JPH08508878A - 真核生物における遺伝子転移のためのトランスポジション・アセンブリー - Google Patents

真核生物における遺伝子転移のためのトランスポジション・アセンブリー

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JPH08508878A JP6522836A JP52283694A JPH08508878A JP H08508878 A JPH08508878 A JP H08508878A JP 6522836 A JP6522836 A JP 6522836A JP 52283694 A JP52283694 A JP 52283694A JP H08508878 A JPH08508878 A JP H08508878A
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Abstract

(57)【要約】 真核細胞のリボソーム核DNAに関心のあるDNAフラグメントを転移するためのトランスポジション・アセンブリー。挿入手段、真核細胞、前記トランスポジション・アセンブリーを含む医薬組成物並びに前記DNAフラグメントをインビトロで転移するプロセスもまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 真核生物における遺伝子転移のための トランスポジション・アセンブリー 本発明は、関心のある遺伝子の、細胞または真核生物のゲノム中への転移(tr ansfer)を可能にするトランスポジション・アセンブリー(transposition asse mbly)に関する。そのようなアセンブリーは、遺伝子治療の目的に特に有用であ る。 関心のある遺伝子の真核ゲノムへの組込み(integration)に活用され得る多 くのエレメントが、従来技術の論文の中に記載された。慣用されているエレメン トは、組込み型ベクター(integrative vector)、例えばレトロウィルスベクタ ー、または非組込み型ベクター、例えばアデノウィルスベクターである。しかし ながら、これらの従来技術のベクターは、利点を有するのみではない。 事実、レトロウィルスベクターは、細胞ゲノム中に非特異的様式で、ランダム に組込まれる。従って、細胞に必須である遺伝子の不活性化、または腫瘍増殖を 起こし得る腫瘍遺伝子の活性化、のいずれかに関連する挿入性突然変異誘発の危 険性は、ヒトの遺伝子治療にその使用を企図する以前には、無視され ることができない。 非組込み型ベクターに関する限り、それらは、細胞ゲノム中へのそれらの非組 込みを理由とする不安定性に関連する不利を被り、このことは、それらの定期的 な繰り返しの投与を必須とさせる。人間に対して行うことを意図する遺伝子治療 の枠組み内で、このことは長期的には、定期的に治療される患者において、組換 えウィルスに対する免疫化の問題を生ずるという危険を生み出す。 より最近記述された第3のタイプの方法は、相同組換えにより、関心のある遺 伝子の、細胞ゲノムの定められた位置への転移を可能にする。しかしながら、相 同組換えの技術は、再び、多くの技術的困難に直面する。さらに、非相同組換え の事象が同様に生じ、その結果、挿入性突然変異誘発の危険性が維持される。 さらに、従来技術は長い間、真核生物におけるリボソームDNA(rDNA)の編 制(organization)および発現のスキームを確立していた(Reeder、Trends Gen et.1990,6,390-395)。一般的に言うと、rDNAは、対に編制された転写単 位の複数コピーにより形成される。1つの転写単位は、リボソームの構成 に加わる18Sまたは16S、5−8Sおよび28Sまたは26S rRNAを それぞれコードする遺伝子(下記で、18S rRNA遺伝子などと称される) から構成される。各遺伝子は、その正確な役割が未だ明らかにされていない転写 された配列により、次に続くものから分離される。転写単位の中に含まれる3つ のrRNA遺伝子は、1つの単位を次に続くものから分離する、非転写領域中の 上流に位置するユニーク・プロモーター(unique promotor)の制御下に置かれ ている。rRNAの単位は、rRNA前駆体(pre-rRNA)の長い分子中のRNA ポリメラーゼIにより転写され、それは続いて成熟して、リボソーム・サブユニ ットに関連する3つの基本的タイプのrRNAを生ずる。 多くの論文が、真核生物のrDNA中に、外来性の遺伝要素(foreign geneti c elements)が頻繁に存在することを報告した。これらの遺伝要素の中で、クラ スIまたはIIのイントロン、および例えばクラスR1、R2またはR3のレトロ ポゾンが言及され得る。これらの外来性要素の存在は、rDNAの転写単位の分 画を可能な限り不活性化し得る。これは、それらを含む生物の生命に重大な帰結 を有するよう には見えない。この現象は、特に、ショウジョウバエ(drosophila)で記述され た。 クラスIおよびIIのイントロンは、CechとBassにより定義された(1986,Annu .Rev.Biochem 55,599-629)ようなクラスのそれぞれの特徴を示す構造的要素 を形成する、保存された配列の存在により定義される。幾人かの著者が、クラス IおよびIIの特定のイントロンが移動性(mobile)であることを観察した。それ らは複製されることができ、それらを欠く(イントロン-)遺伝子のコピー中に 特異的に転移され得る。このトランスポジションのプロセスは、挿入位置の観点 から、少なくとも大多数の場合、特異的であることが判明した。 今までに特徴づけられた60個ほどのクラスIのイントロンの中で、大多数は 、ミトコンドリアおよび葉緑体の遺伝子の中に局在している。従来技術は、3つ のケースのみであるが、核の遺伝子中のクラスIの移動性イントロンの存在につ いて言及している。これらのイントロンは、下等な真核生物のrRNA遺伝子の 3種のレベルで証明され、それぞれ、テトラヒメナの幾つかの株の26S rR NA遺伝子(KanとGall,1982,Nucl.Acids Res.,10,2809-2 821)およびフィサルム・ポリセファルム(Physarum polycephalum)のカロリナ (Carolina)株の26S rRNA遺伝子(MuscarellaとVogt,1989,Cell,56 ,443-454;この移動性イントロンは、下記でイントロン3と称されている)、 および最後に、ニューモシスティス・カリニイ(Pneumocystis carinii)の16 S rRNA遺伝子(Edmanら、1988,Nature 334,519-522)においてである。 今まで、高等な真核生物のrRNA遺伝子に割り込むイントロンの存在を証明す ることはできなかった。 Physarum polycephalumのイントロン3は、最も特徴づけされている。その移 動性は、実験的に証明された(MuscarellaとVogt,1989,Cell,56,443-454) 。このイントロンは、160アミノ酸のタンパク質を一部分コードする(Muscar ellaら、1990,Mol.Cel.Biol.,10,3386-3396)。推定されている翻訳の開始 コドンは、イントロンの上流、即ち、イントロンの5’末端に隣接するエクソン 配列の3’末端に位置する。このイントロン3によってコードされるタンパク質 は、挿入領域に存在する少なくとも18塩基対(bp)の標的配列を認識するエン ドヌクレアーゼであり、イントロン3の挿入部位のレベルでこ の配列を正確に開裂することができる(MuscarellaとVogt,1989,Cell,56,44 3-454)。 エンドヌクレアーゼにより認識される標的配列は、下記の配列を含む: イントロン3のトランスポジションは、イントロン3に特異的にコードされて いるエンドヌクレアーゼによる、特定の標的配列の認識によって開始され、その 後、二本鎖DNA分子をこの特定配列のレベルで切断し、こうして挿入部位を遊 離させると想定される。次に、挿入部位の5’および3’末端のフランキング配 列(flanking sequences)を含む繊維の交換、イントロン配列のコピーおよび組 換えによって、イントロン3は、イントロン-rRNA遺伝子のコピー中に、正 確な部位特異的様式で挿入される。一旦、イントロン3がイントロン-遺伝子の コピー中に挿入されると、エンドヌクレアーゼにより認識される標的配列は、以 下のような様式のイントロン配列により割り込まれる: 他方、レトロポゾンは、同様に、ある種の真核生物のrDNA中に存在してい るように見える。一般的に言うと、レトロポゾンは、特にそれらのヌクレオチド 配列のレベルで、非常に大きく非常に不均一な(heterogeneous)群を形成する 。レトロポゾンは、レトロウィルスに関連する要素で、長末端反復(LTR)を欠 くものを意味すると理解されている。それらは、例えば、逆転写酵素のような、 レトロウィルスのタンパク質と相同性を有するタンパク質をコードすることがで きる、1個以上のオープンリーディングフレームを含む(Jakubczakら、1991,P roc.Natl.Acad.Sci.USA,88,3295-3299)。 一定の数の非哺乳動物の真核生物、特に昆虫において、挿入の顕著な特異性を 有するレトロポゾンは、rRNA遺伝子のレベルに局在することが見い出された 。これらの或るものの移動性が、観察された。幾つかのファミリー(特に、R1 、R2およびR3)が、rRNA遺伝子中へのそれらの特異的挿入部位のファン クション(function)として定義された。 クラスR1およびR2のレトロポゾンは、ボンビクス・モリ(Bombyx mori) のレトロポゾンR1BmおよびR2Bmにより(XiongとEickbush、1988,C ell,55,235-246;XiongとEickbush、1988,Mol.Cell.Biol.,8,114-123;Xi ongら、1988,Nucl.Ac.Res.,16,10561-10573)、またドロソフィラ・メラノ ガスター(Drosophila melanogaster)のレトロポゾンR1DmおよびR2Dm (Jakubczakら、1990,J.Mol.Biol.,212,37-52)により、特に説明されてい る。それらは、その中心的部分が、逆転写酵素ファミリーと相同性を有する大き なサイズのタンパク質をコードし得るオープンリーディングフレームを含む。Xi ongとEickbushは、Bombyx moriのレトロポゾンR2Bmによってコードされるタ ンパク質が、さらにエンドヌクレアーゼ活性を有することを報告している(1988 ,Cell,55,235-246)。このヌクレアーゼは、昆虫ゲノムの28S rRNA 遺伝子中に位置するR2Bmの挿入領域に含まれる標的配列を、認識し開裂する 。 R3と称される、新規なクラスのリボソームのレトロポゾンが、最近証明され た。この要素によりコードされるタンパク質は、未だ特徴づけらていない。しか しながら、スカリア・コプロフィラ(Scaria coprophila)のrDNA中への、 要素R3の特異的挿入領域が、記述された(Kerrebrockら、J.Mol.Biol., 1989,210,1-13)。 レトロポゾンに加えて、それらを記述する著者により時々レトロポゾンという 名前の下に称された、多数の可動遺伝要素(mobile genetic elements)がある が、その中で、レトロウィルスタンパク質のファミリー、特に逆転写酵素と相同 性を有するタンパク質をコードすると示されたものは未だなかった。このタイプ の要素は、それらを含む生物のrRNA遺伝子の十分に確定された配列のレベル に、等しく見い出された(例えば、Backら、1984,EMBO J.,3,2523-2529を参 照)。 驚くべきことに、一方で、そのデータが入手可能である2つの可動遺伝要素(Physarum polycephalumのイントロン3およびBombyx moriのレトロポゾンR2B m)によりコードされるエンドヌクレアーゼによって認識される標的配列、およ び他方で、エンドヌクレアーゼをコードすると未だ示されておらず従来技術に開 示された特定の可動遺伝要素の挿入領域(Jakubczakら、1991,Proc.Natl.Aca d.Sci.USA,88,3295-3299;PaskwitzとCollins、1989,Nucleic Acid Res.1 7,8125-8133;Kerrebrockら、1989,J.Mol.Biol.,210,1-13;KanとGall、1 9 82,Nucleic Acid Res.,10,2809-2821;Edmanら、1988,Nature,263,519-52 2)が、種々の哺乳動物、特にヒトおよびマウスのrRNA遺伝子に保存されて いることが現在見い出された。従って、テトラヒメナ、Pneumocystis cariniiお よびPhysarum polycephalumの移動性イントロン、およびBombyx moriのR2Bm レトロポゾン、およびScaria coprophilaのR3の、挿入領域の配列は、哺乳動 物のrRNA遺伝子に同一に保存されている。他方、レトロポゾンR1Dmおよ びR1Bmの挿入領域の配列は、相同であるが、哺乳動物の28S rRNA遺 伝子に存在する配列と同一ではない。 結果として、本発明は、関心のあるDNAフラグメントの真核宿主細胞への転 移を意図したトランスポジション・アセンブリー(transposition assembly)に 関し、該アセンブリーは、その中に関心のある該DNAフラグメントが挿入され る可動遺伝要素により本質的に形成される組込みカセット(integration casset te)を含み;該組込みカセットは、該宿主細胞のリボソーム核DNAの中に位置 する特異的挿入部位の中に、部位特異的様式で組込まれることが可能である。 本発明によるトランスポジション・アセンブリーは、関心のあるDNAフラグ メントの、細胞ゲノムの確定された非必須領域中への組込みを可能にする利点を 有する。そのようなアセンブリーは、遺伝子治療の目的に特に有用である。 本発明の目的のために、組込みカセットは、それ自身を部位特異的メカニズム により、核rDNAの中に、特に28S、18Sまたは5−8S rRNA遺伝 子のレベルで組込む能力を有する、可動遺伝要素を含まねばならない。より正確 には、この可動遺伝要素は、その配列が、宿主細胞の核rDNA中に同一または 非同一の様式で保存されている挿入領域に位置する挿入部位中に、それ自身を組 込まねばならない。 より良い理解のために、用語「挿入部位」は、可動遺伝要素が挿入される、2 個のヌクレオチドの間の場所を定義する、と明記される。同様に、「挿入領域」 は、部位特異的トランスポジションに要求される挿入部位の5’および3’末端 でのヌクレオチド配列を意味すると理解される。一般的に言うと、それぞれの可 動遺伝要素は、それに特異的な挿入領域を有する。レトロポゾンR1Bmおよび R1dm に関して上述したように、宿主細胞中の挿入領域は、同一の様式で、(起源であ る生物の)天然の挿入領域の配列を含むことは要求されない。従って、真核宿主 細胞における該可動遺伝要素の挿入領域の配列は、天然の挿入領域の配列との、 80%より大きい、有利には90%より大きい、および好ましくは95%より大 きい相同性を示す。 可動遺伝要素は、クラスIまたはIIの移動性イントロン、およびクラスR1 R2またはR3のレトロポゾンのようなレトロポゾンの中から、有利に選択され る。 可動遺伝要素は、機能性フラグメントまたは該要素の変種(variant)により 形成されることができる。機能性フラグメントは、完全な要素の組込まれる能力 を保存した、あらゆるフラグメントを意味すると理解される。変種は、要素の天 然のヌクレオチド配列に関して1つ以上の突然変異、特に、これらの突然変異が 機能を変化させないという条件の下に、1つ以上のヌクレオチドの置換、付加ま たは欠失を含むことができる。 より詳しくは、可動遺伝要素は、下記の中から選択される: −Physarum polycephalumCarolina株のイントロン3、該イントロンのフラ グメントまたは変種、 −テトラヒメナのクラスIの移動性イントロン、該イントロンのフラグメント または変種、 −Pneumocystis cariniiのクラスIの移動性イントロン、該イントロンのフラ グメントまたは変種、 −Bombyx moriのレトロポゾンR2Bm、該レトロポゾンのフラグメントまた は変種および、 −Scaria coprophilaのレトロポゾンR3、該レトロポゾンのフラグメントま たは変種。 この可動遺伝要素の中の、インテグラーゼをコードし得るオープンリーディン グフレームの全部または一部の存在は、好ましい特徴である。 一般的に言うと、インテグラーゼは、可動遺伝要素のトランスポジションに、 特に真核細胞の核rDNA中のその挿入部位のレベルで、直接的または間接的に 関与することを可能にする、酵素活性を有するタンパク質を意味するものとして 理解される。 有益には、インテグラーゼは、特に以下により形成されることができる: (1)それをコードする可動遺伝要素の挿入領域に含まれる、特定の標的配列を 認識でき、かつ該標的 配列を開裂できる、エンドヌクレアーゼ活性を有するタンパク質、または (2)逆転写酵素のファミリーと相同性を有するタンパク質。 例えば、Physarum popycephalumのイントロン3により一部分コードされるエ ンドヌクレアーゼについて言及することができる。このエンドヌクレアーゼは、 その標的配列を認識しDNA分子をこの特定配列のレベルで開裂するときに、イ ントロン3のトランスポジションを開始する。 Bombyx moriのレトロポゾンR2Bmによりコードされるタンパク質について 同様に言及することができる。該タンパク質のエンドヌクレアーゼ活性は、恐ら く、その特定の挿入領域のレベルでのR2Bmのトランスポジションに関連する が、そのメカニズムについては今日までわかっていない。 関心のあるDNAフラグメントは、遺伝子工学の慣用されている技術により、 可動遺伝要素中に導入される(introduced)ことができる。それは、可能性のあ るインテグラーゼをコードするオープンリーディングフレームの中または外側に 、組込まれることができる。 本発明の特に有利な局面によると、関心のあるDNAフラグメントは、インテ グラーゼの発現を妨げるように、オープンリーディングフレームに挿入される。 これは、宿主細胞のゲノム中での、組込みカセットの制御不能な増殖を回避する ために、安全面での特徴を導入する。 この場合、本発明によるトランスポジション・アセンブリーに使用される可動 遺伝要素の特異的インテグラーゼは、その特異的挿入領域中に組込みカセットの トランスポジションを可能にするのに十分な時間の間、一時的な(transitory) 様式で、宿主細胞に供給されるべきである。タンパク質を真核細胞に途中で(in trans)供給する手段は、多数あり、当業者に公知である。 例えば、本発明によるトランスポジション・アセンブリーは、ベクター(以下 に定義されるような)中に導入されることができ、トランスポジション・アセン ブリーに存在する可動遺伝要素の特異的インテグラーゼの発現カセットをさらに 含む。 別の様式では、真核宿主細胞は、インテグラーゼの発現カセットを含むヘルパ ーベクターと並行してトランスフェクトされることができるか、またはイ ンテグラーゼは、精製された形態で宿主細胞に供給されることができる。 関心のあるDNAフラグメントは、病原性タンパク質への翻訳を阻害するよう に、アンチセンスRNA、例えば病原性転写物と二重らせん(duplex)を形成可 能な病原性遺伝子の相補的RNA配列を産生するためにRNAに転写され得る、 あらゆるフラグメントであることができる。病原性遺伝子とは以下のものである : (1)真核細胞に存在しない遺伝子、例えば、病原性生物(細菌、ウィルスまた は寄生生物)のゲノム中に存在する遺伝子、または (2)相同性遺伝子または突然変異した相同性遺伝子、例えば、腫瘍遺伝子であ り、これは通常の真核細胞に存在するが通常には発現されず、その異常に誘導さ れた発現は、癌のような疾患を引起こすことができる。 それに代わる様式では、関心のあるDNAフラグメントは、関心のあるタンパ ク質および、好ましい様式では、その発現の不存在または異常な量もしくは突然 変異形態での発現が遺伝子的疾患と関連する、タンパク質をコードすることがで きる。 関心のあるDNAフラグメントは、成熟タンパク質またはこれの前駆体をコー ドすることができる。最初のケースでは、それは、タンパク質の発現を細胞中の 様式で発現可能にする、成熟タンパク質をコードする配列を含む。最後のケース では、関心のあるDNAフラグメントは、宿主細胞の前記タンパク質の分泌を可 能にするシグナル配列を同様に含むことができる。関心のあるDNAフラグメン トは、起源が様々な配列を融合して生ずるキメラタンパク質をコードすることが できる。 関心のあるDNAフラグメントによりコードされ得るタンパク質の例は、以下 ものを含む: −サイトカイン、例えば、αインターフェロン、γインターフェロンおよび種 々のタイプの成長因子、 −膜レセプター、例えば、細胞の表面から内部にシグナルを伝達するのに関連 するレセプター、および病原性生物により認識されるレセプター、例えば、Tリ ンパ球の表面に存在し、HIVウィルス(ヒト免疫不全ウィルス)のエンベロー プ糖タンパク質により認識されるCD4レセプター、 −酵素、例えば、単純ヘルペスウィルスI型(HSV−1)のリボヌクレアー ゼおよびチミジンキナ ーゼ(TK)。後者は、哺乳動物細胞のTK酵素に関しヌクレオシドの特定のア ナログ、例えばアシクロビア(acyclovir)またはガンシクロビア(gancyclovir )に対し優れた親和性を有する。酵素TK−HSV−1は、これらのアナログを ヌクレオチドの前駆体に転換する。これらの毒性な前駆体は、次に、細胞のDN A中に、複製の状態で組込まれる(incorporated)。この組込みは、癌細胞のよ うな分裂している細胞(cells in division)を、特異的に殺させる。 −酵素活性の阻害剤、例えば、α1アンチトリプシン、アンチトロンビンIII 、プロテインCおよび病原性生物の特異的なプロテアーゼ阻害剤、 −凝固因子、例えば、因子VIII、因子IXおよびトロンビン、 −イオンチャンネルに関わるタンパク質、例えば、プロテインCFTR(嚢胞 性線維症トランスメンブレン・コンダクタンス・レギュレイター(Cystic Fibro sis Transmembrane Conductance Regulator))、 −病原性遺伝子により産生されるタンパク質の活性を阻害し得るタンパク質、 例えば、腫瘍抑制抗原p53、 −生物学的機能を変化させるために突然変異され た病原性タンパク質の変種(variants)、例えば、標的配列に連結(linkage) するための天然ウィルスタンパク質と競合し、ウィルス遺伝子の発現活性を阻害 し得る、HIVウィルスの調節タンパク質TATのトランスに優性な突然変異体 (transdominant mutants)および、 −宿主細胞の免疫を増大させる抗原性エピトープ。 関心のあるDNAフラグメントは、生物学的性質が修飾されている関心のある タンパクを発現させるために突然変異され得る。例えば、活性部位の358位の メチオニン残基がロイシンで置換されているα1抗トリプシンの変種である。そ のような変種は、炎症条件のような酸化条件において機能しうる。 いったん組込みカセットが宿主細胞のrDNAに導入されると、関心のあるD NAフラグメントは、宿主細胞のrDNAの転写ユニットのプロモーターの依存 下に置かれる。或いは、関心のあるDNAフラグメントは、可動遺伝要素に挿入 された適当な発現要素の制御下に置かれ得る。発現はここにおいてRNAへの転 写及び/又は、該RNAのタンパクへの翻訳を意味する。 上記代替方法によると、発現の制御要素は特に、 適当なプロモーターを有する。このようなプロモーターは当業者に良く知られて おり、通常の遺伝子工学の手法によって関心のあるDNAフラグメントの上流に 挿入される。 保持されているプロモーターは、RNAポリメラーゼIによって認識されるプ ロモーターであってもよく、それは真核宿主細胞のrRNA遺伝子への組込みカ セットの組込みの後、関心のあるDNAフラグメントの発現を有利にするためで ある。例えば、関心のあるDNAフラグメントは、rRNA遺伝子の転写に関係 するrDNAの転写されない領域に包含される調節要素の制御下に置かれ得る。 その様なプロモーターは保持されている真核宿主細胞において機能しうるように 選択されるであろう。 代替方法において、保持されているプロモーターは、RNAポリメラーゼIIに 認識されるプロモーターであり得る。そのようなプロモーターは、当業者に良く 知られている。該プロモーターは、細胞の遺伝子から、又はウイルスから単離さ れ得る。それは遍在性であり、全ての種類の宿主細胞において関心のあるDNA フラグメントを恒常的に発現させる。プロモーターという用語は、調節可能なプ ロモータ ーを同様に含み、例えば、組織特異的プロモーターである。HMG遺伝子(ヒド ロキシメチルグルタリル補酵素Aリダクターゼ)、HSV−1ウイルスのTK遺 伝子及びSV40ウイルス(シミアンウイルス40)のプロモーター、アデノウ イルスのプロモーターEIII及びMLP(主要後期プロモーター(Major Late Promoter))、MoMuLVウイルス(モロニーマウス白 血病ウイルス)のLTR、肝特異的発現を与えるFIX遺伝子のプロモーター又 はリンホサイト細胞の特異的免疫グロブリン遺伝子のプロモーターに特に言及す ることができる。 有利な態様において、上記トランスポジション・アセンブリーはさらに要素の 組込みカセットを包含し、それは該カセットの部位特異的組込みをさせる、又は 有利にする。本発明の特徴的な態様によると、特に、用いられる可動遺伝的要素 がクラスI又はIIの可動イントロンであるとき、本発明によるトランスポジショ ン・アセンブリーはさらに以下のことを包含する: −組込みカセットの5’末端における多くて10kbの領域、前記挿入部位の 5’末端のすぐ近く に隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と少なくとも80%の相同を有する ;及び −組込みカセットの3’末端における多くて10kbの領域、前記挿入部位の 3’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と少なくとも8 0%の相同を有する。 実際、前記組込みカセットをrDNA環境に配置することは有利であり得、特 に、示してきたように、トランスポジションが特にイントロン3に対するストラ ンドの交換現象を有するとき有利であり得る。ストランドの交換は、(トランス ポジション・アセンブリーの)イントロン+ドナー配列及び(宿主細胞の)イン トロン-レシピエント配列を包含する。組込みカセットのみが、宿主細胞のゲノ ムにトランスポジションされるであろう。挿入部位の5’及び3’末端のすぐ近 くに隣接したrRNA遺伝子の配列が、唯一トランスポジションの段階において 介在する。 組込みカセットのトランスポジションを有利にするために、ストランド交換に 関係するドナー及びレシピエント配列間に完全な相同を有することが好ましい。 従って、好ましいトランスポジション・アセンブリーは、さらに以下のことを包 含するであろう : −組込みカセットの5’末端における多くて10kbの領域、前記挿入部位の 5’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と100%の相 同を有する;及び −組込みカセットの3’末端における多くて10kbの領域、前記挿入部位の 3’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と少なくとも1 00%の相同を有する。 挿入部位の5’及び3’末端のすぐ近くに隣接するrRNA遺伝子の配列は、 遺伝子工学の伝統的な技術、例えば、クローニング、又はPCR(ポリメラーゼ 連鎖反応)又は、化学的合成によって単離される。さらに詳細には、これら配列 は、多くて10kb、有利には多くて3kb、及び好ましくは多くて0.4kb の長さを有するであろう。 本発明は、同様に本発明に従うトランスポジション・アセンブリーを真核細胞 に導入する手段に関する。核酸を真核細胞に導入することを含むこのような手段 は、当業者に一般に知られている。 本発明の目的のために、本発明によるトランスポジション・アセンブリーは、 リポソームの送達媒体 及び合成カチオン性リピッドタイプ(synthetic cationic lipid type)及び真 核細胞において伝統的に用いられているクローニング及び発現ベクターの中から 選択された導入手段によって導入される。送達媒体中へのカプセル化、及びベク ターにおけるクローニングの技術は、当業者にとって公知の古典的技術である。 しかしながら、核酸を細胞に導入させることのできる他のプロトコルが同様に使 用され得る。例えばリン酸カルシウム沈降、DEAEデキストラン技術、核酸の 細胞への直接の注入又は動物の細胞における核酸に覆われた金の微粒子のボンバ ードが挙げられる。該核酸は、超らせん、環状又は鎖状の形態で導入される。 有利には、本発明に記載の導入手段は、挿入領域に組込みカセットを転移させ るのに充分な時間、宿主細胞の中に自身を保持するための適当な要素を有するベ クターである。そのようなベクターは、高等な真核細胞に入ること、好ましくは 染色体外の形態を維持すること、及び宿主細胞のゲノム中への組込みカセットの トランスポジションをさせるのに充分な時間、細胞中に保持されることが可能で なくてはならない。そのようなベクターは、プラスミド又は、 ウイルスベクターの形態で存在し得る。 好ましくは、本発明に記載の導入手段は、非組込み型のベクターである。単純 ヘルペスウイルス又はアデノウイルスに由来するベクターに言及することが可能 である。特に好ましくは、本発明に記載の導入方法は、例えばタイプ5アデノウ イルスのようなアデノウイルスに由来するベクターである。 有利な方法によると、及び上記から想起されるように、本発明に記載の導入手 段は、トランスポジション・アセンブリーの特異的インテグラーゼを生成させる 発現カセットをさらに包含し得る。 そのような発現カセットは、該インテグラーゼをコードするDNAフラグメン トを含み、その発現をさせる適当な要素の制御下に置かれる。その発現をさせる 適当な要素は、該DNAフラグメントのメッセンジャーRNAへの転写及びメッ センジャーRNAのタンパクへの翻訳をさせる全ての要素を意味すると理解され る。これら要素は、特に適当なプロモーターを有し、好ましくは、RNAポリメ ラーゼIIによって認識され、強力かつ、遍在的な発現を許すプロモーター、例え ばプロモーターSV40を含む。 本発明に記載の導入手段は、さらに、前記の導入 手段を包含し宿主細胞の検出及び単離をさせる選択遺伝子の発現をさせる発現カ セットを有し得る。本発明の枠組みより、選択マーカーをコードする遺伝子は、 上記のように定義された、宿主細胞においてその発現をさせる適当な要素の制御 下に存在し得る。 本発明は、同様にリボソーム核DNAのレベルにおける、関心のあるDNAフ ラグメントの真核宿主細胞のゲノム中へのインビトロでの転移プロセスに関する 。それに従い、本発明に記載のトランスポジション・アセンブリー又は本発明に 記載の導入手段は、該宿主細胞中に導入される。 有利には、本発明に記載のトランスポジション・アセンブリーの特異的なイン テグラーゼをさらに本発明に記載のインビトロのプロセスにおいて宿主細胞に供 給することが可能である。 本発明は、同様に本発明に記載のトランスポジション・アセンブリーを包含す る真核細胞または本発明に記載の導入手段に関する。該細胞は、哺乳類の細胞、 好ましくはヒトの細胞であると有利である。 本発明は、同様に治療薬として本発明に記載のトランスポジション・アセンブ リー、本発明に記載の導入手段又は本発明に記載の細胞を薬学的観点から 許容されるキャリアーとともに包含する医薬組成物に関する。 本発明に記載の医薬組成物は、特に以下のような疾患の予防的な又は治療的な 処置のためのものである: −例えば、血友病又は膵臓線維症のような遺伝的疾患、 −例えば、腫瘍遺伝子又はウイルスによって誘導されたガン、 −例えば、エイズ(後天性免疫不全症候群)のようなレトロウイルス疾患、及 び −例えば、ヘルペスウイルスが原因のウイルス性の感染のような再発性ウイル ス疾患。 本発明に記載の医薬組成物は、通常の方法によって製造できる。特に、治療剤 の薬学的に有効な量は、希釈剤のようなサポート(support)と結合される。本 発明に記載の組成物は、当該技術分野において用いられているどのような通常の 経路によっても投薬され得、特に皮下経路、筋肉内経路、静脈内の経路又は気管 内の経路によってなされる。投薬は、1回の投与量において、又は一定の時間間 隔の後1回又はそれ以上の回数繰り返されて起こり得る。投与経路 及び適当な投与量は、例えば治療される個体又は関心のあるDNAフラグメント といった様々なパラメーターの関数として変化する。医薬組成物は、さらに薬学 的観点から許容されるアジュバントを包含し得る。 有利には、本発明に記載の医薬組成物は、さらにインテグラーゼ又はインテグ ラーゼ発現カセットを包含する。 本発明は、同様に本発明に記載のトランスポジション・アセンブリー、本発明 に記載の導入手段又は本発明に記載の細胞が、そのような治療を必要としている 患者に投与される治療方法にも拡張される。 本発明は、図1を参照して以下に明らかにされ、図1は、概略的に5’から3 ’までに:挿入部位(5)(実線)の5’末端におけるrRNA遺伝子の配列( 6)(ハッチングされた箱)、その中に関心のあるDNAのフラグメント(2) (点刻された箱)が挿入された可動遺伝要素(4)(水平に線を引かれた箱)に より形成される組込みカセット(3)(小さな空白の箱)および挿入部位(5) の3’末端におけるrRNA遺伝子(7)(ハッチングされた箱)を包含するト ランスポジション・アセンブリ ー(1)(大きな空の箱)を図解的に示す。 実施例:実施例1:Physarum polycephalum Carolina株のイントロン3を用いるヒト細胞 の28S rRNA遺伝子への部位特異的組込みのためのトランスポジション・ アセンブリーの構築 本実施例は、以下のものを含むトランスポジション・アセンブリーに関する: (1)イントロン配列中にユニーク制限部位XhoIを作製するために修飾 されたイントロン3。該部位XhoIは、いかなる関心のあるDNAフラグメント であっても導入されることが可能であろう。事実、関心のあるDNAフラグメン トは、XhoI消化により生じる末端と適合性のある粘着末端を有するように単離 される(制限フラグメントXhoI又はSalIまたはXhoI-SalI、或いはXhoI及び /又はSalIリンカーの付加、或いは要求される部位XhoI及び/又はSalIを創 製するために向けられた突然変異)。或いは、クローニング部位XhoIは、例え ば、その間に遊離末端(free end)を有する関心のあるあらゆるDNAフラグメ ントをクローン化できる遊離末端を得るためにヤエナリ(Mung bean)ヌクレア ーゼで処理することがで きる。イントロン3を含む0.94kbのDNAフラグメントが、特にクローニ ング又はPCR、あるいは化学的に合成されることにより単離され得る、及び (2)イントロン3の挿入部位の5’及び3’末端のすぐ近くに隣接する 配列。これらの配列は、完全に保存されたイントロン3の挿入領域を含むヒト2 8S rRNA遺伝子から単離される。移動性イントロンは、かくしてrDNA 環境中に置かれる。ストランドの交換は、どの2つ(組込みカセットのドナー配 列及びヒト宿主細胞のレシピエント配列(recipient sequence))もヒト起源で あるので、完全に相同な配列を含むであろう。5’及び3’末端のすぐ近くに隣 接する該配列は、特にクローニング又はPCR、あるいは化学的に合成されるこ とにより単離され得る。1.28SヒトrRNA遺伝子から始まるイントロン3の挿入音位の5’及び3 ’末端のすぐ近くに隣接する配列のPCRによるクローニング プライマーは、DNAスター・ドナー・バンク(DNAstar donor bank)(リフ ァレンス:HUMRGM、+1位から+5025位にわたる報告された配列) に含まれるヒト28S rRNA遺伝子配列の補助により定義された。イントロ ン3の挿入部位及び挿入領域は、局在している(Muscarella及びVogt,1989,Ce ll,56,443-454)。挿入部位は、ヒト28S rRNA遺伝子の3742及び 3743のヌクレオチドの間に含まれる。 ヒト28S rRNA遺伝子の2324位〜3742位にわたるフラグメント に相当するDNAの第一のフラグメントは、PCRにより生産される。コード化 ストランドに相当するプライマー(位置2324〜2349)は、配列番号1に 報告される。それは、さらにHind IIIおよびNhe I部位を運ぶ遊離の5’末端を 含む。リバース・プライマーは、配列番号2に記載され、Spe I及びXba I部位 を含む5’末端を包含する。増幅は、製造元により指示された標準条件に従いテ ルムス・アクアティクス(Thermus Aquaticus)(パーキン・エルマー・シータ ス(Perkin Elmer Cetus))のポリメラーゼを用いて行われる。使用されるマト リクスは、慣用的に調製されるヒトDNAである。増幅産物は、アガロースゲル 上で調ベられ、配列決定される。 ヒト28S rRNA遺伝子の第二のフラグメン トは、同様にPCRにより単離される。それは、位置3743〜4438にわた る遺伝子の一部である。使用された2つのオリゴヌクレオチドが、配列番号3及 び4に報告されている。第一のプライマーは、その5’末端においてSpe I部位 を含み、一方リバース・プライマーは、5’から3’にEcoRI,Nhe IおよびBg l II部位を含む。増幅反応は、専門家により現在用いられている標準的な条件下 に慣用的に調製されるゲノムヒトDNAから始めて行われる。かくして得られた PCRフラグメントは、アガロースゲル上で調べられ、配列決定される。 イントロン3の挿入部位の5’末端のすぐ近くに隣接する1kbのヒト配列を 含む該フラグメントは、酵素Hind III及びSpe Iにより消化される。3’のすぐ 近くに隣接する配列を含む該フラグメントは、Spe IおよびEcoRIで消化される 。この2つのフラグメントは、次いで、事前にHind IIIおよびEcoRIで消化され たプラスミドpUC19中に連結される(Yanisch-Perronら,1985,Gene,33, 103-119)。連結混合物は、プラスミドpHREIを生じさせる株大腸菌5K(E .coli 5K)中に形質転換される。2.修飾されたPhysarum polycephalumのイントロ ン3のクローニング イントロン3(0.94kb)をPCR技術により単離する。プライマーは、 文献(Muscarellaら,1990,Mol Cell.Biol.,10,3386-3996;Johansenら,19 92,Curr.Genet.,22,297-304)に報告された配列データから始めて確定され る。該プライマーは、配列番号5及び6に記載される。これらは両方ともその5 ’領域でKpnI部位を含む。 増幅反応は、専門家に知られている標準的な条件を適用し、Physarum polycep halumCarolina株(Muscarella及びVogt,1989,Cell,56,443-454)のゲノム DNAバンクから始めて行われる。増幅後、得られたフラグメントのサイズはア ガロースゲル上でチェックされ、配列が調べられる。 該PCRフラグメントは、KpnIで消化され、ベクターpUC19のKpnI部位 でクローン化されてpINEIを得る。 該ベクターpINEIは、NheIによりPhysarum polycephalumのイントロン3 に位置するユニーク部位で消化される。直鎖状にされたpINEIベクターは、 ヤエナリ(Mung bean)ヌクレアーゼで処理され、XhoIリンカー(ストラタジー ン(Stratagene))に連 結される。これから得られたベクターは、pINEIIと名付けられ、従って、 関心のあるDNAのフラグメントの挿入のためのユニークXhoI部位を含む。 3.Physarum polycephalumのイントロン3(XhoI)のヒト28S rRNA遺伝子環境への挿入 pINEIIの消化により得られるフラグメントKpnIは、T4ポリメラーゼ で処理され、その5’及び3’末端が正確にイントロンのそれに相当するその末 端を含むフラグメントを得る。 並行して、pHREIは酵素XbaIおよびSpeIにより消化され、次いでヤエナ リ(Mung bean)ヌクレアーゼで処理される(Sambrookら,1989,Cold Spring H arbor Pressに報告された技術に従う)。これはベクターpHREIの主要部を 含む大きなフラグメントを生産し、その遊離末端は、各々ヒト28S rRNA 遺伝子の位置3742および3743のヌクレオチドに相当する。 Physarum polycephalumのイントロン3を含むpINEIIから形成されるフ ラグメントは、上記のようにして処理されたベクターpHREIに連結され、ベ クターpHREIIを得る。関心のあるDNAのフラグメントの導入後、ベクタ ーpHREI は組込みカセット(関心のあるDNAフラグメントを含むイントロン3)のヒト 28S rRNA遺伝子への挿入を可能にするトランスポジション・アセンブリ ーを含む。実施例2:ヒトゲノムへのネオマイシン遺伝子の組込みのためのアデノウイルス ベクターの構築 以下のものを含むアデノウイルスベクターが構築される: (1)そのレベルで、ネオ遺伝子(neo gene)の発現を可能にする第一発現カセ ットを導入するPhysarum polycephalum(Xho+)のイントロン3、 (2)第二発現カセット、部位特異的エンドヌクレアーゼIPpoのそれであり 、イントロン3により一部分がコードされる。第二発現カセットは、組込みカセ ットの宿主細胞ゲノムへのトランスポジションを可能にするのに十分に長い時間 エンドヌクレアーゼIPpoの産生を許容するであろう。IPpoの翻訳の開始 コドンは、Physarum polycephalumの26S rRNA遺伝子中のイントロン3 の5’末端のエクソン配列に位置する。ヒト28S rRNA遺伝子の単離され た挿入部位に5’末端ですぐ近くに隣接する配列は、Physarumの同等な領域に存 在す るATG開始点(initiator)を含まない、及び (3)組込みカセットのトランスポジションを許容するのに十分長い時間宿主細 胞中でベクターを維持するための適当な要素。 1.IPpoの発現カセットの構築 SV40のポリA領域を含む167ヌクレオチドのフラグメント(Fitzgerald 及びShenk,1981,Cell,24,251-260)が、自動合成機(Milligen 7500)の助 けによりHindIII-EcoRIフラグメントの形態で合成される。BglII部位は、EcoR I部位のすぐ上流に導入される。 SV40ウイルスの初期プロモーターを含むpMSG-CAT(ファルマシア)のHind III-BamHIフラグメントが、単離される。HindIII-EcoRI合成フラグメント及び HindIII-BamHIフラグメントは、BamHI及びEcoRIにより消化されたベクターp UC19の誘導体(HindIII0)に導入される。該誘導体は、HindIIIによるpU C19の消化およびT4ポリメラーゼで処理された後に得られる。得られたベク ターはpSV40EIと名付けられる。 ヌクレアーゼIPpoをコードする配列を含むDNAフラグメントは、PCR フラグメントの形態で 単離される。従来技術で報告された配列(Muscarellaら,1990,Mol.Cell.Bio l.,10,3386-3396)は、各々配列番号7及び8に記載される定義された2つの プライマーを与える。2つのオリゴヌクレオチドは、その5’末端にHindIII部 位を含む。増幅はPhysarum polycephalumCarolina株のゲノムDNAバンクか ら開始し、専門家に知られた標準条件下に実行される。 得られたPCRフラグメントは、アガロースゲル上で調べられ、配列決定され た後、HindIIIにより消化されベクターpSV40EIのユニークHindIII部位に 導入される。プロモーターSV40に関し、IPpoをコードする配列の正確な 配向を有するクローンが同定される。該クローンはpSV40EIIと名付けら れる。2.ベクターpHREII中のエンドヌクレアーゼIPpoの発現カセットのク ローニング ベクターpHREIIは、BglIIにより消化され、T4ポリメラーゼで処理さ れる。ベクターpSV40EIIは、酵素PstIおよびBglIIにより消化される。 IPpoの発現カセットを含むフラグメントPstI-BglIIフラグメントは、ヤエ ナリ(Mung bean)ヌクレ アーゼで処理される。かくして処理されたフラグメントは、ベクターpHREI Iに連結されてpHREIIIを生成する。3.イントロン3への関心のあるDNAフラグメントの発現カセットの導入 関心のあるDNAのフラグメントの第一発現カセットは、各々5’から3’の 配列中に以下のものを含む: (1)HSVウイルスのTKプロモーター (2)ネオマイシン遺伝子、及び (3)SV40ウイルスのポリA領域。 前記発現カセットを有する1.1kbのXhoI-SalIフラグメントは、プラスミドp MClネオ(ストラタジーン)から単離され、XhoIにより直鎖状にされたベク ターpHREIII中にクローン化される。この結果得られるベクターは、pH REIVと名付けられる。4.アデノウイルスベクターのクローニング及び宿主細胞の感染 トランスポジション・アセンブリー(ヒト28S rRNA遺伝子の隣接する 5’及び3’配列により隣接された第一ネオ発現カセットが導入されたイ ントロン3)を含むNheIラグメント及びIPpoの第二発現カセットがpHR EIVベクターから単離される。精製されたフラグメントは、ベクターpXCX 2に挿入される前にT4ポリメラーゼで処理される(Spessotら,1989,Virolog y,168,378-387)。 この結果得られたベクターは、常法、例えばSpessotら(1989,Virology,168 ,378-387)に報告された方法により組換えアデノウイルスを生産するのに使用 される。該組換えアデノウイルスベクターは、タイプ5アデノウイルスの欠失突 然変異(thimmappayeら,1982,Cell,31,543-551)から始めて構築される。か くして得られた組換えアデノウイルスベクターは、培養中のヒト細胞を感染する のに使用される。 該細胞は、当業者に知られた通常の条件下に培養される。感染の48時間後、 細胞はネオマイシンを含む培養培地中に置かれる。 細胞中のネオ遺伝子の存在は、ネオマイシンに対する耐性表現型によりチェッ クされ、サザンブロットにより調べられる。細胞性ゲノムへの組込みカセットの 部位特異的挿入は、PCRにより調べること ができる。トランスポジション・アセンブリー(位置2324の5’末端又は位 置4438の3’末端)中に存在しないヒト28S rRNA遺伝子配列に相補 性のプライマー及び細胞性のゲノム中に通常存在しない組込みカセット(例えば 、イントロン3又はネオ遺伝子の発現カセット)の配列に相補性のプライマーが 好適に使用されるであろう。ユニークに定められたサイズのPCRフラグメント が、組込みカセットのヒト28S rRNA遺伝子への部位特異的組込みの場合 に得られるであろう。実施例3:ネオマイシン遺伝子をヒトゲノムに組み込むための複製(エピソーム )プラスミドベクターの構築 実施例2.4のNheIフラグメントが、ユニークNheI部位のレベルでpREP 4ベクター(Gragerら,1989,Gene,81,385-294;Invitrogen Corporation,B ritish Bio-Technology Priducts LTD,Oxon,UK;reference V 004-50)に挿入 される。 この結果得られたベクターは、Yatesら(1985,Nature,313,812-815)に示 されたように培養中のヒト細胞株にトランスフェクトされる。表示能力(indica tive capacity)において、ATCC.から入 手できる胚ヒト腎臓株(embryonic human kidney line)、293株が言及され 、トランスフェクトの48時間後に、該細胞は選択培養培地中に置かれる。細胞 ゲノム中に組み込まれたネオ遺伝子の存在は、実施例2.4に記載されたように 証明される。 配列表 (1)一般的情報: (i)出願人 (A)名前:トランスジーン ソシエテ アノニム (B)ストリート:11 リュ ドゥ モルシャイ (C)シティ:ストラスブール (E)国:フランス国 (F)郵便番号:67082 (G)電話番号:(33)88 27 91 00 (H)FAX番号:(33)88 22 58 07 (ii)発明の名称:真核細胞のゲノム中に関心のある遺伝子を転移するための トランスポジション・アセンブリー (iii)配列の数:8 (iv)コンピュータ・リーダブル・フォーム (A)メディウムタイプ:テープ (B)コンピュータ:IBM PC コンパティブル (C)オペレーティングシステム:PC-DOS/MS-DOS (D)ソフトウエア:パテントイン リリース#1.0 バーション#1.25(OEB) (2)配列番号:1の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:44塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:No (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:1 (2)配列番号:2の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:42塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:Yes (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:2 (2)配列番号:3の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:37塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:No (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:3 (2)配列番号:4の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:48塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:Yes (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:4 (2)配列番号:5の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:33塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:No (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:5 (2)配列番号:6の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:31塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:Yes (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:6 (2)配列番号:7の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:30塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:No (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:7 (2)配列番号:8の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:34塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:1本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(genomic) (iii)ハイポセティカル:No (iii)アンチセンス:Yes (vi)起源: (A)生物名:合成オリゴヌクレオチド (xi)配列:配列番号:8
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12R 1:91)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 真核宿主細胞のゲノムに関心のあるDNAフラグメント(2)を転移す るためのトランスポジション・アセンブリー(1)であって、その中に関心のあ る前記DNAフラグメントが挿入された可動遺伝要素(4)により実質的に形成 される組込みカセット(3)を含み;前記組込みカセットが、前記宿主細胞のリ ボソーム核DNA中に位置する特異的挿入部位(5)に部位特異的様式で組み込 まれることができるトランスポジション・アセンブリー。 2. 可動遺伝要素が、クラスIまたはIIのイントロン、およびクラスR1、 R2またはR3のレトロポゾンを含む群の中から選ばれる請求項1に記載のトラ ンスポジション・アセンブリー。 3. 可動遺伝要素が、下記の中から選択される請求項2に記載のトランスポ ジション・アセンブリー: −Physarum polycephalumCarolina株のイントロン3、該イントロンのフラ グメントまたは変種、 −テトラヒメナのクラスIの移動性イントロン、該イントロンのフラグメント または変種、 −Pneumocystis cariniiのクラスIの移動性イン トロン、該イントロンのフラグメントまたは変種、 −Bombyx moriのR2Bmのレトロポゾン、該レトロポゾンのフラグメントま たは変種および、 −Scaria coprophilaのレトロポゾンR3、該レトロポゾンのフラグメントま たは変種。 4. 可動遺伝要素が、インテグラーゼをコードするオープンリーディングフ レームの全部または一部を含む請求項1〜3のいずれかに記載のトランスポジシ ョン・アセンブリー。 5. 関心のあるDNAフラグメントが、前記インテグラーゼをコードするオ ープンリーディングフレームに挿入される請求項4に記載のトランスポジション ・アセンブリー。 6. 関心のあるDNAフラグメントが、アンチセンスRNAを生産するため に、或いは前記RNAの翻訳後に関心のある蛋白質を生産するためにRNAに転 写されることができる請求項1〜5のいずれかに記載のトランスポジション・ア センブリー。 7. 関心のあるDNAフラグメントが、さらに前記DNAフラグメントの真 核宿主細胞中での発現を可能にする適当な要素の制御下に置かれる請求項6に記 載のトランスポジション・アセンブリー。 8. 適当な要素が、プロモーターを含み、該プロモーターがRNAポリメラ ーゼIにより及びRNAポリメラーゼIIにより認識されるプロモーターの群の中 から選択される請求項7に記載のトランスポジション・アセンブリー。 9. さらに以下のものを含む請求項1〜8のいずれかに記載のトランスポジ ション・アセンブリー、 −組込みカセットの5’末端における多くて10kbの領域(6)、前記挿入部 位の5’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と少なくと も80%の相同を有する;及び −組込みカセットの3’末端における多くて10kbの領域(7)、前記挿入部 位の3’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と少なくと も80%の相同を有する。 10. さらに以下のものを含む請求項9に記載のトランスポジション・アセ ンブリー、 −組込みカセットの5’末端における多くて10kbの領域、前記挿入部位の5 ’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺伝子の配列と100%の相同 を有する;及び −組込みカセットの3’末端における多くて10k bの領域、前記挿入部位の3’末端のすぐ近くに隣接した宿主細胞のrRNA遺 伝子の配列と100%の相同を有する。 11. 請求項1〜10のいずれかに記載のトランスポジション・アセンブリ ーの真核細胞への導入手段。 12. リポソームの送達媒体及び合成カチオン性リピッドタイプ及びクロー ニング及び発現ベクターの中から選択された請求項11に記載の導入手段。 13. 前記導入手段が、組込みカセットの挿入領域への転移を可能にするの に十分長い時間宿主細胞中に維持するために適当な要素を含むベクターである請 求項12に記載の導入手段。 14. ベクターが非組込型のベクターである請求項13に記載の導入手段。 15. ベクターがアデノウイルス由来のベクターである請求項14に記載の 導入手段。 16. ベクターがさらにトランスポジション・アセンブリーの特異的インテ グラーゼの生産を可能にする発現カセットを含む請求項11〜15のいずれかに 記載の導入手段。 17. ベクターかさらに選択遺伝子(selection g ene)の発現を可能にする発現カセットを含む請求項11〜16のいずれかに記 載の導入手段。 18. リボソーム核DNAのレベルで真核宿主細胞のゲノムに関心のあるD NAフラグメントを転移するインビトロでのプロセスであって、該方法に従い請 求項1〜10のいずれかに記載のトランスポジション・アセンブリーまたは請求 項11〜17のいずれかに記載の導入手段が前記宿主細胞に導入されるプロセス 。 19. トランスポジション・アセンブリーの特異的インテグラーゼがさらに 宿主細胞に供給される請求項18に記載のプロセス。 20. 請求項1〜10のいずれかに記載のトランスポジション・アセンブリ ーまたは請求項11〜17のいずれかに記載の導入手段を含む真核細胞。 21. 前記細胞が哺乳動物細胞である請求項20に記載の真核細胞。 22. 前記細胞がヒト細胞である請求項21に記載の真核細胞。 23. 請求項1〜10のいずれかに記載のトランスポジション・アセンブリ ー、請求項11〜17のいずれかに記載の導入手段または請求項20〜22 のいずれかに記載の細胞を治療剤として、薬学的観点から受け入れられる担体と 共に含む医薬組成物。 24. さらにインテグラーゼ又はインテグラーゼ発現カセットを含む請求項 23に記載の医薬組成物。
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