JPH08509400A - 固定用パンティブリーフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 固定用パンティブリーフ（７，２９）はチューブ状の本体部（１０）と股部（１１）とを具えている。このパンティブリーフは、普通の丸編パンティブリーフで知られているようにユーザーの体を囲繞すると共にユーザーに快適にフィットするウエストバント部（１６）を有する。この固定用パンティブリーフの本体部（１０）と股部（１１）は丸編地によって一枚ものに製造され、一つ又は複数の領域に目の粗い編地が使用されて、所定の位置に保持されるおむつや臀部保護ボウル等を収納するための収納・固定用ポケット（２１，３０）を構成し、該ポケットの縁部領域は弾性を有する目の詰んだ編地で構成されて、ユーザーの体にぴったりとフィットする。結果として、この縁部領域はユーザーの体にしっかりと接触し、一方、前記ポケット（２１，３０）はおむつや臀部保護ボウルを収容可能である。別のパンティブリーフは、検査用窓（５）を構成する目の粗いネット状構造も具えている。このようにして、おむつ（２０）上の水分指示手段を観察することができる。このパンティブリーフはユーザーに快適性を与え、且つ後の工程での成形の程度が非常に小さくてすむので好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 固定用パンティブリーフ 発明の背景 本発明は、チューブ状の本体部と、該チューブ状本体部の一端に設けられた二 つの脚の開口部の間に位置する股の部分と、他端に設けられたウエストバンド部 分とを具えた固定用パンティブリーフに関する。 ラッシェル編で作られ、股部におむつ等を収納して固定するパンティブリーフ は公知である。これらのラッシェル編のパンティブリーフは機械によって製造さ れ、後工程では固定を行うだけで何らの成形も要しない。 丸編によるパンティブリーフも公知である。しかし、丸編パンティブリーフは 日常の用途に使用されるものばかりが知られており、固定用に適したものはない 。丸編パンティブリーフ又は部分的に丸編によって作られたパンティブリーフを 固定用に使用するために、以前に組合せパンティブリーフの使用が提案されてい る。 即ち、米国特許第3,312,981号には、側面の縫合を要しないチューブ状本体部 で作られた固定用パンティブリーフが開示されている。このチューブ状本体部は 股部を形成する平編の部分と共に編成され、該平編部分を本体部に固定すると脚 部開口が形成される。この公知のパンティブリーフは、股部に衛生ナプキンを正 しく収納して固定するために、ウエストバンド部分から下方に股部まで延在する 非伸縮性のひもを具えている。 この米国特許に記載されている固定用パンティブリーフは、三つの別個の部材 を準備し、これらを相互に位置決めして最終的なパン ティブリーフを形成する必要があるので、不便である。これは、製造に時間を要 すると共に、別個の部材を製造し且つこれらを位置決めするにはおおいに正確さ が必要である。更にこのパンティブリーフは、非伸縮性のひもと、本体部と股部 との間の２本の横方向の縫い目のために、消費者に不快感を与える。その上、こ のパンティブリーフは、ナプキン用の固定のためのパンティブリーフとしてのみ 利用可能である。 本発明の目的は、個別のユニットとして丸編によって作られ、後での成形作業 が少なくてすむ冒頭に述べたタイプのパンティブリーフを提供することにより、 前述の欠点を解消することにある。 本発明によれば、この目的は、本体部と股部が丸編地によって一枚ものに製造 され、目の粗い編地がブリーフの一つ又は複数の領域に使用されて収納・固定用 ポケットを形成し、その縁部領域は弾性を有する目の詰んだ編地で構成され、ユ ーザーの体に快適にフィットすることを特徴とする冒頭に述べたタイプのパンテ ィブリーフによって達成される。 このパンティブリーフによれば、脚部開口の間の股部を横切る一本の非常に短 い縫い目のみを設ければよいので、驚くほど簡単なやり方で、ユーザーに非常に 高い快適性を与えるパンティブリーフを製造可能である。こうして、丸編機によ ってパンティブリーフを製造することが可能となる。脚部開口の間の切断を行っ た後に必要なことは、股部に前記縫い目を設けることと、場合によっては弾性縁 を脚部開口に沿って固定することだけである。切断と縫合は一つの操作で行われ る。 このパンティブリーフは一枚ものに製造されるので、種々のパーツを準備する 必要がなく、パーツを見失ったり、二つのパーツを間違って縫合したりする欠点 がなくなる。 収納・固定用ポケットを構成する目の粗い編地を股部に設けておむつ固定用パ ンティブリーフを形成したり、パンティブリーフをヒップ固定用に使用する場合 にはユーザーの尻のくぼみに隣接して設けてもよい。 こうして、本発明によれば、目の詰んだ編地で周囲を囲まれた目の粗い編地を 使用して種々の領域に種々の物品を保持可能なパンティブリーフが製造される。 従来型のおむつ固定用パンティブリーフのように、収納・固定ポケットはユー ザーの前後両方の股部全体に延在し、バナナ形状のポケットを形成している。ポ ケットは目の詰んだ編地で縁取られているので、ぴったりした接触が得られ、そ の結果、おむつの縁からの液漏れが防がれる。このパンティブリーフを、尿失禁 する男性用のおむつ固定用パンティブリーフとして製造することも可能である。 これは、収納・固定ポケットをパンティブリーフの前面の股部の上部領域に位置 決めし、パンティブリーフの前面上方に延ばせばよい。 このパンティブリーフがおむつ固定用パンティブリーフとして使用される時に は、ユーザーの前面、場合によっては背面の小領域にも目の粗いネット状構造を 設けることが望ましい。この透けた編地を通じて、おむつ上の水分指示手段を検 査することができる。こうして、使用時におむつを交換すべきか否かを外側から 調べることができる。これによって、おむつ固定用パンティブリーフを外すこと なしに、おむつの交換が必要か否かを目で見て判断することが可能となるので、 育児室、病院、養護ホーム等のスタッフ及び家庭にとって便利となる。 本発明の固定用パンティブリーフは、ユーザーに優れた快適性を与える。その 理由の一つは、このパンティブリーフが側面の縫合無 しに作られているからであり、又一つにはこのパンティブリーフが、普通の丸編 パンティブリーフのような優れた適合性を有するように作られているからである 。 図面の簡単な説明 添付の図面を参照して、本発明を更に詳細に説明する。 図１は、本発明の固定用パンティブリーフの製造に使用される丸編地の一部を 示す図である。 図２は、本発明のパンティブリーフの部分拡大図である。 図３は、本発明の固定用パンティブリーフの第１実施例の模式図である。 図４は、本発明の固定用パンティブリーフの第２実施例の模式図である。 図５は、本発明の固定用パンティブリーフの第３実施例の模式図である。 図６は、本発明の固定用パンティブリーフの第４実施例の模式図である。 先ず、本発明の固定用パンティブリーフを編成するのに使用される編機は、イ タリアのSantoni社から市販されているSantoni SM4タイプ等の公知の丸編機であ ることに注目すべきである。 この丸編機は、以下に説明するように、一連のべら針とパンティブリーフのウ エストバンドの部分にダブルリブ組織の縁を作るためにオーバーハングするシン カーとを具えている。この編機にはステップモータが取付けられ、編み目の長さ を制御することが可能である。この編機は周知なので、その使用法と設定の仕方 についての詳細は省略する。編成の際には、パンティブリーフの種々の部分にお いて種々のタイプの編地が得られるように、針を上昇させるか否か が制御される。円周方向及び／又は垂直方向に沿う種々の部分に、種々のタイプ の編地が得られる。 この編機は、各編成システムに６個までのフィンガを使用することができる。 これにより、異なる糸を供給することが可能であると同時に、どのフィンガを使 用してパンティブリーフの異なる部分に編み込むかを決めることができる。例え ば、このようにして、綿と複合糸、又は異なるタイプの複合糸同士を同時に編み 込むことが可能である。異なるタイプの糸を使用して、種々の方法で編地を組み 合わせることができる。ウエスト用開口の場合に用いられたのと同じやり方で、 編成中に脚部開口の周囲に弾性領域を形成することができる。しかし、実際には 、両方の脚部開口の間のパンティブリーフの股部領域の縫合と同時に、脚部開口 に沿って弾性ウエストバンドを縫い付けることが望ましい。パンティブリーフの 製造に際しては裁断は不要であり、その結果、材料屑の発生も殆ど無い。 図１は、丸編地のループ２の形成による編み目の形成を示す模式図である。こ うようにして、円周方向に延在するウエール３が形成される。 図２は、図４に符号４で示した領域の部分拡大図である。図２には窓領域５が 示されている。この窓領域５はパンティブリーフ７の前面６に位置している。窓 ５においては、編み目８が目の粗いネット状構造をなし、窓と呼ばれる透けた領 域が形成されている。この窓を通じて、パンティブリーフ７の使用中にこれに固 定されているおむつ２０（図４参照）上に載せられた水分指示手段を観察するこ とが可能である。このようにして、おむつを交換すべきかどうかを外側から判断 することができる。例えば、４番目又は２番目毎の針を使用し、この針に細い糸 を仕掛けて、窓５を編成することができる。こうして、透けたネット状構造が得 られる。パンティブリーフ の前面６の窓５に対応する窓をパンティブリーフの背面に編成し、おむつの背面 から水分指示手段を目視検査できるようにすることも可能である。 図３は第１実施例のパンティブリーフ９を示す。この実施例は、検査用窓５を 形成せずに、婦人用パンティブリーフの基本モデルとして製造されている。この パンティブリーフ９は、おむつ固定用パンティブリーフである。これは、本体部 １０と、該本体部１０の一端に設けられた二つの脚部開口１２，１３の間に設け られた股部１１とを具えている。本体部の他方の端にはウエストバンド部１６が 設けられている。このウエストバンド部１６は、綿で編まれた円形のリブ付きの 縁１７で作られている。更に、このリブ付き縁１７は、二つ目又は四つ目毎の編 成システムに丈夫な弾性糸又はナイロン−ライクラ等の複合糸を使用し、ウエス トバンド部１６に所望の弾性を付与するように作られる。ダブルリブ付き縁部１ ７を編成する異なる編成システムに異なる色の糸を使用して、ロゴ、サイズ表示 、洗濯方法、その他の情報を編み込むことができる。又は、模様を編み込むこと もできる。 パンティブリーフ９の本体部１０は、ユーザーにぴったりとフィットするよう に比較的目の詰んだ緻密な編地によって編成される。本体部１０は、綿、ナイロ ン、ポリエステル及びナイロン−ライクラ等の複合糸を異なる編成システムの糸 として使用して編成される。異なる糸を使用することによって、編地に異なる腰 と弾性を与えることができる。こうして、本体部１０の上部１８の弾性が増加し たパンティブリーフを製造することができる。本体部１０の下部１９には、上部 １８で使用された編地と実質的に同一の編地が使用される。しかし、本体部の下 部１９においては、更に弾性の強い複合糸を使用したり、場合によっては複数の 編成システムに弾性複合糸 を使用して、生地が指示された箇所に置かれたおむつ２０に更に良好に圧力を及 ぼすようにしてもよい。両方の脚部開口１２と１３の間の股部領域１１には目の 粗い編地が使用され、おむつ２０の中央部を収納・固定するポケット２１を構成 する。 この収納・固定ポケット２１は、前記下部１９と股部１１の編地の残りの部分 によって縁取りされている。上述のように、この編地には、ユーザーの体にぴっ たりとフィットするように、弾性を有する目の詰んだ編地が設けられている。こ うして、両脚部開口１２，１３の間の股部領域１１に設けられたポケット２１内 におむつが安全に固定される。 図示のパンティブリーフは前から見たものであり、脚部開口１２，１３は、前 面はライン２２によって、背面はライン２３によって縁取りされている。これは 、パンティブリーフが背面は幅が広く、前面は幅が狭く製造され、ユーザーによ り良好に適合するようになっていることを示すものである。 丸編機に取付けられたステップモータを使用して、編み目の長さを制御し、パ ンティブリーフの種々の領域に目の粗い編地と目の詰んだ編地を設けることが可 能である。これによって、ポケット２１に隣接した領域においてはユーザーの体 にぴったりと快適にフィットすると同時に、目が粗く編成されたポケット２１が 設けられているので、おむつがずれることが防がれる。 図４は本発明の第２実施例の固定用パンティブリーフ７を示す。このパンティ ブリーフ７は図３に示す実施例と実質的に対応しており、従って、対応する部分 及び同一部分についての説明は省略する。図４のパンティブリーフは、図２を参 照して前述したように、窓５を具えている点が異なっている。図４においては、 一つのみの窓５がパンティブリーフの前面に見えているが、同じような窓をパン ティブリーフの背面に設けることもできる。 図３と４に示された実施例のパンティブリーフ７，９では、実際の縁バンドを 具えていないものとして図示されている。パンティブリーフは丸編機において個 々のユニットとして製造され、編機を離れた後にパンティブリーフはライン２４ に沿って縫合され、同時に脚部開口１２，１３に沿って縫合された弾性部分が設 けられる。図示の実施例では，脚部開口のこの弾性部分は図を簡略にするために 省略されている。 図５は本発明の第３実施例のパンティブリーフ２５を示す。このパンティブリ ーフ２５は実質的に図３の実施例に対応している。パンティブリーフ２５は脚部 ２６を具えた紳士用パンティブリーフの基本モデルとして製造されたものである 。しかし、このパンティブリーフ２５は婦人用パンティブリーフとしても使用可 能である。図３の実施例と同一の部品には同じ符号が付いており、それの詳細な 説明は省略する。このパンティブリーフ２５は、各脚部２６の終端としての縁バ ンド付きで製造される。この脚部の縁バンドは前述のリブ付き縁１７の編地に実 質的に対応するダブルリブ編地として編成される。しかし、この脚部の縁バンド ２７はあまりぴったりし過ぎてはならない。このパンティブリーフ２５は目の粗 い編地による収納・固定用ポケット２１を具えている。このポケット２１は、場 合によっては普通のおむつを収納するために前面及び背面に沿って延びていても よい。紳士用パンティブリーフの別の例では、尿失禁する男性が使用するように 、固定用ポケット２１をパンティブリーフの前面のみに設けてもよい。この場合 、ポケットはこうしたおむつに適合するように、実質的に三角形（図示しない） に形成される。 このパンティブリーフは、股部領域でライン２８に沿って縫合さ れる。この縫合は脚部２６を分離するための切断と同時に行われるが、これが図 示のパンティブリーフにおいて後で行われる唯一の成形作業である。こうして、 切り落としが無いため、結果として材料の屑は皆無である。図５の実施例に、図 ４の実施例のように、窓５を設けることも可能である。 図６は本発明の第４実施例の固定用パンティブリーフ２９を示す。このパンテ ィブリーフ２９は図５の実施例に実質的に対応しているが、収納・固定用ポケッ トの位置が異なっている。パンティブリーフ２９では、使用の際にユーザーの尻 のくぼみに隣接するパンティブリーフの領域に、二つの固定用ポケット３０が設 けられている。従って、このパンティブリーフ２９は、主として老人が臀骨の骨 折を防ぐのに使用する臀部保護具を固定するためのパンティブリーフである。こ の固定用ポケット３０は、本体部１０に編み込まれた弾性を有する緻密な基礎ウ エブに、目の粗い領域として編み込まれている。 このポケット３０を編成する場合、縁部マークを編み込んで、臀部保護ボウル をポケットに収納する前に、それがポケットに正しく位置決めされることを確認 するようにしてもよい。そのようなボウルをポケットに収納するには、例えばベ ルクロテープ等が使用される。この場合、ポケット３０の内側は、それがベルク ロテープのフックとうまく係合するように製造される。別のやり方としては、臀 部保護ボウルをポケット３０の内側に縫い込んでもよい。目の粗い臀部保護ボウ ルを収納するポケットを使用し、該ボウルをポケットの目の粗い編地だけで所定 位置に保持し、ユーザーの体にぴったりフィットする弾性を有する縁部領域の目 の詰んだ編地によってポケット内に固定するようにすることも可能である。ポケ ット３０同士の間の領域には円周方向に延在する弾性糸を編み込んで、高度の弾 性を得て、臀部保護ボウルの固定を改善することも可能である。 図６の実施例を改変して、おむつの固定と共に臀部保護ボウルの固定も行うよ うにすることもできる。図４のような窓５に対応する窓を挿入して、パンティブ リーフ２９を更に改変することもできる。 本発明のパンティブリーフは、丸編機の編成システムに綿糸を使用して大量の 綿糸によって編成することが望ましい。同時に、丸編機の残りの編成システムに 弾性糸や複合糸を使用して弾性を向上させてもよい。このようにして、本体部１ ０と股部１１の両者共が１０〜９０％の、好ましくは８０〜９０％の綿糸を含む パンティブリーフを製造することが可能である。脚部を具えたパンティブリーフ を編成することによって、弾性糸を使用した目の詰んだ編地によるウエストバン ド部分１６，２７が形成され、ユーザーの体に適合するように円形の縁部バンド 又はリブが脚部開口に沿って及びウエストバンド１５の領域に設けられる。この 場合、即時に使用可能な固定用パンティブリーフを作るための縫合は、脚部開口 同士の間にのみ必要である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年５月２４日 【補正内容】 明細書 本発明は、チューブ状の本体部と、該チューブ状本体部の一端に設けられた二 つの脚の開口部の間に位置する股の部分と、他端に設けられたウエストバンド部 分とを具え、前記本体部と股部は丸編地によって一枚ものに製造され、且つ該ブ リーフの一つ又は複数の領域にはより目の粗い編地が使用されている固定用パン ティブリーフに関する。 ラッシェル編で作られ、股部におむつ等を収納して固定するパンティブリーフ は公知である。これらのラッシェル編のパンティブリーフは機械によって製造さ れ、後工程では固定を行うだけで何らの成形も要しない。 丸編によるパンティブリーフも公知である。しかし、丸編パンティブリーフは 日常の用途に使用されるものばかりが知られており、固定用に適したものはない 。丸編パンティブリーフ又は部分的に丸編によって作られたパンティブリーフを 固定用に使用するために、以前に組合せパンティブリーフの使用が提案されてい る。 即ち、米国特許第3,312,981号には、側面の縫合を要しないチューブ状本体部 で作られた固定用パンティブリーフが開示されている。このチューブ状本体部は 股部を形成する平編の部分と共に編成され、該平編部分を本体部に固定すると脚 部開口が形成される。この公知のパンティブリーフは、股部に衛生ナプキンを正 しく収納して固定するために、ウエストバンド部分から下方に股部まで延在する 非伸縮性のひもを具えている。 この米国特許に記載されている固定用パンティブリーフは、三つの別個の部材 を準備し、これらを相互に位置決めして最終的なパンティブリーフを形成する必 要があるので、不便である。これは、製造に時間を要すると共に、別個の部材を 製造し且つこれらを位置決めするにはおおいに正確さが必要である。更にこのパ ンティブリー フは、非伸縮性のひもと、本体部と股部との間の２本の横方向の縫い目のために 、消費者に不快感を与える。その上、このパンティブリーフは、ナプキン用の固 定のためのパンティブリーフとしてのみ利用可能である。 ヨーロッパ特許公開公報EP-A-0,407,100にも固定用パンティブリーフが開示さ れている。このパンティブリーフはチューブ状本体で製造される。ここに開示さ れたパンティブリーフは、その半分の領域に目の粗い編地を具え、サイズの大き いユーザーの前面と背面の形状に合わせるようにしている。このパンティブリー フは、ブリーフの弾性によってパッドやおむつをユーザーに対して保持すること が可能である。しかし、この固定は効果的なものではない。股部に小さな縫い目 が使用されているだけであるのに、ユーザーが動くとこの縫い目がパッドを押し てこれを変位させる傾向を有する。従って、このパンティブリーフは、大きなサ イズのユーザーに合わせて変形可能ではあるが、確実な固定は期待できない。 本発明の目的は、別個のユニットとして丸編によって作られ、後での成形作業 が少なくてすみ且つ物品を確実に固定できる、冒頭に述べたタイプのパンティブ リーフを提供することにより、前述の欠点を解消することにある。 本発明によれば、この目的は、目の粗い編地がブリーフの一つ又は複数の領域 に使用されて収納・固定用ポケットを形成し、その縁部領域は弾性を有する目の 詰んだ編地で構成され、ユーザーの体に快適にフィットすることを特徴とする冒 頭に述べたタイプのパンティブリーフによって達成される。 このパンティブリーフによれば、ヨーロッパ特許公開公報EP-A-0,407,100にも 開示されているように、脚部開口の間の股部を横切る一本の非常に短い縫い目の みを設ければよいので、驚くほど簡単 なやり方で、ユーザーに非常に高い快適性を与えるパンティブリーフを製造可能 である。こうして、丸編機によってパンティブリーフを製造することが可能とな る。脚部開口の間の切断を行った後に必要なことは、股部に前記縫い目を設ける ことと、場合によっては弾性縁を脚部開口に沿って固定することだけである。切 断と縫合は一つの操作で行われる。 請求の範囲 １．チューブ状の本体部（１０）と、該チューブ状本体部の一端に設けられた 二つの脚の開口部（１２，１３）の間に位置する股の部分（１１）と、他端に設 けられたウエストバンド部分（１６）とを具え、前記本体部と股部は丸編機によ って一枚ものに製造された固定用パンティブリーフ（７，９，２５，２９）であ って、前記ブリーフの一つ又は複数の領域には目の粗い編地が使用されて収納・ 固定用ポケット（２１，３０）を形成し、その縁部領域は弾性を有する目の詰ん だ編地で構成され、ユーザーの体に快適にフィットすることを特徴とするパンテ ィブリーフ。 ２．前記収納・固定用ポケット（２１）が、おむつを収納ために脚部開口（１ ２，１３）同士の間のブリーフの股部（１１）に設けられ、本体部（１０）が大 量の綿糸を含む緻密な編地で形成されていることを特徴とする請求項１に記載の パンティブリーフ。 ３．前記本体部（１０）が、使用時に前面（６）となる側に透けた編地の目の 粗いネット状構造を具えた領域（５）を有することを特徴とする請求項１に記載 のパンティブリーフ。 ４．収納・固定用ポケット（２１）の縁部領域を確保するための弾性糸が編み 込まれ、該弾性糸は上方に延びてパンティブリーフ（７，９）の前面（６）と背 面の両方の本体部（１０）に入っていることを特徴とする請求項１に記載のパン ティブリーフ。 ５．前記本体部（１０）が緻密な編地で形成され、使用時にユーザーの臀部の くぼみに隣接して位置する二つの領域に、臀部保護具を収納するための収納・固 定用ポケット（３０）が設けられていることを特徴とする請求項１に記載のパン ティブリーフ。 ６．収納・固定用ポケット（３０）の縁部領域を確保するための 弾性糸が編み込まれ、該弾性糸はパンティブリーフ（２９）の前面（６）と背面 の両方において円周方向に延びていることを特徴とする請求項５に記載のパンテ ィブリーフ。 ７．前記本体部（１０）が、１０〜９０％、好ましくは８０〜９０％の綿糸を 含んでいることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載のパンティブリ ーフ。 ８．脚部開口（１２，１３）及びウエストバンド部（１６）の縁に沿って、該 脚部開口の周囲とウエストバンド部に円い縁バンドを形成するための弾性糸を含 む目の詰んだ編地が使用されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１ 項に記載のパンティブリーフ。 ９．本体部と股部の両方に、円周の一部のみに延在する糸が編み込まれている ことを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載のパンティブリーフ。 １０．収納・固定用ポケット（２１，３０）の内側に、おむつ、臀部保護具等 を固定可能な編地が使用されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１ 項に記載のパンティブリーフ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，Ｔ Ｊ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】 程度が非常に小さくてすむので好ましい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．チューブ状の本体部と、該チューブ状本体部の一端に設けられた二つの脚 の開口部の間に位置する股の部分と、他端に設けられたウエストバンド部分とを 具えた固定用パンティブリーフであって、前記本体部と股部は丸編機によって一 枚ものに製造され、前記ブリーフの一つ又は複数の領域には目の粗い編地が使用 されて収納・固定用ポケットを形成し、その縁部領域は弾性を有する目の詰んだ 編地で構成され、ユーザーの体に快適にフィットすることを特徴とするパンティ ブリーフ。 ２．前記収納・固定用ポケットが、おむつを収納するために脚部開口同士の間 のブリーフの股部に設けられ、本体部が大量の綿糸を含む緻密な編地で形成され ていることを特徴とする請求項１に記載のパンティブリーフ。 ３．前記本体部が、使用時に前面となる側に透けた編地の目の粗いネット状構 造を具えた領域を有することを特徴とする請求項１に記載のパンティブリーフ。 ４．収納・固定用ポケットの縁部領域を確保するための弾性糸が編み込まれ、 該弾性糸は上方に延びてパンティブリーフの前面と背面の両方の本体部に入って いることを特徴とする請求項１に記載のパンティブリーフ。 ５．前記本体部が緻密な編地で形成され、使用時にユーザーの臀部のくぼみに 隣接して位置する二つの領域に、臀部保護具を収納するための収納・固定用ポケ ットが設けられていることを特徴とする請求項１に記載のパンティブリーフ。 ６．収納・固定用ポケットの縁部領域を確保するための弾性糸が編み込まれ、 該弾性糸はパンティブリーフの前面と背面の両方にお いて円周方向に延びていることを特徴とする請求項５に記載のパンティブリーフ 。 ７．前記本体部が、１０〜９０％、好ましくは８０〜９０％の綿糸を含んでい ることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載のパンティブリーフ。 ８．脚部開口及びウエストバンド部の縁に沿って、該脚部開口の周囲とウエス トバンド部に円い縁バンドを形成するための弾性糸を含む目の詰んだ編地が使用 されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載のパンティブリ ーフ。 ９．本体部と股部の両方に、円周の一部のみに延在する糸が編み込まれている ことを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載のパンティブリーフ。 １０．収納・固定用ポケットの内側に、おむつ、臀部保護具等を固定可能な編 地が使用されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか１項に記載のパン ティブリーフ。