JPH0850873A - 熱陰極構体およびその熱陰極構体を用いた電子ビ ーム加工装置 - Google Patents

熱陰極構体およびその熱陰極構体を用いた電子ビ ーム加工装置

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JPH0850873A
JPH0850873A JP18557594A JP18557594A JPH0850873A JP H0850873 A JPH0850873 A JP H0850873A JP 18557594 A JP18557594 A JP 18557594A JP 18557594 A JP18557594 A JP 18557594A JP H0850873 A JPH0850873 A JP H0850873A
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JP
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hot cathode
heater
electron beam
integrated
hot
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JP18557594A
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English (en)
Inventor
Hisanori Ishida
寿則 石田
Tsuyoshi Nakamura
強 中村
Kazunori Narita
万紀 成田
Toshikazu Sugimura
俊和 杉村
Hiroyuki Sakatani
浩行 酒谷
Takeshi Tanabe
剛 田辺
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
NEC Corp
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
NEC Corp
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱陰極の位置ズレを抑え、電子ビーム装置の
安定性を向上させる熱陰極構体を提供する。 【構成】 電子を放出する熱陰極101を挟持するヒー
タ102a、102bとを有する熱陰極構体であって、
前記熱陰極101とヒータ102a、102bとを通電
加熱等によって圧着し一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビームを照射し
て、被加工物の溶融、接合、孔明け及びアニール等に用
いられる電子ビーム加工装置における熱陰極構体および
その熱陰極構体を適用した電子ビーム加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の熱陰極構体は図16に示
すように、ブロック状の熱陰極601を一対のヒータ6
02a、602bを介してこのヒータ602a、602
bを保持するヒータ支持支柱605a、605bでクラ
ンプネジ604a、604bにより両側から挟圧保持す
る構成を有していた。
【0003】そして、この熱陰極構体は、熱陰極601
がヒータ602a、602bに挟持された状態で、電子
ビーム加工装置に設置され、前記ヒータ602a、60
2bを通電加熱することにより間接的に熱陰極601を
加熱して電子ビームを放出させていた。
【0004】ここで、この電子ビーム照射用の熱陰極6
01の材料として、例えば、電気学会技術報告(II
部)第147号(社団法人電気学会編、昭和58年4月
発行)の第1頁から第42頁に開示されているように、
タングステンなどの高融点金属およびホウ化ランタンな
どのホウ化物、酸化物などが使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来の熱陰極構体
は、支柱を強圧した圧縮力にて熱陰極とヒータ間および
ヒータとこれを保持する支柱間に働かせた摩擦力で熱陰
極とヒータとを保持しているために、熱陰極とヒータと
は支柱による挟圧方向には拘束されるものの、挟圧方向
と直角の方向には摩擦力しか作用しないため拘束力が比
較的弱かった。
【0006】したがって、熱陰極とヒータとが据え付け
られた熱陰極構体、特に熱陰極自体に外力が作用する
と、その熱陰極またはヒータが所定の位置からずれ易く
所望の電子ビーム特性が得られないという問題点があっ
た。特に、ホウ化ランタンからなる熱陰極をVogel
型熱陰極構体にて挟持する場合には、この問題点は顕著
であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の熱陰極構体は、電子を放出する熱陰極
と、前記熱陰極を挟持するヒータとを一体化した構造で
ある。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明の第1の実施例の構成を示
す斜視図であり、図2は、熱陰極構体に用いられる陰極
の構造と示す断面図であり、図3は、第1の実施例の熱
陰極構体の製造工程を説明する断面図である。
【0010】熱陰極構体は、熱陰極101を一対のヒー
タ102a、102bで挟持し、このヒータ102a、
102bを通電加熱することにより、熱陰極101とヒ
ータ102a、102bとを加熱圧着して一体化した構
造を有している。
【0011】熱陰極101としては、図2に示すような
タングステン、モリブデン、イリジウム、タンタル、レ
ニウム、オスニウムおよびニオブから選ばれた金属、ま
たは、それらの金属を主成分とする合金、または、それ
らの金属の炭化物、または、それらの金属のホウ化物、
または、ジルコニウムの炭化物、または、ジルコニウム
のホウ化物から選ばれた少なくとも1種の耐イオン衝撃
性高融点耐熱物質101aと、イットリウム、ランタ
ン、セリウム、セシウムから選ばれた物質のホウ化物ま
たは酸化物から選ばれた少なくとも1種類の低真空(約
10ー3Pa〜10ー2Pa程度)かつ低温(約1500℃
〜1800℃程度)で動作可能な低仕事関数電子放射物
質101bとを加熱および加圧して一体成形したものを
用いるのが、加熱圧着時の加熱温度および圧着性の面で
タングステン陰極やホウ化ランタン陰極を用いる場合と
比べて好適である。
【0012】ここで、その熱陰極101として好適な耐
イオン衝撃性高融点耐熱物質と電子照射物質とを加熱・
加圧により一体化した物質の製造方法(Hot Iso
static Pressing以下HIP処理とい
う)について図4、図5および図6を参照して説明す
る。
【0013】まず、平均粒径4μmのタングステン粉末
と平均粒径1μmのホウ化ランタン粉末を体積比で5:
5になるようにそれぞれ100グラムと24.5グラム
とを乾式混合して得た混合粉末を約2ton/cm2
圧力でラバープレス成形し、直方体形状の成形体106
を作成する。
【0014】次に、図4に示すように、成形体106を
軟化点が770℃程度のガラス製容器107に収納した
後、このガラス製容器107内に酸化アルミニウム10
8粉末を充填し、かつ、内部を真空にしてカプセル封入
を終了する。
【0015】次に、真空封止したガラス製容器107を
図5に示すHIP処理装置109内に収容し、図6に示
した昇温、昇圧スケジュールにしたがってHIP処理を
行うことにより、一体化物が得られる。
【0016】即ち、まず、ガラス製容器107が軟化す
る770℃まで300℃/Hの割合で昇温した後、40
分間保持してそのガラス製容器107を完全に軟化させ
る。
【0017】また、圧力は温度が770℃に達した時点
から15分間で100Kgf/cm2 まで加圧させ、そ
の後の60分間で200Kgf/cm2 の割合で加圧
し、最終HIP処理条件である1300℃、1500k
gf/cm2 の加熱、加圧状態を得た後、90分間保持
する。ここで、この時の雰囲気をアルゴン雰囲気とし
た。
【0018】以上説明した処理を経て一体化された物質
を所定の形状に加工し熱陰極101として用いる。
【0019】ここで、上記説明においては、タングステ
ンとホウ化ランタンによる一体化物の製造方法を示した
が、他の組合せであっても、諸条件を変更するのみで同
様のHIP処理により所望の熱陰極101を得ることが
できる。例えば、平均粒径4.5μmのタングステンカ
ーバイト粉末と平均粒径1μmのホウ化ランタン粉末を
体積比で5:5になるようにそれぞれ100グラムと3
0グラムとを乾式混合して得た混合粉末を約2ton/
cm2 の圧力でラバープレス成形し、直方体形状の成形
体106を作成する。以下の製法は、最終HIP処理条
件として1400℃、2000kgf/cm2 で90分
間保持する点で異なる以外は、HIP処理を行うことで
同様の一体化された物質が生成される。
【0020】また、軟化点が800℃程度のガラス製容
器107の変わりに、HIP処理条件に合わせて所望の
軟化点を有するガラスおよび金属(軟鋼、銅、アルミニ
ウム等)製の容器を用いてもかまわない。
【0021】次に、上記手順により製造された一体化物
を熱陰極101として用いた第1の実施例の熱陰極構体
の製造方法を図3を参照して説明する。
【0022】まず、ヒータ102a、102bを介して
ヒータ支持支柱105a、105bにて挟持した熱陰極
101を真空容器103内に配置し、図示せぬ真空ポン
プによりこの真空容器103内を真空雰囲気とする。
【0023】次に、ヒータ102a、102bをヒータ
加熱電源104により通電加熱し、熱陰極101を14
00℃から1800℃に加熱する。この状態で約10分
間以上、ヒータ102a、102bが熱陰極101を保
持した状態を続けることにより、このヒータ102a、
102bと熱陰極101とを十分な接合強度で圧着する
ことができる。したがって、図1に示すように、ヒータ
102a、102bと熱陰極101を一体化することが
できる。
【0024】また、このヒータ102a、102bと熱
陰極101とを加熱圧着する際、加熱温度を高めること
により加熱保持時間を短縮することができるが、熱陰極
101の加熱による損耗および破壊を生じない程度の適
正な温度に設定する必要があり、その観点から、加熱温
度は2200℃以下にする必要がある。
【0025】次に、本発明の第2の実施例について図面
を参照して説明する。
【0026】図7は、第2の実施例の構成を示す図であ
り、(a)は、その正面図であり、(b)は、その右側
面図である。また、図8は、熱陰極とヒータとを仮止め
する工程を示す断面図であり、図9および図10は、熱
陰極とヒータとを一体化するHIP処理の工程を説明す
る図である。
【0027】第2の実施例の熱陰極構体を製造する方法
では、熱陰極201とヒータ202a、202bとを仮
止めする工程と、仮止めされた熱陰極201およびヒー
タ202a、202bとを加熱・加圧により一体化する
工程とが行われる。熱陰極201としては、図2に示し
た耐イオン衝撃性高融点耐熱物質101aと電子放射物
質101bとを加熱・加圧により一体化した熱陰極10
1が好ましいが、単結晶または多結晶のホウ化ランタン
インゴットから所望の形状に切り出したものを用いても
問題はない。
【0028】熱陰極201とヒータ202a、202b
とを仮止めする方法としては、冷間静水圧加圧(Col
d Isostatic Pressing 以下CI
Pとする)処理による方法が好適である。このCIP処
理について図8を参照して説明する。
【0029】まず、ヒータ202a、202bに挟持さ
れた熱陰極201をゴム型203に挿入し、そのゴム型
203を密封する。そして、水または油を圧力媒体とす
る図示しないCIP装置によりゴム型203の外側から
500kg/cm2 ないし4000kg/cm2 の静水
圧を数分から10分間程度加圧する。これにより、熱陰
極201とヒータ202a、202bとは、次に行われ
るHIP処理に耐えられるだけの強度で仮止めされる。
【0030】この熱陰極201とヒータ202a、20
2bとを仮止めする方法は、上記のCIP処理に限られ
たものではなく、一軸加圧法によっても可能である。し
かし、この一軸加圧法は、圧力がヒータ202a、20
2bの全面に均等にかかりにくく、ヒータ202a、2
02bの外側表面の破損が発生しやすいためにCIP処
理と比べて好適ではない。
【0031】次に、仮止めされた熱陰極201とヒータ
202a、202bとをHIP処理によって一体化する
方法を説明する。
【0032】まず、熱陰極201とヒータ202a、2
02bとが仮止めされた熱陰極構体204を詰め粉20
6とともにガラスカプセル205内に真空密封する。詰
め粉206は、酸化アルミニウムや窒化ホウ素が好適で
ある。そして、ガラスカプセル205を図示せぬHIP
処理装置の炉内に挿入し、図10に示す加熱・加圧スケ
ジュールにしたがってHIP処理を行う。ただし、HI
P処理条件は図10で示した値に限られたものではな
く、ヒータ202a、202bの材質等により最適な最
高温度、最高圧力を設定すれば良い。こうして、HIP
処理終了後、ガラスカプセル204から一体化された熱
陰極構体204を取り出す。
【0033】次に、本発明の第3の実施例の熱陰極構体
について図面を参照して説明する。
【0034】図11は、第3の実施例の構成を示す斜視
図である。
【0035】ヒータ302は円筒状の熱陰極301を挿
入するための孔303を有し、さらに、そのヒータ30
2の一つの側壁には、スリット状の間隙304、つま
り、孔303とヒータ302の側壁を接合する間隙30
4が設けられている。
【0036】そして、熱陰極301をヒータ302に設
けられた孔303に挿入した後、ヒータ302の間隙3
04を狭めるようにヒータ支持支柱305a、305b
にて両側からヒータ302と熱陰極301を機械的に挟
圧保持する。これにより、熱陰極301はヒータ302
と密着固定される。
【0037】ヒータ302で熱陰極301を機械的に挟
圧保持した後、ヒータ302および熱陰極301を通電
加熱により一体化させることにより、より強固な固定保
持をすることも可能である。
【0038】次に、本発明の第4の実施例の熱陰極構体
について図面を参照して説明する。
【0039】図12は、第4の実施例の構成を示す断面
図であり、図13は、その主要部分の斜視図である。
【0040】熱陰極401は、一対のヒータ402a、
402bを介してヒータ支持支柱403a、403bに
より挟圧保持されている。ヒータ402a、402b
は、通電方向を薄くしたブロック状をなしており、ヒー
タ支持支柱403a、403bは、ヒータ402a、4
02bの位置を固定するための嵌合部406a、406
bをそれぞれ有している。
【0041】そして、ヒータ402a、402bをヒー
タ支持支柱403a、403bに備えられる嵌合部40
6a、406bに配置し、クランプネジ404a、40
4bで熱陰極401を両側から挟圧保持することによ
り、ヒータ402a、402bの位置は強固に拘束さ
れ、これらヒータ402a、402bの位置ずれは極め
て少なくなる。ここで、ヒータ支持支柱403a、40
3bは絶縁板405により絶縁されており、これらのヒ
ータ支持支柱403a、402bはヒータ402a、4
02b、熱陰極401を通電加熱するための通電回路を
形成している。
【0042】また、嵌合部406a、406bは、ヒー
タ支持支柱403a、403bに設けられる必要は必ず
しもなく、ヒータ402a、402bに嵌合部406
a、406bを設けても、同様の効果を生じさせること
ができることは明かであり、さらに、このヒータ支持支
柱403a、403bとヒータ402a、402bとを
嵌合部406a、406bで固定するだけではなく、熱
陰極401とヒータ402a、402bとをヒータ40
2a、402bに設けた嵌合部406a、406bで固
定してもよい。
【0043】この第4の実施例の熱陰極構体の構成と前
述の第1〜第3の実施例の構成とを組合せることによ
り、熱陰極をより強固に固定保持することができる。
【0044】以上説明した本発明の熱陰極構体は、電子
ビーム溶接機、電子ビーム焼き入れ機および電子ビーム
蒸着機などの電子ビーム加工装置に搭載されるが、例え
ば、ヒータの材料としてカーボン、グラファイト等を用
いた熱陰極構体は最も応用範囲が広く、ほとんど全ての
電子ビーム加工装置に好適である。また、ヒータの材料
として、SiCを用いた熱陰極構体は電子ビーム溶接機
や電子ビーム焼き入れ機などの短時間のうちに頻繁に熱
陰極の温度を細かく制御しなければならない場合に適し
ている。また、ヒータの材料として、MoSi2 やLa
CrO3 を用いた熱陰極構体は電子ビーム溶接機や電子
ビーム蒸着機などのように溶融金属から酸素や水分など
が大量に放出されて雰囲気が酸化する場合に適してい
る。
【0045】次に、前述の第1〜第4の実施例で示した
熱陰極構体を用いた電子ビーム加工装置の一実施例につ
いて図面を参照して説明する。
【0046】図14は、電子ビーム加工装置の主要部分
の構成を示す断面図であり、図15は、熱陰極の加熱ス
ケジュールを示す図である。
【0047】電子ビーム加工装置は、熱陰極構体50
1、アノード502、制御電極503および加熱制御部
504を有しており、この熱陰極構体501は、前述の
第1の実施例で示したように加熱圧着可能な熱陰極10
1およびヒータ102a、102bと、嵌合部が設けら
れ、前述の第4の実施例で示したようにこの嵌合部によ
りヒータ102a、102bを拘束するとともに、通電
加熱回路として構成されているヒータ支持支柱403
a、403bと、熱陰極101とヒータ102a、10
2bとを挟圧するためのクランプネジ404a、404
bと、ヒータ支持支柱403aおよび403bを絶縁状
態で固定する絶縁板405とを有する。また、加熱制御
部504は、通電加熱回路として構成されているヒータ
支持支柱403a、403bを介して、熱陰極101お
よびヒータ102a、102bを通電加熱して一体化さ
せる。
【0048】次に、この電子ビーム加工装置の動作手順
について説明する。
【0049】まず、熱陰極101とヒータ102a、1
02bとをヒータ支持支柱403a、403bにより挟
圧保持し電子ビーム加工装置に設置する。この時点で
は、まだ、熱陰極101とヒータ102a、102bと
は加熱圧着されていない。
【0050】次に、加熱制御部504により図15に示
すスケジュールで熱陰極101を加熱して、この熱陰極
101とヒータ102a、102bとを加熱圧着する。
この加熱スケジュールは図13で示した例に限定される
ものではない。また、このとき、熱陰極101およびヒ
ータ102a、102bを加熱する前に電極類(制御電
極503等)に電位を印加してもかまわないが、この場
合、このヒータ102a、102bと熱陰極101とが
圧着される前に熱陰極101に静電引力等が働き、この
熱陰極101の位置ズレを生じさせる可能性があるの
で、この電位の印加は熱陰極101とヒータ102a、
102bとを接合した後である方が好ましい。
【0051】そして、熱陰極101とヒータ102a、
102bとを加熱圧着し、電極類に電位を印加した後、
熱陰極101を所定の動作温度に設定して電子ビームを
放射させる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の実
施例および第2の実施例で示した熱陰極構体において
は、熱陰極とヒータとを加熱圧着により予め一体化させ
ておくので、この熱陰極の交換作業が簡便になるなど、
陰極の取扱いが極めて容易になる。また、熱陰極とヒー
タとが接合されているために、熱陰極の位置がずれてし
まうといった現象は極めて少なくなる。
【0053】また、第3の実施例および第4の実施例で
示した熱陰極構体においても同様に、熱陰極構体または
熱陰極に不慮の外力が加わった場合であっても熱陰極の
位置ずれを防ぐことができる。
【0054】また、第1の実施例の熱陰極構体を電子ビ
ーム加工装置に用いた場合には、熱陰極とヒータとを加
熱圧着するための特別な装置および複雑な接合プロセス
を必要とせず、熱陰極の交換時に簡便に接合することが
できるとともに、熱陰極が強固に固定されているので、
電子ビームの安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】熱陰極の内部構造を示す断面図である。
【図3】第1の実施例の熱陰極構体を製造する方法を説
明する断面図である。
【図4】第1の実施例で用いる熱陰極の製造方法を説明
する断面図である。
【図5】第1の実施例で用いる熱陰極の製造方法を説明
する断面図である。
【図6】第1の実施例で用いる熱陰極の製造方法を説明
する図である。
【図7】本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、
(a)は、その正面図であり、(b)は、その右側面図
である。
【図8】第2の実施例の熱陰極構体の製造方法を示す断
面図である。
【図9】第2の実施例の熱陰極構体の製造方法を示す断
面図である。
【図10】第2の実施例の熱陰極構体の製造方法を示す
図である。
【図11】本発明の第3の実施例の構成を示す斜視図で
ある。
【図12】本発明の第4の実施例の構成を示す断面図で
ある。
【図13】第4の実施例の主要部分の構成を示す斜視図
である。
【図14】本発明の電子ビーム加工装置の構成を示す断
面図である。
【図15】本発明の電子ビーム加工装置における熱陰極
に対する加熱スケジュールを示す図である。
【図16】従来の熱陰極構体を適用した電子ビーム加工
装置の主要部分の構成を示す断面図。
【符号の説明】
101 熱陰極 101a 耐イオン衝撃性高融点耐熱物質 101b 電子放射物質 102a、102b ヒータ 103 真空容器 104 ヒータ加熱電源 105a、105b ヒータ支持支柱 106 成形体 107 ガラス製容器 108 酸化アルミニウム 109 HIP処理装置 201 熱陰極 202a、202b ヒータ 203 ゴム型 204 熱陰極構体 205 ガラスカプセル 206 詰め粉 301 熱陰極 302 ヒータ 303 孔 304 間隙 305a、305b ヒータ支持支柱 401 熱陰極 402a、402b ヒータ 403a、403b ヒータ支持支柱 404a、404b クランプネジ 405 絶縁板 406a、406b 嵌合部 501 熱陰極構体 502 アノード 503 制御電極 504 加熱制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成田 万紀 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内 (72)発明者 杉村 俊和 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内 (72)発明者 酒谷 浩行 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内 (72)発明者 田辺 剛 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを放出する熱陰極と、 前記熱陰極を挟持するヒータとを一体化したことを特徴
    とする熱陰極構体。
  2. 【請求項2】 前記熱陰極は、耐イオン衝撃性高融点耐
    熱物質と電子放射物質とを一体化した熱陰極であって、 前記ヒータと前記熱陰極とを通電加熱によって一体化し
    たことを特徴とする前記請求項1に記載の熱陰極構体。
  3. 【請求項3】 前記ヒータと前記熱陰極とを熱間等方加
    圧処理によって一体化したことを特徴とする前記請求項
    1に記載の熱陰極構体。
  4. 【請求項4】 電子ビームを放出する熱陰極と、この熱
    陰極を挟持するヒータと、このヒータを保持する支柱と
    を備える熱陰極構体であって、 前記ヒータは、前記熱陰極を嵌合するための孔および側
    壁に設けられた間隙とを有し、 前記支柱は、前記ヒータに前記熱陰極を挿入した後、前
    記間隙を狭くするように前記ヒータおよび熱陰極を挟圧
    保持することを特徴とする前記請求項1に記載の熱陰極
    構体。
  5. 【請求項5】 前記ヒータを嵌合し、そのヒータを外側
    から挟圧保持する支柱を有することを特徴とする前記請
    求項1に記載の熱陰極構体。
  6. 【請求項6】 耐イオン衝撃性高融点耐熱物質と低真空
    かつ低温で動作可能な低仕事関数電子放射物質とを一体
    化した熱陰極と、 前記熱陰極を挟持するように配置され、その熱陰極と一
    体化したヒータとを有する熱陰極構体を電子ビーム照射
    源として備えることを特徴とする電子ビーム加工装置。
  7. 【請求項7】 耐イオン衝撃性高融点耐熱物質と低真空
    かつ低温で動作可能な低仕事関数電子放射物質とを一体
    化した熱陰極と、前記熱陰極を挟むように設けられたヒ
    ータと、前記ヒータを挟圧・保持するとともに、通電加
    熱回路を構成する支柱とを有する熱陰極構体と、 前記熱陰極およびヒータを通電加熱により加熱する加熱
    制御部と、 放射される電子ビームの出力制御を行う制御電極とを具
    備する電子ビーム加工装置であって、 前記加熱制御部により前記熱陰極とヒータとを通電加熱
    して一体化させ、 前記熱陰極とヒータとが一体化した後、この熱陰極を所
    定の動作温度に加熱することを特徴とする前記請求項6
    に記載の電子ビーム加工装置。
  8. 【請求項8】 前記制御電極に電位を印加する前に、 前記加熱制御部により前記熱陰極とヒータとは一体化さ
    れることを特徴とする前記請求項7に記載の電子ビーム
    加工装置。
JP18557594A 1994-08-08 1994-08-08 熱陰極構体およびその熱陰極構体を用いた電子ビ ーム加工装置 Pending JPH0850873A (ja)

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