JPH08508756A - 低ゲル化洗剤組成物およびこれら組成物の製造法 - Google Patents

低ゲル化洗剤組成物およびこれら組成物の製造法

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JPH08508756A JP6505347A JP50534794A JPH08508756A JP H08508756 A JPH08508756 A JP H08508756A JP 6505347 A JP6505347 A JP 6505347A JP 50534794 A JP50534794 A JP 50534794A JP H08508756 A JPH08508756 A JP H08508756A
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ドービー,アントニー
グラハム ソリー,アレクサンダー
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Abstract

(57)【要約】 嵩密度が少なくとも650g/リットルである顆粒状の洗濯洗剤組成物であって、(a) アニオン性界面活性剤25重量%〜60重量%を含む不連続粒子、(b) 無機過酸化水素化物漂白剤、(c) ペルオキシ酸漂白剤前駆体であって、このペルオキシ酸漂白剤前駆体がコーティングされており、コーティング材料が水溶性の酸性ポリマーから選択されるものが開示されている。この組成物は、水と接触したときのゲルを形成する傾向が低く、微妙な着色した布帛の損傷をできるだけ少なくする。水と接触したときにゲルを形成する傾向が低い顆粒状の洗濯洗剤組成物の製造法も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 低ゲル化洗剤組成物およびこれら組成物の製造法 技術分野 本発明は、嵩密度が高くかつ漂白剤および漂白活性剤を含んでなる低ゲル化洗 濯洗剤組成物に関する。この組成物は、布帛、特に微妙な色物の布帛の損傷をで きるだけ少なくしまたはなくするのに特に適している。 発明の背景 顆粒状粉末は水と接触すると(すなわち、洗濯サイクルの開始時に)望ましく ないゲルを形成することがあることが以前から認められている。これらのゲルは (少なくともその一部分は)、洗濯機の分配引出し中または洗濯機のドラム中に 設置されている分配装置中で洗剤が水と接触する際に生じることがある、極めて 粘稠な界面活性剤相が存在することによって引き起こされる。ゲルが形成される と、活性薬剤が洗濯水へ溶解するのに時間がかかるため分散性が悪く、性能が低 下し、布帛へ残渣(すなわち、ゲル)が付着するなどの望ましくない特性がある ことも認められている。 洗濯サイクルの初期に布帛へゲルが付着すると、活性な漂白剤(例えば、過酸 化物)の濃度が局所的に高くなり、これが変色のような布帛の損傷を引き起こす ことが あることが最近になって認められている。 1992年10月28日に公表された欧州特許第510746号明細書には、 活性が高い低ゲル化界面活性剤粒子であって、漂白剤および漂白活性剤などの他 成分と混合して完成品組成物を製造することができるものが開示されている。酸 をコーティングした漂白活性剤粒子は開示されていない。 本発明の目的は、高活性の界面活性剤粒子とともに、無機過酸化水素化物漂白 剤およびペルオキシ酸漂白剤前駆体(または「漂白活性剤」)であって著しくゲ ル化し難いため布帛の損傷が極めて少なくまたは損傷しないものを含んでなるコ ンパクトな顆粒状の洗剤組成物を提供することである。本発明のもう一つの目的 は、この種の低ゲル化組成物の製造法を提供することである。 発明の詳細な説明 本発明の組成物では、ゲルが布帛に付着して漂白剤の濃度が局所的に著しく高 くなることによって引き起こされる布帛の損傷が少なくなりまたはなくなる。本 発明の本質的成分は、 (a) 高濃度(25%〜60%)のアニオン性界面活性剤を含んでなる粒子 、 (b) 無機過酸化水素化物漂白剤、 (c) 酸をコーティングしたペルオキシ酸漂白剤前駆体 である。 高活性界面活性剤含有粒子 広汎な種類の界面活性剤を洗剤組成物に用いることができる。アニオン性、ノ ニオン性、両性および双性イオン性の部類の界面活性剤、およびこれらの界面活 性剤の種類の典型的なリストが、1975年12月30日にLaughlinとHeuring に発行された米国特許第3,929,678号明細書に記載されている。好適な カチオン性界面活性剤のリストは、1981年3月31日にMurphyに発行された 米国特許第4,259,217号明細書に記載されている。 本発明の粒子は、アニオン性界面活性剤25重量%〜60重量%、好ましくは 35重量%〜45重量%を含む。本発明の完成品組成物は、アニオン性界面活性 剤2重量%〜25重量%を含む。 アニオン性界面活性剤の混合物、特に硫酸塩、スルホン酸塩および/またはカ ルボン酸塩界面活性剤の配合物が、本発明では好適である。スルホン酸塩と硫酸 塩との混合物は、通常はスルホン酸塩対硫酸塩の重量比が5:1〜1:2、好ま しくは3:1〜2:3、更に好ましくは3:1〜1:1で用いられる。好ましい スルホン酸塩としては、アルキル基に9〜15個、具体的には11〜13個の炭 素原子を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、およびα−スルホン化メチル脂 肪酸エステルであっ て、脂肪酸がC12〜C18好ましくはC16−C18、の脂肪酸供給源に由来するもの が挙げられる。それぞれの場合に、カチオンはアルカリ金属、好ましくはナトリ ウムである。このようなスルホン酸塩硫酸塩混合物における好ましい硫酸塩界面 活性剤は、アルキル基に12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を有 するアルキル硫酸塩である。もう一つの有用な界面活性剤系は、2種類のアルキ ル硫酸塩材料であってそれぞれの平均鎖長が互いに異なっているものの混合物か らなっている。一つのこのような系はC14〜C15アルキル硫酸塩とC16〜C18ア ルキル硫酸塩との混合物であってC14〜CC16〜C18の重量比が3:1〜1:1 であるものからなっている。アルキル硫酸塩は、アルキル基中に10〜20個、 好ましくは10〜16個の炭素原子を有しおよび平均エトキシル化度が1〜6で あるアルキルエトキシ硫酸塩と組合わせることもできる。それぞれの場合におけ るカチオンは、この場合もアルカリ金属であり、好ましくはナトリウムである。 本発明の目的に好適な他のアニオン性界面活性剤は、下記の式を有するサルコ シン酸のアルカリ金属塩である。 R−CON(R)CH2COOM 式中、RはC9〜C17の線状または分岐アルキルまたはアルケニル基であり、R ′はC1〜C4アルキル基であり、Mはアルカリ金属イオンである。好ましい例は ラウ ロイル、ココイル(C12〜C14)、ミリスチルおよびオレイルメチンサルコシン 酸のナトリウム塩の形態である。 本発明で用いられるノニオン性界面活性剤の一つの部類は、エチレンオキシド と疎水性基との縮合物であって、平均親水性−親油性バランス(HLB)が8〜 17の範囲にあり、好ましくは9.5〜13.5であり、更に好ましくは10〜 12.5の範囲にある界面活性剤を提供するものからなっている。疎水性(親油 性)残基は脂肪族または芳香族性のものでよく、いずれかの特定の疎水性基と縮 合するポリオキシエチレン基の長さを容易に調節して、親水性および疎水性要素 の間の所望な程度のバランスを有する水溶性化合物を生成させることができる。 この種の特に好ましいノニオン性界面活性剤は、アルコール1モル当たりエチ レンオキシド3〜8モルを含むC9〜C15第一アルコールエトキシレート、特に アルコール1モル当たりエチレンオキシド6〜8モルを含むC14〜C15第一アル コール、およびアルコール1モル当たりエチレンオキシド3〜5モルを含むC12 〜C14第一アルコールである。 もう一つの部類のノニオン性界面活性剤は、下記の一般式を有するアルキルポ リグルコシドを含んでいる。 RO(Cn2nO)tx 式中、Zはグルコースから誘導される残基であり、Rは12〜18個の炭素原子 を有する飽和の疎水性アルキル 基であり、tは0〜10であり、nは2または3であり、xは1.3〜4であり 、この化合物は10%未満の未反応の脂肪アルコールおよび50%未満の短鎖ア ルキルポリグルコシドを含んでいる。この種の化合物およびその洗剤組成物での 使用については、 EP−B0070074号、0070077号、0075996号および009 4118号明細書に開示されている。 別種の界面活性剤は、アミンオキシドのような半極性界面活性剤である。好適 なアミンオキシドは、モノC8〜C20、好ましくはC10〜C14N−アルキルまた はアルケニルアミンオキシドおよびプロピレン−1,3−ジアミンジオキシドで あって、残りのNの位置がメチル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピル 基によって置換されているものから選択される。 カチオン性界面活性剤を本発明の洗剤組成物に用いることもでき、好適な第四 アンモニウム界面活性剤は、モノC8〜C16、好ましくはC10〜C14N−アルキ ルまたはアルケニルアンモニウム界面活性剤であって、残りのNの位置がメチル 、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピル基によって置換されているものか ら選択される。 界面活性剤含有粒子は、洗濯洗剤に普通に用いられる多種多様な考えられる成 分から選択される成分も含んでいる。好ましくは、これらの粒子はある種の洗剤 ビルダ ーを含んでいる。 これらには、アルカリ金属炭酸塩、重炭酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、 モノマー性多価カルボン酸塩、ホモまたはコポリマー性多価カルボン酸またはそ の塩であって、多価カルボン酸が2個以下の炭素原子によって互いに離れている 少なくとも2個のカルボン酸基を有するもの、有機ホスホン酸塩およびアミノア ルキレンポリ(アルキレンホスホネート)および前記のいずれかの混合物が挙げ られるが、これらに限定されない。ビルダー系は、組成物の25重量%〜60重 量%の量、更に好ましくは30重量%〜60重量%の量で含まれる。 好ましいビルダー系はホウ素化合物を含まず、任意のポリマー性の有機材料は 生物分解性であるのが好ましい。 好適なケイ酸塩は、SiO2:Na2Oの比率が1.6〜3.4の範囲内にある ものであり、SiO2:Na2Oの比率が2.0〜2.8のいわゆる非晶質ケイ酸 塩が好ましい。これらの材料は、他の固形成分の凝集剤として働く水溶液の形態 で製造工程の各種の点で加えることができ、またはケイ酸塩自体が粒状である場 合には、固形物として組成物の他の粒状成分に加えることもできる。 ケイ酸塩の部類の中で特に好ましい材料は、下記の一般式を有する結晶性の層 状ケイ酸ナトリウムである。 NaMSix2x+1・yH2O 式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4の数であり、yは0〜 20の数である。この種の結晶性の層状ケイ酸ナトリウムは、EP−A−016 4514号明細書に開示されており、その製造法はDE−A−3417649号 明細書およびDE−A−3742043号明細書に開示されている。本発明の目 的にとっては、前記一般式におけるxは2、3または4の値を有し、好ましくは 2である。更に好ましくは、Mはナトリウムであり、yは0であり、この式の好 ましい例はα,β,γおよびδ型のNa2Si25である。これらの材料は、Hoe chst AG、ドイツ連邦共和国からそれぞれNaSKS−11およびNaSKS− 6として発売されている。最も好ましい材料はδ−Na2Si25(NaSKS −6)である。結晶性の層状ケイ酸塩は、乾燥混合固形物としてまたは他の成分 との凝集体の固形物成分として配合される。 様々なアルミノケイ酸イオン交換材料を用いることができるが、好ましいアル ミノケイ酸ナトリウムゼオライトは、下記の単位格子式を有する。 Naz[(AlO2z(SiO2y]xH2O 式中、zおよびyは少なくとも6であり、z対yのモル比は1.0〜0.5であ り、xは少なくとも5であり、好ましくは7.5〜276であり、更に好ましく は10〜264である。アルミノケイ酸塩材料は水和形態であ り、好ましくは結晶性であり、水を結合形態で10%〜28%、更に好ましくは 18%〜22%を含んでいる。 前記のアルミノケイ酸イオン交換材料は、粒径が0.1〜10マイクロメート ル、好ましくは0.2〜4マイクロメートルであることも特徴とする。本明細書 における「粒径」という用語は、例えば走査型電子顕微鏡を用いる顕微鏡測定の ような通常の分析手法によってまたはレーザー粒度計によって測定される所定の イオン交換材料の平均粒径を表す。アルミノケイ酸イオン交換材料は、そのカル シウムイオン交換能であって、無水状態で計算したアルミノケイ酸1g当たりC aCO3水硬度が少なくとも200mg等量である(一般的には300mg等量 /g〜352mg等量/gの範囲にあることも特徴とする。本発明のアルミノケ イ酸イオン交換能は、更にカルシウムイオン交換速度が少なくとも130mg等 量のCaCO3/リットル/分/(g/リットル)[2グレインのCa+++/ガロ ン/分/(グラム/ガロン)]アルミノケイ酸(無水状態)であり、通常はカル シウムイオン硬度に対して130mg等量のCaCO3/リットル/分/(g/ リットル)[6グレインのCa+++/ガロン/分/(グラム/ガロン)]〜39 0mg等量のCaCO3/リットル/分/(g/リットル)[2グレインのCa+ ++ /ガロン/分/(グラム/ガロン)]の範囲内にあることも特徴とする。 ビルダーの目的に対する最適なアルミノケイ酸塩は、カルシウムイオン交換速 度が少なくとも260mg等量のCaCO3/リットル/分/(g/リットル) [4グレインのCa+++/ガロン/分/(グラム/ガロン)]である。 本発明の実施に有用なアルミノケイ酸イオン交換材料は市販されており、天然 に存在する材料であることができるが、好ましくは合成によって誘導される。ア ルミノケイ酸イオン交換材料の製造法は、米国特許第3,985,669号明細 書に記載されている。本発明で用いられる好ましい合成の結晶性アルミノケイ酸 イオン交換材料は、ZeoliteA、ZeoliteB、ZeoliteX、 ZeoliteHSおよびそれらの混合物の名称で販売されている。特に好まし い態様では、結晶性のアルミノケイ酸イオン交換材料はZeolite Aであ り、下記の式を有する。 Na12[(AlO212(SiO212]・xH2O 式中、xは20〜30であり、具体的には27である。式Na86[(AlO28 6(SiO2106]を有するZeolite Xも好適であり、式Na6[(Al O26(SiO267.5H2OのゼオライトHSである。 好適な水溶性のモノマー性またはオリゴマー性カルボン酸ビルダーとしては、 ベルギー国特許第831,36 8号、第821,369号明細書および第821,370号明細書に開示されて いる。2個のカルボキシ基を含む多価カルボン酸塩としては、ドイツ国特許出願 公開第2,446,686号および第2,446,687号明細書、および米国 特許第3,935,257号明細書に記載のコハク酸、マロン酸、(エチレンジ オキシ)ジ酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸およびフ マル酸の水溶性塩、並びにエーテルカルボン酸塩、およびベルギー国特許第84 0,623号明細書に記載のカルボン酸スルフィニルが挙げられる。3個のカル ボキシ基を含む多価カルボン酸塩としては、特に水溶性クエン酸塩、アコニトー ル酸塩およびシトラコン酸塩並びにコハク酸誘導体、例えば英国特許第1,37 9,241号明細書に記載のカルボキシメチルオキシスクシネート、英国特許第 1,389,732号明細書に記載のラクトキシコハク酸塩およびオランダ国特 許出願第7205873号明細書に記載のアミノコハク酸塩、および英国特許第 1,387,447号明細書に記載の2−オキサ−1,1,3−プロパン=トリ カルボキシレートのようなオキシ多価カルボン酸塩材料が挙げられる。 4個のカルボキシ基を含む多価カルボン酸塩としては、英国特許第1,261 ,829号明細書に記載のオキシジコハク酸塩、1,1,2,2−エタン=テト ラカルボキシレート、1,1,3,3−プロパン=テトラカルボ キシレートおよび1,1,2,3−プロパン=テトラカルボキシレートが挙げら れる。スルホ置換基を含む多価カルボン酸塩としては、英国特許第1,398, 421号および第1,398,422号明細書および米国特許第3,936,4 48号明細書に開示されているスルホコハク酸誘導体および英国特許第1,43 9,000号明細書に記載のスルホン化され熱分解されたクエン酸塩が挙げられ る。 もう一つの好ましい多価カルボン酸塩ビルダーは、エチレンジアミン−N,N ′−二コハク酸(EDDS)またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、 アンモニウム塩または置換アンモニウム塩、またはそれらの混合物である。好ま しいEDDS化合物は、遊離酸の形態またはそのナトリウム若しくはマグネシウ ム塩である。 EDDSのこのような好ましいナトリウム塩の例としては、NaEDDS、N a2EDDSおよびNa4EDDSが挙げられる。 EDDSのこれらの好ましいマグネシウム塩の例としては、MgEDDSおよ びMg2EDDSが挙げられる。 マグネシウム塩は、本発明による組成物に包含するのに最も好ましい。 EDDSの酸型の構造は下記の通りである。 EDDSは、例えば無水マレイン酸およびエチレンジアミンのような容易に入 手できる廉価な出発材料から下記のようにして合成することができる。 市販の出発材料からEDDSを合成する方法は、1964年11月24日に 発行されたKezerianとRamsayの米国特許第3,158,635号明細書に更に詳 細に開示されている。 無水マレイン酸とエチレンジアミンとからのEDDSの合成では、2個の不整 炭素原子により3種類の光学異性体[R,R]、[S,S]および[S,R]の 混合物が得られる。EDDSの生分解は光学異性体特異的であり、[S,S]異 性体が最も速やかかつ著しく分解するため、[S,S]異性体が本発明の組成物 に加えるのに最も好ましい。 EDDSの[S,S]異性体は、L−アスパラギン酸および1,2−ジブロモ エタンから、下記のようにして合成することができる。 L−アスパラギン酸と1,2−ジブロモエタンとを反応させてEDDSの[S ,S]異性体を形成させることは、NealとRoseのエチレンジアミン二コハク酸の 立体特異的リガンドおよびそれらの錯体、Inorganic Chemistry,Vol 7(1968 ),pp.2405-2412に更に詳細に開示されている。 脂環式および複素環式多価カルボン酸塩としては、シクロペンタン−シス,シ ス,シス−テトラカルボキシレート、五カルボン酸シクロペンタジエニド、2, 3,4,5−テトラヒドロフラン−シス,シス,シス−テトラカルボキシレート 、2,5−テトラヒドロフラン−シス−ジカルボキシレート、2,2,5,5− テトラヒドロフラン−テトラヒドロフランカルボキシレート、1,2,3,4, 5,6−ヘキサン−ヘキサカルボキシレート、およびソルビトール、マンニトー ルおよびキシリトールのような多価アルコールのカルボキシメチル誘導体が挙 げられる。芳香族多価カルボン酸塩としては、英国特許第1,425,343号 明細書に開示されているメリット酸、ピロメリット酸およびフタル酸誘導体が挙 げられる。前記の内、好ましい多価カルボン酸塩は、1分子当たり3個までのカ ルボキシ基を含むヒドロキシカルボキシレートであり、更に詳細にはクエン酸塩 である。 モノマー性またはオリゴマー性多価カルボン酸キレート化剤の親酸またはそれ らとその塩との混合物、例えばクエン酸またはクエン酸塩/クエン酸混合物も、 本発明による洗剤組成物のビルダー系の成分として考えられる。 他の好適な水溶性の有機塩はホモポリマー性またはコポリマー性の多価カルボ ン酸またはその塩であって、多価カルボン酸が2個以下の炭素原子によって互い に離れている少なくとも2個のカルボキシル基を有するものである。後者の種類 のポリマーは、GB−A−1,596,756号明細書に開示されている。この ような塩の例は分子量が2000〜5000のポリアクリル酸塩およびそれと無 水マレイン酸とのコポリマーであって、分子量が20,000〜70,000、 具体的には薬40,000であるコポリマーである。このようなビルダーのポリ マー性材料は、前記のような結合剤材料およびコーティング材料としてのポリマ ー性材料と同じであることができる。これらの材料は、通常は組成物の0.5重 量%〜10重量%、更に好ましくは0.75重量%〜8重量 %、最も好ましくは1重量%〜6重量%の濃度で用いられる。 有機ホスホン酸塩およびアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩)と しては、アルカリ金属エタン=1−ヒドロキシニホスホン酸塩、ニトリロトリメ チレンホスホン酸塩、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸塩およびジエ チレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩が挙げられるが、これらの材料は 組成物中のリン化合物をできるだけ少なくすることが所望な場合には余り好まし くない。 洗濯洗剤に用いることができかつ界面活性剤粒子に配合することができる他の 成分の例は、「任意成分」として後記する。 無機過酸化水素化物漂白剤 本発明の組成物は、洗濯液中でのアルカリ性過酸化水素源として無機過酸化水 素化物漂白剤を、普通はナトリウム塩の形態で含む。この過酸化水素化物は、普 通は総組成物の3重量%〜35重量%の濃度で、更に好ましくは5重量%〜30 重量%、最も好ましくは8重量%〜25重量%の濃度で配合される。 この過酸化水素化物は過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩および過ケイ酸塩の ような無機塩のいずれでもよいが、通常はアルカリ金属過ホウ酸塩または過炭酸 塩である。過ホウ酸塩または過炭酸塩のいずれを用いるかとは 関係なく本発明による組成物によって起きる布帛の色の損傷は少ないが、過炭酸 塩漂白剤では漂白剤前駆体上にコーティングがされていないと布帛の色の損傷が 大きく起こるので、コーティングされていない前駆体粒子と比較すると、この改 良は一層顕著である。 好ましい過酸化水素化物である過炭酸ナトリウムは、2Na2CO3・3H2O に対応する式を有する添加化合物であり、結晶性固形物として市販されている。 大半の市販材料はEDTA、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸 (HEDP)、または製造工程中に配合されるアミノ−ホスホン酸塩が挙げられ る。本発明の洗剤組成物の態様には、過炭酸塩は更に保護を行うこと無く洗剤組 成物中に配合することができるが、このような組成物の好ましい実施ではコーテ ィングされた形態の材料が用いられる。好適なコーティングは、SiO2:Na2 Oの比が1.6:1〜3.4:1、好ましくは2.8:1であるケイ酸ナトリウ ムであり、過炭酸塩の重量に対してケイ酸塩固形物を2%〜10%(通常は3% 〜5%)の濃度を生じる水溶液として適用される。もう一つのコーティングは、 アルカリ金属硫酸塩および炭酸塩の混合塩である。このようなコーティングは、 コーティング法と共に1977年3月9日にInteroxに発行されたGB−1,4 66,799号明細書に既に記載されている。混合塩コーティング材料対過炭酸 塩の重量比は、 1:200〜1:4であり、更に好ましくは1:99〜1:9であり、最も好ま しくは1:49〜1:19である。好ましくは、混合塩は硫酸ナトリウムと炭酸 ナトリウムとの混合塩であって、一般式Na2SO4・n・Na2CO3(式中、n は0.1〜3であり、好ましくはnは0.3〜1.0であり、最も好ましくはn は0.2〜0.5である)を有する。ケイ酸マグネシウムも、コーティング中に 配合することができる。 結晶性過炭酸塩の粒度範囲は350マイクロメートル〜450マイクロメート ルであり、平均値は約400マイクロメートルである。コーティングを行うと、 結晶の約60重量%〜80重量%の粒度は425マイクロメートルを上回り、平 均値は約650マイクロメートルとなる。 過炭酸塩を製造するのに用いられる炭酸ナトリウムに含まれる重金属は、反応 混合物に金属イオン封鎖剤を添加することによって調節することができるが、過 炭酸塩は更に生成物の他の成分に不純物として含まれる重金属から保護する必要 がある。従って、過酸化水素化物塩として過炭酸塩を用いている洗剤組成物では 、生成物に含まれる鉄、銅およびマンガンの総濃度が25ppmを上回らないよ うにし、好ましくは20ppm未満とし、過炭酸塩の安定性に許容できないほど の悪影響を与えないようにする必要がある。アルカリ金属過炭酸塩漂白剤の 安定性が増加した洗剤組成物は、本出願人らの同時係属英国特許出願第9021 761.3号明細書に開示されている。 酸コーティングしたペルオキシ酸漂白剤前駆体 本発明の固形のペルオキシ酸漂白剤前駆体は、1個以上のN−またはO−アシ ル基を含む前駆体であって、多種多様な部類から選択することができる。 好適な部類としては、無水物、エステル、イミド、およびイミダゾールおよび オキシムのアシル化誘導体が挙げられ、これらの部類の有用な材料の例はGB− A−1586789号明細書に開示されている。最も好ましいものはGB−A− 836988号、864,798号、1147871号および2143231号 明細書に開示されているようなエステル、およびGB−A−855735号およ び1246338号明細書に開示されているようなイミドである。 特に好ましい前駆体化合物は、式 (式中、xは0であるか、または1〜6の整数である)を有するN,N,N1 ,N1−テトラアセチル化化合物 である。 例としては、テトラアセチルメチレンジアミン(TAMD)(但し、x=1) 、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)(但し、x=2)、およびテト ラアセチルヘキシレンジアミン(TAHD)(但し、x=6)が挙げられる。こ れらおよび類似の化合物はGB−A−907356号明細書に記載されている。 最も好ましいペルオキシ酸漂白剤前駆体はTAEDである。 本発明に有用な固形のペルオキシ酸漂白剤前駆体の融点は>30℃であり、好 ましくは>40℃である。このような前駆体は、通常は微粉または結晶形態であ って、粉末の少なくとも90重量%の粒度が<150マイクロメートルであるも のである。 本発明による組成物のもう一つの本質的成分は、水溶性の酸性ポリマーである 。前記のポリマーは、本発明による組成物において、前記ペルオキシ酸漂白剤前 駆体をコーティングするためのコーティング材料として用いられる。本発明の好 ましい態様では、前記のペルオキシ酸漂白剤前駆体は、好ましくは水溶性の酸性 ポリマーと共に同時凝集する。本発明の一つの態様では、結合剤材料とコーティ ング材料は異なる種類の水溶性の酸性ポリマーであるが、もう一つの好ましい態 様では、結合剤材料とコーティング材料は同じ種類の種類の水溶性の酸性ポリマ ーである。 本発明で用いられる好適なポリマーは水溶性である。 水溶性であるとは、本明細書では、ポリマーの溶解度が20℃で5g/リットル を上回ることを意味する。 本発明で用いられる好適なポリマーは酸性である。酸性であるとは、本明細書 では、このポリマーの1%溶液のpHが7未満であり、好ましくは5.5未満で あることを意味する。 本発明で用いられる好適なポリマーの分子量は、1000〜280,000の 範囲であり、好ましくは1500〜150,000であり、本発明で用いられる 好適なポリマーの融点は30℃を上回ることが好ましい。 前記の基準に合致し、従って本発明で特に有用である好適なポリマーとしては 、下記の経験式Iを有するものおよびそれらの混合物が挙げられる。 但し、XはOまたはCH2であり、Yはコモノマーまたはコモノマー混合物であ り、R1およびR2は漂白剤に安定なポリマー末端基であり、R3はH、OHまた はC1〜4アルキルであり、MはHおよびそれとアルカリ金属、アルカリ土類金属 、アンモニウムまたは置換アン モニウムとの混合物であり、pは0〜2であり、nは少なくとも10である。こ のようなポリマー中でのMがHである割合は、ポリマーが十分に酸性であり、前 記に定義した酸度の基準に合致するようなものでなければならない。 式Iによるポリマーは洗濯洗剤の分野で既知であり、典型的には例えばGB− A−1,597,756号明細書におけるのと同様にキレート化剤として用いら れる。好ましい多価カルボン酸塩ポリマーは、数種類に分類される。第一の部類 のものは、形式的には少なくとも第一のモノマーとしてマレイン酸、シトラコン 酸、イタコン酸およびメサコン酸のような不飽和の多価カルボン酸と、第二のモ ノマーとしてアクリル酸またはα−C1〜4アルキルアクリル酸のような不飽和の モノカルボン酸とから形成されるコポリマー性の多価カルボン酸塩ポリマー部類 に属する。従って、式Iに関しては、この種の好ましい多価カルボン酸塩ポリマ ーは、XがCH2であり、R3がHまたはC1〜4アルキル、具体的にはメチルであ り、pは約0.1〜約1.9、好ましくは約0.2〜約1.5であり、nの平均 値は約10〜約1500であり、好ましくは約50〜約1000であり、更に好 ましくは100〜800であり、具体的には120〜400であり、Yは式II のモノマー単位から成るものである。 このようなポリマーは、BASFからSokalan(R)CP5(中和型)および Sokalan(R)CP45の商品名で発売されている。 第二のものは、式Iに関して、XがCH2であり、R3がOHであり、pが0〜 0.1、好ましくは0であり、nの平均値が約5〜約1500であり、好ましく は約100〜1000である多価カルボン酸塩ポリマーの部類に属する。Yが含 まれていれば、これは前記のIIのような多価カルボン酸またはエチレンオキシ ド残基であることができる。 第三のものは、式Iに関して、Xが(OR42であり、但し、R4はC1〜4ア ルキルであり、R3がHであり、pが0〜0.1、好ましくは0であり、nの平 均値は10〜500であるアセタール多価カルボン酸塩ポリマーの部類に属する 。Yが含まれていれば、これはまた前記のIIのような多価カルボン酸またはエ チレンオキシド残基であることができる。 第四のものは、式Iに関して、XがCH2であり、R3がHまたはC1〜4アルキ ルであり、pは0であり、nの平均値は約10〜1500であり、好ましくは約 500〜1000である多価カルボン酸塩ポリマーの部 類に属する。 多価カルボン酸塩ポリマーの第五のものは、式Iを有し、XがCH2であり、 R3がHまたはC1〜4アルキルであり、具体的にはメチルであり、pは0.01 〜0.09であり、好ましくは0.02〜0.06であり、nの平均値は約10 〜約1500であり、好ましくは約15〜300であり、Yがマレイン酸、シト ラコン酸、m−イタコン酸またはメサコン酸形成される多価カルボン酸であり、 極めて好ましくは前記の式IIを有するマレイン酸から誘導されるコモノマーで ある式Iを有する。 式Iにおける漂白剤に安定なポリマー末端基の好適なものとしては、アルキル 基、オキシアルキル基およびカルボン酸基およびそれらの塩およびエステルが挙 げられる。 前記式Iにおいて、MはHであるかまたはそれとアルカリ金属、アルカリ土類 金属、アンモニウムまたは置換アンモニウムとの混合物である。MがHである割 合は、ポリマーが前記のpH基準に合致するようなものである。 前記において、ポリマーの重合度であるnは、重量平均ポリマー分子量を平均 モノマー分子量によって割ることによって測定することができる。従って、重量 平均分子量が15,500であり、マレイン酸由来の単位が30モル%であるマ レイン酸−アクリル酸コポリマーでは、nは182(すなわち、15,00/( 116× 0.3+72×0.7)である。 疑問がある場合には、重量平均ポリマー分子量は、本明細書では、Water [mu]Porasil(RTM)GPC60 A2および[mu]Bonda gel(RTM)E−125、E−500およびE−1000を連続して、温度 を40℃で調節したカラムを用いるゲル透過クロマトグラフィにより、Polymer Laboratories Ltd.、シュロプシャー、英国、から発売されているポリスチレン スルホン酸ナトリウムポリマー標準液であって、0.15Mリン酸二水素ナトリ ウムと0.02MのテトラメチルアンモニウムヒドロオキシドをpH7.0で8 0/20水/アセトニトリルに溶解したポリマー標準液に対して測定することが できる。 多価カルボン酸塩ポリマーの混合物、特にn値が少なくとも100であり、好 ましくは少なくとも120の高分子量成分とn値が100未満であり、好ましく は10〜90であり、更に好ましくは20〜80である低分子量成分からなる混 合物も、本発明で好適である。このような混合物は、無リン酸塩洗剤処方の場合 には優れた漂白剤安定性および抗外被性能(anti-incrustation performance) を提供する観点から最適である。 この種の混合物の場合には、高分子量成分対低分子量成分の重量比は、一般的 には少なくとも1:1であり、好ましくは約1:1〜約20:1であり、更に好 ましく は約1.5:1〜約10.1、特に約2:1〜約8:1である。低分子量型の好 ましい多価カルボン酸塩ポリマーは、前記の第四の部類の多価カルボン酸塩ポリ マーである。 前記の総ての内で、本発明において極めて好ましい多価カルボン酸塩ポリマー は、第一の部類のものであって、nの平均値が100〜800であり、好ましく は120〜400であるもの、およびそれらと、nの平均値が10〜90であり 、好ましくは20〜90である第四の部類の多価カルボン酸塩ポリマーとの混合 物である。 本発明で用いられる他の好適なポリマーとしては、同時係属出願であるGB9 1−20653.2号明細書に開示されているポリグルタミン酸、およびEP3 05282号およびEP351629号明細書に開示されているポリアスパラギ ン酸のようなアミノ酸から誘導されるポリマーが挙げられる。 本発明による固形のペルオキシ酸漂白剤前駆体の製造法は、下記の工程を含ん でいる。 ペルオキシ酸漂白剤前駆体を前記で定義した通りの結合剤材料と同時凝集させ 、 場合によっては、この同時凝集体を乾燥させ、 この乾燥した同時凝集体を前記で定義した通りのコーティング材料でコーティ ングし、 このコーティングした同時凝集体を乾燥する。 本発明によれば、ペルオキシ酸漂白剤前駆体粉末は、前記で定義した通りの水 溶性の酸性ポリマー結合剤材料中で同時凝集させなければならない。当業者に知 られている任意の凝集法が、本発明で用いるのに好適である。好ましい態様とし ては、粒状材料であり、その少なくとも85%の粒度が400〜1700マイク ロメートルである同時凝集耐が形成される。 同時凝集粒状材料は、それ自身では本発明の利益を提供せず、この同時凝集し た材料を前記で定義した通りの水溶性の酸性ポリマーでコーティングする必要が ある。 この同時凝集した材料は、数種類の方法でコーティング材料でコーティングす ることができ、その方法自身は本発明にとって重要ではない。 コーティング材料は溶融材料として、または溶媒/キャリヤー液体の溶液また は分散液として噴霧し、後でこの液体を蒸発によって除去することができる。コ ーティング材料は、例えば静電技術によって粉末コーティングとして適用するこ ともできるが、この方法は、微粉化したコーティング材料を付着させることがか なり困難であり、経費が高くなることがあるので、余り好ましくない。 溶融コーティングは、融点が<80℃のコーティング材料については好ましい 手法であるが、高融点の酸(すなわち、>100℃)については余り好都合では ない。融点が>80℃のコーティング材料については、溶液ま たは分散液として噴霧するのが好ましい。エチルアルコールまたはイソプロピル アルコールのような有機溶媒を用いて溶液または分散液を形成させることができ るが、これは溶媒を経済的に使用するために溶媒の回収段階を必要とすることが ある。しかしながら、有機溶媒の使用により、可燃性および作業者の安全性とい った安全性の問題も起きるので、水性の溶液または分散液が好ましい。 溶液の粘度が十分に低く取扱が可能であるとすれば、本発明のコーティング材 料の水溶性は高いので、水溶液が特に有利である。コーティング材料を溶媒中で 少なくとも25重量%の濃度で用いて、表面処理を終わった後に乾燥/蒸発の負 担を軽減するのが好ましい。処理装置は、傾瀉した回転パン、回転ドラムおよび 流動床のようなこの目的に通常用いられるもののいずれであってもよい。 本発明による固形のペルオキシ酸漂白剤前駆体組成物は、総組成物の重量の3 0%〜93%、好ましくは70%〜88%の前記ペルオキシ酸漂白剤前駆体と7 %〜70%、好ましくは12%〜30%の前記ポリマーを含んでいる。 本発明による固形のペルオキシ酸漂白剤前駆体組成物は、多種多様な用途に用 いることができる。例えば、ペルオキシ酸漂白剤組成物は、それ自身、錠剤、押 出し品および凝集体のような他の固形組成物中に配合すること ができる。組成物は、有機酸表面処理材料が不溶性であり不活性である非水性の 液体組成物に懸濁することもできる。しかしながら、本発明の固形のペルオキシ 漂白剤前駆体組成物の好ましい利用は、顆粒状洗剤組成物の粒状成分(特にいわ ゆる濃縮した洗剤組成物であって、汚れた布帛の洗濯物と共に洗濯機のドラムに 配設された投与装置によって洗濯機に加えられるもの)のように行なわれる。投 与装置を介して洗濯液に分散される濃縮した顆粒状の洗剤組成物は、洗濯機の分 散室を介して加えられる組成物よりも溶解の問題を受け易いからである。その理 由は、洗濯サイクルの所期段階で生成物の直後の環境での撹拌が布帛の洗濯物が あるため阻害されるからである。これは、ビルダーおよび界面活性剤の濃度が一 時的に高くなるという利点を有することがあるが、ペルオキシ酸濃度が一時的に 高くなると、前記に指摘したように、布帛や色を損傷することがある。本発明の 組成物は、分配装置を介して洗濯液に送られる濃縮した洗剤生成物に配合される ときには、この問題はなくならなくとも軽減される。 コーティングしたペルオキシ酸漂白剤前駆体粒子を配合している洗剤組成物は 、普通は組成物重量に対して、前駆体0.5%〜20%、更に好ましくは1%〜 9%、最も好ましくは3%〜8%を含む。 任意成分 本発明の洗剤組成物は、場合によっては、再付着防止剤および汚れ懸濁剤、螢 光増白剤、汚れ放出剤、泡抑制剤、酵素、布帛柔軟剤、香料および着色料、並び に洗濯洗剤で用いられることが知られている他の成分を含むことができる。 本発明に好適な再付着防止剤および汚れ懸濁剤としては、メチルセルロース、 カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースのようなセルロ ース誘導体、およびホモポリマーまたはコポリマー性の多価カルボン酸またはそ の塩が挙げられる。この種のポリマーとしては、無水マレイン酸とエチレン、メ チルビニルエーテルまたはメタクリル酸とのコポリマーであって、無水マレイン 酸がコポリマーの少なくとも20モル%を構成するものが挙げられる。これらの 材料は、普通は組成物の0.5重量%〜10重量%、更に好ましくは0.75重 量%〜8重量%、最も好ましくは1重量%〜6重量%の濃度で用いられる。 他の有用なポリマー性材料はポリエチレングリコール、特に分子量が1000 〜10000のもの、更に好ましくは2000〜8000、最も好ましくは約4 000のものである。これらは、0.20重量%〜5重量%,更に好ましくは0 .25重量%〜2.5重量%の濃度で用いられる。これらのポリマーおよび前記 のホモポリマーまたはコポリマー性多価カルボン酸塩は、白度の意地、 布帛灰分の沈澱、および遷移金属不純物の存在下で粘土、タンパク質および酸化 性の汚れに対するクリーニング性能を向上させるのに重要である。 好ましい螢光増白剤はアニオン性であり、その例としては4,4′−ビス−( 2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)ス チルベン−2:2′−二スルホン酸二ナトリウム、4,4′−ビス−(2−モル ホリノ−4−アニリノ−2−トリアジン−6−イルアミノスチルベン−2:2′ −二スルホン酸二ナトリウム、4,4′−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−ト リアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:2′−二スルホン酸二ナトリウム 、4′,4″−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ )スチルベン−2−スルホン酸一ナトリウム、 4,4′−ビス−(2−アニリノ−4−(N−メチル−N−2−ヒドロキシエチ ルアミノ)−2−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2′−二スル ホン酸二ナトリウム、4,4′−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾ ール−2−イル)スチルベン−2,2′−二スルホン酸二ナトリウム、4,4′ −ビス−(2−アニリノ−4−(1−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)− s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2′−二スルホン酸二ナト リウム、および2−(スチビル−4″−(ナフト−1′,2′:4,5) −1,2,3−トリアゾール−2″−スルホン酸ナトリウムが挙げられる。 本発明の組成物で有用な汚れ放出剤は、通常はテレフタル酸とエチレングリコ ールおよび/またはプロピレングリコール単位との各種の配置でのコポリマーま たはターポリマーである。このようなポリマーは、同一人に譲渡された米国特許 第4116885号および第4711730号明細書および公表された欧州特許 出願第0272033号明細書に開示されている。EP−A−0272033号 明細書による特に好ましいポリマーは、式 (CH3(PEG)430.75(POH)0.25(T−PO)2.8(T−PEG)0.4 ]T(PO−H)0.25((PEG)43CH3)0.75を有する(ここで、PEGは −(OC24)O−であり、POは(OC36O)であり、Tは(pCOC64 CO)である。 分子量が典型的には5000〜20000、好ましくは10000〜1500 0であるポリビニルピロリドンのようなある種のポリマー性材料も、洗濯工程中 に布帛の間で不安定な色素が移るのを防止するのに有用な薬剤を形成する。 もう一つの任意の洗剤組成物成分は、泡抑制剤、例えばシリコーンおよびシリ カ−シリコーン混合物である。シリコーンは、通常はアルキル化ポリシロキサン 材料に より表すことができ、シリカは通常は微細に分割した形態で用いられ、例えばシ リカエーロゲルおよびキセロゲル、および各種の疎水性シリカが挙げられる。こ れらの材料は粒状物として配合して、泡抑制剤を水溶性または水分散性の実質的 に非界面活性剤不透過性のキャリヤーに有利には放出可能に配合することができ る。また、泡抑制剤を液状キャリヤーに溶解または分散させて、1種類以上の他 成分に噴霧することによって適用することができる。 前記のように、有用なシリコーン性泡抑制剤は、前記の種類のアルキル化シロ キサンと固形シリカとの混合物からなることができる。このような混合物は、固 形のシリカの表面にシリコーンを付着させることによって製造される。好ましい シリコーン泡抑制剤は、疎水性のシラン化した(最も好ましくは、トリメチルシ ラン化した)シリカであって、粒度が10ナノメートル〜20ナノメートルの範 囲であり、比表面積が50m2/gであるものを、分子量が約500〜約200 ,000の範囲のジメチルシリコーン流体と、シリコーン対シラン化シリカの重 量比が約1:1〜約1:2で十分に混合したもので表される。 好ましいシリコーン泡抑制剤は、Bartollotaらの米国特許第3,933,67 2号明細書に開示されている。他の特に有用な泡抑制剤は、1977年4月28 日に公 表されたドイツ国特許出願公開第DTOS2,646,126号明細書に記載さ れている自己乳化性のシリコーン泡抑制剤である。このような化合物の一例は、 Dow Corningから発売されているシロキサン/グリコールコポリマーであるDC 0544である。 前記の泡抑制剤は、通常は組成物の0.001重量%〜0.5重量%、好まし くは0.01重量%〜0.1重量%の濃度で用いられる。 好ましい配合法は、液状の泡抑制剤を組成物の1種類以上の主成分に噴霧する ことによって適用するか、または分離した微粒中に泡抑制剤を形成させた後、組 成物の他の固形成分と混合することからなる。分離した微粒としての泡改質剤を 配合することによって、C20〜C24脂肪酸、微晶質ワックス、およびエチレンオ キシドとプロピレンオキシドとの高分子量コポリマーのようなマトリックスの分 散性に悪影響を及ぼす他の泡抑制剤を包含させることもできる。このような泡改 質粒子の形成法は、前記のBartolottaらの米国特許第3,933,672号明細 書に開示されている。 もう一つの本発明に有用な任意成分は、1種類以上の酵素である。 好ましい酵素材料としては、市販のアミラーゼ、およびアルカリ性プロテアー ゼ、リパーゼ、エステラーゼおよびセルラーゼなどの、通常に洗剤組成物に配合 される ものが挙げられる。好適な酵素としては、米国特許第3,519,570号およ び第3,533,139号明細書に記載されている。 布帛柔軟剤も、本発明の洗剤組成物に配合することができる。この薬剤は、無 機または有機性のものであることができる。無機柔軟剤の例は、GB−A−1, 400,898号明細書に開示されているスメクタイト粘土である。有機布帛柔 軟剤としては、GB−A−1514276号明細書およびEP−B−00113 40号明細書に開示されている水に不溶性の第三アミンが挙げられる。 これらをモノC12〜C14第四アンモニウム塩と組み合わせたものは、EP−B −0026527および528号明細書に開示されている。他の有用な有機布帛 柔軟剤は、EP−B−0242919号明細書に開示されている二長鎖アミドで ある。布帛柔軟剤の追加の有機成分としては、EP−A−0299575号およ び0313146号明細書に開示されている高分子量ポリエチレンオキシド材料 が挙げられる。 スメクタイト粘土の濃度は、通常は5重量%〜15重量%、更に好ましくは8 重量%〜12重量%の範囲であり、この材料は処方物の残りのものに乾燥した混 合成分として加えられる。水不溶性の第三アミドまたは二長鎖アミド材料のよう な有機布帛柔軟剤は0.5重量%〜5重量%、通常は1重量%〜3重量%の濃度 で配合される が、高分子量ポリエチレンオキシド材料および水溶性のカチオン性材料は0.1 重量%〜2重量%、通常は0.15重量%〜1.5重量%の濃度で加えられる。 組成物の一部を噴霧乾燥する場合には、これらの材料を噴霧乾燥塔に供給される 水性スラリーに加えることができるが、場合によってはそれらを乾燥した混合粒 子として加えるかまたは組成物の他の固形成分に溶融した液体として噴霧する方 が一層好都合であることがある。 加工 本発明の高活性を有する界面活性剤粒子は、フレーク、小球、マルメ(marume s)、ヌードル、リボン状にすることができるが、顆粒状であるのが好ましい。 本発明の本質的特徴である低ゲル化特製を得るためには、粒子を加工するのに最 も好ましい方法は、粉末(前記のようなもの、例えばアルミノケイ酸塩、炭酸塩 )を高活性の界面活性剤ペーストと共に凝集させることによるものであることを 見出した。このような方法は、有効量の粉末を高活性の界面活性剤ペーストと、 1種類以上の凝集装置、例えばパン凝集装置、Z−翼ミキサー、または更に好ま しくはSchugi(Holland)BV,Chroomsstraat 8211 AS,Lelystad,オランダ、ま たはGebruder Lodige Machinenbau GmbH,D-4790 Paderborn 1,Elsenerstrasse 7-9,Postfach 2050,ドイツ、製のインラインミキサーで混合することからな っている。最も好ましくは、Lodige CB (商品名)のような高剪断ミキサーを用いる。 アニオン性界面活性剤50重量%〜95重量%、好ましくは70重量%〜85 重量%を含んでなる高活性界面活性剤を用い、これは送液可能な粘度を維持する のに十分な高温であるが用いたアニオン性界面活性剤の分解を回避するのに十分 低い温度で凝集装置に送液することができる。50℃〜80℃のペーストの操作 温度が典型的である。 高活性の界面活性剤ペーストから界面活性剤粒子を製造するのに特に好適な方 法は、1992年10月28日に公表されたEP510746号明細書に更に詳 細に記載されている。 本発明によれば、前記の方法で製造した自由流動性界面活性剤粒子を、次に他 の洗剤成分と混合して、完成した洗剤組成物を生成させる。 界面活性剤粒子を無機過酸化水素果物漂白剤を含む粒子および酸コーティング した漂白剤前駆体(前記の方法によって製造)を含む粒子と混合する。 特に好ましい態様では、顆粒状のケイ酸塩をDE−A−3417649号明細 書およびDE−A−3742043号明細書の開示内容によって製造することが できる結晶性の積層したケイ酸ナトリウムの形態で加える。これらの顆粒を含む 組成物は、ゲル化傾向が特に低いことが判った。 最終組成物の成分の総ては、回転ドラムのような装置の任意の好適な部分で混 合しまたはブレンドすることができる。ノニオン性界面活性剤および香料のよう な液体成分を、構成粒子の1種類以上の表面に噴霧することができる。 構成粒子を適当に選択することが、完成した組成物の嵩密度が少なくとも65 0g/リットル、好ましくは750〜1100g/リットルとするのに必要であ る。 ゲル化傾向 本発明の目的は、ゲルを形成する傾向が低い完成した洗濯洗剤組成物を提供す ることである。下記の試験手順は、組成物がゲル化する傾向を測定し、基準を固 定する方法を提供する目的で確立された。 試験手順 1. パスカルサンプラーを用いる組成物100gの量の採取する。 2. 採取した生成物を約40℃に加熱したキャビネットに最低4時間入れる。 試料を取出し、30℃±2℃で安定化させる。 3. ビーカー中で、水40gを25℃で秤量する。 4. 生成物の温度を記録し、予め秤量しておいた100gの試料を水に加える 。混合を助けるために、粉末は常にこのやり方で加えるべきである。 5. スパチュラを用いて手で激しく25±2秒間混合 して、ペーストを形成させる。乾燥粉末ポケットがビーカーの脇またはペースト 中に見られないようにする。混合が完了したならば、ストップウォッチを始動さ せる。 6. 3個の平らなプラスチック表面(例えば、ビーカーの蓋)のそれぞれで、 ペースト10g±0.2gを秤量する。ペーストの混合が完了して精確に2分後 に、ペーストの所定量を、予め25℃の水1000mlを入れてある3個のテル ゴトメーター(tergotometer)ビーカーのそれぞれに加える。ペーストの添加は 重要であり、これは一気にビーカーに入れなければならない。10gの添加での 誤差を、残っているペーストの風袋によって測定し、これを用いて最終的な量が 10.0gの精確な添加量に相当するように調節する。 7. 撹拌装置で3分間撹拌し、ペーストがそれぞれのビーカーの底に第一の沈 澱を得るようにする。 8. ブッフナー漏斗を用いて溶液を別々に濾過する。水が見られなくなってか ら1分間濾過を行うことによって、濾紙上の遊離水をできるだけ少なくする。 9. 濾紙と残渣とを秤量する。 10. それぞれ濾紙上の残留重量を計算する。結果を3個の測定の平均および 標準偏差によって表す。 実験室中および消費者での試験の結果、ゲル残渣が2g以下であることから、 組成物は現実的な選択条件下でゲル化の傾向が極めて低く、布帛の損傷はほとん どまた は全くないことが判った。 実施例1 高活性のペースト凝集体を製造して、 線状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩60%、 獣脂アルキル硫酸のナトリウム塩18.5%、 分子当たり平均3個のエーテ ル基を有するアルキルエーテル硫酸のナトリウム塩1.5%、 水20% からなる界面活性剤ペーストを製造した。 次いで、このペーストを、Lodige CB(商品名)、高剪断ミキサーに4000 kg/時の速度で送液し、同時にゼオライト3000kg/時(粉末、80%活 性)および炭酸ナトリウム2400kg/時およびカルボキシメチルセルロース ナトリウム(粉末、70%活性)150kg/時を加えた。生成する混合物を、 Lodige KM(商品名)で凝集させた。次に、生成する凝集体を流動床で乾燥して 、水を680kg/時の速度で除去した。 微粉末状のテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)(純度約99.0% 、粒度90重量%が150マイクロメートル)を、24(重量)%の結合剤濃度 でSokalan(R)CP45の40%水溶液と共に凝集させた。凝集はプラウ−シェアミキ サー(plough-share mixer)中で行い、次に、生成する湿った凝集体を流動床乾 燥機で乾 燥した。 乾燥した後、凝集体を追加量(12.5重量%)の前記ポリマー溶液で噴霧コ ーティングした。次に、コーティングした凝集体を流動床を用いて再度乾燥し、 整粒して、90%を上回る量が425マイクロメートル〜1700マイクロメー トルの範囲にある粒度を有する完成材料を提供した。 最終的な凝集体の組成は、下記の通りである。 TAED 82.0% Sokalan(R)CP45 15.0% 水/その他 100とする。 対照TAED凝集体を、前記と同じ混合装置中で同じTAED粉末を結合剤と しての溶融TAE25と凝集することによって製造した。次に、粒子を冷却させ 、前記と同じ標準にまで整粒した。凝集体の組成は、下記の通りであった。 TAED 87.0% TAE25 13% 界面活性剤およびTAED凝集体を、下記の洗剤マトリックス(組成は重量部 )に配合したときの色の損傷の可能性について試験した。 C12線状アルキルベンゼンスルホン酸塩 9.0 獣脂アルキル硫酸塩 2.7 Dobano145E7 3.8 ゼオライトA(凝集体から6.7%、 13.3%の乾燥重量を添加) 20 クエン酸塩 6.5 炭酸塩(凝集体から6.7%、 8.3%の乾燥重量を添加) 15.0 ケイ酸塩(SiO2:Na2O=2:1) 3.5 過ホウ酸塩一水和物 16.0 Sokalan(R)CP45* 4.0 CMC(凝集体から) 0.4 TAED 5.0 その他(水、香料、酵素、泡抑制剤等) 100とする。* 洗剤マトリックスは、凝集体に含まれるSokalan(R)CP45とは別に、 ビルダー助剤としてSokalan(R)CP45を含んでいる。 TAED凝集体を含む処方物を、40℃で短洗浄サイクルにセットしたMiele 自動洗濯機(W754型)を用いて実際規模の洗濯機試験を行った。 漂白剤に敏感な着色した布帛見本を用い、43cm2の見本を、処方物100 gを加えた分散装置の周りに巻き付けた。それぞれの洗濯機で白色の綿ベッドシ ーツ3.3kgをバラストとして用いた。硬度が150ppm(CaCO3とし て表した)であり、Ca:Mgの比率が3:1である水12リットルを、それぞ れの洗濯機に供給した。見本は、100%ラムウール製織布であり、 パープル48色素(デザイン番号W3970)で染色したBorval Fabrics,Albe rt Street,Huddersfield,West Yorkshire、英国製のものから作られていた。 それぞれの処理を24回行った後、見本を下記の尺度を用いて専門家により布帛 の色の損傷について目視により評価した。 異なる程度の色の損傷を示す3種類の着色した見本を標準として用いて、4点 尺度を確立し、1は「目視により損傷なし」とし、4は「著しく損傷」とする。 3種類の標準を用いて、色の損傷の各種説明の中間点を画定する。すなわち、 1 目視により損傷なし 2 僅かに損傷 3 損傷 4 著しく損傷 2名の専門的パネリストを用いて、それらの結果を平均した。 この手法を用いて前記の処方物を用いることによって生じる色の損傷を比較し て、下記の結果を得た。 本発明による凝集体を配合している処方は、対照凝集体より布帛の色の損傷が かなり少ないことが判る。 本発明によって製造した本実施例の処方を、前記の「ゲル化の傾向」の部分の 試験法に従って更に試験した。この試験法を行った後に回収されたゲルの重量は 、1g未満であった。対照的に、(TAED/TAE25凝集体を用いる)対照 生成物では、同じ試験を行ったところ、2gを上回る量のゲルを生じた。 実施例2 実施例1に記載したのと同じ手順で洗剤組成物を製造した。しかしながら、こ の実施例では、ケイ酸塩(SiO2:Na2O=2:1)の代わりに、クエン酸を 用いて凝集体を形成させることによって製造した結晶性の積層したケイ酸塩(S KS−6[商標])を用い、過ホウ酸塩の代わりに過炭酸塩を用いた。 C12線状アルキルベンゼンスルホン酸塩 9.0 獣脂アルキル硫酸塩 2.7 Dobanol45E7 3.8 ゼオライトA(凝集体から6.7%、 13.3%の乾燥重量を添加) 20 クエン酸塩 0.5 炭酸塩(凝集体から6.7%、 8.3%の乾燥重量を添加) 15.0 ケイ酸塩(SKS−6[商標])/ クエン酸塩 9.0 過炭酸塩 16.0 Sokalan(R)CP45* 4.0 CMC(凝集体から) 0.4 TAED 5.0 その他(水、香料、酵素、泡抑制剤等) 100とする。 実施例1と同じ手法を用いて、前記の処方を用いることによって生じる色の損 傷を比較したところ、下記の結果を得た。 実施例2の組成物を、前記の「ゲル化の傾向」の部分の試験法に従って更に試 験した。この試験法を行った後に回収されたゲルの重量は、1g未満であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 嵩密度が少なくとも650g/リットルである顆粒状の洗濯洗剤組成物 であって、 アニオン性界面活性剤25重量%〜60重量%を含んでなる不連続粒子、 無機過酸化水素化物漂白剤、 ペルオキシ酸漂白剤前駆体 を含み、ペルオキシ酸漂白剤前駆体がコーティングされており、コーティング材 料が水溶性の酸性ポリマーから選択されるものであることを特徴とする、顆粒状 洗濯洗剤組成物。 2. コーティング材料が水溶性の酸性ポリマーであり、前記ポリマーの水溶 性が20℃で5g/リットルを上回り、分子量が1000〜250000であり 、前記ポリマーの1%溶液のpHが7未満である、請求の範囲第1項に記載の顆 粒状洗濯洗剤組成物。 3. ペルオキシ酸漂白剤前駆体がテトラアセチルエチレンジアミンである、 請求の範囲第1項または第2項に記載の顆粒状洗濯洗剤組成物。 4. 無機過酸化水素化物漂白剤が、過炭酸塩の塩、好ましくは過炭酸ナトリ ウムである、請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の顆粒状洗濯洗剤組成 物。 5. 組成物が更に結晶性の積層したケイ酸塩を含ん でなる、請求の範囲第1〜4項のいずれか1項に記載の顆粒状洗濯洗剤組成物。 6. 完成した組成物がアニオン性界面活性剤2重量%〜25重量%、過ホウ 酸塩、過炭酸塩またはこれらの混合物3重量%〜35重量%、およびペルオキシ 酸漂白剤前駆体0.5重量%〜20重量%を含んでなる、請求の範囲第1〜5項 のいずれか1項に記載の顆粒状洗濯洗剤組成物。 7. 組成物の100gの試料を25℃で水25gと25秒間混合してペース トを形成させ、前記ペースト10gを25℃の水1000mlに入れて、250 rpmで回転する撹拌装置で3分間撹拌すると、ゲル残渣が2g未満となる、請 求の範囲第1項〜第6項のいずれか1項に記載の低ゲル化顆粒状洗濯洗剤組成物 。 8. 顆粒状の洗濯洗剤の製造法であって、 高剪断ミキサー中で粉末または粉末の混合物を界面活性剤ペーストと凝集させ 、前記の界面活性剤ペーストはアニオン性界面活性剤50重量%〜95重量%、 好ましくは70重量%〜85重量%を含み、自由流動性粉末を形成させ、前記自 由流動性粉末はアニオン性界面活性剤25重量%〜60重量%を含み、 前記自由流動性粉末と共に第二の自由流動性粉末であって無機過酸化水素果物 漂白剤を含むものと混合し、 前記の自由流動性粉末と共に第三の自由流動性粉末で あってペルオキシ酸漂白剤前駆体を含みかつ水溶性の酸性ポリマーで実質的にコ ーティングされているものと混合し、 前記自由流動性粉末を、乾燥混合、噴霧のような任意の好適な手段によって配 合することができる追加の洗剤成分と組み合わせる 段階を含んでなる方法。 9. 結晶性の積層したケイ酸塩を含む自由流動性粉末を更に組成物と混合す る、請求の範囲第1項〜第8項のいずれか1項に記載の方法。
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