JPH08509294A - コラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するためのイムノアッセイ - Google Patents

コラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するためのイムノアッセイ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に対応する合成直鎖状ペプチドを認識する抗体を用いて試料中のコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するためのイムノアッセイに関する。このアッセイにおいて、試料を変性させることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 コラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するための イムノアッセイ 本発明は、コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に相 当する合成直鎖状ペプチドを認識する少なくとも一つの抗体を用いて試料中のコ ラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するためのイムノアッセイに関する。ここ において試料は変性させることが望ましい。 コラーゲンは皮膚、軟骨、および骨の結合組織における重要な構造タンパク 質である。それぞれ3本の鎖からなる11種のコラーゲンが知られている。それ ぞれのコラーゲンはα1、α2、およびα3と称される1−3種類の異なる鎖か らなる(E.Millerら、Methods in Enzymology 144より、Structural and Cont ractile Proteins,L.Cunningham編、Academic Press Inc.1987,p.3-41)。 特に骨や軟骨のような特定の組織の成熟コラーゲンに特徴的な性質は、ヒドロキ シリシルピリジノリンまたはリシルピリジノリンによる隣接する線維の架橋形成 である(D.Fujimotoら、J.Biochem.83(1978),863-867;D.Eyreら、Ann. Rev.Biochem.53(1984),717-748およびD.Eyre,Methods in Enzymology 14 4(1987),115-139)。こうした架橋をコラーゲンの特異的検出のための化学的 なマーカーとして利用できる(Z.Gunja-Smithら、Biochem.J.197(1981),7 59-762)。細胞外コラーゲンが分解した場合、ペプチド側鎖を有するヒドロキシ リシルピ リジノリン若しくはリシルピリジノリン誘導体が、またはリシル若しくはヒドロ キシリシル残基を有する遊離のピリジノリン誘導体が、血液や尿といった体液中 に移行する。したがって、体液におけるこうした化合物の検出は、例えば骨粗鬆 症の場合および骨組織の腫瘍の結果として起こるような、細胞外コラーゲンの分 解の指標となる。尿から単離できる適当な架橋コラーゲン断片を用いた免疫によ って得られるモノクローナル抗体が、上記のようなペプチド側鎖を有するヒドロ キシリシルピリジノリンまたはリシルピリジノリン誘導体の検出のために、WO 8 9/12824に記述された。また、WO 91/08478に記載された方法において、コラーゲ ン検査は、天然の、すなわちin vivoで生じる、コラーゲンの架橋された分解産 物に対する抗体を利用する。 天然起源から分離される上記のようなペプチドの欠点は、試験における抗原 または結合パートナーを再現性よく生産するための信頼性のある起源が存在しな いことである。天然起源から分離されたペプチドのもう一つの欠点は、感染性要 素が混入する危険があることである。 例えば抗原のエピトープに相当するペプチドの化学合成によって、特定の抗 原を得ることができる。このような目的で分子量約700−1500D程度の小 さなペプチドを使用する場合には、免疫原としての作用を有する抗原を得るため にこのようなペプチドをさらに担体分子に結合させる必要がある。この過程で、 担体分子との結合によってエピトープの構造が変化してはならない。したがって 、担体分子との結合は予想されるエピトープ領域から十分離れたペプチド鎖の末 端で予め行なっておく(Laboratory Technics in Biochemistry and Molecular Biology,Synthetic Polypeptides as Antigens,R.H.Burdon および P.H.van Knippenberg編、Elsevier,Amst erdam,New York,Oxford 1988,95-100ページ)。 架橋コラーゲンの天然分解産物に相当する特定の抗原を化学合成するに際し て問題となるのは、化学合成が非常に複雑であるような架橋から生じるヒドロキ シリシルピリジノリンまたはリシルピリジノリン構造である。 したがって、本発明の目的は、競合イムノアッセイにおいてコラーゲンまた はコラーゲン断片に対する抗体の特異的な結合パートナーとして使用するために 、またコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するための競合イムノアッセイに おいて標準曲線または検量線を確立するための標準物質として使用するために、 コラーゲンまたはコラーゲン断片に対する抗体を作成するための特定の抗原を提 供することである。 試料中のコラーゲンまたはコラーゲン分解産物を検出するためには、架橋構 造それ自体を、またはヒドロキシリシル若しくはリシル残基の架橋に由来する、 いわゆる架橋ペプチドを検出する必要があると以前から考えられている。これは 、こうしたヒドロキシリシルピリジノリンまたはリシルピロジノリン構造がコラ ーゲンを特徴づけるためである。このような検出方法の例は、WO 89/12824,WO 91/08478,WO 89/04491およびWO 91/10141に記載される。 驚くべきことに、コラーゲンの非らせんの直鎖状C−末端またはN−末端領 域の配列に対応する合成直鎖状ペプチドを含有す る特定の抗原、結合パートナー、または標準物質を使用するだけで上記の目的を 達成できることが明らかになった。イムノアッセイにおける結合パートナーとし て、標準物質として、または抗体生産における免疫原として、合成直鎖状ペプチ ドを使用する利点は、天然起源のペプチドとは対照的に、合成ペプチドは正確に 定義された構造を再現して作成することができるという点である。さらに、この ような短い合成ペプチドを使用するイムノアッセイは妨害を受けにくい。 このように、本発明は試料においてコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出 するための競合イムノアッセイに関するが、このイムノアッセイの特徴は、コラ ーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に対応する合成直鎖状ペ プチドを含有する結合パートナーを、この合成直鎖状ペプチドと結合可能な抗体 および試料とともにインキュベートし、抗体と結合パートナーとの結合を適当な 方法で定量することである。 試料を変性させること、またはもっと適切に言うならば試料中に存在するコ ラーゲンまたはコラーゲン断片を変性させること、そしてそれによってエピトー プが抗体結合を受け入れやすくすることが特に有益であることが判明した。最も よい方法は、試料を抗体とインキュベートする前に当業者に公知のタンパク質変 性剤で前処理することである。試料と特異抗体との免疫学的反応の妨害を抑え、 または完全に回避するために、変性させた試料を抗体とともにインキュベートす る前に、さらに希釈することが望ましい。こうした目的のために当業者に知られ ているあらゆる試薬が変性剤として適している。2−6Mの濃度のチオシアン酸 カリ ウム(KSCN)および0.5−2Mの濃度の臭化テトラデシルトリエチルアン モニウム(TTAB)が変性に特に適していることが判明した。 試料変性段階を導入することによって、未変性試料とはごくわずかしか結合 しない抗体を利用することが可能になり、さらに言い換えれば、こうした抗体は 変性試料とは非常によく結合する。したがって、このような変性段階を導入した 結果、より多くの抗体がコラーゲンまたはコラーゲン断片の診断用検査に利用可 能である。 さらに本発明は、コラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するための競合イ ムノアッセイにおいて標準曲線または検量線を確立するための標準物質に関し、 コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に対応する合成ペプ チドを含む抗原を含有するという特徴を有する。 さらに同様に、本発明は、コラーゲンまたはコラーゲン断片に対する抗体を 生産するための、コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に 相当する合成直鎖状ペプチドを含有する抗原、およびこうした抗原を用いて生産 される抗体に関する。 コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域のあらゆる連続的なア ミノ酸配列が、合成直鎖状ペプチドとして適している。こうした領域は、Chuら 、Nature 310,337-340(1984),Clickら、Biochemistry 9,4699-4706(1970 ),Morganら、J.Biol.Chem.245,5042-5048(1970)およびBernardら、Bioc hemistry 22,5213-5223(1983)から公知である。5から25アミノ酸 を含んでなるペプチドを使用することが望ましく、特に8から20アミノ酸を含 むものが望ましい。この点について、上記配列が架橋領域を含んでなる必要はな いが、架橋領域とオーバーラップすることも可能である。しかしながら、ヒドロ キシリシルピリジノリンまたはリシルピリジノリン架橋が合成ペプチド中に存在 することは決してない。コラーゲンのC−末端領域由来の合成ペプチドが特に適 していることが判明したが、これはコラーゲンの非らせん状N−末端領域よりも 非らせん状C−末端の方が長いためである。したがってN−末端領域よりもC− 末端領域で、数多くの潜在的エピトープを利用することが可能である。コラーゲ ンのα1鎖のC−末端領域に由来し、配列番号1,2,3,または4に示す配列 を有するペプチドが特に適している。 コラーゲンの分解産物の濃度は、骨溶解の程度に関し重要な診断上の目安と なる。合成直鎖状ペプチドによって、コラーゲンまたはコラーゲン断片を検出す るための競合イムノアッセイを行なうことが可能となる。驚くべきことに、こう したペプチドは、血漿、血清または尿といった天然試料中に存在するコラーゲン 断片と、このようなコラーゲン断片に対する抗体に関して非常によく競合するこ と、したがってこうしたペプチドによって競合試験が可能となることが明らかに なった。コラーゲンまたはコラーゲン分解産物に対する上記のような抗体は、例 えばOrion Diagnostica Company FinlandからテロペプチドICTP[125I]ラ ジオイムノアッセイキットとして市販されている。しかしながら、本発明にした がって合成直鎖状ペプチドを用いて上記抗体を作成することが可能であり、望ま しい。 競合イムノアッセイに用いるために、合成直鎖状ペプチドを固相に結合した 結合パートナーとしてそのまま使用することができるが、第2の成分と結合させ ることも可能である。第2の成分との結合は、直鎖状ペプチドのN−末端および C−末端アミノ酸を介して行なうことが望ましい。さらに、ペプチドと第2の成 分との間にスペーサーを挿入することができる。第2の成分は、例えば、ペプチ ドを間接的に固相に結合させるために機能することができる。このような例は当 業者に公知である。ウシ血清アルブミンにペプチドを結合させ、その結合産物を 吸着作用によってプラスチック管のような固相に結合させることが望ましい。ま た、ペプチドをビオチンに共有結合させることも可能である。次に、予め固相に 結合したアビジンまたはストレプトアビジンと結合させることによって固相に付 着させる。例えば、2以上のペプチドがアルブミン、イムノグロブリン、β−ガ ラクトシダーゼ、ポリリシンのようなポリマー、またはEP-A-O 545 350に記載さ れたようなデキストラン分子、あるいはラテックスのような粒子と結合するよう な競合比濁阻止イムノアッセイ(TINIA)において、第2の成分は2以上の ペプチドの担体としても機能することができる。担体分子当り30から40のペ プチド分子を結合することが望ましい。ペプチドを、標識を表す成分と結合する こともできる。これらすべての検査変法の例は当業者に公知である。 検査手順において、抗体を試料および合成直鎖状ペプチドを含有する結合パ ートナーと同時にまたは順次続けてインキュベートすることができる。次に、結 合した抗体または非結合抗体の量を常法により定量する。例えば、使用する抗体 それ自体を標識し てもよく、このような標識は結合または非結合抗体の測定標準として直接的に機 能する。例えば、上記抗体のFc部分に対するような、結合または非結合抗体に 対する第2の標識抗体を使用することもできる。TINIAのような凝集試験、 またはFPIA(蛍光偏光イムノアッセイ)(W.Dandlikerら、J.Exp.Med.1 22(1965),1029)、EMIT(エンザイムマルチプライドイムノアッセイ)( Gunzerら、KontakteIII(1980),3-11)およびCEDIA法(Hendersonら、Cl inical Chemistry 32(1986),1637-1641)が、例えば、結合または非結合抗体 の量を測定するための競合試験の変法として機能することも可能である。本発明 のペプチドが抗体との結合について試料と競合する特定の結合パートナーとして 使用するのに特に適していることが判明した。配列番号1,2,3または4に示 す配列を有する合成直鎖状ペプチドが特に望ましい。 どの程度の抗体が結合パートナーと結合したかを定量した後、このような抗 体の結合度合は試料中の抗原量の指標となるので、同様に処理された標準物質と 比較することによって、常法により試料中の抗原の正確な量を定量することがで きる。 天然材料から単離されたコラーゲン分解産物を標準物質として使用すること は可能である。しかしながら、これらはある一定の内在的な可変性によって特徴 づけられる。本発明の合成直鎖状ペプチドを含有する抗原の方が、標準物質とし て適していると判明した。この場合、標準物質の抗原は、上記ペプチドのみから 構成されてもよく、または例えばペプチドの水溶性を高めるために機能する適当 な担体と結合した上記ペプチドからなってもよい。 ペプチドおよび担体を含んでなる標準物質を作成するために、コラーゲンの非ら せん状C−末端またはN−末端領域の配列に対応する直鎖状ペプチドを合成し、 適当な結合法によって、そのN−末端またはC−末端アミノ酸を介して担体分子 と結合させる。担体分子当り1または2以上のペプチドを結合させることができ る。結合はスペーサーを介して行なうことも選択できる。凝集試験のようなある 一定の目的のために、異なる配列を有する2以上の本発明のペプチドを担体分子 に結合させることは、特に、本発明の抗原を使って作成されずしたがって通常2 以上のエピトープを認識するポリクローナル抗体を試験に使用する場合には、有 益であると考えられる。 コラーゲン分解産物に対する既知の抗体を競合アッセイにおいて抗体として 使用することができる。本発明の直鎖状合成ペプチドを含有する抗原を用いて得 られた抗体は、特に適している。 免疫のために、コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の1ま たは2以上の配列に対応する直鎖状合成ペプチドを、キーホールリンペットヘモ シアニン、ウシ血清アルブミン、またはエデスチンのような適当な担体タンパク 質に結合することが望ましい。 このような抗原または免疫原を作成するために、まず直鎖状ペプチドを常法 により化学的に合成する。次に、マレインイミドヘキサン酸N−ヒドロキシスク シンイミドエステルを用いて、合成ペプチドをN−末端アミノ基を介して前記の 担体タンパク質に結合させる。驚くべきことに、配列番号1,2,3または4に 示す配列を有する合成直鎖状ペプチドは競合試験法に適した抗体の 生産に特に適していることが明らかになった。 コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に相当する合成 直鎖状ペプチドを含有する本発明の抗原によって、本発明のペプチドのみならず 、体液中に存在するコラーゲンの分解産物も認識する抗体を得ることが可能とな る。 したがって、本発明はさらに、本発明の抗原によって免疫し、そして免疫し た動物の血清から求める抗体を公知の方法により単離することによる、コラーゲ ンまたはコラーゲン断片に対する抗体の生産方法に関する。求める抗体は、担体 タンパク質、特にセファロースに結合した配列番号1,2,3または4に示す配 列を有するペプチドに対する免疫吸着によって単離することが望ましい。 本発明の望ましい主題は、本発明の抗原により免疫し、免疫した動物の脾細 胞を不死化させ、求める抗体を産生する不死化脾細胞をクローニングし、および クローン化細胞から、またはクローン化細胞の培養上清から抗体を単離すること によって、コラーゲンまたはコラーゲン断片に対する単クローン性抗体を生産す る方法である。 通常免疫に使用される動物により、免疫を行なう。マウスまたはウサギの使 用が望ましい。例えばハイブリドーマ法(KohlerおよびMilstein,Nature 256 (1975),495-497)のような当業者に公知の方法によって、またはエプスタイ ン−バール(Epstein-Barr)ウイルスによるトランスフォーメーション(EBV トランスフォーメーション)によって、免疫した動物の脾細胞を不死化する。求 める抗体を生産する不死化細胞を検出するために、一 般的なイムノアッセイとして培養上清試料を免疫に使用した本発明の抗原ととも にインキュベートし、抗体がこの抗原と結合するかどうか調べる。 さらに本発明は、本発明の方法によって得られるポリクローナルおよびモノ クローナル抗体に関する。 上記のようなポリクローナルおよびモノクローナル抗体は、免疫のために使 用した本発明のハプテンと反応するのみならず、コラーゲンとも、体液中に見い だされるコラーゲンの自然分解産物ともよく反応する。試料中に存在するコラー ゲンまたはその断片は変性させることが望ましく、それによってほとんどの場合 、本発明の抗体の結合が相当に向上する。 したがって、本発明の抗体をコラーゲンまたはコラーゲン断片の定量のため の検査手順において使用することができる。 それゆえ本発明はさらに、コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端 領域の配列に対応する合成直鎖状ペプチドを認識する少なくとも一つの抗体を用 いて試料中のコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するためのイムノアッセイ であって、試料を変性させることを特徴とするイムノアッセイに関する。本発明 の直鎖状ペプチドをさらに使用する上記の競合イムノアッセイが最も適している ことが判明した。本発明の抗体の使用は決して競合イムノアッセイに限定されな い。抗体はサンドイッチイムノアッセイのような他の検査形式にも使用すること ができる。現時点の技術水準で得られる抗体を、例えば上記のイムノアッセイに おける第2の抗体として使用することができる。これら二つの抗体が同一の結合 部位について相互に競合しないよう注意することだけ は必要である。 さらに本発明は、抗体を組織試料とともにインキュベートし、この抗体に結 合するコラーゲン分解産物を定量することによって骨溶解を定量するための、本 発明のポリクローナルまたはモノクローナル抗体の使用に関する。 本発明はさらに、第1の試薬中にはタンパク質変性剤を含有し、これとは別 に第2の試薬中にはコラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列 に対応する合成直鎖状ペプチドを認識する抗体を含有する、試料中のコラーゲン またはコラーゲン断片を検出するための組合せ試薬に関する。試薬は水性で、好 ましくは緩衝化された溶液の状態(この場合、免疫学的反応を妨害しない当業者 に公知のあらゆる一般的な緩衝液を上記の緩衝液として使用することができる) 、または乾燥した、好ましくは凍結乾燥した混合物の状態(水のような適当な溶 媒を添加することによってこの混合物を再構成することができる)で存在する。 また、妨害を減らす物質、タンパク質または界面活性剤といった他の一般的 な検査添加剤も含有することができる。試薬の組合せはさらに、コラーゲンの非 らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に対応する合成直鎖状ペプチドも抗 体の結合パートナーとして含有する。合成直鎖状ペプチドは担体と直接結合して もよく、または固相との結合を仲介する第2の成分と結合してもよい。こうした ペプチドは標識を表す成分と結合することも可能である。 さらに、標準曲線または検量線を確立するための標準物質が、コラーゲンの 非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列に 対応する合成ペプチドを含む抗原を含有する第3の試薬中に存在してもよい。 本発明は配列表とともに以下の実施例によってより詳細に説明される。 配列番号1は、9アミノ酸からなる本発明のペプチドの配列を示し、ここで、X aaは不定のアミノ酸を表す。 配列番号2は、16アミノ酸からなる本発明のペプチドの配列を示す。 配列番号3は、10アミノ酸からなる本発明のペプチドの配列を示す。 配列番号4は、13アミノ酸からなる本発明のペプチドの配列を示す。 実施例1 ペプチド合成 配列表の配列番号2および3に示すコラーゲンアミノ酸配列の部分配列を有 するペプチドを、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)固相ペプチド合 成によって、a)Labortec SP 640 ペプチド合成機、またはb)Zinsser 分析用 SMPS 350 ペプチド合成機で合成する。 a)アセチル−Ser-Ala-Gly-Phe-Asp-Phe-Ser-Phe-Leu-Pro-Gln-Pro-Pro-Gln-Gl u-Lys-アミド(配列番号 2)の生産 以下のFmocアミノ酸誘導体のそれぞれを4.0当量ずつ、記載の順序で使用 する: Lys 第三ブチルオキシカルボニル保護基を有する Glu 第三ブチルエステル保護基を有する Gln 側鎖保護基無し Pro 側鎖保護基無し Pro 側鎖保護基無し Gln 側鎖保護基無し Pro 側鎖保護基無し Leu 側鎖保護基無し Phe 側鎖保護基無し Ser 第三ブチルエーテル保護基を有する Phe 側鎖保護基無し Asp 第三ブチルエステル保護基を有する Phe 側鎖保護基無し Gly 側鎖保護基無し Ala 側鎖保護基無し アセチル 無水酢酸 アミノ酸またはアミノ酸誘導体をN−メチルピロリドンに溶解する。 0.87mmol/gの保持量を有する3gの4−(2',4'−ジメトキシ フェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂上で(Tetrahedron Letters 28(1987),2107)ペプチドを合成する(JACS 95(1973),1328)。Fmocアミ ノ酸誘導体に関して4.4当量のジシクロヘキシルカルボジイミドおよび4.8 当量のN−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用いて、反応溶媒としてジメチルホ ルムアミド中で、60分間カップリング反応を行なう。カップリング収率はイソ プロパノールで洗浄した合成用樹脂 上で、Kaiserテスト(Anal.Biochem.34(1970),595)によってモニターする 。これが完全な変換を示さない場合には、上記の条件で再カップリングさせて変 換を完了させる。合成の各段階の後で、ジメチルホルムアミド中20%のピペリ ジンを用いて20分以内にFmoc基を切断する。樹脂の保持量は、各回のピペリジ ン処理後、遊離されたフルベン基のUV吸収によって定量される。合成後、保持 量はなお0.68mmol/gである。 ペプチドを合成用樹脂から遊離させ、酸に不安定な保護基を80mlのトリ フロロ酢酸、5mlのエタンジチオール、2.5gのフェノール、2.5mlの m−クレゾールおよび5mlの水を用いて室温で60分以内に切断する。 次に、反応溶液を減圧濃縮する。残留分をジイソプロピルエーテルにとり、 0.5−2時間激しく撹拌した後、濾過する。次にこれを、溶出剤として0.5 %酢酸を用いてSephadex G15でのゲル濾過クロマトグラフィーによって予備的に 精製する。続いて、得られた粗精製標品を濾過し、100%緩衝液A(水、0. 1%トリフロロ酢酸)から100%緩衝液B(60%アセトニトリル、40%水 、0.1%トリフロロ酢酸)への濃度勾配を用いてNucleosil RP18(カラム4 0mm x 250mm 300オングストローム、5μm)上で調製用HPLCによっ て120分以内に単離する。溶出された標品を高速原子衝撃質量分析(FAB-MS) によって同定する。 b)Ala-Gly-Phe-Asp-Phe-Ser-Phe-Leu-Pro-Gln(配列番号 3)の合成 0.47mmol/gの保持量を有する30mgの4−(2 ',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂SA 5030 (Advanced Chemtech Company製)上で、ペプチドを合成する。下記のFmocアミ ノ酸誘導体のそれぞれ140μmolを、2回、それぞれの場合についてジメチ ルホルムアミドDMF中140μmolの1−ヒドロキシベンゾトリアゾールお よびDMF中10μmolのN,N−ジイソプロピルカルボジイミドとともに、 構築されるべき固相−結合ペプチドに結合させた: Glu トリチル保護基を有する Ser 第三ブチル保護基を有する Asp 第三ブチル保護基を有する Pro 側鎖保護基無し Leu 側鎖保護基無し Phe 側鎖保護基無し Gly 側鎖保護基無し Ala 側鎖保護基無し カップリング時間は30分および40分とした。切断時間は20分とし、5 0%ピペリジンDMF溶液を用いて行なった。洗浄段階は、DMFを用いて各反 応段階後に8回行なった。 予め濾過して溶媒を除去しジクロロメタンおよびメタノールで洗浄しておい た樹脂を、90%トリフロロ酢酸、3%チオアニソール、3%エタンジチオール および3%チオクレゾールを含む1mlの溶液を用いて20分および140分処 理することによってペプチドを遊離させた。集めた濾液に15mlの冷ジイソプ ロピルエーテルを添加することによって産物を沈澱させ、濾過によって単離した 。残渣を50%酢酸に溶解し、凍結乾燥した。HP LCによれば79%の純度で8mgの白色凍結乾燥標品が得られた。FAB質量 分析によって同一性を確認した。 配列番号 4のCys-Gly-Ser-Ala-Gly-Phe-Asp-Phe-Ser-Phe-Leu-Pro-Glnの 配列を有するペプチドも、同様の方法で合成した。 実施例2 ペプチドの活性化 マレインイミドヘキサノイル−N−ヒドロキシスクシンイミド(MHS)に よるアシル化によって、実施例1a)にしたがって合成されたペプチドを活性化 する。このために、0.1mmolのペプチドを20mlの0.1mol/lリ ン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、0.1mmolMHSを6mlジ オキサンに溶解した溶液と混合し、20℃で20分間撹拌する。次に、pH値を 氷酢酸でpH4に調整し、反応混合物をただちに凍結乾燥する。凍結乾燥標品を 5mlの水に溶解し、100%A(水、0.1%トリフルオロ酢酸)から100 %B(99.9%アセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸)への溶離勾配を 用い 50x300mm)で、調整用HPLCによって精製する。 実施例3 活性化ペプチドを担体タンパク質に結合させることによる免疫原の作成 活性化ペプチドをキーホールリンペットヘモシアニン(KL H)、ウシ血清アルブミン(BSA)、およびβ−ガラクトシダーゼ(βGal )とカップリングさせることについて述べる。実施例2にしたがってMHSで活 性化されたペプチドをカップリングするために、担体タンパク質は遊離のSH基 を有する必要がある。β−Galは自然の状態でこれを有しているため、さらに 前処理する必要はない。KLHおよびBSAの場合には、リジン残基のε−アミ ノ側鎖のNH2基を、N−スクシンイミジル−S−アセチルチオプロピオン酸( SATP)で処理して誘導体化し、これによってSH基に変換する。 こうして、天然型と比較してSH基の増加した担体タンパク質が得られる。 このために、500mlの0.1mol/lリン酸カリウム緩衝液(pH8.5 )に溶解した1.39gのKLHに、113.51mgのSATP(10mlジ オキサンに溶解)を20分間で滴下して添加する。20℃で30分間撹拌した後 、反応溶液のpH値を0.1mol/l水酸化ナトリウムを用いてpH8.5に 再調整し、さらに24時間撹拌する。次に、溶液をAmiconセル(メンブランYM 10)によって100mlに濃縮し、3x24時間、各回につき、31の0.1 mol/lリン酸カリウム緩衝液(pH8.5)/0.05mol/l塩化ナト リウムに対して透析した後、凍結乾燥する。 S−アセチル保護基を切断するために、481mgのKLH−SATP凍結 乾燥標品を20mlの0.1mol/lリン酸カリウム緩衝液(pH8.5)/ 0.05mol/l塩化ナトリウムに溶解し、直前に調製した0.5mlの1m ol/lヒドロキシルアミン溶液と混合し、20℃で90分間撹拌する。 実施例2にしたがって得られた7.23molの活性化ペプチド(4ml水 に溶解)を誘導体化した担体タンパク質に加え、20℃で20時間撹拌する。次 に、濁りの生じた溶液を2回、1lの0.1mol/lリン酸カリウム緩衝液( pH8.5)/0.05mol/l塩化ナトリウムに対して透析する。透析物を 遠心分離し、透明な上清をデカントして、凍結乾燥する。 実施例4 直鎖状コラーゲン断片に対するポリクローナル抗体の作成 実施例3で得られた免疫原を用いて、5頭のヒツジをそれぞれ公知の方法に より免疫した。この免疫原は、I型コラーゲンのα鎖の配列のうちアミノ酸番号 892から907に対応する、配列番号 2に示す配列を有するペプチドを含有 していた。KLHまたはβ−ガラクトシダーゼは、担体タンパク質として機能し た。フロイント完全アジュバントに溶解した免疫原を用いて動物を一ヶ月間隔で 免疫した。用量は動物個体当り、免疫処置当り500μgとした。初回免疫から 4カ月後に血液試料を採取し、得られた抗体のコラーゲン断片との反応について 調べた。 抗血清のコラーゲン断片との反応を検出するためのELISA 以下の材料お よび試薬を使用した: ミクロタイタープレートMaxisorp F96,Nunc Company コーティング緩衝液:50mM炭酸ナトリウム(pH9.6) 0.1%NaN3 インキュベーション緩衝液:10mMリン酸ナトリウム(pH 7.4) 0.1%Tween 20 0.9%NaCl 1%ウシ血清アルブミン 洗浄溶液:0.1%Tween 20 0.9%NaCl タイタープレートの各ウェルに、コーティング緩衝液中に10μg/mlの コラーゲン断片を含有する溶液100μlを容れた。コラーゲン断片は、骨起源 のヒトコラーゲンをEP-A-O 505 210の説明にしたがってプロテアーゼ消化するこ とによって調製した。振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、洗浄溶 液で3回洗浄した。 抗血清を1:4000にインキュベーション緩衝液で希釈し、100μlず つをミクロタイタープレートのウェル中で振盪しながら室温で1時間インキュベ ートした。次に、ウェルを洗浄溶液で3回洗浄した。 ヒツジ−IgGのFc部分に対するウサギ抗体と西洋ワサビペルオキシダー ゼとの複合体をインキュベーション緩衝液で12.5mU/mlの濃度に希釈し 、ミクロタイタープレートの各ウェルに100μl上記を容れる。振盪しながら 室温で1時間インキュベートした後、タイタープレートを洗浄溶液で3回洗浄す る 。 100μlの基質溶液を添加して、透明な色が生じるまでインキュベートす る(10−60分)。405および492nmでの測定の差異として、吸光度を 測定する。 ほとんどの動物の血清が、固相上でコラーゲン断片との強い反応を示した。 免疫しなかった動物の血清は同一条件下で弱い測定シグナルしか示さなかった。 結果を表1に示す。 実施例3の免疫原によって、同様の方法によりマウスを免疫し、抗血清を得 た。三つの抗血清223/20、241/13、および242/2が特に適して いた。抗血清223/20は、KLHに結合した配列番号 4に対応するデカペ プチドを用いて免疫されたマウスから得られた。 抗血清241/13は、KLHに結合した16アミノ酸の長さの配列番号 2に対応するペプチドを用いて免疫されたマウス から得られた。 抗血清242/2は、βGalに結合した16アミノ酸の長さの配列番号 2に対応するペプチドを用いて免疫されたマウスから得られた。 実施例5 競合試験による体液中のコラーゲンおよびその分解産物の定量 96穴ミクロタイタープレートのウェルを、EP-A-O 344 578のストレプトア ビジン(PBS中1μg/mlの溶液を100μl)を用いて4℃で一晩コーテ ィングし、なお遊離の非特異的結合サイトを300μlのBSA(ウシ血清アル ブミン、10mg/ml)とともに室温で2時間インキュベートすることによっ てブロックする。 実施例1b)にしたがって調製された、配列番号 3に示す配列を有するデ カペプチドを、D−ビオチニル−ε−アミドカプロン酸−N−スクシンイミドエ ステル(Boehringer Mannheim,カタログ番号1008960)を用い、製造業 者の説明書にしたがって、そのアミノ末端でビオチニル化する。ビオチニル化し たペプチドを10ng/mlの濃度でPBS、0.05%Tween 20、1%BSA に溶解し、ウェル当り10μlを1時間インキュベートすることによって、スト レプトアビジンでコーティングしたミクロタイタープレートに結合させる。次に 、未結合のペプチドをPBS,0.05%Tween 20で3回洗浄することによって 除去する。 検査すべき試料(血清、血漿または標準物)の150μlを 、それぞれ、実施例4で得られた本発明の抗体150μlとともに37℃で2時 間(または4℃で一晩)インキュベートする。この混合物100μlをそれぞれ 、ミクロタイタープレートのウェル内の結合したデカペプチドに添加し、37℃ で60分間インキュベートする。試料とともにインキュベートした後、なお結合 していない抗血清の抗体過剰分だけが、固定化されたデカペプチドと結合するこ とができる。 PBS/0.05%Tween 20で3回洗浄後、結合した抗体を次にウサギ抗− ヒツジIgG−POD複合体(Boehringer Mannh ベートすることによって検出する。 164人の患者の血清を本発明の試験を用いて測定した(MTP競合試験) 。結果は、ラジオイムノアッセイ(RIA)で定量されたデータと関連性があっ た。このRIA ICTP(テロペプチドICTP[125I]、Orion Diagnosti ca Company,Finnlandより入手)は、酵素的消化および生化学的方法によって調 製、単離された、架橋されたコラーゲン断片に基づいている。第1図から、本発 明の方法が結果的にRIA値とよく相関する測定値を与えることが理解され、こ のことは本発明の方法が臨床的に相応するデータを与えることを意味する。0. 959の相関係数が決定された。 実施例6 コラーゲン由来のC−末端ペプチドの定量に関する変性剤の影響 配列番号 3に対応するビオチニル化されたデカペプチドを 、実施例5に記載のようにストレプトアビジンでコーティングしたミクロタイタ ープレートに結合させる。 別に、Risteli(1993)にしたがって調製されたコラーゲンの断片であるC −末端テロペプチド(CTX)をミクロタイタープレート(Nunc,Maxisorb)の 表面に吸着させた。このために、1μg/mlのCTXを含有する溶液100μ lをミクロタイタープレートの各ウェル内で4℃で一晩インキュベートする。遊 離の非特異的結合サイトを300μlウシ血清アルブミン(10mg/mlPB S)とともに室温で2時間インキュベートすることによってブロックする。 CTX溶液を試料として使用する。この試料をPBS溶液のみ(対照)、3 Mチオシアン酸カリウム(KSCN)を含有するPBS、または1%臭化テトラ デシルトリエチルアンモニウム(TTAB)を含有する溶液のいずれかで前処理 する。等量のCTX溶液および緩衝液溶液を混合し、1時間インキュベートする 。 に希釈したが、これは変性剤を希釈しないと抗体の免疫反応性に影響する可能性 があるためである。 このようにして前処理された試料100μlを、デカペプチドまたはCTX のいずれか一方で上記のようにコーティングされたミクロタイタープレート中で 、室温で1時間、マウスポリクローナル抗体の溶液100μlとともにインキュ ベートする。結合 とによって除去した。ヒツジ抗−マウスF(ab)−POD複合体(Boehringer Mannheim GmbH,カタログ番号1172808) 出した。 実施例4に記載したマウス223/20、241/13および242/2か ら得られた抗血清を、使用前に0.05%Tween 結果を表2にまとめて示す(測定吸光度)。変性剤のないPBS中のCTX はマウス血清242/2と有意な競合を示すのみである。変性剤KSCNおよび TTABの使用は、あらゆる場合に、たとえ変性剤なしでは有意な競合を示さな かった抗血清との競合についても、激しい競合の増加をもたらす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザイデル,クリストフ ドイツ連邦共和国 ディー―82362 ヴァ イルハイム,シュタインシュトラーセ 6 ビー番地 (72)発明者 エシッグ,ウルリッヒ ドイツ連邦共和国 ディー―82152 プラ ネッグ,ヨセフ―フォン―ヒルシュ―シュ トラーセ 51番地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域に対応する合成直鎖状 ペプチドを含む一つの結合パートナーを、その合成直鎖状ペプチドと結合可能な 抗体および試料とともにインキュベートし、抗体と結合パートナーとの結合を適 当な方法で測定する、試料中のコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するため の競合イムノアッセイであって、試料を変性させることを特徴とするイムノアッ セイ。 2.合成直鎖状ペプチドがコラーゲンの非らせん状C−末端領域の配列に対応す る、請求項1記載の方法。 3.合成直鎖状ペプチドが5から25アミノ酸からなり、好ましくは8から20 アミノ酸からなる、請求項1および2のいずれか1項記載の方法。 4.合成ペプチドが配列番号1,2,3または4に対応する、請求項1から3の いずれか1項記載の方法。 5.試料を抗体とインキュベートする前に変性させる、請求項1記載のイムノア ッセイ。 6.TTABまたはKCSNを変性剤として使用する、請求項1記載のイムノア ッセイ。 7.試料を変性させ、コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配 列に対応する合成直鎖状ペプチドを認識する少なくとも一つの抗体を用いて試料 中のコラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するためのイムノアッセイ。 8.タンパク質変性剤を第1の試薬中に含有し、これとは別に第2の試薬中に、 コラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端 領域の配列に対応する合成直鎖状ペプチドを認識する抗体を含有する、試料中の コラーゲンまたはコラーゲン断片を検出するための組合せ試薬。 9.試薬が、さらにコラーゲンの非らせん状C−末端またはN−末端領域の配列 に対応する合成直鎖状ペプチドを含有する、請求項8記載の組合せ試薬。
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