JPH08504000A - 連鋳材の表面の被覆方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、連鋳材が、溶融金属を収容する容器を方向反転なしに貫通案内され、前記容器は、溶融金属浴の液面の下に貫通案内チャネルを有し、前記貫通案内チャネルの中に３相交流磁界により被覆材料溶融金属の中に誘導電流が誘起され、前記誘導電流は、３相交流磁界との相互作用により溶融金属の中に電磁力を発生し、これにより被覆材料溶融金属が束縛保持される、例えば非鉄金属又は鋼のストリップ等の連鋳材表面の被覆方法及び装置に関する。貫通案内チャネル及び容器の中の溶融金属を静めるために、そして、静圧と電磁力との間の平衡を大幅に達成するために、３相交流磁界に容器付近領域内で一定直流磁界又は一定交流磁界が、前記３相交流磁界の方向とは反対の方向で印加され、これにより被覆材料溶融金属の流動が減衰されることが提案される。このために、前記インダクタの上方かつ前記貫通案内チャネル（５）の両側にそれぞれ１つの別の鉄心（３）が設けられ、前記鉄心（３）は、インダクタ巻線（２）に並列に接続され直流又は交流を印加される巻線（４）を設けられている。これに関して単一の図を参照。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 連鋳材の表面の被覆方法及び装置 本発明は、連鋳材が、溶融金属を収容する容器を方向反転なしに貫通案内され 、前記容器は、溶融金属浴の液面の下に貫通案内チャネルを有し、前記貫通案内 チャネルの中に３相交流磁界により被覆材料溶融金属の中に誘導電流が誘起され 、前記誘導電流は、３相交流磁界との相互作用により溶融金属の中に電磁力を発 生し、これにより被覆材料溶融金属が束縛保持される、例えば非鉄金属又は鋼の ストリップ等の連鋳材表面の被覆方法及び装置に関する。 このような方法及び装置は、貫通走行するストリップの被覆に関するソ連発明 者証第１１５７１２５号から公知である。溶融金属被覆材料が、容器の下面に配 置されている貫通案内チャネルから流出することを阻止するために、インダクシ ョン型ポンプの原理が利用される。溶融金属を搬送するこのようなポンプでは、 インダクション作用により発生される力を利用して、溶融金属を磁界により動か し、必要なポンプ圧力を供給する。このようなインダクション型ポンプを容器の 下方に配置し、チャネルの中にインダクション型ポンプにより発生される圧力が 、溶融金属被覆材料の静圧に等しくなるようにすることにより、被覆材料溶融金 属が流出することを阻止できる。このためにインダクタは、３相交流磁界が容器 底面に向かって動き、これにより被覆材料溶融金属が容器中に保持される。 磁界と、溶融金属被覆材料の中に誘起された誘導電流との相互作用により、電 磁力がチャネルの全長にわたりインダクタの領域内に発生する。各横断面の中で チャネルに沿って作用する電磁力の加算により、この力により発生する圧力は、 チャネルに沿って容器底面へ向かって増加する。理論的に、チャネルからの流出 を阻止することは、インダクタ型ポンプのポンプ作用により発生される圧力が容 器の中の静圧に等しくなる長さとすることにより行われる。 しかし実際の上では、貫通案内チャネルの中の電磁作用は、複雑なパターンに 従って行われることが分かった、何故ならば被覆材料は、互いににずれる層を有 する液体であるからである。とりわけ、ストリップ状材料を貫通案内するために 必要な平たく幅広い貫通案内チャネルの中では、電磁力は、チャネル横断面の中 で非一様に分布し、できるだけ一様な力分布が得られるようにインダクタを構成 しないと端部では電磁力は値０まで下降する。 いずれにせよ、容器の流出領域内では貫通案内チャネルの中の磁力が非一様に 分布していることが、被覆材料がチャネルの中央領域内では３相磁界へ向かって 動き、側面領域内では被覆材料による一様な静圧の作用により逆方向に動くこと により分かる。高い流速によりチャネルは、より強い摩耗にさらされる。 本発明の課題は、前述の欠点を除去し、貫通案内チャネル及び容器の中の溶融 金属を静め、静圧力と電磁力との間の平衡を大幅に達成できる冒頭に記載の方法 及び装置を提供することにある。 上記課題は、本発明により、３相交流磁界に容器付近領域内で前記３相交流磁 界の方向とは反対の方向の一定直流磁界又は一定交流磁界が重畳され、これによ り被覆材料溶融金属の流動が減衰されることにより解決される。３相交流磁界に 一定磁界が抗するようにすることにより、電磁力が、とりわけ貫通案内チャネル の容器側入口の領域内で減衰され、これによりこの個所の等しくない力が一様化 される。 前記の方法を実施する連鋳材の表面の被覆装置は、貫通案内チャネルの両側で 被覆材料溶融金属の中に誘導電流を発生する３相交流インダクタを具備し、イン ダクタは、軸方向が垂直である貫通案内チャネルに対して横方向すなわち貫通チ ャネルの側面に平行な水平方向の溝の中に設けられている巻線を有する成層鉄心 を備え、さらにインダクタの上方かつ貫通案内チャネルの両側にそれぞれ１つの 別の鉄心が設けられ、鉄心は、インダクタ巻線に並列に接続され直流又は交流を 印加される巻線を設けられている。これらの付加的な巻線により３相交流磁界に 、本発明の方法による一定磁界を重畳でき、これにより被覆材料がこの領域内で 静まる。 本発明の別の１つの実施例では、直流又は交流を印加される巻線の鉄心が、Ｌ 形に形成され、Ｌの一方の脚部の端面は、インダクタの鉄心に当接し、Ｌの他方 の脚部の端面は、貫通案内チャネルに向いている。Ｌ形に形成され直角に折曲さ れた鉄心により、付加的巻線の磁界は、３相交流磁界による電磁力に相応の反力 が作用するような作用方向に導かれる。 本発明の別の１つの実施例では、Ｌ形鉄心の貫通案内チャネルに向いている脚 部の中央領域が、脚部の側面領域に比して貫通案内チャネルからより遠くに離れ ている。これにより、貫通案内チャネルの中の電磁力の非一様な力分布が考慮さ れる。例えば、貫通案内チャネルの端部では貫通案内チャネルからの脚部の間隔 は、チャネル中央部における貫通チャネルからの間隔の１０％にすぎない。脚部 の端部での間隔から、脚部の中央での間隔への移行は連続的である。 本発明により金属チャネルの寿命が延びるだけでなく、被覆材料の酸化の危険 も低減され、被覆品質が改善される。 本発明の１つの実施例が図面に示されており、この実施例を次ぎに説明する。 耐火性容器Ｂの中に被覆材料としての例えば亜鉛等の溶融金属が入っている。 容器Ｂの底面の中に設けられているセラミック製貫通案内チャネル５を貫通して 下方から上方へ、例えば鋼ストリップＳ等の被覆される物が導かれる。 容器Ｂの底面から突出している軸方向が垂直である貫流チャネル５は両側に、 水平な溝の中に設けられている巻線２を有する成層鉄心１から成るインダクタを 有する。これらの巻線２は、３相交流を印加され、貫通チャネルの両側に水平な 閉回路電流が流れる。両閉回路の電流方向を調整することにより貫通チャネル５ の中に水平な磁界成分が生じる。磁界成分は交流であるので、これにより溶融金 属の中に水平な誘導電流が誘起され、この誘導電流の水平成分とこれに垂直な３ 相交流磁界の水平成分との相互作用により溶融金属の中に発生する電磁力は上方 へ向いている。これにより被覆材料Ｚは、電磁力が被覆材料Ｚの静圧力と平衡状 態にある場合には貫通案内チャネル５から流出することを阻止される。 溶融金属の中に発生された３相交流磁界は、貫通案内チャネルの幅にわたり非 一様である。したがって貫通案内チャネルの底面付近領域内に渦が発生し、これ により溶融金属被覆材料は、この領域内のみならす容器Ｂの中全体にわたり渦流 を発生する。これを阻止するために、インダクタの鉄心１に加えて別の複数の鉄 心３が、容器Ｂとインダクタとの間に設けられ、鉄心３にも巻線４が設けられて いる。しかしこの巻線４には、直流または交流が印加され、貫通案内チャネル内 に一定の磁界が発生する。垂直な貫通案内チャネル５の両側に配設されている巻 線４は水平な閉回路電流が流れる。両側の巻線４の電流方向を調整することによ り、貫通案内チャネル５の中では水平な磁界成分を発生させることができる。さ らに巻線２の電流方向を考慮して巻線４の電流の方向を定めることにより、この 一定磁界は、３相交流磁界と溶融金属の中の誘導電流との相互作用により溶融金 属の中に発生する電磁力とは反対の方向の電磁力を溶融金属の中に発生するよう にできる。これにより、貫通案内チャネル５の上部領域内では溶融金属被覆材料 の渦流が減衰され、溶融金属浴の流動が大幅に低減される。 図面から、付加的巻線４の鉄心３がＬ形に形成され、Ｌの長い方の脚部が貫通 案内チャネル５に当接し、短い方の脚部がインダクタの鉄心１に当接しているの が分かる。 図面の下部に示されているＡ−Ａ切断線に沿って切断して示す横断面図から分 かるように、Ｌ形脚部の端面の中央領域は、端面の側面領域に比して貫通案内チ ャネルの外面からより遠く離れている。これにより、３相磁界による電磁力の非 一様の分布を考慮して、被覆材料への作用を一様化することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｌ Ｖ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＶＮ (72)発明者 ハウプト，ヴェルナー ドイツ連邦共和国、デー 47239 デュイ スブルク、ヴァルデンブルガーシュトラー セ 20 (72)発明者 パラモーノフ，ウラジーミル・エイ ロシア国、107005 モスクワ、バウマンス カヤ ９／23―２ (72)発明者 ティチーニン，アナトーリィ・アイ ロシア国、107005 モスクワ、バウマンス カヤ ９／23―２ (72)発明者 モロズ，アナトーリィ・アイ ロシア国、107005 モスクワ、バウマンス カヤ ９／23―２ (72)発明者 ビルガー，ボリス・エル ラトヴィア国、リガ、ラトヴィアン・アカ デミー・オヴ・サイエンシィズ (72)発明者 フォリフォーロフ，ウラジーミル・エム ラトヴィア国、リガ、シュトラーセ・ケ イ・ヴァルデマラ 147、アパートメント 93 ラトヴィア

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 連鋳材が、溶融金属金属を収容する容器を方向反転なしに貫通案内され、 前記容器は、溶融金属浴の液面の下に貫通案内チャネルを有し、前記貫通案内チ ャネルの中に３相交流磁界により被覆材料溶融金属の中に誘導電流が誘起され、 前記誘導電流は、３相交流磁界との相互作用により溶融金属の中に電磁力を発生 し、これにより被覆材料溶融金属が保持される、連鋳材表面の被覆方法において 、 容器付近領域内で前記３相交流磁界の方向とは反対の方向の一定直流磁界 又は一定交流磁界が、前記３相交流磁界に重畳され、これにより被覆材料溶融金 属の流動が減衰されることを特徴とする連鋳材の表面の被覆方法。 ２． 貫通案内チャネルの両側で被覆材料溶融金属の中に誘導電流を発生する３ 相交流インダクタを具備し、前記インダクタは、貫通案内チャネルに対して横方 向の溝の中に設けられている巻線を有する成層鉄心から成る請求項１の方法を実 施する連鋳材の表面の被覆装置において、 前記インダクタの上方かつ前記貫通案内チャネル（５）の両側にそれぞれ １つの別の鉄心（３）が設けられ、前記鉄心（３）は、インダクタ巻線（２）に 並列に接続され直流又は交流を印加される巻線（４）を設けられていることを特 徴とする請求の範囲第１項に記載の連鋳材の表面の被覆装置。 ３． 直流又は交流が印加される巻線の鉄心（３）が、Ｌ形に形成され、それぞ れのＬの一方の脚部の端面は、インダクタの鉄心（１）に当接し、それぞれのＬ の他方の脚部の端面は、貫通案内チャネル（５）に向いていることを特徴とする 請求の範囲第２項に記載の連鋳材の表面の被覆装置。 ４． Ｌ形鉄心（３）の貫通案内チャネル（５）に向いている脚部の中央領域が 、貫通チャネルの端部領域に比して前記貫通案内チャネル（５）からより遠くに 離れていることを特徴とする請求の範囲第３項に記載の連鋳材の表面の被覆装置 。 ５． 異なる溶融金属被覆材料のために容器（Ｂ）及び貫通案内チャネル（５） が交換可能であることを特徴とする請求の範囲第２項に記載の連鋳材の表面の被 覆装置。