【発明の詳細な説明】
ペルカーボネート漂白剤と粉末状シリケートとを含有する高嵩密度粒状洗剤
技術分野
本発明は、ペルカーボネート漂白剤を含む洗剤組成物に関する。詳細には、本
発明は、高い嵩密度、洗濯機の引出または他の分与装置のいずれかからか分与さ
れる改善された特性を有し、それによって漂白組成物の改善されたクリーニング
性能を与える組成物に関する。
背景技術
ペルボレート、ペルカーボネート、ペルシリケートなどの無機ペルハイドレー
ト漂白剤は、洗剤成分として周知である。好ましくは、それらは、ペルハイドレ
ートを過加水分解して活性過酸を生成する過酸前駆物質と組み合わせる。この過
加水分解反応は、アルカリ性条件によって促進される。
ペルカーボネートおよびペルオキシカルボン酸漂白剤前駆物質を含む組成物は
、1992年4月16日に公開の出願人の同時係属出願WO第9206163号
明細書に詳細に記載されている。
高嵩密度洗剤の分与特性を改善することを目的とする組成物も、従来技術に記
載されている。
1993年3月31日に公告のEP第534525号明細書には、規定粒径を
有する粒状クエン酸を使用して分与を助長することが記載されている。ペルカー
ボネートを含む漂白剤化合物も述べられている。
しかしながら、粒状クエン酸の使用にあっては、洗浄液中においてアルカリ性
条件を与えるという問題を扱っていない。
水溶性アルカリ性無機塩を組成物で使用することは、この問題を扱うであろう
。
1987年7月22日に公開のEP第229671号明細書は、粒状カーボネ
ートまたはホスホネートを規定洗剤組成物で使用することを提案している。冷水
中での改善された分散性および溶解度が達成できると請求されている。
ケイ酸ナトリウムを好適な粒状水溶性アルカリ性無機塩として使用することは
、洗濯機ドラムの腐食の抑制および洗濯物汚れからの重金属コロイドの迅速な除
去(さもなければ過酸素および過酸種を不安定にする傾向がある)に貢献するこ
とが既知である。
シリケートは、冷水に難溶性であり、それゆえ乾式混合し、高い表面積を有す
るシリケートの微粒子(粒径425μm未満を有する)が好ましいが、ペルボレ
ート1水和物と無機塩の可溶性微粒子(シリケートを含めて)との組み合わせは
、製品の分与プロフィールに有害であることが観察された。シリケートの微粒子
を粗シリケートに取り替えるかペルボレート1水和物をペルボレート4水和物に
取り替えようとする試みは、より不良なクリーニング性能をもたらすことが見出
された。
ペルボレート1水和物を若干の特定のペルカーボネート物質に取り替えること
は、分与問題を生じさせないで多量の迅速に可溶性のシリケート微粒子の配合を
可能にし、且つ優秀なクリーニング性能を与えることが今や見出された。
従って、本発明の洗剤組成物は、優れた分与と優れた漂白性能との両方を有す
る。
発明の開示
陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、またはそれらの混合物少なくとも
5重量%を含み、且つ
(i)粒状アルカリ金属過炭酸塩2〜50重量%
(ii)シリケート(ただし、該シリケートは粉末形である)0.7〜20重量
%を更に含み、粒径425μm未満を有するシリケート粒子が組成物の少なくと
も0.7重量%を占め、且つ、嵩密度少なくとも650g/Lを有することを特
徴とする、粒状洗剤組成物。
発明を実施するための最良の形態
陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、またはそれらの混合物少なくとも
5重量%を含み、且つ
(i)粒状アルカリ金属過炭酸塩2〜50重量%
(ii)シリケート(ただし該シリケートは粉末形である)0.7〜20重量%
を更に含み、粒径425μm未満を有するシリケート粒子が組成物の少なくとも
0.7重量%を占め、且つ、嵩密度少なくとも650g/Lを有することを特徴
とする、粒状洗剤組成物。
本発明の特に有用な成分は、テトラアセチルメチレンジアミン、テトラアセチ
ルエチレンジアミン、テトラアセチルヘキシレンジアミン、過安息香酸または疎
水性過酸前駆物質、例えば、2−フェニル4h−3 1−ベンゾオキサジン−4
−オン、NOBS、イソ−NOBS、ベンゾイルカプロラクタム、ベンゾイルオ
キシベンゼンスルホネートまたはそれらの混合物から選ばれる過酸前駆物質少な
くとも0.5重量%である。
迅速に水溶するものである無定形シリケート、例えば、SiO2:Na2Oの比
率2.4未満を有するケイ酸ナトリウムは、成分(ii)として好ましい。
粒状ペルカーボネートは、塩で被覆してもよく、有用な被覆物質としてはカー
ボネート、サルフェート、サイトレート、シリケート、水溶性陰イオン界面活性
剤またはこれらのものの混合物が挙げられる。炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウム
との混合物が、被覆物質として最も好ましい。ケイ酸ナトリウムを被覆物質の成
分として使用する場合には、ペルカーボネートの2.2重量%より多いケイ酸ナ
トリウムを含まないことが好ましい。
本発明の好ましい組成物は、ペルカーボネート10〜30重量%、およびペル
ボレート1水和物3重量%未満を含む。
理論によって限定しようとするものではないが、ここで選ばれる種類のペルカ
ーボネートは、ペルボレート1水和物より低い表面積および低い多孔度を有する
と考えられる。この低い表面積および低い多孔度は、シリケートの微粒子との同
時ゲル化を防止し、それゆえ分与に有害ではない。ここで選ばれるペルカーボネ
ート物質は、低い表面積および低い多孔度にも拘らず、ペルボレート1水和物と
比較して匹敵する溶解速度を保持する。事実、ゲル化しないので、このペルカー
ボネート物質は、現実の洗浄状況下においてペルボレート1水和物より良く分散
し且つ溶解する(即ち、通常の洗濯機の分与引出から、または他の分与装置から
)。
本発明の成分を以下より詳細に記載する。
本発明において使用するのに好適である水溶性シリケートは、無定形または層
状であってもよい。
このようなシリケートは、構造中のSiO2対Na2Oの比率によって特徴づけ
てもよい。本発明においては、この比率は、典型的には、3.3:1未満、好ま
しくは2.8:1未満、より好ましくは2.4:1未満、最も好ましくは2.0
:1であってもよい。
本発明に関しては、無定形シリケートは、結晶性シリケートより好ましい。し
かしながら、結晶性シリケートは、本発明の組成物に配合してもよい。結晶性層
状ケイ酸ナトリウムは、一般式
NaMSixO2x+1・yH2O
(式中、mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4の数であり、yは0
〜20の数である)
を有する。この種の結晶性層状ケイ酸ナトリウムは、EP−A第164514号
明細書に開示されており且つそれらの製法は、DE−A第3417649号明細
書およびDE−A第3742043号明細書に開示されている。本発明の目的で
、前記一般式中のxは、2、3または4の値を有し、好ましくは2である。より
好ましくは、Mはナトリウムであり且つこの式の好ましい例はα−、β−、γ−
およびδ−形のNa2Si2O5からなる。これらの物質は、独国のヘキストAG
からそれぞれNaSKS−5、NaSKS−7、NaSKS−11およびNaS
KS−6として入手できる。最も好ましい物質は、δ−Na2Si2O5、NaS
KS−6である。
本発明の漂白組成物を配合した洗濯洗剤組成物は、好ましくは、組成物の1〜
40重量%、より好ましくは1〜20重量%の無定形シリケートまたは結晶性層
状シリケートを含む。
本発明のシリケート成分は、水溶性シリケート25重量%未満、好ましくは3
〜15重量%を含むことが好ましい。乾式添加水溶性シリケートを使用する時に
は、完成組成物の10重量%未満が乾式添加水溶性シリケートであることが好ま
しい。
本発明のシリケート粒子の粒径は、漂白種を発生する速度に寄与できることが
今や見出された。シリケート微粒子は、洗浄液に最も迅速に溶解してアルカリ度
を上方に上げるので、使用されることが好ましい。このアルカリ度放出速度は、
ペルカーボネートの過加水分解を促進すると考えられる。好ましくは、タイラー
35メッシュ(開口部サイズ425μm)を通過するシリケート粒子の画分は、
完成組成物の少なくとも0.7重量%である。好ましくは、タイラー35メッシ
ュを通過するシリケート粒子の画分は、完成組成物の少なくとも1重量%である
。
シリケート粒子の粒径の上限は、一般に、迅速に溶解する粒子を有するニーズ
によって限定される。一般に、2000μmより大きいシリケート粒子の画分お
よび好ましくは1400μmより大きい画分は、大粒であるとみなされ、除去さ
れる。
多くの等級の粒状無定形シリケートは、例えば、ヘキストAGおよびアクゾか
ら容易に商業上入手できる。本発明において使用するのに好ましい等級は、粒径
425μm未満を有する粒子を少なくとも30重量%有しているべきである。更
に好ましいシリケートは、0.05m2/ccより大きい表面積および6.5%よ
り大きい多孔度を有する。
ペルカーボネート漂白剤
本発明の組成物は、洗浄液中のアルカリ性過酸化水素源として、通常ナトリウ
ム塩の形の、ペルカーボネート漂白剤を包含するであろう。このペルカーボネー
トは、通常、全組成物の3〜35重量%、より好ましくは5〜30重量%、最も
好ましくは8〜25重量%の量で配合する。
過炭酸ナトリウムは、2Na2CO3・3H2O2に対応する式を有する付加化合
物であり且つ結晶性固体として市販されている。大抵の市販の材料は、製造工程
において配合する少量のEDTA、1−ヒドロキシエチリデン1,1−ジホスホ
ン酸(HEDP)、アミノホスホネートなどの重金属イオン封鎖剤を包含する。
本発明の洗剤組成物アスペクトの目的で、ペルカーボネートは、追加の保護なし
に洗剤組成物に配合できるが、このような組成物の好ましい処方物は、被覆形の
材料を利用する。好適な被覆物は、アルカリ金属硫酸塩と炭酸塩との混合塩であ
る。被覆法と一緒のこのような被覆物は、インターロックスに1977年3月9
日に付与された英国特許第1,466,799号明細書に以前に記載されている
。混合塩被覆物質対ペルカーボネートの重量比は、1:200から1:4、より
好ましくは1:99から1:9、最も好ましくは1:49から1:19である。
好ましくは、混合塩は、一般式 Na2SO4・n−Na2CO3(式中、nは0.
1〜3であり、好ましくはnは0.3〜1.0であり、最も好ましくはnは0.
2〜0.5である)を有する硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとを有する。別の
好ましい被覆物質は、クエン酸ナトリウムである。直鎖アルキルベンゼ
ンスルホネート、アルキルエーテルサルフェートなどの水溶性界面活性剤も、補
助被覆剤として使用してもよい。
別の余り好ましくない被覆物質は、ケイ酸ナトリウムである。乾燥前にペルカ
ーボネート上に水溶液として適用されるシリケート被覆物質は、組成物の分与性
に影響を及ぼす傾向があるので、余り好ましくない。ケイ酸ナトリウム被覆物質
は、ペルカーボネート物質の2.2重量%より多い量を占めるべきではない。被
覆物質として使用するならば、シリケートは、SiO2:Na2O比2.0:1か
ら3.4:1、好ましくは2.2:1から2.8:1を有しているべきである。
ケイ酸マグネシウムも、被覆物に配合できる。
結晶性ペルカーボネートの粒径範囲は、100μm〜1500μmである、好
ましい物質は、250〜1000μmの粒径範囲を有し、平均粒径は500〜7
00μmである。
本発明の利益が十分に実現されるようにするために、選ばれるペルカーボネー
ト物質は、洗浄液に迅速に溶解でき且つ活性漂白種は容易に生成されることが高
度に望ましい。好適なペルカーボネート物質を選ぶために、有効酸素(AvO2
)量は、2、4および5分後にペルカーボネートを含有する洗剤組成物の濃度1
%wt/wtの攪拌溶液から採取されてアリコートについてのチオサルフェート/ヨ
ウ化カリウム/モリブデン酸アンモニウム滴定を使用して測定できる。組成物の
試料は、10℃で塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム(Ca:Mg=3:1
)の添加によって水硬度25°dHに調整された脱イオン水にソタックス装置中
で溶解する。溶液は、150rpmで攪拌する。所定のペルカーボネートは、2
分後に全AvO2の少なくとも40%、4分後に全AvO2の少なくとも80%
、5分後に全AvO2の少なくとも90%を放出するならば、本発明で使用する
のに好適であるとみなされる。
ペルカーボネートを含有する本発明の組成物は、ペルボレートを含有する同様
の組成物より、シリケート、界面活性剤および水の存在下における望ましくない
ゲルを形成する傾向が大幅に減少される。理論によって限定しようとはせずに、
これは、ここで選ばれるペルカーボネートの種類がペルボレート1水和物より低
い表面積および低い多孔度を有するからであると考えられる。この低い表面積お
よび低い多孔度は、陰イオン界面活性剤および水の存在下でのシリケートの微粒
子との同時ゲル化を防止し、それゆえ分与に有害ではない。
ペルオキシ酸漂白剤前駆物質
本発明の好ましい態様においては、組成物は、ペルオキシ酸漂白剤前駆物質を
含む。本発明の固体ペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、1個以上のN−またはO−
アシル基を含有する前駆物質(前駆物質は広範囲の種類から選ぶことができる)
からなる。
好適な種類としては、無水物、エステル、イミドならびにイミダゾールおよび
オキシムのアシル化誘導体が挙げられ、これらの種類内の有用な物質の例は、英
国特許第1586789号明細書に開示されている。最も好ましい種類は、エス
テル、例えば、英国特許第836988号明細書、第864,798号明細書、
第1147871号明細書および第2143231号明細書に開示のものおよび
イミド、例えば、英国特許第855735号明細書および第1246338号明
細書に開示のものである。
特に好ましい前駆物質化合物は、式
(式中、xは0または1〜6の整数であることができる)
のN,N,N1,N1−テトラアセチル化化合物である。
例としては、xが1であるテトラアセチルメチレンジアミン(TAMD)、x
が2であるテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)およびxが6であるテ
トラアセチルヘキシレンジアミン(TAHD)が挙げられる。これらの化合物お
よび類似の化合物は、英国特許第907356号明細書に記載されている。最も
好ましいペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、TAEDである。
他の好ましい漂白剤前駆物質は、過安息香酸前駆物質、例えば、ベンゾイルオ
キシベンゼンスルホネート(BOBS)、ベンゾイルカプロラクタム、アシルオ
キシベンゼンスルホネート(NOBS、イソ−NOBS)、糖誘導体(PAG、
TAG、およびEP第257039号明細書に記載のもの)、マロネート誘導体
(EP第517482号明細書に記載)、陽イオン前駆物質(EP第51253
3号明細書、EP第508623号明細書およびEP第405152号明細書に
記載)、グリコレートエステル(EP第507475号明細書に記載)および2
−フェニル4h−3 1−ベンゾオキサジン−4−オンである。
漂白剤前駆物質は、通常、微粉末または結晶性形であろう(粉末の少なくとも
90重量%は粒径150μm未満を有する)。しかしながら、このような固体漂
白剤前駆物質は、一般に、他の成分で再凝集、造粒、カプセル化または噴霧乾燥
する。このようなペルオキシ酸漂白剤前駆物質粒状物は、洗剤組成物に乾式ブレ
ンドし、一般に、300μm〜1500μmの粒径範囲を有する。若干の漂白剤
前駆物質は、室温でペースト状または液体であり且つゼオライト、シリカなどの
多孔性基体で造粒しなければならない。
ペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、組成物の少なくとも0.5重量%の量で存在
することが最も好ましい。これらのペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、予備生成過
酸、例えば、N,N−フタロイルアミノペルオキシ酸(PAP)、ペルオキシア
ジピン酸のノニルアミド(NAPAA)、1,2−ジペルオキシドデカンジオン
酸(DPDA)およびトリメチルアンモニウムプロペニルイミドペルオキシメリ
ト酸(TAPIMA)に部分的に取り替えることができる。
界面活性剤およびビルダー
広範囲の界面活性剤を、洗剤組成物において使用できる。陰イオン界面活性剤
、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤および双性界面活性剤およびこれらの界
面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にローリンおよびヒ
ューリングに発行の米国特許第3,929,678号明細書に与えられている。
好適な陽イオン界面活性剤のリストは、1981年3月31日にマーフィーに発
行の米国特許第4,259,217号明細書に与えられている。
本発明の完成組成物は、好ましくは、陰イオン界面活性剤2重量%〜30重量
%、好ましくは5〜25重量%を含有するであろう。
高級脂肪酸の水溶性塩、即ち、石鹸は、本組成物において有用な陰イオン界面
活性剤である。これとしては、アルカリ金属石鹸、例えば、炭素数約8〜約24
、好ましくは炭素数約12〜約18の高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、
アンモニウム塩、およびアルキルアンモニウム塩が挙げられる。石鹸は、油脂の
直接ケン化により、または遊離脂肪酸の中和により製造できる。ヤシ油およびタ
ローから誘導される脂肪酸の混合物のナトリウム塩およびカリウム塩、即ち、ナ
トリウムまたはカリウムのタロー石鹸およびココナツ石鹸が、特に有用である。
陰イオン界面活性剤の混合物、特にサルフェート界面活性剤とスルホネート界
面活性剤および/またはカルボキシレート界面活性剤とのブレンドは、ここで好
適である。スルホネート界面活性剤とサルフェート界面活性剤との混合物は、通
常、スルホネート対サルフェートの重量比5:1から1:2、好ましくは3:1
から2:3、より好ましくは3:1から1:1で使用される。好ましいスルホネ
ートしては、アルキル基中に9〜15個、最も好ましくは11〜13個の炭素原
子を有するアルキルベンゼンスルホネート、および脂肪酸がC12〜C18脂肪源、
好ましくはC16〜C18脂肪源に由来するα−スルホン化メチル脂肪酸エステルが
挙げられる。各々の場合に、陽イオンは、アルカリ金属、好ましくはナトリウム
である。このようなスルホネート/サルフェート混合物中の好ましいサルフェー
ト界面活性剤は、アルキル基中に12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素
原子を有するアルキルサルフェートである。別の有用な界面活性剤系は、それぞ
れの平均鎖長が互いに異なる2種のアルキルサルフェート物質の混合物からなる
。1つのこのような系は、C14〜C15対C16〜C18の重量比3:1から1:1の
C14〜C15アルキルサルフェートとC16〜C18アルキルサルフェートとの混合物
からなる。また、アルキルサルフェートは、アルキル基中に10〜20個、好ま
しくは10〜16個の炭素原子を有し且つ平均エトキシ化度1〜6を有するアル
キルエトキシサルフェートと組み合わせてもよい。各々の場合の陽イオンは、再
度、アルカリ金属、好ましくはナトリウムである。
本発明の目的で好適な他の陰イオン界面活性剤は、式
R−CON(R)CH2COOM
(式中、RはC9〜C17線状または分枝アルキルまたはアルケニル基であり、R
′はC1〜C4アルキル基であり、Mはアルカリ金属イオンである)
のアルカリ金属サルコシネートである。好ましい例は、ナトリウム塩の形のラウ
ロイル、ココイル(C12〜C14)、ミリスチルおよびオレイルメチルサルコシネ
ートである。
炭素数10〜20のアルキル基を含有する脂肪酸メチルエステルのスルホン化
生成物も、有用である。C16〜C18メチルエステルスルホネート(MES)、ま
たはC16〜C18メチルエステルスルホネートとC12〜C14メチルエステルスルホ
ネートとの混合物が、好ましい。
本発明で有用な1つの種類の非イオン界面活性剤は、平均親水性親油性バラン
ス(HLB)8〜17、好ましくは9.5〜13.5、より好ましくは10〜
12.5を有する界面活性剤を与えるエチレンオキシドと疎水性部分との縮合物
を含む。疎水性(親油性)部分は、性状が脂肪族または芳香族であってもよく且
つ特定の疎水基と縮合するポリオキシエチレン基の長さは、親水性エレメントと
疎水性エレメントとの間の所望のバランス度を有する水溶性化合物を生成するよ
うに容易に調節できる。
この種の特に好ましい非イオン界面活性剤は、アルコール1モル当たり3〜9
モルのエチレンオキシドを含有するC9〜C15第一級アルコールエトキシレート
、特にアルコール1モル当たり6〜9モルのエチレンオキシドを含有するC13〜
C15第一級アルコールおよびアルコール1モル当たり3〜5モルのエチレンオキ
シドを含有するC11〜C15第一級アルコールである。
別の種類の非イオン界面活性剤は、一般式
RO(CnH2nO)tZx
(式中、Zはグルコースに由来する部分であり、Rは炭素数12〜18の飽和疎
水性アルキル基であり、tは0〜10であり、nは2または3であり、xは1.
3〜4である)
のアルキルポリグルコシド化合物(化合物は未反応脂肪アルコール10%未満お
よび短鎖アルキルポリグルコシド50%未満を包含)からなる。この種の化合物
および洗剤組成物における用途は、EP−B第0070074号明細書、第00
70077号明細書、第0075996号明細書および第0094118号明細
書に開示されている。
なお別の種類の非イオン界面活性剤は、脂肪酸エステルとN−アルキルポリヒ
ドロキシアミンとを反応させることによって製造してもよいポリヒドロキシ脂肪
酸アミドからなる。本発明で使用するのに好ましいアミンは、
N−(R1)−CH2(CH2OH)4−CH2−OHであり且つ好ましいエステル
は、C12〜C20脂肪酸メチルエステルである。N−メチルグルカミンとC12
〜C20脂肪酸メチルエステルとの反応生成物が、最も好ましい。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの製法は、1992年4月16日に公開のWO第
926073号明細書に記載されている。この出願は、溶媒の存在下でのポリヒ
ドロキシ脂肪酸アミドの製法を記載している。この発明の高度に好ましい態様に
おいては、N−メチルグルカミンは、C12〜C20メチルエステルと反応させる。
さらに、粒状洗剤組成物の処方業者はアミド化反応をアルコキシ化、特にエトキ
シ化(EO 3〜8)C12〜C14アルコールを含む溶媒の存在下で行うことが好
都合であることを見出すことがあることをも述べている。
更に他の種類の界面活性剤は、アミンオキシドなどの半極性界面活性剤である
。好適なアミンオキシドは、モノC8〜C20、好ましくはC10〜C14N−アルキ
ルまたはアルケニルアミンオキシドおよびプロピレン−1,3−ジアミンジオキ
シド(残りのN位はメチル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピル基で置
換される)から選ばれる。
陽イオン界面活性剤も、本発明の洗剤組成物で使用でき且つ好適な第四級アン
モニウム界面活性剤は、モノC8〜C16、好ましくはC10〜C14N−アルキルま
たはアルケニルアンモニウム界面活性剤(残りのN位はメチル、ヒドロキシエチ
ルまたはヒドロキシプロピル基で置換される)から選ばれる。
界面活性剤含有粒子は、洗濯洗剤で常用されている広範囲の可能な成分から選
ばれる成分を更に含むであろう。好ましくは、粒子は、若干の洗浄性ビルダーを
含有するであろう。
これらとしては、制限せずに、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、ケイ酸塩、
アルミノケイ酸塩、単量体ポリカルボキシレート、単独重合体または共重合体ポ
リカルボン酸またはそれらの塩(ポリカルボン酸は2個以下の炭素原子によって
互いに分離された少なくとも2個のカルボキシル基を含む)、有機ホスホネート
およびアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)および前記のもののい
ずれかの混合物が挙げることができる。ビルダー系は、組成物の25〜60重量
%、より好ましくは30〜60重量%の量で存在する。
好ましいビルダー系は、ホウ素化合物を含まず且つ高分子有機物質は、好まし
くは生分解性である。
広範囲のアルミノシリケートイオン交換物質を使用できるが、好ましいアルミ
ノケイ酸ナトリウムゼオライトは、単位セル式
Naz〔(AlO2)z(SiO2)y〕xH2O
(式中、zおよびyは少なくとも6であり、z対yのモル比は1.0〜0.5で
あり、xは少なくとも5、好ましくは7.5〜276、より好ましくは10〜2
64である)
を有する。アルミノシリケート物質は、水和形であり且つ好ましくは結晶性であ
り、結合形の水10%〜28%、より好ましくは18%〜22%を含有する。
前記アルミノシリケートイオン交換物質は、粒径0.1〜10μm、好ましく
は0.2〜4μmによって更に特徴づけられる。ここで「粒径」なる用語は、通
常の分析技術、例えば、走査電子顕微鏡を利用する顕微鏡測定法により、または
レーザー粒度計により測定された時の所定のイオン交換物質の平均粒径を意味す
る。アルミノシリケートイオン交換物質は、無水基準で計算してCaCO3水硬
度少なくとも200mg当量/アルミノシリケート1gであり、一般に300mgeq
/g〜352mgeq/gの範囲内であるカルシウムイオン交換容量によって更に特
徴づけられる。本発明のアルミノシリケートイオン交換物質は、アルミノシリケ
ート(無水基準)のCaCO3少なくとも130mg当量/リットル/分/(g/
リットル)〔Ca++2グレン/ガロン/分/g/ガロン)〕であり、一般にカル
シウムイオン硬度に対してCaCO3130mg当量/リットル/分/(g/リッ
トル)〔2グレン/ガロン/分/(g/ガロン)〕〜CaCO3390mg当量/
リットル/分/(g/リットル)〔6グレン/ガロン/分/(g/ガロン)〕で
あるカルシウムイオン交換速度によってなお更に特徴づけられる。
ビルダー目的で最適のアルミノシリケートは、CaCO3少なくとも260mg
当量/リットル/分/(g/リットル)〔4グレン/ガロン/分/(g/ガロン
〕のカルシウムイオン交換速度を示す。
本発明の実施で有用なアルミノシリケートイオン交換物質は、市販されており
且つ天然産物質であることができるが、好ましくは合成的に誘導する。アルミノ
シリケートイオン交換物質の製法は、米国特許第3,985,669号明細書に
論じられている。ここで有用な好ましい合成結晶性アルミノシリケートイオン交
換物質は、呼称ゼオライトA、ゼオライトB、ゼオライトX、ゼオライトHS、
ゼオライトMAPおよびそれらの混合物として入手できる。特に好ましい態様に
おいては、結晶性アルミノシリケートイオン交換物質は、ゼオライトAであり且
つ式
Na12〔(AlO2)12(SiO2)12〕・xH2O
(式中、xは20〜30、特に27である)
を有する。さらに式
Na86〔(AlO2)86(SiO2)106〕・276H2OのゼオライトXも、
式 Na6〔(AlO2)6(SiO2)6〕7.5H2O)のゼオライトHS
と同様に好適である。
好適な水溶性単量体またはオリゴマーカルボキシレートビルダーとしては、乳
酸、グリコール酸およびベルギー特許第831,368号明細書、第821,3
69号明細書および第821,370号明細書に開示のようなそれらのエーテル
誘導体が挙げられる。2個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとし
ては、コハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)二酢酸、マレイン酸、ジグリ
コール酸、酒石酸、タルトロン酸およびフマル酸の水溶性塩、並びに独国公開公
報第2,446,686号明細書および第2,446,687号明細書および米
国特許第3,935,257号明細書に記載のエーテルカルボキシレートおよび
ベルギー特許第840,623号明細書に記載のスルフィニルカルボキシレート
が挙げられる。3個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては、
特に、水溶性クエン酸塩またはクエン酸、アコニトレートおよびシトラコネート
並びにスクシネート誘導体、例えば、英国特許第1,379,241号明細書に
記載のカルボキシメチルオキシスクシネート、英国特許第1,389,732号
明細書に記載のラクトキシスクシネート、およびオランダ出願第7205873
号明細書に記載のアミノスクシネート、および英国特許第1,387,447号
明細書に記載の2−オキサ−1,1,3−プロパントリカルボキシレートなどの
オキシポリカルボキシレート物質が挙げられる。
4個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては、英国特許第1
,261,829号明細書に開示のオキシジスクシネート、1,1,2,2−エ
タンテトラカルボキシレート、1,1,3,3−プロパンテトラカルボキシレー
トおよび1,1,2,3−プロパンテトラカルボキシレートが挙げられる。スル
ホ置換基を含有するポリカルボキシレートとしては、英国特許第1,398,4
21号明細書および第1,398,422号明細書および米国特許第3,936
,448号明細書に開示のスルホスクシネート誘導体、および英国特許第1,4
39,000号明細書に記載のスルホン化熱分解サイトレートが挙げられる。
別の好ましいポリカルボキシレートビルダーは、エチレンジアミン−N,N′
−ジコハク酸(EDDS)またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ア
ンモニウム塩、または置換アンモニウム塩、またはそれらの混合物である。
脂環式および複素環式ポリカルボキシレートとしては、シクロペンタン−cis,
cis,cis−テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレ
ート、2,3,4,5−テトラヒドロフラン−cis,cis,cis−テトラカルボキシ
レート、2,5−テトラヒドロフラン−cis−ジカルボキシレート、2,2,5
,
5−テトラヒドロフラン−テトラカルボキシレート、1,2,3,4,5,6−
ヘキサン−ヘキサカルボキシレートおよびソルビトール、マンニトール、キシリ
トールなどの多価アルコールのカルボキシメチル誘導体が挙げられる。芳香族ポ
リカルボキシレートとしては、メリト酸、ピロメリト酸および英国特許第1,4
25,343号明細書に開示のフタル酸誘導体が挙げられる。
前記のうち、好ましいポリカルボキシレートは、1分子当たり3個までのカル
ボキシ基を含有するヒドロキシカルボキシレート、より特にサイトレートである
。
単量体またはオリゴマーポリカルボキシレートキレート化剤の親酸またはそれ
らとそれらの塩との混合物、例えば、クエン酸またはクエン酸塩/クエン酸混合
物も、本発明に係る洗剤組成物のビルダー系の成分として意図される。
他の好適な水溶性有機塩は、ポリカルボン酸が2個以下の炭素原子によって互
いに分離された少なくとも2個のカルボキシル基を含む単独重合体または共重合
体ポリカルボン酸またはそれらの塩である。後者の種類の重合体は、英国特許第
1,596,756号明細書に開示されている。このような塩の例は、分子量2
000〜5000のポリアクリレートおよびそれらと無水マレイン酸との共重合
体であり、このような共重合体は分子量20,000〜70,000、特に約4
0,000を有する。このようなビルダー高分子物質は、前記のようなバインダ
ー物質および被覆物質としての高分子物質と同一であってもよい。これらの物質
は、通常、組成物の0.5〜10重量%、より好ましくは0.75〜8重量%、
最も好ましくは1〜6重量%の量で使用される。
有機ホスホネートおよびアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)と
しては、アルカリ金属のエタン1−ヒドロキシジホスホン酸塩、ニトリロトリメ
チレンホスホン酸塩、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸塩およびジエ
チレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩が挙げられる(組成物中のリン化
合物の最小化が望まれる場合には、これらの物質は余り好ましくないが)。
界面活性剤およびビルダーを含有する1個以上の粒子は、常法によって調製し
てもよい。有用な加工ルートの例としては、噴霧乾燥、凝集、押出、プリル化な
どが挙げられる。高嵩密度高洗剤活性粒子を調製するための1つの特に好ましい
加工ルートは、洗剤粉末および高度に粘稠な界面活性剤ペーストを高剪断ミキサ
ー中で凝集する方法である。このような方法のより詳細な説明は、1992年1
0月28日に公告の出願人の同時係属出願EP第510746号明細書に与えら
れている。
洗濯洗剤で使用してもよく且つ界面活性剤粒子に配合してもよい他の成分の例
は、「任意成分」で後述する。
任意成分
本発明の洗剤組成物は、場合によって、再付着防止剤および汚れ沈殿防止剤、
漂白活性剤、光学増白剤、防汚剤、抑泡剤、酵素、布帛柔軟剤、香料および着色
剤、並びに洗濯洗剤で有用であることが既知の他の成分を包含してもよい。
ここで好適な再付着防止剤および汚れ沈殿防止剤としては、メチルセルロース
、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース
誘導体、および単独重合体または共重合体ポリカルボン酸またはそれらの塩が挙
げられる。この種の重合体としては、無水マレイン酸とエチレン、メチルビニル
エーテルまたはメタクリル酸との共重合体(無水マレイン酸は共重合体の少なく
とも20モル%を構成する)が挙げられる。これらの物質は、通常、組成物の0
.5〜10重量%、より好ましくは0.75〜8重量%、最も好ましくは1〜6
重量%の量で使用される。
他の有用な高分子物質は、ポリエチレングリコール、特に分子量1000〜1
0000、より特に2000〜8000、最も好ましくは約4000のものであ
る。これらは、0.20〜5重量%、より好ましくは0.25〜2.5重量%の
量で使用される。これらの重合体および前記単独重合体または共重合体ポリカ
ルボン酸塩は、白色度維持、布帛灰付着、および遷移金属不純物の存在下におけ
る粘土、タンパク質および酸化性汚れに対するクリーニング性能を改善するのに
価値がある。
好ましい光学増白剤は、特性が陰イオンであり、その例は、4,41−ビス−
(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)
スチルベン−2:21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビス−(2−モル
ホリノ−4−アニリノ−2−トリアジン−6−イルアミノスチルベン−2:21
−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−ト
リアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:21−ジスルホン酸二ナトリウム
、41,411−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ
)スチルベン−2−スルホン酸一ナトリウム、4,41−ビス−(2−アニリノ
−4−(N−メチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−トリアジン−6
−イルアミノ)スチルベン−2,21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビ
ス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)スチルベン−2,
21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビス(2−アニリノ−4−(1−メ
チル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチ
ルベン−2,21−ジスルホン酸二ナトリウムおよび2(スチルビル−411−(
ナフト−11,21:4,5)−1,2,3−トリアゾール−211−スルホン酸ナ
トリウムである。
本発明の組成物で有用な防汚剤は、通常、テレフタル酸と各種の配置のエチレ
ングリコール単位および/またはプロピレングリコール単位との共重合体または
三元共重合体である。このような重合体の例は、普通に譲渡された米国特許第4
116885号明細書および第4711730号明細書および欧州公告特許出願
第0272033号明細書に開示されている。EP−A第0272033号明細
書に係る特に好ましい重合体は、式
(CH3(PEG)43)0.75(POH)0.25(T−PO)2.8(T−PEG)0.4
]T(POH)0.25((PEG)43CH3)0.75(式中、PEGは−(OC2H4
)O−であり、POは(OC3H6O)であり、Tは(PCOC6H4CO)である
)
を有する。
特定の高分子物質、例えば、典型的には分子量5000〜20000、好まし
くは10000〜15000のポリビニルピロリドンも、洗浄プロセス時におい
て布帛間の不安定な染料の移動を防止する際に有用な薬剤を構成する。
別の任意の洗剤組成物成分は、シリコーンおよびシリカ−シリコーン混合物に
よって例証される抑泡剤である。シリコーンは、一般に、アルキル化ポリシロキ
サン物質によって代表できる一方、シリカは、通常、微粉砕形で使用され、シリ
カエーロゲルおよびキセロゲルおよび各種の疎水性シリカによって例証される。
これらの物質は、粒状物(抑泡剤は有利には水溶性または水分散性の実質上非表
面活性洗剤不浸透性担体に放出自在に配合する)として配合できる。或いは、抑
泡剤は、液体担体に溶解または分散し、他の成分の1種以上にスプレーオンする
ことによって適用することができる。
前記のように、有用なシリコーン制泡剤は、前記の種類のアルキル化シロキサ
ンと固体シリカとの混合物からなることができる。このような混合物は、シリコ
ーンを固体シリカの表面に貼着することによって製造する。好ましいシリコーン
制泡剤は、粒径10nm〜20nmおよび50m2/gよりも高い比表面積を有する
疎水性シラン化(最も好ましくはトリメチルシラン化)シリカを分子量約500
〜約200,000を有するジメチルシリコーン流体とシリコーン対シラン化シ
リカの重量比約1:1から約1:2で緊密に混合したものによって代表される。
好ましいシリコーン制泡剤は、バルトロッタ等の米国特許第3,933,67
2号明細書に開示されている。他の特に有用な抑泡剤は、1977年4月28日
公告の独国特許出願DTOS第2,646,126号明細書に記載の自己乳化性
シリコーン抑泡剤である。このような化合物の一例は、ダウ・コーニングから市
販されているDC0544(シロキサン/グリコール共重合体)である。
前記抑泡剤は、通常、組成物の0.001〜0.5重量%、好ましくは0.0
1〜0.1重量%の量で使用される。
好ましい配合法は、組成物の主成分の1種以上へのスプレーオンによって液体
形の抑泡剤の適用または或いは抑泡剤の別個の粒状物への成形(粒状物は次いで
組成物の他の固体成分と混合できる)からなる。別個の粒状物としての泡調整剤
の配合は、さもなければマトリックスの分散性に悪影響を及ぼすであろう他の制
泡性物質、例えば、C20〜C24脂肪酸、ミクロクリスタリンワックスおよびエチ
レンオキシドとプロピレンオキシドとの高分子量共重合体のそこへの配合も可能
にする。このような泡調整粒状物を形成するために技術は、前記のバルトロッタ
等の米国特許第3,933,672号明細書に開示されている。
本発明で有用な別の任意成分は、1種以上の酵素である。
好ましい酵素物質としては、洗剤組成物に通常配合されている市販のアミラー
ゼ、中性およびアルカリ性プロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼおよびセルラ
ーゼが挙げられる。好適な酵素は、米国特許第3,519,570号明細書およ
び第3,533,139号明細書に論じられている。
布帛柔軟剤も、本発明に係る洗剤組成物に配合できる。これらの薬剤は、種類
が無機または有機であってもよい。無機柔軟剤は、英国特許第1,400,89
8号明細書に開示のスメクタイト粘土によって例証される。有機布帛柔軟剤とし
ては、英国特許第1514276号明細書およびEP−B第0011340号明
細書に開示のような水不溶性第三級アミンが挙げられる。
それらとモノC12〜C14第四級アンモニウム塩との組み合わせは、EP−B第
0026527号明細書および第0026528号明細書に開示されている。他
の有用な有機布帛柔軟剤は、EP−B第0242919号明細書に開示のような
ジ長鎖アミドである。布帛柔軟化系の追加の有機成分としては、EP−A第02
99575号明細書および第0313146号明細書に開示のような高分子量ポ
リエチレンオキシド物質が挙げられる。
スメクタイト粘土の量は、通常、5〜15重量%、より好ましくは8〜12重
量%の範囲内であり、その物質は乾式混合成分として処方物の残部に加える。水
不溶性第三級アミン、ジ長鎖アミド物質などの有機布帛柔軟剤は、0.5〜5重
量%、通常1〜3重量%の量で配合する一方、高分子量ポリエチレンオキシド物
質および水溶性陽イオン物質は、0.1〜2重量%、通常0.15〜1.5重量
%の量で加える。組成物の一部分を噴霧乾燥する場合には、若干の場合には乾式
混合粒状物として加えるか溶融液体として組成物の他の固体成分上に噴霧するこ
とがより好都合であることがあるが、これらの物質は、噴霧乾燥塔に供給された
水性スラリーに添加できる。
例
SiO2:Na2Oの比率2.0を有するケイ酸ナトリウムの下記の試料を使用
した。
これらの例においては、下記の略称を使用する。
DTPMP:モンサントによってデクエスト(Dequest)2060(商品名)
として供給されているジエチルトリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)
ソコランCP5:BASFによって供給されているアクリル酸とマレイン酸と
の共重合体
C14/15AE7:主としてC14〜C15のアルキル鎖長を有し且つ1分子当たり
平均7個のエトキシ基を有するエトキシ化アルコール
C16/18AE11:主としてC16〜C18のアルキル鎖長を有し且つ1分子当た
り平均11個のエトキシ基を有するエトキシ化アルコール
LAS:直鎖アルキルベンゼンスルホネート
C16/18AS:主としてC16〜C18のアルキル鎖長を有するアルキルサルフェ
ート
CMC:カルボキシメチルセルロース
PB1:過ホウ酸ナトリウム1水和物
PB4:過ホウ酸ナトリウム4水和物
TAED:N,N,N,N−テトラアセチルエチレンジアミン
ペルカーボネート:2.5%のカーボネート/サルフェートによって被覆され
たAvO213%を有する過炭酸ナトリウム
下記の処方物を調製した。
噴霧乾燥粒状物を、成分(a)〜(c)を含有する水性スラリーを調製し、通
常の乾燥塔中に噴霧することによって調製した。
凝集体は、成分(d)および(e)を含有する粘稠な水性ペーストを調製し、
高速ミキサー中で粉末(f)〜(h)で凝集することによって調製した。次いで
、成分(i)〜(k)をオーバー噴霧する前に、凝集体を流動床ミキサー中で乾
燥した。
次いで、噴霧乾燥粒状物および凝集体を粉末成分(l)〜(r)と乾式混合し
た。
例1、2および3のアルカリ度放出速度を比較した。
ソタックス(Sotax)装置のビーカーにおいて、製品10gを硬度25DHを有
する水(カルシウム:マグネシウム3:1)LにN 塩酸5mLと共に加える。溶
液の温度を20℃に維持し、一定の攪拌下に攪拌する(プロペラー攪拌機によっ
て100rpm)。HCl添加は、非常に汚れた負荷によって与えられる酸性汚
れの量を模擬する。pHを異なる時間後に測定する。実験を例1、2および3に
ついて行う。
これは、425μm未満の多量のシリケート粒子を有する例1および2が例3
と比較して洗浄液中でのアルカリ度放出速度を劇的に改善することを示す。この
ことは、例3が例1および2より良くは遂行しない理由を説明する。
比較例2は、不良な分与プロフィールを有するが、良好なアルカリ度放出速度
を有する。これは、ペルボレート漂白剤との組み合わせの小さいシリケート粒子
の存在のためである。
比較例3は、良好な分与プロフィールを有するが、不良なアルカリ度放出速度
を有する。これは、ペルボレート漂白剤との組み合わせの大きいシリケート粒子
の存在のためである。
例1は、良好な分与プロフィールおよび良好なアルカリ度放出速度とを有する
。これは、ペルカーボネート漂白剤との組み合わせの小さいシリケート粒子の存
在のためである。
例1、2および3の組成物は、洗濯機において実際的な洗浄条件下で試験した
。例1は、特に低い洗浄温度において、広範囲のしみにわたって両方の比較例2
および3より性能が優れていることが見出された。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AU,
BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,FI,G
E,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK,LT
,LV,MD,MG,MN,NO,NZ,PL,RO,
RU,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,V
N
(72)発明者 クック,トーマス エドワード
イギリス国ニューキャッスル、アポン、タ
イン、ゴスフォース、グレアム、パーク、
ロード、6