JPH08512394A - エネルギー伝達チェーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 チェーンリンクにより包封されたキャビティにてケーブル、ホースなどを案内するためのエネルギー伝達チェーン（１）は、上側および下側クロスバーにより着脱自在に互いに連結しうると共に互いに重なる２つの平行ラインを形成しうる複数のリンクプレート（２、３）を備え、或いは互いに屈曲させて、これらが重なる領域で互いに固定係合させることもできる。平行な両チェンラインは内側リンクプレート（２）と外側リンクプレート（３）とで作成される。各外側リンクプレート（３）は２つの内側リンクプレート（２）に重なる。各外側リンクプレート（３）は２つの内側リンクプレート（２）に重なる。隣接リンクプレート（２、３）に重なるリンクプレート（２、３）の領域は、リンクプレート（２、３）のほぼ長手中心面を形成する共通平面に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】 エネルギー伝達チェーン 本発明は、上側および下側クロスバーにより着脱自在に接続しうるリンクプレ ートを備え、これらを２つの平行ラインまで合体させ、互いに重ねると共に互い に屈曲自在とし、その互いに重なる領域にて互いに固定係合させてなるケーブル 、ホースなどを案内するためのエネルギー（動力）伝達チェーンに関するもので ある。 この種のエネルギー伝達チェーンはたとえばＤＥ ３５ ３１ ０６６号から 公知である。そこに記載されたエネルギー伝達チェーンの場合、個々のチェーン リンクは、リンクプレートの外側がそれぞれ１個の突出ピンを備え、これを隣接 チェーンリンクの内側に配置された円形凹部に係合させることを特徴とする。か くして、順次のチェーンリンクの連結が可能となる。各リンクプレートは内方向 に指向した穴と外方向に指向したピンとを備える。個々のチェーンリンクの連結 を可能にするため、それぞれ重ねるために隣接リンクプレートを設けたリンクプ レートの２つの領域を互いに変位するよう或いは弾撥するようは位置する。リン クプレートは、チェーンリンクのほぼ半分の部分長さで連結される。 この種のエネルギー伝達チェーンの個々の部材は熱可塑性材料から一体的に射 出成形される。特にリンクプレートを作成するための射出金型は比較的高価であ る。この金型が複雑であるほど価格も高くなる。 公知のエネルギー伝達チェーンは、チェーンリンクを作成するための射出金型 が比較的複雑な形状であるため極めて高価であるという欠点を有する。さらに、 高い収容すべき負荷を有する大型チェーンリンクの場合は、チェーンラインの安 定性が必ずしも充分でない。連結した側部プレートの場合、牽引方向におけるチ ェーンの力吸収に際し力が迂回すると共に連結部が弱点を示すことも欠点となる 。部材が大きい面積かつ一層厚くなるほど、これを作成するのが困難となる。何 故なら、成形過程（たとえば金型内での冷却）にて、特に大きいプレート厚さと 小さいプレート厚さとの間の移行部または連結位置にて捩れおよび屈曲が生ずる からである。これはチェーンの全長にわたり不正確および不安定をもたらす。 したがって本発明の課題は、簡単かつ安価に作成しうると共に安定であって捩 れのない冒頭記載のエネルギー伝達チェーンを提供することにある。 この課題は本発明によれば、重ねるため隣接リンクプレートが設けられた一つ のリンクプレートの領域を共通平面に配置し、一つのリンクプレートを直接隣接 するリンクプレート上に同じ側で載置し、互いに対向するラインのリンクプレー トをプレート側部に対し平行位置してエネルギー伝達チェーンの長手軸線を通過 する平面に関し互いに鏡像対称的に配置することにより解決される。かくして、 好適には各プレートラインはそれぞれ内側プレートと外側プレートとで構成され 、これらは互いに平行な平面に配置される。上側および下側クロスバーにより合 体された外側プレートは単独で全チェーンラインの連携を行うことができる。 リンクプレートは、少なくともチェーンの長手軸線に対し垂直にリンクプレー トの中心を通過する平面に関し鏡像対称的に形成することができる。 チェーンリンクの屈曲は必要でない。チェーンリンクは最も簡単な場合には、 ２個の穴もしくは２個のピンを設けたプレートとして形成することができる。こ のように構成されたエネルギー伝達チェーンは特に長手方向の高い力収容するこ とができる。何故なら、外側プレートにより保持されたチェーンラインは特に安 定となるからである。 クロスバーで接続された外側プレートがチェーンの合体に責任を追うため、必 要に応じチェーンの長手方向にて第２の上側および／または下側クロスバーを省 略することができる。 好ましくは各リンクプレートには厚さ調整領域を設け、この領域は互いに重な って配置されたリンクプレートの間の間隙部を埋めると共に、それぞれ隣接する リンクプレートと整列して閉鎖される。かくして平滑な内面および外面が生じ、 内部位置するケーブルの案内には妨げのない平滑な内面が特に好適である。何故 なら、このケーブル用の面は決して擦りキズ（Ｓｃｈｂｕｅｒｓｔｅｌｌｅｎ） を与えないからである。 本発明の１具体例において、クロスバーを収容するため内方向に指向したアタ ッチメントを設け、これをほぼチェーンプレートの半分の部分長さの領域に配置 すると共に、プレートラインの第２アタッチメントを該当するチェーンプレート に重なる２つのリンクプレート間に突出させる。これらアタッチメントはそれ自 体公知の方法でクロスバーを固定収容すべく形成することができる。 クロスバーの幅は、第２クロスバーが同一平面に配置された２つのリンクプレ ートに係合するような寸法とすることができる。これはチェーンラインにさらに 安定性を付与すると共に、極端な荷重の際に互いに重なったリンクプレートの領 域が互いに外れないよう防止する。好ましくは、アタッチメントはリンクプレー トの厚さ調整領域に配置される。これはアタッチメントの屈曲負荷を高め、エネ ルギー伝達チェーンをたとえば構造位置にて一定でない負荷を受ける場合に有利 である。 リンクプレートがその互いに重なる領域にて互いに相補的な案内リブと案内リ セスとを備え、案内リブが当接面を有すると共に案内リセスが当接部を有する本 発明の具体例において、当接部および当接面にはそれぞれ僅かなアンダーカット を設ける。アンダーカットはチェーンラインの屈曲および負荷に際し案内溝およ び案内リセスの嵌合をもたらす。外側プレートと内側プレートとの接続により、 当接部と当接片との連結が従来技術では必要とされるようにはもはや必要ではな くなる。 以下、添付図面を参照して本発明を実施例につきさらに説明する。 第１図：本発明によるエネルギー伝達チェーンの断面平面図、 第２図：内側プレートの内側、 第３図：内側プレートの外側、 第４図：第３図における第ＩＶ線拡大部分断面図、 第５図：内側プレートの平面図、 第６図：外側プレートの内側、 第７図：外側プレートの外側、 第８図：クロスバーの略図。 図面（特に第１図）から見られるように、本発明によるエネルギー伝達チェー ン１は実質的に側部プレート２、３と、これら側部プレート２、３を合体させる クロスバー４とで構成させる。内側プレートを参照符号２で示し、外側プレート を参照符号３で示す。クロスバー４は、それ自体公知の方法で内方向に指向した リンクプレート２、３のアタッチメント５に固定係合することができる。 第３図および第６図から見られるように、内側プレート２にはその外側に案内 リブ６を設け、このリブは外側プレート３の内側に設けられた案内リセス７に固 定係合するよう形成される。リンクプレート２、３が合体すると、内側プレート ２はそれぞれ２個の外側プレート３に重なる。各チェーンリンクは直接隣接する チェーンリンク２、３に同じ面で重なる。その際、案内リブ６と案内リセス７と が互いに嵌合して、相対的なリンクプレート２、３の限られた旋回運動を可能に する。内側プレート２も外側プレート３も、２つの対称面に関し鏡像的に形成さ れる。特にリンクプレート２、３は、エネルギー伝達チェーンの長手軸線に対し 垂直に各リンクプレート２、３の中心を通過する平面に対し鏡像対称とすること が重要である。これは、各リンクプレート２、３のそれぞれをエネルギー伝達チ ェーン１の各側にて用いることを可能にする。 第５図から見られるように、重なりおよびリンク結接続ため隣接リンクプレー ト２、３を設けたリンクプレート２、３の領域は共通平面に延びる。この共通平 面はリンクプレート２、３のほぼ平均長さ平面で形成される。 プラスチックから一体的に射出されたリンクプレート２、３のほぼ半分の部分 長さには、大きい厚さの領域８を設ける。この大きい厚さ８の領域８は、合体し たエネルギー伝達チェーン１にて互いに重なったリンクプレート２、３の間の間 隙部を埋める。 第２図および第５図から見られるように、大きい厚さの領域８におけるアタッ チメント５は内方向に指向するリンクプレート２、３の平面９に対し弾撥するよ う配置される。これは、一方ではアタッチメント５上に支持されたクロスバー４ がより大きい力を吸収しうると共に他方ではエネルギー伝達チェーンの内部空間 にホースおよびケーブルが阻害なく突入しうるよう充分な広さをアタッチメント ５が持たないという利点を有する。 相対的な個々のリンクプレートの旋回性を制限するため、内側プレート２には 案内溝６の領域に当接面１０を設ける。この当接面１０は、外側プレート３の案 内リセス７の領域に配置された対応の当接部１１に衝突する。第４図の断面図か ら見られるように、当接面１０は僅かにアンダーカットされる。この種のアンダ ーカットは当接部１１にも設けられる。リンクプレート２、３の負荷およびリン クプレート２、３の相対的旋回に際し、アンダーカットは案内リブ６および案内 リセス７の嵌合をもたらす。 第８図から見られるように、クロスバー４はその端部に翼状の拡大部１２を備 える。この拡大部１２またはクロスバー４の肥厚部はリンクプレート２、３の重 なり領域に嵌合するよう選択される。エネルギー伝達チェーン１が合体されると クロスバー４は同一平面に配置された２個のリンクプレート２、３と係合し、こ れによりプレート接続の確保がさらに確実となる。 参照符号の説明 １ エネルギー伝達チェーン ２ 内側プレート ３ 外側プレート ４ クロスバー ５ アタッチメント ６ 案内リブ ７ 案内リセス ８ 大きい厚さの領域 ９ 内方向に指向する平面 １０ 当接面 １１ 当接部 １２ 拡大部

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年１２月２８日 【補正内容】 補正請求の範囲 １． 上側および下側クロスバーにより着脱自在に接続しうる複数のリンクプレ ートを有し、これらを２つの平行ラインに合体させると共に互いに重ね合わせて 屈曲自在とし、互いに重なる領域に内部配置されたリンクプレートの部分がその 外側にそれぞれ１個の突出するピンを備え、これをリンクプレートの外側配置さ れた部分の内側に設けられた円形窪みと係合させ、リンクプレートのほぼ半分の 部分長さにて内方向に指向したアタッチメントをクロスバーを収容すべく設けて なるケーブル、ホースなどを案内するためのエネルギー伝達チェーンにおいて、 各チェーンラインに対向してそれぞれ内方向に外側プレート（２もしくは３）で 交代しながらその重なり領域で中間領域（８）に対し整列して閉鎖し、外側プレ ート（３）にクロスバー（４）を固定して、これを少なくともその端部セクショ ンにて隣接内側プレート（２）の重なり領域に係合すると共にリンクプレート（ ２、３）の分離に対する当接部として走行方向に対し横方向に作用するような寸 法にしたことを特徴とするエネルギー伝達チェーン。 ２． リンクプレート（２、３）が、少なくともチェーンの長手軸線に対し垂直 にリンクプレート（２、３）の中心を通って走る平面に関し鏡像対称的に形成さ れたことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のエネルギー伝達チェーン。 ３． リンクプレート（２、３）がその互いに重なる領域にて互いに相補的な案 内リブ（６）と案内リセス（７）とを備え、案内リブ（６）が当接面（１０）を 備えると共に案内リセス（７）がこれに連携する当接部（１１）を備え、当接部 （１１）と当接面（１０）とがそれぞれ僅かなアンダーカットを有することを特 徴とする請求の範囲第１項または第２項に記載のエネルギー伝達チェーン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 上側および下側クロスバーにより着脱自在に接続しうる複数のリンクプレ ートを備え、これらを２つの平行なラインに合体させて互いに重ねると共に互い に屈曲しうるようにし、重ねるため隣接リンクプレートを設けたー方のリンクプ レートの領域を１平面に配置すると共にー方のリンクプレートを直接隣接するリ ンクプレートに対し同ー側で載置してなるケーブル、ホースなどを案内するため のエネルギー伝達チェーンにおいて、リンクプレート（２、３）はその互いに重 なる領域に互いに固定係合し、リンクプレート（２、３）のほぼ半分の部分長さ の領域にて内方向に指向したアタッチメント（５）をクロスバー（４）を収容す べく設け、該当するリンクプレート（３）に重なる２個のリンクプレート（２） の間にプレートラインの第２アタッチメント（５）を突出させると共にクロスバ ー（４）の領域を少なくともその端部セクションにて、重なるリンクプレート（ ２、３）の間で突出するアタッチメント（５）に属するクロスバー（４）がその 端部セクションをそれぞれ２個の隣接リンクプレート（２、３）に係合させるよ うな寸法にすることを特徴とするエネルギー伝達チェーン。 ２． リンクプレート（２、３）が、少なくともチェーンの長手軸線に対し垂直 にリンクプレート（２、３）の中心を通って走る平面に関し鏡像対称的に形成さ れたことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のエネルギー伝達チェーン。 ３． リンクプレート（２、３）が厚さ調整領域を備え、この領域は互いに重な って配置されたリンクプレート（２、３）の間の間隙部を埋めると共に各隣接リ ンクプレート（２、３）とほぼ整列して閉鎖することを特徴とする請求の範囲第 １項または第２項に記載のエネルギー伝達チェーン。 ４． アタッチメント（５）がリンクプレート（２、３）の厚さ調整の領域に配 置されたことを特徴とする請求の範囲第１〜３項のいずれか一項に記載のエネル ギー伝達チェーン。 ５． リンクプレート（２、３）がその互いに重なる領域に互いに相補的な案内 リブ（６）と案内リセス（７）とを備え、案内リブ（６）が当接面（１０）を備 えると共に案内リセス（７）がこれに連携する当接部（１１）を備え、当接部（ １１）と当接面（１０）とがそれぞれ僅かなアンダーカットを有することを特徴 とする請求の範囲第１〜４項のいずれか一項に記載のエネルギー伝達チェーン。