JPH085155Y2 - スタッカリクレーマに用いられる衝突防止制御装置 - Google Patents

スタッカリクレーマに用いられる衝突防止制御装置

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JPH085155Y2
JPH085155Y2 JP2488790U JP2488790U JPH085155Y2 JP H085155 Y2 JPH085155 Y2 JP H085155Y2 JP 2488790 U JP2488790 U JP 2488790U JP 2488790 U JP2488790 U JP 2488790U JP H085155 Y2 JPH085155 Y2 JP H085155Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はスタッカリクレーマに関し、特に、トリッパ
が切り離された際におけるトリッパとブームとの衝突を
防止するための制御装置に関する。
(従来の技術) 一般に、スタッカリクレーマは、第5図に示すよう
に、走行部としてのポータル部51及び走行装置52と、支
持体53aに支持されポータル部51上に起伏及び旋回可能
に配設されたブーム53と、支持材53aに取り付けられブ
ーム53と逆向きに延びるバランス部としてのフレーム体
54及びタンク54aと、連結装置55aによってポータル部51
に連結されたトリッパー55とを備えている。ブーム53の
先端にはバケットホイール53bが取り付けられ、また、
ポータル部51には払出シュート51aが備えられている。
上述の状態において、スタッカリクレーマは荷貨物
(例えば、石炭等の搬送物)をトリッパー55からブーム
53を経てヤードに積付けする(この動作をスタッキング
という)。
一方、第6図に示すように連結装置55aを用いてポー
タル部51とトリッパー55とを切り離し、走行装置52によ
ってポータル部51を所定の方向に走行することができ
る。そして、バケットホイール53bを回転させてブーム5
3から払出シュート51aを経て石炭等の搬送物をヤードベ
ルトコンベヤに払い出す(この動作をリクレーミングと
いう)。
このようなスタッカリクレーマでは、トリッパー55と
ブーム53との位置関係に応じてブーム53の旋回角度は所
定の角度範囲に設定されている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、従来ブーム53の旋回角度を所定の角度範囲
に限定した際においても、前述のようにスタッカリクレ
ーマはブーム53と逆方向に延びるバランス部を有してい
るから走行部の位置及びブーム53の起伏角と旋回角によ
ってはバランス部がトリッパー55に衝突してしまう場合
がある。従って、オペレーターは後方にまで注意を払わ
なければならない。
従来、オペレーターの後方への注意を軽減するため、
走行位置、旋回角度、及び起伏角度を検出するためにリ
ミットスイッチを設けて、走行位置、旋回角度、及び起
伏角度毎にバランス部とトリッパー55との関係を検知し
ている。
しかしながら、従来のスタッカリクレーマでは走行位
置、旋回角度、及び起伏角度をそれぞれ独立してみてい
るから安全度を大きくみなければならず、その結果、ヤ
ードへの積み付け(払い出し)効率が低下してしまうと
いう問題点がある。つまり、ヤードを有効に用いること
ができないという問題点がある。
本考案の目的はヤードを有効に用いることができる衝
突防止制御装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案によれば、所定の方向へ走行可能な走行部と、
該走行部に取り付けられ、旋回及び起伏可能なブーム部
と、該ブーム部の旋回及び起伏に伴って旋回及び起伏し
前記ブーム部に対して逆向きに延びるバランス部と、前
記走行部に対して切り離し可能に取り付けられたトリッ
パ部とを有し、荷貨物のスタッキング及びリクレーミン
グを行うスタッカリクレーマにおいて、予め定められた
基準走行位置に対する前記走行部の走行位置を検出する
走行位置検出手段と、予め定められた基準旋回位置に対
する前記バランス部の旋回位置を検出する旋回角度検出
手段と、予め定められた基準起伏位置に対する前記バラ
ンス部の起伏角度を検出する起伏角度検出手段と、前記
検出走行位置、前記検出旋回位置、及び前記検出起伏位
置から前記バランス部の前記トリッパー部に対する接近
位置を知り前記走行位置と前記基準走行位置との関係に
応じて前記ブーム部旋回角度及び起伏角度を制御する制
御手段とを有することを特徴とするスタッカリクレーマ
に用いられる衝突防止制御装置が得られる。
(作用) 本考案では、バランス部のトリッパー部に対する接近
位置を求め、検出走行位置と基準走行位置との関係に応
じてブーム部旋回角度及び起伏角度を制御しているか
ら、走行部の位置に応じてヤードの使用効率を変化させ
ることができ、その結果、ヤードを有効に使用できると
いう効果がある。
(実施例) 以下本考案について実施例によって説明する。
第1図及び第5図を参照して、スタッカリクレーマの
ポータル部51にはトリッパ55とポータル部51との間隔を
測定する走行位置検出器11が備えられ、支持台53a又は
ポータル部51には支持台53aの旋回位置を検出する旋回
位置検出器12が備えられ、支持台53a又はブーム53には
フレーム体54の起伏角度を検出する起伏角検出器13が備
えられている。これら走行位置検出器11、旋回位置検出
器12、及び起伏角検出器13はポータル部51に備えられた
演算制御部14に接続されている。
第6図に示すようにトリッパー55と走行部とが切り離
されて(トリッパー55と走行部とが連結されている位置
を連結位置と呼ぶ)、タンク部54aがトリッパー55の一
端上部(右端上部)に接触する直前の走行部の位置が基
準走行位置(La)として設定される(第2図)。また、
トリッパー55からブーム53が180度旋回した位置が基準
旋回位置(θ1a,及びθ1a′、θ1a′=360°−θ1a
ある)として設定される(第3図)。つまり、タンク54
aがトリッパー55の一端側面に接触する直前の旋回位置
が基準旋回位置(θ1a及びθ1a′)として設定される
(第3図)。さらに、基準旋回位置(θ1a)においてタ
ンク54がトリッパー55の最上端よりわずかに上方となる
位置が基準起伏位置(θ2a)として設定される。
なお、基準走行位置La、基準旋回位置θ1a及び
θ1a′、基準起伏位置θ2aの状態から走行停止、旋回停
止、起伏停止動作を行ってもスタッカリクレーマがトリ
ッパー55に十分当たらない(衝突しない)位置であるこ
とは言うまでもない。
この結果、走行部の走行に応じて走行位置検出器11か
らトリッパー55に対する走行部の走行位置、つまり、走
行距離が演算制御装置14に入力され、ブーム53の旋回に
応じて、即ち、フレーム体54の旋回に応じて旋回位置検
出器12からフレーム体54の旋回位置(旋回角度)が演算
制御装置14に入力される。さらに、ブーム53の起伏に応
じて起伏位置検出器13からフレーム体54の起伏位置(起
伏角度)が演算制御装置14に入力される。
第6図も参照して、スタッカリクレーマがトリッパ34
から切り離されて、再びトリッパ34に接続するために走
行部が移動しているとする。この際、前述のように検出
走行位置(L)、検出旋回位置(θ1)、及び検出起伏
位置(θ2)が演算制御装置14に与えられている。ここ
で、第4図に示すようにフレーム体54の旋回位置を時計
回りの方向で示すとする。L=Laとなったことが演算制
御装置14によって判断されると、演算制御装置14は、フ
レーム体54の検出旋回位置(θ1)がθ1a≦θ1≦θ1a
の範囲内であるか、及びフレーム体54の検出起伏位置
(θ2)がθ2≧θ2aの範囲内であるかを判断する。その
際、検出旋回位置(θ1)と検出起伏位置(θ2)との両
方とも又はどちらか一方が範囲内であれば走行部の移動
が継続される。また、検出旋回位置(θ1)と検出起伏
位置(θ2)とが両方とも範囲外、つまり、θ1a>θ1
θ1a′<θ1、θ2<θ2aとなる演算制御装置14は警報を
鳴動するとともに走行部の走行停止、フレーム体54の旋
回を停止、ブーム53の起伏の停止、つまりフレーム体54
の起伏を停止する。
ところで、演算制御装置14には基準走行位置(La)と
走行部の走行位置(L)との関係に応じてフレーム体54
の許容旋回位置(θ1b及びθ1b′)と許容起伏位置(θ
2b)とが設定されている。つまり、L<Laの際、θ1b
θ1b′=kL、θ2b=mLの関係にある(k及びmは比較定
数である、なおθ1b′=360°−θ1bである)。
従って、演算制御装置14は検出走行位置(L)がL<
Laとなったことを知ると、フレーム体54の検出旋回位置
(θ1)がθ1b≦θ1≦θ1b′(θ1b≧θ1a,θ1b′≦θ
1a′)の範囲であるか判断し、フレーム体54の検出起伏
位置(θ2)がθ2≧θ2b(θ2b≧θ2a)の範囲であるか
判断する。つまり、演算制御装置14はθ1b>θ1,また
はθ1>θ1b′とθ2<θ2bとなると警報を鳴動するとと
もに走行部の走行を停止、フレーム体54の旋回を停止
し、フレーム体54の起伏も停止する。
なお、走行部が連結位置に達すると演算制御装置14は
走行部の走行を停止する。
このようにして、トリッパー55と走行部との位置関係
に応じて走行部の停止、及びブーム53、つまりフレーム
体54の旋回及び起伏を規制し、これら規制範囲をわずか
でも逸脱した場合には警報を鳴動するとともに走行、旋
回及び起伏を停止しているからフレーム体54のトリッパ
ー55への衝突を未然に防止でき、オペレーターの後方へ
の負担を軽減できるばかりでなく、ヤードを有効に使用
できる。
(考案の効果) 以上説明したように本考案では、バランス部(フレー
ム体)のトリッパー部に対する接近位置を求め、検出走
行位置と基準走行位置との関係に応じてブーム部旋回角
度及び起伏角度を制御しているから、走行部の位置に応
じてヤードの使用効率を変化させることができ、その結
果、ヤードを有効に使用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による衝突防止制御装置の一実施例を示
す図、第2図は基準走行位置の設定を説明するための
図、第3図は基準旋回位置の設定を説明するための図、
第4図は検出旋回位置について説明するための図、第5
図はトリッパーと走行部とが連結された状態でスタッカ
リクレーマを示す図、第6図はトリッパーと走行部とが
切り離された状態でスタッカリクレーマを示す図であ
る。 11……走行位置検出器、12……旋回位置検出器、13……
起伏位置検出装置、14……演算制御装置。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の方向へ走行可能な走行部と、該走行
    部に取り付けられ、旋回及び起伏可能なブーム部と、該
    ブーム部の旋回及び起伏に伴って旋回及び起伏し前記ブ
    ーム部に対して逆向きに延びるバランス部と、前記走行
    部に対して切り離し可能に取り付けられたトリッパ部と
    を有し、荷貨物のスタッキング及びリクレーミングを行
    うスタッカリクレーマにおいて、予め定められた基準走
    行位置に対する前記走行部の走行位置を検出する走行位
    置検出手段と、予め定められた基準旋回位置に対する前
    記バランス部の旋回位置を検出する旋回角度検出手段
    と、予め定められた基準起伏位置に対する前記バランス
    部の起伏角度を検出する起伏角度検出手段と、前記検出
    走行位置、前記検出旋回位置、及び前記検出起伏位置か
    ら前記バランス部の前記トリッパー部に対する接近位置
    を知り前記走行位置と前記基準走行位置との関係に応じ
    て前記ブーム部旋回角度及び起伏角度を制御する制御手
    段とを有することを特徴とするスタッカリクレーマに用
    いられる衝突防止制御装置。
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