JPH0851166A - 電力用集積回路装置 - Google Patents

電力用集積回路装置

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JPH0851166A
JPH0851166A JP18696394A JP18696394A JPH0851166A JP H0851166 A JPH0851166 A JP H0851166A JP 18696394 A JP18696394 A JP 18696394A JP 18696394 A JP18696394 A JP 18696394A JP H0851166 A JPH0851166 A JP H0851166A
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transistor
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diffused
power
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JP18696394A
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Inventor
Yoshihiro Shigeta
善弘 重田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Bipolar Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電力用トランジスタとその制御回路を簡単な構
造のウエハを利用しながら比較的少ない製造工程数で1
チップ内に集積化する。 【構成】集積回路装置50用のウエハとして例えばp形の
半導体基板10をそのまま用いてその表面部の異なる個所
にn形のウエル11をそれぞれ拡散し、電力用トランジス
タ20としてウエル11の表面部分に拡散されたp形の島状
層13と,その一端部に配設されたゲート21およびソース
層22と,他端部に配設されたドレイン層23とを備える横
形の電界効果トランジスタを作り込み、これと別のウエ
ル11にその表面部分に拡散されたp形の島状層13と,そ
の表面部分に拡散されたn形のエミッタ層31とを備え,
かつ島状層13をベース層,ウエル11をコレクタ層とそれ
ぞれするバイポーラトランジスタ30を制御回路用に作り
込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力用トランジスタの半
導体チップの中にそれと関連する制御回路を組み込んで
なる例えばスイッチング電源用の集積回路装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように最近の電力用MOSトラン
ジスタでは、集積回路技術を利用して微小な単位構造を
高集積化することにより数百kHzの高周波スイッチング
動作が可能なので、照明用のインバータ装置やスイッチ
ング電源装置等の種々な高周波動作の電子装置への組み
込み用として用途が益々拡大している。しかし、実際の
用途に適用する際には制御回路と組み合わせる必要があ
り、この際に装置全体の構成を簡単化するには各用途に
合わせた制御回路を1チップ内に集積化するのが有利で
ある。図4にかかる制御回路用の集積回路と電力用MO
Sトランジスタを組み合わせた従来例をスイッチング電
源装置について回路図で示す。
【0003】まず、スイッチング電源の全体構成を概要
説明する。商用電源1の交流電圧を整流回路2により整
流しキャパシタ3により平滑化した入力電圧Viを変圧器
4の一次コイル4aに与えて、それに流れる電流を電力用
MOSトランジスタ20により数百kHzの高周波の周期で
断続させながら、二次コイル4bに誘起する交流電圧をダ
イオード5により整流しかつキャパシタ6により平滑化
かつ安定化させた上で直流の出力電圧Voとして取り出
す。
【0004】一点鎖線で囲んで示された電力用MOSト
ランジスタ20は前述のように微小な単位構造の繰り返し
からなる縦形構造の素子であり、その複数の単位構造の
内のふつう一つが電流検出用の補助ソース20aとして用
いられる。同じく一点鎖線で囲んで示された制御回路50
用の集積回路装置のチップ内には電力用MOSトランジ
スタ20に対するスイッチング制御回路51や過電流保護回
路52のほかにふつうは起動回路53が含まれている。
【0005】この内のスイッチング制御回路51は出力電
圧Voの検出電圧Vdを受けて、これを基準電圧Vrと比較し
ながらふつうはPWM制御によって出力電圧Voを常に一
定に保つよう電力用MOSトランジスタ20のゲートにオ
ンオフ動作のデューティ比を指定するスイッチング指令
Swを与える。過電流保護回路52は電力用MOSトランジ
スタ20の上述の補助ソース20aから検出電流Idを受け、
それが所定の限界値を越えたときスイッチング制御回路
51から例えばオフ動作を指定するスイッチング指令Swを
電力用MOSトランジスタ20に与えさせるものである。
【0006】さらに、起動回路53は商用電源1の投入直
後のスイッチング電源の動作がまだ充分立ち上がらない
前に制御回路50を動作させる給電電圧Vsを入力電圧Vi側
から取るもので、これに関連して入力電圧Viを受ける抵
抗Rsを設けて100V以上の入力電圧Viをその電圧降下によ
り低圧の給電電圧Vsまで下げるとともに、変圧器4に補
助コイル4cを設けてその誘起電圧をダイオード7で整流
しかつキャパシタ8により平滑化かつ安定化させて5〜
15Vの補助電圧Vaを作る。スイッチング電源の起動が完
了してこの補助電圧Vaが所定値まで立ち上がると、起動
回路53はこれを給電電圧Vsとして制御回路50に給電す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術でも制
御回路を小形の1チップに高集積化して個別素子である
電力用MOSトランジスタのチップと組み合わせて配線
基板等に実装することにより種々な電子装置の半導体回
路を簡単に構成できるが、実装の際にチップ数にほぼ比
例して配線基板への取り付けやその配線導体との接続に
手間が掛かるほか実装スペースも余分に必要になるの
で、電子装置の一層の合理化のために電力用トランジス
タのチップ内に制御回路を集積化して装置の半導体回路
部分を完全に1チップ化することが要請されるようにな
って来た。
【0008】かかる電力用トランジスタおよびその制御
回路の1チップ化は前者が元々集積回路技術を利用した
微小単位構造の繰り返しにより構成されている点から見
れば困難はないはずであるが、実際には裏面側からドレ
イン端子を導出すべき縦形の電力用MOSトランジスタ
のチップに横形素子で構成される制御回路をプレーナプ
ロセスにより集積化するのには構造上で無理があり、か
つ縦形と横形の素子の構造がかなり異なるため両素子を
作り込むに適する構造のウエハは非常に高価に付きやす
く, かつウエハプロセスの工程数も増加するのでむしろ
従来の別チップ方式よりもかなりコスト高になるのが実
情である。
【0009】本発明の目的は、かかる問題点を解決して
簡単な構造のウエハを利用しながらできるだけ簡単な製
造工程で電力用トランジスタとその制御回路を1チップ
内に集積化できる電力用集積回路装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は本発明によ
れば、電力用トランジスタと関連する制御回路を同じ半
導体チップに組み込むに当たり、それ用のウエハとして
一方の導電形の半導体基板を用いてその表面部の異なる
個所にウエルを他方の導電形で拡散し、電力用トランジ
スタ用にウエルの表面部に拡散した一方の導電形の島状
層と, 島状層の一端部側に配設したゲートおよびソース
と, 他端側に配設したドレインを備える横形構造の電界
効果トランジスタを作り込み、これと別のウエルにその
表面部に拡散した一方の導電形の島状層とその表面部に
拡散した他方の導電形のエミッタ層を備え, ウエルをコ
レクタ層とし,島状層をベース層とするバイポーラトラ
ンジスタを制御回路用に作り込むことによって達成され
る。
【0011】なお、電力用トランジスタ用やバイポーラ
トランジスタ用の各ウエルに対する島状層は同時拡散で
作り込むのが製造工程上有利である。電力用トランジス
タは接合形の電界効果トランジスタとしてもよいが、島
状層の一方の端部の表面部に拡散した他方の導電形のソ
ース層と, ソース層とウエルの間の島状層の表面上に配
設したゲートと,島状層の他方の端部に接してウエルの
表面に拡散した他方の導電形のドレイン層を備えるMO
Sトランジスタとするのが有利である。また、ソース層
を外側から取り囲む一方の導電形のチャネル層を島状層
の延出部として拡散するのが望ましい。
【0012】さらに、制御回路にバイポーラトランジス
タのほかMOSトランジスタを組み込む場合は、半導体
基板の表面部に電力用トランジスタ用とは別にウエルを
拡散して、これに逆の導電形でソース層とドレイン層を
拡散し,かつ両層の相互間の上にゲートを配設して低電
圧用のMOSトランジスタとすることでよく、とくにそ
の耐圧を上げたい場合はドレイン層を外側から取り囲む
よう島状層を拡散するのが有利である。また、MOSト
ランジスタでCMOS回路を構成したい場合は半導体基
板に一方の導電形のウエルと他方の導電形のウエルを拡
散してそれらにそれぞれチャネル形の異なるMOSトラ
ンジスタを作り込むことでよい。また、制御回路内に基
準電圧発生回路を組み込む必要がある場合が多いが、本
発明ではバイポーラトランジスタで構成したバンドギャ
ップ回路にMOSトランジスタで構成した電流ミラー回
路を組み合わせてこれを構成するのがよい。
【0013】スイッチング電源等の安定化電源装置では
起動時に制御回路に給電する電圧を入力電圧側から取る
ために抵抗が必要になるが、本発明では上述の電力用ト
ランジスタとしての電界効果トランジスタ,とくにMO
Sトランジスタをごく僅かな構造の変更だけで常時導通
形またはディプリーション形としてゲート制御可能な抵
抗として用い、起動完了後にはこれをオフの切り離し状
態にすることによって起動時だけに必要な抵抗に常時発
生するむだな電力消費をカットできる。
【0014】
【作用】本発明はまず電力用集積回路を作り込むべきウ
エハとして通常の集積回路では必要とされるエピタキシ
ャル層を省いた半導体基板のままを用いてそのコストを
下げ、この半導体基板の表面部にウエルを複数個拡散し
かつそれぞれに島状層を逆の導電形で拡散しておいた上
で、ウエル内に電力用トランジスタとして横形の電界効
果トランジスタを高耐圧化のため島状層をいわゆるオフ
セット層に利用しながら作り込むとともに、別のウエル
内に島状層をベース層として利用しながら制御回路用に
バイポーラトランジスタを作り込むことにより、通常の
集積回路に用いられるプレーナプロセスによって大電流
容量と高耐圧を要する電力用トランジスタと高電流増幅
率を要するバイポーラトランジスタを同時並行的に,従
ってふつうの集積回路を製造するのと同等の工程数でウ
エハに組み込んで高性能かつ低コストの電力用集積回路
装置を提供するものである。
【0015】
【実施例】以下、図を参照しながら本発明の実施例を説
明する。図1は本発明の電力用集積回路装置の電力用ト
ランジスタとバイポーラトランジスタを含む要部断面図
と図4に対応するその適用例の回路図を示し、図2は電
力用集積回路装置にMOSトランジスタを制御回路用に
組み込む際の断面図とその適用例の回路図を示し、図3
は安定化電源に適用した電力用集積回路装置の電力用ト
ランジスタを抵抗として利用する場合に適する断面図を
示す。
【0016】図1(a) の断面図に示すように、本発明で
は集積回路を組み込むべきウエハとして通例のエピタキ
シャル層を備えない半導体基板10をそのままで用いて、
その表面部の互いに異なる個所に, 図では右側と左側に
ウエル11を逆の導電形でそれぞれ拡散する。この実施例
ではこの半導体基板10にp形でかつその不純物濃度が比
較的低くて比抵抗が80〜200 Ωcmのものを用いて、n形
のウエルを約6μmの深さに2x1016原子/cm3 程度の
表面不純物濃度で拡散するものとする。なお、図の右側
のウエル11が電力用トランジスタ20用で, 左側のウエル
11がバイポーラトランジスタ30用である。
【0017】さらに本発明ではこれら電力用トランジス
タ20とバイポーラトランジスタ30のいずれ用のn形のウ
エル11にも島状層13を表面部に逆のp形で島状に拡散す
る。この島状層13は例えば 1.5μmの深さに1x1017
子/cm3 の表面不純物濃度で両ウエル11に対し同時に拡
散して、後述のようにそれぞれ電力トランジスタ20のオ
フセット層とバイポーラトランジスタ30のベース層とし
て利用する。この後に図のようにウエハ表面の要所を主
には素子分離膜用にいわゆる L0COS膜等である厚い酸化
膜15によって覆う。
【0018】電力用トランジスタ20側では、島状膜13の
図の左端部側にゲート21をごく薄いゲート酸化膜21aを
介して配設した後に、その両側にこの実施例ではまずp
形のチャネル層13aを島状層13の延出部分として例えば
2μmの深さに拡散し、その内側にn形のソース層22を
約 0.5μmの深さに1020原子/cm3 程度の高い不純物濃
度で拡散する。また、このソース層22と同時に島状層13
の図の右端部に接するようにウエル11の表面部にn形の
ドレイン層23を拡散する。なお、ソース層22は図のよう
にチャネル層13aにより外側ないし下側から取り囲まれ
る。
【0019】バイポーラトランジスタ30側では、上述の
ソース層22とドレイン層23の拡散と同時に島状層13とウ
エル11の表面部にn形のエミッタ層31とコレクタ接続層
32をそれぞれソース層22と同じ深さと不純物濃度で拡散
し、かつ島状層13の表面部にp形のベース接続層33を同
様に 0.5μmの深さに1020原子/cm3 の不純物濃度で拡
散する。このバイポーラトランジスタ30ではウエル11が
コレクタ層の役目を,島状層13がベース層の役目をそれ
ぞれ果たす。
【0020】このように電力用トランジスタ20とバイポ
ーラトランジスタ30の双方に対してウエル11と島状層13
をそれぞれ同時拡散し、同じn形の電力用トランジスタ
20のソース層22とドレイン層23, およびバイポーラトラ
ンジスタ30のエミッタ層31とコレクタ接続層32をも同時
拡散することによりウエハプロセスの工程数を通常の集
積回路の場合と同程度に減らすことができる。この拡散
工程の後は電極膜16を要所に配設して、電力用トランジ
スタ20側ではチャネル層13aとソース層22からソース端
子S, ドレイン層23からドレイン端子D, ゲート21から
ゲート端子Gをそれぞれ導出しかつバイポーラトランジ
スタ30側ではエミッタ層31からエミッタ端子E, コレク
タ接続層32からコレクタ端子C, ベース接続層33からベ
ース端子Bをそれぞれ導出して図の完成状態とする。
【0021】この完成状態の電力用トランジスタ20は横
形構造をもつMOSトランジスタであり、ゲート端子G
に制御電圧を受けたときゲート21の下側のチャネル層13
aの表面にn形のチャネルが導通して、電子電流がソー
ス端子Sからこのチャネルとn形のウエル11のp形の島
状層13の下側部を介してドレイン端子Dに流れるオン状
態となる。一方、オフ状態では空乏層がn形のウエル11
のほかオフセット層としてのp形の島状層13の中にも広
がるので、電力用トランジスタ20にオン抵抗が低い大電
流容量を賦与しても数百Vの耐圧をもたせることができ
る。
【0022】バイポーラトランジスタ30の方はn形のウ
エル11をコレクタ層とするふつうの縦形構造の npnトラ
ンジスタであって、例えばエミッタ層31の下側のベース
層としての島状層13の深さであるベース幅を適宜に設定
することによりこれに充分な電流増幅率を賦与するとと
もに、オフ時にコレクタ層用のウエル11内に空乏層を必
要に応じ電力用トランジスタ20の場合と同様に横方向に
広がらせてかなり高い耐圧値をもたせることができる。
【0023】なお、以上説明した図1(a) の電力用トラ
ンジスタ20の構造例では島状層13の延出部としてチャネ
ル層13aを同じp形で別に拡散するようにしたが、もち
ろん最初からチャネル層13aを含めたパターンで島状層
13を拡散してもよい。また、電力用トランジスタ20をM
OS形としたが、これに限らず例えばゲートを拡散によ
り島状層13の左端部に作り込んでその島状層13と反対側
にソース層を拡散した接合形の電界効果トランジスタと
することもできる。
【0024】次の図1(b) の本発明の適用例としてのス
イッチング電源装置の回路図では、電力用トランジスタ
20とバイポーラトランジスタ30を含む制御回路を組み込
んだ集積回路装置50のチップが一点鎖線で囲んで示され
ており、前に説明した図4の従来例との対応部分に同じ
符号が付けられているので、冗長をさけるために重複部
分に対する説明は省くこととする。本発明の集積回路装
置50では従来と同様なスイッチング制御回路51と過電流
保護回路52と起動回路53のほかに図示のように電力用ト
ランジスタ20がそのチップ内に組み込まれる。
【0025】この電力用トランジスタ20に関連してその
補助ソース20aによる検出電流Idはチップの内部配線を
介して過電流保護回路52に与えられる。また、図示の例
では電力用トランジスタ20に対する過熱保護回路54が追
加して組み込まれる。これはチップ内の電力用トランジ
スタ20のごく近傍に作り込まれた温度センサ, 例えばダ
イオード等のpn接合から所定の温度係数をもつ順方向電
圧を温度検出信号Tdとして受け、これから過熱状態を検
出したときにスイッチング制御回路51を介して電力用ト
ランジスタ20をオフ動作させるものである。さらに起動
回路53との関連では図4の従来例から起動時用の抵抗Rs
が省略されている。これは、図3で説明するようにその
かわりに電力用トランジスタ20とほぼ同構造の常時導通
形の電界効果トランジスタ20rが同じチップ内に組み込
まれるからである。
【0026】以上のように構成された図1(a) のスイッ
チング電源装置では、商用電源1の100〜240Vの交流電
圧を整流した最大400Vの入力電圧Viが変圧器4に与えら
れ、その一次コイル4aの電流を断続する電力用トランジ
スタ20には650V程度の耐圧と例えば2Aの電流容量をもた
せる。これがMOS形の場合のスイッチング周波数は50
0kHz程度まで可能である。また、過電流保護回路52お
よび過熱保護回路54の動作点設定は例えばそれぞれ2.2A
および 130℃とされる。
【0027】図2(a) に本発明の集積回路装置内にMO
Sトランジスタをその制御回路用に組み込む場合の構造
例を要部の断面図で示す。図の左側に通常の低耐圧のM
OSトランジスタ40をpチャネル形の場合について示
し、右側にやや高耐圧化された相補なMOSトランジス
タ40pと40nをそれらによりCMOSインバータ回路を
構成する場合について示す。この図2(a) は前の図1
(a) と同じチップ内でありそれとの対応部分に同じ符号
が付けられている。
【0028】図の左側のpチャネル形のMOSトランジ
スタ40では、p形の半導体基板10に前述のn形のウエル
11をそのサブストレート用に拡散してその中央部分の上
側にゲート41を薄いゲート酸化膜41aを介して配設し、
その両側部に一対のソース・ドレイン層42をp形で図1
(a) のバイポーラトランジスタ30のベース接続層33と同
時に同じ深さおよび不純物濃度で拡散し、かつそのソー
ス側にサブストレート接続層43をn形で電力用トランジ
スタ20のソース層22等と同時に同じ深さおよび不純物濃
度で拡散した後、ソース端子Sとドレイン端子Dとゲー
ト端子Gを図のように導出して完成状態とする。このM
OSトランジスタ40のソース・ドレイン端子間の耐圧は
ふつう10V程度である。
【0029】図の右側の相補形MOSトランジスタ40p
と40nでは、pチャネル形の前者のサブストレート用に
は前述のn形のウエル11を用いるが、nチャネル形の後
者のサブストレート用には別にp形のウエル12をn形と
同程度の深さと不純物濃度で拡散する。さらに、高耐圧
化のために前述のp形の島状層13をpチャネルトランジ
スタ40pのドレイン側に拡散し、nチャネルトランジス
タ40nにも別にn形の島状層14をドレイン側に拡散す
る。また、トランジスタ40pと40nに対し通例のように
ゲート41を設けてその両側部にそれぞれp形とn形のソ
ース・ドレイン層42と44を拡散し、さらにそれらのソー
ス側にn形とp形のサブストレート接続層43と45をそれ
ぞれ拡散する。これらの層も他工程との同時拡散とする
のがよい。インバータ回路用のこれらトランジスタ40p
と40nからソース端子Sを個別に,ドレイン端子Dとゲ
ート端子Gを共通にそれぞれ導出して図の完成状態とす
る。ドレイン層42と44を同じ導電形で不純物濃度が低い
島状層13と14により外側からそれぞれ取り囲んだ構造の
これらMOSトランジスタ40pと40nには50V程度の比
較的高い耐圧値をもたせることができる。
【0030】前述のスイッチング電源装置のような本発
明の適用対象では制御回路内に温度依存性のない基準電
圧の発生回路を組み込む必要が生じる場合が多い。例え
ば、図1(b) の例ではスイッチング制御回路51に出力電
圧Voの検出電圧Vdの目標値として与えるべき基準電圧Vr
は温度により変化しないようにする必要があるので、い
わゆるバンドギャップリファレンス回路を用いてこの基
準電圧Vrを発生させるのが望ましい。図2(b) は本発明
の集積回路装置に組み込むに適するこの方式の基準電圧
発生回路60の例を示すものである。
【0031】図で一点鎖線で囲んで示すバンドギャップ
リファレンス回路61は、図1(a) のバイポーラトランジ
スタ30と同じ npn形の一対のトランジスタ30aと30bを
共通ベース接続してコレクタ抵抗によりそれらに流す電
流を互いに異ならせるように設定し、トランジスタ30a
のコレクタをベースに接続しかつトランジスタ30bにエ
ミッタ抵抗を接続してなる。これに動作電流を供給する
電流ミラー回路62は、図2(a) のMOSトランジスタ40
と同じpチャネル形の基準トランジスタ40rと従動トラ
ンジスタ40fを用いて両者の共通ゲートを前者のドレイ
ンと接続しかつ両者のソースに制御回路用の電源電圧Vs
を与えてなり、基準トランジスタ40rに流れる定電流源
63による一定の電流に比例した電流を従動トランジスタ
40fからバンドギャップリファレンス回路61に供給す
る。
【0032】周知のようにバンドギャップリファレンス
回路61のトランジスタ30aと30bのエミッタ電流の比と
後者のエミッタ抵抗に対するコレクタ抵抗の比で設定さ
れる正の温度係数をもつ電圧がそのコレクタ抵抗に発生
するが、トランジスタ30bのコレクタにベースが接続さ
れたエミッタ接地の別の npn形のトランジスタ30cのベ
ース・エミッタ間電圧がもつ負の温度係数によりこの正
の温度係数を補償することにより温度依存性のない基準
電圧Vrが得られる。
【0033】なお、ふつうの基準電圧発生回路では電流
ミラー回路62を pnp形のバイポーラトランジスタで構成
するのが通例であるが、本発明の集積回路装置ではウエ
ハに半導体基板10をそのまま用いるためウエルを二重構
造にしない限り電流増幅率が大きい pnpトランジスタを
縦形構造で組み込むのが困難である。このため、この図
2(b) のように電流ミラー回路62をMOSトランジスタ
で構成したBiMOS構成の基準電圧発生回路60とする
のが有利である。
【0034】次に図3を参照して図4の抵抗Rsのかわり
に使用可能な常時導通形の電界効果トランジスタ20rの
構造例を説明する。図からわかるように、これは図1
(a) の電力用トランジスタ20とほとんど同じ構造でゲー
ト21の下側のウエル11の表面にn形のチャネル導通層24
が拡散されている点のみが異なるディプリーション形の
MOSトランジスタである。チャネル導通層24はゲート
21の配設前のウエル11の表面にごく僅かなn形不純物を
導入しておくか、ゲート21を配設した後にそれを通して
n形不純物をイオン注入することにより容易に作り込め
る。
【0035】この電界効果トランジスタ20rは例えばそ
のドレイン端子Dとゲート端子Gにそれぞれ入力電圧Vi
と補助電圧Vaを与えソース端子Sから制御回路に対する
給電電圧Vsを取り出す図1(b) の起動回路53そのものと
して用いることができ、補助電圧Vaがまだ立ち上がらな
いスイッチング電源装置の起動時には図4の抵抗Rsのか
わりに制御回路に対し動作電流を供給し、補助電圧Vaが
立ち上がるにつれオフ状態に変化して入力電圧Vi側から
の電流供給を自動遮断してスイッチング電源の運転中の
むだな電力消費をカットする役目を果たす。
【0036】上述のように、この電界効果トランジスタ
20rは電力用トランジスタ20とほぼ同構造として高耐圧
化するが、電流容量がごく小さくてよいのでそれよりず
っと小さなチップ面積内に作り込むことができる。な
お、図3のようなMOS構造の電界効果トランジスタ20
rに限定されず、例えば前述の接合形の電界効果トラン
ジスタをそのかわりに用いることも可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明の集積回路装置では、電力用トラ
ンジスタと関連する制御回路を単一の半導体チップに組
み込むために上述のようにまず集積回路のウエハとして
一方の導電形の半導体基板を用いてその表面部の異なる
個所に他方の導電形のウエルを拡散し、電力用トランジ
スタとしてウエルの表面部に拡散された一方の導電形の
島状層と, その一端側に配設されたゲートおよびソース
と, 他端側に配設されたドレインを備える横形の電界効
果トランジスタを作り込み、これと別のウエルに同様に
拡散された島状層とその表面部に拡散された他方の導電
形のエミッタ層を備え, 島状層をベース層,ウエルをコ
レクタ層とするバイポーラトランジスタを制御回路用に
作り込むことにより、次の効果を上げることができる。
【0038】(a) 集積回路を作り込むべきウエハとして
ふつうの集積回路では必要とされるエピタキシャル層を
省いた最も簡単な半導体基板をそのままで用いるように
したので、高耐圧トランジスタを含む集積回路装置のウ
エハに要するコストを通常の低圧用の集積回路装置の場
合の2〜数分の1に削減できる。 (b) 電力用トランジスタおよび制御回路用のバイポーラ
トランジスタやMOSトランジスタに対しウエルや島状
層を同時拡散でウエハに作り込むことができ、さらに電
力用トランジスタのソース層やドレイン層,バイポーラ
トランジスタのエミッタ層,MOSトランジスタのソー
ス・ドレイン層等も共通の工程で同時に作り込むことが
できるので、低圧用の通常の集積回路装置とほとんど変
わらない工程数で制御系を含む電力用集積回路装置を経
済的に製造できる。
【0039】(c) 電力用トランジスタを横形構造の電界
効果トランジスタとし、バイポーラトランジスタを縦形
構造とすることにより、上述のように少ない工程数で両
者を同時に作り込みながら電力用トランジスタに数百V
の耐圧値をもたせバイポーラトランジスタに高い電流増
幅率を賦与できる。また、制御回路用のMOSトランジ
スタについても島状層を利用してドレイン層を外側から
取り囲むことによって耐圧値を通常の数倍程度に向上で
きる。
【0040】なお、電力用トランジスタを高圧MOS構
造として、島状層の一端部の表面に拡散したソース層
と, ソース層とウエルの間の島状層の上に配設したゲー
トと,島状層の他端部に接するようウエルに拡散したド
レイン層を設ける本発明の実施態様は、充分な電流容量
をもたせながらオフ時に空乏層をウエルと島状層に充分
広がらせて耐圧値を向上する効果を有し、さらに島状層
を延出したチャネル層でソース層を外側から囲む態様は
この効果を一層確実にする利点がある。
【0041】さらに、電力用トランジスタとは別のウエ
ルにMOSトランジスタを作り込む態様やこれによりC
MOS回路を構成する態様は、制御回路に種々な機能を
追加する際に有利であり、MOSトランジスタのドレイ
ン層を島状層を利用して外側から囲む態様はその耐圧値
の向上に有利である。制御回路に基準電圧発生回路を組
み込む際これをバイポーラトランジスタを用いるバンド
ギャップ回路とMOSトランジスタを用いる電流ミラー
回路を設ける態様は、温度依存性のない一定の基準電圧
を用いて制御回路の動作精度を高め得る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電力用集積回路装置の要部とその
適用例を示し、同図(a) はその電力用トランジスタとバ
イポーラトランジスタと含む要部の断面図、同図(b) は
その適用例としてのスイッチング電源装置の回路図であ
る。
【図2】本発明の電力用集積回路装置にMOSトランジ
スタを組み込む場合の実施例とその適用例を示し、同図
(a) は若干のMOSトランジスタの断面図、同図(b) は
その適用例としての基準電圧発生回路の回路図である。
【図3】本発明の電力用集積回路装置の電力用トランジ
スタをスイッチング電源装置の起動時用の抵抗として利
用する場合のその断面図である。
【図4】本発明装置の適用対象例としてのスイッチング
電源装置の従来の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
10 ウエハとしてのp形の半導体基板 11 n形のウエル 12 p形のウエル 13 p形の島状層 13a 島状層の延出部としてのチャネル層 14 n形の島状層 20 電力用トランジスタ 20r 抵抗用の常時導通形のMOSトランジスタ 21 ゲート 22 ソース層 23 ドレイン層 30 バイポーラトランジスタ 31 エミッタ層 40 MOSトランジスタ 40n nチャネル形のMOSトランジスタ 40p pチャネル形のMOSトランジスタ 50 集積回路装置 51 スイッチング制御回路 52 過電流保護回路 53 起動回路 54 過熱保護回路 60 基準電圧発生回路 61 バンドギャップリファレンス回路 62 電流ミラー回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/73 29/78 H01L 29/78 301 W

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力用トランジスタとそれに関連する制御
    回路を単一の半導体チップに組み込んでなる集積回路装
    置であって、集積回路のウエハとして一方の導電形の半
    導体基板を用いてその表面部の異なる個所に他方の導電
    形のウエルをそれぞれ拡散し、電力用トランジスタとし
    てウエルの表面部に拡散された一方の導電形の島状層
    と, 島状層の一方の端部側に配設されたゲートおよびソ
    ースと,他方の端部側に配設されたドレインを備える横
    形の電界効果トランジスタを作り込み、これと別のウエ
    ル内にその表面部に拡散された一方の導電形の島状層
    と,その表面部に拡散された他方の導電形のエミッタ層
    を備え, 島状層をベース層,ウエルをコレクタ層とする
    バイポーラトランジスタを制御回路用として作り込むよ
    うにしたことを特徴とする電力用集積回路装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置において、電力用ト
    ランジスタ用とバイポーラトランジスタ用の各ウエルに
    対し島状層を同時拡散により作り込むようにしたことを
    特徴とする電力用集積回路装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の装置において、電界効果
    トランジスタとして前記のウエルおよび島状層と,島状
    層の一方の端部の表面部に拡散された他方の導電形のソ
    ース層と, ソース層とウエルの相互間の島状層の表面上
    に配設されたゲートと,島状層の他方の端部に接するよ
    うウエルの表面部に拡散された他方の導電形のドレイン
    層とを備えるMOSトランジスタを作り込むようにした
    ことを特徴とする電力用集積回路装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の装置において、ソース層
    を外側から取り囲む一方の導電形のチャネル層を島状層
    の延出部分として拡散するようにしたことを特徴とする
    電力用集積回路装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の装置において、電力用ト
    ランジスタとは別のウエル内にその表面部に逆の導電形
    で拡散されたソース層およびドレイン層と,両層間の上
    側に配設されたゲートとを備えるMOSトランジスタを
    制御回路用に作り込むようにしたことを特徴とする電力
    用集積回路装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の装置において、ドレイン
    層を島状層によって外側から取り囲むようにしたことを
    特徴とする電力用集積回路装置。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の装置において、一方の導
    電形の別のウエルと他方の導電形の別のウエルを拡散し
    てそれぞれチャネル形の異なるMOSトランジスタを作
    り込んでCMOS回路を構成するようにしたことを特徴
    とする電力用集積回路装置。
  8. 【請求項8】請求項5に記載の装置において、バイポー
    ラトランジスタから構成されたバンドギャップ回路とM
    OSトランジスタから構成された電流ミラー回路とを含
    む基準電圧発生回路を制御回路用に組み込むようにした
    ことを特徴とする電力用集積回路装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009059785A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Seiko Instruments Inc 半導体装置
JP2015170733A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 富士電機株式会社 半導体装置

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JP2009059785A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Seiko Instruments Inc 半導体装置
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