JPH0852163A - レジン床義歯の製造方法及びレジン床義歯製造用フラスコ - Google Patents
レジン床義歯の製造方法及びレジン床義歯製造用フラスコInfo
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- JPH0852163A JPH0852163A JP21182894A JP21182894A JPH0852163A JP H0852163 A JPH0852163 A JP H0852163A JP 21182894 A JP21182894 A JP 21182894A JP 21182894 A JP21182894 A JP 21182894A JP H0852163 A JPH0852163 A JP H0852163A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 作業者に危険を与えたりすることなく、レジ
ンを安全かつ確実に硬化させることを可能にするととも
に、硬化の過程で変形が生じることを防止して、形状や
寸法に狂いのないレジン床義歯を確実に製造することを
可能にする。 【構成】 義歯１１をワックス１２に埋め込んでなるワ
ックスパターン１３を、底部１の少なくとも一部４ａ，
４ｂが磁性材料からなるレジン床義歯製造用フラスコ１
０に入れ、底部１の磁性材料からなる部分４ａ，４ｂに
略対向するように配置した後、石膏スラリー１７の注
入、硬化、ワックス１２の溶融、除去、及びレジン１６
の注入を行い、その後、石膏型１８に注入されたレジン
１６を、レジン床義歯製造用フラスコ１０の底部１の磁
性材料からなる部分４ａ，４ｂを介して、電磁誘導加熱
により加熱して硬化させる。
ンを安全かつ確実に硬化させることを可能にするととも
に、硬化の過程で変形が生じることを防止して、形状や
寸法に狂いのないレジン床義歯を確実に製造することを
可能にする。 【構成】 義歯１１をワックス１２に埋め込んでなるワ
ックスパターン１３を、底部１の少なくとも一部４ａ，
４ｂが磁性材料からなるレジン床義歯製造用フラスコ１
０に入れ、底部１の磁性材料からなる部分４ａ，４ｂに
略対向するように配置した後、石膏スラリー１７の注
入、硬化、ワックス１２の溶融、除去、及びレジン１６
の注入を行い、その後、石膏型１８に注入されたレジン
１６を、レジン床義歯製造用フラスコ１０の底部１の磁
性材料からなる部分４ａ，４ｂを介して、電磁誘導加熱
により加熱して硬化させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本願発明は、義歯の製造方法及び
製造装置に関し、詳しくは、レジン床義歯の製造方法及
びレジン床義歯を製造する際に用いられるレジン床義歯
製造用フラスコに関する。
製造装置に関し、詳しくは、レジン床義歯の製造方法及
びレジン床義歯を製造する際に用いられるレジン床義歯
製造用フラスコに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、レジン床義歯を製造する場合、義
歯をワックスに埋め込んで形成したレジン床義歯製造用
のワックスパターンを、例えば、石膏スラリーなどの埋
没材に埋め込んでこれを硬化させた後、ワックスを溶融
させて除去することによりレジン充填用の型（石膏型）
を形成している。
歯をワックスに埋め込んで形成したレジン床義歯製造用
のワックスパターンを、例えば、石膏スラリーなどの埋
没材に埋め込んでこれを硬化させた後、ワックスを溶融
させて除去することによりレジン充填用の型（石膏型）
を形成している。
【０００３】すなわち、従来のレジン床義歯の製造方法
においては、例えば、上下に分割可能な埋没フラスコに
ワックスパターンを入れ、まず、下側フラスコに石膏ス
ラリーを注入して硬化させた後、上側フラスコに石膏ス
ラリーを入れてワックスパターンを石膏スラリーに埋没
させ、硬化後に石膏型を２つに割って、レジンを充填す
る型（石膏型）を作成し、この石膏型にレジンを充填し
た後、石膏型を入れたフラスコごと熱湯に浸漬し、レジ
ンを所定の温度（例えば、９０℃）に加熱して硬化させ
ることによりレジン床義歯を製造している。
においては、例えば、上下に分割可能な埋没フラスコに
ワックスパターンを入れ、まず、下側フラスコに石膏ス
ラリーを注入して硬化させた後、上側フラスコに石膏ス
ラリーを入れてワックスパターンを石膏スラリーに埋没
させ、硬化後に石膏型を２つに割って、レジンを充填す
る型（石膏型）を作成し、この石膏型にレジンを充填し
た後、石膏型を入れたフラスコごと熱湯に浸漬し、レジ
ンを所定の温度（例えば、９０℃）に加熱して硬化させ
ることによりレジン床義歯を製造している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のレ
ジン床義歯の製造方法においては、石膏型をフラスコご
と熱湯に浸漬してレジンを硬化させるようにしているた
め、硬化作業中に熱湯が飛び散ったり、熱湯から取り出
したフラスコに触れたりして、作業者が火傷を負うおそ
れがあり、作業性が悪いという問題点があるばかりでな
く、レジンへの熱の加わり方の影響により、硬化の過程
でレジンに歪が生じ、硬化後のレジン床義歯に微少では
あるが無視できない変形が発生して、目的とする形状の
レジン床義歯を得ることができないという問題点があ
る。なお、レジン床義歯の形状や寸法に狂いが生じる
と、使用時に脱落しやすくなったり、使用者に痛みを与
えたりするという問題点がある。
ジン床義歯の製造方法においては、石膏型をフラスコご
と熱湯に浸漬してレジンを硬化させるようにしているた
め、硬化作業中に熱湯が飛び散ったり、熱湯から取り出
したフラスコに触れたりして、作業者が火傷を負うおそ
れがあり、作業性が悪いという問題点があるばかりでな
く、レジンへの熱の加わり方の影響により、硬化の過程
でレジンに歪が生じ、硬化後のレジン床義歯に微少では
あるが無視できない変形が発生して、目的とする形状の
レジン床義歯を得ることができないという問題点があ
る。なお、レジン床義歯の形状や寸法に狂いが生じる
と、使用時に脱落しやすくなったり、使用者に痛みを与
えたりするという問題点がある。
【０００５】この発明は、上記問題点を解決するもので
あり、作業者に危険を与えたりすることなく、レジンを
安全かつ確実に硬化させることが可能であるとともに、
硬化の過程で変形が生じにくく、形状や寸法に狂いのな
いレジン床義歯を確実に製造することが可能なレジン床
義歯の製造方法及びレジン床義歯を製造する際に用いら
れるレジン床義歯製造用フラスコを提供することを目的
とする。
あり、作業者に危険を与えたりすることなく、レジンを
安全かつ確実に硬化させることが可能であるとともに、
硬化の過程で変形が生じにくく、形状や寸法に狂いのな
いレジン床義歯を確実に製造することが可能なレジン床
義歯の製造方法及びレジン床義歯を製造する際に用いら
れるレジン床義歯製造用フラスコを提供することを目的
とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明のレジン床義歯の製造方法は、底部の少な
くとも一部が磁性材料からなるレジン床義歯製造用フラ
スコを用い、義歯をワックスに埋め込んでなるワックス
パターンを該レジン床義歯製造用フラスコに入れて、そ
の底部の磁性材料からなる部分に略対向するように配置
する工程と、石膏と水を混合してなる石膏スラリーをレ
ジン床義歯製造用フラスコに注入する工程と、注入され
た石膏スラリーを硬化させて石膏型を形成する工程と、
ワックスパターンを構成するワックスを、その融点以上
の温度に加熱して溶融させ、石膏型から除去する工程
と、ワックスが除去された石膏型にレジンを注入する工
程と、石膏型に注入されたレジンを、レジン床義歯製造
用フラスコの底部の磁性材料からなる部分を介して、電
磁誘導加熱により加熱して硬化させる工程とを具備する
ことを特徴としている。
に、本願発明のレジン床義歯の製造方法は、底部の少な
くとも一部が磁性材料からなるレジン床義歯製造用フラ
スコを用い、義歯をワックスに埋め込んでなるワックス
パターンを該レジン床義歯製造用フラスコに入れて、そ
の底部の磁性材料からなる部分に略対向するように配置
する工程と、石膏と水を混合してなる石膏スラリーをレ
ジン床義歯製造用フラスコに注入する工程と、注入され
た石膏スラリーを硬化させて石膏型を形成する工程と、
ワックスパターンを構成するワックスを、その融点以上
の温度に加熱して溶融させ、石膏型から除去する工程
と、ワックスが除去された石膏型にレジンを注入する工
程と、石膏型に注入されたレジンを、レジン床義歯製造
用フラスコの底部の磁性材料からなる部分を介して、電
磁誘導加熱により加熱して硬化させる工程とを具備する
ことを特徴としている。
【０００７】また、ワックスが除去された後の石膏型の
内部表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジンを注入
するようにしたことを特徴としている。
内部表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジンを注入
するようにしたことを特徴としている。
【０００８】また、本願発明のレジン床義歯製造用フラ
スコは、石膏スラリーを注入するための石膏スラリー注
入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させたワッ
クスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワックスが除
去された後の空間にレジンを注入するためのレジン注入
口を備えているとともに、底部から電磁誘導加熱により
加熱を行うことができるように、底部の少なくとも一部
が磁性材料を用いて形成されていることを特徴としてい
る。
スコは、石膏スラリーを注入するための石膏スラリー注
入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させたワッ
クスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワックスが除
去された後の空間にレジンを注入するためのレジン注入
口を備えているとともに、底部から電磁誘導加熱により
加熱を行うことができるように、底部の少なくとも一部
が磁性材料を用いて形成されていることを特徴としてい
る。
【０００９】さらに、レジン床義歯製造用フラスコが、
互に分離可能な底部、胴部、及び蓋部を備えて構成され
ているとともに、胴部に脱ロウ口及びレジン注入口が配
設され、蓋部に石膏スラリー注入口が配設されているこ
とを特徴としている。
互に分離可能な底部、胴部、及び蓋部を備えて構成され
ているとともに、胴部に脱ロウ口及びレジン注入口が配
設され、蓋部に石膏スラリー注入口が配設されているこ
とを特徴としている。
【００１０】
【作用】本願発明のレジン床義歯の製造方法は、ワック
スパターンをレジン床義歯製造用フラスコに入れ、その
底部の磁性材料からなる部分に略対向するように配置
し、石膏スラリーの注入、硬化、ワックスの溶融、除
去、及びレジンの注入を行った後、レジン床義歯製造用
フラスコの底部の磁性材料からなる部分を介して、石膏
型に注入されたレジンを電磁誘導加熱により加熱して硬
化させるようにしているため、熱湯に浸漬したりするこ
とによってレジンを加熱、硬化させる必要がなくなり、
安全性が向上し、作業性が改善される。また、底部の磁
性材料からなる部分に略対向する位置において、底部か
ら集中的に電磁誘導加熱されることにより、レジンが変
形を生じることなく硬化する。したがって、形状や寸法
に狂いのないレジン床義歯を確実に製造することができ
るようになる。
スパターンをレジン床義歯製造用フラスコに入れ、その
底部の磁性材料からなる部分に略対向するように配置
し、石膏スラリーの注入、硬化、ワックスの溶融、除
去、及びレジンの注入を行った後、レジン床義歯製造用
フラスコの底部の磁性材料からなる部分を介して、石膏
型に注入されたレジンを電磁誘導加熱により加熱して硬
化させるようにしているため、熱湯に浸漬したりするこ
とによってレジンを加熱、硬化させる必要がなくなり、
安全性が向上し、作業性が改善される。また、底部の磁
性材料からなる部分に略対向する位置において、底部か
ら集中的に電磁誘導加熱されることにより、レジンが変
形を生じることなく硬化する。したがって、形状や寸法
に狂いのないレジン床義歯を確実に製造することができ
るようになる。
【００１１】また、ワックスを溶融させて除去した後の
石膏型の内部表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジ
ンを注入することにより、硬化後に石膏型を割ってレジ
ン床義歯を取り出す際における石膏型とレジンとの剥離
性が向上し、レジン床義歯を損傷したりすることなく石
膏型から取り出すことが可能になる。
石膏型の内部表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジ
ンを注入することにより、硬化後に石膏型を割ってレジ
ン床義歯を取り出す際における石膏型とレジンとの剥離
性が向上し、レジン床義歯を損傷したりすることなく石
膏型から取り出すことが可能になる。
【００１２】また、本願発明のレジン床義歯製造用フラ
スコは、石膏スラリーを注入するための石膏スラリー注
入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させたワッ
クスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワックスが除
去された後の空間にレジンを注入するためのレジン注入
口とを備えているとともに、底部の少なくとも一部が磁
性材料から形成されているため、磁性材料から形成され
た部分に略対向するようにワックスパターンを配置する
ことにより、前記本願発明のレジン床義歯の製造方法に
したがって、石膏スラリーの注入、硬化、ワックスの溶
融、除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱による加熱、
硬化を確実に行うことができるようになる。
スコは、石膏スラリーを注入するための石膏スラリー注
入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させたワッ
クスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワックスが除
去された後の空間にレジンを注入するためのレジン注入
口とを備えているとともに、底部の少なくとも一部が磁
性材料から形成されているため、磁性材料から形成され
た部分に略対向するようにワックスパターンを配置する
ことにより、前記本願発明のレジン床義歯の製造方法に
したがって、石膏スラリーの注入、硬化、ワックスの溶
融、除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱による加熱、
硬化を確実に行うことができるようになる。
【００１３】また、互に分離可能な底部、胴部、及び蓋
部を備えて構成され、かつ、胴部に脱ロウ口及びレジン
注入口が配設され、蓋部に石膏スラリー注入口が配設さ
れたレジン床義歯製造用フラスコを用いることにより、
蓋部を施した状態で、石膏スラリーの注入、硬化、ワッ
クスの溶融、除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱によ
るレジンの加熱、硬化を確実に行うことができるように
なり、レジン床義歯の製造工程を容易かつ確実なものと
することが可能になる。
部を備えて構成され、かつ、胴部に脱ロウ口及びレジン
注入口が配設され、蓋部に石膏スラリー注入口が配設さ
れたレジン床義歯製造用フラスコを用いることにより、
蓋部を施した状態で、石膏スラリーの注入、硬化、ワッ
クスの溶融、除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱によ
るレジンの加熱、硬化を確実に行うことができるように
なり、レジン床義歯の製造工程を容易かつ確実なものと
することが可能になる。
【００１４】
【実施例】以下、本願発明の実施例を図に基づいて説明
する。
する。
【００１５】図１は、本願発明の実施例にかかるレジン
床義歯製造用フラスコを示す斜視図であり、図２〜図５
は、本願発明のレジン床義歯製造用フラスコを用いてレ
ジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
床義歯製造用フラスコを示す斜視図であり、図２〜図５
は、本願発明のレジン床義歯製造用フラスコを用いてレ
ジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
【００１６】このレジン床義歯製造用フラスコ１０は、
互に分離可能な底部１と、底部１と嵌合する胴部（筒状
部）２と、胴部２と嵌合する蓋部３とを備えて構成され
ている。
互に分離可能な底部１と、底部１と嵌合する胴部（筒状
部）２と、胴部２と嵌合する蓋部３とを備えて構成され
ている。
【００１７】そして、底部１には、磁性材料からなる部
分（磁性材料部）４ａ，４ｂが形成されている。この２
つの磁性材料部４ａ，４ｂは、底部１側から電磁誘導加
熱により加熱を行うことができるようにするために配設
されたものであり、図２に示すように、義歯１１をワッ
クス１２に埋め込んだワックスパターン１３（通常は石
膏からなる台１４の上に形成されている）の平面形状に
略対応する形状を有している。さらに、底部１の上面に
は、胴部２と確実に嵌合させることができるように、段
部１ａが形成されている。
分（磁性材料部）４ａ，４ｂが形成されている。この２
つの磁性材料部４ａ，４ｂは、底部１側から電磁誘導加
熱により加熱を行うことができるようにするために配設
されたものであり、図２に示すように、義歯１１をワッ
クス１２に埋め込んだワックスパターン１３（通常は石
膏からなる台１４の上に形成されている）の平面形状に
略対応する形状を有している。さらに、底部１の上面に
は、胴部２と確実に嵌合させることができるように、段
部１ａが形成されている。
【００１８】また、胴部２には、ワックス１２（図２，
図３）を溶融させて流出させるための脱ロウ口５ａ，５
ｂ、及びワックス１２を除去した後の石膏型１８（図
４）にレジン１６（図５）を注入するためのレジン注入
口６（図１）が配設されている。なお、胴部２の内周面
には、石膏型１８を容易に取り出すことができるよう
に、上広がりのテーパがつけられている。
図３）を溶融させて流出させるための脱ロウ口５ａ，５
ｂ、及びワックス１２を除去した後の石膏型１８（図
４）にレジン１６（図５）を注入するためのレジン注入
口６（図１）が配設されている。なお、胴部２の内周面
には、石膏型１８を容易に取り出すことができるよう
に、上広がりのテーパがつけられている。
【００１９】さらに、蓋部３には、石膏スラリー注入口
７ａ，７ｂが形成されている。なお、このスラリー注入
口７ａ，７ｂは、実際には、その一方（７ａまたは７
ｂ）が石膏スラリー１７（図３）の注入口となり、他方
（７ｂまたは７ａ）が内部の気体、及びレジン床義歯製
造用フラスコ１０の内部が石膏スラリー１７で満たされ
たときの石膏スラリー１７の排気口となる。
７ａ，７ｂが形成されている。なお、このスラリー注入
口７ａ，７ｂは、実際には、その一方（７ａまたは７
ｂ）が石膏スラリー１７（図３）の注入口となり、他方
（７ｂまたは７ａ）が内部の気体、及びレジン床義歯製
造用フラスコ１０の内部が石膏スラリー１７で満たされ
たときの石膏スラリー１７の排気口となる。
【００２０】なお、この実施例では、石膏スラリー注入
口の一方（７ａ）から石膏スラリーを注入し、レジン床
義歯製造用フラスコ１０の内部が石膏スラリー１７で満
たされ、他方の石膏スラリー注入口７ｂから石膏スラリ
ー１７が流出したときにこれを検出して石膏スラリー１
７の供給を停止するように構成されている。また、蓋部
３の下面には、胴部２と確実に嵌合させることができる
ように、段部３ａ（図３他）が形成されている。
口の一方（７ａ）から石膏スラリーを注入し、レジン床
義歯製造用フラスコ１０の内部が石膏スラリー１７で満
たされ、他方の石膏スラリー注入口７ｂから石膏スラリ
ー１７が流出したときにこれを検出して石膏スラリー１
７の供給を停止するように構成されている。また、蓋部
３の下面には、胴部２と確実に嵌合させることができる
ように、段部３ａ（図３他）が形成されている。
【００２１】次に、前記レジン床義歯製造用フラスコ１
０を用いてレジン床義歯を製造する方法について説明す
る。
０を用いてレジン床義歯を製造する方法について説明す
る。
【００２２】まず、図２に示すように、義歯１１をワ
ックス１２に埋め込んでなる２つのワックスパターン１
３を石膏からなる台１４ごと、レジン床義歯製造用フラ
スコ１０に入れて、底部１の磁性材料部４ａ，４ｂと略
対向する位置（すなわち、磁性材料部４ａ，４ｂ上）に
配置するとともに、ワックス１２と、脱ロウ口５ａ，５
ｂ及びレジン注入口６（図１）を棒状のワックス（図示
せず）で接続する。
ックス１２に埋め込んでなる２つのワックスパターン１
３を石膏からなる台１４ごと、レジン床義歯製造用フラ
スコ１０に入れて、底部１の磁性材料部４ａ，４ｂと略
対向する位置（すなわち、磁性材料部４ａ，４ｂ上）に
配置するとともに、ワックス１２と、脱ロウ口５ａ，５
ｂ及びレジン注入口６（図１）を棒状のワックス（図示
せず）で接続する。
【００２３】そして、蓋部３を胴部２に嵌合させた
後、蓋部３の石膏スラリー注入口７ａ（図１）から石膏
スラリー１７を注入し、レジン床義歯製造用フラスコ１
０の内部を石膏スラリー１７で満たす（図３）。
後、蓋部３の石膏スラリー注入口７ａ（図１）から石膏
スラリー１７を注入し、レジン床義歯製造用フラスコ１
０の内部を石膏スラリー１７で満たす（図３）。
【００２４】それから、注入された石膏スラリー１７
を硬化させて石膏型１８を形成する。
を硬化させて石膏型１８を形成する。
【００２５】次いで、石膏型１８を、レジン床義歯製
造用フラスコ１０ごと、約７０℃程度の温度（ワックス
１２の融点以上の温度）に加熱してワックス１２を溶融
させて除去する（図４）。なお、このとき、ワックス１
２と、脱ロウ口５ａ，５ｂ及びレジン注入口６（図１）
を接続する上記で説明した棒状のワックス（図示せ
ず）が同時に溶融して除去され、脱ロウ口５ａ，５ｂが
石膏型１８の内部と連通するとともに、レジン注入口６
がワックス１２が除去された後の空間１５（図４）と連
通する。
造用フラスコ１０ごと、約７０℃程度の温度（ワックス
１２の融点以上の温度）に加熱してワックス１２を溶融
させて除去する（図４）。なお、このとき、ワックス１
２と、脱ロウ口５ａ，５ｂ及びレジン注入口６（図１）
を接続する上記で説明した棒状のワックス（図示せ
ず）が同時に溶融して除去され、脱ロウ口５ａ，５ｂが
石膏型１８の内部と連通するとともに、レジン注入口６
がワックス１２が除去された後の空間１５（図４）と連
通する。
【００２６】それから、ワックスを除去した後の石膏
型１８に剥離剤（図示せず）を注入し、石膏型１８の内
部表面に剥離剤を付着させる。
型１８に剥離剤（図示せず）を注入し、石膏型１８の内
部表面に剥離剤を付着させる。
【００２７】そして、常温にまで冷却（放冷）した
後、石膏型１８のワックス１２が除去された後の空間１
５（図４）にレジン１６（図５）を注入する。
後、石膏型１８のワックス１２が除去された後の空間１
５（図４）にレジン１６（図５）を注入する。
【００２８】次いで、レジン床義歯製造用フラスコ１
０の下側に設置された電磁誘導加熱手段（図示せず）に
より、底部１の磁性材料部４ａ，４ｂを介して、石膏型
１８に注入されたレジン１６を加熱して硬化させる。な
お、レジン１６の加熱温度は、通常、１２０℃以下とす
ることが好ましい。
０の下側に設置された電磁誘導加熱手段（図示せず）に
より、底部１の磁性材料部４ａ，４ｂを介して、石膏型
１８に注入されたレジン１６を加熱して硬化させる。な
お、レジン１６の加熱温度は、通常、１２０℃以下とす
ることが好ましい。
【００２９】その後、レジン床義歯製造用フラスコ１
０を構成する底部１、胴部２及び蓋部３を分離して石膏
型１８を取り出し、エアハンマー（図示せず）などを用
いて石膏型１８を割り、レジン床義歯１９を取り出す。
０を構成する底部１、胴部２及び蓋部３を分離して石膏
型１８を取り出し、エアハンマー（図示せず）などを用
いて石膏型１８を割り、レジン床義歯１９を取り出す。
【００３０】上記実施例のように、ワックスパターンを
レジン床義歯製造用フラスコに入れて底部の磁性材料か
らなる部分に略対向するように配置し、石膏スラリーの
注入、硬化、ワックスの除去、剥離剤の付与及びレジン
の注入を行った後、レジン床義歯製造用フラスコの底部
の磁性材料からなる部分を介して、石膏型に注入された
レジンを電磁誘導加熱により加熱して硬化させることに
より、従来のレジン床義歯の製造方法の場合のように、
レジンを硬化させるために石膏型やフラスコなどを熱湯
に浸漬したりすることが不要になる。したがって、レジ
ンを安全かつ確実に、しかも、変形を生じさせることな
く硬化させることが可能になり、形状や寸法に狂いのな
いレジン床義歯を確実に製造することができる。
レジン床義歯製造用フラスコに入れて底部の磁性材料か
らなる部分に略対向するように配置し、石膏スラリーの
注入、硬化、ワックスの除去、剥離剤の付与及びレジン
の注入を行った後、レジン床義歯製造用フラスコの底部
の磁性材料からなる部分を介して、石膏型に注入された
レジンを電磁誘導加熱により加熱して硬化させることに
より、従来のレジン床義歯の製造方法の場合のように、
レジンを硬化させるために石膏型やフラスコなどを熱湯
に浸漬したりすることが不要になる。したがって、レジ
ンを安全かつ確実に、しかも、変形を生じさせることな
く硬化させることが可能になり、形状や寸法に狂いのな
いレジン床義歯を確実に製造することができる。
【００３１】なお、上記実施例では、２個のレジン床義
歯を同時に製造することができるようにした場合につい
て説明したが、１回で１個のレジン床義歯を製造するよ
うに構成することも可能であり、また、１回で３個以上
のレジン床義歯を同時に製造することができるように構
成することも可能である。
歯を同時に製造することができるようにした場合につい
て説明したが、１回で１個のレジン床義歯を製造するよ
うに構成することも可能であり、また、１回で３個以上
のレジン床義歯を同時に製造することができるように構
成することも可能である。
【００３２】また、上記実施例では、レジン床義歯製造
用フラスコの底部に、磁性材料からなる部分（磁性材料
部）を２つ設けた場合について説明したが、１つまたは
３つ以上設けることも可能であり、また、底部の全体を
一つの磁性材料部とすることも可能である。
用フラスコの底部に、磁性材料からなる部分（磁性材料
部）を２つ設けた場合について説明したが、１つまたは
３つ以上設けることも可能であり、また、底部の全体を
一つの磁性材料部とすることも可能である。
【００３３】なお、本願発明は上記実施例に限定される
ものではなく、ワックスパターンの具体的な形状や種
類、レジン床義歯製造用フラスコを構成する底部、胴部
及び蓋部の構造や材質、石膏スラリー注入口、脱ロウ口
の配設位置や配設数、注入するレジンの種類、レジンを
電磁誘導加熱するのに用いる電磁誘導加熱手段の具体的
な構成などに関し、発明の要旨の範囲内において種々の
応用、変形を加えることが可能である。
ものではなく、ワックスパターンの具体的な形状や種
類、レジン床義歯製造用フラスコを構成する底部、胴部
及び蓋部の構造や材質、石膏スラリー注入口、脱ロウ口
の配設位置や配設数、注入するレジンの種類、レジンを
電磁誘導加熱するのに用いる電磁誘導加熱手段の具体的
な構成などに関し、発明の要旨の範囲内において種々の
応用、変形を加えることが可能である。
【００３４】
【発明の効果】上述のように、本願発明のレジン床義歯
の製造方法は、ワックスパターンをレジン床義歯製造用
フラスコに入れて底部の磁性材料からなる部分に略対向
するように配置し、石膏スラリーの注入、硬化、ワック
スの溶融、除去、及びレジンの注入を行った後、レジン
床義歯製造用フラスコの底部の磁性材料からなる部分を
介して、石膏型に注入されたレジンを電磁誘導加熱によ
り加熱して硬化させるようにしているので、従来のレジ
ン床義歯の製造方法の場合のように、レジンを硬化させ
るために石膏型やフラスコなどを熱湯に浸漬したりする
ことなく、レジンを安全かつ確実に、しかも、変形を生
じさせることなく硬化させることが可能になる。したが
って、形状や寸法に狂いのないレジン床義歯を確実に製
造することができる。
の製造方法は、ワックスパターンをレジン床義歯製造用
フラスコに入れて底部の磁性材料からなる部分に略対向
するように配置し、石膏スラリーの注入、硬化、ワック
スの溶融、除去、及びレジンの注入を行った後、レジン
床義歯製造用フラスコの底部の磁性材料からなる部分を
介して、石膏型に注入されたレジンを電磁誘導加熱によ
り加熱して硬化させるようにしているので、従来のレジ
ン床義歯の製造方法の場合のように、レジンを硬化させ
るために石膏型やフラスコなどを熱湯に浸漬したりする
ことなく、レジンを安全かつ確実に、しかも、変形を生
じさせることなく硬化させることが可能になる。したが
って、形状や寸法に狂いのないレジン床義歯を確実に製
造することができる。
【００３５】また、ワックスを除去した後の石膏型の内
部表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジンを注入す
ることにより、硬化後に石膏型を割ってレジン床義歯を
取り出す際における石膏型とレジンとの剥離性が向上
し、レジン床義歯を損傷したりすることなく石膏型から
取り出すことが可能になる。
部表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジンを注入す
ることにより、硬化後に石膏型を割ってレジン床義歯を
取り出す際における石膏型とレジンとの剥離性が向上
し、レジン床義歯を損傷したりすることなく石膏型から
取り出すことが可能になる。
【００３６】また、本願発明のレジン床義歯製造用フラ
スコは、石膏スラリーを注入するための石膏スラリー注
入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させたワッ
クスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワックスが除
去された後の空間にレジンを注入するためのレジン注入
口とを備えているとともに、底部の少なくとも一部が磁
性材料から形成されているため、前記本願発明のレジン
床義歯の製造方法にしたがって、石膏スラリーの注入、
硬化、ワックスの除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱
による加熱、硬化を確実に行うことができる。
スコは、石膏スラリーを注入するための石膏スラリー注
入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させたワッ
クスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワックスが除
去された後の空間にレジンを注入するためのレジン注入
口とを備えているとともに、底部の少なくとも一部が磁
性材料から形成されているため、前記本願発明のレジン
床義歯の製造方法にしたがって、石膏スラリーの注入、
硬化、ワックスの除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱
による加熱、硬化を確実に行うことができる。
【００３７】また、互に分離可能な底部、胴部、及び蓋
部を備えて構成され、かつ、胴部に脱ロウ口及びレジン
注入口が配設され、蓋部に石膏スラリー注入口が配設さ
れたレジン床義歯製造用フラスコを用いることにより、
蓋部を施した状態で、石膏スラリーの注入、硬化、ワッ
クスの除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱による加
熱、硬化を確実に行うことができるようになり、レジン
床義歯の製造工程を容易かつ確実なものとすることがで
きる。
部を備えて構成され、かつ、胴部に脱ロウ口及びレジン
注入口が配設され、蓋部に石膏スラリー注入口が配設さ
れたレジン床義歯製造用フラスコを用いることにより、
蓋部を施した状態で、石膏スラリーの注入、硬化、ワッ
クスの除去、レジンの注入及び電磁誘導加熱による加
熱、硬化を確実に行うことができるようになり、レジン
床義歯の製造工程を容易かつ確実なものとすることがで
きる。
【図１】本願発明の一実施例にかかるレジン床義歯製造
用フラスコを示す分解斜視図である。
用フラスコを示す分解斜視図である。
【図２】本願発明のレジン床義歯製造用フラスコを用い
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
【図３】本願発明のレジン床義歯製造用フラスコを用い
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
【図４】本願発明のレジン床義歯製造用フラスコを用い
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
【図５】本願発明のレジン床義歯製造用フラスコを用い
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
てレジン床義歯を製造する工程を示す断面図である。
１ 底部 １ａ 底部に形成された段部 ２ 胴部 ３ 蓋部 ３ａ 蓋部に形成された段部 ４ａ，４ｂ 磁性材料部 ５ａ，５ｂ 脱ロウ口 ６ レジン注入口 ７ａ，７ｂ 石膏スラリー注入口 １０ レジン床義歯製造用フラスコ １１ 義歯 １２ ワックス １３ ワックスパターン １４ 台 １５ 空間 １６ レジン １７ 石膏スラリー １８ 石膏型 １９ レジン床義歯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｃ 13/16
Claims (4)
- 【請求項１】 底部の少なくとも一部が磁性材料からな
るレジン床義歯製造用フラスコを用い、義歯をワックス
に埋め込んでなるワックスパターンを該レジン床義歯製
造用フラスコに入れて、その底部の磁性材料からなる部
分に略対向するように配置する工程と、 石膏と水を混合してなる石膏スラリーをレジン床義歯製
造用フラスコに注入する工程と、 注入された石膏スラリーを硬化させて石膏型を形成する
工程と、 ワックスパターンを構成するワックスを、その融点以上
の温度に加熱して溶融させ、石膏型から除去する工程
と、 ワックスが除去された石膏型にレジンを注入する工程
と、 石膏型に注入されたレジンを、レジン床義歯製造用フラ
スコの底部の磁性材料からなる部分を介して、電磁誘導
加熱により加熱して硬化させる工程とを具備することを
特徴とするレジン床義歯の製造方法。 - 【請求項２】 ワックスが除去された後の石膏型の内部
表面に剥離剤を付与した後、石膏型にレジンを注入する
ようにしたことを特徴とする請求項１記載のレジン床義
歯の製造方法。 - 【請求項３】 石膏スラリーを注入するための石膏スラ
リー注入口と、石膏スラリーの硬化後に加熱、溶融させ
たワックスを排出、除去するための脱ロウ口と、ワック
スが除去された後の空間にレジンを注入するためのレジ
ン注入口を備えているとともに、 底部から電磁誘導加熱により加熱を行うことができるよ
うに、底部の少なくとも一部が磁性材料を用いて形成さ
れていることを特徴とするレジン床義歯製造用フラス
コ。 - 【請求項４】 レジン床義歯製造用フラスコが、互に分
離可能な底部、胴部、及び蓋部を備えて構成されている
とともに、胴部に脱ロウ口及びレジン注入口が配設さ
れ、蓋部に石膏スラリー注入口が配設されていることを
特徴とする請求項３記載のレジン床義歯製造用フラス
コ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21182894A JPH0852163A (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | レジン床義歯の製造方法及びレジン床義歯製造用フラスコ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21182894A JPH0852163A (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | レジン床義歯の製造方法及びレジン床義歯製造用フラスコ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0852163A true JPH0852163A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16612270
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21182894A Withdrawn JPH0852163A (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | レジン床義歯の製造方法及びレジン床義歯製造用フラスコ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0852163A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6198925B1 (ja) * | 2016-11-25 | 2017-09-20 | 株式会社キャスティングイン | ナノ銀粒子担持方法 |
| WO2019058575A1 (ja) * | 2017-09-25 | 2019-03-28 | 株式会社ＵＬＴＩ－Ｍｅｄｉｃａｌ | 歯科用の複模型を作製するためのフラスコ |
-
1994
- 1994-08-11 JP JP21182894A patent/JPH0852163A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6198925B1 (ja) * | 2016-11-25 | 2017-09-20 | 株式会社キャスティングイン | ナノ銀粒子担持方法 |
| WO2018096701A1 (ja) * | 2016-11-25 | 2018-05-31 | 株式会社キャスティングイン | ナノ銀粒子担持方法 |
| WO2019058575A1 (ja) * | 2017-09-25 | 2019-03-28 | 株式会社ＵＬＴＩ－Ｍｅｄｉｃａｌ | 歯科用の複模型を作製するためのフラスコ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011106 |