JPH08508498A - 血小板糖タンパク質▲II▼b/▲III▼aの阻害剤として有用な環状化合物 - Google Patents

血小板糖タンパク質▲II▼b/▲III▼aの阻害剤として有用な環状化合物

Info

Publication number
JPH08508498A
JPH08508498A JP6522195A JP52219594A JPH08508498A JP H08508498 A JPH08508498 A JP H08508498A JP 6522195 A JP6522195 A JP 6522195A JP 52219594 A JP52219594 A JP 52219594A JP H08508498 A JPH08508498 A JP H08508498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
asp
independently
formula
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP6522195A
Other languages
English (en)
Inventor
デクラードウ,ウイリアム・フランク
ジヤクソン,シエアロン・アン
モーサ,シエイカー・アーメド
パルサーサラテイ,アンジユ
スウオリン,マイクル
ラフアルスキー,マリーア
Original Assignee
ザ・デュポン・メルク・ファーマシュウティカル・カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・デュポン・メルク・ファーマシュウティカル・カンパニー filed Critical ザ・デュポン・メルク・ファーマシュウティカル・カンパニー
Publication of JPH08508498A publication Critical patent/JPH08508498A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/745Blood coagulation or fibrinolysis factors
    • C07K14/75Fibrinogen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体のアンタゴニストとして有用な炭素環式環系を含有する新規な環状化合物、他の治療剤とともにまたは他の治療剤なしにこのような環状化合物を含有する医薬組成物、および血小板凝集を阻害するために、血栓溶解剤としておよび(または)他の血栓塞栓症疾患を治療するために、他の治療剤とともにまたは他の治療剤なしに、これらの環状化合物を使用する方法に関するものである。本発明は、また、血栓塞栓症疾患を治療するために、抗凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパリン、または抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチクロピリジン、またはトロンビン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバン、または血栓溶解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼまたはこれの組み合わせと組み合わせて本発明の環状化合物を使用する方法に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 血小板糖タンパク質IIb/IIIaの阻害剤として有用な環状化合物 発明の分野 本発明は、血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体のアンタゴニストとして有 用な炭素環式環系を含有する新規な環状化合物、このような環状化合物を他の治 療剤と一緒にまたは他の治療剤なしに含有する医薬組成物、ならびに血小板凝集 の阻害のために、血栓溶解剤としておよび(または)他の血栓塞栓疾患の治療の ために、他の治療剤と一緒にまたは他の治療剤なしに、これらの化合物を使用す る方法に関するものである。 発明の背景 血小板の活性化および生じる血小板の凝集および血小板による因子の分泌は、 心臓血管および脳血管の血栓塞栓症疾患を包含する種々な病態生理学的疾患、例 えば不安定なアンギナ、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、発作、アテローム性動物 硬化症および糖尿病と関連する血栓塞栓症疾患と関係がある。これらの疾患プロ セスに対する血小板の寄与は、特に損傷またはプラーク破裂後に動脈壁において 凝集物または血小板血栓を形成する血小板の能力に由来する。 血小板は止血の維持および動脈血栓症の病因において重要な役割を果たすこと が知られている。血小板活性化は、冠動脈血栓溶解中に増強され、遅延された再 灌流(reperfusion)および再閉塞をもたらすことができるということが証明さ れている。アスピリン、チクロピジンおよび血小板糖タンパク質IIb/IIIaに 対するモノクローナル抗体を使用した臨床研究は不安定なアンギナ、初期の急性 心筋梗塞、一過性の虚血性発作、脳虚血および発作における血小板の関与を生化 学的に証明する。 血小板は、血小板形状変化、粒状内容物の分泌および凝集を生ずる広範囲の種 々なアゴニストによって活性化される。さらに血小板の凝集は、一 つの部位に活性化凝固因子を集中させることにより集中血餅形成を行うのに役立 つ。アデノシンジホスフェート(ADP)、セロトニン、アラキドン酸、トロンビ ンおよびコラーゲンを包含するいくつかの内因性アゴニストが確認されている。 血小板機能の活性化および凝集にはいくつかの内因性アゴニストが関与している ために、すべてのアゴニストに対して作用する阻害剤は、アゴニスト特異的であ る現在入手可能な抗血小板薬剤よりもより有効な抗血小板剤である。 現在の抗血小板薬剤は、一つの型のアゴニストに対してのみ有効である。これ らの薬剤には、アラキドン酸に対して作用するアスピリン;ADPに対して作用す るチクロピジン;トロンボキサンA2に対して作用するトロンボキサンA2合成酵素 阻害剤または受容体アンタゴニスト;およびトロンビンに対して作用するヒルジ ンが包含される。 最近、すべての既知のアゴニストに共通の経路、すなわち、血小板凝集を仲介 する膜タンパク質である血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体(GP IIb/III a)が確認された。GP IIb/IIIaについての最近の論評は、Phillips等(1991 )Cell 65:359〜362によって与えられる。GP IIb/IIIaアンタゴニストの開 発は、抗血小板治療のための有望な新規な方法を示す。GP IIb/IIIaに対する モノクローナル抗体を使用したヒトにおける最近の研究は、GP IIb/IIIaアン タゴニストの抗血栓の利点を示す。 現在どんなアゴニストにも応答して、血小板の活性化および凝集を阻害するGP IIb/IIIa-特異的な抗血小板剤が要求されている。このような剤であれば現 在入手可能なアゴニスト-特異的な血小板阻害剤よりもより有効な抗血小板治療 を意味する。 GP IIb/IIIaは刺激されていない血小板上の可溶性タンパク質と結合しない けれども、活性化された血小板中のGP IIb/IIIaは、4種の可溶性接着タンパ ク質、すなわち、フィブリノーゲン、フォンウィレブランド因子、フィブロネク チンおよびビトロネクチンと結合することが知られて いる。GP IIb/IIIaとフィブリノーゲンおよびフォンウィレブランド因子の結 合は、血小板を凝集させる。フィブリノーゲンの結合は、GP IIb/IIIaと結合 する接着タンパク質に共通であるArg-Gly-Asp(RGD)認識配列により一部仲介さ れる。 フィブリノーゲン結合を遮断しそして血小板血栓の形成を防止するいくつかの RGD-含有ペプチドおよび関連化合物が報告されている。例えばCadroy等(1989) J.Clin.Invest.84:939〜944;1990年8月28日特許付与のKlein等の米国特許 第4,952,562号;欧州特許出願EP 0319506 A;欧州特許出願EP 0422938 A1;欧州 特許出願EP 0422937 A1;欧州特許出願EP 0341915 A2;PCT特許出願WO 89/07609 ;PCT特許出願WO 90/02751;PCT特許出願WO 91/04247;および欧州特許出願EP 0 343085 A1参照。 本発明においては、化合物がGP IIb/IIIaに対して高い親和性および選択性 を有するように、ペプチドを環化する鋳型(template)として構造的に制約のあ る炭素環式環系を使用する。 発明の概要 本発明は、血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体のアンタゴニストとして有 用な炭素環式環系を含有する新規な環状化合物、このような環状化合物を含有す る医薬組成物、ならびに血小板凝集を阻害するために、血栓溶解剤としておよび (または)血栓塞栓症疾患を治療するために、単独でまたは他の治療剤と組み合 わせて、これらの化合物を使用する方法に関するものである。 本発明は、また、組み合わせ生成物(combination product)、すなわち、抗 凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパリン、または抗血小板剤、例えばアスピ リン、ピロキシカムまたはチクロピジンまたはトロンビン阻害剤、例えばボロペ プチド、ヒルジンまたはアルガトロバンまたは血栓溶解剤、例えば組織プラスミ ノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプト キナーゼまたはこれらの組み合わせと組み合わ された本発明の新規な環状化合物を含有する医薬組成物、これらの組み合わせ生 成物を含有する医薬キットおよび血小板凝集の阻害のために血栓溶解剤としてお よび(または)血栓塞栓症疾患の治療のために、これらの組み合わせ生成物を使 用する方法に関するものである。 図面の簡単な説明 図I.図Iは既に形成された多血小板血餅に対する種々な濃度における環状II b/IIIaアンタゴニスト化合物、シクロ-(D-AbuNMeArg-Gly-Asp-Mamb)(化合 物A)およびシクロ-(D-Val-NMeArgGly-Asp-Mamb)(化合物B)の血小板脱凝 集作用および血栓溶解作用を示す。血餅は、血小板をアゴニストと一緒に30分間 培養することにより形成された。本発明の環状化合物は、血餅に対して有意な溶 解作用(化合物Aについては、約0.0005mMのIC50)を有す。比較すると実質的に より高い濃度においてさえも線状ペプチドRGDSは血栓溶解剤としての有効性がは るかに低い。 図II.図IIは既に形成された多血小板血餅に対する環状IIb/IIIaアンタゴ ニスト化合物、シクロ-(D-AbuNMeArg-Gly-Asp-Mamb)(化合物A)およびシク ロ-(D-Val-NMeArgGly-Asp-Mamb)(化合物B)、および標準血栓溶解剤、組織 プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)、ウロキナーゼ(UK)およびストレプ トキナーゼ(SK)の血栓溶解作用を示す。血餅は、血小板をアゴニストと一緒に 30分間培養することにより形成した。化合物Aおよび化合物Bは、何れも、標準 血栓溶解剤、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼおよびストレ プトキナーゼに比較して、有意な血栓溶解作用を示す。 図III.図IIIは既に形成された多血小板血餅に対する環状化合物、シクロ-(D -AbuNMeArg-Gly-Asp-Mamb)(化合物A)および標準血栓溶解剤、組織プラスミ ノーゲンアクチベーター(tPA)、ウロキナーゼ(UK)およびストレプトキナー ゼ(SK)の単独および組み合わせた場合の血栓溶解作用を示す。血餅は、血小板 をアゴニストと一緒に30分間培養することによって形成した。 化合物Aは、有意な血栓溶解作用を示し、1.0μMで有意な血餅溶解を与える。さ らに組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼまたはストレプトキナ ーゼと組み合わせた化合物Aは、化合物A単独よりも有意に良好でありそして単 独で投与した両剤の相加効果より有意に良好である。 図IV.図IVは、既に形成された多血小板血餅に対する環状IIb/IIIaアンタ ゴニスト化合物、シクロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp-Mamb)(化合物B)および標 準血栓溶解剤、組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)、ウロキナーゼ(U K)およびストレプトキナーゼ(SK)の単独および組み合わせた場合の血栓溶解 作用を示す。血餅は、血小板をアゴニストと一緒に30分間培養することにより形 成した。化合物Bは、有意な血栓溶解作用を示し、組織プラスミノーゲンアクチ ベーター、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼよりも有意に良好な血餅溶解 を与える。さらに組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼまたはス トレプトキナーゼと組み合わせた化合物Bは、化合物B単独よりも有意に良好で ありそして両剤の相加効果よりも有意に良好である。 図V.図Vは既に形成された多血小板血餅に対する環状化合物、シクロ-(D-V al-NMeArg-Gly-Asp-MeMamb)(異性体1;実施例68の化合物)(化合物C)の単 独および標準血栓溶解剤、組織プラスミノーゲンアクチベーター(tpA)、ウロ キナーゼ(UK)およびストレプトキナーゼ(SK)と組み合わせた場合の血栓溶解 作用を示す。血餅は、血小板をアゴニストと一緒に30分間培養することにより形 成した。化合物Cは単独で有意な血栓溶解作用を示す。組織プラスミノーゲンア クチベーター、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼと組み合わせた場合は、 単独で投与した場合の剤の相加効果より大きい血栓溶解作用が達成される。 図VI.図VIは既に形成された多血小板血餅に対する環状化合物、シクロ-(D-V al-NMeArg-Gly-Asp-MeMamb)(異性体2;実施例68aの化合物)(化合物D)の 単独および標準血栓溶解剤、組織プラスミノーゲンアクチベー ター(tPA)、ウロキナーゼ(UK)およびストレプトキナーゼ(SK)と組み合わ せた場合の血栓溶解作用を示す。血餅は、血小板をアゴニストと一緒に30分間培 養することにより形成した。化合物Dは単独で有意な血栓溶解作用を示す。組織 プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼと組 み合わせた場合は、単独で投与した場合の剤の相加効果より大きい血栓溶解作用 が達成される。 図VII.図VIIは、環状糖タンパク質IIb/IIIa化合物、シクロ-(D-Abu-NMeA rg-Gly-Asp-Mamb)(化合物A)の単独または標準血栓溶解剤、ストレプトキナ ーゼ(SK)と組み合わせた場合の生体内血栓溶解および抗血栓作用を示す。実験 は、動脈血栓症動物モデルを使用して実施した。図VIIは、血餅溶解の%として の初期投与の結果を示す。化合物Aは、単独で良好な生体内血栓溶解効力を示し 、そしてストレプトキナーゼと組み合わせた化合物Aの使用は、生体内血栓溶解 効力を増大させ、ストレプトキナーゼの有意に低い投与量を可能にする。この研 究は、化合物Aをストレプトキナーゼとともに投与した場合、生体内における10 0%溶解を達成するのに必要なストレプトキナーゼの投与量の有意な減少を証明 する。 図VIII.図VIIIa〜dは、ストレプトキナーゼ(SK)または組織プラスミノー ゲンアクチベーター(tPA)による血栓溶解後の化合物Aまたは食塩水の投与結 果を示す。結果は再閉塞に対する時間および両閉塞の%として記録した。対照と しての食塩水は100%の両閉塞を示した。これに反して化合物Aの投与では事実 上再閉塞を生じなかった。 発明の詳述 〔1〕本発明は、式(I): の新規な化合物またはその医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ形態に関す るものである。 上記式において、 R31は、0〜4個のR10またはR10aにより置換されたC6〜C14の飽和、部分的に 飽和または芳香性の炭素環式環系であり; R32は、 -C(=O)-、 -C(=S)-、 -S(=O)2-、 -S(=O)-、 -P(=Z)(ZR13)- から選択されたものであり; ZはSまたはOであり; n″およびn′は、独立して0〜2であり; R1およびR22は、独立して次の基: 水素、 0〜2個のR11で置換されたC1〜C8アルキル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルケニル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルキニル、 0〜2個のR11で置換されたC3〜C10シクロアルキル、 0〜2個のR12で置換されたアリール、 独立してN、SおよびOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜 10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12により置換されている)、 =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO、 -CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2N(R13)2、 -NR14SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-N(R13)2 、-NHC(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2、-C(=O)NHOR13、-C(=O)NHNR13R13a 、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシから選択されたものであり; R1およびR21はまた、一緒になって0〜2個のR12で置換された3〜7員の炭素 環式環を形成していてもよく; n′が2である場合は、R1またはR21はまた、隣接炭素原子上のR1またはR21と 一緒になって直接的結合を形成し、それによって該炭素原子間に二重結合または 三重結合を形成していてもよく; R22およびR23はまた、一緒になって0〜2個のR12で置換された3〜7員の炭 素環式環を形成していてもよく; n″が2である場合は、R22またはR23はまた、隣接炭素原子上のR22またはR23 と一緒になって直接的結合を形成し、それによって隣接炭素原子間に二重結合ま たは三重結合を形成していてもよく; R21がHである場合は、R1およびR2は、また一緒になって0〜2個のR12で置換 された5〜8員の炭素環式環を形成していてもよく; R11は、1個または2個以上の次の基; =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO、 -CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2N(R13)2、-NR14SO2R13a、-SO3 H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-N(R13)2、-NHC(=NH)NHR13、 -C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2、-C(=O)NHOR13、-C(=O)NHNR13R13a、-OCH2CO2H、2 -(1-モルホリノ)エトキシ C1〜C5アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロア ルキルメチル、C2〜C6アルコキシアルキル、C3〜C6シクロアルコキシ、C1〜C4ア ルキル(アルキルは、独立して-NR13R14、-CF3、NO2、-SO2R13aまたは-S(=O)R13 a から選択された1〜5個の基で置換されてい る)、 0〜2個のR12で置換されたアリール、 独立してN、SおよびOから選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10 員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12で置換されている) から選択されたものであり; R12は1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、 ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6 シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35)、C3〜C6シクロアル コキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-(C1〜C4アルキル)-OR13 、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13C(=O) N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-S(=O)R13a、-SR13 、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジオキシ、エチレンジ オキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボニ ルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカルボニルアミノ、-OCH2 CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル(アルキルは、-N(R13)2 、-CF3、NO2または-S(=O)R13aにより置換されている)から選択されたものであ り; R13は、独立して、H、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12ア ルキルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10 アルコキシアルキルから選択されたものであり; R13aは、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロ アルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキシア ルキルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基はまた、一緒になって -(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14は、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; R21およびR23は、独立して 水素、 場合によっては1〜6個のハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル、 ベンジル、 から選択されたものであり; R2は、HまたはC1〜C8アルキルであり; R10およびR10aは、独立して1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、 ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6 シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)N(R13)2、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NH-N-(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35) 、C3〜C6シクロアルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-( C1〜C4アルキル)-OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(= O)OR13a、NR13C(=O)N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R13 a 、-S(=O)R13a、-SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジ オキシ、エチレンジオキシ、C1〜C4ハロアルキル〔CvFw(v=1〜3およびw= 1〜(2v+1)を包含する〕、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボニル オキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカルボニルアミノ、-OCH2C O2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル(アルキルは、-N(R13)2 、-CF3、NO2または-S(=O)R13aにより置換されている) から選択されたものであり; Jは、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体または D-異性体アミノ酸であり; R3は、HまたはC1〜C8アルキルであり; R4は、HまたはC1〜C3アルキルであり; R5は、 水素、 0〜2個のR11で置換されたC1〜C8アルキル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルケニル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルキニル、 0〜2個のR11で置換されたC3〜C10シクロアルキル、 0〜2個のR12で置換されたアリール、 独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜 10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12で置換されている)、 =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO、 -CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2N(R13)2、-NR14SO2R13a、-SO3 H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-N(R13)2、-NHC(=NH)NHR13、 -C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2、-C(=O)NHOR13、-C(=O)NHNR13R13a、=NOR13、-B(R3 4 )(R35)、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、-SC(=NH)NHR13、N3、-Si (CH3)3、(C1〜C5アルキル)NHR16; -(C0〜C6アルキル)X; -(CH2)mS(O)p′(CH2)2X(式中、m=1、2およびp′=0〜2である)(式 中、Xは後述する通りである) から選択されたものであり;そして R3およびR4は、また、一緒になって いてもよく; R3およびR5は、また、一緒になって-(CH2)t-または-CH2S(O)p′C(CH3)2-(式 中、tは2〜4でありそしてp′は0〜2である)を形成していてもよく;また は R4およびR5は、また一緒になって-(CH2)u-(式中、u=2〜5)を形成してい てもよく; R16は、 アミン保護基、 1〜2個のアミノ酸、 アミン保護基で置換された1〜2個のアミノ酸 から選択されたものであり; Kは、構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のD-異性体またはL-異性体アミノ酸であり; R6は、HまたはC1〜C8アルキルであり; R7は、 -(C1〜C7アルキル)X、 (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてフェニル上の置換は3また は4位である)、 (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてシクロヘキシル上の置換は 3または4位である)、 -(CH2)mO-(C1〜C4アルキル)-X(式中、m=1または2)、 -(CH2)mS(O)p′-(C1〜C4アルキル)-X(式中、m=1または2そしてp′=0 〜2) から選択されたものであり; -NH-C(=NH)(NHCN);-NH-C(=NCN)(NH2);-NH-C(=N-OR13)(NH2) から選択されたものであり; R6およびR7は、また一緒になって (式中、それぞれのqは独立して1または2であり、nは0または1であ Lは-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、N(C1〜C3アルキル)、OまたはSであり そしてVは1または2である)であり; Mは、構造 〔式中、q′は0〜2であり; R17はH、C1〜C3アルキルであり; R8は -CO2R13、-SO3R13、-SO2NHR14、-B(R34)(R35)、-NHSO2CF3、-CONHNH-SO2CF3、 -PO(OR13)2、-PO(OR13)R13、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5〜1 0員でありそして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子 を有す)、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5〜10員でありそして 独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を有す)-SO2NHCO R13、-CONHSO2R13a、-CH2CONHSO2R13a、-NHSO2NHCOR13a、-NHCONHSO2R13a、-SO2 NHCONHR13、-CO2R13bから選択されたものである〕のD-異性体またはL-異性体 アミノ酸であり; R34およびR35は独立して -OH、 -F、 N(R13)2または C1〜C8-アルコキシ から選択されたものであり; R34およびR35は、また一緒になって、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立してN、 SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状硼素 エステル、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立してN、 SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい2価の環 状硼素アミド、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立してN、 SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状硼素 アミド-エステルを形成していてもよく; R13bは、 (a)C1〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルケニル、 (c)C2〜C8アルキニル、 (d)C3〜C8シクロアルキル、 (e)(i)場合によっては、独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1 〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON (R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 により置換されたC1〜C8アルキル、 (f)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1〜C5ア ルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON(R13)2 または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された1〜 2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (g)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、フ ェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、N(R36)CO R36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)2、N+(R13)3、OCOCH3 、CF3、S(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換分で置換されたC2〜C8アルキ ル、アルケニルまたはアルキニル、 (h)CH(R36)OR36、 (i)CH(R36)OC(=O)R37、 (j)CH(R36)OC(=O)OR38、 (k)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (l)CH(R36)N(R36)C(=O)R36、 (m)CH(R36)CO2R37、 (n)CH(R36)CON(R13)2、 (o)CH(R36)N(R13)2から選択されたものであり; R36は、独立して、H、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェニルま たはベンジルから選択されたものであり; R37は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロア ルキルは、 (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基により 置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R39は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ (iii)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、N O2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、 -N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw= 1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、OH、-N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R40はH、C1〜C5アルキルまたはベンジルから選択されたものである; 但し、次の条件の少なくとも一つを満たすものとする: (1)R32は、-C(=O)-でない、または (2)p′は0でない、または (3)q′は0でない、または (4)qは0〜1でない、または (5)Xは-NH-C(=NH)NHCN、-NH-C(=NCN)(NH2)または-NH-C(=NOR13)NH2である、 または (5)R8は、-B(R34)(R35)またはCO2R13bである。 本発明は、血小板凝集を阻害するために、血栓溶解剤としておよび(または) 血栓塞栓疾患を治療するために、上述した化合物(上記条件(1)〜(5)は必要 でない)を1種または2種以上の追加的な他の治療剤と組み合わせて使用するこ とを包含する。上述した追加的な他の治療剤は、抗凝固剤例えばワルファリンま たはヘパリン;または抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチク ロピジン;トロンビン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロ バンまたは血栓溶解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニスト レプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼから選択される。 〔2〕本発明は、R31が該炭素環式環上の二つの異なる原子において(C(R23)R22)n ″および(C(R21)R1)n′に結合している上述した化合物を包含する。 〔3〕本発明は、 n″が0でありそしてn′が0であり; n″が0でありそしてn′が1であり; n″が0でありそしてn′が2であり; n″が1でありそしてn′が0であり; n″が1でありそしてn′が1であり; n″が1でありそしてn′が2であり; n″が2でありそしてn′が0であり; n″が2でありそしてn′が1であり;または n″が2でありそしてn′が2である化合物を包含する。 〔4〕本発明は、R6がメチル、エチルまたはプロピルである上記式(I)の化合 物を包含する。 〔5〕本発明は、式 の上記化合物またはその医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ形態を包含す る。 但し、上記式において、 R31は、0〜4個のR10またはR10aにより置換されたC6〜C14の飽和、部分的に 飽和または芳香族炭素環式環系であり; R32は、-C(=O)-、 -C(=S)-、 -S(=O)2- から選択されたものであり; Zは、SまたはOであり; n″およびn′は、独立して0〜2であり; R1およびR22は独立して次の基: 水素、 0〜2個のR11により置換されたC1〜C8アルキル、 0〜2個のR11により置換されたC2〜C8アルケニル、 0〜2個のR11により置換されたC2〜C8アルキニル、 0〜2個のR11により置換されたC3〜C8シクロアルキル、 0〜2個のR11により置換されたC6〜C10ビシクロアルキル、 0〜2個のR12により置換されたアリール、 独立してN、SおよびOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜 10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12により置換されている)、 =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO、 -CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2N(R13)2、-NR14SO2R13a、-SO3 H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-CH2N(R13)2、-N(R13)2、-NH C(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、NO2 から選択されたものであり; R1およびR21、また、一緒になって0〜2個のR12により置換された5〜7員の 炭素環式環を形成していてもよく; n′が2である場合は、R1またはR21はまた、隣接炭素原子上のR1またはR21と 一緒になって直接的な結合を形成し、それによって該炭素原子間に二重結合また は三重結合を形成していてもよく; R22およびR23はまた、一緒になって0〜2個のR12により置換された3〜7員 の炭素環式環を形成していてもよく; n″が2である場合は、R22またはR23はまた、隣接炭素原子上のR22またはR23 と一緒になって直接的な結合を形成し、それによって該炭素原子間に二重結合ま たは三重結合を形成していてもよく; R21がHである場合は、R1およびR2は、また、一緒になって0〜2個のR12で置 換された5〜8員の炭素環式環を形成していてもよく; R11は、1個または2個以上の次の基: =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO、 -CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2N(R13)2、 -NR14SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-CH2N(R13 )2、-N(R13)2、-NHC(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2; C1〜C5アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロア ルキルメチル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C4アルキル(-NR13R14、-CF3、 NO2、-SO2R13または-S(=O)R13aにより置換されている)、 0〜2個のR12により置換されたアリール、 独立してしてN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する 5〜10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12により置換されている ) から選択されたものであり; R12は、1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、 ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6 シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35)、C3〜C6シクロアル コキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-(C1〜C4アルキル)-OR13 、-N(R13)2、-OC(=O)N-(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13C(=O )N(R13)2、-NR13-SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-S(=O)R13a、- SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジオキシ、エチレン ジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボ ニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカルボニルアミノ、-O CH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル(アルキルは-N(R13)2 、-CF3、NO2または-S(=O)R13aで置換されている)から選択されたものであり; R13は、独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜 C12アルキルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3 〜C10アルコキシアルキルから選択されたものであり; R13aは、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロ アルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキシア ルキルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基はまた一緒になって-( CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14はOH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; R21およびR23は、独立して 水素、 場合によっては1〜6個のハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル、 ベンジル、 から選択されたものであり; R2はHまたはC1〜C8アルキルであり; R10およびR10aは、独立して1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、 ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6 シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35)、C3〜C6シクロアル コキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-(C1〜C4アルキル)-OR13 、-N(R13)2、-OC(=O)N-(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13C(=O )N(R13)2、-NR13-SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-S(=O)R13a、- SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジオキシ、エチレン ジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボ ニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカルボニ ルアミノ、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル(アル キルは、-N(R13)2、-CF3、NO2または-S(=O)R13aにより置換されている) から選択されたものであり; Jは、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性体 アミノ酸であり; R3はHまたはCH3であり; R4はHまたはC1〜C3アルキルであり; R5はH、C1〜C8アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメチ ル、C1〜C6シクロアルキルエチル、フェニル、フェニルメチル、CH2OH、CH2SH、 CH2OCH3、CH2SCH3、CH2CH2SCH3、(CH2)sNH2、(CH2)sNH-C(=NH)(NH2)、(CH2)sNHR16 (式中、s=3〜5)であり; R3およびR5は、また、一緒になって-(CH2)t-(t=2〜4)または-CH2S-C(CH3 )2-を形成していてもよく;または R4およびR5は、また、一緒になって-(CH2)u-(式中、u=2〜5)を形成して いてもよく; R16は、 アミン保護基、 1〜2個のアミノ酸、 アミン保護基で置換された1〜2個のアミノ酸 から選択されたものであり; Kは構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のD-異性体またはL-異性体アミノ酸であり; R6はHまたはC1〜C8アルキルであり; R7は、 -(C1〜C7アルキル)X (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてフェニル上の置換は3ま たは4-位である)、 (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてシクロヘキシル上の置換 は3または4-位である)、 -(CH2)mO-(C1〜C4アルキル)-X、(m=1または2) -(CH2)mS-(C1〜C4アルキル)-X、(m=1または2) から選択されたものであり; Xは、-NH-C(=NH)(NH2)、-NHR13、-C(=NH)(NH2)、-SC(NH)-NH2から選択された ものであり; R6およびR7はまた、一緒になって (式中nは0または1でありそしてXは-NH2または-NH-C(=NH)(NH2)である)を 形成していてもよく; Lは、-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、N(C1〜C3アルキル)、OまたはSであ り、そしてVは1または2である)であり; Mは、構造 〔式中、 q′は0〜2であり、 R17はH、C1〜C3アルキルであり、 R8は、 -CO2R13、-SO3R13、-SO2NHR14、-B(R34)(R35)、-NHSO2CF3、-CONHNH-SO2CF3、 -PO(OR13)2、-PO(OR13)R13、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、5 〜10員でありそして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原 子を有す)、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5〜10員でありそし て独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を示す)、-SO2 NHCOR13、-CONHSO2R13a、-CH2CONH-SO2R13a、-NHSO2NHCOR13a、-NHCONHSO2R13a 、-SO2NHCONHR13、-CO2R13bから選択されたものである〕のD-異性体またはL- 異性体アミノ酸であり; R34およびR35は、独立して -OH、 -F、 -NR13R14または C1〜C8アルコキシ から選択されたものであり; R34およびR35は、また一緒になって、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有し、そして場合によっては独立してN 、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状硼 素エステル、 鎖また環が2〜20個の炭素原子を含有し、そして場合によっては独立し てN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい2 価の環状硼素アミド、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有し、そして場合によっては独立してN 、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状硼 素アミド-エステル を形成していてもよく; R13bは、 (a)C1〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルケニル、 (c)C2〜C8アルキニル、 (d)C3〜C8シクロアルキル、 (e)(i)場合によっては、独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1 〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON (R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 により置換されたC1〜C8アルキル、 (f)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1〜C5ア ルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON(R13)2 または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された1〜 2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (g)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、フ ェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、 N(R36)COR36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)2、N+(R13)3 、OCOCH3、CF3、S(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換分で置換されたC2〜 C8アルキル、アルケニルまたはアルキニル、 (h)CH(R36)OR38、 (i)CH(R36)OC(=O)R37、 (j)CH(R36)OC(=O)OR38、 (k)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (l)CH(R36)N(R36)C(=O)R36、 (m)CH(R36)CO2R37、 (n)CH(R36)CON(R13)2、 (o)CH(R36)N(R13)2から選択されたものであり; R36は、独立して、H、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェ ニルまたはベンジルから選択されたものであり; R37は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキ シ、NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、 -OH、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3および w=1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R39は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ (iii)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、N O2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、 -N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw= 1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、OH、-N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基で置換された アリール から選択されたものであり; R40はH、C1〜C5アルキルまたはベンジルから選択されたものである。 〔6〕本発明は、R31が (a)0〜3個のR10またはR10aで置換された6員の飽和、部分的に飽和または 芳香族炭素環式環、 (b)0〜4個のR10またはR10aで置換された8〜11員の飽和、部分的に飽和ま たは芳香族縮合二環式炭素環式環、または (c)0〜4個のR10またはR10aで置換された14員の飽和、部分的に飽和または 芳香族縮合三環式炭素環式環 からなる群から選択されたものである上記化合物を包含する。 〔7〕本発明は、R31が、 (a)式 (式中、炭素環式環を形成する結合の何れかが単一結合または二重結合であるこ とができ、そして炭素環式環は独立して0〜4個のR10により置換されている) の6員の飽和、部分的に飽和または芳香族炭素環式環、 (b)式 (式中、炭素環式環を形成する結合の何れかが単一結合または二重結合であるこ とができ、そして炭素環式環は独立して0〜4個のR10またはR10aにより置換さ れている)の10員の飽和、部分的に飽和または芳香族二環式炭素環式環、 (c)式 (式中、炭素環式環を形成する結合の何れかが単一結合または二重結合であるこ とができ、そして炭素環式環は独立して0〜4個のR10またはR10aにより置換さ れている)の9員の飽和、部分的に飽和または芳香族二環式炭素環式環 からなる群から選択されたものである上記式(I)の化合物を包含する。 〔8〕本発明は、R31(式中、点線の結合は、単一結合または二重結合でありそしてR31は独立して0 〜3個のR10またはR10aにより置換されていてもよい)から選択されたものであ り; n″が0または1であり; n′が0〜2である、式(I)の化合物を包含する。 〔9〕本発明は、R1およびR22が独立してフェニル、ベンジル、フェネチル、フェ ノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アル キル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメチル、C7〜C10アリール アルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NO R13、-B(R34)(R35)、C3〜C6シクロアルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O )OR13a、-OR13、-(C1〜C4アルキル)-OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C( =O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13-C(=O)N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R1 3a 、-SO3H、-SO2R13a、-S(=O)R13a、-SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシア ルキル、メチレン ジオキシ、エチレンジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1 〜C4アルキルカルボニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカ ルボニルアミノ、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル (アルキルは、-N(R13)2、-CF3、NO2または-S(=O)R13aで置換されている)から 選択されたものである上記式(I)の化合物を包含する。 本発明は、R31が、 (式中、R31は独立して0〜3個のR10またはR10aで置換されていてもよい)から 選択されたものであり; n″が0または1であり; n′が0〜2であり; R1およびR22が、独立としてH、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、フェ ニル-(C2〜C4)アルキル、C1〜C4アルコキシから選択されたものであり; R21およびR23が独立してHまたはC1〜C4アルキルであり; R2がHまたはC1〜C8アルキルであり; R13が独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキ ルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アル コキシアルキルから選択されたものであり; R13aが、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロ アルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10 アルコキシアルキルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基は、また、一緒になっ て-(CH)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14が、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; R10およびR10aが独立してH、C1〜C8アルキル、フェニル、ハロゲンまたはC1 〜C4アルコキシから選択されたものであり; Jが、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性体 アミノ酸であり; R3がHまたはCH3であり; R4がHまたはC1〜C3アルキルであり; R5がH、C1〜C8アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメチ ル、C1〜C6シクロアルキルエチル、フェニル、フェニルメチル、CH2OH、CH2SH、 CH2OCH3、CH2SCH3、CH2CH2SCH3、(CH2)sNH2、-(CH2)sNH-C(=NH)(NH2)、(CH2)sNH R16(式中、s=3〜5)であり; R16が、アミン保護基、1〜2個のアミノ酸またはアミン保護基で置換された 1〜2個のアミノ酸から選択されたものであり; R3およびR5が、また、一緒になって-(CH2)t-(t=2〜4)または-CH2S-C(CH3 )2-を形成していてもよく; R4およびR5は、また、一緒になって-(CH2)u-(u=2〜5)を形成していても よく; Kが、構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のL-異性体アミノ酸であり; R6がHまたはC1〜C8アルキルであり; R7が、 -(CH2)rX(式中r=3〜6)、 -(CH2)mS(CH2)2X(式中、m=1または2)、 -(C3〜C7アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)、 -(CH2)mO-(C1〜C4アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)(式中、m=1または2) 、 -(CH2)m-S-(C1〜C4アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)(式中、m=1または2) であり; Xが、-NH2または-NHC(=NH)(NH2)であり;または R6およびR7が、また一緒になって (式中nは0または1でありそしてXは-NH2または-NHC(=NH)(NH2)である)を形 成していてもよく; Lが、-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、OまたはSであり、そしてvは1また は2である)であり; Mが、構造 〔式中、 q′は0〜2であり、 R17はH、C1〜C3アルキルであり、 R8は、-CO2R13、-SO3R13、-SO2NHR14、-B(R34)(R35)、-NHSO2CF3、-CONHNHSO2 CF3、-PO(OR13)2、-PO(OR13)R13、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは 、5〜10員でありそして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテ ロ原子を有す)、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5〜10員であり そして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を示す)、 -SO2NHCOR13、-CONHSO2R13a、-CH2CONHSO2R13a、-NHSO2NHCOR13a、-NHCONHSO2R1 3a 、-SO2NHCONHR13、-CO2R13bから選択されたものである〕のD-異性体またはL -異性体アミノ酸であり; R13bが、 (a)C1〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルケニル、 (C)C2〜C8アルキニル、 (d)C3〜C8シクロアルキル、 (e)(i)場合によっては、独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1 〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON (R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、または で置換されたC1〜C8アルキル、 (f)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1〜C5ア ルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、 CON(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択さ れた1〜2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (g)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、フ ェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、N(R36)CO R36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)2、N+(R13)3、OCOCH3 、CF3、s(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換分により置換されたC2〜C8ア ルキル、アルケニルまたはアルキニル、 (h)CH(R36)OR38、 (i)CH(R36)OC(=O)R37、 (j)CH(R36)OC(=O)OR38、 (k)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (l)CH(R36)N(R36)C(=O)R36、 (m)CH(R36)CO2R37、 (n)CH(R36)CON(R13)2、 (o)CH(R36)N(R13)2 から選択されたものであり; R36が、独立して、H、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェニルま たはベンジルから選択されたものであり; R37が、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13) 2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38が、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシク ロアルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13) 2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている)、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R39が、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、OH、-N(R1 3 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2 v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R40がH、C1〜C5アルキルまたはベンジルから選択されたものである、式(I )の化合物またはその医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ形態を包含する 。 〔10〕本発明の好ましい化合物はフェニル環がさらに0〜3個のR10により置換 されている式(II) 〔式中、 R10は、独立してH、C1〜C8アルキル、フェニル、ハロゲンまたはC1〜C4アル コキシから選択されたものであり; R1は、H、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジルまたはフェニル-(C1〜C4) アルキルであり; R2はHまたはメチルであり; R13は独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキ ルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アル コキシアルキルから選択されたものであり; R13aはC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロア ルキル、アリール、-(C1〜C10)アルキルアリールまたはC3〜C10アルコキシアル キルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基は、また、一緒になっ て-(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14は、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; Jは、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性体 アミノ酸であり; R3はHまたはCH3であり; R4はHまたはC1〜C3アルキルであり; R5はH、C1〜C8アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメチ ル、C1〜C6シクロアルキルエチル、フェニル、フェニルメチル、CH2OH、CH2SH、 CH2OCH3、CH2SCH3、CH2CH2SCH3、(CH2)sNH2、-(CH2)sNH-C(=NH)(NH2)、-(CH2)sN HR16(式中、s=3〜5である)であり; R16は、アミン保護基、1〜2個のアミノ酸またはアミン保護基で置換された 1〜2個のアミノ酸から選択されたものであり; R3およびR5はまた、一緒になって-CH2CH2CH2-を形成していてもよく; また R4およびR5は、また一緒になって-(CH2)u-(式中、u=2〜5)を形成してい てもよく; Kは、構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のL-異性体アミノ酸であり; R6はHまたはC1〜C8アルキルであり; R7は、 -(CH2)rX(式中r=3〜6)、 -(CH2)mS(CH2)2X(式中、m=1または2)、 -(C3〜C7アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)、 -(CH2)m-O-(C1〜C4アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)(式中、m=1または2) 、 -(CH2)m-S-(C1〜C4アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)(式中、m=1または2) であり; Xは、-NH2または-NHC(=NH)(NH2)であり(但し、r=4である場合は、Xは-N H2でない); R6およびR7は、また一緒になって (式中nは0または1でありそしてXは-NH2または-NHC(=NH)(NH2)である)を形 成していてもよく; Lは、-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、OまたはSであり、そしてvは1また は2である)であり; Mは、構造 〔式中、q′は0〜2であり、 R17はH、C1〜C3アルキルであり、 R8は、-CO2R13、-SO3R13、-SO2NHR14、-B(R34)(R35)、-NHSO2CF3、-CONHNHSO2 CF3、-PO(OR13)2、-PO(OR13)R13、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは 5〜10員でありそして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ 原子を有す)、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5〜10員でありそ して独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を有す)、-S O2NHCOR13、-CONHSO2R13a、-CH2CO-NHSO2R13a、-NHSO2NHCOR13a、-NHCONHSO2R13 a 、-SO2NHCONHR13、-CO2R13bから選択されたものである〕のD-異性体またはL- 異性体のアミノ酸であり; R13bは、 (a)C2〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルキニル、 (c)(i)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1 〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON( R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された 1〜2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル で置換されたC1〜C8アルキル (e)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、NO2、 -S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON(R13)2または-CvFw(式 中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された1〜2個の置換分で置 換されたアリール、 (f)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、 フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、N(R36) COR36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)2、N+(R13)3、OCOC H3、CF3、S(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換分で置換されたC2〜C8アル キル、アルケニルまたはアルキニル、 (g)CH(R36)OR38、 (h)CH(R36)OC(=O)R37、 (i)CH(R36)OC(=O)OR38、 (j)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (k)CH(R36)CO2R37 から選択されたものであり; R36は独立してH、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェニルまたは ベンジルから選択されたものであり; R37は、 (a)H (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは独立して、 (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v= 1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリ ール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N(R13 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜( 2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N(R13 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜( 2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R39は (a)H (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは独立して、 (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ、 (iii)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、N O2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、 -N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw= 1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N(R13 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜( 2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R40は、H、C1〜C5アルキルまたはベンジルである〕の1,3-ジ置換されたフェ ニル化合物である。 〔11〕本発明の好ましい化合物は、式(II)のフェニル環が0〜2個のR10また はR10aで置換されている上記式(II) 〔式中、 R10またはR10aは、独立してH、C1〜C8アルキル、フェニル、ハロゲンまたはC1 〜C4アルコキシから選択されたものであり; R1はHであり; R2はHであり; R13は独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキ ルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アル コキシアルキルから選択されたものであり; R13aはC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロア ルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキシアル キルから選択されたものであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基は、また、一緒になっ て-(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14は、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; Jは、β-Alaまたは式-N(R3)CH(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性体アミノ 酸であり; R3はHでありそしてR5はH、CH3、CH2CH3、CH(CH3)2、CH(CH3)CH2CH3、CH2CH2 CH3、CH2CH2CH2CH3、CH2CH2SCH3、CH2CH(CH3)2、(CH2)4NH2、(C3〜C5アルキル)N HR16であるか、または R3はCH3でありそしてR5はHであるか、または R3およびR5はまた、一緒になって-CH2CH2CH2-を形成していてもよく; R16は、アミン保護基、1〜2個のアミノ酸またはアミン保護基で置換された 1〜2個のアミノ酸から選択されたものであり; Kは、式-N(CH3)CH(R7)C(=O)-(式中、R7は-(CH2)3NHC(=NH)(NH2)である)の L-異性体アミノ酸であり; Lは、-NHCH2C(=O)-であり; Mは、構造 〔式中、q′は1であり、R4はHまたはCH3であり、R17はHでありそしてR8は-CO2 H、-SO3H、-CO2R13bである)のD-異性体またはL-異性体アミノ 酸であり; R13bは、独立して -CH(R36)OC(=O)R37; -CH(R36)OC(=O)OR38から選択されたものであり; R36はC1〜C4の線状アルキルまたはHであり; R37は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N(R13 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜( 2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロア ルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、- N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2、 -S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N(R13 )2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜( 2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R39はC1〜C4アルキル、ベンジルまたはフェニルである〕の化合物である。 〔12〕本発明の好ましい化合物は、式(II) 〔式中、 R1およびR2は、独立してH、メチルから選択されたものであり; JはD-Val、D-2-アミノ酪酸、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pro、D-Ser、D-Lys、 β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Phe、D-Tyr、Ala、Nε-p -アジドベンゾイル-D-Lys、Nε-p-ベンゾイルベンゾイル -D-Lys、Nε-トリプトファニル-D-Lys、Nε-o-ベンジルベンゾイル-D-Lys、Nε -p-アセチルベンゾイル-D-Lys、Nε-ダンシル-D-Lys、Nε-グリシル-D-Lys、Nε -グリシル-p-ベンゾイルベンゾイル-D-Lys、Nε-p-フェニルベンゾイル-D-L ys、Nε-m-ベンゾイルベンゾイル-D-Lys、Nε-o-ベンゾイルベンゾイル-D-Lys から選択されたものであり; KはNMeArg、Argから選択されたものであり; LはGly、β-Ala、Alaから選択されたものであり; MはAsp;αMeAsp;βMeAsp;NMeAsp;D-Asp; Asp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(ジメチルアミノエチルエステル); Asp-(ジエチルアミノエチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メチ ルエステル); Asp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン-4-イル )メチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メ チルエステル);および Asp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチルエステ ル) から選択されたものである〕の化合物またはその医薬的に許容し得る塩である。 〔13〕本発明の好ましい化合物は、式(II) 〔式中、 R1およびR2は、独立してH、メチルから選択されたものであり; JはD-Val、D-2-アミノ酪酸、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pro、D-Ser、D-Lys、 β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Phe、D-Tyr、Alaから選択 されたものであり; KはNMeArgから選択されたものであり; LはGlyであり; MはAsp;αMeAsp;βMeAsp;NMeAsp;D-Asp; Asp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(ジメチルアミノエチルエステル); Asp-(ジエチルアミノエチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メチ ルエステル); Asp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン-4-イル )メチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メ チルエステル); Asp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチルエステ ル) から選択されたものである〕の化合物またはその医薬的に許容し得る塩である。 〔14〕本発明の特に好ましい化合物は、以下の化合物およびその医薬的に許容し 得る塩である。 R1およびR2が、Hであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ り;そしてMがAsp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル)である式(II) の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり ;そしてMがAsp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル)であ る式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル)である式(II) の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル)である式( II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル)である式(I I)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル)である式(I I)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル)である式 (II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル)で ある式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル)である 式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル)である式( II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステ ル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル) である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステ ル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル)で ある式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(ジメチルアミノエチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(ジエチルアミノエチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル )メチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン- 4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イ ル)メチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであり そしてMがAsp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニル オキシ)エチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル)である 式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル)である 式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル)であ る式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル )である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル) である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル) である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステ ル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエ ステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(i-プロピルオキシカルボニルオ キシメチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル )である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル )である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチ ルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エ チルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチル エステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(ジメチルアミノエチルエステル)である式(II) の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(ジエチルアミノエチルエステル)である式(II) の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オ ン-4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgで あり;LがGlyでありそしてMがAsp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シク ロペンテン-2-オン-4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2- オン-4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物。 R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり;L がGlyでありそしてMがAsp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキ シ)エチルエステル)である式(II)の化合物。 本発明において、上記化合物は、糖タンパク質IIb/IIIa(GPIIb/IIIa) の阻害剤として有用であるということが発見された。上述したように、GPIIb/ IIIaは、血小板の活性化および凝集のプロセスを仲介する。本発明の化合物は 、すべての既知の内因性血小板アゴニストにより誘発される血小板の活性化およ び凝集を阻害する。 本発明は、また、上述した化合物の医薬的に有効な量を治療を必要とする宿主 に投与することによって、例えば不安定なアンギナ、最初のまたは再発性の心筋 梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、発作、アテローム性動脈硬化症、深静 脈血栓症、肺塞栓症また糖尿病に関連した血栓塞栓症疾患を包含する、動脈また は静脈の心臓血管または脳血管の血栓塞栓症疾患のような血小板の活性化および 凝集が関与する疾患を治療(予防を含む)する方法を提供する。本発明の化合物 は、哺乳動物における血小板に対するフィブリノーゲンの結合を阻害し、血小板 の凝集を阻害し、血栓形成または塞栓形成を処理しまたは血栓形成または塞栓形 成を予防するのに有用である。本発明の化合物は哺乳動物におけるフィブリノー ゲンがその受容体部位において作用することを遮断する医薬として使用すること ができる。 本発明の化合物は、また、適当な抗凝固剤または凝固阻害剤、例えばヘパリン またはワルファリン、または抗血小板剤または血小板阻害剤、例えばアスピリン 、ピロキシカムまたはチクロピジンと合する、すなわち一緒に投与することもで きる。さらに、本発明の化合物は、トロンビン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒ ルジンまたはアルガトロバンと合する、すなわち一緒に投与することができる。 本発明の化合物は、また、血栓溶解剤またはフィブリン溶解剤、例えばプラスミ ノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプト キナーゼと合する、すなわち一緒に投与することもできる。本発明の化合物は、 また、上述した治療剤の組み合わせおよび(または)他の治療剤と合する、すな わち一緒に投与することもできる。このような組み合わせ生成物は、特に血栓塞 栓症疾患の治療(予防を含む)に上述したように使用する場合において、相乗作 用または本発明の化合物により与えられる作用に相加された作用を達成するため に使用することができる。 本発明のGP IIb/IIIaアンタゴニストは、既知の血小板活性化因子の何れか またはこれらの組み合わせによって誘発される血小板凝集に対して必要な最終共 通経路において血小板凝集を阻害する。他方において、α-顆粒(PAI-1)または 濃染顆粒(セロトニン)からの種々な重要な生体分子の血小板顆粒分泌は、GP I Ib/IIIaアンタゴニストにより影響されない。血小板から分泌されたこれらの 分子は、動脈血管れん縮(セロトニン)および自然溶解の効率の減少(PAI-1) において重要な役割を果す。それ故に、これらの機構に影響を与える他の薬剤と 本発明の化合物の組み合わせは、多くの異なる異質性血栓塞栓症疾患に対して、 特に有効な治療を与える。 血小板GP IIb/IIIa受容体に対して高い親和性(Kd<0.01μM)を有する本 発明のGP IIb/IIIaアンタゴニストは、血栓症形成の予防においてばかりでな く、また、血小板多血栓の溶解の促進において非常に有効であり、それによって 急性および慢性の血栓塞栓症疾患におけるこのような抗血小 板剤の大なる利用性を与えることが期待される。このような手段は、血栓溶解治 療における有効な補助治療である。事実、血栓溶解治療後の血小板活性化は、再 開通の遅延および突然の閉塞(再閉塞)において有意な役割を有している。 本明細書において使用される抗凝固剤(または凝固阻害剤)なる用語は、血液 凝固を阻害する剤を示す。このような剤は、ワルファリン、ヘパリンまたは低分 子量のヘパリン(LMWH)(これらの医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを 含む)を包含する。効力の理由で好ましい抗凝固剤は、ワルファリンまたはヘパ リンまたはLMWHである。使用されるワルファリンは、結晶性のワルファリンまた は無定形のナトリウムワルファリンである。使用されるヘパリンは、例えばその ナトリウムまたはサルフェート塩である。 本明細書において使用される抗血小板剤(または血小板阻害剤)なる用語は、 例えば血小板の凝集、粘着または顆粒分泌を阻害することによって、血小板機能 を阻害する剤を示す。このような剤は、種々の既知の非-ステロイド性抗炎症薬 剤(NSAIDS)、例えばアスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、スリンダッ ク、インドメタシン、メフェナメート、ドロキシカム、ジクロフェナック、スル フィンピラゾンおよびピロキシカム(その医薬的に許容し得る塩またはプロドラ ッグを含む)を包含する。NSAIDSの中で、よく研究されそして良好な結果をもっ て広く使用されているアスピリンおよび1日に1回投与したときにその抗血小板 作用を示すピロキシカム、特にアスピリンが好ましい化合物である。ピロキシカ ムはPfizer Inc.(New York,NY)からFELDANETMとして商業的に入手できる。 他の適当な抗血小板剤は、チクロピジン(その医薬的に許容し得る塩またはプロ ドラッグを含む)を包含する。チクロピジンは、また、使用に際して胃腸管に対 しておだやかであることが知られているので、好ましい化合物である。さらに、 他の適当な血小板阻害剤は、トロンボキサン-A2-受容体アンタゴ ニストおよびトロンボキサン-A2-シンセターゼ阻害剤ならびにその医薬的に許容 し得る塩またはプロドラッグを包含する。 本明細書において使用されるトロンビン阻害剤(または抗トロンビン剤)なる 用語はセリンプロテアーゼトロンビンの阻害剤を示す。トロンビンを阻害するこ とによって、種々なトロンビン仲介プロセス、例えばトロンビン−仲介血小板活 性化(すなわち、例えば血小板の凝集および(または)プラスミノーゲンアクチ ベーター阻害剤-1および(または)セロトニンの顆粒分泌)および(または) フィブリン形成が破壊される。このような阻害剤は、ボロペプチド、ヒルジンお よびアルガトロバン(その医薬的に許容し得る塩およびプロドラッグを含む)を 包含する。好ましくは、トロンビン阻害剤は、ボロペプチドである。ボロペプチ ドは、ボロン酸のN-アセチルおよびペプチド誘導体、例えばリジン、オルニチ ン、アルギニン、ホモアルギニンおよびその相当するインチオウロニウム類似体 のC-末端α-アミノボロン酸誘導体を意味する。本明細書において使用されるヒ ルジンなる用語は、以下ジスルファトヒルジンのようなヒルジン類似体と称され るヒルジンの適当な誘導体または類似体を包含する。 好ましいボロペプチドトロンビン阻害剤は、Kettner等の米国特許第5,187,157 号および欧州特許出願公開293 881 A2に記載されている化合物を包含する。これ らの特許の開示を参照として本明細書に引用する。他の適当なボロペプチドトロ ンビン阻害剤は、PCT特許出願公開92/07869および欧州特許出願公開471 651 A2 に開示されている化合物を包含する。これらの特許の開示を、参照として本明細 書に引用する。 本明細書において使用される血栓溶解剤(またはフィブリン溶解剤)なる用語 は、血餅(血栓)を溶解する剤を示す。このような剤は、組織プラスミノーゲン アクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼ (その医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを含む)を包含する。組織プラ スミノーゲンアクチベーター(tPA)は、Genentech社 (カリフォルニア、南サンフランシスコ)から商業的に入手することができる。 本明細書において使用されるアニストレプラーゼなる用語は、例えば欧州特許出 願No.0 28 489に記載されているようなアニソイル化プラスミノーゲンストレプ トキナーゼアクチベーター複合体を意味する。この特許の開示を、参照として本 明細書に引用する。アニストレプラーゼは、EMINASETMの商品名で英国Middlesex のBeecham Groupら商業的に入手することができる。本明細書において使用され るウロキナーゼなる用語は、二重および単一鎖のウロキナーゼを示す。後者は、 また、本明細書において、プロウロキナーゼと称される。 本発明の環状化合物を、適当な抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤およ び(または)血栓溶解剤と合する、すなわち一緒に投与する組み合わせ生成物は 、これらの化合物および剤単独以上の効能上の利点を与えそしてそれぞれの低い 投与量を使用しながらそうなすことができる。低い投与量は、副作用の可能性を 最小にし、それによって安全性の限界を増大することができる。 結晶性ナトリウムワルファリンを包含する抗凝固剤単独を使用した臨床研究は 、冠動脈疾患の治療または二次的予防における抗凝固剤の効能の証拠を与える。 急性心筋梗塞の治療の三つの公表された無作為比較対照試験のうち、経口抗凝固 剤は、一つの研究において、全体の死亡率および再梗塞の頻度を有意に減少した 。心筋梗塞の二次的予防における経口的抗凝固剤の四つの公表された大規模な無 作為比較対照試験のうち、三つの試験は、再梗塞の発生および初期死亡率の減少 を示唆した。一つの追加的な研究であるワルファリン再梗塞研究は、また、最近 、偽薬で処理したヒトに比較して、ワルファリンで処理した心筋梗塞のヒトの死 亡率、再梗塞、発作の有意な減少を示した。 冠動脈疾患の予防および治療におけるアセチルサリチル酸(ASA)単独のよう な抗血小板剤を使用した研究の結果は、また有望であった。不安定なアンギナの 患者において、ASAは、二つの大規模な無作為な二重盲偽薬−比較対照臨床研究 において、後の心筋梗塞の発生および死亡率を減少することを示した。さらに、 ASAは、集合したデータが再梗塞および死亡率の減少を示唆するいくつかの試験 からのデータを基にして心筋梗塞の二次的予防に使用する認可をうけている。さ らに、冠動脈疾患の一次的予防についてASAを評価する二つの最近の研究が劇的 なまたは不条理な利点をもって報告されている。冠動脈疾患における利用性以外 に、ASAおよびチクロピジンのような血小板機能を阻害する剤は、脳血管疾患の ヒトにおける発作の予防に有効であることが証明されている。九つの無作為的試 験から集めたデータは、一過性脳虚血発作(TIAs)のヒトにおける完成卒中の危 険を減少するASA単独の効能を圧倒的な証拠を与える。最近チクロピジン単独が また、TIAsの治療における効能を有することが証明されている。 ボロペプチドのようなトロンビン阻害剤に関しては研究は、このような化合物 がトロンビン仲介プロセスの制御に対するすぐれた候補を与えることを証明して いる。他のトロンビン阻害剤であるヒルジンを使用した研究は、この剤が静脈お よび動脈血栓症の治療に有効な化合物であることを証明している。 急性心筋梗塞の患者の治療における現在の療法は、プラスミノーゲンアクチベ ーター例えばtPA、ストレプトキナーゼまたはウロキナーゼのような血栓溶解剤 を包含する。これらの標準の血栓溶解剤は、単独で使用した場合に、血小板−多 フィブリン血餅を分解するプラスミンの発作を促進する。 しかしながら、血栓塞栓症疾患は、さまざまな病態生理学的性質(adiverse p athophysiological makeup)を有していることが知られている。このような疾患 のさまざまな病態生理学的特質を考慮に入れたそして種々 な病態生理学的見地のそれぞれを改善する成分を含有するこれらの疾患を治療す る治療的手段が要求される。本発明の新規な環状化合物と組み合わされた、抗凝 固剤、例えばワルファリンまたはペパリン、または抗血小板剤、例えばアスピリ ン、ピロキシカムまたはチクロピジン、またはトロンビン阻害剤、例えばボロペ プチド、ヒルジンまたはアルガトロバン、または血栓溶解剤、例えば組織プラス ミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプ トキナーゼ、またはこれらの組み合わせを含有する組み合わせ生成物は、このよ うな手段を提供することができる。さらに、相加的または相乗的作用が関係する 場合に可能であるが、それぞれの成分の低投与量を投与することによって、それ ぞれを単独に多量投与することに関連したすべての副作用の発生が有意に減少さ れる。また、本発明の好ましい実施態様におけるように都合のよい単一の投与形 態を与える場合は、一般に、このように患者にとって一層都合がよくなることか ら患者の応諾が増える結果となることが認められる。また、単一の形態であれば 、単一の投与形態では利用できない医薬の同時服用に関連してしばしば患者が混 乱するということが減少する。抗凝固剤と本発明の化合物、または抗血小板剤と 本発明の化合物、またはトロンビン阻害剤と本発明の化合物、または血栓溶解剤 と本発明の化合物、またはこれらのものの組み合わせである本発明による組み合 わせは、このような必要性に応えることを目的とする。 GP IIb/IIIaは、転移性の腫瘍細胞において過表現されることが知られてい る。本発明の化合物または組み合わせ生成物は、また、転移性ガンの治療(予防 を含む)にも有用である。 本発明の化合物は、不斉中心を有することができる。特にことわらない限りは 、すべてのキラル、ジアステレオマーおよびラセミ形態が本発明に包含される。 オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何学的異性体もまた、本明細書に記 載した化合物において存在することができそしてすべ てのこのような安定な異性体も本発明に包含される。理解されるように、本発明 の化合物は非対称的に置換された炭素原子を含有しそして光学的に活性な形態ま たはラセミ形態で単離することができる。例えばラセミ形態の分割によってまた は光学的に活性な出発物質からの合成によって、光学的に活性な形態を製造する 方法は当業者によく知られていることである。ペプチド結合の2種の異なる異性 体(シスおよびトランス)が存在することがで知られており、これらの両者が本 発明の化合物においても存在することができそしてすべてのこのような安定な異 性体も本発明に包含される。特にことわらない限りはアミノ酸のL-異性体が本 発明の化合物のJ、K、LおよびMの位置において使用される。前文において与 えられている場合を除いて、特定の立体化学または異性体が具体的に示されてい ない限りは、構造のすべてのキラル、ジアステレオマー、ラセミ形態およびすべ ての幾何学的異性体が企図される。特定のアミノ酸のD-およびL-異性体は、次 の例、すなわち、D-Leu、D-Leu、L-LeuまたはL-Leuにより示されるようにアミノ 酸の普通の3-文字略号を使用して示される。 置換分および変数(例えばR1〜R8、m、n、p、X、Yなど)が、何れかの構 成または何れかの式において1回より多く存在する場合は、それぞれの場合に対 するその定義は、すべての他の場合におけるその定義とは無関係である。すなわ ち、例えば、基が0〜2個のR11で置換されていることを示す場合は、該基は場 合によっては2個までのR11で置換されていてもよくそしてそれぞれの場合にお けるR11は独立して、可能なR11の定義されたリストから選択される。また、例え ば基-N(R13)2の場合においては、N上の2個のR13置換分のそれぞれは、独立し て可能なR13の定義されたリストから選択される。 置換分に対する結合が環中の2個の原子を連結する結合を横切って示されてい る場合は、このような置換分は、環上の何れかの原子に結合することができる。 置換分および(または)変数の組み合わせは、このような組み合わせが安定な 化合物を与える場合にのみ可能である。 “安定な化合物”または“安定な構造”なる用語は、反応混合物からの有用な 程度の純度の単離および有効な治療剤への処方に対して十分な残存するほど丈夫 な化合物を意味する。 本明細書において使用される“置換された”なる用語は、指定された原子の原 子価を超えないことを条件として、指定された原子上の1個またはそれ以上の水 素が示された基から選択された置換され、そして置換が安定な化合物を与えるこ とを意味する。置換分がケト(すなわち、=O)である場合は、原子上の2個の水 素が置換される。 本明細書で使用される“アルキル”なる用語は、特定の数の炭素原子を有する 分枝鎖状および直鎖状の飽和の脂肪族炭化水素基を包含するように企図するもの であり;“ハロアルキル”は1個または2個以上のハロゲンで置換された特定の 数の炭素原子を有する分枝鎖状および直鎖状の脂肪族炭化水素基〔例えば-CvFw (式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1)〕を包含するように企図するもので あり;“アルコキシ”は、酸素架橋を経て結合した特定の数の炭素原子のアルキ ル基を示し;“シクロアルキル”は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペ ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびアダマンチル のような1-、2-または多-環式環系を包含する飽和環基を包含するように企図 するものであり;そして“ビシクロアルキル”は、〔3.3.0〕ビシクロオクタン 、〔4.3.0〕ビシクロノナン、〔4.4.0〕ビシクロデカン(デカリン)、〔2.2.2 〕ビシクロオクタンなどのような飽和二環式環基を包含するように企図するもの である。“アルケニル”は、鎖に沿った何れかの安定な点において1個または2 個以上の不飽和炭素-炭素結合を有する直鎖状または分枝鎖状の配置の炭化水素 鎖、例えばエチニル、プロペニルなどを包含するように企図するものであり;そ して“アルキニル”は、鎖に沿った何れかの安定な点に おいて1個または2個以上の三重炭素-炭素結合を有する直鎖状または分枝鎖状 の配置の炭化水素鎖、例えばエテニル、プロピニルなどを包含するように企図す るものである。 本明細書において使用される“ボロン酸”なる用語は、式-B(R34)(R35)〔式中 、R34およびR35は独立して-OH、-F、-NR13R14またはC1〜C8アルコキシから選択 されたものであり;または、R34およびR35は、また、一緒になって環状硼素エス テル(該鎖または環は2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立し てN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい) 、2価の環状硼素アミド(該鎖または環は2〜20個の炭素原子を含有しそして場 合によっては独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含 有していてもよい)、または環状硼素アミド-エステル(該鎖または環は、2〜2 0個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立してN、SまたはOから選択 された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい)を形成していてもよい〕の 基を意味する。このような環状硼素エステル、硼素アミドまたは硼素アミド-エ ステルは、また、場合によって、独立してR11から選択された1〜5個の基で置 換されていてもよい。 硼素エステルは、ジオール、例えばそれぞれピナンジオールボロン酸エステル およびピナコールボロン酸を形成するピナンジオールおよびピナコールから誘導 された部分を包含するボロン酸保護基を包含する。ボロン酸エステルを誘導する のに有用なジオールの他の例えばパーフルオロピナコール、エチレングリコール 、ジエチレングリコール、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-プ ロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオー ル、2,3-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カテコール、1,2-ジイソプ ロピルエタンジオール、5,6-デカンジオール、1,2-ジシクロヘキシルエタンジオ ールである。 本明細書において使用される“ハロ”または“ハロゲン”は弗素、塩素、臭素 および沃素を意味しそして“対イオン”は、クロライド、ブロマイド、ヒドロキ シド、アセテート、スルフェートのような小さな陰性に帯電したものを示すため に使用される。 本明細書において使用される“アリール”または“芳香族基”は、フェニルま たはナフチルを意味する。本明細書において使用される“炭素環”または“炭素 環式基”は、飽和、部分的に不飽和または芳香性の安定な3〜7員の単環式また は二環式または7〜14員の二環式また三環式または26員までの多環式炭素環を意 味するように企図するものである。限定するものではないけれども、このような 炭素環の例は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、 ビフェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチルまたはテトラヒドロナフチル (テトラリン)を包含する。 本明細書において使用される“複素環”または“複素環式環系”なる用語は飽 和、部分的に不飽和または芳香性であり、そして炭素原子および独立的にN、S およびOからなる群から選択された1〜4個のヘテロ原子からなり、そして窒素 および硫黄ヘテロ原子は場合によっては酸化されていてもよく、そして窒素は場 合によっては四級化されていてもよい安定な5〜7員の単環式または二環式また は7〜10員の二環式複素環式環〔上述した複素環式環の何れかがベンゼン環に縮 合している二環式基を包含する〕を意味する。複素環式環は、安定な構造を与え る何れかのヘテロ原子または炭素原子においてそのペンダンド基に結合すること ができる。複素環式環は、得られる化合物が安定である場合は、炭素原子または 窒素原子上において置換されていてもよい。限定するものではないけれども、こ のような複素環の例は、ベンゾピラニル、チアジアジン、テトラゾリル、ベンゾ フラニル、ベンゾチオフェニル、インドレン、キノリン、イソキノリニル、ベン ズイミダゾリル、ピペリジニル、4-ピペリドン、2-ピロリドン、 テトラヒドロフラン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、デカ ヒドロキノリン、オクタヒドロイソキノリン、アゾシン、トリアジン(1,2,3-、 1,2,4-および1,3,5-トリアジンを包含する)、6H-1,2,5-チアジアジン、2H,6H-1 ,5,2-ジチアジン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、チアントレン、フラ ン、ピラン、イソベンゾフラン、クロメン、キサンテン、フェノキサチイン、2H -ピロール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾー ル、オキサゾール(1,2,4-および1,3,4-オキサゾールを包含する)、イソキサゾ ール、トリアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリ ジン、イソインドール、3H-インドール、インドール、1H-インダゾール、プリン 、4H-キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノ キサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、4aH-カルバゾール、カルバゾ ール、β-カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、ペリミジン、フェナン トロリン、フェナジン、フェナルサジン、フェノチアジン、フラザン、フェノキ サジン、イソクロマン、クロマン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イ ミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペラジン、インドリン、イソインド リン、キヌクリジンまたはモルホリンを包含する。また、例えば上記複素環を含 有する縮合環およびスピロ化合物もまた包含される。 本明細書において使用される“哺乳動物に投与したときに、開裂して遊離ヒド ロキシル、アミノまたはスルフヒドリルを形成する何れかの基”なる用語は、化 合物を哺乳動物に投与したときに、O、NまたはS原子から開裂してそれぞれ残 りの遊離ヒドロキシル、アミノまたはスルフヒドリル基を有する化合物を与える それぞれO、NまたはS原子に結合した何れかの基を意味する。哺乳動物に投与 したときに開裂して遊離ヒドロキシル、アミノまたはスルフヒドリルを形成する 基の例は、限定するものではないが、0〜3個のR11で置換されたC1〜C6アルキ ル、0〜3個のR11で置換さ れたC3〜C6アルコキシアルキル、0〜3個のR11で置換されたC1〜C6アルキルカ ルボニル、0〜3個のR11で置換されたC1〜C6アルコキシカルボニル、0〜3個 のR11で置換されたC1〜C6アルキルアミノカルボニル、0〜3個のR12で置換され たベンゾイル、0〜3個のR12で置換されたフェノキシカルボニル、0〜3個のR12 で置換されたフェニルアミノカルボニルを包含する。哺乳動物に投与したとき に、開裂して遊離ヒドロキシル、アミノまたはスルフヒドリルを形成する基の例 は、それぞれヒドロキシ、アミノまたはスルフヒドリル保護基を包含する。 本明細書においては使用される“アミン保護基”なる用語は、アミン基を保護 するために有機合成の技術において知られている基を意味する。このようなアミ ン保護基は、Greene、“Protective Groups in Organic Synthesis”John Wiley & Sons,New York(1981)およびThe Peptides:Analysis,Synthesis,Biolog y,Vol.3,Academic Press,New York(1981)に記載されているものを包含する 。この文献の開示は参照として本明細書中に引用する。当該技術において知られ ている何れのアミン保護基も使用することができる。限定するものではないが、 アミン保護基の例は、次の通りである:(1)アシル型、例えばホルミル、トリ フルオロアセチル、フタリルおよびp-トルエンスルホニル;(2)芳香族カルバ メート型、例えばベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換されたベンジル オキシカルボニル、1-(p-ビフェニル)-1-メチルエトキシカルボニルおよび 9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc);(3)脂肪族カルバメート型 、例えば第3ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプ ロピルメトキシカルボニルおよびアリルオキシカルボニル;(4)環状アルキル カルバメート型、例えばシクロペンチルオキシカルボニルおよびアダマンチルオ キシカルボニル;(5)アルキル型、例えばトリフェニルメチルおよびベンジル ;(6)トリアルキルシラン、例えばトリメチルシラン;および(7)チオール含 有型、例えばフェニルチオカルボニルおよび ジチアサクシノイル。また、“アミン保護基”なる用語には、アジドベンゾイル 、p-ベンゾイルベンゾイル、o-ベンジルベンゾイル、p-アセチルベンゾイル 、ダンシル、グリシル-p-ベンゾイルベンゾイル、フェニルベンゾイル、m-ベ ンゾイルベンゾイル、ベンゾイルベンゾイルのようなアシル基も包含される。 本明細書において使用される“医薬的に許容し得る塩”なる用語は、式(I) のもとの化合物を、式(I)の化合物の酸塩または塩基塩を製造することによっ て変性した開示した化合物の誘導体を意味する。医薬的に許容し得る塩の例は、 限定するものではないけれども、アミンのような塩基性の基の無機または有機酸 塩;カルボン酸のような酸性基のアルカリ金属または有機塩などを包含する。 “プロドラッグ”は、このようなプロドラッグを哺乳動物に投与したときに生 体内で式(I)の活性なもとの薬剤を放出する何れかの共有的に結合したキャリ アーであるとみなされる。式(I)の化合物のプロドラッグは、変性された基が 慣用の操作でまたは生体内で開裂してもとの化合物を与えるような方法で、化合 物中に存在する官能基を変性することによって製造される。プロドラッグは、ヒ ドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基が、哺乳動物に投与したときに開裂し てそれぞれ遊離のヒドロキシル、アミノまたはスルフヒドリル基を形成する何れ かの基に結合されている式(I)の化合物を包含する。限定するものではないけ れども、プロドラッグの例は、式(I)の化合物中のアルコールおよびアミン官 能基のアセテート、ホルメートおよびベンゾエート誘導体を包含する。 本発明の化合物の医薬的に許容し得る塩は、水または有機溶剤またはこれらの 混合物中で遊離酸または塩基形態のこれらの化合物を適当な塩基または酸の化学 量論な量と反応させることによって製造することができる。エーテル、酢酸エチ ル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような非水性媒質が 好ましい。適当な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences 17th ed.,Mack Pablishing Company,Easton,PA,1 985,1418頁に見出される。この文献の開示は、参照として本明細書に引用する 。 本明細書において使用される“アミノ酸”なる用語は、塩基性アミノ基および 酸性カルボキシル基を含有する有機化合物を意味する。例えばRobertおよびVell accio(1983)、The Peptides,5:342〜429に開示されているアミノ酸のよう な変性されたそして異常のアミノ酸もこの用語に包含される。この文献の教示は 、参照として本明細書に引用する。本発明の実施に使用することのできる変性さ れたまたは異常なアミノ酸は、限定するものではないが、D-アミノ酸、ヒドロ キシリジン、4-ヒドロキシプロリン、オルニチン、2,4-ジアミノ酪酸、ホモア ルギニン、ノルロイシン、N-メチルアミノ酪酸、ナフチルアラニン、フェニル グリシン、β-フェニルプロリン、tert-ロイシン、4-アミノシクロヘキシルア ラニン、N-メチル-ノルロイシン、3,4-デヒドロプロリン、4-アミノピペリジ ン-4-カルボン酸、6-アミノカプロン酸、トランス-4-(アミノメチル)シク ロヘキサンカルボン酸、2-、3-および4-(アミノメチル)安息香酸、1-アミ ノシクロペンタンカルボン酸、1-アミノシクロプロパンカルボン酸および2-ベ ンジル-5-アミノペンタン酸を包含する。 本明細書において使用される“アミノ酸基”なる用語はペプチド中に存在する アミノ酸(本明細書において定義されたような)の部分を意味する。 本明細書において使用される“ペプチド”なる用語は、ペプチド結合によって 結合された2個または3個以上のアミノ酸からなる線状化合物(後述するような )を意味する。“ペプチド”なる用語は、また、ペプチドおよび非-ペプチド成 分、例えばプソイドペプチドまたはペプチド模倣化合物または他の非アミノ酸成 分を含有する化合物を包含する。ペプチドおよび非ペプチド成分を含有するこの ような化合物はまた“ペプチド類似体”と称される。 “プソイドペプチド”または“ペプチド模倣化合物”は例えばペプチド模倣化 合物とアミノ酸基との間のアミド結合以外の他の結合基(プソイドペプチド結合 )を使用することによっておよび(または)非-アミノ酸代替体および(または )変性アミノ酸基を使用することによって模倣した化合物である。 “プソイドペプチド基”はペプチド中に存在するプソイドペプチドまたはペプ チド模倣化合物(本明細書において定義されたような)の部分を意味する。 “ペプチド結合”なる用語は、一つのアミノ酸のカルボキシル基と第2のアミ ノ酸のアミノ基との間から水の分子の喪失により形成された共有アミド結合を意 味する。 “プソイドペプチド結合”なる用語は、通常のアミド結合の代わりにまたは代 替として使用することのできるペプチド結合イソスター(isosteres)を包含す る。これらの代替またはアミド“均等”結合は、アミド結合の立体必要条件を模 倣したそして酵素分解に対して分子を安定化するペプチドまたはタンパク質に普 通見出されない原子の結合から形成される。 本発明の化合物は、有機合成の技術に精通せし者によく知られている多数の方 法によって製造することができる。限定するものではないけれども、好ましい方 法は、以下に記載する方法を包含する。 次の略号が本明細書中において使用される。 D-Abu D-2-アミノ酪酸 β-Ala,b-AlaまたはβAla 3-アミノプロピオン酸 Boc t-ブチルオキシカルボニル Boc-iodo-Mamb t-ブチルオキシカルボニル-3-アミノメチ ル-4-ヨード安息香酸 Boc-Mamb t-ブチルオキシカルボニル-3-アミノメチ ル安息香酸 Boc-ON 〔2-(第3ブチルオキシカルボニルオキシルイ ミノ)-2-フェニルアセトニトリル Cl2Bzl ジクロロベンジル CBZまたはCbz カルボベンジルオキシ DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド DIEA ジイソプロピルエチルアミン ジ-NMeOrn N-αMe-N-γMe-オルニチン DMAP 4-ジメチルアミノピリジン HBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)- 1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフル オロホスフェート NMeArgまたはMeArg α-N-メチルアルギニン NMeAmf N-メチルアミノメチルフェニルアラニン NMeAsp α-N-メチルアスパラギン酸 NMeGlyまたはMeGly N-メチルグリシン NMe-Mamb N-メチル-3-アミノメチル安息香酸 NMM N-メチルモルホリン OcHex O-シクロヘキシル OBzl O-ベンジル TBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)- 1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフル オロボレート Tos トシル 次の通常の3-文字アミノ酸略号を、明細書において使用する。通常の1-文字 アミノ酸略号は、明細書において使用しない。 Ala=アラニン Arg=アルギニン Asn=アスパラギン Asp=アスパラギン酸 Cys=システイン Gln=グルタミン Glu=グルタミン酸 Gly=グリシン His=ヒスチジン Ile=イソロイシン Leu=ロイシン Lys=リジン Met=メチオニン Nle=ノルロイシン Phe=フェニルアラニン Phg=フェニルグリシン Pro=プロリン Ser=セリン Thr=スレオニン Trp=トリプトファン Tyr=チロシン Val=バリン ペプチド合成 本発明の化合物は、当該技術者に知られている標準合成方法を使用して合成す ることができる。限定するものではないけれども、好ましい方法は、以下に記載 する方法を包含する。 一般に、ペプチドは、上述した方法を使用して、C-末端基のα-アミンを脱保 護しそして次の適当に保護されたアミノ酸をペプチド結合によりカップリングさ せることによって延長される。この脱保護およびカップリング操作は、所望の連 鎖が得られるまで反復する。このカップリングは、段階的方法で構成アミノ酸を 使用してまたはフラグメント(2〜数個のアミノ酸)の縮合を使用してまたは両 方法の組み合わせを使用して遂行することができる、またはMerrifield,J.Am .Chem.Soc.85,2149〜2154(1963)に初めて記載された固相ペプチド合成に よって遂行することができる。 本発明の化合物は、また、自動ペプチド合成装置を使用して合成することもで きる。上述したほかに、ペプチド合成に対する操作は、StewartおよびYoung,“ Solid Phase Peptide Synthesis”,2nd ed,Pierce Chemical Co.,Rockford, IL(1984);Gross,Meienhofer,Udenfriend,Eds.,“The Peptides:Analysi s,Synthesis,Biology,Vol.1,2,3,5および9,Academic Press,New York ,(1980〜1987);Bodanszky,“Peptide Chemistry:A Practical Textbook” ,Springer-Verlag,New York(1988);およびBodanszky et al.“The Practi ce of Peptide Sythesis”Springer-Verlag,New York(1984)に記載されてい る。これらの文献の開示は、参照として本明細書に引用する。 2個のアミノ酸誘導体の間、アミノ酸およびペプチドの間または2個のペプチ ドフラグメントの間のカップリングまたはペプチドの環化は、標準カップリング 操作、例えばアジド法、混合炭酸無水物(クロロギ酸イソブチル)法、カルボジ イミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプ ロピルカルボジイミドまたは水溶性カルボジイミド)法、活性エステル(p-ニ トロフェニルエステル、N-ヒドロキシサクシニックイミドエステル)法、ウッ ドワード(Woodward)試薬K法、カルボニルジイミダゾール法、燐試薬、例えば BOP-Cl、または酸化-還元法を使用して実施することができる。これらの方法の 若干(特に、カルボジイミド)は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールの添加に より強化することができる。これらのカップリング反応は、溶液(液相)または 固相で遂行することができる。 構成アミノ酸の官能基は、望ましくない結合が形成されることを避けるために 、カップリング反応中保護しなければならない。使用することのできる保護基は 、Greene,“Protective Groups in Organic Synthesis”John Wiley & Sons,N ew York(1981)およびThe Peptides:Analysis,Synthesis,Biology,Vol.3 ,Academic Press,New York(1981)に記載されている。この文献の開示は、参 照として本明細書に引用する。 C-末端基のα-カルボキシル基は、普通、開裂してカルボン酸を与えることの できるエステルにより保護される。これらの保護基は、(1)メチルおよびt- ブチルエステルのようなアルキルエステル、(2)ベンジルおよび置換されたベ ンジルエステルのようなアリールエステルまたは(3)トリクロロエチルおよび フェナシルエステルのようなおだやかな塩基処理またはおだやかな還元処理によ り開裂することのできるエステルを包含する。固相法の場合においては、C-末 端アミノ酸を、不活性担体(普通ポリスチレン)に結合させる。これらの不溶性 担体は、カルボキシル基と反応して連鎖延長条件下で安定であるが後で容易に開 裂する結合を形成する基を含有している。これらの担体の例は、オキシム樹脂( DeGradoおよびKaiser(1980)J.Org.Chem.45,1295〜1300)、クロロまたは ブロモメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂およびアミノメチル樹脂である。これ らの樹脂の多くは、すでに組み入れられた所望のC-末端アミノ酸を有する樹脂 として商業的に入手することができる。 それぞれのアミノ酸のα-アミノ基は、保護しなければならない。当該技術に おいて知られている何れの保護基も使用することができる。これらの例は、(1 )アシル型、例えばホルミル、トリフルオロアセチル、フタリルおよびp-トル エンスルホニル;(2)芳香族カルバメート型、例えばベンジルオキシカルボニ ル(Cbz)および置換されたベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニル)- 1-メチルエトキシカルボニル、および9-フルオレニルメチルオキシカルボニル (Fmoc);(3)脂肪族カルバメート型、例えば第三ブチルオキシカルボニル( Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニルおよびアリル オキシカルボニル;(4)環状アルキルカルバメート型、例えばシクロペンチル オキシカルボニル、およびアダマンチルオキシカルボニル;(5)アルキル型、 例えばトリフェニルメチルおよびベンジル;(6)トリアルキルシラン、例えば トリメチルシラン;および(7)チオール含有型、例えばフェニルチオカルボニ ルおよびジチアサクシノイルである。好ましいα-アミノ保護基は、BocまたはFm ocである。ペプチド合成のために適当に保護された多くのアミノ酸誘導体は、商 業的に入手することができる。 α-アミノ保護基は、次のアミノ酸とのカップリングの前に開裂される。Boc基 を使用した場合は、選定方法は、正味またはジクロロメタン中のトリフルオロ酢 酸またはジオキサン中のHClである。それから、得られたアンモニウム塩を、塩 基性溶液、例えば水性緩衝液またはジクロロメタンまたはジメチルホルムアミド 中の第三アミンで、カップリング前または反応系内で中和する。Fmoc基を使用し た場合は、選定試薬は、ジメチルホルムアミド中のピペリジンまたは置換された ピペリジンであるが、何れの第二アミンまたは塩基性水溶液も使用することがで きる。脱保護は、0℃と室温との間の温度で実施される。 側鎖官能性基を有する何れのアミノ酸も、上述した基の何れかを使用して、ペ プチドの製造中保護しなければならない。当該技術者に理解される ように、これらの側鎖官能基に対する適当な保護基の選定および使用は、ペプチ ド中のアミノ酸および他の保護基の存在に依存する。このような保護基の選定は 、それが、α-アミノ基の脱保護およびカップリング中除去されてはならないと いう点において重要である。 例えばBocをα-アミンの保護に選定した場合は、次の保護基が許容される:ア ルギニンに対してはp-トルエンスルホニル(トシル)部分およびニトロ;リジ ンに対してはベンジルオキシカルボニル、置換されたベンジルオキシカルボニル またはトシル;グルタミン酸およびアスパラギン酸に対してはベンジルまたはア ルキルエステル、例えばシクロペンチル;セリンおよびスレオニンに対してはベ ンジルエーテル;チロシンに対してはベンジルエーテル、置換されたベンジルエ ーテルまたは2-ブロモベンジルオキシカルボニル;システインに対してはp-メ チルベンジル、p-メトキシベンジル、アセトアミドメチル、ベンジルまたはt- ブチルスルホニル。トリプトファンのインドールは、保護しないかまたはホルミ ル基で保護することができる。 Fmocをα-アミンの保護に対して選定した場合は、普通第三ブチルを基にした 保護基が許容される。例えば、リジンに対してBocを、セリン、スレオニンおよ びチロシンに対して第三ブチルエーテルを、そしてグルタミン酸およびアスパラ ギン酸に対して第三ブチルエステルを使用することができる。 いったんペプチドの延長および環化が完了したら、すべての保護基を除去する 。液相合成においては、保護基は、保護基の選定によって課せられるどんな方法 においても除去される。これらの操作は、当該技術者によく知られている。 固相合成を使用する場合は、同時に環化法を妨害するかも知れない官能基から 保護基を除去することなしに、ペプチドを樹脂から除去しなければならない。す なわち、ペプチドを溶液中で環化する場合は、同時に他の保 護基を除去することなしに遊離のα-カルボキシレートおよび遊離のα-アミノ基 が発生されるような開裂条件を選定することが必要である。代わりに、ペプチド をヒドラジン分解により樹脂から除去し、アジド法によってカップリングするこ とができる。他の非常に都合のよい方法は、オキシム樹脂上におけるペプチドの 合成次いで環状ペプチドを生ずる樹脂からの分子内求核置換からなる〔Osapay, ProfitおよびTaylor(1990)Tetrahedron Letters 43,6121〜6124〕。オキシム 樹脂を使用する場合は、Boc保護スキームが一般に選定される。それから、側鎖 保護基を除去する好ましい方法は、一般に、0℃で硫化ジメチル、アニソール、 チオアニソールまたはp-クレゾールのような添加剤を含有する無水のHFによる 処理からなる。ペプチドの開裂は、またトリフルオロメタンスルホン酸/トリフ ルオロ酢酸混合物のような他の酸試薬により達成することもできる。 本発明において使用されるまれなアミノ酸は、当該技術者に知られている標準 方法によって合成することができる〔The Peptides:Analysis,Synthesis,Bio logy,Vol.5,342〜449頁,Academic Press,New York(1981)〕。N-アルキ ルアミノ酸は、従来の文献に記載された操作を使用して製造することができる〔 Cheung等,(1977)Can.J.Chem.55,906;Freidinger等(1982)J.Org.Che m.48,77(1982)〕。これらの文献の開示は、参照として本明細書に引用する 。 本発明の化合物は、さらに詳述する操作およびPCT特許出願国際公開番号W0 93 /07170に記載された操作を使用して製造することができる。この特許出願の内容 は、参照として本明細書に引用する。実施例番号によって言及され、本明細書に 詳細に開示されていない化合物は、PCT国際公開番号WO 93/07170に開示されてい る。 本発明の化合物の製造に使用し得る代表的な物質および方法を、さらに以下に 詳述する。 手動固相ペプチド合成は、BioRad社から購入した25mlのポリプロピレン 濾過管中で遂行した。オキシム樹脂(置換レベル=0.96ミリモル/g)は、公表 された操作〔DeGradoおよびKaiser(1980)J.Org.Chem.45,1295〕によって 製造した。すべての化学薬品および溶剤(試薬級)は、さらに精製することなし に、購買業者から供給されたまま使用した。t-ブチルオキシカルボニル(Boc) アミノ酸および他の出発アミノ酸は、Bachem社Bachem Biosciences社(フィラデ ルフィア、PA)、Advanced ChemTech(ルイスビレ、KY)、Peninsula Laborator ies(ベルモント、CA)またはSigma(セントルイス、MO)から商業的に得られる 。2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘ キサフルオロホスフェート(HBTU)およびTBTUは、Advanced ChemTechから購入 した。N-メチルモルホリン(NMM)、m-グレゾール、D-2-アミノ酪酸(Abu) 、トリメチルアセチルクロライド、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、3- シアノ安息香酸および〔2-(第三ブチルオキシカルボニルオキシルイミノ)-フ ェニルアセトニトリル〕(Boc-ON)は、Aldrich Chemical Companyから購入した 。ジメチルホルムアミド(DMF)、酢酸エチル、クロロホルム(CHCl3)、メタノ ール(MeOH)、ピリジンおよび塩酸(HCl)は、Bakerから得た。アセトニトリル 、ジクロロメタン(DCM)、酢酸(HOAc)、トリフルオロ酢酸(TFA)、エチルエ ーテル、トリエチルアミン、アセトンおよび硫酸マグネシウムは、EM Scienceか ら購入した。パラジウム付炭素触媒(10%Pd)は、Fluka Chemical Companyから 購入した。無水のエタノールは、Quantum Chemical Corporationから得た。薄層 クロマトグラフィー(TLC)は、EM Separationsから購入したシリカゲル60 F254 TLCプレート(層の厚さ0.2mm)上で遂行した。TLC可視化は、UV線、沃素および (または)ニンヒドリンスプレーを使用して達成した。融点は、Thomas Hoover またはElectrothermal 9200融点装置を使用して測定し、補正しなかった。HPLC 分析は、Hewlett Packard 1090,Waters Delta Prep 3000,RaininまたはDuPont 8800系上で遂行した。NMRスペクトルは、300 MHz General Electric QE-300,Varian 300またはVarian 400スペクトロメーター上で記録し た。速原子衝撃質量スペクトロメトリー(FAB-MS)は、イオン源としてキセノン FABガンを使用してVG Zab-Eダブル-ホカシング(double-focusing)質量スペク トロメーター上でまたはFinnigan MAT 8230上で遂行した。 3および4-置換されたBoc-アミノメチル安息香酸誘導体の合成 本発明の化合物の合成における中間体として有用な3および4-置換されたBoc -アミノメチル安息香酸誘導体は、例えばTett.Lett.,4393(1975);Modern S ynthetic Reactions,H.O.House(1972);またはHarting等、J.Am.Chem.So c.50:3370(1928)に記載されているようなそして以下に図式的に示されるよ うな標準操作を使用して製造される。 3-アミノメチル安息香酸・HCl 3-シアノ安息香酸(10.0g、68ミリモル)を、35〜50℃の水浴中で加熱するこ とによって、エタノール200mlに溶解した。濃HCl(6.12ml、73ミリモル)を加え そして溶液を、パラジウム付炭素触媒(1.05g、10%Pd/C)を含有する500ml の窒素フラッシュした丸底フラスコに移した。この懸濁液を、水素の雰囲気下で 38時間撹拌し、シンターガラス漏斗を通して濾過しそしてH2Oで十分に洗浄した 。エタノールを減圧下で除去し、白色の固体を含有する残りの水性層をH2Oで250 mlに希釈した。エチルエーテル(250ml)を加え、懸濁液を分離漏斗に移した。 激しく振盪してすべての固体を溶解し、水性層をエーテルで2回洗浄し、減圧下 で蒸発して150mlの容量にし、凍結乾燥して標記化合物(3-アミノメチル安息香 酸・HCl)(8.10g、64%)を、ベージュ色の固体として得た。1H NMR(D2O)4.27 (s,2H),7.60 (t,1H),7.72(d,1H),8.06(d,2H)。 t-ブチルオキシカルボニル-3-アミノメチル安息香酸(Boc-Mamb) 標記化合物は、文献〔Itoh,HagiwaraおよびKamiya(1975)Tett.Lett.4393 〕において報告されている標準操作の変形法により製造した。3-アミノメチル 安息香酸(塩酸塩)(3.0g、16.0ミリモル)を、H2O 60mlに溶解した。これに 、アセトン60ml中のBoc-ON(4.33g、17.6ミリモル)の溶液次いでトリエチルア ミン(5.56ml、39.9ミリモル)を加えた。溶液は黄色に変化する。pHを、トリエ チルアミン1.0ml(7.2ミリモル)の添加により9(湿潤pH紙)に調節した。溶液 を、室温で一夜撹拌した。この時間後、アセトンを減圧下で除去し、残留する水 性層をエーテルで3回洗浄した。それから、水性層を2N HClで酸性にしてpH2 とし、酢酸エチルで3回抽出した。合した有機層をH2Oで3回洗浄し、無水の硫 酸マグネシウム上で乾燥しそして減圧下で蒸発乾固した。この物質を酢酸エチル /ヘキサンから再結晶して灰白色の固体として標記化合物の2つの得量(2.58g 、64%)を得た。融点123〜125℃。1H NMR(CDCl3)1.47(s,9H),4.38(br s,2H) ,4.95(br s,1H),7.45(t,1H),7.55(d,1H),8.02(d,2H)。 t-ブチルオキシカルボニル-N-メチル-3-アミノメチル安息香酸(Boc-NMeMamb ) 標記化合物は、例えばOlsen,J.Org.Chem.(1970)35:1912に開示されて いるようなそして以下に図式的に示されるような標準操作によって製造すること ができる。 アミノメチル安息香酸類似体の合成 以下の式の中間体は、例えば以下に示した反応スキームに示されるような標準 合成操作を使用して製造することができる。 R=CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH2CH2CH3、CH(CH3)2、C(CH3)3、CH(CH3)CH2 CH3、ベンジル、シクロペンチル、シクロヘキシルに対しては、スキーム1参照 。 R=CH3、CH2CH2CH2CH3、フェニルに対しては、スキーム2参照。 R=CH3、フェニルに対してはスキーム3および4参照。 3-〔1′-(t-ブチルオキシカルボニル)アミノ〕エチル安息香酸(Boc-MeMAM B) 本発明の目的に対する標記化合物は、上記スキーム4によって製造した。 3-アセチル安息香酸(0.50g、3ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0 .70g、10ミリモル)およびピリジン(0.70ml、9ミリモル)を、エタノール10m l中で2時間還流した。反応混合物を濃縮し、残留物を水と ともにすりつぶし、濾過しそして乾燥した。オキシム(0.51g、収率94.4%)を 白色の固体として単離した。1H NMR(CD3OD)7.45〜8.30(m,4H),2.30(s,3H)。M S(CH4-CI)〔M+H-O〕=164。 10%Pd付炭素(1.5g)および濃塩酸(0.25ml、3ミリモル)を含有するエタ ノール中のオキシム(0.51g、3ミリモル)の溶液を、パール水素添加器中で30 psiのH2圧下で5時間水素添加した。触媒を濾過し、濾液を濃縮した。残留物を エーテルと一緒にすりつぶした。アミン塩酸塩(0.48g、収率85.7%)を白色の 固体として単離した。1H NMR(CD3OD)7.6〜8.15(m,4H),4.55(q,1H),1.70(s, 3H)。MS〔M+H〕=166。 アミン塩酸塩(0.40g、2ミリモル)を、水15mlに溶解した。アセトン15ml中 のBOC-ON(0.52g、2.1ミリモル)の溶液を加え次いでトリエチルアミン(0.8ml 、6ミリモル)を加えた。反応を、20時間進行させた。反応混合物を濃縮し、酢 酸エチルと水との間に分配した。水性層を10%HCl溶液を使用してpH2の酸性と した。生成物を酢酸エチルで抽出した。普通の処理および酢酸エチメ/ヘキサン からの再結晶後、白色の固体として標記化合物(0.30g、収率57%)を得た。融 点116〜118℃。1H NMR(CDCl3)7.35〜8.2(m,4H),4.6(bs,1.5H),1.50(d,3H) ,1.40(s,9H)。MS(NH3-CI)〔M+NH4〕=283。 3-〔1′-(t-ブチルオキシカルボニル)アミノ〕ベンジル安息香酸(BOC-PhM AMB) 本発明の目的のための標記化合物は、上記スキーム4にしたがって、メチル誘 導体に対する操作と同様な操作により製造した。 エタノール中の3-ベンゾイル安息香酸(2.00g、9ミリモル)、ヒドロキシ ルアミン塩酸塩(2.00g、29ミリモル)およびピリジン(2.00ml、25ミリモル) の溶液を、12時間還流した。普通の抽出処理後、白色の固体(2.41g)を得た。 この生成物は、微量のピリジンを依然含有しているが、さらに精製することなし に次の工程に使用した。 粗製生成物(2.00g、〜8ミリモル)を、エタノール200mlに溶解した。10%P d-C(2.00g)および濃HCl(1.3ml、16ミリモル)を加えた。反応混合物を、30p siで1時間水素添加した。触媒を濾過し、反応混合物を濃縮した。残留物をエー テルとともにすりつぶし、真空下で乾燥して、白色の固体としてアミン塩酸塩( 2.12g、収率97%)を得た。1H NMR(CD3OD)7.4〜8.15(m,10H),5.75(s,1H)。M S(CH4-CI)〔M+H-OH〕=211。 アミン塩酸塩(1.00g、4ミリモル)を、メチルの場合と同様な操作によって 、そのBOC-誘導体に変換した。再結晶(エタノール/ヘキサンから)によって、 白色の固体として標記化合物0.60g(収率48%)を得た。融点190〜192℃。1H N MR(CD3OD)7.2〜8.0(m,10H),5.90(2s,1H,2異性体),1.40(s,9H)。MS(NH3-C I)〔M+NH4-C4H8〕=289。 t-ブチルオキシカルボニル-D-2-アミノ酪酸 標記化合物は、以下のスキームに示されるように、従来文献(Itoh,Hagiwara およびKamiya(1975)Tett.Lett.4393)に記載されている操作の変形法によっ て製造した。 D-2-アミノ酪酸 D-2-アミノ酪酸(1.0g、9.70ミリモル)を、H2O 20mlに溶解し、アセトン2 0ml中のBoc-ON(2.62g、10.6ミリモル)の溶液を加えた。白色の沈殿が形成さ れた。これを、トリエチルアミン(3.37ml、24.2ミリモル)の添加によって溶解 して、淡黄色の溶液(湿潤pH紙,pH=9)を得た。この溶液を、室温で一夜撹拌 し、その後アセトンを減圧下で除去した。残留した水性層を、エーテルで3回抽 出し、濃HClで酸性にしてpH2とし、酢酸エチルで3回抽出した。合した有機層 を無水の硫酸マグネシウム上で乾燥し、次に減圧下で蒸発して油としてt-ブチ ルオキシカルボニル-D- 2-アミノ酪酸(2.05g、定量的収量より大きい、溶剤を含有する)を得た。こ れは、さらに精製することなしに使用した。1H NMR(CDCl3)0.98(t,3H),1.45(s ,9H),1.73(m,1H),1.90(m,1H),4.29(m,1H),5.05(m,1H)。 t-ブチルオキシカルボニル-3-アミノフェニル酪酸の合成 本発明の化合物の合成における中間体として有用なt-ブチルオキシカルボニ ル-3-アミノフェニル酢酸は、例えばCollmanおよびGroh(1982)J.Am.Chem. Soc.104:1391に記載されているようなそして以下に図式的に示される標準操作 を使用して製造した。 t-ブチルオキシカルボニル-3-アミノフェニル酢酸 ジクロロメタン50ml中の3-アミノフェニル酢酸(Aldrich、10g、66ミリモル )、ジ-第三ブチルジカーボネート(15.8g、72ミリモル)およびDIEA(8.6g、 66ミリモル)の溶液を、室温で一夜撹拌した。反応混合物を濃縮し、ジクロロメ タンとH2Oとの間に分配し、水層を分離し、1H HClで酸性にしてpH3とし、ジク ロロメタンで抽出した。この抽出液をH2O、ブラインで洗浄し、無水の硫酸ナト リウム上で乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。この物質を、ヘプタンからの再結晶 により精製して白色の固体として標準化合物(3.7g、22%)を得た。融点105℃ 。1H NMR(CDCl3)7.35(s,1H),7.25(m,3H),6.95(m,1H),6.60(br s,1H),3. 65(s,2H),1.50(s,9H)。 4、5および6-置換された3-アミノメチル安息香酸・HClおよび4、5および 6-置換されたt-ブチルオキシカルボニル-3-アミノメチル安息香酸誘導体の合 成 本発明の化合物の合成における中間体として有用な4、5および6-置換され た3-アミノメチル安息香酸・HClおよび4、5および6-置換されたt-ブチルオ キシカルボニル-3-アミノメチル安息香酸誘導体は、例えば〔Felder等,Helv. Chim.Acta 48:259(1965);de Diesbach Helv.Chim.Acta 23:1232(1949 );TruittおよびCreagn J.Org.Chem.27:1066(1962);またはSekiya等,C hem.Pharm.Bull.11:551(1963)に記載されているようなそして以下に図式 的に示されるような標準操作を使用して製造される。 4-クロロ-3-アミノメチル安息香酸・HClの合成 標記化合物は、文献〔Felder等,(1965),Helv.Chim,Acta,48:259〕に 報告されている操作の変形方法によって製造した。濃硫酸150ml中の4-クロロ安 息香酸(15.7g、100ミリモル)の溶液に、N-ヒドロキシメチルジクロロアセト アミド(23.7g、150ミリモル)を少量ずつ加えた。反応 混合物を室温で2日間撹拌し、氷375g上に注加し、1時間撹拌し、固体を濾過 により集め、H2Oで洗浄した。湿った固体を5%重炭酸ナトリウム溶液に溶解し 、濾過し、濃HClで酸性にしてpH1にした。固体を濾過により集め、H2Oで洗浄し そして一夜空気乾燥して、白色の粉末として4-クロロ-3-ジクロロアセチルア ミノメチル安息香酸(26.2g、89%)を得た。 酢酸45ml、濃塩酸150mlおよびH2O 150ml中の4-クロロ-3-ジクロロアセチル アミノメチル安息香酸(26.2g、88ミリモル)の懸濁液を、3時間加熱還流し、 熱時濾過しそして室温に冷却した。固体を濾過により集め、エーテルで洗浄し、 アセトン−エーテルで洗浄し、一夜空気乾燥して、灰白色の結晶として標記化合 物(7.6g、39%)を得た。融点278〜279℃。1H NMR(D6-DMSO)13.40(br s,1H) ,8.75(br s,3H),8.20(s,1H),7.95(dd,1H),7.70(d,1H),4.20(br s,2H) 。 t-ブチルオキシカルボニル-4-クロロ-3-アミノメチル安息香酸 H2O50ml中の4-クロロ-3-アミノメチル安息香酸・HCl(6.7g、30ミリモル) およびトリエチルアミン(9.3g、92ミリモル)の懸濁液を、0℃に冷却したテ トラヒドロフラン50ml中のBoc-ON(9.2g、38ミリモル)の溶液に加えた。反応 混合物を室温で一夜撹拌し、揮発性化合物を減圧濃縮により除去した。残留物を H2Oで希釈し、エーテルで洗浄し、1N HClで酸性にしてpH3とし、酢酸エチル で抽出した。抽出液を、H2O、ブラインで洗浄し、無水の硫酸マグネシウム上で 乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。この物質を、エーテル-ヘキサンとともにすり つぶして白色の粉末として標記化合物(7.4g、87%)を得た。融点159℃(分解 )。1H NMR(C6-DMSO)13.20(br s,1H),7.90(s,1H),7.80(dd,1H),7.60(br s ,1H),7.55(d,1H),4.20(br d,2H),1.40(s,9H)。 4および6-置換されたt-ブチルオキシカルボニル-3-アミノメチル安息香酸誘 導体 t-ブチルオキシカルボニル-4-クロロ-3-アミノメチル安息香酸 について上述した一般的操作を使用して、以下に示す化合物を製造した。 2-アミノメチル安息香酸・HClおよび2-アミノメチルフェニル酢酸・HClの合成 本発明の化合物の合成における中間体として有用な2-アミノメチル安息香酸 ・HClおよび2-アミノメチルフェニル酢酸・HClは、例えばNaito等,J.Antibio tics,30:698(1977);またはYoungおよびSweet J.Am.Chem.Soc.80:800 (1958)に記載されているようなそして以下に図式的に示されるような標準操作 を使用して製造される。 2-アミノメチルフェニル酢酸d-ラクタム 標記化合物は、従来、文献〔Naito等(1977)J.Antibiotics 30:698〕に報 告されている操作の変形方法によって製造した。クロロホルム115ml中の2-イン ダノン(10.8g、82ミリモル)およびアジドトリメチルシラン(9.4g、82ミリ モル)の氷冷懸濁液に、温度を30〜40℃の間に維持するような速度で濃硫酸25ml を加えた。さらに3時間後に、反応混合物を氷上に注加し、水層を濃水酸化アン モニウムで塩基性にする。クロロホルム層を分離し、H2O、ブラインで洗浄し、 無水の硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。この物質を、昇華 (145℃、<1mm)し次いでベンゼンから再結晶することにより精製して淡黄色 の結晶として標記化合物(5.4g、45%)を得た。融点149〜150℃。1H NMR(CDCl3 )7.20(m,5H),4.50(s,2H),3.60(s,2H)。 2-アミノメチルフェニル酢酸・HCl 標記化合物は、従来、文献〔Naito等(1977)J.Antibiotics 30:698〕に報 告されている操作の変形方法により製造した。2-アミノメチルフェニル酢酸d- ラクタム(6.4g、44ミリモル)および6N HCl 21mlの混合物を、4時間還流下 で加熱した。反応混合物を、活性炭(ノリットA)で処理し、濾過し、蒸発乾固 し、残留油をアセトンとともにすりつぶした。濾過によって、無水の結晶として 標記化合物(5.5g、62%)を得た。融点168℃(分解)。1H NMR(D6-DMSO)12.65 (br s,1H),8.35(br s,3H),7.50(m,1H),7.35(m,3H),4.05(ABq,2H),3.8 0(s,2H)。 2-アミノメチル安息香酸g-ラクタム 標記化合物は、従来、文献〔Danishefsky等(1975)J.Org.Chem.40:796〕 に報告されている変形方法によって製造した。四塩化炭素175ml中のo-トルイル 酸メチル(45g、33モル)、N-ブロモサクシンイミド(57g、32モル)および 過酸化ジベンゾイル(0.64g)の混合物を、4時間還流下で加熱した。冷却した 反応混合物を、濾過し、減圧下で蒸発乾固し、 メタノール250mlに溶解し、濃厚な水酸化アンモニウム(75ml、1.11モル)を加 えた。反応混合物を還流下で5時間加熱し、濃縮し、濾過し、固体をH2O次いで エーテルで洗浄した。この物質を、H2Oからの再結晶により精製して白色の固体 として標記化合物(11.0g、26%)を得た。融点150℃。1H NMR(CDCl3)7.90(d, 1H),7.60(t,1H),7.50(t,2H),7.00(br s,1H),4.50(s,2H)。 2-アミノメチル安息香酸・HCl 標記化合物は、2-アミノメチルフェニル酢酸・HClについて上述した一般的操 作を使用して製造した。上記ラクタム(3.5g、26ミリモル)を、無色の結晶と して標記化合物(2.4g、50%)に変換した。融点233℃(分解)。1H NMR(D6-DM SO)13.40(br s,1H),8.35(br s,3H),8.05(d,1H),7.60(m,3H),4.35(br s ,2H)。 Mambに対する代替物:他の環状ペプチド中間体 本発明の環状ペプチドにおける炭素環式基R31として有用なMambに対する代替 物は、アミノアルキルナフトエ酸およびアミノアルキル-テトラヒドロナフトエ 酸基である。本発明の環状ペプチドの合成に有用な代表的なアミノアルキル-ナ フトエ酸およびアミノアルキル-テトラヒドロナフトエ酸中間体は、以下に記載 される通りである。これらの中間体の合成は、スキーム4aに示される通りであ る。 標記化合物は、従来、文献〔Earnest I,Kalvoda J,Rihs GおよびMutter M, Tett.Lett.Vol.31,NO 28,4011〜4014,1990〕に報告されている標準操作の 変形方法により製造した。 8-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフトエ酸塩酸塩(8) スキーム4aにおいて示されるように、4-フェニル酪酸(1)をエチルエス テル(2)に変換し、これを塩化アルミニウムおよび塩化アセチルによりアシル 化して4-アセチルフェニル酪酸エチルエステル(3)を得る。このエステルを 、鹸化して4-アセチルフェニル酪酸(4)を得る。次に、アセチル基を酸化し て4-カルボキシフェニル酪酸(5)を得、これを、フリーデル-クラフツ環化に 塩化アルミニウムを使用して、合理的高収率で1-テトラリン-7-カルボン酸( 6)に変換する。この点において、テトラロンを2つの部分に分割し、若干の量 は、酢酸ナトリウムおよびヒドロキシルアミン塩酸塩を使用してオキシム(7) に変換する。このオキシムを、水素化分解して、環状ペプチドに組み込まれる中 間体として使用される塩酸塩としての8-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフ トエ酸のラセミ混合物(8)を得る。 A部 濃硫酸(0.53ml)を含有するエタノール(140ml)中の4-フェニル酪酸 (50.0g、0.3モル)の溶液を、5時間にわたり還流下で撹拌した。冷却した溶 液を、氷水に注加しそして酢酸エチルで抽出した。合した有機層を、ブラインで 逆洗浄し、無水の硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸発乾固して、黄色の 液体として4-フェニル酪酸エチルエステル(56.07g、0.29モル、97%)を得た 。1H NMR(CDCl3)d 7.3-7.1(m,5H),4.1(q,2H,J=7.1Hz),2.7(t,2H,J=7.7Hz ),2.3(t,2H,J=7.5Hz),1.95(quintet,2H,J=7.5Hz),1.25(t,3H,J=7.1Hz) 。 B部 ジクロロメタン(1500ml)中の塩化アルミニウム(153g、1.15モル) および塩化アセチル(38.5ml、42.5g、0.54モル)の溶液に、ジクロロメタン( 500ml)中の4-フェニル酪酸エチルエステル(50.0g、0.26モ ル)の溶液を滴加した。全体を、周囲温度で15分撹拌した。溶液を、冷却された 濃塩酸(2000ml)に注加し、ジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、ブラ インで逆洗浄し、無水の硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸発乾固して暗 黄色の液体として4-アセチルフェニル酪酸エチルエステル(53.23g、0.23モル 、86%)を得た。1H NMR(CDCl3)d 7.9(d,2H,J=8.1Hz),7.25(d,2H,J=8.4Hz) ,4.1(q,2H,J=7.1Hz),2.75(t,2H,J=7.6Hz),2.6(s,3H),2.35(t,2H,J=7 .6Hz),2.0(quintet,2H,J=7.5Hz),1.25(t,3H,J=7.1Hz)。 C部 エタノール(1250ml)中の4-アセチルフェニル酪酸エチルエステル(5 0.0g、0.21モル)の溶液に、水(1250ml)中の水酸化ナトリウム(50.0g)の 溶液を滴加した。全体を4時間にわたって還流下で撹拌した。溶液を、濃縮して 半容量とし、塩酸(1N)を使用してpH=1.0の酸性にする。得られた沈殿を集 め、水で洗浄して、白色の固体として4-アセチルフェニル酪酸(53.7g、0.26 モル、99%)を得た。融点=50〜52℃。1H NMR(CDCl3)d 7.9(d,2H,J=8.1Hz), 7.25(d,2H,J=9.1Hz),2.75(t,2H,J=7.7Hz),2.6(s,3H),2.4(t,2H,J=7.3 Hz),2.0(quintet,2H,J=7.4Hz)。 D部 55℃に加温した水酸化ナトリウムの溶液(50%、172ml)中の次亜塩素 酸ナトリウム(330ml、17.32g、0.234モル)の溶液に、温度を60〜70℃の間に 保持しながら、固体として、4-アセチルフェニル酪酸(16.0g、0.078モル)を 少量ずつ加えた。全体を、55℃で20時間撹拌した。冷却した溶液を、酸性亜硫酸 ナトリウムの溶液(25%、330ml)の滴加により反応停止した。それから、混合 物を、ビーカーに移し、濃塩酸を注意深く添加して酸性にした。得られた固体を 集め、水で洗浄し、乾燥し、それから順次にクロロブタンおよびヘキサンととも にすりつぶして白色の固体として4-カルボキシフェニル酪酸(15.31g、0.074 モル、95%)を得た。融点=190〜195℃。1H NMR(DMSO)d 12.55(bs,1H),8.1(s ,1H),7.85(d,2H, J=8.1Hz),7.3(d,2H,J=8.1Hz),2.7(t,2H,J=7.5Hz),2.2(t,2H,J=7.4Hz) ,1.8(quintet,2H,J=7.5Hz)。 E部 4-カルボキシフェニル酪酸(10.40g、0.05モル)、塩化アルミニウム (33.34g、0.25モル)および塩化ナトリウム(2.90g、0.05モル)の混合物を 、連続的に撹拌しながら、30分190℃に加熱した。混合物を60℃に冷却して、冷 塩酸(1N、250ml)を注意深く加えた。混合物をジクロロメタンで抽出した。 合した有機層を、希塩酸および水で逆洗浄し、無水の硫酸マグネシウム上で乾燥 し、減圧下で蒸発乾固した。得られた固体を、クロロブタンとともにすりつぶし て褐色の固体として1-テトラロン-7-カルボン酸(9.59g、0.05モル、100%) を得た。融点=210〜215℃。1H NMR(DMSO)d 8.4(s,1H),8.1(d,2H,J=8.0Hz) ,7.5(d,1H,J=7.9Hz),3.0(t,2H,J=6.0Hz),2.65(t,2H,J=6.6Hz),2.1(qu intet,2H,J=6.3Hz)。 F部 メタノールおよび水の混合物(1:1、15ml)中の1-テトラロン-7- カルボン酸(1.0g、0.0053モル)および酢酸ナトリウム(1.93g、0.024モル) およびヒドロキシルアミン塩酸塩(1.11g、0.016モル)の溶液を、還流下で4 時間撹拌した。混合物を冷却し、それから、さらに水(50ml)を加えた。固体を 集め、水で洗浄し、乾燥し、それからヘキサンとともにすりつぶして白色の固体 として1-テトラロンオキシム-7-カルボン酸(0.78g、0.0038モル、72%)を 得た。融点=205〜215℃。1H NMR(DMSO)d 11.3(s,2H),8.4(s,1H),7.8(d,1H ,J=7.7Hz),7.3(d,1H,J=7.7Hz),2.8(t,2H,J=5.9Hz),2.7(d,2H,J=6.6Hz ),1.9-1.7(m,2H)。 G部 濃塩酸(0.54ml、0.20g、0.0056モル)およびパラジウム付炭素触媒( 0.10g、5%、Pd/C)を含有するメタノール(25ml)中の1-テトラロンオキ シム-7-カルボン酸(0.75g、0.0037モル)の混合物を、水素雰囲気(60psi) 下周囲温度で20時間振盪した。得られた混合物をセラ イト上で濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を減圧下で蒸発乾固し、残留物を 、溶離剤として1:1のヘキサン:酢酸エチルを使用してフラッシュクロマトグ ラフィーにより精製して、白色の固体として8-アミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ- 2-ナフトエ酸塩酸塩のラセミ混合物(0.225g、0.001モル、27%)を得た。融 点=289〜291℃。1H NMR(DMSO)d 8.55(bs,3H),8.2〜8.1(m,1H),7.85〜7.8(m ,1H),7.35〜7.25(m,1H),4.5(m,1H),2.9〜2.8(m,2H),2.1〜1.9(m,3H), 1.85〜1.7(m,1H)。 N-(BOC)-8-アミノメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフトエ酸(12) スキーム4aに示されるように、残りのテトラロンをメチルエステル(9)に 変換する。Gregory G.B.およびJohnson,A.L.JOC,1990,55,1479の操作を使 用して、テトラロンメチルエステル(9)を、はじめにトリメチルシリルシアナ イドおよび沃化亜鉛による処理によりシアノヒドリンに変換し、ピリジン中でオ キシ塩化燐で反応系内で脱水して8-シアノ-5,6-ジヒドロ-2-ナフトエ酸メチル (11)に変換する。このナフトエ酸エステルを2つの部分に分割し、その若干の 量を、水素化分解、N-BOC-保護および鹸化して環状ペプチドに組み込まれる中 間体としてのN-(BOC)-8-アミノメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフトエ 酸(12)を得る。 A部 接触量の塩酸(0.07ml、0.12g、0.0012モル)を含有するメタノール( 13.6ml、10.8g、0.30モル)中の1-テトラロン-7-カルボン酸(7.0g、0.037 モル)の混合物を、還流下で5時間撹拌した。冷却した反応混合物を氷水に注加 し、酢酸エチルで抽出した。合した有機層を水およびブラインで逆洗浄し、無水 の硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。得られた固体を、75: 25のヘキサン:酢酸エチルを使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製 した。得られた固体をヘキサンとともにすりつぶして、黄色の固体として1-テ トラロン-7-カルボン 酸メチルエステル(3.61g、0.018モル、49%)を得た。融点=170〜172℃。1H NMR(CDCl3)d 8.7(s,1H),8.15(d,1H,J=8.1Hz),7.35(d,1H,J=8.1Hz),3.95 (s,3H),3.05(d,2H,J=6.1Hz),2.7(t,2H,J=6.4Hz),2.15(quintet,2H,J= 6.2Hz)。 B部 ベンゼン(20ml)中の1-テトラロン-7-カルボン酸メチルエステル(3 .50g、0.017モル)、トリメチルシリルシアナイド(1.98g、0.02モル)および 沃素亜鉛(0.10g)の溶液を、周囲温度で15時間にわたって撹拌した。それから 、順次にピリジン(200ml)およびオキシ塩化燐(4.0ml、6.55g、0.0425モル) を滴加した。反応混合物を還流下で1時間撹拌し、それから減圧下で蒸発乾固し た。残留物をクロロホルムにとり、水で逆洗浄し、無水の硫酸マグネシウム上で 乾燥し、減圧下で蒸発乾固して、黄色の固体として8-シアノ-5,6-ジヒドロ-2- ナフトエ酸メチル(1.70g、0.008モル、47%)を得た。融点=73〜75℃。1H NM R(CDCl3)d 8.0〜7.9(m,1H),7.3〜7.2(m,1H),6.95(t,1H,J=4.8Hz),3.95(s ,3H),2.9(t,2H,J=8.3Hz),2.6〜2.4(m,3H)。 C部 濃塩酸(0.56ml)およびパラジウム付炭素触媒(0.40g、5%Pd/C) を含有するメタノール(25ml)中の8-シアノ-5,6-ジヒドロ-2-ナフトエ酸メチ ル(0.80g、0.0038モル)の混合物を、水素の雰囲気(50psi)下周囲温度で20 時間振盪した。反応混合物を、セライト上で濾過し、メタノールで洗浄した。濾 液を減圧下で蒸発乾固し、残留物をヘキサンとともにすりつぶして白色の固体と して8-アミノメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフトエ酸メチルのラセミ混合 物(0.80g、0.0037モル、97%)を得た。融点=172〜179℃。1H NMR(DMSO)d 8. 2〜8.0(m,4H),7.9〜7.7(m,6H),7.5〜7.2(m,4H),3.9〜3.8(m,7H),3.3〜2 .7(m,10H),2.0〜1.6(m,8H)。 D部 水性テトラヒドロフラン(50%、75ml)中の8-アミノメチル-5,6,7,8- テトラヒドロ-2-ナフトエ酸メチル(0.78g、0.0036モル)お よびトリエチルアミン(0.55ml、0.40g、0.004モル)の溶液に、2-(第三ブト キシカルボニルオキシイミノ)-2-フェニルアセトニトリル(0.99g、0.004モ ル)を固体として少量ずつ加えた。全体を周囲温度で3時間にわたって撹拌した 。溶液を濃縮して半容量とし、ジエチルエーテルで抽出した。それから、水性層 を塩酸(1N)を使用して酸性にしてpH1.0とし、酢酸エチルで抽出した。合し た有機層を無水の硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。残留物 を、8:2のヘキサン:酢酸エチルを使用してフラッシュクロマトグラフィーに より精製して、白色の固体としてN-(BOC)-8-アミノメチル-5,6,7,8-テトラ ヒドロ-2-ナフトエ酸メチル(0.54g、0.0017モル、47%)を得た。融点=72〜 80℃。1H NMR(DMSO)d 13.8(s,1H),7.8〜7.65(m,3H),7.6〜7.5(m,3H),7.25 〜7.20(m,1H),7.15〜7.05(m,1H),3.9〜3.8(m,1H),3.2〜2.8(m,4H),1.8 〜1.6(m,3H),1.4(s,6H)。 E部 エタノール(12.5ml)中のN-(BOC)-8-アミノメチル-5,6,7,8-テト ラヒドロ-2-ナフトエ酸メチル(0.50g、0.0016モル)の溶液に、水(12.5ml) 中の水酸化ナトリウム(0.50g)の溶液を滴加した。全体を還流下で4時間撹拌 した。反応混合物を濃縮して半容量とし、塩酸(1N)を使用して酸性にしてpH =1.0にした。残留物を1:1のヘキサン:酢酸エチル〜9:1の酢酸エチル: メタノールの勾配を使用してフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、白 色の固体として標記化合物N-(BOC)-2-アミノメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ- 2-ナフトエ酸のラセミ混合物(0.19g、0.00062モル、39%)を得た。融点=17 2〜176℃。1H NMR(DMSO)d 7.8(s,1H),7.65(d,1H,J=8.1Hz),7.15(d,1H,J= 8.1Hz),7.1〜7.0(m,1H),3.2〜3.1(m,2H),3.0〜2.7(m,4H),1.8〜1.6(m,4 H),1.4(s,9H)。 N-(BOC)-8-アミノメチル-2-ナフトエ酸(14) 残りのナフトエ酸エステル(11)を、ジオキサン中で2,3-ジクロロ-5,6-ジシ アノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)で処理して、隣接環を芳香族化して8-シアノ-2 -ナフトエ酸メチル(13)を得る。それから、ニトリルを水素添加により還元し 、メチルエステルを鹸化してカルボン酸にする。それから、この酸をN-BOC保護 して、環状ペプチドに組み込まれる中間体としてのN-(BOC)-8-アミノメチル -2-ナフトエ酸(14)を得る。 A部 ジオキサン(50ml)中の8-シアノ-5,6-ジヒドロ-2-ナフトエ酸メチル (1.0g、0.0047モル)および2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(1 .07g、0.0047モル)の溶液を、120℃で16時間撹拌した。反応混合物を氷水中に 注加し、酢酸エチルで抽出した。合した有機層を無水の硫酸マグネシウム上で乾 燥し、減圧下で蒸発乾固した。残留物を、酢酸エチルを使用してフラッシュクロ マトグラフィーによって精製して黄褐色の固体として8-シアノ-2-ナフトエ酸 メチル(0.72g、0.0034モル、73%)を得た。融点=178〜182℃。1H NMR(CDCl3 )d 8.95(s,1H),8.3〜8.2(m,1H),8.15〜8.10(m,1H),8.0〜7.95(m,2H),7. 7〜7.6(m,1H),4.05(s,1H)。 B部 濃塩酸(0.69ml)およびパラジウム付炭素触媒(0.20g、5%Pd/C) を含有するメタノール(35ml)中の8-シアノ-2-ナフトエ酸メチル(1.0g、0. 0047モル)の混合物を、水素の雰囲気(50psi)下で周囲温度で6時間振盪した 。反応混合物をセライト上で濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を減圧下で蒸 発乾固し、残留物をヘキサンとともにすりつぶして油として8-アミノメチル-2 -ナフトエ酸メチル(0.76g、0.0035モル、75%)を得た。1H NMR(DMSO)d 8.75( s,1H),8.5(bs,2H),8.2〜8.05(m,3H),7.75〜7.70(m,2H),4.6(s,2H),3. 95(m,3H)。 C部 0℃に冷却した乾燥テトラヒドロフラン(50ml)中の8-アミノメチル- 2-ナフトエ酸メチル(0.75g、0.0035モル)の溶液に、水酸化 リチウムの溶液(0.5M、5.83ml)を加えた。全体を、周囲温度で20時間撹拌し た。さらに水酸化リチウムの溶液の一部分を加え、全体をさらに20時間撹拌した 。固体を集め、濾液を減圧下で蒸発乾固した。固体をジエチルエーテルとともに すりつぶして白色の固体として8-アミノメチル-2-ナフトエ酸(0.67g、0.003 3モル、95%)を得た。融点=223〜225℃。1H NMR(DMSO)d 8.6(s,1H),8.1〜7. 9(m,1H),7.8〜7.7(m,4H),7.55〜7.5(m,1H),7.45〜7.35(m,2H),4.2(s,2 H)。 D部 水性テトラヒドロフラン(50%、5ml)中の8-アミノメチル-2-ナフ トエ酸(0.50g、0.00025モル)およびトリエチルアミン(0.038ml、0.028g、0 .000275モル)の溶液に、2-(第三ブトキシカルボニルオキシイミノ)-2-フェ ニルアセトニトリル(0.068g、0.000275モル)を固体として少量ずつ加えた。 全体を周囲温度で5時間にわたって撹拌した。溶液を半容量まで濃縮し、ジエチ ルエーテルで抽出した。それから水性層を塩酸(1N)を使用して酸性にしてpH 1.0とし、酢酸エチルで抽出した。合した有機層を無水の硫酸マグネシウム上で 乾燥し、減圧で蒸発乾固して、白色の固体として標記化合物N-(BOC)-8-アミ ノメチル-2-ナフトエ酸(0.050g、0.00017モル)を得た。融点=190〜191℃。1 H NMR(DMSO)d 13.1(bs,1H),8.8(s,1H),8.0(q,2H,J=7.9Hz),7.9(d,1H, J=8.1Hz),7.6(t,1H,J=7.5Hz),7.65〜7.55(m,2H),4.6(d,2H,J=5.5Hz),1 .4(s,9H)。 環状ペプチドの合成 DeGradoおよびKaiser(1980)J.Org.Chem.45,1295により記載されている 方法の変形方法によって、3-アミノメチル安息香酸1当量(樹脂の置換レベル に関して)、HBTU1当量およびNMM3当量を使用して、t-ブチルオキシカルボニ ル-3-アミノメチル安息香酸(Boc-Mamb)をオキシム樹脂にカップリングさせる 。または、塩化メチレン中でDCCおよびDMAPのそれぞれ1当量を使用して、Boc-M amb(1当量)を、オキシム樹脂 にカップリングさせることができる。カップリング時間は、15〜96時間の範囲に ある。置換レベルを、ピクリン酸試験(Sarin,Kent,TamおよびMerrifield(19 81)Anal Biochem.117,145〜157)または定量的ニンヒドリン検査(Gisin(19 72)Anal.Chim.Acta 58,248〜249)を使用して測定する。未反応のオキシム 基を、DMF中の0.5Mトリメチルアセチルクロリド/0.5Mジイソプロピルエチル アミンを使用して2時間ブロックする。DCM中の25%TFAを使用してBoc保護基を3 0分間脱保護する。残りのアミノ酸またはアミノ酸誘導体は、DMF約8ml中の2〜 10倍過剰(はじめのアミノ酸またはアミノ酸誘導体の荷重を基にして)の適当な アミノ酸またはアミノ酸誘導体およびHBTUを使用してカップリングさせる。樹脂 をNMM3当量(使用したアミノ酸の量を基にして)を使用して反応系内で中和し 、カップリング時間は、1時間〜数日である。カップリングの完了は、定性ニン ヒドリン検査、またはアミノ酸を第二アミンにカップリングさせた場合はピクリ ン酸検査によって監視する必要に応じて、これらの結果を基にしてアミノ酸を再 カップリングさせる。 線状ペプチドが組み立てられた後、N-末端Boc基を、DCM中の25%TFAで30分処 理することにより除去する。樹脂を、DCM中の10%DIEAで処理することにより中 和する。ペプチドの同時的開裂による環化は、OsapayおよびTaylor〔(1990)J .Am.Chem.Soc.112,6046〕の方法を使用して、樹脂をDMF約10ml/g中に懸 濁し、HOAc1当量(はじめのアミノ酸の荷重を基にして)を加え、50〜60℃で60 〜72時間撹拌することによって達成される。シンターガラス漏斗を通して濾過し た後、DMF濾液を蒸発し、HOAcまたは1:1のアセトニトリル:H2Oに再溶解し、 凍結乾燥して保護された環状物質を得る。または、物質をメタノールに溶解し、 エーテルで沈殿させて保護された環状物質を得ることができる。これを、標準操 作〔StewartおよびYoung(1984)“Solid Phase Peptide Synthesis”2nd,edit ion,Pierce Chemical Co.,85〕を使用して、捕捉剤として1ml/gのm-クレ ソールまたはアニソールを含有する無水の弗化水素で0℃で20〜60分処理して、 側鎖保護基を除去する。粗製生成物は、0.1%のTFAを含有する線状アセトニトリ ル勾配を使用して2.5cmの分取用Vydac C18カラムを使用した逆相HPLCにより精製 して純粋な環状物質を得る。次のN-α-Boc-保護されたアミノ酸を合成に使用す ることができる。Boc-Arg(Tos)、Boc-N-a-MeArg(Tos)、Boc-Gly、Boc-Asp(OcHex )、Boc-3-アミノメチル-4-ヨード-安息香酸、Boc-D-Ile、Boc-NMeAsp(OcHex) 、Boc-NMe-Mamb、Boc-D-Phg、Boc-D-Asp(OBzl)、Boc-L-Asp(OcHex)、Boc-aMe-As p(OcHex)、Boc-bMe-Asp(OcHex)、Boc-L-Ala、Boc-L-Pro、Boc-D-Nle、Boc-D-Leu 、Boc-D-Val、Boc-D-2-アミノ酪酸(Boc-D-Abu)、Boc-Phe、Boc-D-Ser(Bzl)、B oc-D-Ala、Boc-3-アミノメチル安息香酸(Boc-Mamb)、Boc-D-Lys(2-ClZ)、Boc- β-Ala、Boc-D-Pro、Boc-D-Phe、Boc-D-Tyr(Cl2Bzl)、Boc-NMe-Amf(CBZ)、Boc- アミノテトラリン-カルボン酸、Boc-アミノメチルナフトエ酸、Boc-4-アミノメ チル安息香酸またはBoc-NMeGly。 本発明の化合物の合成は、さらにPCT特許出願国際公開WO 93/07170(公開日19 93年4月15日)において例示され、以下に記載する通りである。以下の表は、本 発明の代表的化合物を示す。 実施例3a シクロ-(Abu-NMeArg-Gly-Asp-Mamb);J=Abu、K=NMeArg、L=Gly、M=As p、R′=H、R2=Hである式(II)の化合物 標記化合物は、シクロ-(D-Val-NMe-Arg-Gly-Asp-Mamb)(実施例4)につい て記載した一般的操作により製造した。オキシム樹脂へのBoc-Mambの結合には、 DCC/DMAP法を使用した。TBTUを、カップリング試薬として使用した。ペプチド は、0.596ミリモルのスケールで製造し、保護された環状ペプチド(182mg、38.4 %)を得た。このペプチド(176mg)およびアニソール0.176mlを、0℃で無水の 弗化水素で20分処理した。粗製の物質をエーテルで沈殿し、水性アセトニトリル に再溶解し、凍結乾燥して標記化 合物(116mg、90.4%、フルオライド塩として計算)を得た。0.1%TFAを含有す る9〜27%アセトニトリルの0.45%/分勾配を使用して分取用Vydac C18カラム (2.5cm)上の逆相HPLCにより精製し、凍結乾燥して、綿毛状の白色の固体とし て標記化合物のTFA塩(採取率1.92%、全体の収率0.574%)を得た。FAB-MS:〔 M+H〕=561.39。 実施例4 実施例4の化合物の結晶化および実施例4の化合物の塩形態の製造 本発明の化合物は、有機および水性溶剤からの化合物の結晶化によって単離で きるということが発見された。 双性イオンを、撹拌しながら、25mg/mlでイソプロパノール中で還流し、イソ プロパノールに溶解した1.0モル当量のメタンスルホン酸(双性イオンの水分含 量により補正)の溶液を徐々に加えることによって、実施例4の双性イオンを実 施例4の化合物のメシル(メタンスルホネート)塩(実施例4(メタンスルホン 酸塩)に変換した。加熱を止め、溶液を、氷浴中で5℃に冷却した。1時間撹拌 した後、溶液を濾過し、固体の残留物を冷イソプロパノールで3回すすぎ、真空 で一定の重量になるまで乾燥した。 同じ操作により1.0当量の適当な酸を添加することによって、実施例4の化合 物の次の塩を製造した。 実施例4(ビフェニルスルホン酸塩): 双性イオン+1.0当量のビフェニルスルホン酸 実施例4(α-ナフタレンスルホン酸塩): 双性イオン+1.0当量のα-ナフタレンスルホン酸 実施例4(β-ナフタレンスルホン酸塩): 双性イオン+1.0当量のβ-ナフタレンスルホン酸 実施例4(ベンゼンスルホン酸塩): 双性イオン+1.0当量のベンゼンスルホン酸 実施例4(p-トルエンスルホン酸塩): 双性イオン+1.0当量のp-トルエンスルホン酸 実施例4の化合物の次の塩を、水性系からの化合物の結晶化によって製造した 。 実施例4(硫酸塩): 1N H2SO4 1ml当たり無定形の実施例4の化合物(水中の2モル当量の酢酸 の溶液から双性イオンを凍結乾燥することにより製造した)10mgを溶解して、pH を2.5に調節した。室温で放置することによって沈殿を形成した。これを、シン ターガラス漏斗を通して濾過し、真空下で一定の重量になるまで乾燥した。 実施例4(メタンスルホン酸塩(メシル)): 水+1.2モル当量のメタンスルホン酸(これは4M水溶液として得られる)1m l当たり無定形のDMP 728 100mgを溶解した。室温で放置することによって、大き な平らな結晶が形成された。 実施例4(ベンゼンスルホン酸塩): 水+1.2当量のベンゼンスルホン酸1ml当たり双性イオン100mgを溶解した。室 温で放置することによって沈殿を形成させた。これを、シンターガラス濾過を通 して濾過し、小容量のイソプロパノールですすぎ、真空下で一定の重量になるま で乾燥した。 実施例4(p-トルエンスルホン酸塩) 水+1.2モル当量のトルエンスルホン酸1ml当たり双性イオン100mgを溶解した 。室温で放置して、沈殿を形成させた。これを、シンターガラス漏斗を通して濾 過し、真空下で一定の重量になるまで乾燥した。 実施例17 シクロ-(D-Met-NMeArg-Gly-Asp-Mamb);J=D-Met、K=NMeArg、L=Gly、M =Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の化合物 標記化合物は、シクロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp-Mamb)(実施例4)について 記載した一般的操作により製造した。樹脂にBoc-Mambを結合させる のに、DCC/DMAP法を使用した。ペプチドを、0.179ミリモルスケールで製造して 、保護された環状ペプチド(105mg、69.7%)を得た。このペプチド(105mg)お よびアニソール0.105mlを、0℃で無水の弗化水素で20分処理した。粗製の物質 をエーテルで沈殿させ、水性アセトニトリルに再溶解し、凍結乾燥して標記化合 物(72mg、92.3%、フルオライド塩として計算)を得た。0.1%TFAを含有する14 .4〜23.4%のアセトニトリル0.23%/分の勾配を使用して分取用Vydac C18カラ ム(2.5cm)上の逆相HPLCにより精製し、凍結乾燥して綿毛状の白色の固体とし て標記化合物のTFA塩(採取率13.2%、全体の収率7.4%)を得た。FAB-MS:〔M+ H〕=607.3。 実施例401 シクロ-(D-Abu-NMeArg-Gly-D-Asp-Mamb);J=D-Abu、K=NMeArg、L=Gly、 M=D-Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の化合物 標記化合物は、シクロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp-Mamb)(実施例4)について 記載した一般的操作により製造した。オキシム樹脂にBoc-Mambを結合させるため に、DCC/DMAP法を使用した。TBTUを、カップリング試薬として使用した。ペプ チドは、0.596ミリモルのスケールで製造して、保護された環状ペプチド(273mg 、57.6%)を得た。このペプチド(263mg)およびアニソール0.263mlを、0℃で 無水の弗化水素で20分処理した。粗製物質を、エーテルで沈殿させ、水性アセト ニトリルに再溶解し、凍結乾燥して標記化合物(218mg、定量的収率より大、フ ルオライド塩として計算)を得た。0.1%TFAを含有する10.8〜19.8%アセトニト リルの0.23%/分の勾配を使用して分取用Vydac C18カラム(2.5cm)上で逆相HP LCにより精製し、凍結乾燥して綿毛状の白色の固体として標記化合物のTFA塩( 採取率40.4%、全体の収率21.9%)を得た。FAB-MS:〔M+H〕=561.37。 実施例402 シクロ-(D-Abu-D-NMeArg-Gly-Asp-Mamb);J=D-Abu、K=D-NMeArg、L=Gly 、M=Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の化合物 標記化合物は、シクロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp-Mamb)(実施例4)について 記載した一般的操作により製造した。オキシム樹脂にBoc-Mambを結合させるため にDCC/DMAP法を使用した。TBTUを、カップリング試薬として使用した。ペプチ ドは0.596ミリモルのスケールで製造して保護された環状ペプチド(241mg、50.8 %)を得た。このペプチド(235mg)およびアニソール0.235mlを、0℃で無水の 弗化水素で20分処理した。粗製物質をエーテルで沈殿させ、水性アセトニトリル に再溶解し、凍結乾燥して標記化合物(168mg、98.3%、フルオライド塩として 計算)を得た。0.1%のTFAを含有する12.6〜21.6%アセトニトリルの0.23%/分 の勾配を使用して分取用Vydac C18カラム(2.5cm)上で逆相HPLCにより精製し、 凍結乾燥して綿毛状の白色の固体として標記化合物のTFA塩(採取率2.3%、全体 の収率0.99%)を得た。FAB-MS:〔M+H〕=561.36。 実施例403 シクロ-(D-Ala-p-グアニジニル-Phe-Gly-Asp-Mamb);J=D-Ala、K=p-グア ニジニル-Phe、L=Gly、M=Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の化合物 シクロ-(D-Ala-p-アミノ-Phe-Gly-Asp-Mamb)(TFA塩)25mg(38.3μモル) 、ホルムアミジンスルホン酸14.3mg(114.9μモル)および4-ジメチル-アミノ ピリジン18.7mg(153.2μモル)を、10mlの丸底フラスコ中のエタノール5mlに 溶解する。混合物を3時間還流し、さらにホルムアミジン スルホン酸14.3mgおよび4-ジメチル-アミノピリジン18.7mgを加える。さらに3 時間還流した後に、反応は、逆相HPLCによって〜75%完了したことが判る。エタ ノールを減圧下で蒸発し、残留物を、0.1%のTFAを含有する0〜18%アセトニト リルの0.45%/分勾配を使用して分取用Vydac C18カラム(2.5cm)上で精製した 。凍結乾燥によって、白色の固体として標記化合物のTFA塩(採取率28%、全体 の収率26.4%)を得た。FAB-MS:〔M+H〕=581.30。 実施例404 シクロ-(D-Abu-(ジNMe、グアニジニル-Orn)-Gly-Asp-Mamb);J=D-Abu、K =ジNMe、グアニジニル-Orn、L=Gly、M=Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の 化合物 シクロ-(D-Abu-ジNMeOrn-Gly-Asp-Mamb)(TFA塩)10.53mg(16.3μモル)、 ホルムアミジンスルホン酸6.08mg(48.99μモル)および4-ジメチル-アミノピ リジン8.00mg(65.57μモル)を、10mlの丸底フラスコ中のエタノール2.5mlに溶 解する。混合物を2時間還流し、室温で一夜撹拌する。1時間還流し、さらにホ ルムアミジンスルホン酸6.08mgおよび4-ジメチルアミノピリジン8.00mgを加え 、さらに2時間還流する。エタノールを減圧下で蒸発し、残留物を、0.1%のTFA を含有する3.6〜18%アセトニトリルの0.45%/分勾配を使用して分取用Vydac C 18カラム(2.5cm)上で精製する。凍結乾燥によって、白色の固体として標記化 合物のTFA塩(採取率 57.2%、全体の収率53.5%)を得た。FAB-MS:〔M+H〕=575.34。 実施例405 シクロ-(D-Abu-ジ-NMeLys-Gly-Asp-Mamb);J=D-Abu、K=ジ-NMeLys、L=G ly、M=Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の化合物 シクロ-(D-Abu-NMeLys-Gly-Asp-Mamb);J=D-Abu、K=NMeLys、L=Gly、M =Asp、R1=H、R2=Hの式(II)の化合物 ジ-N-メチルアミノ酸誘導体は、従来文献(Olsen,J.Org.Chem.(1970)3 5:1912)に記載されている方法により、またはNaH/CH3Iを使用して製造するこ とができる。相当するジ-NMe-リジン誘導体の合成中に副生成物としてモノ-NMe- リジンアミノ酸が得られる。標記化合物は、前述した普通の溶液相ペプチド化学 技術により製造した。シクロ-(D-Abu-ジNMeLys-Gly-Asp-Mamb)は、0.31%の全 収率で得られた。FAB-MS:〔M+H〕=547.3。シクロ-(D-Abu-NMe-Lys-Gly-Asp-M amb)は、0.25%の全収率で得られた。FAB-MS:〔M+H〕=533.3。 実施例100a シクロ-(D-Abu-NMeArg-Gly-Asp-3-アミノメチル-6-クロロ安息香酸) 標記化合物は、4,4′-ジニトロベンゾフェノンオキシムを使用する以外は、シ クロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp-Mamb)について記載した一般的溶液相操作によっ て製造した。環状ペプチド(330mg、0.40ミリモル)は、捕捉剤としてのアニソ ールの存在下において過剰のHFで脱保護した。0.1%のトリフルオロ酢酸を含有 する10〜38%アセトニトリルの1.0%/分勾配を使用して分取用Vydac C18カラム (2.5cm)上で逆相HPLCにより精製して、綿毛状の白色の固体として標記化合物 のTFA塩(114mg、41%)を得た。1H NMR(D6-DMSO)9.00(d,1H),8.40(m,2H),7 .50(m,1H),7.40(d,1H),7.30(m,2H),7.15(s,1H),7.00(br s,4H),5.15( dd,1H),4.65(q,1H),4.50(dd,1H),4.40(q,1H),4.05(dd,1H),3.95(dd, 1H),3.65 (dd,1H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),2.75(dd,1H),2.50(m,1H),1.95(m,1 H),1.75(m,2H),1.60(m,1H),1.35(m,2H),0.95(t,3H);FAB-MS:〔M+H〕 =595.4。 実施例100b シクロ-(D-Abu-NMeArg-Gly-Asp-3-アミノメチル-6-ヨード安息香酸) 標記化合物は、4,4′-ジニトロベンゾフェノンオキシムを使用する以外は、シ クロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp−Mamb)について上述した一般的溶液相操作によ って製造した。環状ペプチド(350mg、0.38ミリモル)は、捕捉剤としてのアニソ ールの存在下において過剰のHFで脱保護した。0.1%のトリフルオロ酢酸を含有 する10〜38%アセトニトリルの1.0%/分勾配を使用して分取用Vydac C18カラム (2.5cm)上で逆相HPLCにより精製して、綿毛状の白色の固体として標記化合物 のTFA塩(150mg、49%)を得た。1H NMR(D6-DMSO)8.90(d,1H),8.40(m,2H),7 .70(d,1H),7.50(m,1H),7.30(m,1H),7.05(s,1H),7.00(d,1H),7.00(br s,4H),5.15(dd,1H),4.65(q,1H),4.45(dd,1H),4.40(q,1H),4.00(q,1H ),3.90(q,1H),3.65(dd,1H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),2.70(dd,1H),2. 50(m,1H),1.95(m,1H),1.75(m,2H),1.60(m,1H),1.40(m,2H),0.95(t, 3H);FAB-MS:〔M+H〕=687.3。 実施例100c シクロ-(D-Abu-NMeArg-Gly-Asp-3-アミノメチル-6-メチル安息香酸) (J=D-Abu、K=NMeArg、L=Gly、M=Asp、R10=Meの式(VII)の化合物) 標記化合物は、4,4′-ジニトロベンゾフェノンオキシムを使用する以外は、シ クロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp−Mamb)について上述した一般的溶液相操作によ って製造した。環状ペプチド(130mg、0.16ミリモル)は、捕 捉剤としてのアニソールの存在下において過剰のHFで脱保護した。0.1%のトリ フルオロ酢酸を含有する10〜38%アセトニトリルの1.0%/分勾配を使用して分 取用Vydac C18カラム(2.5cm)上で逆相HPLCにより精製して、綿毛状の白色の固 体として標記化合物のTFA塩(31mg、28%)を得た。1H NMR(D6-DMSO)8.70(d,1H ),8.40(d,1H),8.30(t,1H),7.50(m,1H),7.45(m,1H),7.15(q,2H),7.05 (s,1H),7.00(br s,4H),5.15(dd,1H),4.65(q,1H),4.45(m,2H),4.00(m ,2H),3.65(dd,1H),3.10(q,2H),3.05(s,3H),2.75(dd,1H),2.50(m,1H) ,2.30(s,3H),2.00(m,1H),1.75(m,2H),1.60(m,1H),1.35(m,2H),0.95( t,3H),FAB-MS:〔M+H〕=575.4。 代表的なプロドラッグ 工程1:Nα-ベンジルオキシカルボニル-Nα-メチル-4-シアノ-L-2-アミノ酪 酸 Z-Gln(28.03g、100ミリモル)を、湿気から保護されたフラスコびん中のTH F 300mlに溶解し、それに、トルエン中の1.93Mホスゲン100ml(193ミリモル) を加えた。溶液を室温で2時間撹拌し、30℃で200mlに濃縮した。水(200ml)を 、撹拌しながら徐々に加えた。室温で2時間撹拌した後に、有機相を分離し、水 相を酢酸エチルで2回抽出した。合した有機溶液を、ブラインで4回洗浄し、乾 燥(MgSO4)し、濃縮した。油状の生成物を、KOH上で一夜乾燥した。 乾燥した油状生成物を、湿気から保護されたフラスコびん中の乾燥THF300mlお よび沃化メチル49.8ml(800ミリモル)にとり、溶液を氷浴中で冷却した。それ に、徐々に、水素化ナトリウム10g(250ミリモル、油中の60%分散液)を加え た。混合物を氷浴中で1時間、室温で22時間撹拌した。酢酸エチル(50ml)を加 え、10分撹拌した後に、水(100ml)を徐々に加えた。溶液を4N HClの数滴で 酸性にしてpH8〜9とし、30℃で濃縮して有機溶剤を除去した。水(100ml)次 いで0.1Nチオ硫酸ナトリウム10mlを加 え、溶液をエーテルで2回抽出した。水層を氷浴中で冷却し、それに撹拌しなが ら4N HClを徐々に加えてpH3にした。酸性化中に結晶化した生成物を、濾過し 、水で数回洗浄し、乾燥した。収量26.0g(94%)。融点81〜83℃。1H NMR(CDC l3):δ=2.15(m,1H),2.38(m,1H),2.42(m,2H),2.96および2.98(2s,cis & trans N-CH3),4.62(m,1H),4.90(b,1H),5.19(s,2H),7.35(m,5H)。 工程2:Nα-メチル-4-シアノ-L-2-アミノ酪酸-N-カルボキシアンヒドリド 氷浴中で冷却した乾燥THF 50ml中の工程1の化合物(11.05g、40ミリモル) の溶液に、五塩化燐(15g、72ミリモル)を加え、混合物を2時間撹拌し、濃縮 乾固した。残留物を石油エーテルとともにすりつぶして固体を得、これを濾過し 、石油エーテルで洗浄し、乾燥アセトニトリルに溶解した。不溶性物質を濾去し 、溶液を濃縮した。固体を冷エーテルで洗浄し、乾燥した。収量5.86g(87%) 。融点90〜92℃。1H NMR(CDCl3):δ=2.18(m,1H),2.39(m,1H),2.60(m,2H), 3.02(s,3H),4.28(m,1H)。 工程3:N-Boc-D-2-アミノブチリル-Nα-メチル-4-シアノ-L-2-アミノブ チリル-グリシンt-ブチルエステル −40℃に冷却したクロロホルム40mlおよびN-メチルモルホリン4.84ml中のグ リシンt-ブチルエステル塩酸塩(3.68g、22ミリモル)の溶液に、乾燥アセト ニトリル20ml中の工程2の化合物(3.36g、20ミリモル)の溶液を加え、溶液を −20℃で1時間撹拌し、溶媒を約10mlに減少させた。 −10℃に冷却したクロロホルム30ml中のN-Boc-D-2-アミノ酪酸ジシクロヘ キシルアミン塩(8.08g、21ミリモル)の溶液に、ジフェニルホスフィン酸クロ ライド(3.91ml、20.5ミリモル)を加え、混合物を−5℃〜−10℃で1時間撹拌 した。それに、上述したように製造した溶液(10ml)次いでN-メチルモルホリ ン2.42mlを加えた。混合物を、0〜−5℃で24時間撹拌し、濃縮した。酢酸エチ ルを加え、不溶性物質を濾去した。 濾液を、NaHCO3で4回、ブラインで3回洗浄し、MgSO4上で乾燥し、小容量に濃 縮した。このとき生成物が結晶化した。石油エーテルを加え、冷却後、固体を濾 過し、石油エーテルで洗浄し、乾燥した。収量6.2g(70%)。融点90〜92℃。F AB-MS(MH+):計算値441.3;実測値441.3。 工程4:N-Boc-D-2-アミノブチリル-Nα-メチル-Nω,Nω′-(ビスベンジル オキシカルボニル)-L-アルギニル-グリシンt-ブチルエステル 工程3の化合物(4.63g、10.5ミリモル)を、パールびん中のメタノール70ml に溶解しそれに、メタノール10ml中の濃塩酸(38%)1.2mlの冷溶液次いで酸化 白金(IV)200mgを加えた。混合物を、55psiで1時間水素添加し、触媒を濾去し 、トリエチルアミン2.09ml(15ミリモル)を加えた。溶剤を減圧下で除去し、残 留物をTHF 20mlにとった。それに、N,N′-ビスベンジルオキシカルボニル-S-メ チルイソチオ尿素(3.58g、10ミリモル)次いでトリエチルアミン2.09ml(15ミ リモル)を加えた。混合物を一夜撹拌した。この時間中に、びんを数回排気して 副生成物メタンチオールを除去した。酢酸エチルを加え、溶液を、1%クエン酸 、ブライン、5%NaHCO3およびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した 。エチルエーテル-石油エーテルから結晶化させて、生成物7.2g(95%)を得た 。 FAB-MS(MH+):計算値755.4;実測値755.4。 工程5:D-2-アミノブチリル-Nα-メチル-Nω,Nω′-(ビスベンジルオキシカ ルボニル)-L-アルギニル-グリシンTFA塩 塩化メチレン中の50%TFA 90mlの工程4の化合物(9g、11.9ミリモル)の溶 液を、室温で2時間撹拌し、溶液を30℃で濃縮した。冷エーテルを加えそして放 置した後、固体を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥した。収量8.4g(99%)。F AB-MS(MH+):計算値599.3;実測値599.3。 工程6:3-(アミノメチル)安息香酸塩酸塩 3-シアノ安息香酸(5.88g、40ミリモル)をTHF50mlに懸濁し、混合物を、撹 拌しながら加温した。すべての固体が溶解した後、イソプロパノール50mlを加え 、溶液を室温に冷却した。それに、予め冷却した濃HCl4.2ml次いで酸化白金(IV )300mgを加えた。混合物を55psiで一夜水素添加した。エーテル(50ml)を加え 、沈殿を濾過し、エーテルで洗浄し、メタノールに溶解した。触媒を濾去し、溶 剤を減圧下で除去して、生成物6.2g(82%)を得た。1H NMR(DMSO-d6):δ=4.0 8(d,2H),7.53(t,1H),7.80(d,1H),7.94(d,1H),8.10(s,1H),8.65(s,3H )。 工程7:Fmoc-L-アスパルチル(t-ブチル)-3-(アミノメチル)安息香酸 氷浴中で冷却したDMF 50ml中のFmocAsp(But)OPfp(17.33g、30ミリモル)お よび工程6の化合物(6.19g、33ミリモル)の溶液に、ジイソプロピルエチルア ミン11.5ml(66ミリモル)を加え、室温で5時間撹拌した後に、5%クエン酸20 0mlを加え、溶液を、酢酸エチルで2回抽出した。合した抽出液をブラインで洗 浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮して固体を得、これをエーテル-石油エーテルで洗 浄し、乾燥した。収量16.3g(100%)。1H NMR(DMSO-d6):δ=1.35(s,8H),2. 48(dd,1H),2.70(dd,1H),4.2〜4.4(m,6H),7.30(t,2H),7.4〜7.5(m,4H) ,7.7〜7.9(m,7H),8.55(t,1H),12.92(s,1H)。 工程8:Fmoc-L-アスパルチル(t-ブチル)-3-(アミノメチル)ベンゾイル- D-2-アミノブチリル-Nα-メチル-Nω,Nω′-(ビスベンジルオキシカルボニル )-L-アルギニル-グリシン THF 50ml中に工程7の化合物(10.89g、20ミリモル)、ベンタフルオロフェ ノール(4.05g、22ミリモル)およびDCC(4.13g、20ミリモル)を含有する混 合物を、室温で一夜撹拌した。ジシクロヘキシル尿素を濾去し、THFですすぎそ して濾液を濃縮した。それに、DMF 40ml中の工程5の化合 物(14.25g、20ミリモル)の溶液次いでジイソプロピルエチルアミン7.32ml(4 2ミリモル)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、不溶性物質を濾去しそし て濾液を撹拌しながら、3%クエン酸200mlに加えた。溶液を酢酸エチルで2回 抽出しそして合した抽出液を、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)しそして濃縮 した。残留物を、エーテル-石油エーテルとともにすりつぶして生成物22g(98 %)を得た。FAB-MS(MH+):計算値1125.5;実測値1125.7。 工程9:シクロ-〔L-アスパルチル(t-ブチル)-3-(アミノメチル)ベンゾ イル-D-2-アミノブチリル-Nω,Nω′-(ビスベンジルオキシカルボニル)-L- アルギニル-グリシル〕 DMF 100ml中の工程8の化合物(22.5g、20ミリモル)および4-ジメチルアミ ノピリジン(14.66g、120ミリモル)の溶液を、室温で一夜撹拌しそしてDMF 20 0ml中のTBTU(6.42g、20ミリモル)の溶液に3時間にわたって徐々に加えそし て撹拌を1時間つづけた。酢酸エチル(1000ml)を加えそして溶液を、1%クエ ン酸で2回、ブラインで3回洗浄しそして濃縮乾固した。残留物をTHFにとりそ して濾過後、溶剤を減圧下で除去して固体を得、これをエーテルで洗浄しそして 乾燥した。収量16g(90%)。FAB-MS(MH+):計算値885.4;実測値885.2。 工程10:シクロ〔L-アスパルチル-3-(アミノメチル)ベンゾイル-D-2-アミ ノブチリル-Nω,Nω′-(ビスベンジルオキシカルボニル)-L-アルギニル-グリ シル〕 塩化メチレン中の50%TFA 200ml中の工程9の化合物(16g、18ミリモル)の 溶液を、室温で1.5時間撹拌しそしてそれから濃縮した。残留物をエーテルとと もにすりつぶして生成物14.5g(97%)を得た。FAB-MS(MH+):計算値829.4; 実測値829.1。 実施例301 シクロ〔L-アスパルチル(アセトキシメチル)-3-(アミノメチル) ベンゾイル-D-2-アミノブチリル-L-アルギニル-グリシル〕 DMF 10ml中に工程10の化合物(上記)(1.42g、1.7ミリモル)、酢酸ブロモ メチル(980ml、10ミリモル)およびトリエチルアミン(976ml、7ミリモル)を 含有する混合物を、室温で一夜撹拌した。酢酸エチルを加え、そして溶液をブラ インで3回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮しそして乾燥した。残留物をDMF 8m lにとりそしてそれに、メタンスルホン酸130ml(2ミリモル)次いで10%パラジ ウム付炭素150mgを加えた。混合物を大気圧で2時間水素添加し、触媒を濾去し そして溶液を水で希釈した。半分取用のHPLCを使用して精製して純粋な生成物65 0mg(51)を得た。FAB-MS(MH+):計算値633.3;実測値633.2。 実施例308 シクロ〔L-アスパルチル(ピバロイルオキシメチル)-3-(アミノメチル)ベ ンゾイル-D-2-アミノブチリル-L-アルギニル-グリシル〕 DMF 10ml中の工程10の化合物(上記)(4.14g、5ミリモル)、ピバル酸クロ ロメチル(4.3ml、30ミリモル)、トリエチルアミン(2.8ml、20ミリモル)、Na I(4.5g、30ミリモル)を含有する混合物を、室温で18時間撹拌した。酢酸エチ ル(100ml)を加えそして溶液をブラインで3回洗浄し、乾燥(MgSO4)しそして 濃縮した。残留物を、酢酸エチル15mlにとりそして、溶離剤として酢酸エチル-T HF(1:1)を使用してシリカゲルカラムを通して通過させて、純粋な生成物1. 5gを得た。この生成物を、DMF 10mlに溶解しそしてメタンスルホン酸(100ml) の存在下において、10%パラジウム付炭素(130ml)を使用して大気圧で2時間 水素添加した。触媒を濾去し、DMFですすぎ、そして溶液を水でうすめた。半分 取用のHPLCを使用して精製して純粋な生成物1g(26%)を得た。FAB-MS(MH+ ):計算値675.3;実測値675.3。 実施例351 シクロ〔L-アスパルチル(イソプロピルオキシカルボニル-オキシメチ ル)-3-(アミノメチル)ベンゾイル-D-2-アミノブチリル-L-アルギニル-グ リシル〕 DMF 10ml中に工程10の化合物(4.14g、5ミリモル)、クロロメチルイソプロ ピルカーボネート(4.58g、30ミリモル)、トリエチルアミン(2.8ml、20ミリ モル)、NaI(4.5g、30ミリモル)を含有する混合物を、室温で18時間撹拌した 。酢酸エチル(100ml)を加えそして溶液をブラインで3回洗浄し、乾燥(MgSO4 )しそして濃縮した。残留物を、酢酸エチル-THF(1:1)10mlにとりそして、 溶離剤として酢酸エチル-THF(1:1)を使用してシリカゲルカラムを通して通 過させて生成物1.6gを得た。生成物を、DMF 10mlに溶解しそして130mlの存在下 において10%パラジウム付炭素(150mg)を使用して大気圧で2時間水素添加し た。触媒を濾去し、DMFですすぎそして溶液を水でうすめた。半分取用のHPLCを 使用して精製して、純粋な生成物1g(25%)を得た。FAB-MS(MH+):計算値6 67.3;実測値667.3。 本出願と同日に出願されそして同一出願人に譲渡された次の米国特許出願を参 照として、本明細書に引用する。代理人書類番号DM-6535(発明者Maduskuieおよ びPesti);代理人書類番号DM-6650(発明者Zhang,MaおよびDe Grado);およ び代理人書類番号DM-6665(発明者De Grado,Dorow,WardおよびXue)。 有用性 本発明の化合物は、以下に記載するような標準血小板凝集検査または血小板フ ィブリノーゲン結合検査における化合物の能力によって証明されるように抗血小 板効能を有している。もしも化合物が約1mMより小さいIC50値を有する場合は、 化合物はこれらの検査において活性であるとみなされる。本発明の化合物の抗血 小板活性を証明するために使用することのできる血小板凝集およびフィブリノー ゲン結合検査を以下に記載する。 血小板凝集検査:血液収集に先立って少なくとも2週間薬剤を有してい ないおよびアスピリンを有していない健康なヒト供血者の腕から、静脈血液を得 た。血液は、10mlのクエン酸塩添加バキューテーナー管に集めた。この血液は、 室温で150×gで15分遠心分離しそして血小板に富んだ血小板多血漿(PRP)を取 り出した。残りの血液を、室温で1500×gで15分遠心分離しそして血小板に乏し い血小板乏血漿(PRP)を取り出した。試料を、ブランクとしてPPP(透過率100 %)を使用して、アグリゴメーター(PAP-4血小板凝集プロフイラー)上で検査 した。PRP 200μlをそれぞれの小試験管に加えそして透過率を0%とした。20μ lの種々なアゴニスト(ADP、コラーゲン、アラキドネート、エピネフリン、トロ ンビン)を、それぞれの管に加えそして凝集プロフイル(透過率%対時間)をプ ロットした。結果は、アゴニスト-誘発血小板凝集の阻害%として表示した。IC5 0 評価のために、試験化合物は、血小板の活性化に先立って種々な濃度で加えた 。 血小板-フィブリノーゲン結合検査 血小板に対する125I-フィブリノーゲンの結合は、以下に記載するように若干 変形して、Bennett等(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:2417〜2422に記 載されているように遂行した。ヒトのPRP(h-PRP)は、血小板フラクションの精 製のために、セファロースカラムに適用した。1mMの塩化カルシウムと一緒に血 小板の一部(5×108細胞)を、ヒトのゲル精製された血小板(h-GPP)の活性化 に先立って着脱し得る96ウエルプレートに加えた。ヒトのゲル精製された血小板 の活性化は、リガンド125I-フィブリノーゲンの存在下において、ADP、コラー ゲン、アラキドネート、エピネフリンおよび(または)トロンビンを使用して達 成した。活性化した血小板に結合した125I-フィブリノーゲンを、遠心分離によ って遊離形態から分離しそしてそれからガンマカウンター上でカウントした。IC50 評価のために、試験化合物は、血小板の活性化に先立って種々な濃度で加えた 。 本発明の新規な環状糖タンパク質IIb/IIIaアンタゴニスト化合物は、 また、以下に記載する試験における化合物の能力により証明されるように、血栓 溶解効能を有す、すなわち、化合物は、すでに形成された血小板多フィブリン血 餅を溶解(崩壊)することができそしてその結果、血栓形成を治療するのに有用 である。血栓溶解に使用される本発明の好ましい環状化合物は、約1mM以下のIC50 値(すなわち、50%血餅溶解を達成することのできる環状化合物のモル濃度) 、好ましくは約0.1mM以下のIC50値、より好ましくは0.01mM以下のIC50値、さら により好ましくは約0.001mM以下のIC50値そしてもっとも好ましくは約0.0005mM のIC50値を有する化合物を包含する。 IC50測定は、以下に記載するような標準血栓溶解検査を使用して行うことがで きる。本発明の好ましい血栓溶解化合物の他の級は、<100nM、好ましくは<10n M、もっとも好ましくは0.1〜1.0nMのKdを有する化合物を包含する。 血栓溶解検査:血液収集に先立って少なくとも2週間薬剤を有していないそし てアスピリンを有していない健康なヒト供血者の腕から静脈血液を得そして10ml のクエン酸塩添加バキュテーナー管に入れた。血液を、室温で1500×gで15分遠 心分離しそして血小板多血漿(PRP)を取出した。それからPRPにアゴニストADP 、エピネフリン、コラーゲン、アラキドネート、セロトニンまたはトロンビンま たはこれらの混合物1×10-3Mを加えそしてPRPを30分インキュベートした。PRP を室温で2500×gで12分遠心分離した。それから上澄液を注ぎ出しそして試験管 中に残っている血小板を血小板乏血漿(PPP)中で再懸濁し、これをプラスミノ ーゲン源として使用した。それから、懸濁液をCoulter Counter(Coulter Elect ronics,Inc.,Hialeah,FL)上で検査して0時間点における血小板カウントを 測定した。0時間点を得た後、試験化合物を種々な濃度で加えた。試験試料を、 種々な時間点においてとりそして血小板をCoulter Counterを使用してカウント した。溶解%を測定するために、試験化合物の添加後の時間点における 血小板カウントを、0時間点における血小板カウントから差引きそして得られた 数を0時間点における血小板カウントで割る。この結果に100を乗じて、試験化 合物により達成される血餅溶解の%を得た。IC50評価のために、試験化合物を種 々な濃度で加えそして試験化合物により生じた溶解%を計算した。 血小板顆粒分泌研究:α-顆粒、濃染顆粒または細胞内Ca+2結合タンパク質か らの血小板顆粒分泌の調節に対する本発明の血小板GPIIb/IIIa受容体アンタ ゴニスの役割を、調査した。この級の化合物は、α-顆粒からのプラスミノーゲ ンアクチベーター阻害剤型(PAI-1)の血小板顆粒分泌、細胞内カルシウム貯蔵 の移動または濃染顆粒からの血管収縮剤セロトニンの分泌に対して有意な影響を 有していない。しかしながら、他の抗血小板剤、例えばアスピリンまたは抗トロ ンビン剤ヒルジンは、抗フィブリン溶解剤(PAI-1)または血管収縮剤(セロト ニン)の血小板顆粒分泌を阻害することが証明されている。それ故に、一般的な 抗凝集剤ならびに血小板分泌の阻害剤の間の組み合わせは、最適の臨床上の利点 を与える。 本発明の新規な環状化合物は、また、組み合わせ生成物において、すなわち、 抗凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパリン、または抗血小板剤、例えばアス ピリン、ピロモシカムまたはチクロピジン、またはトロンビン阻害剤、例えばボ ロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバン、または血栓溶解剤、例えば組織プ ラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはスト レプトキナーゼまたはこれらの組み合わせと組み合わされた本発明の新規な環状 化合物を含有する医薬組成物において有用である。このような組み合わせ生成物 は、以下に記載する試験における能力によって証明されるように抗血小板効能お よび血栓溶解効能を有す。 本発明の新規な環状化合物およびこれらの環状化合物を含有する組み合わせ生 成物のこれらのおよび他の使用は、本明細書における開示から容易 に理解される。 血小板GPIIb/IIIa結合親和性 ヒトのゲル-精製された血小板(h-GPP)125I-フィブリノーゲン結合検査にお いて、本発明の代表的化合物は、使用されたアゴニストに関係なく、h-GPPに対 する125I-フィブリノーゲン結合を阻害する高度な親和性(IC50=5−100nM) を示す。ヒトの血小板から得られた精製されたGPIIb/IIIa受容体を使用した 酵素-結合免疫吸着剤検査(ELISA)において、本発明の代表的化合物は、0.5〜1 0nMのIC50をもって、RGD認識部位に対するフィブリノーゲン結合の直接的阻害を 示す。血小板GPIIb/IIIa受容体に対するフィブリノーゲンの結合に対する本 発明の化合物の阻害効能は、血小板数が減少した場合のIC50の減少から明らかな ように、結合部位の数に関連することが証明された。 化合物A(実施例3)は、活性化された血小板に結合した125I-フィブリノー ゲンを置換することが証明された。この研究において、活性化された血小板に結 合したフィブリノーゲンは、化合物Aの添加に先立って20分インキュベートした 。これは、すでに形成された血小板多血餅からフィブリノーゲンを置換する化合 物Aの高い親和性を示唆する。この効果は本発明の化合物の溶菌効果を示すもの である。活性化されたヒトの血小板に対する3H-標識された化合物Aの高い親和 結合(Kd=0.1nM)は、Scatchard分析に基づき測定した。さらに、精製されたGP IIb/IIIa-ビオチニル化(biotinylated)フィブリノーゲンELISAにおいて、 化合物Aは、Michaelis-Menten分析に基づき、0.4nMのKiで競合阻害効能を示す 。 以下において証明されるように、ヒトPRP凝集検査において、化合物Aは、ア ゴニストにより誘発される血小板凝集を阻害するのみでなく、また凝集の開始後 の血小板を脱凝集する。化合物Aの脱凝集効能は、血小板活性化の開始後の添加 のその濃度および添加の時間に依存する。凝集の誘発後の化合物Aの添加がはや いほど、その脱凝集能は大きい(図Ia)。 すでに形成された血小板多血餅の溶解に対する化合物Aの作用も、また、検査 した。この点に関して、化合物Aの血栓溶解効能も、また評価した(図Ibおよ びII)。化合物Aおよび化合物B(実施例4)は、何れも、すでに形成された血 小板多血餅の有意な溶解効能を示す(図Ib)。さらに、化合物Aは、血小板多 血栓の溶解において、標準血栓溶解剤と試験管内および生体内相乗効能を示す( 図IIIb)。化合物AおよびBに対して、0.5〜1.0μMのIC50で濃度-依存性の溶 解作用が証明された(図Ib)。これに対して、テトラペプチドRGDSは、同様な 条件下で有効でないことが証明された(図Ib)。 さらに、試験管内研究は、すでに形成された血小板多血餅の溶解における、化 合物A(0.1〜1.0μM)およびストレプトキナーゼ、ウロキナーゼまたはt-pAの 間の相乗作用を示す(図III)。これらの結果は、本発明の開示された化合物の 生体内溶解能を示唆する。さらに、これらの新規なアンタゴニストの投与は、血 餅溶解および再閉塞および(または)再灌流の予防に使用される血栓溶解剤の投 与量を有意に減少することが期待される。この点に関して、増加した証拠は、血 栓溶解治療後の血小板活性化が再開通および突然の閉塞の遅延に有意な役割を有 していることを示唆する。それ故に、開示された類似体は、血栓溶解治療または 血管形成術に対す有効な補助薬である。 本発明の環状糖タンパク質IIb/IIIaアンタゴニスト化合物は、また、上述 した血小板-フィブリノーゲン結合検査と同様な血小板-フィブリノーゲン結合検 査において、活性化された血小板に結合した125I-フィブリノーゲンを置換する ということが証明された。これらの結果は、化合物がすでに形成された血小板多 血餅からフィブリノーゲンを置換する高い親和性を有していることを示す。理論 により拘束されることを意図するものでないけれども、この結果は、上述した実 施例によって例示されるように、本発明の化合物が有する驚くべき血栓溶解効能 を説明するのに役立つ。 図I 本発明の代表的な環状化合物、すなわち実施例3の化合物〔シクロ-(D-Abu-N MeArg-Gly-Asp-Mamb);R1およびR2がHであり、JがD-2-アミノ酪酸であり、 Kがα-N-メチルアルギニンであり、LがグリシンでありそしてMがアスパラギ ン酸である式(II)の化合物〕(化合物Aと称す)および実施例4の化合物〔シ クロ-(D-Val-NMeArg-Gly-Asp-Mamb);R1およびR2がHであり、JがD-バリン であり、Kがα-N-メチル-アルギニンであり、LがグリシンでありそしてMが アスパラギン酸である式(II)の化合物〕(化合物Bと称す)を、ヒトのPRP凝 集検査において試験した(図Ia)。図Iは、凝集の開始の1.5分後に加えた場 合の10μMのADPに対する凝集応答の逆転(脱凝集)に対する0.1μMの化合物の作 用を示す。 ヒトのPRP凝集検査において、本発明の代表的化合物を、アゴニストにより誘 発される血小板凝集を阻害するのみでなく、また、凝集の開始後の血小板を脱凝 集する(式Ia)。化合物Aの脱凝集効能は、血小板活性化の開始後のその添加 濃度および添加時間に依存する。凝集の開始後の化合物Aの添加がはやいほどそ の脱凝集効能は大きい。 化合物AおよびBは、また、上述した血栓溶解検査を使用して種々な濃度で試 験した(図Ib)。図Ibは、すでに形成された血小板多血餅に対する化合物A およびBの溶解作用を示す。血餅は、血小板を、トロンビン(0.01U/ml)、エ ピネフリン(250μM)、ADP(250μM)およびコラーゲン(10μg/ml)からな るアゴニストの混合物(TEAC混合物)とともに30分インキュベートすることによ り形成した。比較のために、配列アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-セリン の線状ペプチド(RGDS)も、また、血栓溶解検査において試験した。結果は、図 Iに示される通りである。本発明の化合物(化合物AおよびB)は、すでに形成 された血小板多血餅の溶解に対して有意な作用を示す。結果として、化合物Aお よびBは、約0.5〜1.0μMのIC50値を有す。比較のために試験したRGDS線状ペプ チドは、実 質的により高い濃度においてさえも、非常に低い有効性(IC50<1mM)を示すに すぎない。 図II 血小板刺激をADPの1×10-3M濃度を使用して実施しそして上述した血栓溶解 検査を使用して、化合物AおよびBを0.001mMの濃度で試験した。比較として、 標準血栓溶解剤である組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA;10μg/ml) 、ウロキナーゼ(UK;900単位/ml)およびストレプトキナーゼ(SK;500単位/ ml)も、また、血栓溶解検査において試験した。結果は、図IIに示す通りである 。本発明の化合物(化合物AおよびB)は、すでに形成された血小板多血餅の溶 解に対して有意な作用を示す。化合物Aは、組織プラスミノーゲンアクチベータ ー、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼよりも有意に良好な血餅溶解を与え そして化合物Bは、ストレプトキナーゼよりも有意に良好な血餅溶解を与える。 結果として、化合物Aは、70%またはそれより大きなすぐれた溶解%を有す。 図III 図IIIはすでに形成された血小板多血餅の溶解に対する化合物Aの1μMの作用 を示す。血餅は、血小板を、TEAC混合〔トロンビン(0.01U/ml)、エピネフリ ン(250μM)、ADP(250μM)およびコラーゲン(10μg/ml)からなる〕を添加 して30分インキュベートすることにより形成した。化合物Aは、組織プラスミノ ーゲンアクチベーター(tPA;10μg/ml)、ウロキナーゼ(UK;900単位/ml) およびストレプトキナーゼ(SK;500単位/ml)に比較して、それ自体有意な血 餅溶解を与える。標準血栓溶解剤およびIIb/IIIaアンタゴニスト化合物Aの 間の相加作用より大なる相乗作用が認められる。それぞれのグループにおいて平 均±SEM、n=3を示す。 図V 化合物Cを、上述した血栓溶解検査を使用して、1μMの濃度で、単独でおよ び標準血栓溶解剤である組織プラスミノーゲンアクチベーター (tPA;10μg/ml)、ウロキナーゼ(UK;900単位/ml)およびストレプトキナ ーゼ(SK;500単位/ml)と組み合わせて試験した。結果として、化合物Cと組 織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼと の組み合わせは、単独で使用した場合の剤の相加作用より大きい血栓溶解作用を 示す。 図VI 化合物Dを、上述した血栓溶解検査を使用して、1μMの濃度で、単独でおよ び標準血栓溶解剤である組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA;10μg/ml )、ウロキナーゼ(UK;900単位/ml)およびストレプトキナーゼ(SK;500単位 /ml)と組み合わせて試験した。結果として、化合物Dと組織プラスミノーゲン 、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼとの組み合わせは、単独で使用した場 合の相加作用より大きい血栓溶解作用を示す。 図VII VIIa すでに形成された血小板多血餅の溶解に対する1μMの化合物Aの作用。血餅 は、血小板を、TEAC混合物(トロンビン〔0.001U/ml〕、エピネフリン〔250μ M〕、アデノシンジホスフェート〔2500M〕およびコラーゲン〔10μg/ml〕から なる)を添加して30分インキュベートすることにより形成した。化合物Aは、SK (500U/ml)、UK(900U/ml)またはt-PA(10μg/ml)に比較して、それ自 体有意な血餅溶解を生ずる。標準血栓溶解剤およびIIb/IIIaアンタゴニスト 化合物Aの間の相乗作用も証明した。それぞれのグループにおけるデータは、平 均±SEM n=3を示す。 VIIb 化合物Aの生体内血栓溶解効能および標準血栓溶解剤とのその相互作用:変形 されたLucchesiモデルにおいて1mg/kg(静脈内)で投与された化合物Aは、大 腿動脈においてすでに形成された血栓の有意な溶解を生ず。 さらに、標準血栓溶解剤、ストレプトキナーゼのサブ-最適投与量(sub-optimum doses)(75KU)と組み合わされた化合物Aは、血栓を十分に溶解する有意な相 乗作用を与え、流れの回復および再閉塞の予防を与える。それぞれのグループに おけるデータは、平均±SEM n=3〜6を示す。 図VIII 1.0mg/kg(静脈内)で麻酔された犬(雄または雌の雑種犬)に投与した場合 の、ストレプトキナーゼ(250〜300×100.0 IU/kg)またはt-PAによる血栓溶解 後の大腿動脈再閉塞の発生に対する、化合物A対生理食塩水の作用。42±10分で 再閉塞を示す生理食塩水-処理した動物に比較して、化合物Aは、>240分の期間 に対して再閉塞の100%予防を示す。化合物A(1.0mg/kg、静脈内)は、SKまた はt-PAによる血栓溶解後の再閉塞の発生の100%の予防を与える。それぞれのグ ループにおけるデータは、平均±SEM、n=6を示す。本発明の環状GPIIb/IIIa受容体アンタゴニストおよびアスピリンおよび(ま たは)ヘパリンの抗血小板組み合わせ作用 方法:体重8〜12kgの12匹の両性別の目的に適した飼育雑種犬(年齢8〜15ケ 月)を、チアミラールナトリウム(15mg/kg、静脈内)およびα-クロラロース (100ng/kg、静脈内)で麻酔にかけた。犬を正圧換気(15mg/kg(a)20呼吸/ 分)下におく。大腿動脈および静脈を解剖しそして動脈血圧および心拍数監視、 血液試料採取および静脈内注射のためカニューレを挿入した。 処理グループ: グループI(生理食塩液):生理食塩液の静脈内ボーラス。 グループII(アスピリン):血液試料採取の30分前-10mg/kg(経口)。 グループIII(化合物A):0.08mg/kg、静脈内ボーラス。 グループIV(アスピリン/化合物A):0.08mg/kg(静脈内)で化合物Aを投 与する30分前-アスピリン10mg/kg(経口)。 (a)生体外血小板凝集および血小板カウントのため、連続的に血液試料を取 り出した。 (b)出血時間(分)もまた同様な時間にわたり監視した。 (c)化合物Aの血漿レベルは、すべてのグループにおいて、ELISAにより測定 した。 結果:化合物A/アスピリン、化合物A/ヘパリンおよび化合物A/ワルファ リンの組み合わせは、化合物A単独に比較して、改善された抗血小板効能を示し た。これは、出血時間または血小板カウントに対する有意な影響なしに達成され た。 投薬および処方 本発明の化合物は、活性剤と哺乳動物の体中における剤の作用部位、糖タンパ ク質IIb/IIIa(GPIIb/IIIa)との接触を与える何れの手段によっても投与 することができる。これらの化合物は、個々の治療剤としてまたは第二の抗血小 板剤、例えばアゴニスト-特異的であるアスピリン、ピロキシカムまたはチクロ ピジン、または抗凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパリン、またはトロンビ ン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバン、または血栓溶 解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロ キナーゼまたはストレプトキナーゼ、またはこれらの組み合わせと組み合わせて 、医薬として使用するために利用することのできる何れの手段によっても投与す ることができる。本発明の化合物または他の治療剤と組み合わされた本発明の化 合物は、単独で投与することができるけれども、一般に選択された投与方法およ び標準医薬プラクチスを基にして選定された。医薬担体と一緒に投与される。 投与される本発明の新規な環状化合物の投与量は、勿論、既知のファクター、 例えば特定の剤の薬動力学的特性およびその投与方法、患者の年齢、健康および 体重、症状の性質および程度、同時的処理の種類、処理の頻度および望まれる作 用によって変化する。活性成分の一日の投与量は、体重 1kg当り約0.01〜10mgであることが期待される。 投与形態(投与に適した組成物)は、1単位当り活性成分約1〜100mgを含有 する。これらの医薬組成物において、活性成分は、通常、組成物の全重量を基に して約0.5〜95重量%の量で存在する。 活性成分は、固体の投与形態、例えばカプセル、錠剤および粉末または液状の 投与形態、例えばエリキサー、シロップおよび懸濁液として経口的に投与するこ とができる。活性成分は、また、滅菌された液状の投与形態で非経口的に投与す ることもできる。 ゼラチンカプセルは、活性成分および粉末状の担体、例えばラクトース、殿粉 、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含有する 。同様な希釈剤を使用して圧縮した錠剤を製造することができる。錠剤およびカ プセルは、一定の時間にわたって医薬を連続的に放出するために与えられる徐放 性生成物として製造することができる。圧縮した錠剤は、何れかの不快な味を遮 蔽するためにおよび錠剤を大気から保護するために糖被覆またはフィルム被覆す ることができるまたは錠剤は、胃腸管内で選択的に崩壊させるためにエンテリッ ク被覆することができる。 経口投与用の液状の投与形態は、患者の許容性を増加させるために着色剤およ び風味剤を含有することができる。 一般に、水、適当な油、生理食塩液、水性デキストロース(グルコース)およ び関連した糖溶液、およびグリコール、例えばプロピレングリコールまたはポリ エチレングリコールが、非経口的溶液に対して適当な担体である。非経口的投与 用の溶液は、好ましくは、活性成分の水溶性塩、適当な安定剤および必要に応じ て緩衝物質を含有する。単独または組み合わさせた酸性亜硫酸ナトリウム、亜硫 酸ナトリウムまたはアスコルビン酸のような抗酸化剤が、適当な安定剤である。 また、クエン酸およびその塩およびナトリウムEDTAも、また、使用される。さら に、非経口的溶液は、防腐剤、例えばベンザルコニウムクロライド、メチル-ま たはプロピル-パラベン およびクロロブタノールを含有することができる。 適当な医薬担体は、この分野における標準参照テキストであるRemington's Ph armaceutical Sciences ,Mack Publishing Companyに記載されている。 本発明の化合物の投与に対する有用な医薬投与形態は、以下の通り例示するこ とができる。 カプセル 粉末状の活性成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mgおよびステアリン 酸マグネシウム6mgをそれぞれの標準2-片硬ゼラチンカプセルに充填すること によって、多数の単位カプセルを製造する。 軟ゼラチンカプセル 大豆油、綿実油またはオリーブ油のような消化性油中の活性成分の混合物を製 造しそして容量形ポンプによってゼラチンに注入して、活性成分100mgを含有す る軟ゼラチンカプセルを形成させる。カプセルは、洗浄しそして乾燥する。 錠剤 投与単位が活性成分100mg、コロイド二酸化珪素0.2mg、ステアリン酸マグネシ ウム5mg、微小結晶性セルロース275mg、殿粉11mgおよびラクトース98.8mgを含 有するようにして、普通の操作によって多数の錠剤を製造する。美味性を増加し そして吸収を遅延するために、適当な被膜を適用することができる。 本発明の組み合わせ生成物、例えば抗凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパ リン、または抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチクロピジン 、またはトロンビン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロベ ン、または血栓溶解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニスト レプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼ、またはこれらの組み合わ せと組み合わされた本発明の新規な環状 IIb/IIIaアンタゴニスト化合物は、上述した投与形態のような何れの投与形 態にあってもよくそして上述したような種々な方法で投与することができる。 好ましい実施化においては、本発明の組み合わせ生成物は、単一の投与形態( すなわち、1個のカプセル、錠剤、粉末または液体など中で一緒に合する)中で 一緒に処方することができる。組み合わせ生成物を単一の投与形態中で一緒に処 方しない場合は、本発明の環状糖タンパク質IIb/IIIaアンタゴニスト化合物 および抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤および(または)血栓溶解剤は 、同時に(すなわち一緒に)または何れかの順序で、例えばはじめに本発明の化 合物を投与し次いで抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤および(または) 血栓溶解剤を投与する順序で、投与することができる。同時に投与しない場合は 、好ましくは本発明の化合物および抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤お よび(または)血栓溶解剤の投与は、約1時間以内、好ましくは約30分以内、よ り好ましくは約15分以内そしてもっとも好ましくは約5分以内の時間差で投与さ れる。好ましくは、本発明の組み合わせ生成物の投与は、経口的に行われる。本 明細書において使用される経口剤、経口阻害剤、経口化合物などの用語は、経口 的に投与することのできる化合物を意味する。本発明の環状IIb/IIIaアンタ ゴニスト化合物および抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤および(または )血栓溶解剤は、両方同じ様式で(すなわち、例えば両方経口的に)投与される ことが好ましいけれども、これらの化合物のそれぞれを異なる様式で(すなわち 、例えば組み合わせ生成物の一方の成分は経口的に投与しそして他方の成分は静 脈内的に投与する様式で)投与することができる。本発明の組み合わせ生成物の 投与量は、上述したように、種々なファクター、例えば特定の剤の薬動力学的特 性および投与方法、患者の年齢、健康および体重、症状の性質および程度、同時 治療の種類、治療の頻度および望まれる作用によって変化する。 本発明の組み合わせ生成物の適当な投与量は、本発明の開示をいったん身につ けると、当業者によって容易に確かめられるけれども、一般的ガイドとして、本 発明の環状化合物を抗凝固剤と合する場合は、例えば典型的には、一日当りの投 与量は、患者の体重1kg当り本発明の環状化合物約0.01〜10mgおよび抗凝固剤約 1〜7.5mg、好ましくは本発明の環状化合物約0.1〜1mgおよび抗凝固剤1〜5mg である。錠剤のようなこの型の組み合わせ生成物の典型的な投与形態に関しては 、本発明の新規な化合物は、一般に約5〜10mgの量で存在することができそして 抗凝固剤は約1〜5mgの量で存在することができる。 一般的ガイドとして、本発明の新規な化合物を他の抗血小板剤と合する場合は 、典型的には、1日当りの投与量は、患者の体重1kg当り、本発明の環状化合物 約0.01〜25mgおよび追加的な抗血小板剤約50〜150mg、好ましくは本発明の新規 な化合物約0.1〜1mgおよび抗血小板剤約1〜3mgである。錠剤のようなこの型 の組み合わせ生成物の典型的な投与形態に関しては、本発明の新規な化合物は例 えば約5mgの量で存在することができそして追加的な抗血小板剤は約150mgの量 で存在することができるまたは本発明の環状化合物約25mgおよび追加的な抗血小 板剤約50mgの量で存在することができる。 さらに一般的ガイドとして、本発明の新規な化合物を血栓溶解剤と合する場合 は、典型的には、1日当りの投与量は、患者の体重1kg当り本発明の環状化合物 約0.1〜1mgであることができ、そして、血栓溶解剤の場合においては、単独で 投与される場合の血栓溶解剤の普通の投与量は、本発明の化合物と一緒に投与し た場合に約70〜80%減少することができる。錠剤のようなこの型の組み合わせ生 成物の典型的な投与形態に関しては、本発明の新規な化合物は、例えば約10mgの 量で存在することができる。 上述したように、2種または3種以上の上記の治療剤を本発明の化合物と合し た、すなわち、一緒に投与した場合、一般に、本発明による他の化 合物の添加により得られる相加または相乗作用の点からみて、典型的な投与形態 におけるそれぞれの成分の量は、単独で使用した場合の通常の投与量に関して減 少することができる。 特に単一の投与形態として与える場合、合した活性成分(例えば、本発明の新 規な化合物および抗凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパリン、または本発明 の新規な化合物および抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチク ロピジン、または本発明の新規な化合物およびトロンビン阻害剤、例えばボロペ プチド、ヒルジンまたはアルガトロバン、または本発明の新規な化合物および血 栓溶解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、 ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼ、またはこれら組み合わせ)の間に化学 的相互反応の可能性が存在する。このために、本発明の組み合わせ生成物の好ま しい投与形態は、活性成分は単一の投与形態中で合するけれども、活性成分の物 理的接触が最小にされる(すなわち、減少される)ようにして処方される。 このような接触を最小にするために、生成物が経口的に投与される場合の本発 明の一つの実施化は、一つの活性成分をエンテリック被覆した組み合わせ生成物 を提供することである。活性成分の一つをエンテリック被覆することによって、 合した活性成分間の接触を最小にするばかりでなく、また、これらの成分の一つ が、胃中で放出されないで腸で放出されるように、胃腸管におけるこれらの成分 の一つの放出を制御することもできる。経口投与が望まれる場合の本発明の他の 実施化は、活性成分の一つを、胃腸管を通じて徐放を行いそして合した活性成分 間の物理的接触を最小化するのに役立つ徐放性物質で、被覆した組み合わせ生成 物を提供する。さらに、徐放性成分は、この成分の放出が腸においてのみ起るよ うに、さらにエンテリック被覆することができる。さらに、他の方法は、さらに 活性成分を分離するために、一方の成分が徐放性および(または)エンテリック 放出性の重合体で被覆されそして他方の成分が重合体、例えば低粘度級の ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)または当業者に知られている他の 適当な物質で被覆された組み合わせ生成物を処方することからなる。重合体被膜 は、他の成分との相互反応に対する遮断層を形成するのに役立つ。 一つの活性成分がエンテリック被覆されている本発明の組み合わせ生成物の投 与形態は、エンテリック被覆した成分および他の活性成分を一緒に混合しそして それから錠剤に圧縮したようなまたはエンテリック被覆した成分を一つの錠剤層 に圧縮しそして他の活性成分を追加的な層に圧縮したような錠剤の形態にあるこ とができる。場合によっては、二つの層をさらに分離するために、プラセボ層が 活性成分の層間にあるように、1または2以上のプラセボ層を存在させることが できる。さらに、本発明の投与形態は、一つの活性成分が一つの錠に圧縮されて いるかまたは多数の微小錠、粒子、顆粒またはノン-パレイユ(これらは、エン テリック被覆される)の形態にあるカプセルの形態にあることができる。これら のエンテリック被覆された微小錠、粒子、顆粒またはノン-パレイユは、それか ら他の活性成分の顆粒と一緒にカプセルに入れるかまたはカプセルに圧縮する。 単一の投与形態で投与する場合であってもまたは同時に同じ方法により分離し た形態で投与する場合であっても、本発明の組み合わせ生成物の成分間の接触を 最小にするこれらのならび他の方法は、本発明の開示を身につければ、当該技術 に精通せし者に明らかなことである。 1個または2個以上の滅菌された容器に抗凝固剤、例えばワルファリンまたは ヘパリン、または抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチクロピ ジン、またはトロンビン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒルジンまたはアルガト ロベン、または血栓溶解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニ ストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼ、またはこれらの組み 合わせの治療的に有効な量と一緒にした本発明の新規な環状の血小板糖タンパク 質IIb/IIIaアンタゴニスト化合 物の治療的に有効量を含有する。例えば血小板凝集の阻害、血餅の治療および( または)血栓塞栓症疾患の治療に有用な医薬キットも、また、本発明の範囲に包 含される。容器の滅菌は、当該技術に精通せし者によく知られている普通の滅菌 方法を使用して実施することができる。物質の滅菌した容器は、必要に応じて、 分離した容器またはUNIVIALTM2部分容器(イリノイ州、シカゴのアボット社か ら入手できる)により例示されるような1または2以上の多部分からなる容器か らなることができる。本発明の新規な化合物および抗凝固剤、抗血小板剤、トロ ンビン阻害剤、血栓溶解剤および(または)これらの組み合わせは、分離してい てもよいしまたは上述したように単一の投与形態中で合していてもよい。このよ うなキットは、さらに、必要に応じて、当該技術に精通せし者に明らかであるよ うな1または2以上の種々な普通の医薬キット成分、例えば1または2以上の医 薬的に許容し得る担体、成分を混合するための追加的なバイアルなどを包含する ことができる。投与される化合物の量、投与に対する指針および(または)成分 の混合に対する指針を示す挿入物またはラベルとしての使用説明書も、また、キ ットに包含させることができる。 以下の表は、本発明の代表的な化合物を示す。以下の表において、化合物の生 物学的活性は、上述した血小板凝集検査におけるIC50値として示した。IC50値は 、+++=1μMより低い濃度のIC50;++=1μM〜10μMのIC50値および+=1 0μMより大なる濃度〜約100μMのIC50値として表示した。本明細書において使用 される“μM”はミクロモルを意味する。化合物の異性体の混合物、例えば異性 体1および異性体2として示された異性体の混合物を試験した場合は、混合物の 生物学的活性は、それぞれの異性体に対する括弧において示した。 特に、本発明によって、Aspが αMeAsp;βMeAsp;NMeAsp;D-Asp; Asp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(ジメチルアミノエチルエステル); Asp-(ジエチルアミノエチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メチル エステル); Asp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン-4-イル) メチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メチ ルエステル); Asp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチルエステル) から選択された基により置換された表1の化合物が提供される。 特に、本発明によって、D-ValがD-2-アミノ酪酸、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pr o、D-Ser、D-Lys、β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Phe、D -Tyr、Alaから選択された基によって置換された表3〜9の化合物が開示される 。 特に、本発明によって、D-ValがD-2-アミノ酪酸、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pr o、D-Ser、D-Lys、β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Phe、D -Tyr、Alaから選択された基により置換された表10の化合物が開示される。 また、特に本発明によって、AspがαMeAsp;βMeAsp;NMeAsp;D-Asp; Asp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(ジメチルアミノエチルエステル); Asp-(ジエチルアミノエチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メチル エステル); Asp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン-4-イル) メチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メチ ルエステル); Asp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチルエステル) から選択された基により置換された表10の化合物が開示される。 特に、本発明によって、D-Abuが、D-Val、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pro、D-norv aline、D-Ser、D-Lys、β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Ph e、D-Tyr、Ala、から選択された基により置換された表10の化合物が開示される 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/60 9454−4C A61K 31/60 38/00 8517−4H C07K 7/54 38/46 9455−4C A61K 37/64 38/55 9455−4C 37/54 C07K 7/54 9455−4C 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KG,KP,K R,KZ,LK,LV,MD,MG,MN,MW,NO ,NZ,PL,RO,RU,SD,SI,SK,TJ, TT,UA,UZ,VN (72)発明者 モーサ,シエイカー・アーメド アメリカ合衆国ペンシルベニア州19352- 8933.リンカンユニバーシテイ.リンデン サークル4 (72)発明者 パルサーサラテイ,アンジユ アメリカ合衆国デラウエア州 19720.ニ ユーキヤツスル.スターリングアベニユー 423 (72)発明者 スウオリン,マイクル アメリカ合衆国デラウエア州19711‐5679. ニユーアーク.メアリーエツラドライブ19 (72)発明者 ラフアルスキー,マリーア アメリカ合衆国デラウエア州19810.ウイ ルミントン.ロングカムドライブ2028

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): の新規な化合物またはこれらの化合物の医薬的に許容し得る塩またはプロドラ ッグ形態。 上記式において、 R31は、0〜4個のR10またはR10aにより置換されたC6〜C14の飽和、部分的 に飽和または芳香性の炭素環式環系であり; R32は、 -C(=O)-、 -C(=S)-、 -S(=O)2-、 -S(=O)-、 -P(=Z)(ZR13)- から選択されたものであり; ZはSまたはOであり; n″およびn′は、独立して0〜2であり; R1およびR22は、独立して次の基: 水素、 0〜2個のR11で置換されたC1〜C8アルキル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルケニル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルキニル、 0〜2個のR11で置換されたC3〜C10シクロアルキル、 0〜2個のR12で置換されたアリール、 独立してN、SおよびOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する5 〜10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12により置換されている) 、 =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO 、-CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2-N(R13)2、-NR14SO2R13a、 -SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2-N(R13)2、-N(R13)2、-NHC(=NH)NHR13 、-C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2、-C(=O)NHOR13、-C(=O)NHNR13R13a、-OCH2CO2H 、2-(1-モルホリノ)エトキシ から選択されたものであり; R1およびR21はまた、一緒になって0〜2個のR12で置換された3〜7員の炭 素環式環を形成していてもよく; n′が2である場合は、R1またはR21はまた、隣接炭素原子上のR1またはR21 と一緒になって直接的結合を形成し、それによって該炭素原子間に二重結合また は三重結合を形成していてもよく; R22およびR23はまた、一緒になって0〜2個のR12で置換された3〜7員の 炭素環式環を形成していてもよく; n″が2である場合は、R22またはR23はまた、隣接炭素原子上のR22またはR2 3 と一緒になって直接的結合を形成し、それによって隣接炭素原子間に二重結合 または三重結合を形成していてもよく; R21がHである場合は、R1およびR2は、また一緒になって0〜2個のR12で置 換された5〜8員の炭素環式環を形成していてもよく: R11は、1個または2個以上の次の基; =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO 、-CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、 -NR13C(=O)R13、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2-N(R13)2、-NR14 SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-N(R13)2、-N HC(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2、-C(=O)NHOR13、-C(=O)NHNR13R13a 、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ C1〜C5アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロ アルキルメチル、C2〜C6アルコキシアルキル、C3〜C6シクロアルコキシ、C1〜C4 アルキル(アルキルは、独立して-NR13R14、-CF3、NO2、-SO2R13aまたは-S(=O)R13a から選択された1〜5個の基で置換されている)、 0〜2個のR12で置換されたアリール、 独立してN、SおよびOから選択された1〜4個のヘテロ原子を有する5〜 10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12で置換されている) から選択されたものであり; R12は1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン 、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜 C6シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35)、C3〜C6シクロア ルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-(C1〜C4アルキル)- OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13C(= O)N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-S(=O)R13a、- SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジオキシ、エチレン ジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボ ニルオキシ、C1-C4アルキルカルボニル、C1〜C4カル ボニルアミノ、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル( アルキルは、-N(R13)2、-CF3、NO2または-S(=O)R13aにより置換されている) から選択されたものであり; R13は、独立して、H、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12 アルキルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜 C10アルコキシアルキルから選択されたものであり; R13aは、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシク ロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキ シアルキルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基はまた、一緒になっ て-(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14は、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; R21およびR23は、独立して 水素、 場合によっては1〜6個のハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル 、 ベンジル、 から選択されたものであり; R2は、HまたはC1〜C8アルキルであり; R10およびR10aは、独立して1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン 、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜 C6シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)N(R13)2、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35) 、C3〜C6シクロアルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-( C1〜C4アルキル)- OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13C(= O)N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2-R13a、-S(=O)R13a、 -SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジオキシ、エチレン ジオキシ、C1-C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボ ニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカルボニルアミノ、-O CH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル(アルキルは、-N(R1 3 )2、-CF3、NO2または-S(=O)R13aにより置換されている) から選択されたものであり; Jは、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性 体アミノ酸であり; R3は、HまたはC1〜C8アルキルであり; R4は、HまたはC1〜C3アルキルであり; R5は、 水素、 0〜2個のR11で置換されたC1〜C8アルキル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルケニル、 0〜2個のR11で置換されたC2〜C8アルキニル、 0〜2個のR11で置換されたC3〜C10シクロアルキル、 0〜2個のR12で置換されたアリール、 独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する5 〜10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12で置換されている)、 =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO 、-CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2-N(R13)2、-NR14SO2R13a、 -SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、 -SO2N(R13)2、-N(R13)2、-NHC(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2、-C(=O) NHOR13、-C(=O)NHNR13R13a、-NOR13、-B(R34)(R35)、-OCH2CO2H、2-(1-モル ホリノ)エトキシ、-SC(=NH)NHR13、N3、-Si(CH3)3、(C1〜C5アルキル)NHR16; -(C0〜C6アルキル)X; -(CH2)mS(O)p′(CH2)2X(式中、m=1、2およびp′=0〜2である) (式中、Xは後述する通りである) から選択されたものであり;そして R3およびR4は、また、一緒になって ていてもよく; R3およびR5はまた、一緒になって-(CH2)t-または-CH2S(O)p′C(CH3)2-(式 中、tは2〜4でありそしてp′は0〜2である)を形成していてもよく;また は R4およびR5は、また一緒になって-(CH2)u-(式中、u=2〜5)を形成して いてもよく; R16は、 アミン保護基、 1〜2個のアミノ酸、 アミン保護基で置換された1〜2個のアミノ酸 から選択されたものであり; Kは、構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のD-異性体またはL-異性体アミノ酸であり ; R6は、HまたはC1〜C8アルキルであり; R7は、 -(C1〜C7アルキル)X、 (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてフェニル上の置換は3ま たは4位である)、 (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてシクロヘキシル上の置換 は3または4位である)、 -(CH2)mO-(C1〜C4アルキル)-X(式中、m=1または2)、 -(CH2)mS(O)p′-(C1〜C4アルキル)-X(式中、m=1または2そしてp′=0 〜2) から選択されたものであり; (NH2);-NH-C(=NH)(NHCN);-NH-C(=NCN)(NH2);-NH-C(=N-OR13)(NH2) から選択されたものであり; R6およびR7は、また一緒になって (式中、それぞれのqは独立して1または2であり、nは0または1で よく; Lは-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、N(C1〜C3アルキル)、OまたはSであ りそしてvは1または2である)であり; Mは、構造 〔式中、q′は0〜2であり; R17はH、C1〜C3アルキルであり; R8は -CO2R13、-SO3R13、-SO2NHR14、-B(R34)(R35)、-NHSO2CF3、-CONHNHSO2CF3 、-PO(OR13)2、-PO(OR13)R13、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5 〜10員でありそして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ 原子を有す)、-SO2NHCOR13、-CONHSO2-R13a、-CH2CONHSO2R13a、-NHSO2NHCOR13 a 、-NHCONHSO2R13a、-SO2NHCO-NHR13、-CO2R13bから選択されたものである〕の D-異性体またはL-異性体アミノ酸であり; R34およびR35は独立して -OH、 -F、 N(R13)2または C1〜C8-アルコキシ から選択されたものであり; R34およびR35は、また一緒になって、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立してN 、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状硼 素エステル、 鎖または環かせ2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立して N、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい2価 の環状硼素アミド、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有しそして場合によっては独立してN 、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状硼 素アミド-エステルを形成していてもよく; R13bは、 (a)C1〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルケニル、 (C)C2〜C8アルキニル、 (d)C3〜C8シクロアルキル、 (e)(i)場合によっては、独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、 C1〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CO N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換基により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 により置換されたC1〜C8アルキル、 (f)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1〜C5 アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON(R13)2 または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された1〜 2個の置換基により置換されていてもよいアリール、 (g)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、 フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、N(R36) COR36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)2、N+(R13)3、OCOC H3、CF3、S(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換基で置換されたC2〜C8アル キル、アルケニルまたはアルキニル、 (h)CH(R36)OR36、 (i)CH(R36)OC(=O)R37、 (j)CH(R36)OC(=O)OR38、 (k)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (l)CH(R36)N(R36)C(=O)R36、 (m)CH(R36)CO2R37、 (n)CH(R36)CON(R13)2、 (o)CH(R36)N(R13)2 から選択されたものであり; R36は、独立して、H、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェニル またはベンジルから選択されたものであり; R37は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロ アルキルは、 (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N( R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v= 1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基により置換された アリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N (R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R39は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ (iii)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ 、NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-O H、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、OH、-N (R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R40は、H、C1〜C5アルキルまたはベンジルから選択されたものである; 但し、次の条件の少なくとも一つを満たすものとする: (1)R32は、-C(=O)-でない、または (2)p′は0でない、または (3)q′は0でない、または (4)qは0〜1でない、または (5)Xは-NH-C(=NH)NHCN、-NH-C(=NCN)(NH2)または-NH-C(=NOR13)NH2である 、または (5)R8は、-B(R34)(R35)またはCO2R13bである。 2.R31が該炭素環式環上の二つの異なる原子において(C(R23)R22)n′および(C( R21)R1)n′に結合している請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容し得る 塩またはプロドラッグ形態。 3.n″が0でありそしてn′が0であり; n″が0でありそしてn′が1であり; n″が0でありそしてn′が2であり; n″が1でありそしてn′が0であり; n″が1でありそしてn′が1であり; n″が1でありそしてn′が2であり; n″が2でありそしてn′が0であり; n″が2でありそしてn′が1であり;または n″が2でありそしてn′が2である請求項1記載の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩またはプロドラッグ形態。 4.R6がメチル、エチルまたはプロピルである請求項1記載の化合物またはその 医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ形態。 5.式 の請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ 形態。 但し、上記式において、 R31は、0〜4個のR10またはR10aにより置換されたC6〜C14の飽和、部分的 に飽和または芳香族炭素環式環系であり; R32は、-C(=O)-、 -C(=S)-、 -S(=O)2- から選択されたものであり; n″およびn′は、独立して0〜2であり; R1およびR22は独立して次の基: 水素、 0〜2個のR11により置換されたC1〜C8アルキル、 0〜2個のR11により置換されたC2〜C8アルケニル、 0〜2個のR11により置換されたC2〜C8アルキニル、 0〜2個のR11により置換されたC3〜C8シクロアルキル、 0〜2個のR11により置換されたC6〜C10ビシクロアルキル、 0〜2個のR12により置換されたアリール、 独立してN、SおよびOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有する5 〜10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12により置換されている) 、 =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO 、-CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2-N(R13)2、-NR14SO2R13a、 -SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2N(R13)2、-CH2N(R13)2、-N(R13)2、 -NHC(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、NO2 から選択されたものであり; R1およびR21、また、一緒になって0〜2個のR12により置換された5〜7員 の炭素環式環を形成していてもよく; n′が2である場合は、R1またはR21はまた、隣接炭素原子上のR1またはR21 と一緒になって直接的な結合を形成し、それによって該炭素原子間に二重結合ま たは三重結合を形成していてもよく; R22およびR23はまた、一緒になって0〜2個のR12により置換された3〜7 員の炭素環式環を形成していてもよく; n″が2である場合は、R22またはR23はまた、隣接炭素原子上のR21またはR2 3 と一緒になって直接的な結合を形成し、それによって該炭素原子間に二重結合 または三重結合を形成していてもよく; R21がHである場合は、R1およびR2は、また、一緒になって0〜2個のR12で 置換された5〜8員の炭素環式環を形成していてもよく; R11は、1個または2個以上の次の基: =O、F、Cl、Br、I、-CF3、-CN、-CO2R13、-C(=O)R13、-C(=O)N(R13)2、-CHO 、-CH2OR13、-OC(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13 、-NR14C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR14SO2-N(R13)2、-NR14SO2R13a、 -SO3H、-SO2R13a、-SR13、-S(=O)R13a、-SO2-N(R13)2、-CH2N(R13)2、-N(R13)2 、-NHC(=NH)NHR13、-C(=NH)NHR13、=NOR13、NO2; C1〜C5アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロ アルキルメチル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C4アルキル(-NR13R14、-CF3 、NO2、-SO2R13または-S(=O)R13aにより置換されている)、 0〜2個のR12により置換されたアリール、 独立してしてN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有す る5〜10員の複素環式環系(該複素環式環は0〜2個のR12により置換されてい る) から選択されたものであり; R12は、1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン 、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜 C6シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1〜C5アルコキシ、-CO2R13 、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34)(R35)、C3〜C6シクロア ルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-(C1〜C4アルキル)- OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(=O)OR13a、-NR13C(= O)N-(R13)2、-NR13SO2R13、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R13a、-S(=O)R13a、 -SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジオキシ、エチレン ジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルカルボ ニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカルボニルアミノ、-O CH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル(アルキルは-N(R13)2 、-CF3、NO2または-S(=O)R13aで置換されている) から選択されたものであり; R13は、独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12ア ルキルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10 アルコキシアルキルから選択されたものであり; R13aは、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシク ロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキシ アルキルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基はまた一緒になって -(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14はOH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; R21およびR23は、独立して 水素、 場合によっては1〜6個のハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル 、 ベンジル、 から選択されたものであり; R2はHまたはC1〜C8アルキルであり; R10およびR10aは、独立して1個または2個以上の次の基: フェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン 、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜 C6シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、 C1〜C5アルコキシ、-CO2R13、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、-B(R34)(R35) 、C3〜C6シクロアルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13、-( C1〜C4アルキル)-OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N-(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13C(= O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a、-SO3H、-SO2R1 3a 、-S(=O)R13a、-SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレンジ オキシ、エチレンジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜 C4アルキルカルボニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキルカル ボニルアミノ、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキル( アルキルは、-N(R13)2、-CF3、NO2または-S(=O)R13aにより置換されている) から選択されたものであり; Jは、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性 体アミノ酸であり; R3はHまたはCH3であり; R4はHまたはC1〜C3アルキルであり; R5はH、C1〜C8アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメ チル、C1〜C6シクロアルキルエチル、フェニル、フェニルメチル、CH2OH、CH2SH 、CH2OCH3、CH2SCH3、CH2CH2SCH3、(CH2)sNH2、(CH2)sNHC(=NH)(NH2)、(CH2)sNH R16(式中、s=3〜5)であり; R3およびR5は、また、一緒になって-(CH2)t-(t=2〜4)または-CH2SC(C H3)2-を形成していてもよく;または R4およびR5は、また、一緒になって-(CH2)u-(式中、u=2〜5)を形成し ていてもよく; R16は、 アミン保護基、 1〜2個のアミノ酸、 アミン保護基で置換された1〜2個のアミノ酸 から選択されたものであり; Kは構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のD-異性体またはL-異性体アミノ酸であり; R6はHまたはC1〜C8アルキルであり; R7は、 -(C1〜C7アルキル)X (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてフェニル上の置換は3 または4-位である)、 (式中、それぞれのqは独立して0〜2でありそしてシクロヘキシル上の置 換は3または4-位である)、 -(CH2)mO-(C1〜C4アルキル)-X、(m=1または2) -(CH2)mS-(C1〜C4アルキル)-X、(m=1または2) から選択されたものであり; Xは、-NH-C(=NH)(NH2)、-NHR13、-C(=NH)(NH2)、-SC(NH)-NH2から選択され たものであり; R6およびR7はまた、一緒になって (式中nは0または1でありそしてXは-NH2または-NH-C(=NH)(NH2)である) を形成していてもよく; Lは、-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、N(C1〜C3アルキル)、OまたはSで あり、そしてvは1または2である)であり; Mは、構造 〔式中、 q′は0〜2であり、 R17はH、C1〜C3アルキルであり、 R8は、 -CO2R13、-SO3R13、-SO2NHR14、-B(R34)(R35)、-NHSO2CF3、-CONHNHSO2CF3 、-PO(OR13)2、-PO(OR13)R13、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは、 5〜10員でありそして独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ 原子を有す)、-SO2NH-ヘテロアリール(該ヘテロアリールは5〜10員でありそ して独立してN、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を示す)、-S O2NHCOR13、-CONHSO2R13a、-CH2CONHSO2R13a、-NHSO2NHCOR13a、-NHCONHSO2R13a 、-SO2NHCONHR13、-CO2R13bから選択されたものである〕のD-異性体またはL- 異性体アミノ酸であり; R34およびR35は、独立して -OH、 -F、 -NR13R14または C1〜C8アルコキシ から選択されたものであり; R34およびR35は、また一緒になって、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有し、そして場合によっては独立して N、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状 硼素エステル、 鎖また環が2〜20個の炭素原子を含有し、そして場合によっては独立してN 、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい2価の 環状硼素アミド、 鎖または環が2〜20個の炭素原子を含有し、そして場合によっては独立して N、SまたはOから選択された1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよい環状 硼素アミド-エステル を形成していてもよく; R13bは、 (a)C1〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルケニル、 (C)C2〜C8アルキニル、 (d)C3〜C8シクロアルキル、 (e)(i)場合によっては、独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、 C1〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CO N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換分により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 により置換されたC1〜C8アルキル、 (f)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、 C1〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CO N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換基により置換されていてもよいアリール、 (g)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、 フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、N(R36) COR36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)z、N+(R13)3、OCOC H3、CF3、S(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換基で置換されたC2〜C8アル キル、アルケニルまたはアルキニル、 (h)CH(R36)OR38、 (i)CH(R36)OC(=O)R37、 (j)CH(R36)OC(=O)OR38、 (k)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (l)CH(R36)N(R36)C(=O)R36、 (m)CH(R36)CO2R37、 (n)CH(R36)CON(R13)2、 (o)CH(R36)N(R13)2 から選択されたものであり; R36は、独立して、H、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェニル またはベンジルから選択されたものであり; R37は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N( R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜 (2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、N( R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜( 2v+1))から選択された0〜2個の基により置換されたアリール から選択されたものであり; R39は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル〔該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ (iii)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ 、NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5 アルキル)、-OH、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v= 1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリ ール から選択された1〜2個の基により置換されている〕、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、OH、-N( R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜 (2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R40は、H、C1〜C5アルキルまたはベンジルから選択されたものである。 6.R31が (a)0〜3個のR10またはR10aで置換された6員の飽和、部分的に飽和また は芳香族炭素環式環、 (b)0〜4個のR10またはR10aで置換された8〜11員の飽和、部分的に飽和 または芳香族縮合二環式炭素環式環、または (c)0〜4個のR10またはR10aで置換された14員の飽和、部分的に飽和ま たは芳香族縮合三環式炭素環式環 からなる群から選択されたものである請求項5記載の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩またはプロドラッグ形態。 7.R31が、 (a)式 (式中、炭素環式環を形成する結合の何れかが単一結合または二重結合 であることができ、そして炭素環式環は独立して0〜4個のR10により置換され ている)の6員の飽和、部分的に飽和または芳香族炭素環式環、 (b)式 (式中、炭素環式環を形成する結合の何れかが単一結合または二重結合である ことができ、そして炭素環式環は独立して0〜4個のR10またはR10aにより置換 されている)の10員の飽和、部分的に飽和または芳香族二環式炭素環式環、 (c)式 (式中、炭素環式環を形成する結合の何れかが単一結合または二重結合である ことができ、そして炭素環式環は独立して0〜4個のR10またはR10aにより置換 されている)の9員の飽和、部分的に飽和または芳香族二環式炭素環式環 からなる群から選択されたものである請求項1記載の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩またはプロドラッグ形態。 8.R31が、 (式中、点線の結合は、単一結合または二重結合でありそしてR31は独立して 0〜3個のR10またはR10aにより置換されていてもよい)から選択さ れたものであり; n″が0または1であり; n′が0〜2である請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩 またはプロドラッグ形態。 9.R1およびR22が独立してフェニル、ベンジル、フェネチル、フェノキシ、ベ ンジルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C5アルキル、C3〜 C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメチル、C7〜C10アリールアルキル、C1 〜C5アルコキシ、-CO2R13、-C(=O)NHOR13a、-C(=O)NHN(R13)2、=NOR13、-B(R34 )(R35)、C3〜C6シクロアルコキシ、-OC(=O)R13、-C(=O)R13、-OC(=O)OR13a、-OR13 、-(C1〜C4アルキル)-OR13、-N(R13)2、-OC(=O)N(R13)2、-NR13C(=O)R13、-NR13 C(=O)OR13a、-NR13C(=O)N(R13)2、-NR13SO2N(R13)2、-NR13SO2R13a)-SO3H、-S O2R13a、-S(=O)R13a、-SR13、-SO2N(R13)2、C2〜C6アルコキシアルキル、メチレ ンジオキシ、エチレンジオキシ、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4ハロアルコキシ、 C1〜C4アルキルカルボニルオキシ、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルキル カルボニルアミノ、-OCH2CO2H、2-(1-モルホリノ)エトキシ、C1〜C4アルキ ル(アルキルは、-N(R13)2、-CF3、NO2または-S(=O)R13aで置換されている)か ら選択されたものである請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩 またはプロドラッグ形態。 10.式(II)のフェニル環がさらに0〜3個のR10により 置換されている 式 (II) 〔式中、 R10は、独立してH、C1〜C8アルキル、フェニル、ハロゲンまたはC1〜C4ア ルコキシから選択されたものであり; R1は、H、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジルまたはフェニル-(C1〜C4) アルキルであり; R2はHまたはメチルであり; R13は独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アル キルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10ア ルコキシアルキルから選択されたものであり; R13aはC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロ アルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキシア ルキルであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基は、また、一緒にな って-(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14は、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; Jは、β-Alaまたは構造-N(R3)C(R4)(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性 体アミノ酸であり; R3はHまたはCH3であり; R4はHまたはC1〜C3アルキルであり; R5はH、C1〜C8アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルキルメ チル、C1〜C6シクロアルキルエチル、フェニル、フェニルメチル、CH2OH、CH2SH 、CH2OCH3、CH2SCH3、CH2CH2SCH3、(CH2)sNH2、(CH2)sNHC(=NH)(NH2)、-(CH2)sN HR16(式中、s=3〜5である)であり; R16は、アミン保護基、1〜2個のアミノ酸またはアミン保護基で置換され た1〜2個のアミノ酸から選択されたものであり; R3およびR5はまた、一緒になって-CH2CH2CH2-を形成していてもよく;また R4およびR5は、また一緒になって-(CH2)u-(式中、u=2〜5)を形成して いてもよく; Kは、構造-N(R6)CH(R7)C(=O)-のL-異性体アミノ酸であり; R6はHまたはC1〜C8アルキルであり; R7は、 -(CH2)rX(式中r=3〜6)、 -(CH2)mS(CH2)2X(式中、m=1または2)、 -(C3〜C7アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)、 -(CH2)m-O-(C1〜C4アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)(式中、m=1または 2)、 -(CH2)m-S-(C1〜C4アルキル)-NH-(C1〜C6アルキル)(式中、m=1または 2)であり; Xは、-NH2または-NHC(=NH)(NH2)であり; R6およびR7は、また一緒になって (式中nは0または1でありそしてXは-NH2または-NHC(=NH)(NH2)であ る)を形成していてもよく; Lは、-Y(CH2)vC(=O)-(式中、YはNH、OまたはSであり、そしてvは1ま たは2である)であり; Mは、構造 〔式中、q′は0〜2であり、 R17はH、C1〜C3アルキルであり、 R8は、-CO2R13である〕のD-異性体またはL-異性体のアミノ酸であり; R13bは、 (a)C2〜C8アルキル、 (b)C2〜C8アルキニル、 (c)(i)場合によっては独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1 〜C5アルコキシ、NO2、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON( R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された 1〜2個の置換基により置換されていてもよいアリール、 (ii)C3〜C8シクロアルキル で置換されたC1〜C8アルキル (e)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、NO2 、-S(O)0-2(C1〜C5アルキル)、OH、N(R13)2、CO2R13、CON(R13)2または-CvFw( 式中、v=1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択され た1〜2個の置換基で置換されたアリール、 (f)独立してC1〜C4アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C5アルコキシ、 フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、NO2、CN、CO2R13、CON(R13)2、N(R36) COR36、モルホリノ、2-(1-モルホリノ)エトキシ、N(R13)2、N+(R13)3、OCOC H3、CF3、S(O)0-2R13aから選択された1〜2個の置換基で置換されたC2〜C8アル キル、アルケニルまたはアルキニル、 (g)CH(R36)OR38、 (h)CH(R36)OC(=O)R37、 (i)CH(R36)OC(=O)OR38、 (j)CH(R36)OC(=O)N(R37)2、 (k)CH(R36)CO2R37 から選択されたものであり; R36は独立してH、C1〜C8アルキル、C3〜C10シクロアルキル、フェニルまた はベンジルから選択されたものであり; R37は、 (a)H (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロ アルキルは独立して、 (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N (R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw= 1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N (R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v =1〜3およびw=1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたア リール から選択されたものであり; R39は (a)H (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロ アルキルは独立して、 (i)C1〜C6アルキル、 (ii)C1〜C6アルコキシ、 (iii)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ 、NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-O H、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N (R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R40は、H、C1〜C5アルキルまたはベンジルである〕の請求項1記載の化合 物またはその医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ形態。 11.式(II)のフェニル環が0〜2個のR10またはR10aで置換されている上記式 (II) 〔式中、 R10またはR10aは、独立してH、C1〜C8アルキル、フェニル、ハロゲ ンまたはC1〜C4アルコキシから選択されたものであり; R1はHであり; R2はHであり; R13は独立してH、C1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アル キルシクロアルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10ア ルコキシアルキルから選択されたものであり; R13aはC1〜C10アルキル、C3〜C10シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロ アルキル、アリール、-(C1〜C10アルキル)アリールまたはC3〜C10アルコキシア ルキルから選択されたものであり; 2個のR13基が単一のNに結合している場合は、該R13基は、また、一緒にな って-(CH2)2-5-または-(CH2)O(CH2)-を形成していてもよく; R14は、OH、H、C1〜C4アルキルまたはベンジルであり; Jは、β-Alaまたは式-N(R3)CH(R5)C(=O)-のL-異性体またはD-異性体アミ ノ酸であり; R3はHでありそしてR5はH、CH3、CH2CH3、CH(CH3)2、CH(CH3)CH2CH3、CH2C H2CH3、CH2CH2CH2CH3、CH2CH2SCH3、CH2CH(CH3)2、(CH2)4NH2、(C3〜C5アルキル )NHR16であるか、または R3はCH3でありそしてR5はHであるか、または R3およびR5は、また、一緒になって-CH2CH2CH2-を形成していてもよく; R16は、アミン保護基、1〜2個のアミノ酸またはアミン保護基で置換され た1〜2個のアミノ酸から選択されたものであり; Kは、式-N(CH3)CH(R7)C(=O)-(式中、R7は-(CH2)3NHC(=NH)(NH2)である) のL-異性体アミノ酸であり; Lは、-NHCH2C(=O)-であり; Mは、構造 〔式中、q′は1であり、R4はHまたはCH3であり、R17はHでありそしてR8は- CO2R13bである)のD-異性体またはL-異性体アミノ酸であり; R13bは、独立して -CH(R36)OC(=O)R37; -CH(R36)OC(=O)OR38 から選択されたものであり; R36はC1〜C4の線状アルキルまたはHであり; R37は、 (a)H、 (b)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (c)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 NO2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH 、-N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw =1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R38は、 (a)C1〜C8アルキルまたはC3〜C8シクロアルキル(該アルキルまたはシクロ アルキルは、独立して (i)C1〜C4アルキル、 (ii)C3〜C8シクロアルキル、 (iii)C1〜C5アルコキシ、 (iv)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、N O2、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、 -N(R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw= 1〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択された1〜2個の基で置換されている)、 (b)独立してハロゲン、フェニル、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、NO2 、-S(C1〜C5アルキル)、-SO(C1〜C5アルキル)、-SO2(C1〜C5アルキル)、-OH、-N (R13)2、-CO2R13、-C(=O)N(R13)2または-CvFw(式中、v=1〜3およびw=1 〜(2v+1))から選択された0〜2個の基で置換されたアリール から選択されたものであり; R39はC1〜C4アルキル、ベンジルまたはフェニルである〕の請求項10記載の 化合物またはその医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグ形態。 12.R1およびR2が、独立してH、メチルから選択されたものであり; JがD-Val、D-2-アミノ酪酸、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pro、D-Ser、 D-Lys、β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Phe、D-Tyr、Ala 、Nε-p-アジドベンゾイル-D-Lys、Nε-p-ベンゾイルベンゾイル-D-Lys、Nε- トリプトファニル-D-Lys、Nε-o-ベンジルベンゾイル-D-Lys、Nε-p-アセチル ベンゾイル-D-Lys、Nε-ダンシル-D-Lys、Nε-グリシル-D-Lys、Nε-グリシル- p-ベンゾイルベンゾイル-D-Lys、Nε-p-フェニルベンゾイル-D-Lys、Nε-m- ベンゾイルベンゾイル-D-Lys、Nε-o-ベンゾイルベンゾイル-D-Lys、D-ノルバ リンから選択されたものであり; KがNMeArg、Argから選択されたものであり; LがGly、β-Ala、Alaから選択されたものであり; Mが Asp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル) ; Asp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステ ル); Asp-(ジメチルアミノエチルエステル); Asp-(ジエチルアミノエチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メ チルエステル); Asp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン-4-イ ル)メチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イル) メチルエステル);および Asp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチルエス テル) から選択されたものである請求項10記載の化合物またはその医薬的に許容し得 る塩。 13. R1およびR2は、独立してH、メチルから選択されたものであり; JがD-Val、D-2-アミノ酪酸、D-ノルバリン、D-Leu、D-Ala、Gly、D-Pro 、D-Ser、D-Lys、β-Ala、Pro、Phe、NMeGly、D-Nle、D-Phg、D-Ile、D-Phe、D- Tyr、Alaから選択されたものであり; KがNMeArgから選択されたものであり; LがGlyであり; Mが Asp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステル); Asp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル) ; Asp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル); Asp-(ジメチルアミノエチルエステル); Asp-(ジエチルアミノエチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イル)メ チルエステル); Asp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン-4-イ ル)メチルエステル); Asp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4-イル) メチルエステル);および Asp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチルエス テル) から選択されたものである請求項10記載の化合物またはその医薬的に許容し得 る塩。 14.R1およびR2が、Hであり;JがD-Valであり:KがNMeArgであり;LがGlyで あり;そしてMがAsp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル)である式(II )の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ り;そしてMがAsp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル) である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル)である式(II )の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル)である式 (II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル)である式(II)の 化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル)である式 (II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエステル)である 式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチルエステル) である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエステル)であ る式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステル)である式 (II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチル エステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル )である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエス テル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル) である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(ジメチルアミノエチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり:KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(ジエチルアミノエチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり:KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2-オン-4-イ ル)メチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペンテン-2-オン -4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン-2-オン-4- イル)メチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-Valであり;KがNMeArgであり;LがGlyであ りそしてMがAsp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エチ ルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(メチルカルボニルオキシメチルエステル)であ る式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(エチルカルボニルオキシメチルエステル)であ る式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(t-ブチルカルボニルオキシメチルエステル)で ある式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり: LがGlyでありそしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステ ル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(メチルカルボニルオキシ)エチルエステル )である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり: LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(エチルカルボニルオキシ)エチルエステル )である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(t-ブチルカルボニルオキシ)エチルエス テル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エチル エステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり: LがGlyでありそしてMがAsp-(i-プロピルオキシカルボニルオキシメチルエス テル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(シクロヘキシルカルボニルオキシメチルエステ ル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(t-ブチルオキシカルボニルオキシメチルエステ ル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(i-プロピルオキシカルボニルオキシ)エ チルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ) エチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(t-ブチルオキシカルボニルオキシ)エチ ルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(ジメチルアミノエチルエステル)である式(II )の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(ジエチルアミノエチルエステル)である式(II )の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-メチル-シクロペンテン-2- オン-4-イル)メチルエステル)である式(II) の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-((5-(t-ブチル)-1,3-ジオキサ-シクロペン テン-2-オン-4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-((1,3-ジオキサ-5-フェニル-シクロペンテン- 2-オン-4-イル)メチルエステル)である式(II)の化合物; R1およびR2がHであり;JがD-2-アミノ酪酸であり;KがNMeArgであり; LがGlyでありそしてMがAsp-(1-(2-(2-メトキシプロピル)カルボニルオ キシ)エチルエステル)である式(II)の化合物からなる群から選択された請求 項10記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩。 15.請求項1〜14記載の化合物の治療的に有効な量を、治療を必要とする宿主に 投与することからなる血栓塞栓症疾患の治療方法。 16.請求項1〜14記載の化合物の治療的に有効な量および医薬的に許容し得る担 体からなる医薬組成物。 17.請求項1〜14記載の血栓溶解化合物の治療的に有効な量を治療を必要とする 宿主に投与することからなる血餅を溶解する方法。 18.請求項1〜14記載の化合物の治療的に有効な量および経口的に活性な抗凝固 剤の治療的に有効な量を治療を必要とする宿主に投与することからなる血栓塞栓 症疾患の治療方法。 19.経口的に活性な抗凝固剤がワルファリンおよびヘパリンからなる群から選択 されたものである請求項18記載の方法。 20.請求項1〜14記載の抗血小板化合物の治療的に有効な量および第二の抗血小 板剤の治療的に有効な量を治療を必要とする宿主に投与すること からなる血栓塞栓症疾患の治療方法。 21.第二の抗血小板剤がアスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、スリンダ エ、インドメタシン、メフェナメート、ドロキシカム、ジクロフェナック、スル フィンピラゾン、ピロキシカムおよびチクロピジンからなる群から選択されたも のである請求項20記載の方法。 22.請求項1〜14記載の化合物の治療的に有効な量およびトロンビン阻害剤の治 療的に有効な量を治療を必要とする宿主に投与することからなる血栓塞栓症疾患 の治療方法。 23.トロンビン阻害剤がヒルジン、ヒルジン類似体またはアルガトロバンからな る群から選択されたものである請求項22記載の方法。 24.請求項1〜14記載の化合物の治療的に有効な量および第二の血栓溶解剤の治 療的に有効な量を治療を必要とする宿主に投与することからなる血栓塞栓症疾患 の治療方法。 25.第二の血栓溶解剤が組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラ ーゼ、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼからなる群から選択されたもので ある請求項24記載の方法。
JP6522195A 1993-03-29 1994-03-28 血小板糖タンパク質▲II▼b/▲III▼aの阻害剤として有用な環状化合物 Ceased JPH08508498A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US3844893A 1993-03-29 1993-03-29
US08/038,448 1993-03-29
PCT/US1994/003223 WO1994022910A1 (en) 1993-03-29 1994-03-28 CYCLIC COMPOUNDS USEFUL AS INHIBITORS OF PLATELET GLYCOPROTEIN IIb/IIIa

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08508498A true JPH08508498A (ja) 1996-09-10

Family

ID=21900014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6522195A Ceased JPH08508498A (ja) 1993-03-29 1994-03-28 血小板糖タンパク質▲II▼b/▲III▼aの阻害剤として有用な環状化合物

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP0691987A1 (ja)
JP (1) JPH08508498A (ja)
AU (1) AU6415894A (ja)
CA (1) CA2159070A1 (ja)
FI (1) FI954556A0 (ja)
HU (1) HUT72896A (ja)
NO (1) NO953832L (ja)
NZ (1) NZ263456A (ja)
PL (1) PL310896A1 (ja)
WO (1) WO1994022910A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001506603A (ja) * 1996-11-27 2001-05-22 アヴェンティス ファーマシューティカルズ プロダクツ インコーポレイテッド 抗―Xa活性を有する化合物及び血小板凝集拮抗剤化合物を含有する製薬組成物
JP2013510863A (ja) * 2009-11-10 2013-03-28 アレグロ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 細胞接着を阻害するため、またはrgd結合部位に診断用薬もしくは治療薬を送達するための組成物および方法

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU682857B2 (en) * 1993-03-29 1997-10-23 Du Pont Pharmaceuticals Company Novel processes and intermediate compounds for the preparation of platelet clycoprotein IIb/IIIa inhibitors
US5879657A (en) * 1993-03-30 1999-03-09 The Dupont Merck Pharmaceutical Company Radiolabeled platelet GPIIb/IIIa receptor antagonists as imaging agents for the diagnosis of thromboembolic disorders
US6010911A (en) * 1997-04-30 2000-01-04 Medtronic, Inc. Apparatus for performing a heparin-independent high sensitivity platelet function evaluation technique
US6537520B1 (en) 1998-03-31 2003-03-25 Bristol-Myers Squibb Pharma Company Pharmaceuticals for the imaging of angiogenic disorders
GB0623607D0 (en) 2006-11-27 2007-01-03 Haemostatix Ltd Tissue adhesive
JP5649825B2 (ja) 2007-01-31 2015-01-07 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド 安定化させたp53ペプチドおよびその使用法
ES2430067T3 (es) 2007-03-28 2013-11-18 President And Fellows Of Harvard College Polipéptidos cosidos
US11673914B2 (en) 2009-11-10 2023-06-13 Allegro Pharmaceuticals, LLC Peptide therapies for reduction of macular thickening
KR20170058446A (ko) 2010-08-13 2017-05-26 에일러론 테라퓨틱스 인코포레이티드 펩티도미메틱 거대고리
ES2820855T3 (es) 2011-05-09 2021-04-22 Allegro Pharmaceuticals Llc Antagonistas del receptor de integrina y sus métodos de uso
RU2639523C2 (ru) 2011-10-18 2017-12-21 Эйлерон Терапьютикс, Инк. Пептидомиметические макроциклы и их применение
CA2864120A1 (en) 2012-02-15 2013-08-22 Aileron Therapeutics, Inc. Triazole-crosslinked and thioether-crosslinked peptidomimetic macrocycles
CA2862038C (en) 2012-02-15 2021-05-25 Aileron Therapeutics, Inc. Peptidomimetic macrocycles
JP6526563B2 (ja) 2012-11-01 2019-06-05 エイルロン セラピューティクス,インコーポレイテッド 二置換アミノ酸ならびにその調製および使用の方法
CA2961029A1 (en) 2014-09-24 2016-03-31 Aileron Therapeutics, Inc. Peptidomimetic macrocycles and formulations thereof
MX2017003797A (es) 2014-09-24 2017-06-15 Aileron Therapeutics Inc Macrociclos peptidomimeticos y usos de los mismos.
CN107614003A (zh) 2015-03-20 2018-01-19 艾瑞朗医疗公司 拟肽大环化合物及其用途
US10023613B2 (en) 2015-09-10 2018-07-17 Aileron Therapeutics, Inc. Peptidomimetic macrocycles as modulators of MCL-1

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2636066B1 (fr) * 1988-09-02 1991-10-25 Centre Nat Rech Scient Derives de cyclopeptides, utilisables comme inhibiteurs selectifs vis-a-vis de proteases a serine active
US5384309A (en) * 1989-07-17 1995-01-24 Genentech, Inc. Cyclized peptides and their use as platelet aggregation inhibitors
AU6470590A (en) * 1989-10-23 1991-04-26 Smithkline Beecham Corporation Cyclic anti-aggregatory peptides
IL103252A (en) * 1991-09-30 1997-03-18 Du Pont Merck Pharma CYCLIC COMPOUNDS USEFUL AS INHIBITORS OF PLATELET GLYCOPROTEIN IIb/IIIa AND PHARMACEUTICAL COMPOSITIONS CONTAINING THEM

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001506603A (ja) * 1996-11-27 2001-05-22 アヴェンティス ファーマシューティカルズ プロダクツ インコーポレイテッド 抗―Xa活性を有する化合物及び血小板凝集拮抗剤化合物を含有する製薬組成物
JP2013510863A (ja) * 2009-11-10 2013-03-28 アレグロ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 細胞接着を阻害するため、またはrgd結合部位に診断用薬もしくは治療薬を送達するための組成物および方法

Also Published As

Publication number Publication date
HU9502832D0 (en) 1995-11-28
NZ263456A (en) 1996-11-26
HUT72896A (en) 1996-06-28
FI954556A (fi) 1995-09-26
CA2159070A1 (en) 1994-10-13
NO953832D0 (no) 1995-09-28
EP0691987A1 (en) 1996-01-17
FI954556A0 (fi) 1995-09-26
WO1994022910A1 (en) 1994-10-13
PL310896A1 (en) 1996-01-08
NO953832L (no) 1995-11-28
AU6415894A (en) 1994-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08508498A (ja) 血小板糖タンパク質▲II▼b/▲III▼aの阻害剤として有用な環状化合物
JP3042887B2 (ja) 血栓塞栓症疾患を診断するための像形成剤としての放射線標識された血小板GP▲II▼b/▲III▼a受容体アンタゴニスト
EP0625164B1 (en) CYCLIC COMPOUNDS USEFUL AS INHIBITORS OF PLATELET GLYCOPROTEIN IIb/IIIa
RU2157379C2 (ru) Циклопептиды, способ их получения, содержащая их фармацевтическая композиция, способ ее получения
JP3281370B2 (ja) 血小板凝集阻害剤
CZ397991A3 (en) Cyclic anti-aggregation peptides
US5635477A (en) Cyclic compounds useful as inhibitors of platelet glycoprotein IIB/IIIA
JP3711154B2 (ja) 一般式iのシクロペプチド
JP2002521386A (ja) ウロキナーゼおよび血管形成のインヒビター
JP2000505471A (ja) フィブリノーゲン受容体拮抗物質
EP0570507A1 (en) Anti-aggregatory peptides containing an aromatic ester or amide
US5849693A (en) Cyclic compounds linked by a heterocyclic ring useful as inhibitors of platelet glycoprotein IIb/IIIa
JPH07504155A (ja) ブラジキニンアンタゴニストペプチド
JPH07501057A (ja) フィブリノーゲン・アンタゴニスト用c8−環状ペプチド模倣体
US6056958A (en) Method of treatment of arterial and venous thromboembolic disorders
US5681926A (en) Thrombin receptor binding peptides
WO1995023811A1 (en) Novel carbocyclic compounds which inhibit platelet aggregation by interaction with the gpiib/iiia receptor complex
US5817749A (en) Processes and intermediate compounds for the preparation of platelet glycoprotein IIb/IIIa inhibitors
RU2096415C1 (ru) Циклические пептиды или их фармацевтически приемлемые соли, фармацевтическая композиция
JPH05504559A (ja) メルカプタンまたはスルフィド基含有の抗―凝集ペプチド
JPH069687A (ja) 新規ペプチドおよびそれを用いた血小板凝集阻害剤

Legal Events

Date Code Title Description
A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20040106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040127