JPH0850890A - アルカリ電池セパレータ用複合膜 - Google Patents

アルカリ電池セパレータ用複合膜

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JPH0850890A
JPH0850890A JP6187060A JP18706094A JPH0850890A JP H0850890 A JPH0850890 A JP H0850890A JP 6187060 A JP6187060 A JP 6187060A JP 18706094 A JP18706094 A JP 18706094A JP H0850890 A JPH0850890 A JP H0850890A
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JP
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membrane
hydrophobic
hydrophilic
flat
flat membrane
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JP6187060A
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Masaya Fukuya
正哉 福家
Katsuhiko Hamanaka
克彦 濱中
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域からな
る複合膜が複数枚積層されてなる複合膜において、親水
性の平膜領域同志と疎水性の平膜領域同志が各々重なり
部分を有することを特徴とするアルカリ電池セパレータ
用複合膜。 【効果】 親水性部分と疎水性部分の界面が表裏連通し
ないことで、ニッケル・亜鉛電池などのアルカリ電池に
おいて樹枝状結晶の生長を抑制することができ、電池の
長寿命化をはかることができる。また過充電時に正極か
ら発生する酸素ガスが、セパレータを介して負極に到達
しやすくなり、負極におけるガス吸収が容易なものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニッケル・カドミウ
ム、ニッケル・水素、ニッケル・亜鉛電池等のアルカリ
電池に用いられるセパレータに適する新規なアルカリ電
池セパレータ用多孔膜及び複合膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ニッケル−亜鉛電池などのア
ルカリ電池においては全体が親水性であるセパレータが
用いられるのが常であった。例えば、特開昭55−83
159号公報のように、微孔性フィルムの微孔内にセル
ロースを形成させたセパレータや、特開昭57−550
64号公報のように、疎水性の微孔性膜の少なくとも一
面にセルロースエステル並びにポリビニルアルコールよ
りなる群から選択されたポリマーを被覆させたセパレー
タ等が使用されていた。
【0003】しかしこのような膜では、過充電時に正極
から発生する酸素ガスがセパレータを介して負極に到達
することができず、負極におけるガス吸収が困難なもの
になっていた。酸素ガスの吸収反応が円滑に進行しなけ
れば、酸素ガスが電池外に放出されるので、その酸素の
生成に費やされた電気量だけ負極板の充電が余分に進行
し、ついには負極板から水素が発生するにようになる。
そして、負極板から水素ガスが発生すると酸素と水素が
電池外に放出されて電解液中の水分が失われるという不
都合が生じる。また、負極板を過充電することは樹枝状
結晶の生長を促進する要因の一つと考えられるので、内
部短絡が起こり易くなり、電池の長寿命化を阻む原因と
なっていた。
【0004】このような問題点を解決するものとして、
例えば、特開昭58−18871号公報のように親水性
多孔膜に孔を設けたセパレータや、特開平4−4557
号公報のように有機繊維不織布にヒドロゲルを形成する
高吸液性高分子を保持させ、その上にアルカリ難溶性の
高分子薄膜を形成したセパレータ等があるが、このよう
な膜では設けた孔や、孔となる隙間が大きすぎ、充放電
を繰り返しているうちに生成した沈殿活物質が孔や隙間
に侵入し、内部短絡を起こしてしまい、電池寿命の短い
ものとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の点に鑑みて、本
発明の課題は上記の様な欠点のないアルカリ電池セパレ
ータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記欠点
について検討した結果、本発明に到達した。本発明は、
親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域からなる複合膜
が、複数枚積層一体化してなる積層複合膜において、親
水性の平膜領域同志と疎水性の平膜領域同志が各々重な
り部分をもつことをことを特徴とするアルカリ電池セパ
レータ用積層複合膜である。
【0007】本発明で親水性の平膜領域とは、本発明の
セパレータ積層複合膜を後述の電気抵抗測定において、
イオンが該膜を透過することができる部分のことを言
う。ここでイオンが透過するとは、後述の電気抵抗測定
方法において、少なくとも電気抵抗が0.3Ω×100
cm2 /枚以下、好ましくは0.1Ω×100cm2
枚以下、さらに好ましくは0.05Ω×100cm2
枚以下であることである。
【0008】ここでいう電気抵抗の測定とは、電解液に
苛性カリ水溶液(比重1.31g/cm3 )を使用し、
該水溶液に各複合膜をあらかじめ室温で1時間以上浸漬
した後取り出し、Ni板を電流電極に、Cd板を電圧電
極にして電圧を測定し、電気抵抗を算出する。本発明で
疎水性の平膜領域とは、本発明のセパレータ積層複合膜
を上述の苛性カリ水溶液(比重1.31g/cm3 )に
1時間以上浸漬した場合において、該膜が通気性を有す
る部分のことを言う。ここで通気性を有するとは、複合
膜の片方の面から圧力2kg/cm2 、好ましくは圧力
1kg/cm2 、さらに好ましくは0.5kg/cm2
以下でエアーを吹き込んだ時、他方の面からエアーが出
てくることである。
【0009】本発明に用いられる微多孔性平膜として
は、親水性、疎水性のいずれの膜でも構わないが、機械
的強度や寸法安定性の面から、疎水性の膜とすると好ま
しい。微多孔性平膜の素材としては、ポリエチレン系、
ポリプロピレン系などのポリオレフィン系樹脂や、ポリ
フッ化ビニリデン系、ポリテトラフルオロエチレン系な
どのフッ素系樹脂、セルロースアセテート、ポリエステ
ル等、あるいはこれらを組み合わせた系からなる樹脂が
素材として好ましく、中でも、アルカリ電池用セパレー
タとして用いた場合耐薬品性に優れ、さらに価格の面か
らポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。該微多孔性平
膜を2枚以上を積層することにより、デントライトが生
成した場合、デントライトの結晶先端が積層界面に一旦
衝突することにより、その生長が大きく阻害される他、
引張強度が向上する上、ピンホールが減少する。
【0010】前記の微多孔膜性平膜への親水性の平膜領
域あるいは疎水性の平膜領域の形成パターンはスリット
状、円状、楕円状、多角形状などいずれの場合でもよい
が、膜面に平均して存在していることが望ましい。膜面
上の疎水性の平膜領域は、多すぎたりパターンが大きす
ぎると、電極の有効面積が減少し、電池性能上好ましく
なく、また少なすぎると過充電時に正極から発生する酸
素ガスがセパレータを介して負極に到達しにくくなり、
負極におけるガス吸収が困難となる。従って、膜面上の
疎水性の平膜領域は面積で全体の1〜50%、好ましく
は2〜30%、さらに好ましくは5〜20%がよい。ま
た、疎水性の平膜領域の大きさはそのパターンの内接円
の半径が3mm以下、好ましくは2.5mm以下、さら
に好ましくは2mm以下がよい。一方、膜面上の親水性
の平膜領域のパターンが大きすぎると過充電時に正極か
ら発生する酸素ガスが効率よく集められないので、大き
さは、そのパターンの内接円の半径が30mm以下、好
ましくは20mm以下、さらに好ましくは15mm以下
がよい。
【0011】本発明の積層複合膜の平均孔径は、樹枝状
結晶の成長を抑制するために、5μm以下、好ましくは
1μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下であるこ
とがよい。孔径が大きくなるほど、孔を通って樹枝状結
晶が生長しやすく、特に5μmより大きくなると電池寿
命の低下につながりやすい。また、本発明の積層複合膜
の厚みは高密度電池の要求から200μm以下、好まし
くは150μm以下、さらに好ましくは100μm以下
であることがよい。
【0012】尚、以下の様にすると、負極におけるガス
吸収を容易とするだけでなく、ニッケル・亜鉛二次電池
等を組んだ場合、過充電時に発生する樹枝状結晶の生長
の抑制効果が向上される。すなわち、前記の複合膜にお
いて、親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の界面が積
層複合膜の片面から他面へ表裏連通しないように複数枚
積層一体化されたものとする。こうすることにより、親
水性の平膜領域同志の重なり部分でイオンが透過し、疎
水性の平膜領域に集められた酸素ガスが、疎水性の平膜
領域同志の重なり部分を通って輸送され、また、親水性
の平膜領域と疎水性の平膜領域の界面を積層複合膜の厚
さ方向に沿って生長してきた樹枝状結晶は、積層界面に
おいて厚さ方向の親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域
の界面が一旦途切れるためにさらに効果的に抑制され
る。このとき、親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の
重なり部分が多すぎると複合膜中のデッドスペースが多
くなる。したがって、積層時にとなり合う膜の、疎水性
の平膜領域同志の重なり部分は、好ましくは、0.1〜
50%、より好ましくは0.2〜20%、さらに好まし
くは0.5〜10%がよい。また、親水性の平膜領域と
疎水性の平膜領域の重なり部分は1〜60%、好ましく
は2〜50%、さらに好ましくは5〜40%がよい。
【0013】以下、本発明の複合膜の製造方法について
説明する。まず微多孔性平膜を得るが、その方法として
は、例えば熱可塑性樹脂に溶剤、可塑剤、無機微粉体等
を混合、成形後、可塑剤、溶剤及び無機微粉体を抽出及
び乾燥を施し、場合により延伸を施したりする方法、ま
たは熱可塑性樹脂に溶剤、可塑剤等を混合、成形後、可
塑剤、および溶剤を抽出及び乾燥を施し、場合により延
伸を施したりする等の方法が挙げられる。前者の具体的
な方法としては、例えば、ポリエチレン樹脂、無機微粉
体、有機液状体の混合組成をそれぞれ5〜70容量%、
10〜55容量%、20〜75容量%とし、ヘンシェル
ミキサー等の通常の混合機で混合した後、押出機等の溶
融混練装置により混練し、得られた混練物を押出成形等
により50〜300μmの厚さに成形する。さらに、該
成形物から有機液状体の溶剤を用いて有機液状体を抽出
し、引続き無機微粉体の抽出溶剤にて無機微粉体を抽出
し微多孔性平膜を得る方法などがある。
【0014】上述の微多孔性平膜を複数枚積層一体化さ
せる場合は、前記微多孔性平膜複数枚を積層し、熱をか
けながらロール延伸する方法、熱板接着法、インパルス
接着法、超音波接着法などの熱接着法による方法、延伸
による一体化処理法等を行うことができる。微多孔性平
膜の積層一体化は、下記の親水化、又は疎水化処理の前
後いずれでも構わないが、親水性の平膜領域と疎水性の
平膜領域が表裏連通していない構造とする場合は、積層
一体化の前に親水化、又は疎水化処理を行い、後述の積
層方法により積層一体化を行うとよい。
【0015】次に、微多孔性平膜に親水性平膜領域又は
疎水性平膜領域を形成させる方法について述べる。親水
化、又は疎水化処理については、疎水性の微多孔性平膜
に親水性平膜領域を施す処理をしても、親水性の微多孔
性平膜に疎水性平膜領域を施す処理をしても構わない。
例えば、疎水性の微多孔性平膜に親水性の平膜領域を形
成させる方法としては、基本となる疎水性の微多孔性
平膜に、吸水性ポリマーの有機溶媒溶液や水溶液を用い
て凸版印刷、孔版印刷等の印刷法で親水性の部分を形成
させる方法や、あらかじめ吸水性ポリマーが含浸しな
いように微多孔性平膜に保護を施した後、吸水性ポリマ
ーの有機溶媒溶液や水溶液に膜をディッピングするなど
の浸漬法等により該吸水性ポリマーの有機溶媒溶液や水
溶液を染み込ませた後、該保護を取り除く方法等により
基本となる積層一体化した微多孔性平膜に親水性の平膜
領域と疎水性の平膜領域を形成させる方法が挙げられ
る。また、親水性の微多孔性平膜に疎水性の平膜領域を
形成させるために、基本となる親水性微多孔性平膜に、
パラフィンワックス、シリコン樹脂、フッ素樹脂等を用
いて孔版印刷等を行う方法等がある。
【0016】親水性の部分を形成するためには、吸水性
のポリマーを用いるとよい。吸水性ポリマーとしては、
例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアミン、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸や架橋
型ポリアクリル酸ソーダ、架橋型ポリアクリル酸カリウ
ム、架橋型ポリアクリル酸アンモニウム、架橋型ポリア
クリル酸メチル、架橋型ポリアクリル酸エチル、架橋型
ポリメタクリル酸メチル、架橋型ポリメタクリル酸エチ
ル、マレイン酸エチル等のヒドロゲル形成高分子や、澱
粉、セルロース及び、セルロース誘導体などがあげられ
る。
【0017】なかでも、価格、性能面において、セルロ
ース及びセルロース誘導体が望ましい。セルロースまた
はセルロース誘導体としては、セルロースの水酸基の一
部または全部がエステル化されたアセチルセルロース、
ニトロセルロースやプロピオン酸、酪酸、リン酸、硫
酸、フタル酸等のセルロースエステルや酢酸酪酸セルロ
ース、酢酸硝酸セルロースのような混合エステルや、セ
ルロースの水酸基の一部または全部がエーテル化された
メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースなどがあげられる。
【0018】疎水性の微多孔性平膜の孔内における親水
性ポリマーの乾燥時における配置量すなわち含量が該微
多孔性平膜の空孔体積の100容量%に満たないもので
あっても、電解液に接するとポリマーが膨潤するので空
孔内がポリマーで充填され、アルカリ電池セパレータと
しての機能を発揮するようになる。その配置量は、ポリ
マーの種類や微多孔性平膜の性質により異なるので、条
件に併せて適宜決定すれば良いが、微多孔性平膜100
重量部に対して0.01〜100重量部とすれば良い。
【0019】次に、上記の親水化あるいは疎水化された
複合膜を、親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の界面
が表裏連通しない様に複数枚積層一体化する方法につい
てのべる。このとき、図2、図4に示すように同じパタ
ーンでできた親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域から
なる複合膜をパターンをずらして、あるいは一定角度回
転させて積層する方法、図3に示すように違うパターン
の親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域からなる微多孔
性平膜を積層する方法等を用いると好ましい。
【0020】また、親水化または疎水化処理された複合
膜の積層一体化の方法としては、パターン印刷膜の親水
性部分同志を接着剤で接着する方法、または/および、
疎水性部分同志を熱熔着する等の方法がある。
【0021】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を説明するが、こ
れに限定されるものではない。尚、実施例における試験
方法は次の通りである。 1)膜厚 ダイヤルゲージにて測定(最小目盛り1μm) 2)平均孔径 ASTM F−316−80に準拠し、エタノールを使
用し、ハーフドライ法にて評価した。 3)電気抵抗 電解液に苛性カリ水溶液(比重1.31g/cm3 )を
使用し、該水溶液に各複合膜をあらかじめ室温で1時間
浸漬した後取り出し、Ni板を電流電極に、Cd板を電
圧電極にして電圧を測定し、電気抵抗を算出した。 4)気体透過性 ASTM F−316−80に準拠し、蒸留水にて複合
膜を浸漬し、窒素ガスが2kg/cm2 以下にて泡とな
って出てくる場合を良好とした。 5)電池組立性 ニッケル・亜鉛電池組立の際、20個の電池を作製した
時、電池の不良発生が2個以上を不良、1個以下を良と
した。 6)電池寿命 1.5×4cmの正・負極板を交互に重ね合わせたニッ
ケル・亜鉛電池を作製し、1/15C(容量AHの1/
15の電流)充電、1/5C放電にて初期の80%容量
までの劣化サイクルが150回以上の場合を良好、20
0回以上の場合を最も良好とした。
【0022】
【参考例1】微粉珪酸22重量%とジオクチルフタレー
ト44重量%をヘンシェルミキサーで混合し、これに粘
度平均分子量30万のポリエチレン樹脂34重量%を添
加し、再度ヘンシェルミキサーで混合した。該混合物を
30mmφ二軸押出機に450mm幅のTダイスを取り
付けたフィルム製造装置で厚さ100μmの平膜状に成
形した。
【0023】成形した膜を、1,1,1ートリクロルエ
タン中に10分間浸漬し、ジオクチルフタレートを抽出
した後乾燥し、さらに60℃の25%苛性ソーダ中に6
0分間浸漬して、微粉珪酸を抽出した後乾燥し、乾燥し
た膜を2枚重ねて115℃にて機械方向に一軸に5倍ロ
ール延伸を施し、厚み80μmの積層一体化した微多孔
性平膜を得た。
【0024】
【参考例2】粘度平均分子量30万のポリエチレン樹脂
34重量%と流動パラフィン66重量%とを30mmφ
二軸押出機に450mm幅のTダイスを取り付けたフィ
ルム製造装置で厚さ100μmの平膜状に成形した。成
形した膜を、1,1,1ートリクロルエタン中に10分
間浸漬し、流動パラフィンを抽出した後乾燥し、115
℃にて一軸延伸を施し、5倍延伸して厚み40μmの微
多孔膜を得た。
【0025】また、この微多孔膜2枚をロールプレスに
より接着し、厚さ80μmの積層一体化した微多孔性平
膜を得た。
【0026】
【参考例3】粘度平均分子量30万のポリエチレン樹脂
34重量%と流動パラフィン66重量%とを30mmφ
二軸押出機に450mm幅のTダイスを取り付けたフィ
ルム製造装置で厚さ120μmの平膜状に成形した。成
形した膜を、1,1,1ートリクロルエタン中に10分
間浸漬し、流動パラフィンを抽出した後乾燥し、115
℃にて一軸延伸を施し、約3倍延伸して厚み80μmの
微多孔性平膜を得た。
【0027】
【参考例4】参考例1の微多孔性平膜を得る方法におい
て、微粉珪酸、溶剤を抽出した後乾燥した膜を、1枚の
み機械方向に一軸に5倍延伸を施し、厚み40μmの微
多孔性平膜を得た。
【0028】
【参考例5】参考例2の微多孔性平膜を得る方法におい
て、2枚積層する前の状態の膜を取り出し、厚み40μ
mの微多孔性平膜を得た。
【0029】
【実施例1】参考例1で得られた積層一体化した微多孔
性平膜にアセチルセルロース(半井タスク製)を乳酸エ
チルに7wt%溶解させた溶液を孔版印刷法にて吸引を
施しながら図1に示したように円状に塗布し、積層一体
化した微多孔性平膜にアセチルセルロース/乳酸エチル
溶液を染させ、苛性ソーダにてケン化処理を行い、約一
日風乾してアルカリ電池用セパレータ複合膜を得た。図
1において、疎水性部分の直径は1.5mm、親水性部
分の内接円の半径が1mm、疎水性部分面積は、膜全体
の面積の20%である。
【0030】得られた複合膜の物性を表1に示す。
【0031】
【実施例2】参考例2で得られた微多孔性平膜を使用し
た以外は、実施例1と同様にしてアルカリ電池セパレー
タ用複合膜を得た。得られた積層複合膜の物性を表1に
示す。
【0032】
【実施例3】参考例4で得られた微多孔性平膜にアセチ
ルセルロース(半井タスク製)を乳酸エチルに7wt%
溶解させた溶液を孔版印刷法にて吸引を施しながら図3
に示したようにスリット状に塗布し、該積層一体化した
微多孔性平膜にアセチルセルロース/乳酸エチル溶液を
染み込ませた後、スリットの角度が直角になるように2
枚の印刷膜を積層し、乾燥させ、苛性ソーダにてケン化
処理を行い、約一日風乾してアルカリ電池セパレータ用
複合膜を得た。得られた複合膜の親水性の平膜領域同志
の重なり部分の面積は複合膜全体の80%、疎水性の平
膜領域同志の重なり部分の面積は複合膜全体の1%、親
水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の重なり部分の面積
は膜全体の19%であった。得られた膜の物性を表1に
示す。
【0033】
【実施例4】参考例5で得られた微多孔性平膜を使用し
た以外は、実施例3と同様にしてアルカリ電池セパレー
タ用積層複合膜を得た。得られた膜の物性を表1に示
す。
【0034】
【比較例1】参考例5で得られた微多孔性平膜を2枚積
層せずに用いた以外は実施例3と同様な方法で作製した
ときの物性を表1に示す。電池組立性が不良になった
が、これはピンホールによる導通不良と思われる。ま
た、電池寿命は、非常に劣るものであった。
【0035】
【比較例2】参考例3で得られた微多孔性平膜を用いた
以外は実施例3と同様な方法で作製したときの物性を表
1に示す。電池組立性が不良になったが、これはピンホ
ールによる導通不良と思われる。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明のアルカリ電池セパレータ用複合
膜は、親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域からなるの
で、過充電時に正極から発生する酸素ガスを効率よく集
め、セパレータを介して負極に到達しやすく、負極にお
けるガス吸収が容易である。また、複数枚の膜を積層一
体化してなるので、アルカリ電池において内部短絡させ
長寿命化を阻む原因となっていた樹枝状結晶の生長を抑
制することができ、また、ピンホールの解消された、機
械的強度の充分なものである。
【0038】更に、親水性の平膜領域と疎水性の平膜領
域からなる複合膜が、親水性の平膜領域と疎水性の平膜
領域の界面が膜を表裏連通しない様に積層されたもので
あると、樹枝状結晶の生長の抑制効果が一層改善され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ電池用セパレータの一例を示
した図。
【図2】本発明のアルカリ電池用セパレータのうち、親
水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の界面が膜を表裏連
通しない様に積層されたものの一例を示した図。
【図3】本発明のアルカリ電池用セパレータのうち、親
水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の界面が膜を表裏連
通しない様に積層されたものの一例を示した図。
【図4】本発明のアルカリ電池用セパレータのうち、親
水性の平膜領域と疎水性の平膜領域の界面が膜を表裏連
通しない様に積層されたものの一例を示した図。
【符号の発明】
1 親水性部分 2 疎水性部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域か
    らなる複合膜が、複数枚積層一体化してなる積層複合膜
    において、親水性の平膜領域同志と疎水性の平膜領域同
    志が各々重なり部分をもつことをことを特徴とするアル
    カリ電池セパレータ用複合膜
  2. 【請求項2】 請求項1において、親水性の平膜領域同
    志と疎水性の平膜領域同志が各々重なり部分をもち、か
    つ親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域との重なり部分
    を有することを特徴とするアルカリ電池セパレータ用複
    合膜。
  3. 【請求項3】 親水性の平膜領域と疎水性の平膜領域が
    平面上に規則的に配列されていることを特徴とする請求
    項2に記載のアルカリ電池セパレータ用複合膜。
JP6187060A 1994-08-09 1994-08-09 アルカリ電池セパレータ用複合膜 Withdrawn JPH0850890A (ja)

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JP6187060A JPH0850890A (ja) 1994-08-09 1994-08-09 アルカリ電池セパレータ用複合膜

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