JP2709867B2 - 連続式アンローダにおける船側位置検出装置 - Google Patents

連続式アンローダにおける船側位置検出装置

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JP2709867B2 JP12483791A JP12483791A JP2709867B2 JP 2709867 B2 JP2709867 B2 JP 2709867B2 JP 12483791 A JP12483791 A JP 12483791A JP 12483791 A JP12483791 A JP 12483791A JP 2709867 B2 JP2709867 B2 JP 2709867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続式アンローダにおけ
る船側位置検出装置に関する。
【0002】船倉に積載された石炭やこれに類した小・
中塊のばら物を岸壁に荷揚げするものとして、種々の連
続式アンローダが用いられている。連続式アンローダ
は、一般に台車上で起伏旋回するブームと、該ブーム先
端から垂下され旋回自在に取付けられた垂直搬送部と、
該垂直搬送部下端から横方向に突出するように設けられ
た掻取り部からなり、垂直搬送部の先端部を船倉内に挿
入し、その昇降と旋回を組合せた循環回走により積荷を
連続的に荷揚げするものである。
【0003】ところで、荷揚作業時において船倉の中央
部付近のばら物を荷揚げしているときはとくに問題ない
が、ばら物の残量が少なくなり船倉内の隅部に残ったば
ら物を掻き取ろうとして、掻取り部を船倉の側壁に近づ
けたとき、掻取り部と側壁とが衝突する恐れがある。と
くに、掻取り部は垂直搬送部の下端から横に突出してい
るので、その可能性が高い。そこでこのような相互接触
・衝突に起因する事故を防止するために、船倉内の側壁
あるいは上部ホッパ部などの船側位置を検出する必要が
ある。
【0004】
【従来の技術】従来の船側位置検出装置として、特開平
2-198921号公報(従来例I)や特開昭64-63884号公報
(従来例II)に記載されたものがある。
【0005】従来例Iは、掻取り部の先端にマイクロ波
送受信器を固定しており、マイクロ波を船底に向けて送
信し船底からの反射マイクロ波によって船底までの距離
を求めるようにしたものである。
【0006】また、従来例IIは、連続式アンローダの掻
取り部に船倉の側壁までの水平距離を計測するためのレ
ーダのセンサヘッドと、船底までの垂直距離を計測する
ためのセンサヘッドとを共に固定したものである。
【0007】これらの従来例I、IIはいずれも非接触方
式のセンサを用いており、発信波が壁に当って帰ってく
る反射波を受信して計測するものであり、壁面に向って
垂直に発信しなければならないものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記従来例
I、IIでは、いずれもセンサが掻取り部に固定されてい
るため、掻取り部が壁面に垂直に向いているときはよい
が、垂直に向いていないときは反射波を受信できないの
で、距離の計測ができないという問題があった。そし
て、荷揚作業中の掻取り部は始終循環回走しているので
壁面に垂直に向いている状態は少なく、作業中のほとん
どの状態は壁面に対して傾斜している。したがって、従
来の装置では荷役作業中に継続して船倉内の側壁の位置
を計測することができず、実用的でないという問題があ
った。
【0009】本発明はかかる事情に鑑み、掻取り部が壁
面に垂直に向いていない状態でも側壁の位置を計測しう
る実用的な船側位置検出装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の船側位置検出装
置は、台車上で起伏旋回するブームと、該ブーム先端か
ら垂下され旋回自在に取付けられた垂直搬送部と、該垂
直搬送部の下端に設けられた掻取り部からなる連続式ア
ンローダにおいて、前記ブームの旋回角を検出するブー
ム旋回角度検出器と、前記垂直搬送部の旋回角を検出す
る垂直搬送部旋回角度検出器と、前記垂直搬送部の先端
部に取付けられた超音波測距器と、該超音波測距器を旋
回させる測距器旋回装置と、前記ブーム旋回角度検出器
および垂直搬送部旋回角度検出器からの検出情報に基づ
き超音波測距器のビームを船倉内側壁に垂直に向けるよ
う旋回させる制御信号を測距器旋回装置に送る演算装置
とを備えたことを特徴とする。
【0011】本発明にいう「連続式アンローダ」とは、
掻取り部が垂直搬送部の下端から横に突出しているタイ
プの全てを含む概念であり、また、「垂直搬送部」と
は、各種の連続式アンローダにおいてブーム先端から垂
直に垂下され、その下端に種々の形式の掻取り部が取付
けられる部材を総称しており、たとえば、バケットエレ
ベータ形連続式アンローダにおいてはバケットエレベー
タが、2重ベルトコンベヤ形連続式アンローダでは垂直
2重ベルトコンベヤが、チェーンコンベヤ形連続式アン
ローダでは垂直チェーンコンベヤが、スクリューコンベ
ヤ形連続式アンローダでは垂直スクリューコンベヤがそ
れぞれ該当する。
【0012】さらに、本明細書にいう「垂直搬送部の先
端部」とは、垂直搬送部の途中から下の部分と掻取り部
の双方を含めた概念である。
【0013】
【作用】本発明の船側位置検出装置において、ブーム旋
回角度検出器および垂直搬送部旋回角度検出器から得ら
れたブームと垂直搬送部の旋回角度により超音波測距器
の側壁に対する傾斜角度を演算により求めることがで
き、また何度旋回させれば測距器が側壁に対し垂直に向
くかも演算装置で演算することができる。演算装置は、
この演算値を制御信号として測距器旋回装置に送り、常
に測距器を側壁に対し垂直に向くように旋回させる。こ
のようにして超音波測距器を常に側壁に向ければ常時側
壁までの距離を検出することができるので、その検出値
に基づき、掻取り部を船側に衝突させないように制御す
ることが可能となる。
【0014】
【実施例】つぎに本発明を、バケットエレベータ形連続
式アンローダに適用した実施例に基づき説明する。
【0015】図1において、Qは岸壁、Sは接岸中の船
舶、ULは船倉内のばら物などを荷揚げする連続式アンロ
ーダであり、岸壁Q上に設置されたレールR上を走行す
るようになっている。
【0016】連続式アンローダUL自体は公知の構造のも
のであり、走行台車1上に旋回台2が搭載され、旋回台
2上にブーム3が起伏自在に支持されている。4は油圧
シリンダで、ブーム3を起伏動作させる。ブーム3の先
端からはバケットエレベータ5が垂下され、その先端に
は掻取り部6が取付けられている。船舶Sも公知の構成
のもので、7は船倉、8は側壁、9は上部ホッパ部を示
している。10は本発明の装置で用いられる超音波測距器
で、専用の旋回台に載せられ掻取り部6の適所に取付け
られている。なお、その取付け場所は掻取り部6に限ら
れずバケットエレベータ5の下端部など荷役作業時に船
倉内に挿入される部分であればどの部分でもよい。な
お、モータ12と旋回モータ制御部13を合わせた装置14が
特許請求の範囲にいう測距器旋回装置である。
【0017】超音波測距器10の旋回台を駆動するモータ
12は旋回モータ制御部13を介して演算装置20に接続され
ており、演算装置20からの制御信号に基づき超音波測距
器10を旋回させビームを走査する。超音波測距器10は測
距器制御部11を介して演算装置20に接続されており、超
音波測距器10の検出値は前記制御部11で距離信号に変換
されて演算装置20に入力される。
【0018】15は超音波測距器10の旋回角度θ1 を検出
する旋回角度検出器であり、たとえばモータ12のモータ
軸などに取付けられた回転型ポテンショメータなどが用
いられる。16はバケットエレベータ5の旋回角度θ2 を
検出するBE旋回角度検出器(特許請求の範囲にいう垂直
搬送部旋回角度検出器)、17はブーム3の旋回角度θ3
を検出するBM旋回角度検出器(特許請求の範囲にいうブ
ーム旋回角度検出器)でありいずれも回転形ポテンショ
メータやエンコーダなどが用いられる。そして、これら
の旋回角度検出器15、16、17はいずれも演算装置20に接
続され、検出値を演算装置20に出力するようになってい
る。
【0019】演算装置20は超音波測距器10を旋回制御す
ると共に得られた検出データに基づき船倉7内の側壁8
の位置を演算する演算装置であり、専用の演算装置であ
ってもよく、連続式アンローダULの自動制御装置の一部
の機能で実現したものであってもよい。
【0020】ここで、超音波測距器10の絶対角度θは、 θ=θ1 +θ2 +θ3 で表わされる。そして、超音波測距器10を側壁8に対し
直角に向けるには、θが0度、90度、180 度、−90度の
いずれかであればよい。したがって、 θ1 =θ−θ2 −θ3 (式1) となるように超音波測距器10を追従制御させれば、超音
波測距器10は常に側壁8に対し垂直に向くことになる。
したがって、演算装置20は、上記式1を演算し、これに
基づいて制御信号を発してモータ12を旋回させる。そし
て、上記追従制御を実行しながら超音波測距器10からの
距離信号を適宜の表示器に表示したり、アンローダULの
衝突回避制御を実行する際のファクターとして用いる。
【0021】つぎに本発明の他の実施例を説明する。前
記実施例においては、超音波測距器10を1個用いたが、
これを図2に示すように2個の超音波測距器10a 、10b
を取付けるようにしてもよい。このばあい、2個の超音
波測距器10a 、10b は検出しようとする夫々の側壁8a、
8bの旋回面内における相対角度(実施例では90度)開い
た位置関係を保ちながら、それぞれ対面する側壁8a、8b
に対し垂直に向き合うように旋回制御される。この実施
例のばあい、図3に示すように船倉7内の隅部の所で、
岸壁に平行な側壁8aおよび岸壁に直角な側壁8bに対する
それぞれの距離を検出することができる。
【0022】また、本発明の装置は超音波測距器10を起
伏可能に構成してもよい。起伏させるための機構として
は、たとえば超音波測距器10を旋回台上で起伏可能に軸
着して起伏操作用のモータを連結し、さらに起伏角を検
出するエンコーダなどの回転角検出器を付加することで
よい。この実施例では図4に示すように測距器10を起伏
させてビームを上方に向ければ、上部ホッパ部9までの
距離を検出することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、荷揚作業の間、常時掻
取り部と船倉内側壁との間の距離を検出することができ
るので、アンローダの掻取り部などを側壁や上部ホッパ
部などに衝突させないように運転することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかわる船側位置検出装置
の説明図である。
【図2】本発明の他の実施例にかかわる船側位置検出装
置であって、(A)は要部側面図、(B)は要部平面図
である。
【図3】前記他の実施例の使用方法説明図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例における使用方法説
明図である。
【符号の説明】
UL 連続式アンローダ 10 超音波
測距器 S 船舶 12 モータ 5 バケットエレベータ(垂直搬送部) 14 測距器
旋回装置 6 掻取り部 16 BE旋回
角度検出器 7 船倉 17 BM旋回
角度検出器 8 側壁 20 演算装
置 9 上部ホッパ部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台車上で起伏旋回するブームと、該ブーム
    先端から垂下され旋回自在に取付けられた垂直搬送部
    と、該垂直搬送部の下端に設けられた掻取り部からなる
    連続式アンローダにおいて、前記ブームの旋回角を検出
    するブーム旋回角度検出器と、前記垂直搬送部の旋回角
    を検出する垂直搬送部旋回角度検出器と、前記垂直搬送
    部の先端部に取付けられた超音波測距器と、該超音波測
    距器を旋回させる測距器旋回装置と、前記ブーム旋回角
    度検出器および垂直搬送部旋回角度検出器からの検出情
    報に基づき超音波測距器のビームを船倉内側壁に垂直に
    向けるよう旋回させる制御信号を測距器旋回装置に送る
    演算装置とを備えたことを特徴とする連続式アンローダ
    における船側位置検出装置。
  2. 【請求項2】2台の超音波測距器を、検出しようとする
    夫々の側壁の旋回面内における相対角度をあけて垂直搬
    送部の先端部に取付けたことを特徴とする請求項1記載
    の船側位置検出装置。
  3. 【請求項3】前記超音波測距器を起伏させる測距器起伏
    装置を付加したことを特徴とする請求項1または2記載
    の船側位置検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111689256A (zh) * 2020-05-19 2020-09-22 神华粤电珠海港煤炭码头有限责任公司 一种自动控制的链斗卸船机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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