、アルギン酸ナトリウム及びその
架橋体、セルロース誘導体等が使用される。導電層の基
材としては、カラヤガム、トラガカントガム、ザンサン
ガム等の天然樹脂多糖類又はポリビニルアルコールやそ
の部分ケン化物、ポリビニルホルマール、ポリビニルメ
チルエーテル及びそのコーポリマー、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルメタクリレート等のビニル系樹脂、ポ
リアクリル酸及びそのナトリウム塩、ポリアクリルアミ
ド及びその部分加水分解物、ポリアクリル酸エステル部
分ケン化物、ポリ(アクリル酸−アクリルアミド)等の
アクリル系樹脂など、親水性を有する各種天然樹脂又は
合成樹脂類を水及び/又はエチルアルコール,エチレン
グリコール、グリセリン等の多価アルコール類で柔軟可
塑化して自己保形性、皮膚接着性を有する柔軟フィルム
乃至シート状ゲルとして利用される。他方、これに充分
な導電性を付与すべく塩化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、クエン酸カリウム等の電界質が所要量(通常1〜1
5%程度)添加される。このようにして得られる導電層
は、柔軟フィルム乃至シート状であって皮膚に密着し得
るものであるため、皮膚接触抵抗が低く薬物の経皮、経
粘膜浸透に効果的であるのみならず、接着テープ等の他
の皮膚接着手段を要せずに貼着支持し得るという使用上
の利点をも併せ有するものである。特に導電層の基材と
して前記カラヤガム等の天然樹脂多糖類を使用した場合
は、その天然高分子酸構造によるpH緩衝性乃至皮膚保
護性、著しく高い保水能力、適度な皮膚粘着性等により
好適な皮膚適合性が得られるものである。また、これら
導電層の組成配合に当たっては、電気泳動用ゲル等の場
合とほぼ同様の電気化学的配慮がなされるべきことは当
然であるが、主として使用薬物の種類と所要投与量、貼
着使用時間、使用電池の出力及び皮膚接触面積等によ
り、そのイオン・モビリティ乃至電導度が所要値になる
よう適宜決定される。
【0012】電源部は、イオントフォレ−シス用デバイ
スと分離されて接続コード等で接続されてもよく、また
該デバイスと一体化されていてもよい。一体化して用い
る場合は、小型で軽量のものならば種類のいかんを問わ
ないが、通常、マンガン乾電池,アルカリ乾電池,リチ
ウム電池,ユニカド電池,酸化銀電池,水銀電池,空気
電池,アルカリ・マンガン電池,プラスチック電池等及
びそれらをボタン状やペーパー状に加工したボタン状電
池、シート状電池等が好適に使用される。イオントフォ
レ−シス用デバイスに要求される電流値は、通常、0.
001〜10mA/cm2 、好ましくは0.01〜1mA
/cm2 であり、電池の出力は皮膚とイオントフォレ−シ
ス用デバイスとの接触面積にもよるが大略0.5〜18
V程度、好ましくは3〜9Vである。従って、所要の場
合はこれらの軽量電池を数個配設又は数枚積層或いはチ
ップ化された増幅素子等を組み合わせて使用してもよ
い。また、必要に応じて、定電流素子や通電を表示する
発光素子等を付加してもよい。本発明のイオントフォレ
ーシス用デバイスは薬物の特性に合わせ、陽極または陰
極のどちらにも使用できる。また、必要に応じて、陽極
と陰極の両方に同時に使用することも可能である。
【0013】挟着具としては、クリップやクランプ等の
投与部位を挟持できるものが用いられる。クリップとし
ては、金属線の弾性を利用したものや金属材や合成樹脂
材の弾性を利用したものも用いることができる。また、
挟持部は投与部位に固定し易いように先端や途中を折り
曲げて形成してもよく、更に先端部を腹壁固定器のよう
に回動自在に形成してもよい。また、先端部を丸型に大
きく形成し、大型の関導子を固定できるように形成する
か肛門鉗子のように湾曲状に形成してもよい。投与部位
に確実にしっかりと固定するためである。また、挟持部
の先端部は曲げて形成してもよく、曲げて形成した場合
は口腔内で歯肉の表裏に適用する際に口をあけたままに
しないで済むので便利である。また、挟持具を歯をブリ
ッジして歯肉表裏に投与できるように形成してもよい。
挟持部へのバッキング層や支持体層の固定方法として
は、接着剤による接着やホック形式により挟持部と関導
子等を脱着自在に固定してもよい。
【0014】次に、本発明のイオントフォレーシス用デ
バイスの関導子、不関導子の製造例の1例を示す。 (1)関導子は口腔粘膜付着面に薬物を分散させた不織
布をバッキング層に作成した電極層に積層する。(2)
関導子を固定できるようにしたクリップ等の挟着具の片
方に関導子を固定する。(3)不関導子を電極層を積層
した支持体上の電極に凍結解凍して作成したポリビニル
アルコールのゲルを積層させ不関導子として用いる。
尚、この製造例は単なる1例にしかすぎず、記載の構成
内容に従い任意に製造できる。
【0015】
【作用】この構成によって、イオン性薬物あるいは薬物
層を付着あるいは、分散させた薬物貯蔵層を薬物投与部
位に機械的な挟持手段によって、しっかりと固定するこ
とができる。投与期間中投与部位に機械的に固定してい
るので、関導子が外れるのを防止し、設計量の薬物を洩
れなく投与することができる。また、不関導子も関導子
と同様に投与期間中外れることなく設置できる。挟着具
の挟持部が投与部位に合わせて先端部や途中部が折れ曲
がったり湾曲しているので、容易に投与部位に固定でき
るとともに患者への苦痛感を和らげることができる。更
に、先端部の関導子等の固定部が関導子等の大小に合わ
せて任意に作製されるので、関導子や不関導子を投与部
位の全面に渡って固定できる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。 (実施例1)図1は本発明の第1実施例のイオントフォ
レーシス用デバイスのブロック回路図である。1は第1
実施例のイオントフォレーシス用デバイス、2は第1実
施例の挟着具の一方の挟持部に固定された関導子であっ
て、イオン性薬物あるいは薬物を付着あるいは分散させ
た薬物貯蔵層と電極層とバッキング層を備えバッキング
層で挟着具の一方の挟持部に固定されている。3は第1
実施例の挟着具の他方の挟持部の端部に固定された不関
導子であって、導電層と電極層と支持体層とを備え支持
体層で固定されている。4は関導子2と不関導子3の各
電極層間に電極/電圧を供給する乾電池等の電源部、5
は1000Hz〜100KHzの直流パルスを発振する
パルス発振機、6はパルス発振機5から出力される治療
パルス電圧の休止と同時に関導子2,不関導子3の分極
電位を脱分極するためのスイッチ部、7は人間や哺乳類
の投与部位である。次に、第1実施例のイオントフォレ
ーシス用デバイスの挟着具について、図面を参照しなが
ら説明する。図2(a)は第1実施例のイオントフォレ
ーシス用デバイスの挟着具の要部平面図であり、図2
(b)はその要部斜視図である。2は関導子、3は不関
導子であり、図1と同様なものなので説明を省略する。
8aは第1実施例のイオントフォレーシス用デバイスの
クランプ式の挟着具、2a,3aは関導子2,不関導子
3を各々電源4等と接続する電気導線、9は関導子2と
不関導子3を歯肉に挟持させる挟持力を与えるコイルバ
ネ等のスプリングからなる弾性部材、10は雄ネジ10
aと雌ネジ10bを螺合部11で関導子2と不関導子3
の開度を調整する開度調整部である。
【0017】次に、関導子及び不関導子について説明す
る。図3(a)は挟着具に固定された関導子の斜視図で
あり、図3(b)は挟着具に固定された不関導子の斜視
図である。21は挟着具8の一方の挟持部8′aの端部
の内側に接着剤等で固定されたバッキング層、22はバ
ッキング層21の内側に形成された電極層、23は関導
子2のイオン性薬物あるいは薬物層を柔軟な材質の不織
布等に付着あるいは分散させた薬物貯蔵層である。24
は挟着具8の他方の挟持部8′aの端部に関導子2と対
向して固定された支持体層、25は支持体層24の内側
に形成された電極層、25は不関導子3の導電性ゲル等
の柔軟で唾液により膨潤する材質で形成された導電層で
ある。
【0018】以上のように構成された第1実施例のイオ
ントフォレーシス用デバイスについて、以下その使用方
法について人間の口腔内に適用した例を基に説明する。
イオントフォレーシス用デバイス1の挟着具8aの螺合
部11を回転させながら関導子2と不関導子3の開度を
投与部位よりも少し広めに調整する。次いで、関導子2
と不関導子3を投与部位である歯肉の両面に配置し螺合
部11で開度を狭めて投与部位に固定する。投与部位は
薬物貯蔵層23や導電層25が柔軟な材質でできている
ので挟着による苦痛感を与えることがない。次いで、電
源を入れパルス発振機5の周波数や治療パルス電圧出力
時間を調整する。次に、スイッチ部6のスイッチを入
れ、設計薬量の投与を行う。投与終了後は、スイッチ部
6のスイッチを切り、螺合部11を回転させ関導子2と
不関導子3を投与部位から離すことにより治療を終え
る。以上のように本実施例によれば、接着具により関導
子と不関導子が投与部位に機械的挟持手段により挟持固
定されるので投与期間中に関導子等が外れることがなく
設計量の薬物をスムーズに投与できる。尚、クランプ式
の挟着具としては、実施例で例示したもの以外に直型や
反型のクレンメ状のものやブルドック鉗子状のもの等を
用いることができる。これらのクランプは投与部位に応
じて挟持部等の形状や長さを適宜変えることにより人間
のみならず犬や猫等のペットや他の動物の口腔内やその
他の投与部位に確実に固定することができる。
【0019】(実施例2)図4(a)は第2実施例のイ
オントフォトーシス用デバイスの挟着具の要部平面図で
あり、図4(b)はその要部斜視図である。第2実施例
のイオントフォレ−シス用デバイスの挟着具8bが第1
実施例の挟着具8aと異なる点は、挟着具の先端の挟持
部8b′が直線状に延設されている点と、挟着具8bの
一方に関導子2が固定され、不関導子31が独立して形
成されている点である。尚、不関導子31の導電層は導
電性ゲル層で形成されている。以上のように本実施例に
よれば、不関導子が挟着具と別個に形成されているの
で、口腔内治療において不関導子を関導子の最適位置に
配置し、粘着性を有する導電性ゲル層が投与部位の真近
等で唾液により膨潤して頬等の口腔粘膜に強固に粘着さ
れているので投与期間中剥がれることなく固定すること
ができる。尚、投与部位は口腔内のみならず腹部や手足
等、挟着具を挟持できる部位であればよく、また挟着具
を大型に形成し開度を拡げ腕等に直接挟持し、不関導子
をその近辺等に配置することにより、適用される投与部
位を著しく広げることができる。
【0020】(実施例3)図5は本発明の第3実施例に
おけるイオントフォレーシス用デバイスの挟着具の要部
平面図である。第3実施例のイオントフォレーシス用デ
バイスの挟着具8c,8′cが第2実施例の挟着具8b
と異なる点は、不関導子31が関導子2の挟着具8cと
別の挟着具8′cに装着され、関導子2の所定位置に不
関導子31を挟着具8′cでしっかりと固定できるよう
に形成されている点である。以上のように構成されてい
るので、関導子を口腔内の粘膜に固定し、不関導子を頬
の内側又は外側もしくは耳たぶに固定することにより容
易に薬物の投与を行うことができる。以上ように本実施
例によれば、関導子及び不関導子が各々別個に挟着具に
装着・固定されているので、関導子と不関導子を各々別
個に最適部位に固定することができる。
【0021】(実施例4)図6は本発明の第4実施例の
イオントフォレーシス用デバイスの挟着具の斜視図であ
る。第3実施例の挟着具8cと異なる点は、挟着具8d
がクリップ式に形成されている点である。図中、8d1
はポリオレフィンやポリアミド,ポリカーボネート,ポ
リエステル,ポリスチレン,ABS樹脂等の合成樹脂製
や金属製の把持部、8d2 はスプリングを装設した弾性
部、8d3 は金属製や高強度のポリアミド,ポリイミ
ド,ポリカーボネート,ポリプロピレン,ABS樹脂,
ポリスチレン等の合成樹脂製の線条物や板状物で形成さ
れた挟持部である。関導子2は挟持部8d3 と接着剤で
接着したり、ナット,ビス等の固定具で固定したり、バ
ッキング層に挟持部8d3を挿着したり、もしくはホッ
ク形式で脱着自在に固定されている。以上のように本実
施例によれば、挟持部が長く線条物等で固定されている
ので、把持部を両側から指で挟むだけで容易に投与部位
に取り付けたり、また投与部位から取り外すことができ
る。尚、本実施例では洗濯挟み状のクリップを用いた
が、杉田クリップ(端穂医科工業(株)製)形式のもの
等種々のクリップを用いてもよい。また、把持部の形状
としては本実施例のバチ型クリップ状のものの他、目玉
クリップ状のものやダブルクリップ状のもの、山型クリ
ップ状のものやクリップ状のもの等種々の形状のものが
用いられる。
【0022】(実施例5)図7(a)本発明の第5実施
例のイオントフォレーシス用デバイスの不関導子の要部
斜視図であり、図7(b)はその電極層の要部拡大側面
図である。8eはエンジニアリング樹脂や汎用樹脂で形
成されたクリップ状に作製された挟着具、32は挟着具
8eの挟持部8e′の先端部に導電材料を含有した電気
配線用プリントインクの印刷や塗着もしくは金属板や導
電性ゴムを接着したり、またはフォトエッチング法によ
り形成された電極層、27はリング状に形成され一端部
で挟持部8″eに回動部28を介して、回動自在に固定
された合成樹脂等で作製された挟着安定部、29はスプ
リング等の弾性部である。以上のように第5実施例のイ
オントフォレーシス用デバイスの不関導子は構成されて
いるので、構造が極めて簡単でかつ電極層が直接皮膚や
粘膜に固定することができる。また、挟着安定部を有し
ているので湾曲した設置部位にも密接させて設置でき
る。
【0023】(実施例6)図8は本発明の第6実施例の
イオントフォレーシス用デバイスの挟着具の要部斜視図
である。8fはポリアミド,ポリイミド,ポリエステ
ル,ポリビニール,ポリカーボネート,ポリオレフィ
ン,ポリウレタン,ポリイソプレン等の高弾性の合成樹
脂製や合成ゴム製,高弾性の金属製の鞍型に作製された
挟着具、2,3は挟着具8eの一端部に接着または脱着
自在に固定された関導子及び不関導子、2a,3aは関
導子2,不関導子3と電源部を結線する電気導線であ
る。以上のように構成された本実施例のイオントフォレ
ーシス用デバイスについて、以下その使用方法を説明す
る。挟着具8fの関導子を口腔面に不関導子を頬皮膚面
に容易に設置することができ又、上歯と下歯で噛み合わ
せて歯肉の表裏面で保持できるので、投与中の苦痛を和
らげることができる。以上のように本実施例によれば、
イオントフォレーシス用デバイスを直接投与できるの
で、より高い薬物吸収性を得ることができる。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明は構成されているの
で、特にペプチド化合物の投与に有効な製剤となり極め
てその産業上の有用性が高い製剤となる。又特記すべき
効果として本発明で示した機械的挟持手段を用いて関導
子が口腔内に貼着され、不関導子が体外皮膚面に設置さ
れた場合、口腔内に関導子、不関導子が共に設置された
場合に比べ、後者の場合、通電によって近接した電極間
で短絡電流が生じ、口腔面に平行又は横方向に薬物が移
動し深部まで薬物を運べず不効率であった。しかし、前
者の場合、より口腔面から深部まで薬物をより大量に移
動させることができる極めて投与効率に優れたイオント
フォレーシス用デバイスを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるイオントフォレー
シス用デバイスのブロック回路図
【図2】(a)本発明の第1実施例のイオントフォレー
シス用デバイスの挟着具の要部平面図 (b)本発明の第1実施例のイオントフォレーシス用デ
バイスの挟着具の要部斜視図
【図3】(a)本発明の第1実施例のイオントフォレー
シス用デバイスの関導子の要部斜視図 (b)本発明の第1実施例のイオントフォレーシス用デ
バイスの不関導子の要部斜視図
【図4】(a)本発明の第2実施例のイオントフォトー
シス用デバイスの挟着具の要部平面図 (b)本発明の第2実施例のイオントフォトーシス用デ
バイスの挟着具の要部斜視図
【図5】本発明の第3実施例のイオントフォレーシス用
デバイスの挟着具の要部平面図
【図6】本発明の第4実施例のイオントフォレーシス用
デバイスの挟着具の斜視図
【図7】(a)本発明の第5実施例のイオントフォレー
シス用デバイスの不関導子の要部斜視図 (b)本発明の第5実施例のイオントフォレーシス用デ
バイスの不関導子の電極部の要部側面拡大図
【図8】本発明の第6実施例のイオントフォレーシス用
デバイスの挟着具の要部斜視図
【符号の説明】
1 イオントフォレーシス用デバイス 2 関導子 3,31 不関導子 4 電源部 5 パルス発振機 6 スイッチ部 7 投与部位 8a,8b,8c,8d,8e,8f 挟着具 9 弾性部材 10 開度調整部 11 螺合部 21 バッキング層 22 電極層 23 薬物貯蔵層 24 支持体層 25 電極層 26 導電層 27 挟着安定部 28 回動部 29 弾性部 32 電極層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類、特に人間の皮膚や粘膜等の体表
    面からイオン導入方式により薬物を投与するイオントフ
    ォレーシス用デバイスであって、イオン性薬物あるいは
    薬物層を付着あるいは分散させた薬物貯蔵層と電極層と
    バッキング層とを有する関導子と、前記関導子のバッキ
    ング層を一挟持部の端部に固定又は脱着自在に固着した
    挟着具と、導電層と電極層と支持体層とを備えた不関導
    子と、前記関導子及び前記不関導子の前記各電極層間に
    電流/電圧を供給する電源部と、を備えたことを特徴と
    するイオントフォレーシス用デバイス。
  2. 【請求項2】 前記不関導子が、前記挟着具の他の挟持
    部の端部に固定又は脱着自在に固着されていることを特
    徴とする請求項1に記載のイオントフォレーシス用デバ
    イス。
  3. 【請求項3】 前記不関導子が他の挟着具の一挟持部の
    端部に固定又は脱着自在に固着されていることを特徴と
    する請求項1に記載のイオントフォレーシス用デバイ
    ス。
  4. 【請求項4】 前記薬物貯蔵層及び/又は導電層が導電
    性接着剤層を備えていることを特徴とする請求項1乃至
    3の内いずれか1に記載のイオントフォレーシス用デバ
    イス。
  5. 【請求項5】 前記不関導子が電極層又は電極層を積層
    した支持体層とからなり、前記不関導子の前記電極層も
    しくは前記支持体層を固定又は脱着自在に固着した挟着
    具を備えていることを特徴とする請求項1又は4の内い
    ずれか1に記載のイオントフォレーシス用デバイス。
  6. 【請求項6】 前記関導子が摘要される前記体表面が口
    腔粘膜であることを特徴とする請求項1乃至5の内いず
    れか1に記載のイオントフォレーシス用デバイス。
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