JPH08505317A - 測られた量の流動物質を一吹きの圧縮空気によって放出する可搬式装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 測られた量の流動物質を一吹きの圧縮空気によって放出する装置であって、放出通路（４）を有する本体（１）と、休止位置と駆動位置との間を前記本体（１）に関して移動自在な駆動部材（２）と、この駆動部材（２）をその休止位置に付勢する弾性戻し部材（１９）と、前記流動物質の供給部（３）と、測られた量の前記流動物質を前記供給部（３）から前記放出通路（４）に移動させる供給装置（５，６）と、大気に連通する入口弁（１０，１１）及び前記放出通路（４）に連通する出口弁（１２，１３，１４）を有するポンプ室（８）を備える空気ポンプ（７）とを包含する装置において、前記出口弁は前記駆動部材（２）と一緒に動くように拘束されて弁シリンダ（１３）内を密封状態で滑動する弁ピストン（１２）を包含し、また前記弁シリンダ（１３）は前記放出通路（４）に連通する横方向の出口オリフィス（１４）と前記ポンプ室（８）に連通する頂部端（１３ａ）とを有し、更に前記横方向の出口オリフィス（１４）は前記駆動部材（２）がその駆動位置のすぐ近くでない限りは前記ポンプ室（８）から隔離されるように弁シリンダ（１３）から十分に遠く離されて位置されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 測られた量の流動物質を一吹きの圧縮空気 によって放出する可搬式装置 本発明は、測られた量の流動物質を一吹きの圧縮空気によって放出する可搬式 装置に関する。 本発明の装置によって放出しようとする流動物質は、特に粉体であるが、しか し、液体であってもよい。 本発明は、特に、粉末状の形の調合薬を１回分の投与量ずつ患者の呼吸系統の 粘膜に（口又は鼻を通して）放出する噴霧器の分野に適用することができる。こ の種の噴霧器は、粉体を粘膜上に放出する機能を果すが、粉体を気管支に送る吸 入器とは異なる。すなわち、吸入器にあっては、粉体は患者の呼吸により吸入さ れた空気の流れによって運ばれる。 粉体を粘膜上に放出する目的のために、エアゾール噴霧器を使用することが知 られている。このエアゾール噴霧器において、粉体は容器の中に液化推進ガスと 一緒に収容されており、弁が粉体の放出を開始させて、粉体を液化ガス中に浮遊 させる。そして、液化ガスが、大気圧で膨張することにより気相に戻り、非常に 大きく膨張して、粉体を推進、すなわち放出する。 しかしながら、このようなエアゾール噴霧器は、環境のために安全な推進ガス （フレオン）又は使用者の ために安全な推進ガス（炭化水素）を使用しなければならない欠点がある。また 、粉体を放出する前に、容器を適当に振って、粉体を液化推進ガス中に浮遊させ ることが必要とされる。したがって、もし使用者が容器を振るのを忘れたり、又 は容器を振るのが不十分であったりすると、１回分の投与量の粉体を正確に放出 することができない。 本発明の目的は、このような欠点を除去することにある。 すなわち、本発明によれば、測られた量の流動物質を一吹きの圧縮空気によっ て放出する装置であって、放出通路を有する本体と、休止位置と駆動位置との間 を前記本体に関して移動自在な駆動部材と、この駆動部材をその休止位置に付勢 する駆動部材用弾性戻し部材と、前記流動物質の供給部と、前記駆動部材がその 休止位置から駆動位置に動かされたときに、測られた量の前記流動物質を前記供 給部から前記放出通路に移動させる供給装置と、前記駆動部材に固定された移動 自在な壁を備えたポンプ室を有し、該壁が駆動部材がその休止位置から駆動位置 に動かされたときに前記ポンプ室を圧縮し、また前記ポンプ室が大気に連通する 入口弁及び前記放出通路に連通する出口弁を有し、この出口弁は出口開口と協同 する遮断部材を有し、この遮断部材は、前記駆動部材がその駆動位置のすぐ近く でない限りは前記出口開口をポンプ室から隔離するが、 前記駆動部材がその駆動位置のすぐ近くであるときには前記ポンプ室と出口開口 との間を連通する、空気ポンプとを包含する装置において、前記出口弁は前記駆 動部材と一緒に動くように拘束されて弁シリンダ内を密封状態で滑動する弁ピス トンを包含し、また前記弁シリンダは前記放出通路に連通する横方向の出口オリ フィスと前記ポンプ室に連通する頂部端とを有し、更に前記横方向の出口オリフ ィスは前記駆動部材がその駆動位置のすぐ近くでない限りは前記ポンプ室から隔 離されるように弁シリンダから十分に遠く離されて位置されていることを特徴と する装置、が提供される。 また、本発明の実施例によれば、前記弁シリンダはベントオリフィスを有し、 このベントオリフィスは前記横方向の出口オリフィスがベントオリフィスとポン プ室に連通する弁シリンダの頂部壁との間に位置するように配置されている。こ の場合において、前記ベントオリフィスはダストが弁シリンダ内に侵入するのを 防止するフィルタを備えることができる。 更に、本発明の他の特徴によれば、前記供給装置はその長さに沿う位置部分に 計量くぼみを有する供給ロッドによって構成され、この供給ロッドは前記駆動部 材に固定されているとともに弾性手段により受止め面位置に向って付勢されてお り、供給ロッドがその弾性手段の力に抗して押される前に、前記駆動部材はその 休止位置から所定のストロークに沿って進む。 なお、１つ又はそれ以上の計量くぼみを備えている移動部材を有して、測られ た量の流動物質を供給する供給装置は、次の特許文献、すなわちＷＯ−Ａ−９２ ０５８２３、ＥＰ−Ａ−０ ０６９ ７１５（ＵＳ−Ａ−４５２４ ７６９に 対応する）、ＧＢ−Ａ−２ ０４１ ７６３、ＥＰ−Ａ−０ １６６ ２９４、 ＧＢ−Ａ−２ １６５ １５９、ＥＰ−Ａ−０ ０７９ ４７８、ＵＳ−Ａ−２ ５８７ ２１５、及びＵＳ−Ａ−２ ５８１ １８２に記載されている。 本発明の特定の実施例によれば、前記計量くぼみは、環状の形であるとともに 、前記駆動部材がその駆動位置であるときには前記放出通路内に位置される。 また、本発明の好適な実施例によれば、前記供給ロッドは放出しようとする流 動物質の前記供給部内を滑動し、この供給部は供給ロッドに平行なから動きでも って前記本体のハウジング内を滑動するエンクロージャから成り、弾性手段がこ のエンクロージャを放出通路から離れるように付勢し、またエンクロージャは放 出通路から遠く離れた壁を有し、この壁は供給ロッドが貫通するオリフィスを有 し、更に供給ロッドは前記駆動部材がその休止位置であるときにエンクロージャ の外側に位置する横突起物を有し、この横突起物は、前記駆動部材がその駆動位 置に沿って動かされたときに、エンクロージャがその弾性手段の力に抗して一定 距離動くことによって、前記エンクロージャの壁と干 渉し、またこの横突起物は、前記エンクロージャの壁に横突起物によって十分な 軸方向力が及ぼされたときに、前記エンクロージャの壁のオリフィスを通過でき るように弾性的に収縮するのに十分な可撓性を有している。なお、供給ロッドと 滑動エンクロージャとを有して、測られた量の粉体を供給する装置は、特許文献 ＷＯ−Ａ−９２ ０５８２３によってすでに知られている。 変形例として、前記横突起物に代え、前記放出通路から遠く離れているエンク ロージャの壁が、このエンクロージャの壁に前記横突起物によって十分な軸方向 力が及ぼされたときに、横突起物が前記壁のオリフィスを通過できるように弾性 的に収縮するのに十分な可撓性を有することができる。 本発明の他の特徴及び利益は、添付図面を参照して非限定的な一例として下記 に述べられている本発明の実施例についての詳細な説明から明らかになるであろ う。 図面において、 図１は、本発明の装置の第１実施例の長手方向垂直断面図である。 図２は、図１の右側部分を示す断片的な図である。 図３は、図１の左側部分を示す断片的な図である。 図３ａは、図１の装置の変形例を示す詳細図である。 図４は、図１の左側部分の変形例を示す図である。 図５は、図１の装置の変形例を示す長手方向垂直断面図である。 図６は、図５の装置の変形例を示す垂直断面図である。 これらの図面において、同一又は類似の部分は同一の参照符号によって示され ている。 本発明の装置は、一般に金属で作られているばね及び一般にエラストマー材料 で作られているシール又はガスケットを除いては、一般にプラスチックス材料で モールドされた部品を用いて作ることができる。したがって、下記の説明におい て、本発明の装置の種々の部品の材料については該材料が特別である場合を除い ては一般的には説明しない。 さて、図１を参照するに、本発明の装置は本質的には手で持つのに適当なハウ ジングの形である。ハウジングは、本体１と、この本体１をカバーするキャップ 又はプッシャー２とを包含する。プッシャー２は、図１に示されている休止位置 と、プッシャー２が本体１に可能な限り接近するように動かされた位置である駆 動位置との間を、本体１に関して軸方向に滑動できる。戻しばね１９は、プッシ ャー２をその休止位置に向って付勢する。 キャップ又はプッシャー２は、水平な頂部壁２ａと垂直な側壁２ｂとを包含し 、側壁２ｂは内側リム２ｃを有する端まで下向きに延びている。この内側リム２ ｃは本体１のスタッド又は外側突起物１ａと協同し、突起物１ａは側壁２ｂが戻 しばね１９の力によって本体１から解放されるのを防止する。したがって、これ らのリム２ｃ及び突起物１ａはプッシャー２の休止位置を限定する。 本体１は、一吹きの圧縮空気中に放出しようとする物質の供給部３を包含する 。図１に示される例においては、この物質は粉体３ａである。本発明の装置によ って液体を放出することができるけれども、多くの場合上記の物質は通常粉体で ある。 本体１は、また、放出通路４と、この放出通路４を本体１を越えて延ばす端片 ３５とを包含する。この端片３５は、装置が用いられる使用の目的によって、例 えば粉体を鼻の中に噴霧するか又は口の中に噴霧するかによって、種々の異なる 形状とされる。 本体１は、更に、後で詳細に説明する供給装置を包含する。この供給装置は、 プッシャー２がその休止位置から駆動位置に動かされたときに、供給部３から１ 回分の投与量の粉体３ａを放出通路４に移動させるように構成されている。 最後に、本体１は放出通路４に連通する出口を有する空気ポンプ７を包含する 。この空気ポンプ７は、プッシャー２がその駆動位置に到達したときに、一吹き の圧縮空気を放出通路４に送り込むように構成されている。 図２に一層詳細に示されているように、図１の装置の空気ポンプ７は本体１内 に形成されたポンプシリンダ２２を包含し、このポンプシリンダ２２は底部２２ ａとプッシャー２に接近する開口頂部端２２ｂとの間を垂直方向に延びている。 空気ポンプ７は、また、ポンプシリンダ２２の内部を密封状態で滑動するポンプ ピストン９を包含し、このピストン９とシリンダ２２とは空気で充填されている ポンプ室８を限定する。 図２に示される例においては、ポンプピストン９は管状である。このポンプピ ストン９は、底部端９ａと頂部端９ｂとの間を延びている外側の円筒形壁９ｃを 有する。底部端９ａは、好適には、ポンプシリンダ２２の内部を密封状態で滑動 する１つ又はそれ以上の外周シールリップ９ｇを包含する。また、円筒形壁９ｃ の頂部端９ｂは、環状リム９ｄによって半径方向内向きに延びている。環状リム ９ｄは、それ自体、このリム９ｄから中央ウェブ９ｆまで垂直方向下向きに延び ている内側の円筒形壁９ｅによって構成されているカップと結合するように半径 方向内向きに延びている。更に、プッシャー２の頂部壁２ａは、端面２ｅにまで 垂直方向下向きに延びている円筒形部分２ｄを包含する。この円筒形部分２ｄは ピストン９の内側円筒形壁９ｅの内側と係合し、これらの２つの部品は圧力ばめ 又は他の適当な手段によって互いに固定されている。図２に示されているように 、選択的に、円筒形部分２ ｄはその外側がねじ切りされるとともに、ピストン９の内側円筒形壁９ｅはその 内側がねじ切りされ、これによりこれらの２つの部品は一緒に螺合されるように することができる。組立て後において、ピストン９の環状リム９ｄはプッシャー ２の頂部壁２ａに当接し、ウェブ９ｆと端面２ｅとの間には空間が残されている 。プッシャー２は入口穴２ｃを包含し、この入口穴２ｃは円筒形部分２ｄの中心 部を通して垂直方向に貫通し、大気と前述したウェブ９ｆと端面２ｅとの間に存 在する空間との両方に開口している。 また、ウェブ９ｆは、隆起部分９ｉと、ウェブ９ｆと端面２ｅとの間の空間を ポンプ室８に連通させる１つ又はそれ以上のオリフィス９ｈとを包含する。更に 、円筒形部分２ｄの端面２ｅは、この端面２ｅの穴２ｃの開口を囲繞する環状フ ィレットの形にすることができる弁座１１を包含する。最後に、エラストマー材 料のディスクである弁部材１０は、ウェブ９ｆと端面２ｅとの間の空間内に配置 されている。この弁部材１０の直径は、円筒形壁９ｅの内径よりも小さい。した がって、弁部材１０及び弁座１１は、吸い込みがポンプ室８の内部に生じたとき に空気がポンプ室８に入ることができるようにし、またポンプ室８が加圧された ときには弁部材１０が気密の状態で弁座１１に対し押圧されることにより空気が ポンプ室８から逃げるのを防止するポンプ用入口逆止弁を形成する。 前述したプッシャー２の戻しばね１９は、ポンプシリンダ２２の底部２２ａと ポンプピストン９の環状リム９ｄとの間に取付けられている。 本体１は、また、内側の円筒形壁３４を包含する。この円筒形壁３４は、ポン プシリンダ２２と同心であるとともに、ポンプシリンダ２２の底部２２ａから頂 部端３４ａにまでポンプシリンダ２２の中心を垂直方向上向きに延びている。頂 部端３４ａは、好適には、１つ又はそれ以上の半径方向ノッチ３４ｂを包含する 。円筒形壁３４は、この円筒形壁３４の頂部端３４ａから本体１の底部に開口す る底部端２０にまで下向きに延びている弁シリンダ１３を限定する。この弁シリ ンダ１３の底部端２０には、好適には、ダスト又は不純物が弁シリンダ１３の中 に侵入するのを防止するフィルタ２１が取付けられている。このフィルタ２１は 、適当な種類のフォームフィルタとすることができ、好適には、弁シリンダ１３ と大気との間に少量の損失水頭を生じさせる。フィルタ２１は、本体１に適当な 手段、例えば接着剤により、又は本体１にねじ込み或いは溶接されたリングを使 用してクランプすることにより、固定されている。 弁ピストン１２は、ポンプピストン９のウェブ９ｆにロッド１２ａを介して接 続され、弁シリンダ１３の内部を密封の状態で滑動する。この弁ピストン１２は 、下向きに面する面１２ｂと、上向きに面してポンプ室 ８に接触する面１２ｃとを有する。 使用者が図１〜図３に示される装置を駆動する際には、使用者はプッシャー２ を駆動、すなわち押下げ、これによりプッシャー２はその休止位置からプッシャ ー２の底部が受止められる位置により構成される“駆動”位置にまで下向きに動 く。そして、プッシャー２がその“駆動”位置であるときには、弁ピストン１２ は図２に点線で示されているようにフィルタ２１に接近する。この場合横方向の 出口オリフィス１４が、プッシャー２がその駆動位置であるときに弁ピストン１ ２の頂部面１２ｃによって占有されている位置のすぐ上方に位置するように、弁 シリンダ１３に形成されている。図２に示されるように、この出口オリフィス１ ４は弁シリンダ１３の内部を放出通路４に連通する。 したがって、プッシャー２が駆動されて押下げられると、ポンプ室８の内部は 圧縮され、これにより、入口弁が閉じられ、その後、弁ピストン１２の頂部面１ ２ｃが横方向の出口オリフィス１４を通り過ぎて解放するまで、ポンプ室８内に 収容されている空気が圧縮される。ポンプ室８内に収容されている空気は、それ から、横方向の出口オリフィス１４を通して逃げる。この駆動状態において、ノ ッチ３４ｂは、ポンプピストン９のウェブ９ｆが壁３４の頂部端３４ａに密封状 態で接触しないことを保証し、したがって、ノッチ３４ｂはポンプ室８内に収容 されている圧縮空気が横方向 の出口オリフィス１４を通して自由に逃げることができることを保証する。また 、弁シリンダ１３の底部端２０は、圧縮空気がポンプ室８から放出される前に一 吹きの空気が放出通路４に生じるのを防止するとともに、弁ピストン１２の底部 面１２ｂが横方向の出口オリフィス１４を過ぎた後に弁シリンダ１３内に収容さ れている大量の空気が圧縮されるのを防止する弁を形成する。 プッシャー２が解放されると、プッシャー２の戻しばね１９がポンプピストン ９をその初期の、すなわち休止位置に戻す。この戻りの動きによって、弁ピスト ン１２の頂部面１２ｃは横方向の出口オリフィス１４の上方へ動いて戻り、ポン プ室８が隔離されるとともに、吸い込みがポンプ室８に確立され、これにより、 ポンプの入口弁が開らかれる。そして、ポンプ室８は、プッシャー２がその休止 位置に戻るまでに、空気によって再び充填される。 次に、図３は図１の装置の粉体貯蔵及び供給装置を示す。粉体供給部３は、本 体１内に形成されて頂部端３ｂと漏斗状の底部端３ｃとの間に延びているハウジ ングによって構成されている。供給部３の底部端３ｃは、供給通路２６によって 垂直方向下向きに延ばされており、この供給通路２６は、放出通路４に垂直に交 差しているとともに、本体１の底部に開口している。供給部３の底部端３ｃと放 出通路４との間において、 供給通路２６は高さＨ１を越えて延びている。 供給部３の開口頂部端３ｂにはカップ３６が取付けられており、このカップ３ ６は開口頂部端３６ｄと底部３６ｂとの間を垂直に延びている側壁３６ａを有す る。底部３６ｂは、中央オリフィス３６ｃを包含する。カップ３６は、供給部３ の頂部端３ｂに公知の適当な手段例えば圧力ばめによって、又は係合と溶接によ って、若しくはねじ込みによって取付けられる。図３に示される例においては、 頂部端３ｂはその内側にねじが切られているとともに、カップ３６はその外側に ねじが切られており、したがってカップ３６は供給部３の頂部端３ｂにねじ込ま れるようになっている。 選択的に円形の断面である供給ロッド５は、カップ３６のオリフィス３６ｃ内 及び垂直な供給通路２６内を滑動できるように取付けられている。ロッド５は、 頂部端５ｂと底部端５ｃとの間を垂直に延びている。頂部端５ｂは、装置が図３ に示されているようにその休止位置である間は、カップ３６の頂部端３６ｄより 上方に突出している。また、供給ロッド５の底部端５ｃは、装置がその休止位置 であるときには、供給通路２６内に係合されている。ロッド５は、また、カップ ３６の側壁３６ａの内部に配置されているカラー５ａを包含する。そして、圧縮 ばね２７が、このカラー５ａとカップ３６の底部３６ｂとの間に取付けられて、 供給ロッド５を上向きに、すなわちプッシャー２に向 って付勢している。また、カラー５ａのための受止め面となるスリーブ３７がカ ップ３６の頂部端３６ｂの内部に取付けられて、供給ロッド５の上向きの移動を 制限している。このスリーブ３７は、公知の適当な手段例えば係合とその後に行 われる超音波溶接によって、又は図３に示されるようにねじ込みによって、カッ プ３６に固定される。 供給ロッド５は、また、計量くぼみ６を包含する。この計量くぼみ６は、図３ に示されている例においては、ロッド５の外周部に形成された環状くぼみとされ ている。くぼみ６は、前述した高さＨ１より小さい高さＨ２にわたって底部肩部 ６ａと頂部肩部６ｂとの間を垂直に延びている。 プッシャー２が駆動されて押下げられると、プッシャー２は、その頂部壁２ａ が供給ロッド５の頂部壁５ｂに出合う前に、一定のストロークＡに沿って動き始 める。その後、プッシャー２ａの頂部壁２ａは、供給ロッド５をばね２７による 推力に抗して下向きに動かす。したがって、計量くぼみ６は供給通路２６に向っ て動かされる。計量くぼみ６は、粉体３ａが供給部３内にある限り粉体３ａによ って囲繞されており、したがってくぼみ６は粉体３ａによって充填されている。 くぼみ６が供給通路２６内に進入すると、くぼみ６内に収容されている測られた 量の粉体３ａは、くぼみ６の高さＨ２が高さＨ１よりも小さいことから、供給部 ３と放出通路４との両方から隔離される。その後、くぼみ６は、放出通路４内に 進入し、その結果くぼみ６内の測られた量の粉体３ａはもはやくぼみ６内に保持 されなくなる。くぼみ６の高さＨ２は、好適には、放出通路４の直径又は高さＤ よりも小さいか、又はそれに等しい。その結果として、くぼみ６は放出通路４内 に完全に進入することができる。ロッド５の長さは、プッシャー２がその駆動位 置に到達し、空気ポンプ７によって一吹きの圧縮空気が放出通路４内に生じさせ られたときに、くぼみ６が完全に放出通路４内であるように、決められている。 放出通路４と計量くぼみ６を限定する頂部肩部６ｂとの間の距離をＢで表し、ま た弁ピストン１２の頂部面１２ｃと弁シリンダ１３の横方向の出口オリフィス１ ４との間の距離をＣで表すと、この横方向の出口オリフィス１４は一般的には小 さな直径を有し、また距離Ａ＋Ｂは好適には距離Ｃと実質的に等しくされる。 プッシャー２の駆動位置において、供給ロッド５の底部端５ｃは供給通路２６ の底部分内に、すなわち放出通路４より下に位置されている供給通路２６の部分 内に進入する。ロッド５は通路２６内を密封状態で滑動するので、放出通路４は 、プッシャー２がその駆動位置であるときに、通路２６の底部分にもまた頂部分 にも連通しない。 したがって、プッシャー２がその駆動位置に到達し、 ポンプ７が放出通路４内に端片３５に向って進む一吹きの圧縮空気を生じさせた ときには、この一吹きの圧縮空気は計量くぼみ６内に収容されている粉体３ａを 追い出して、外側に、すなわち本例では患者の口又は鼻の中に運ぶ。 計量くぼみ６の形状は、環状以外の他の形状とすることができる。例えば、図 ３ａに示されるように、計量くぼみ６は円筒形、又は円錐形であって端片３５に 向って広がる穴とすることができ、この穴は放出通路４と平行にして供給ロッド ５を貫通するように形成される。また、図３ａにおいて、供給ロッド５は矩形状 の断面とされているが、しかし、これに限定されるものではなく、特に、ロッド ５の断面は円形とすることもできる。 次に、図５は図１の装置の変形例を示し、この変形例の装置は図１の装置と同 じ方法で作動するので、ここでは詳細には説明しない。ただ、図１の装置と異な り、この変形例においては、供給ロッド５が粉体３ａの供給部３を通過していな い。供給通路２６は、ロッド５用の戻しばね２７を受け入れるハウジング４８に まで上向きに延びている。そして、このハウジング４８内には、ロッド５のカラ ー５ａのための受止め面として働くスリーブ３７が固定されている。供給部３は 、その頂部端３ｂにカバー４９を有し、またその底部端３ａは通路２６に向って 傾斜しているダクトを形成す る。このダクトは、プッシャー２がその休止位置であるときには、計量くぼみ６ によって占有されている位置の通路２６の部分に連通している。本例において、 くぼみ６は放出通路４と平行である穴によって構成されている。この変形例は、 特に、かたまりにくくない粉体、例えば微粒体用に適当である。 次に、図６は図５の装置の変形例を示し、この変形例においては、粉体供給部 ３が装置の正面部ではなくて一側部に設けられている。そして、計量くぼみ６は 、供給ロッド５の一側部に形成されて放出通路４と平行に延びている真直な溝と されている。放出通路４は、ロッド５が放出通路４の一部分に入り込むようにロ ッド５に関して横にオフセットされている。プッシャー２がその駆動位置（下降 位置）であるときには、計量くぼみ６は完全に放出通路４内であり、その結果、 くぼみ６に収容されている粉体は、図１及び図５の空気ポンプと同一の空気ポン プ（図示せず）によって生じられた一吹きの圧縮空気によって運ばれ、放出通路 ４に沿って進む。 次に、図１の装置における、測られた量の粉体を供給する装置の変形例が図４ に詳細に示されている。図１〜図３の例と同じように、測られた量の粉体３ａは 本体１に関して滑動自在に取付けられている供給ロッド５の手段によって、供給 部３から放出通路４へ移動させられる。また、前述したように、ロッド５は計量 くぼみ６を包含し、この計量くぼみ６は本例では環状であって、このロッドの底 部肩部６ａと頂部肩部６ｂとの間に延びている。この図４に示される特別の例に おいては、しかし、頂部肩部６ｂは半径方向に延びておらず、例えばこの頂部肩 部６ｂの下に位置しているロッド５の細い部分に関して１３５°に実質的に等し い開口角度を形成している。 また、図１〜図３の例と異なり、粉体供給部３は、本体１内に形成されたハウ ジングにより直接構成されておらず、本体１の円筒形ハウジング２９に滑動自在 に取付けられているエンクロージャ２８により構成されている。ハウジング２９ は、開口頂部端２９ｅと底部２９ｃとの間に延びている。また、底部２９ｃには 放出通路４に連通するオリフィス２９ｄが貫通して形成されている。更に、ハウ ジング２９は他の部分よりも多少小さな直径を有して、上向きに面する環状肩部 ２９ｂを限定する底部分２９ａを包含する。 エンクロージャ２８は、ハウジング２９内を滑動する円筒形壁２８ｄを有する 。この円筒形壁２８ｄは頂部端２８ｅと底部端との間に延びており、底部端は円 錐形壁２８ａによって下向きに延ばされており、円錐形壁２８ａは更に供給通路 ２６を限定する円筒形壁２８ｂによって下向きに延ばされている。この円筒形壁 ２８ｂはオリフィス２９ａ内を密封状態で滑動でき、その結果、エンクロージャ ２８がそのハウジング２９内を 滑動すると、円筒形壁２８ｂはその少なくとも一部分が放出通路４内に進入する ことができる。また、エンクロージャ２８はその外側において下向きに面してい る環状の支承表面２８ｃを包含する。そして、螺旋状の圧縮ばね３０がハウジン グ２９の底部２９ｃとこの支承表面２８ｃとの間に取付けられて、エンクロージ ャ２８を上向きに付勢している。また、この支承表面２８ｃは、エンクロージャ ２８が下向きにかなり動かされたときに肩部２９ｂと当接し、その結果肩部２９ ｂがエンクロージャ２８のための底部受止め面を限定するようになっている。 また、エンクロージャ２８の開口頂部端２８ｅは、カバー３１によって閉じら れており、このカバー３１は従来公知の適当な手段によって固定されているとと もに、中央オリフィス３３を有している。 更に、開口頂部端４５ｂと底部端４５ｄとの間を軸方向に延びている側壁を包 含するカップ４５が、ハウジング２９の開口頂部端２９ｅに例えばねじ込みによ って取付けられている。このカップ４５は、また、底部端４５ｄの上に位置して いる底部４５ａを包含する。そして、この底部４５ａには中央オリフィス４５ｃ が貫通して形成されている。更に、スリーブ４６がカップ４５の開口頂部端４５ ｄに例えばねじ込みによって取付けられている。供給ロッド５は、底部端５ｃと 頂部端５ｂとの間を垂直方向に延びている。プッシャー ２の休止位置において、図４に示されるように、供給ロッド５の底部端５ｃはエ ンクロージャ２８の供給通路２６内を密封状態で滑動できる。ロッド５の頂部端 ５ｂは半径方向壁５ｄを包含する。そして、この半径方向壁５ｄには本例によれ ばベントオリフィス５ｇが貫通して形成され、また半径方向壁５ｄは外側リム５ ｆを備えている底部端まで円筒形壁５ｅによって垂直方向下向きに延ばされてい る。また、供給ロッド５の戻しばね２７がカップ４５の底部４５ａとロッド５の 半径方向壁５ｄとの間に取付けられている。この戻しばね２７はロッド５を上向 きに付勢し、ロッド５の上向きストロークは外側リム５ｆがスリーブ４６に当接 することによって限定される。 本体１は、また、垂直通路４７を包含する。この垂直通路４７は、放出通路４ と本体１の底部縁との間をロッド５に整列して延びている。 最後に、ロッド５はカバー３１のオリフィス３３内を僅かな隙間を残して滑動 できる。この隙間は、エンクロージャ２８内に収容されている粉体３ａがオリフ ィス３３を通して逃げるのを防止するのに十分なほど小さい。また、ロッド５は 少なくともひとつの横スタッド３２を包含する。この横スタッド３２は、装置の プッシャー２が図４に示される休止位置であるときには、カップ４５の底部４５ ａとカバー３１との間に位置している。 次に、作用について説明する。使用者がプッシャー２を押し下げると、プッシ ャー２の頂部壁２ａは供給ロッド５の頂部端５ｂに接触する前に、所定のストロ ークＡに沿って最初に進む。その後、プッシャー２が連続して押し下げられるこ とにより、供給ロッド５は下向きに動かされる。これにより、スタッド３２がカ バー３１と出会い、その結果として、これらはエンクロージャ２８をばね３０の 力に抗して下向きに動かす。この移動の間、エンクロージャ２８の円筒形壁２８ ｂはオリフィス２９ｄ内を密封状態で滑動し、放出通路４内に進入する。そして 、支承表面２８ｃが肩部２９ｂに当接すると、エンクロージャ２８の移動は停止 される。その結果として、スタッド３２はカバー３１のオリフィス３３を強引に 通過する。このスタッド３２の強引な通過は、スタッド３２が多少フレキシブル であることにより、又はカバー３１が多少フレキシブルであることにより、達成 される。 このスタッド３２がカバー３１のオリフィス３３を強引に通過する瞬間から、 カバー３１がカップ４５の底部端４５ｄにどんとぶつかるまで、ばね３０はエン クロージャ２８に急激な上向きの移動を与える。そして、ちょうどその時、計量 くぼみ６の底部肩部６ａは実質的に円錐形壁２８ａの底部端に位置し、その結果 、エンクロージャ２８に与えた急激な移動及び衝撃によって、エンクロージャ２ ８に収容されていた粉体３ａ が浮遊させられる。その結果、粉体３ａのかたまりは粉砕され、粉体３ａが計量 くぼみ６を最適に充填する。 その後、供給ロッド５はその下向きの移動を続け、図１〜図３の装置における と同じような機能を果す供給通路２６内を滑動する。そして、計量くぼみ６が完 全に放出通路４内になると、プッシャー２はその押下げ位置すなわち駆動位置と なり、ポンプ室８内に収容されている圧縮空気が前述した方法によって放出され る。このような方法により、環状計量くぼみ６内に収容されている測られた量の 粉体３ａが、ポンプ室８からやって来る一吹きの圧縮空気の作用によって放出通 路４を通して放出される。 使用者がプッシャー２を解放すると、プッシャー２は戻しばね１９からの駆動 力によってその休止位置に戻り、供給ロッド５もばね２７からの駆動力によって その休止位置に戻る。この戻りの動きの間、スタッド３２はばね２７からの駆動 力によってオリフィス３３を強引に通過して戻る。 図４に点線で示されているように、選択的に、フレキシブルな薄膜５０をロッ ド５とカバー３１又はエンクロージャ２８に密封した方法で固定し、これにより カバー３１とロッド５との間のシールを改良することができる。 また、以上述べたすべての実施例において、供給ロッド５の配置及び／又はポ ンプピストン９の直径を改 作することにより、供給ロッド５をプッシャー２に固定したり又はプッシャー２ に接触するように位置させることができる。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ダ（１３）から十分に遠く離されて位置されていること を特徴とする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 測られた量の流動物質を一吹きの圧縮空気によって放出する装置であって： 放出通路（４）を有する本体（１）と； 休止位置と駆動位置との間を前記本体（１）に関して移動自在な駆動部材（２ ）と； この駆動部材（２）をその休止位置に付勢する駆動部材用弾性戻し部材（１９ ）と； 前記流動物質の供給部（３）と； 前記駆動部材（２）がその休止位置から駆動位置に動かされたときに、測られ た量の前記流動物質を前記供給部（３）から前記放出通路（４）に移動させる供 給装置（５，６）と； 前記駆動部材（２）に固定された移動自在な壁（９）を備えたポンプ室（８） を有し、該壁（９）が駆動部材（２）がその休止位置から駆動位置に動かされた ときに前記ポンプ室（９）を圧縮し、また前記ポンプ室（８）が大気に連通する 入口弁（１０，１１）及び前記放出通路（４）に連通する出口弁（１２，１３， １４）を有し、この出口弁は出口開口（１４）と協同する遮断部材（１２）を有 し、この遮断部材（１２）は、前記駆動部材（２）がその駆動位置のすぐ近くで ない限りは前記出口開口（１４）をポンプ室（８）から隔離するが、前記駆動部 材（２）がその駆動位置のすぐ近くであるときには前記ポンプ室（８）と出口開 口（１４） との間を連通する、空気ポンプ（７）と； を包含する装置において： 前記出口弁は前記駆動部材（２）と一緒に動くように拘束されて弁シリンダ（ １３）内を密封状態で滑動する弁ピストン（１２）を包含し、また前記弁シリン ダ（１３）は前記放出通路（４）に連通する横方向の出口オリフィス（１４）と 前記ポンプ室（８）に連通する頂部端（１３ａ）とを有し、更に前記横方向の出 口オリフィス（１４）は前記駆動部材（２）がその駆動位置のすぐ近くでない限 りは前記ポンプ室（８）から隔離されるように弁シリンダ（１３）から十分に遠 く離されて位置されていることを特徴とする装置。 ２ 請求項１記載の装置において、前記弁シリンダ（１３）はベントオリフィス （２０）を有し、このベントオリフィス（２０）は前記横方向の出口オリフィス （１４）がベントオリフィス（２０）とポンプ室（８）に連通する弁シリンダ（ １３）の頂部壁（１３ａ）との間に位置するように配置されている、装置。 ３ 請求項２記載の装置において、前記ベントオリフィス（２０）はダストが弁 シリンダ（１３）内に侵入するのを防止するフィルタ（２１）を備えている、装 置。 ４ 請求項１〜３のいずれか一項に記載の装置において、前記供給装置（５，６ ）はその長さに沿う位置部分に計量くぼみ（６）を有する供給ロッド（５）によ って構成され、この供給ロッド（５）は前記駆動部材（２）に固定されていると ともに弾性手段（２７）により受止め面位置に向って付勢されており、供給ロッ ド（５）がその弾性手段（２７）の力に抗して押される前に、前記駆動部材（２ ）はその休止位置から所定のストローク（Ａ）に沿って進む、装置。 ５ 請求項４記載の装置において、前記計量くぼみ（６）は、環状の形であると ともに、前記駆動部材（２）がその駆動位置であるときには前記放出通路（４） 内に位置される、装置。 ６ 請求項１〜４のいずれか一項に記載の装置において、前記供給ロッド（５） は放出しようとする流動物質の前記供給部（３）内を滑動し、この供給部（３） は供給ロッド（５）に平行なから動きでもって前記本体（１）のハウジング（２ ９）内を滑動するエンクロージャ（２８）から成り、弾性手段（３０）がこのエ ンクロージャ（２８）を放出通路（４）から離れるように付勢し、またエンクロ ージャ（２８）は放出通路（４）から遠く離れた壁（３１）を有し、この壁（３ １）は供給ロッド（５）が貫通するオリフィス（３３）を有し、更に供給ロッド （５）は前記駆動部材（２）がその休止位置であるときにエンクロージャ（２８ ）の外側に位置する横突起物（３２）を有し、この横突起物（３２）は、前記駆 動部材（２）がその駆動位置に向って動かされたときに、エンクロージャ（２８ ）が その弾性手段（３０）の力に抗して一定距離動くことによって、前記エンクロー ジャ（２８）の壁（３１）と干渋し、またこの横突起物（３２）は、前記エンク ロージャ（２８）の壁（３１）に横突起物（３２）によって十分な軸方向力が及 ぼされたときに、前記エンクロージャ（２８）の壁（３１）のオリフィス（３３ ）を通過できるように弾性的に収縮するのに十分な可撓性を有している、装置。 ７ 請求項１〜４のいずれか一項に記載の装置において、前記供給ロッド（５） は放出しようとする流動物質の前記供給部（３）内を滑動し、この供給部（３） は供給ロッド（５）に平行なから動きでもって前記本体（１）のハウジング（２ ９）内を滑動するエンクロージャ（２８）から成り、弾性手段（３０）がこのエ ンクロージャ（２８）を放出通路（４）から離れるように付勢し、またエンクロ ージャ（２８）は放出通路（４）から遠く離れた壁（３１）を有し、この壁（３ １）は供給ロッド（５）が貫通するオリフィス（３３）を有し、更に供給ロッド （５）は前記駆動部材（２）がその休止位置であるときにエンクロージャ（２８ ）の外側に位置する横突起物（３２）を有し、この横突起物（３２）は、前記駆 動部材（２）がその駆動位置に向って動かされたときに、エンクロージャ（２８ ）がその弾性手段（３０）の力に抗して一定距離動くことによって、前記エンク ロージャ（２８）の壁（３１） と干渋し、また前記放出通路（４）から遠く離れているエンクロージャ（２８） の壁（３１）は、このエンクロージャ（２８）の壁（３１）に前記横突起物（３ ２）によって十分な軸方向力が及ぼされたときに、横突起物（３２）が前記壁（ ３１）のオリフィス（３２）を通過できるように弾性的に収縮するのに十分な可 撓性を有している、装置。