【発明の詳細な説明】
5α−還元酵素阻害剤としてのインドール誘導体
技術分野
本発明は新規なインドール誘導体およびその医薬上許容される塩に関する。更
に詳細には、テストステロン5α−還元酵素に対する阻害作用のような薬理学的
作用を有する新規なインドール誘導体およびその医薬上許容される塩、その製造
方法、それを含有する医薬組成物、並びに医薬用途に関する。
背景技術
インドール誘導体がテストステロン5α−還元酵素が介在する疾患に対して、
有効であることはこれまでに知られている。しかしながら、一層強い効果を有す
るテストステロン5α−還元酵素阻害剤が求められている。
発明の開示
従って、本発明の目的は、テストステロン5α−還元酵素阻害剤として有用な
、新規なインドール誘導体およびその医薬上許容される塩を提供することにある
。
本発明の他の目的は、前記インドール誘導体またはその塩の製造方法を提供す
ることにある。
本発明の更なる目的は、前記インドール誘導体または医薬上許容される塩を有
効成分として含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明のまた更なる目的は、ヒトまたは動物において脱毛症、座瘡および前立
腺症のようなテストステロン5α−還元酵素が介在する疾患を治療または予防す
るのに有用な、テストステロン5α−還元酵素阻害剤のような薬としての前記イ
ンドール誘導体または医薬上許容される塩の用途を提供することにある。
本発明のインドール誘導体は新規であり、次式(I):
〔式中、R1はカルボキシまたは保護されたカルボキシ、
R2は低級アルキル、ハロ(低級)アルキルまたはフェニル、
R3は低級アルキル、
R4は水素原子またはハロゲン、および
Aは低級アルキレンを示し、
但し、R2が低級アルキルの時は、R4はハロゲンである。〕
で表される。
本発明によると、目的化合物(I)およびその塩は次の製法により製造される
。製造法1
製造法2
製造法3
製造法4
(式中、R1、R2、R3、A、XおよびYはそれぞれ上記と同意義であり、
W1は脱離基、
W2およびW3はそれぞれ酸残基を示す。)
化合物(I)の適切な塩は、医薬上許容される慣用の無毒性塩であればよく、
塩基との塩または酸付加塩が挙げられる。アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩、セシウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、
マグネシウム塩)、およびアンモニウム塩のような無機塩基との塩;有機アミン
塩(例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン
塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジ
ルエチレンジアミン塩)のような有機塩基との塩;無機酸付加塩(例えば、塩酸
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩);有機カルボン酸またはスルホン酸付加
塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、
メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩);お
よび塩基性または酸性アミノ酸(例えば、アルギニン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸)との塩が例示される。これらのうち好ましい例は、酸付加塩である。
製造法1〜4中の化合物(I−a)、(I−b)、(II)、(III)、(IV)
、(V)、(VI)および(VII)の塩の適切な例は、目的化合物(I)で例示し
たものを参照すればよい。
本明細書の前記または後記の記載において、本発明の範囲に包含される種々の
定義の適切な例を以下詳細に説明する。
「低級」とは、特に断りのない限り、炭素数1〜6、好ましくは1〜4を意味
する。
適切な「低級アルキル」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルのような炭素
数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキルであり、好ましくは炭素数1〜4の
アルキルである。
「ハロ(低級)アルキル」とは、1つ、2つまたは3つのハロゲン原子を有す
る。適切な「モノ、ジまたはトリハロ(低級)アルキル」としては、クロロメチ
ル、フルオロメチル、クロロエチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、トリ
フルオロメチル、トリフルオロプロピルおよびトリフルオロメチルプロピルが挙
げられる。
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。
適切な「低級アルキレン」としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンおよびプロピレンのような直鎖
状または分岐鎖状の二価の低級アルカンが挙げられる。
適切な「脱離基」としては、水酸基および水酸基から誘導される反応性基が挙
げられる。
適切な「水酸基から誘導される反応性基」としては、酸残基が挙げられる。
適切な「酸残基」としては、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
)およびアシルオキシ(例えば、アセトキシ、トシルオキシ、メシルオキシ)が
挙げられる。
適切な「保護されたカルボキシ」としては、エステル化されたカルボキシ基が
挙げられる。
「エステル化されたカルボキシ」のエステル部分の適切な例としては、例えば
、低級アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピル
エステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、tert
−ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、1−シクロプロピル
エチルエステル)、これらは適切な置換基を、1つ又はそれ以上有していてもよ
く、例えば、低級アルカノイルオキシ(低級)アルキルエステル〔例えば、アセ
トキシメチルエステル、プロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシメ
チルエステル、バレリルオキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステ
ル、ヘキサノイルオキシメチルエステル、1(または2)−アセトキシエチルエ
ステル、1(または2または3)−アセトキシプロピルエステル、1(または2
または3または4)−アセトキシブチルエステル、1(または2)−プロピオニ
ルオキシエチルエステル、1(または2または3)−プロピオニルオキシプロピ
ルエステル、1(または2)−ブチリルオキシエチルエステル、1(または2)
−イソブチリルオキシエチルエステル、1(または2)−ピバロイルオキシエチ
ルエステル、1(または2)−ヘキサノイルオキシエチル、3,3−ジメチルブ
チリルオキシメチルエステル、1(または2)−ペンタノイルオキシエチルエス
テル〕、低級アルカンスルホニル(低級)アルキルエステル〔例えば、2−メシ
ルエチルエステル〕、モノ(またはジまたはトリ)−ハロ(低級)アルキルエス
テル〔例えば、2−ヨードエチルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエス
テル〕、低級アルコキシカルボニルオキシ(低級)アルキルエステル〔例えば、
メトキシカルボニルオキシメチルエステル、エトキシカルボニルオキシメチルエ
ステル、2−メトキシカルボニルオキシエチルエステル、1−エトキシカルボニ
ルオキシ
エチルエステル、1−イソプロポキシカルボニルオキシエチルエステル〕、フタ
リジリデン(低級)アルキルエステル、または(5−低級アルキル−2−オキソ
−1,3−ジオキソール−4−イル)(低級)アルキルエステル〔例えば、(5
−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエステル、(
5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエステル、
(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)エチルエステ
ル〕;低級アルケニルエステル〔例えば、ビニルエステル、アリルエステル〕;
低級アルキニルエステル〔例えば、エチニルエステル、プロピニルエステル〕;
適切な置換基を1つ又はそれ以上有していてもよいアル(低級)アルキルエステ
ル〔例えば、ベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステル、4−ニトロベ
ンジルエステル、フェネチルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエス
テル、ビス(メトキシフェニル)メチルエステル、3,4−ジメトキシベンジル
エステル、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルエステル〕;適
切な置換基を1つ又はそれ以上有していてもよいアリールエステル〔例えば、フ
ェニルエステル、4−クロロフェニルエステル、トリルエステル、tert−ブチル
フェニルエステル、キシリルエステル、メシチルエステル、クメニルエステル〕
;およびフタリジルエステルが挙げられる。
上記のエステル化されたカルボキシの好ましい例としては、低級アルコキシカ
ルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル
ボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボ
ニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、tert−ペンチル
オキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、1−シクロプロピルエトキシカ
ルボニル)が挙げられる。
R1、R2、R3、A、XおよびYの特に好ましい具体例は、次の通りである。
R1はカルボキシ、および低級アルコキシカルボニル、より好ましくは、C1−C4
アルコキシカルボニル(例えば、エトキシカルボニル)、
R2はC1−C4アルキル(例えば、プロピル、ブチル)、モノまたはトリハロ
(C1−C4)アルキル(例えば、クロロエチル、トリフルオロプロピル)、およ
びフェニル、
R3はC1−C4アルキル(例えば、イソブチル)、
R4は水素、およびハロゲン(例えば、フッ素)、および
AはC1−C4アルキレン(例えば、トリメチレン)。
本発明の目的化合物(I)の製造方法1〜4を以下詳細に説明する。製造法1
目的化合物(I)およびその塩は、化合物(II)またはその塩を化合物(III
)またはその塩と反応させることにより製造することができる。
化合物(II)および化合物(III)の適切な塩は、化合物(I)で例示したも
のを参照すればよい。
この反応は通常アルコール〔例えば、メタノール、エタノール〕、ジクロロメ
タン、ベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチ
ルエーテル、トルエンのような溶媒、または反応に悪影響を与えないその他の溶
媒中で行われる。これらの溶媒は、単独またはこれらの混合物として使用しても
よい。
この反応において、化合物(III)のW1が酸残基であるとき、反応は無機また
は有機塩基の存在下で行ってもよい。塩基の例として、例えば、アルカリ金属水
酸化物〔例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム〕、アルカリ金属炭酸塩〔
例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム〕、アルカリ金属炭酸水素塩〔例えば、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム〕、アルカリ金属水素化物〔例えば、水
素化ナトリウム、水素化カリウム〕、トリ(低級)アルキルアミン〔例えば、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン〕、およびピ
リジンとその誘導体〔例えば、ピコリン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン〕が挙げられる。使用する塩基が液体の場合は、塩基を溶媒として使用するこ
とができる。
化合物(III)のW1が水酸基であるとき、この反応は通常慣用の縮合剤の存在
下で行う。縮合剤の例として、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド;N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド;N−シク
ロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド;N
,N’−ジエチルカルボジイミド;N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;
N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;N,N’
−カルボニル−ビス(2−メチルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−N−
シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N−シクロヘキシルイミン;エトキ
シアセチレン;1−アルコキシ−1−クロロエチレン;亜リン酸トリアルキル;
ポリリン酸エチル;ポリリン酸イソプロピル;オキシ塩化リン(塩化ホスホリル
);三塩化リン;塩化チオニル;塩化オキサリル;ハロギ酸低級アルキル〔例え
ば、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル〕;トリアリールホスフィン〔
例えば、トリフェニルホスフィン〕またはトリ(低級)アルキルホスフィン〔例
えば、トリエチルホスフィン〕、およびアゾジカルボン酸ジ(低級)アルキル〔
例えば、アゾジカルボン酸ジエチル〕との組合せ;2−エチル−7−ヒドロキシ
ベンズイソオキサゾリウム塩;2−エチル−5−(m−スルホフェニル)イソオ
キサゾリウムヒドロキシド分子間塩;1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキ
シ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;N,N’−ジメチルホルムアミ
ドと塩化チオニル、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、およびオキシ塩化
リンなどとの反応によって調製されたいわゆるビルスマイヤー試薬が挙げられる
。
反応温度は重要ではなく、冷却下、室温、或いは加温、または加熱下で反応を
行うことができる。製造法2
目的化合物(I)またはその塩は、化合物(IV)またはその塩を化合物(V)
またはその塩と反応させることにより製造することができる。
この反応は実質的に製造法1と同様にして行うことができ、それ故にこの反応
の反応形式および反応条件〔例えば、溶媒、反応温度〕は、製法1における説明
を参照すればよい。製造法3
目的化合物(I−b)およびその塩は、化合物(I−a)またはその塩をカル
ボキシ保護基の脱離反応に付すことにより製造することができる。
この脱離反応は、例えば、加水分解、還元、ルイス酸を使用する脱離等のよう
な、カルボキシ保護基の脱離に用いられる全ての慣用な方法を適用することがで
きる。カルボキシ保護基がエステルの場合は、加水分解、またはルイス酸を使用
する脱離により脱離させることができる。加水分解は、塩基または酸の存在下で
行うことが好ましい。
適切な塩基としては、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム)、アルカリ土類金属水酸化物(例えば、水酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウム)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム)、アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム)、アルカリ金属炭酸水素塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム)、アルカリ金属酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム)、ア
ルカリ土類金属リン酸塩(例えば、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム)、
およびアルカリ金属リン酸水素塩(例えば、リン酸水素ジナトリウム、リン酸水
素ジカリウム)のような無機塩基;およびトリアルキルアミン(例えば、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン)、ピコリン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−オン、1,4
−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、および1,5−ジアザビシクロ〔5
.4.0〕ウンデセン−5のような有機塩基が挙げられる。塩基を使用する加水
分解は、水中または親水性有機溶媒中、或いはそれらの混合溶媒中で行われるこ
とがしばしばである。
適切な酸としては、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸)、および無
機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸)が挙げられる。この加水分解は通常、
有機溶媒中、水中、またはそれらの混合溶媒中で行われる。
反応温度は重要ではなく、カルボキシ保護基の種類および脱離方法に従って適
宜選択される。
ルイス酸を用いる脱離は、置換または置換されていないアル(低級)アルキル
エステルを脱離するのに好ましく、ルイス酸と化合物(I−a)またはその塩を
反応することにより行われる。ルイス酸の例としては、トリハロゲン化ホウ素(
例えば、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素)、テトラハロゲン化チタン(例えば、
四塩化チタン、四臭化チタン)、テトラハロゲン化スズ(例えば、四塩化スズ、
四臭化スズ)、ハロゲン化アルミニウム(例えば、塩化アルミニウム、臭化アル
ミニウム)、トリハロ酢酸(例えば、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸)が挙
げられる。この脱離反応は、陽イオン捕獲剤(例えば、アニソール、フェノール
)の存在下で行うことが好ましく、通常、ニトロアルカン(例えば、ニトロメタ
ン、ニトロエタン)、ハロゲン化アルキレン(例えば、塩化メチレン、塩化エチ
レン)、ジエチルエーテル、二硫化炭素のような溶媒、または反応に悪影響を与
えないその他の溶媒中で行われる。これらの溶媒は、単独またはこれらの混合物
として使用してもよい。
還元脱離反応は、ハロ(低級)アルキル(例えば、2−ヨードエチル、2,2
,2−トリクロロエチル)エステル、およびアル(低級)アルキル(例えば、ベ
ンジル)エステルのような保護基を脱離するのに好適である。
脱離反応に適用できる還元法としては、金属(例えば、亜鉛、亜鉛アマルガム
)、またはクロム化合物の塩(例えば、塩化クロム、酢酸クロム)、および有機
または無機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、塩酸)を組み合わせて用いる還元
;および慣用の金属触媒(例えば、パラジウム炭素、ラネーニッケル)の存在下
における慣用の接触還元が挙げられる。
反応温度は重要ではなく、通常冷却下、室温、または加温下で反応が行われる
。製造法4
目的化合物(I)またはその塩は、化合物(VI)またはその塩を化合物(VII
)またはその塩と反応させることにより製造することができる。
この反応は実質的に製造法1と同様にして行うことができ、それ故にこの反応
の反応形式および反応条件〔例えば、溶媒、反応温度〕は、製造法1における説
明を参照すればよい。
出発化合物(IV)および(VI)には、新規化合物が含まれており、以下の方法
または従来法により製造することができる。以下の方法および従来法の詳細は、
後記の参考例中に示されている。方法A−(1)
方法A−(2)
方法B
(式中、R1、R2、R3、A、X、Y、W2、およびW3はそれぞれ上記と同意義
であり、W4およびW5はそれぞれ酸残基を示す。)
方法AおよびBは、常法に従って行われる。
本発明の目的化合物(I)は、抽出、沈澱、分画結晶化、再結晶、またはクロ
マトグラフィーのような常法により単離および精製することができる。
このようにして得られた目的化合物(I)は、常法によりその塩に変換するこ
とができる。
本発明の目的化合物(I)は、テストステロン5α−還元酵素阻害剤として有
用であり、前立腺症、前立腺肥大、前立腺癌、脱毛症、多毛症(例えば、女性多
毛症)、アンドロゲン性脱毛症(例えば、男性型禿頭症)、座瘡(例えば、尋常
性座瘡、丘疹)、その他のアンドロゲン過剰症等のテストステロン5α−還元酵
素が介在する疾患に対して有効である。
治療または予防として投与するため、本発明の目的化合物(I)は、有効成分
として当該化合物を含み、経口、非経口、および外用投与に適した有機または無
機の固形、或いは液状賦形剤のような医薬上許容され、実質的に無毒性の担体と
の混合物である慣用の医薬製剤の形態で使用する。医薬製剤としては、錠剤、顆
粒剤、散剤、またはカプセル剤のような固形の形態、または液剤、懸濁剤、シロ
ップ剤、乳剤、リモナーデ剤、またはローション剤のような液状の形態である。
必要に応じて、上記製剤には補助剤、安定化剤、湿潤剤、およびラクトース、
クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、白土、ショ糖、
コーンスターチ、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、ピーナッツ油、オリーブ
油、カカオ脂、およびエチレングリコールのようなその他の慣用の添加剤を含有
していてもよい。
化合物(I)の投与量は、患者の年齢、状態、疾患の種類または症状、使用さ
れる化合物(I)の種類等により変更することができる。一般的に、1日当たり
約0.01mg〜約500mg、またはそれ以上を患者に投与できる。1回平均
の投与量は、本発明の目的化合物(I)の約0.05mg、0.1mg、0.2
5mg、0.5mg、1mg、20mg、50mg、100mgを疾患の治療の
ために用いる。
以下、本発明を詳細に説明するために製造例、および実施例を示す。製造例1
水素化ホウ素ナトリウムを4’−イソブチル−3−クロロプロピオフェノン(
1.12g)のメタノール溶液に攪拌しながら0℃で添加し、混合物を1時間反
応させた。次いで、これに亜リン酸水素カリウムの水溶液を添加し、真空下で濃
縮した。残渣をジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、および食塩水で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1 v/v)に付し、1−(4−イソブ
チルフェニル)−3−クロロプロパノール(1.10g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.90(d,6H,J=7Hz),1.75‐2.4(m,4H),2.48(d
,2H,J=7Hz),3.5‐3.8(m,4H),4.91(dd,1H,J=3Hz,7Hz),7.14(d,2
H,J=8.5Hz),7.28(d,2H,J=7Hz)製造例2
塩化ベンゾイル(7.03g)の塩化メチレン溶液に、塩化アルミニウムを添
加し、混合物を反応させた。10分後、イソブチルベンゼン(6.71g)を反
応混合物に添加した。3時間後、反応混合物に水を加え、塩化メチレンで抽出し
た。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、真空下で留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:塩化メチレン=1:1 v/v)に付し、4’−イソブチルベンゾフェノン
(11.8g)を得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.94(d,6H,J=7Hz),1.75‐2.05(m,1H),2.57(
d,2H,J=7Hz),7.27(d,2H,J=9Hz),7.35‐7.85(m,7H)製造例3
(4−イソブチルフェニル)フェニルメタノールを、製造例1と同様にして、
製造例2で得られた4’−イソブチルベンゾフェノン(10.80g)から得た
。
収率:10.70g
1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(d,6H,J=7Hz),1.7‐1.95(m,1H),2.19(d
,1H,J=4Hz),2.45(d,2H,J=7Hz),5.33(d,1H,J=4Hz),7.11(d,2H,
J=8Hz),7.15‐7.45(m,7H)製造例4
3−フルオロ−4−メチル安息香酸(19.32g)、ヨードメタン(15.
6ml)、および炭酸カリウム(34.6g)のN,N−ジメチルホルムアミド
(150ml)中混合物を室温で14時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液
を酢酸エチルと水の混合物中に注いだ。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣を溶出液として、n−ヘキサン
と酢酸エチル(9:1 v/v)の混合物を用いたシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、3−フルオロ−4−メチル安息香酸メチル(20.13g)を
油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):2.33(s,3H),3.91(s,3H),7.26(t,1H,J=7.5H
z),7.6−7.8(m,2H)製造例5
3−フルオロ−4−メチル安息香酸メチル(20.1g)、N−ブロムスクシ
ンイミド(23.4g)、過酸化ベンゾイル(29mg)の四塩化炭素(200
ml)中混合物を4時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、濾過した。濾液を
濃縮し、残渣を溶出液として、n−ヘキサンと酢酸エチル(40:1 v/v)
の混合物を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(ブロモメ
チル)−3−フルオロ安息香酸メチル(14.7g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):3.94(s,3H),4.52(s,2H),7.48(t,1H,J=7.5H
z),7.7‐7.85(m,2H)製造例6
製造例5で得られた4−(ブロモメチル)−3−フルオロ安息香酸メチル(1
4.57g)、および亜リン酸トリエチル(15.2ml)の混合物を50℃で
30分間窒素雰囲気下で加熱した。次いで温度を200℃まで上昇させ、その温
度を2時間維持した。得られた明黄色の液体を冷却し、溶出液として酢酸エチル
を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、(2−フルオロ−4−メ
トキシカルボニルベンジル)ホスホン酸ジエチル(15.66g)を油状物とし
て得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):1.27(t,6H,J=7Hz),3.26(d,2H,J=22Hz),3.92
(s,3H),4.05(q,4H,J=7Hz),7.4‐7.5(m,1H),7.65‐7.85(m,2H)製造例7
60%水素化ナトリウム−油状分散体(1.16g)のN,N−ジメチルホル
ムアミド(40ml)懸濁液に、製造例6で得られた(2−フルオロ−4−メト
キシカルボニルベンジル)ホスホン酸ジエチル(7.9g)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(40ml)溶液を滴下した。室温で2時間攪拌した後、アセトン
(10.7ml)を添加し、室温で2時間攪拌を続けた。次いで、反応混合物を
氷冷した希釈塩酸中に注いだ。混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機層を
水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣を溶出液
として、n−ヘキサンと酢酸エチル(9:1 v/v)の混合物を用いたシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−フルオロ−4−(2−メチル−1−
プロペニル)安息香酸メチル(4.45g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):1.82(s,3H),1.97(s,3H),3.92(s,3H),6.25
(s,1H),7.30(t,1H,J=7.5Hz),7.65‐7.8(m,2H)製造例8
製造例7で得られた3−フルオロ−4−(2−メチル−1−プロペニル)安息
香酸メチル(8.65g)および10%パラジウム炭素(0.4g)のメタノー
ル(50ml)および1,4−ジオキサン(50ml)中混合物を、水素雰囲気
下、室温にて1時間攪拌した。触媒を濾過して除去し、濾液を濃縮して、3−フ
ルオロ−4−イソブチル安息香酸メチル(8.72g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.92(d,6H,J=7Hz),1.8‐2.05(m,1H),2.57(d
,2H,J=7Hz),3.91(s,3H),7.21(t,1H,J=7.5Hz),7.6‐7.8(m,2H)製造例9
製造例8で得られた3−フルオロ−4−イソブチル安息香酸メチル(8.72
g)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、1.0M水素化アルミニウム
リチウムのテトラヒドロフラン(25ml)溶液を0℃で添加し、混合物を0℃
で2時間攪拌した。反応混合物にテトラヒドロフラン水溶液(THF:水=1:
1 v/v)を、冷却しながら滴下した。得られた混合物を酢酸エチル、および
0.5N塩酸の混合物中に注いだ。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、3−フルオロ−4−イソブチルベンジル
アルコール(7.25g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.91(d,6H,J=7Hz),1.69(t,1H,J=6Hz),1.75
‐2.05(m,1H),2.50(d,2H,J=7Hz),4.67(d,2H,J=6Hz),7.0‐7.3(m
,3H)製造例10
製造例9で得られた3−フルオロ−4−イソブチルベンジルアルコール(7.
04g)、およびトリエチルアミン(32.3ml)のジメチルスルホキシド(
50ml)中混合物に、三酸化硫黄のピリジン錯体(24.6g)のジメチルス
ルホキシド(100ml)の混合物を添加した。混合物を室温にて30分間攪拌
し、酢酸エチル、および0.5N塩酸の混合物中に注いだ。有機層を分離し、水
および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、3−フルオロ−
4−イソブチルベンズアルデヒド(6.90g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.94(d,6H,J=7Hz),1.85‐2.05(m,1H),2.59(
d,2H,J=7Hz),7.33(t,1H,J=7.5Hz),7.5‐7.65(m,2H),9.95(s,1H
)製造例11
臭化プロピルマグネシウムの溶液を、ジエチルエーテル(10ml)、マグネ
シウム(194mg)、および1−ブロモプロパン(0.721ml)を用いて
常法により調製した。3−フルオロ−4−イソブチルベンズアルデヒド(721
mg)のジエチルエーテル(5ml)溶液をグリニャール溶液に滴下し、混合物
を0℃で30分間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液を混合物に添加し、有機層
を分離し、水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残
渣を溶出液として、ヘキサンと酢酸エチル(85:15 v/v)の混合物を用
いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、1−(3−フルオロ−4−イ
ソブチルフェニル)ブタノール(825mg)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.0(m,9H),1.2‐1.55(m,2H),1.6‐2.05
(m,4H),2.49(d,2H,J=7Hz),4.6‐4.7(m,1H),6.95‐7.2(m,3H)製造例12
酸化クロム(VI)(1.46g)をピリジン(20ml)に徐々に添加した。
室温で30分間攪拌した後、1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)ブ
タノール(0.82g)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。混合物に水
を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機溶液を0.5N塩酸、水および食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣を溶出液として、ヘキ
サンと酢酸エチル(25:1 v/v)の混合物を用いたシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、3’−フルオロ−4’−イソブチルブチロフェノン(0
.78g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.05(m,9H),1.65‐2.05(m,3H),2.57(d
,2H,J=7Hz),2.90(t,2H,J=7.5Hz),7.23(t,1H,J=7.5Hz),7.55‐7.7
(m,2H)製造例13
製造例12で得られた3’−フルオロ−4’−イソブチルブチロフェノン(0
.78g)を(+)−B−クロロジイソピノカンフェイル−ボラン(1.34g
)のテトラヒドロフラン溶液に、−20℃で添加した。7時間後、溶媒を留去し
、残渣をジエチルエーテル(20ml)に溶解し、ジエタノールアミン(0.8
0ml)を添加し、混合物を室温で1時間攪拌した。得られた固形物を濾取し、
ジエチルエーテルで洗浄し、濾液を合わせて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液としてヘキサン:酢酸エチル=6:1 v/v)に付
し、
(R)−1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)ブタノール(0.48
g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐1.0(m,9H),1.15‐2.0(m,6H),2.49(d,2
H,J=7Hz),4.64(t,1H,J=6.5Hz),6.95‐7.2(m,3H)製造例14
1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)ペンタノールを、製造例11
と同様にして、3−フルオロ−4−イソブチルベンズアルデヒド(5.70g)
および1−ブロモブタン(6.8ml)から製造した。
収率:7.31g
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐0.95(m,9H),1.15‐1.5(m,2H),1.6‐2.0
(m,4H),2.49(d,2H,J=7Hz),4.55‐4.7(m,1H),6.95‐7.2(m,3H)製造例15
3’−フルオロ−4’−イソブチルバレロフェノンを、製造例12と同様にし
て、製造例14で得られた1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)ペン
タノール(7.25g)から製造した。
収率:6.76g
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.0(m,9H),1.3‐1.5(m,2H),1.6‐1.8(
m,2H),1.8‐2.05(m,1H),2.57(d,2H,J=7Hz),2.92(t,2H,J=7.5Hz
),7.23(t,1H,J=7.5Hz),7.55‐7.7(m,2H)製造例16
(R)−1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)ペンタノールを、製
造例13と同様にして、製造例15で得られた3’−フルオロ−4’−イソブチ
ルバレロフェノン(6.70g)から製造した。
収率:6.02g
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐1.0(m,9H),1.15‐1.5(m,2H),1.6‐2.0(
m,4H),2.49(d,2H,J=7Hz),4.6‐4.7(m,1H),
6.95‐7.2(m,3H)製造例17
4,4,4−トリフルオロ酪酸(4.15g)のジクロロメタン(50ml)
溶液に塩化オキサリル(2.55ml)およびN,N−ジメチルホルムアミドを
数滴添加した。混合物を室温で1時間攪拌した後、溶媒を蒸発させた。残渣をジ
クロロメタン(100ml)に溶解し、次いで塩化アルミニウム(3.89g)
を0℃にて、添加した。混合物を0℃で30分間攪拌した後、イソブチルベンゼ
ン(3.92g)を添加した。混合物を0℃で1時間攪拌し、氷水中へ注いだ。
有機層を分離し、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、および食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発させて、4’−イソブチル−4,4,4−
トリフルオロブチロフェノン(6.80g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.91(6H,d,J=7Hz),1.75‐2.05(1H,m),2.45‐
2.7(4H,m),3.25(2H,t,J=8Hz),7.26(2H,d,J=8Hz),7.39(2H,d,J
=8Hz)製造例18
製造例1と同様の方法に従って、4,4,4−トリフルオロ−1−(4−イソ
ブチルフェニル)ブタノールを得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.90(6H,d,J=7Hz),1.75‐2.4(6H,m),2.48(2
H,d,J=7Hz),4.72(1H,t,J=6.5Hz),7.15(2H,d,J=8Hz),7.25(2H,d
,J=8Hz)実施例1
4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−1−インドリル〕酪酸エチル(2
46mg)、製造例1で得られた1−(4−イソブチルフェニル)−3−クロロ
プロパノール(175mg)、およびトリフェニルホスフィン(202mg)の
テトラヒドロフランおよびトルエンの混合物(9ml)に、アゾジカルボン酸ジ
エチル(0.121ml)を−20℃で加えた。混合物を4時間反応させた後、
反応混合物を真空で蒸留し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出液としてヘキ
サン:酢酸エチル=3:1 v/v)に付し、4−〔3−〔4−〔1−(4−イ
ソブチルフェニル)−3−クロロプロポキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕
酪酸エチル(296mg)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(d,6H,J=7Hz),1.20(t,3H,J=7Hz),1.75
‐1.95(m,1H),2.1‐2.35(m,5H),2.4‐2.6(m,3H),3.55‐3.7(m,1H
),3.75‐3.9(m,1H),4.10(q,2H,J=7Hz),4.23(t,2H,J=7Hz),5.47
(dd,1H,J=4Hz,7Hz),6.94(d,2H,J=9Hz),7.13(d,2H,J=8.5Hz),7.
25‐7.45(m,5H),7.53(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H
)実施例2
実施例1で得られた4−〔3−〔4−〔1−(4−イソブチルフェニル)−3
−クロロプロポキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチル(112mg
)のエタノール(2ml)および1,4−ジオキサン(2ml)混合溶液中に、
1N水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌し
、次いで酢酸エチルおよび0.5N塩酸の混合溶液中に注いだ。有機層を分離し
、水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、留去して、4−〔3−
〔4−〔1−(4−イソブチルフェニル)−3−クロロプロポキシ〕ベンゾイル
〕−1−インドリル〕酪酸(98mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.88(d,6H,J=7Hz),1.75‐1.95(m,1H),2.1‐2
.6(m,8H),3.5‐3.9(m,2H),4.23(t,2H,J=7Hz),5.45(dd,1H,J=4H
z,7Hz),6.94(d,2H,J=9Hz),7.12(d,2H,J=8.5Hz),7.2‐7.45(m,5H
),7.54(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例3
4−〔3−〔4−〔(4−イソブチルフェニル)フェニルメトキシ〕ベンゾイ
ル〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、実施例1と同様にして、製造例3で得ら
れた4−(イソブチルフェニル)フェニルメタノール(397mg)および4−
〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−1−インドリル〕酪酸エチル(527m
g)から製造した。
収率:285mg
1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(d,6H,J=7Hz),1.20(t,3H,J=7Hz),1.7‐
2.0(m,1H),2.1‐2.35(m,4H),2.46(d,2H,J=7Hz),4.10(q,2H,J=7
Hz),4.24(t,2H,J=7Hz),6.29(s,1H),7.04(d,2H,J=9Hz),7.13(d
,2H,J=8Hz),7.2‐7.5(m,10H),7.54(s,1H),7.77(d,2H,J=9Hz),
8.3‐8.4(m,1H)実施例4
4−〔3−〔4−〔(4−イソブチルフェニル)フェニルメトキシ〕ベンゾイ
ル〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様にして、実施例3で得られた4
−〔3−〔4−〔(4−イソブチルフェニル)フェニルメトキシ〕ベンゾイル〕
−1−インドリル〕酪酸エチル(269mg)から製造した。
収率:232mg
1H-NMR(CDCl3,δ):0.88(d,6H,J=7Hz),1.7‐2.0(m,1H),2.1‐2.2
5(m,2H),2.3‐2.5(m,4H),4.23(t,2H,J=7Hz),6.28(s,1H),7.03
(d,2H,J=9Hz),7.12(d,2H,J=8Hz),7.2‐7.5(m,10H),7.54(s,1H
),7.77(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例5
(S)−4−〔3−〔4−〔1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)
ブトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、実施例1と同様にし
て、製造例13で得られた(R)−1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニ
ル)ブタノール(197mg)および4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)
−1−インドリル〕酪酸エチル(281mg)から製造した。
収率:350mg
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.05(m,9H),1.21(t,3H,J=7Hz),
1.3‐1.65(m,2H),1.7‐2.35(m,7H),2.48(d,2H,J=7Hz),4.10(q,2
H,J=7Hz),4.23(t,2H,J=7Hz),5.15(dd,1H,J=5Hz,8Hz),7.92(d,2
H,J=9Hz),6.95‐7.2(m,3H),7.25‐7.45(m,3H),7.53(s,1H),7.74
(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例6
4−〔3−〔4−〔1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)ブトキシ
〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様にして、実施例5で
得られた(S)−4−〔3−〔4−〔1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェ
ニル)ブトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチル(265mg)か
ら製造した。
収率:219mg
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.05(m,9H),1.3‐1.65(m,2H),1.7‐2.3
(m,5H),2.3‐2.5(m,4H),4.25(t,2H,J=7Hz),5.13(dd,1H,J=5Hz
,8Hz),6.91(d,2H,J=9Hz),6.95‐7.15(m,3H),7.25‐7.45(m,3H)
,7.55(s,1H),7.74(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例7
(S)−4−〔3−〔4−〔1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)
ペンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、実施例1と同
様にして、製造例16で得られた(R)−1−(3−フルオロ−4−イソブチル
フェニル)ペンタノール(191mg)および4−〔3−(4−ヒドロキシベン
ゾイル)−1−インドリル〕酪酸エチル(281mg)から製造した。
収率:273mg
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.0(m,9H),1.20(t,3H,J=7Hz),1.25‐1
.6(m,4H),1.75‐2.35(m,7H),2.48(d,2H,J=7Hz),4.10(q,2H,J=7
Hz),4.24(t,2H,J=7Hz),5.13(dd,1H,J=5Hz,8Hz),6.91(d,2H,J=7
Hz),6.95‐7.2(m,3H),7.25‐7.45(m,3H),
7.53(s,1H),7.74(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例8
(S)−4−〔3−〔4−〔1−(3−フルオロ−4−イソブチルフェニル)
ペンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様にし
て、実施例7で得られた(S)−4−〔3−〔4−〔1−(3−フルオロ−4−
イソブチルフェニル)ペンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エ
チル(232mg)から製造した。
収率:197mg
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐1.0(m,9H),1.15‐1.6(m,4H),1.7‐2.3(
m,5H),2.3‐2.5(m,4H),4.23(t,2H,J=7Hz),5.12(dd,1H,J=5Hz,8
Hz),6.91(d,2H,J=9Hz),6.95‐7.2(m,3H),7.25‐7.45(m,3H),7.5
6(s,1H),7.74(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例9
4−〔3−〔4−〔カルボキシ−(4−イソブチルフェニル)メトキシ〕ベン
ゾイル〕−1−インドリル〕酪酸は、4−〔3−〔4−〔カルボキシ−(4−イ
ソブチルフェニル)メトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、
1N水酸化ナトリウムを用いて加水分解することによって得た。
1H-NMR(CDCl3+CD3oD,δ):8.37(m,1H),7.81(d,2H,J=8Hz),7.58
(s,1H),7.53(d,2H,J=8Hz),7.25‐7.5(m,3H),7.20(d,2H,J=8Hz
),7.05(d,2H,J=8Hz),5.69(s,1H),4.29(t,2H,J=7Hz),2.2‐2.4
(m,4H),1.87(m,1H),0.90(d,6H,J=7Hz)実施例10
4−〔3−〔3−〔カルボキシ−(4−イソブチルフェニル)メチルアミノ〕
ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸は、4−〔3−〔3−〔カルボキシ−(4
−イソブチルフェニル)メチルアミノ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸ベ
ンジルを、1,4−ジオキサン中のパラジウム−炭素を用いて、水素添加するこ
とにより得られた。
1H-NMR(CDCl3,δ):8.42(m,1H),7.51(m,1H),7.0‐7.4(m,10H)
,6.80(m,1H),5.10(s,1H),4.18(m,2H),2.40(d,2H,J=7Hz),2.1
‐2.4(m,4H),1.80(m,1H),0.85(d,6H,J=7Hz)実施例11
〔工程1〕:4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−1−インドリル〕酪
酸エチル(12.3g)およびジイソプロピルエチルアミン(7ml)のテトラ
ヒドロフラン(100ml)溶液に、クロロメチルメチルエーテル(5ml)を
加えた。混合物を室温で4時間攪拌し、留去し、酢酸エチル(100ml)に溶
解した。該溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、留去した。残渣を溶
出液として クロロホルムを用いたシリカゲル(500ml)クロマトグラフィ
ーに付し、4−〔3−〔4−(メトキシメトキシ)ベンゾイル〕−1−インドリ
ル〕酪酸エチル(9.27g)を黄色油状物として得た。
〔工程2〕:4−〔3−〔4−(メトキシメトキシ)ベンゾイル〕−1−イン
ドリル〕酪酸エチル(9.20g)のエタノール(50ml)溶液に、1N水酸
化ナトリウム水溶液(30ml)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌し、留去
し、酢酸エチル(100ml)に溶解した。該溶液を5%クエン酸水溶液、およ
び水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、4−〔3
−〔4−(メトキシメトキシ)ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸(7.50
g)を黄色ゴム状物として得た。
〔工程3〕:4−〔3−〔4−(メトキシメトキシ)ベンゾイル〕−1−イン
ドリル〕酪酸(3.67g)のジクロロメタン(30ml)溶液に、ジイソプロ
ピルエチルアミン(3ml)および臭化ベンジル(1.2ml)を加えた。混合
物を室温で16時間攪拌し、留去し、酢酸エチル(50ml)に溶解した。該溶
液を5%クエン酸水溶液および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、留去し
た。残渣を溶出液としてn−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合物を用いたシリカ
ゲル(100g)クロマトグラフィーに付し、4−〔3−〔4−(メトキシメト
キシ)ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸ベンジル(4.50g)を黄色油状
物として得た。
〔工程4〕:トリフルオロ酢酸(10ml)および水(10ml)をジクロロ
メタン(50ml)中の4−〔3−〔4−(メトキシメトキシ)ベンゾイル〕−
1−インドリル〕酪酸ベンジル(4.50g)に加えた。混合物を室温で3日間
攪拌した。混合物を水および炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、留去した。残渣をクロロホルムで溶出しながら、シリカゲル(1
00g)クロマトグラフィーに付し、4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)
−1−インドリル〕酪酸ベンジル(2.56g)を黄色油状物として得た。
〔工程5〕:2−ヒドロキシ−2−(4−イソブチルフェニル)酢酸(1.0
g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液中に、炭酸カリウム(2
.0g)およびヨードエタン(0.5ml)を別々に加えた。混合物を室温で1
6時間攪拌し、氷水中の7%塩酸中に注いだ。有機層を酢酸エチル(20ml)
で抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液、および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を真空で留去し、2−ヒドロキシ−2−(4−イソブチルフェニ
ル)酢酸エチル(1.00g)を油状物として得た。
〔工程6〕:4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−1−インドリル〕酪
酸ベンジル(0.41g)、2−ヒドロキシ−2−(4−イソブチルフェニル)
酢酸エチル(0.24g)、およびトリフェニルホスフィン(0.26g)のト
ルエン(8ml)、およびテトラヒドロフラン(2ml)の混合物の溶液に、ア
ゾジカルボン酸ジエチル(0.71g)を−20℃で加えた。混合物を−20℃
で4時間攪拌し、酢酸(0.1ml)を該混合物に加えた。濾過後、溶媒を減圧
下で留去した。残渣をn−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶出するシリカ
ゲル(50g)クロマトグラフィーに付し、4−〔3−〔4−〔エトキシカルボ
ニル(4−イソブチルフェニル)メトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪
酸ベンジル(0.26g)を得た。
〔工程7〕:4−〔3−〔4−〔エトキシカルボニル(4−イソブチルフェニ
ル)メトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸ベンジル(0.20g)を
エタノール(15ml)に溶解し、10%パラジウム−炭素を加えた。混合物を
水素雰囲気下で室温にて2時間攪拌した。触媒を濾過し、溶媒を留去して黄色油
状物を得た。該油状物をクロロホルムで溶出するシリカゲルクロマトグラフィー
に付し、4−〔3−〔4−〔エトキシカルボニル(4−イソブチルフェニル)メ
トキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を白色粉末として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):8.37(m,1H),7.82(d,2H,J=9Hz),7.56(s,1H
),7.50(d,2H,J=9Hz),7.25‐7.45(m,3H),7.20(d,2H,J=9Hz),7.0
3(d,2H,J=9Hz),5.68(s,1H),4.1‐4.35(m,4H),2.49(d,2H,J=7Hz
),2.38(t,2H,J=7Hz),2.22(m,2H),1.87(m,1H),1.22(t,3H,J=7
Hz),0.90(d,6H,J=7Hz)実施例12
〔工程1〕:塩化ベンジルマグネシウム(2.26g)のジエチルエーテル溶
液に、4’−イソブチルブチロフェノン(3.06g)を加えた。混合物を室温
で1時間攪拌し、次いで塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機層を分離し、水
、および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をヘキサ
ンおよび酢酸エチルの混合物で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、2−(4−イソブチルフェニル)−1−フェニル−2−ペンタノール(2
.73g)を油状物として得た。
〔工程2〕:2−(4−イソブチルフェニル)−1−フェニル−2−ペンタノ
ール(2.72g)のピリジン(30ml)溶液に、塩化チオニル(5ml)を
0℃で加えた。混合物を0℃で1時間攪拌し、氷水中に注ぎ、ジエチルエーテル
で抽出した。有機層を0.5N塩酸および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、濃縮した。残渣をメタノール(15ml)および1,4−ジオキサン(30
ml)の混合物に溶解し、10%パラジウム−炭素を加えた。混合物を水素雰囲
気下で室温にて1時間攪拌した。触媒を除去し、溶媒を留去して、2−(イソブ
チルフェニル)−1−フェニルペンタン(1.64g)を油状物として得た。
〔工程3〕:塩化アルミニウム(755mg)のジクロロメタン(10ml)
懸濁液に塩化オキサリル(0.51ml)を0℃で加えた。混合物を0℃で1時
間攪拌し、次いで、2−(イソブチルフェニル)−1−フェニルペンタン(1.
63g)を加えた。2時間攪拌後、混合物を氷水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽
出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮することにより、4−〔2−
(4−イソブチルフェニル)ペンチル〕ベンゾイル塩化物(1.98g)を油状
物として得た。
〔工程4〕:インドール(2.03g)およびテトラヒドロフラン(20ml
)の混合物に、3M臭化メチルマグネシウム(6.6ml)溶液を加えた。混合
物を室温で1時間攪拌し、次いで、テトラヒドロフラン(20ml)中の4−〔
2−(4−イソブチルフェニル)ペンチル〕ベンゾイル塩化物(1.98g)を
加えた。1時間攪拌後、混合物を氷水中の0.5N塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水、および炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、濃縮した。残渣をヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶出する
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−〔4−〔2−(4−イソブチ
ルフェニル)ペンチル〕ベンゾイル〕インドール(494mg)を固形物として
得た。
〔工程5〕:3−〔4−〔2−(4−イソブチルフェニル)ペンチル〕ベンゾ
イル〕インドール(424mg)、4−ブロモ酪酸エチル(234mg)および
炭酸カリウム(415mg)の混合物を、室温で6時間攪拌した。不溶物を濾去
し、濾液を酢酸エチルおよび水の混合物に注いだ。有機層を分離し、水、および
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をヘキサンおよび
酢酸エチルの混合物で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4
−〔3−〔4−〔2−(4−イソブチルフェニル)ペンチル〕ベンゾイル〕−1
−インドリル〕酪酸エチル(534mg)を油状物として得た。
〔工程6〕:4−〔3−〔4−〔2−(4−イソブチルフェニル)ペンチル〕
ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様の方法で、4−〔3−
〔4−〔2−(4−イソブチルフェニル)ペンチル〕ベンゾイル〕−1−インド
リル〕酪酸エチルから製造した。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.75‐0.95(m,9H),1.05‐1.3(m,2H),1.55‐1.
95(m,3H),2.1‐2.3(m,2H),2.35‐2.5(m,4H),2.7‐3.0(m,3H),4
.25(t,2H,J=7Hz),6.95‐7.15(m,6H),7.25‐7.45(m,3H),7.55(s,
1H),7.67(d,2H,J=8.5Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例13
イソアミルバレロフェノンを、製造例2と同様の方法で、イソアミルベンゼン
および塩化バレリルから製造した。
1−(4−イソアミルフェニル)ペンタノールを、製造例1と同様の方法で、
得られたイソアミルバレロフェノンから製造した。
4−〔3−〔4−〔1−(4−イソアミルフェニル)ペンチルオキシ〕ベンゾ
イル〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、実施例1と同様の方法で、得られた1
−(4−イソアミルフェニル)ペンタノールおよび4−〔3−(4−ヒドロキシ
ベンゾイル)−1−インドリル〕酪酸エチルから製造した。
4−〔3−〔4−〔1−(4−イソアミルフェニル)ペンチルオキシ〕ベンゾ
イル〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様の方法で、得られたエステル
を加水分解することにより製造した。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.85‐1.0(m,9H),1.2‐l.7(m,7H),1.7‐2.3(
m,4H),2.38(t,2H,J=6.5Hz),2.58(t,2H,J=7.5Hz),4.24(t,2H,J=
7Hz),5.13(dd,1H,J=5Hz,8Hz),6.92(d,2H,J=9Hz),7.15(d,2H,J=
9Hz),7.2‐7.45(m,5H),7.54(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4
(m,1H)実施例14
イソアミルベンゼンの代わりにイソプロピルベンゼンを用いた以外は、実施例
13の方法を繰り返すことにより、4−〔3−〔4−〔1−(4−イソプロピル
フェニル)ペンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.91(t,3H,J=7Hz),1.24(d,6H,J=7Hz),1.25
‐1.65(m,4H),1.7‐2.3(m,4H),2.38(t,2H,J=7Hz),2.75‐3.0(m,
1H),4.24(t,2H,J=7Hz),5.14(dd,1H,J=5Hz,7.5Hz),6.93(d,2H,J
=9Hz),7.15‐7.45(m,7H),7.54(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8
.4(m,1H)実施例15
イソアミルベンゼンの代わりに2,2−ジメチルプロピルベンゼンを用いた以
外は、実施例13の方法を繰り返すことにより、4−〔3−〔4−〔1−〔4−
(2,2−ジメチルプロピル)フェニル〕ペンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−
インドリル〕酪酸を得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐0.95(m,12H),1.25‐1.6(m,4H),1.75‐2.
3(m,4H),2.38(t,2H,J=7Hz),2.47(s,1H),4.23(t,2H,J=7Hz),5
.15(dd,1H,J=5Hz,7.5Hz),6.92(d,2H,J=9Hz),7.09(d,2H,J=9Hz)
,7.2‐7.45(m,5H),7.54(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,
1H)実施例16
イソアミルベンゼンの代わりにブチルベンゼンを用いた以外は、実施例13の
方法を繰り返すことにより、4−〔3−〔4−〔1−(4−ブチルフェニル)ペ
ンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐1.0(m,6H),1.2‐1.65(m,8H),1.7‐2.3(
m,4H),2.38(t,2H,J=7Hz),2.48(t,2H,J=7.5Hz),4.23(t,2H,J=7H
z),5.12(dd,1H,J=5Hz,8Hz),6.92(d,2H,J=9Hz),7.14(d,2H,J=8.
5Hz),7.2‐7.45(m,5H),7.53(s,1H),7.72(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4
(m,1H)実施例17
イソアミルベンゼンの代わりにプロピルベンゼンを用いた以外は、実施例13
の方法を繰り返すことにより、4−〔3−〔4−〔1−(4−プロピルフェニル
)ペンチルオキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.8‐1.0(m,6H),1.2‐2.3(m,10H),2.38(t,2
H,J=7Hz),2.56(t,2H,J=7.5Hz),4.24(t,2H,J=7Hz),5.15(dd,1H,
J=5Hz,8Hz),6.92(d,2H,J=9Hz),7.15(d,2H,J=8.5Hz),7.2‐7.45(m
,5H),7.53(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例18
塩化アルミニウム(4.0g)のジクロロメタン(50ml)懸濁液に0℃で
塩化バレリル(3.56ml)を加えた。混合物を0℃にて30分間攪拌した後
、クロロベンゼン(3.68g)を該混合物に加えた。混合物を4時間加熱還流
し、次いで室温まで冷却し、氷水に注いだ。有機層を分離し、水、炭酸水素ナト
リウム水溶液、および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留
去して、4’−クロロバレロフェノン(780mg)を油状物として得た。
1−(4−クロロフェニル)ペンタノールを、製造例1と同様の方法で、得ら
れた4’−クロロバレロフェノンから製造した。
4−〔3−〔4−〔1−(4−クロロフェニル)ペンチルオキシ〕ベンゾイル
〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、実施例1と同様の方法で、得られた1−(
4−クロロフェニル)ペンタノールおよび4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイ
ル)−1−インドリル〕酪酸エチルから製造した。
4−〔3−〔4−〔1−(4−クロロフェニル)ペンチルオキシ〕ベンゾイル
〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様の方法で、得られたエステルから
製造した。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.90(t,3H,J=7Hz),1.2‐1.6(m,4H),1.7‐2.3
(m,4H),2.38(t,2H,J=7Hz),4.24(t,2H,J=7Hz),5.14(dd,1H,J=5
.5Hz,7.5Hz),6.89(d,2H,J=9Hz),
7.2‐7.45(m,7H),7.53(s,1H),7.73(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H
)実施例19
4−〔3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−1−インドリル〕酪酸エチル(2
46mg)、塩化 4−イソブチルベンジル(256mg)および炭酸カリウム
(290mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の混合物を、50
℃にて2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を酢酸エチルおよび水の混合
物に注いだ。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥し、濃縮した。残渣をn−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶出するシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−〔3−〔4−(4−イソブチルベ
ンジルオキシ)ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチル(284mg)を油
状物として得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.91(d,6H,J=7Hz),1.75‐2.0(m,1H),2.1‐2.
3(m,2H),2.39(t,2H,J=7Hz),2.49(d,2H,J=7Hz),4.25(t,2H,J=7
Hz),5.08(s,2H),7.06(d,2H,J=9Hz),7.1‐7.5(m,7H),7.58(s,1
H),7.85(d,2H,J=9Hz),8.3‐8.4(m,1H)実施例20
4−〔3−〔4−〔4,4,4−トリフルオロ−1−(4−イソブチルフェニ
ル)ブトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸エチルを、実施例1と同様
の方法により得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(6H,d,J=7Hz),1.20(3H,t,J=7Hz),1.7‐
2.0(1H,m),2.05‐2.5(10H,m),4.10(2H,q,J=7Hz),4.24(2H,t,J=
7Hz),5.24(1H,t,J=5.5Hz),6.91(2H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=8Hz
),7.2‐7.45(5H,m),7.52(1H,s),7.74(2H,d,J=9Hz),8.3‐8.4(m
,1H)実施例21
4−〔3−〔4−〔4,4,4−トリフルオロ−1−(4−イソブチルフェニ
ル)ブトキシ〕ベンゾイル〕−1−インドリル〕酪酸を、実施例2と同様の方法
により得た。
1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(6H,d,J=7Hz),1.7‐2.0(1H,m),2.05‐2.
5(10H,m),4.24(2H,t,J=7Hz),5.23(1H,t,J=5.5Hz),6.91(2H,d,
J=9Hz),7.13(2H,d,J=8.5Hz),7.2‐7.45(5H,m),7.53(1H,s),7.74
(2H,d,J=9Hz),8.3‐8.4(1H,m)
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C12N 9/99 9152−4B
(72)発明者 田中 洋和
兵庫県宝塚市花屋敷荘園3―10―21