JPH08502900A - サイクリックgmp−結合性、サイクリックgmp−特異的ホスホジエステラーゼの物質および方法 - Google Patents

サイクリックgmp−結合性、サイクリックgmp−特異的ホスホジエステラーゼの物質および方法

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JPH08502900A JP7501012A JP50101295A JPH08502900A JP H08502900 A JPH08502900 A JP H08502900A JP 7501012 A JP7501012 A JP 7501012A JP 50101295 A JP50101295 A JP 50101295A JP H08502900 A JPH08502900 A JP H08502900A
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Abstract

(57)【要約】 本発明により、cGB−PDEと名付けられた、cGMP−結合性、cGMP−特異的ホスホジエステラーゼをコードする新規の精製され単離されたヌクレオチド配列が提供される。さらに本発明によりcGB−PDEポリヌクレオチド産物の組換え産生のための方法および材料ならびにcGB−PDEポリペプチドの酵素活性を修飾する化合物を同定するための方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 サイクリックGMP−結合性、サイクリックGMP−特異的 ホスホジエステラーゼ物質および方法 本出願は、1993年3月27日に提出せる係属中の米国特許番号第08/0 68,051号の一部継続出願である。 本明細書中に記載の実験作業は研究助成金GM15731、DK21723、 DK40029およびGM41269ならびにナショナル・インスティテュート ・オブ・ヘルスにより授与された医科学訓練プログラム助成金GM07347に よって維持された。米国政府は本発明に特定の権利を有する。 発明の分野 本発明は概して、cGB−PDEと名付けたサイクリックグアノシンモノホス フェート−結合性、サイクリックグアノシンモノホスフェー卜特異的ホスホジエ ステラーゼに関し、さらに詳細にはcGB−PDEポリペプチドをコードする新 規な精製され単離されたポリヌクレオチド、cGB−PDEポリヌクレオチドの 組換え製造のための方法および材料、ならびにcGB−PDE活性のモジュレー タを同定するための方法に関する。 背景 サイクリックグアノシンモノホスフェート(cGMP)およびサイクリックア デノシンモノホスフエート(cAMP)などの3’5’サイクリックヌクレオチ ドの対応するヌクレオシド5’モノホスフェートへの加水分解を触媒するサイク リックヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)は、酵素の複合フ ァミリー(complex family)を構成している。サイクリックヌクレオチドの細胞 内濃度をメディエート(mediating)することによって、サイクリックヌクレオ チドセカンドメッセンジャーを含むシグナルトランスダクションにおいてPDE アイソザイムは機能する。 異なる組織ソースから種々のPDEが単離され、今日までに特徴付けされたP DEの多くは、物理化学的性質、基質特異性、阻害剤に対する感度、免疫学的反 応性および調節の態様を含む生物学的性質において差異を呈する。(ビーボ(Be avo)ら、サイクリック・ヌクレオチド・ホスホジエステラーゼズ:ストラクチ ャー、レギュレーション・アンド・ドラッグ・アクション(Cyclic Nucleotide Phosphodiesterases:Structure,Regulation and Drug Action)、ジョーン・ ウィレイ・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、チチェスター(Chichester )、英国)を参照されたい)種々のPDEの既知のアミノ酸配列の比較により、 ほとんどのPDEが別の触媒および調節ドメインを有するキメラ性マルチドメイ ンタンパク質であることが示される。(シャーボンニュー(Charbonneau)、ビ ーボら、前出、267〜296頁を参照されたい)今日までに特徴付けがなされたすべ ての哺乳動物のPDEは、触媒部位を含んでなると考えられ、酵素のカルボキシ ル末端領域に位置する長さおよそ250アミノ酸残基の配列を共有している。ア ロステリック分子または調節分子と相互作用するPDEドメインは、アイソザイ ムのアミノ末端領域に位置すると思われる。それらの生物学的性質に基づき、P DEは6の概括的なファミリーに分類されうる:Ca2+/カルモジュリンで刺激 されるPDE(I型)、cGMPで刺激されるPDE(II型)、cGMPで阻害 されるPDE(III型)、cAMP−特異的PDE(IV型)、本発明の主題であ るcGM P−特異的ホスホジエステラーゼcGB−PDE(V型)ならびにcGMP−特 異的フォトレセプターPDE(VI型)。cGMP−結合性PDE(II型、V型お よびVI型PDE)は、それらのカルボキシル末端近傍に相同な触媒ドメインを有 するに加えて、それらのアミノ末端により近く位置しアロステリックなcGMP −結合ドメインを含んでなるかもしれない第2の保存された配列を有する。シャ ーボンニューら、プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ イエンス・ユー・エス・エー(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)、87巻、288〜292 頁(1990年)を参照されたい。 II型のcGMPで刺激されるPDE(cGs−PDE)は、異なる組織のタイ プに広く分布し100〜105 kDaのサブユニットのホモダイマーとして存在すると思 われる。cGs−PDEは生理的条件下においてcAMP加水分解の速度を高め ることにより上昇したcGMP濃度に呼応する。ウシ心臓cGs−PDEのアミ ノ酸配列およびウシ副腎cGs−PDEの部分cDNA配列はレトロング(LeTr ong)ら、BioChemistry、29巻、10280〜10288頁(1990)に報告され、さらにウ シ副腎およびヒト胎児脳cGB−PDEの全長のcDNA配列が1992年10月29日 公開のPCT国際公開第WO92/18541号に記載されている。ウシ副腎の 全長のcDNA配列はソネンバーグ(Sonnenburg)ら、J.Biol.Chem.、266巻 、17655〜17661頁(1991)にも記載されている。 フォトレセプターPDEおよびcGB−PDEはcAMPよりもcGMPに対 して、加水分解について50倍またはそれより多くの選択性を呈するのでcGM P特異的なPDEとして記載されている。 フォトレセプターPDEは桿状体外部セグメント(rod outer segment)PDE(ROS−PDE)および円錐体(cone)PDEである。RO S−PDEのホロ酵素構造は、いずれも触媒的に活性を有する2の大きなサブユ ニットα(88kDa)およびβ(84kDa)ならびに2のより小さなγ調節 サブユニット(いずれも11kDa)からなる。α、β、およびγサブユニット ならびにCOS−PDEの15kDaサブユニットと同じであると思われるδサ ブユニット(15kDa)を含むROS−PDEの可溶性型もまた同定されてい る。ウシ膜−会合性ROS−PDE α−サブユニットに対応する全長のcDN Aは、オブチニコフ(Ovchinnikov)ら、FEBS Lett.、223巻169〜173頁(1987) に記載されており、ウシ桿状体外部セグメントPDEβ−サブユニットに対応す る全長のcDNAはリプキン(Lipkin)ら、J.Biol.Chem.、265巻、12955〜12 959頁(1990)に記載されている。オブチニコフら、FEBS Lett.、204巻、169〜1 73頁(1986)は、ウシROS−PDE γ−サブユニットに対応する全長のcD NAおよびそのδサブユニットのアミノ酸配列を示している。ROS−PDEの 発現が脳においてもコリンズ(Collins)ら、ゲノミックス(Genomics)、13巻 、698〜704頁(1992)において報告されている。COS−PDEは2の同一のα ’(94kDa)サブユニットならびに11kDa、13kDaおよび15kD aの3のより小さなサブユニットで構成される。ウシCOS−PDE α’−サ ブユニットに対応する全長のcDNAはリー(Li)ら、Proc.Natl.Acad.Sci . USA、87巻、293〜297頁(1990)に報告されている。 cGB−PDEはラット(フランシス(Francis)ら、メソッズ・イン・エン ザイモロジー(Methods Enzymol.)、159巻、722〜729頁(1988))およびウシ 肺組織(トーマス(Thomas)ら、J.Biol.Chem.、265巻14964〜14970頁(1990 )これより「トーマス I」)から均質に精製されている。この酵素または類似の酵素の存在がラットな らびにヒトの血小板(ハメット(Hamet)ら、Adv.Cyclic Nucleotide Protein Phosphorylation Res.、16巻、119〜136頁(1984))、ラット脾臓(コンクイル (Conquil)ら、Biochem.Biophys.Res.Commun.、127巻、226〜231頁(1985) )、モルモット肺(デイビス(Davis)ら、J.Biol.Chem.、252巻4078〜4084頁 (1977))、管平滑筋(コンクイルら、Biocehm. Biophys.Acta、61巻、148〜 165頁(1980))、およびウニ精子(フランシスら、J.Biol.Chem.、255巻、62 0〜626頁(1979))を含めた種々の組織および種において報告されている。cG B−PDEは2の93kDaサブユニットからなるホモダイマーかもしれない。 (トーマスI、前出、参照)cGB−PDEはcGMP−依存性プロテインキナ ーゼ(cGK)によりリン酸化され、より低い親和性でcAMP−依存性プロテ インキナーゼによりリン酸化される、他の既知のcGMP−結合性PDEにおい ては見出されない単一の部位を含むことが示されている。(トーマスら、J.Bio l.Chem.、265巻、14971〜14978頁(1990)、これより「トーマスII」参照)該 リン酸化部位およびcGB−PDEのキモトリプシン消化によりつくられた断片 のアミノ末端部の1次アミノ酸配列は、トーマスII、前出およびトーマスI、前 出にそれぞれ記載されている。しかしながら、cGB−PDEのアミノ酸配列の 大半はこれまでに記載されていない。 異なる型のPDEの阻害剤が文献に記載されている。V型PDEにいくらか特 異性を呈する2の阻害剤はザプリナスト(zaprinast)およびジピリダモル(dip yridamole)である。ビーボら、前出中、117〜140頁、フランシスら、を参照の こと。 cGB−PDEをコードするDNAおよびアミノ酸配列の解明ならびに組換え 法によるcGB−PDEポリペプチドの製造 により、cGB−PDEの活性を選択的に修飾する新規物質の同定を可能ならし める情報および材料が提供されるであろう。PDEアイソザイムの別々の型また はファミリーがあることならびに異なる組織が異なるPDEの異なる補体(comp lement)を発現することが認められることが、セカンドメッセンジャーとしてサ イクリックヌクレオチドを用いるシグナルトランスダクション経路に関連する病 状に対する治療上の示唆を有するかもしれないPDEモジュレータの開発におけ る興味をもたらしている。PDE活性の種々の選択的および非選択的阻害剤が、 ムレイ(Murray)ら、Biochem.Soc.Trans.、202(2)巻、460〜464頁(1992 )において議論されている。組換えDNA技術による特異的なPDE産生能をも たないPDEモジュレータの開発は、あらゆるPDEが同じ基本的な反応を触媒 し、オーバーラップする基質特異性を有しかつ微量のみしか生じないので、困難 である。結果として、多くのPDEを均質にまで精製するのは冗長で困難な過程 である。 かくしてcGB−PDEに対するDNAおよびアミノ酸配列の情報、cGB− PDEポリペプチドの組換え製造のための方法および材料ならびにcGB−PD E活性の特異的なモジュレータを同定するための方法の必要性が、当該技術にお いて現存し続けている。 発明の要約 本発明はcGB−PDEと称されるcGMP−結合性、cGMP−特異的PD Eをコードする新規な精製され単離されたポリヌクレオチド(たとえば、センス およびアンチセンスストランドのいずれものDNA配列およびRNA転写産物、 それらのスプライス変異体も含めて)を提供する。本発明の好ましいD NA配列は、ゲノムおよびcDNA配列のみならず全体的または部分的に化学的 に合成されたDNA配列を含む。配列番号:9または20で示されるcGB−P DEをコードするDNA配列および厳しい条件下で該配列とハイブリダイズする DNA配列または遺伝コードの余剰なしに該配列とハイブリダイズするであろう DNA配列が、本発明により企図される。本発明により、本発明のDNA配列の 生物学的複製物(たとえは、生体内または生体外でつくられた、単離されたDN A配列)もまた企図される。cGB−PDE配列を組込んだプラスミドおよびウ イルスDNAベクター、ならびにとくに、cGB−PDEをコードするDNAが 内在または外来の発現制御DNA配列および転写ターミネーターなどに作動可能 に連結されたベクターなどの自律的に複製する組換え構築物もまた提供される。 とくに例証となる本発明の発現プラスミドは、アメリカン・タイプ・カルチャー ・コレクション(ATCC)、12301,Parklawn Drive Rockville,Maryland 20 852に1993年5月4日に受入番号(Accession No.)69296として寄託された大腸 菌株JM109中のプラスミドhcgbmetl56-2 6nである。 本発明の他の局面では、原核細胞および真核細胞を含む宿主細胞が、その中で 所望のペプチドが発現されることを許容する方法で本発明のDNA配列を用いて 形質転換される。cGB−PDE産物を発現している宿主細胞は、種々の有用な 目的で役立つことができる。このような細胞は、cGB−PDEと特異的に免疫 反応性を有する抗体物質をつくるための免疫源のための貴重なソースを構成する 。本発明の宿主細胞は、cGB−PDEポリペプチドの大量産生のための方法に おいて顕著に有用である。この方法において、細胞が好適な培養培地中で生育さ れ、該細胞からまたは該細胞が生育された該培地からたとえば イムノアフィニティー精製により所望のポリペプチド産物が単離される。 cGB−PDE産物は、天然細胞ソースから単離物として得られてもよく、ま たは化学的に合成されてもよいが、好ましくは本発明の宿主細胞を包含する組換 え手法により製造される。 哺乳動物宿主細胞を用いることで、本発明の組換え発現産物に至適な生物学的 活性を付与するために必要とされうるような転写後の修飾(たとえば、グリコシ レーション(glycosylation)、トランケーション(truncation)、リピデーシ ョン(lipidation)およびチロシン、セリンまたはスレオニンのリン酸化)を提 供することが期待される。本発明のcGB−PDE産物は、全長のポリペプチド 、断片または変異体でよい。変異体は、(1)cGB−PDEに特異的な生物学 的活性または免疫学的性質の1もしくはそれより多くを喪失することなく;また は(2)cGB−PDEの特定の生物学的活性をとくに損なわせた、1もしくは それより多くの特定の(すなわち、天然にコードされた)アミノ酸が欠失された もしくは置換された、または1もしくはそれより多くの特定されないアミノ酸が 付加されたcGB−PDEポリペプチド類似体からなるかもしれない。 本発明によりさらに包含されるのは、抗体物質(たとえば、モノクローナルお よびポリクローナル抗体、単鎖抗体、キメラ抗体、CDR−融合(grafted)抗 体など)ならびにcGB−PDEに特異的な他の結合タンパク質である。特異的 な結合タンパク質は、単離されたもしくは組換えcGB−PDEまたはcGB− PDE変異体もしくはこのような産物を発現している細胞を用いてつくることが できる。結合タンパク質はさらに、免疫のためのみならず、cGB−PDEポリ ペプチドの精製ならびに既知の免疫学的手法による体液および組織サンプルにお ける cGB−PDEポリペプチドの検出または定量のための組成物においても有用で ある。それらはまた、cGB−PDEの生化学的活性とくにシグナルトランスダ クションに関連するそれらの活性の修飾(すなわち、ブロッキング、阻害または 促進)においてきわめて有用である。抗−cGB−PDE抗体物質に対して特異 的な抗−イデオタイプ抗体もまた包含される。 本発明のDNAおよびアミノ酸配列の開示をとおして与えられる情報の科学的 な価値が、明示される。一連の例としてcGB−PDEに対するcDNAの配列 を知ることで、DNA/DNAハイブリダイゼーションによりcGB−PDEを コードするゲノムDNA配列を単離すること、ならびにプロモーター、オペレー ターなどのcGB−PDE発現制御調節配列を特定することが可能となる。厳し い条件下で本発明のDNA配列を用いて行なわれるDNA/DNAハイブリダイ ゼーションにより、cGB−PDEの対立変異体(alleic variants)、cGB −PDEに特異的な生化学的および/または免疫学的特性を分かちもつ他の構造 的に関連するタンパク質、ならびにcGB−PDEと相同なヒトではない種のタ ンパク質をコードするDNAの単離を可能とすることが期待される。本発明のポ リヌクレオチドは好適に標識された場合、cGB−PDEを合成する細胞の能力 を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイにおいて有用である。本発明 のポリヌクレオチドはまた、1または複数の疾病状態の根底にあるcGB−PD E遺伝子座における遺伝的変化(alteration)を同定するために有用な診断法の 基礎となるかもしれない。本発明により利用可能となるのはまた、通常cGB− PDEを発現している細胞によるcGB−PDEの発現調節に関連のあるアンチ センスポリヌクレオチドである。 本発明により提供されるDNAおよびアミノ酸配列情報はま た、cGB−PDEの構造および機能のシステム分析ならびにcGB−PDEか 相互作用するであろう分子の限定をも可能とする。cGB−PDE活性を修飾す る薬剤は、推定されるモジュレータを組換えcGB−PDEを発現する真核細胞 からの溶解物(Iysate)とインキュベートし、ついでcGB−PDEホスホジエ ステラーゼ活性に対する推定されるモジュレータの効果を決定することによって 同定されるかもしれない。好ましい実施態様において、真核細胞は内在性のサイ クリックヌクレオチドホスホジエステラーゼ活性を欠く。とくに例証となるこの ような真核細胞は、受入番号74225として1993年5月19日にATCCに寄託され た酵母株YKS45である。cGB−PDEの活性を修飾する化合物の選択性は 、cGB−PDEに対する該化合物の活性を他のPDEアイソザイムに対する活 性と比較することにより評価されることができる。一連の独立した分析における 、本発明の組換えcGB−PDE産物の他の組換えPDE産物との組合せによっ て、cGB−PDEの選択的なモジュレータを開発するためのシステムが提供さ れる。 選択的モジュレータには、たとえば、cGB−PDEまたはcGB−PDE核 酸に選択的に結合する抗体および他のタンパク質またはペプチド、cGB−PD EまたはcGB−PDE核酸に選択的に結合するオリゴヌクレオチドならびにc GB−PDEまたはcGB−PDE核酸に選択的に結合する他の非ペプチド化合 物(たとえば、単離されたまたは合成の有機分子)が含まれるかもしれない。野 生型cGB−PDEの酵素活性または細胞局在に影響を及ぼすcGB−PDEの 変異型もまた、本発明により企図されている。選択的なモジュレータの開発のた めの好ましい標的には、たとえば、(1)他のタンパク質と接触し、および/ま たは細胞内にてcGB−PDEが局在するc GB−PDEの領域、(2)基質が結合するcGB−PDEの領域、(3)cG B−PDEの1または複数のアロステリックなcGMP−結合部位、(4)cG B−PDEの1または複数のリン酸化部位並びに(5)cGB−PDEサブユニ ットのダイマー形成に関与するcGB−PDEの領域が含まれる。cGB−PD E活性のモジュレータは、広範囲の疾病および生理学的条件の処置において治療 上有用であるかもしれない。 図面の簡単な説明 本発明の多くの他の局面および利点は、以下の詳細な説明を考慮することで明 らかとなるであろう。ここで参照されるべき図面は以下の通りである: 図1A〜1Cは種々のPDEアイソザイムの保存された触媒ドメインのアライ ンメントであり、ここで、掲げられたすべてのPDEにおいて同一の残基は「保 存配列」線の1文字のアミノ酸略号により示され、cGB−PDEおよびフォト レセプタ−PDEのみにおいて同一な残基は「保存配列」線における星印により 示されさらに至適なアラインメントのために導入されたギャップはピリオドによ り示される; 図2A〜2Cは種々のPDEアイソザイムのcGMP−結合ドメインのアライ ンメントであり、ここで、掲げられたすべてのPDEにおいて同一の残基は「保 存配列」線の1文字のアミノ酸略号により示されさらに至適なアラインメントの ために導入されたギャップはピリオドにより示される; 図3は種々のPDEアイソザイムからの内的に相同であるリピートのアライン メントであり、掲げられたすべてのcGMP−結合性PDEからのそれぞれのリ ピートおよびにおいて同一の残基は「保存配列」線の1文字のアミノ酸略号 により示されさらに「保存配列」線における星印はすべての残基が化学 的に保存されている位置を表す; 図4はcGB−PDEのドメインの構成を図式的に記す: 図5はウシcGB−PDE配列でトランスフェクトしたCOS細胞からの抽出 物またはトランスフェクトされないCOS細胞からの抽出物を基質として20μ M cGMPかまたは20μM cAMPを用いてホスホジエステラーゼ活性に ついて分析した実験の結果を示す棒グラフである; 図6はウシcGB−PDE配列でトランスフェクトした細胞からの抽出物をジ ピリダモル(黒塗り四角)、メトキシメチルキサンチン(黒塗り三角)およびロ リプラム(白抜き円)を含むホスホジエステラーゼ阻害剤の一連の濃度存在下で cGMPホスホジエステラーゼ活性について分析した結果を表すグラフである; 図7はウシcGB−PDE配列でトランスフエクトしたCOS細胞またはコン トロールのトランスフェクトされないCOS細胞からの抽出物を0.2mMのI BMXの非存在下(−)または存在下(+)で[3H]cGMP−結合活性につ いて分析した実験の結果を示す棒グラフである; 図8はウシcGB−PDE配列でトランスフエクトした細胞からの抽出物を過 剰の非標識cAMP(白抜き円)またはcGMP(黒塗り円)を、示した濃度で 存在させたもとで[3H]cGMP−結合活性について分析した結果を示すグラ フである。 詳細な説明 下記の実施例により発明を説明する。実施例1にPCRによるウシcGB−P DEcDNA断片の単離および引続いてそのPCR断片をプローブとして用いた 全長のcGB−PDEcDNAの単離を記載する。実施例2はウシcGB−PD Eアミノ 酸配列の種々の他のPDEに対して報告された配列との関係の分析を示す。種々 のウシ組織中のcGB−PDEmRNAのノザンブロット分析を実施例3に示す 。COS細胞におけるウシcGB−PDEcDNAの発現を実施例4に記載する 。実施例5にはcGB−PDE COS細胞発現産物のホスホジエステラーゼ活 性、cGMP−結合活性およびZn2+加水分解酵素についての分析の結果を示す 。実施例6はウシcGB−PDEcDNAと相同性を有するヒトcDNAの単離 を記載する。酵母細胞内でのヒトcGB−PDEcDNAの発現を実施例7に示 す。ヒト組織におけるcGB−PDEを検出するためのRNaseプロテクショ ンアッセイを実施例8に記載する。実施例9にはヒトcGB−PDEcDNAの バクテリアでの発現および該バクテリアcGB−PDE発現産物と反応性のある 抗体の作製を記載する。実施例10にはcGB−PDE類似体と断片を記載する 。cGB−PDEを認識するモノクローナル抗体の作製を実施例11に記載する 。実施例12はcGB−PDEの生物学的活性を選択的に修飾する薬剤をつくる ための本発明の組換えcGB−PDE産物の利用に関する。 実施例1 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、ウシ肺第1ストランドからcGB−PD Eの一部をコードするcDNA断片を単離するために利用した。トーマスI、前 出、に記載の部分的なcGB−PDEアミノ酸配列および新規な部分アミノ酸配 列情報に基づいて、充分に縮重したセンスおよびアンチセンスPCRプライマー をデザインした。 A.cGB−PDEタンパク質の精製 cGB−PDEはトーマスI、前出に記載のように、またはその方法を下記の ように変更することによって精製した。 新鮮なウシ肺(5〜10kg)を屠殺場から得、直ちに氷上に置いた。組織を細 切し、冷PEM緩衝液(2mM EDTAおよび25mM β−メルカプトエタ ノールを含む20mMリン酸ナトリウム、pH6.8)と合わせた。ホモジナイ ズし、遠心した後、得られた上清を4〜7lのDEAE−セルロース(ワットマ ン(Whatman)、英国)と3〜4時間インキュベートした。ついでそのDEAE スラリーを真空下で濾過し、冷PEMを大量用いてすすいだ。その樹脂をガラス カラムに注ぎ、3〜4倍容量のPEMを用いて洗浄した。タンパク質は100m M NaClを含むPEMを用いて溶出し、12の1リットル画分を集めた。画 分をトーマスら、前出に記載された標準法によってIBMX−刺激cGMP結合 およびcGMPホスホジエステラーゼ活性について分析した。適切な画分をプー ルし、冷脱イオン水を用いて2倍に希釈しついでブルーセファロース(登録商標 )CL−6B(ファルマシア・エル・ケー・ビー・バイオテクノロジー(Pherma cia LKB Biotechnology)社、ピスカタウェイ(Piscataway)、NJ)クロマト グラフィーに付した。つぎにアガロースまたはセファロースベースのゲルマトリ ックスを用いて亜鉛キレートアフィニティー吸収クロマトグラフィーを行なった 。亜鉛キレート工程から得られたタンパク質のプールをトーマスI、前出に記載 のように処理するか、または変更を施した精製法に付された。 トーマスI、前出に記載のようにタンパク質のプールは4℃でPEM中に平衡 化したHPLC Bio-Sil TSK−545 DEAEカラム(150 x 21.5 mm) (バイオラッド・ラボラトリーズ(BioRad Laboratories)、ハーカルズ(Hercu les)、CA)を複数回行なった。平衡化の後、50mM NaClを含むPE M120−mlで洗浄し、続いて2ml/分の流速にて120− mlの直線濃度勾配(50〜200mM NaClを含むPEM)の溶出を行な った。適切な画分をプールし、透析チューブ中でセファデックスG−200(ベ ーリンガー ・マンハイム・バイオケミカルズ(Boehringer Mannheim Biochemi cals)、英国)に対して1.5mlの最終容量までに濃縮した。濃縮されたcG B−PDEプールは、100mMリン酸ナトリウム、pH6.8、2mM ED TA、25mM β−メルカプトエタノール中に平衡化したHPLCゲル濾過カ ラム(Bio-Sil TSK−250、500 x 21.5 mm)に供し、4℃で2ml/分の 流速にて溶出した。 変更を施した、より煩わしくない方法を行なう場合は、タンパク質プールをP EMに対して2時間透析し、PEM緩衝液中に平衡化した10mlの調製用DE AEセファセルカラム(ファルマシア)にかけた。タンパク質を0.5M Na Clを含むPEMを用いてバッチ法にて溶出し、およそ10〜15倍濃度のタン パク質を得た。濃縮されたタンパク質サンプルを0.1M NaClを含むPE M中に平衡化した800ml(2.5cm x 154cm)のセファクリルS400ゲル濾 過カラム(ベーリンガー)にかけ、1.7ml/分の流速で溶出した。 タンパク質の純度はドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳 動(SDS−PAGE)の後クマシー染色により評価した。およそ0.5〜3. 0mgの純粋なcGB−PDEが、10kgのウシ肺当たりで得られた。 精製されたウシcGB−PDEに特異的なウサギポリクローナル抗体は、標準 法によってつくった。 B.cGB−PDEのアミノ酸配列決定 cGB−PDEは[32P]ATPを用いてリン酸化し、ついで32Pで標識され たホスホペプチドをうるためプロテアーゼで 消化した。およそ100μgの精製されたcGB−PDEを、9mMMgCl2 、9μM[32P]ATP、10μM cGMP、および4.2μgのcAMP依 存性プロテインキナーゼ(cAK)の精製されたウシの触媒能を有するサブユニ ットを含む反応混液、900μlの最終容量中でリン酸化した。cAKの触媒能 を有するサブユニットは、マランゴス(Marangos)ら、Brain Receptor Methodo logies,Part A、Academic Press、Orlando、フロリダ(1984)中、209〜215頁 。フロックハート(Flockhart)らの方法にしたがって調製した。反応は30℃ にて30分インキュベートを行ない、60μlの200mM EDTAを添加す ることによって停止した。 cGB−PDEから第1のペプチド配列をうるために、KPE緩衝液中のα− キモトリプシン1mg/ml溶液(2mM EDTAを含む10mMリン酸ナト リウム、pH6.8)3.7μlを100μgの精製されリン酸化されたcGB −PDEに添加し、混液を30℃にて30分インキュベートした。タンパク質分 解は50μlの10% SDSおよび25μlのβ−メルカプトエタノールを添 加することで停止した。サンプルを容量が400μlより少なく減じられるまで 沸騰させ8%の調製用SDS−ポリアクリルアミドゲルにかけ、50mAmpに て電気泳動に付した。分離された消化産物は、マツダイラ(Matsudaira)、J.B iol.Chem.、262巻、10035〜10038頁(1987)の方法にしたがってイモビロン・ ポリビニリデン・ジフルオリド(ミリポア、ベドフォード、MA)上に電気的に ブロットした。転写したタンパク質はクマシー・ブルー染色によって同定し、自 動ガス相アミノ酸配列決定のために50kDaのバンドを膜から切り出した。α −キモトリプシン消化の手順により得られたペプチドの配列は下記の配列番号: 1に示す。 配列番号:1 REXDANRINYMYAQYVKNTM 第2の配列はV8タンパク分解によりつくられたcGB−PDEペプチド断片 から得られた。およそ200μgの精製されたペプチド断片を、10mM Mg Cl2、10μM[32P]ATP、100μM cGMP、および1μg/ml の精製されたcAKの最終容量1.4ml中に添加した。反応は30℃にて30 分インキュベートを行ない、160μlの0.2MEDTAを添加することによ って停止した。つぎに、KPE中に希釈した9μlの1mg/mlのStaphyloco ccal aureus V8プロテアーゼ(インターナショナル・ケミカル・ヌクレアー・ バイオメディカルズ(International Chemical Nuclear Biomedicals)、コスタ ・メサ(Costa Mesa)、CA)を添加し、続いて30℃にて15分インキュベー トした。タンパク質分解は88μlの10%SDSおよび45μlのβ−メルカ プトエタノールを添加することにより停止した。消化産物は、25mAmpで4 .5時間行なった調製用10% SDSポリアクリルアミドゲルの電気泳動によ り分離した。タンパク質は電気的にブロットし、前記したように染色した。28 kDaのタンパク質のバンドを膜から切り出し、自動ガス相アミノ酸配列決定に 付した。得られた配列を下記の配列番号2に示す。 配列番号:2 QSLAAAVVP C.ウシcDNAのPCR増幅 プライマーをデザインするために用いられる部分アミノ酸配列(配列番号:3 、下記、配列番号:1のアミノ酸9〜20)ならびに対応するPCRプライマー (IUPAC命名法で)に対応する配列を以下に示す。ここで配列番号:3は、 トーマス I、前出において報告された配列である。 配列番号:3 F D N D E G E Q 5’TTY GAY AAY GAY GAR GGN GAR CA 3’ (配列番号:4) 3’AAR CTR TTR CTR CTY CCN CTY GT 5’ (配列番号:5) 配列番号:1、アミノ酸9〜20 N Y M Y A Q Y V K N T M 5’AAY TAY ATG TAY GCN CAR TAY GT3’ (配列番号:6) 3’TTR ATR TAC ATR CGN GTY ATR CA5’ (配列番号:7) 3’TTR ATR TAC ATR CGN GTY ATR CAN TTY TTR TGN TAC5’(配列番号:8 ) アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)モデル380Aシンセサ イザー(フォスター・シティー(Foster City)、CA)を用いて合成されたセ ンスおよびアンチセンスプライマーが、下記のようにウシ肺第1ストランドcD NAからcGB−PDE特異的な配列を増幅するためにあらゆる可能な組合せで 用いられた。 エタノール沈殿の後、オリゴヌクレオチドの対を1つのPCR反応においてそ れぞれ400nMで組合わせた(配列番号:4または5を配列番号:6、7また は8と組合わせた)。50ngのウシ肺第1ストランドのcDNA(オリゴdT で選択したウシ肺mRNAについてAMV逆転写酵素およびランダムプライマー を用いてつくった)、200μM dNTP、および2ユニットのTaqポリメ ラーゼを用いて反応を行なった。初めの変性工程は、94℃にて5分間行ない、 引続き30サイクルの94℃における1分の変性工程、50℃における2分のア ニーリング工程、72℃における2分の伸長(extension)工程を行なった。P CRはHybaid Thermal Reactor (ENK Scientific Products,Saratoga,CA)を用いて実施し、産物を40mMトリス−酢酸、2 mM EDTAで流した1%低融点アガロースゲルでのゲル電気泳動により分離 した。約800〜840bpの弱いバンドが、配列番号:4および7で示されるプライ マーを用いた場合および配列番号:4および8で示されるプライマーを用いた場 合に見られた。配列番号:4および7で示されるプライマーを用いた増幅により つくられるPCR産物は、ジーン・クリーン(Gene Clean(登録商標))(Bi o101、ラ・ジョラ(La jolla)、CA)DNA精製キットを用い、製造業者 のプロトコルにしたがって単離した。PCR産物(20ng)は200ngの直 線状としたpB1uescript KS(+)ストラタジーン、ラ・ジョラ、CA)中に連 結(ligate)し、そして得られたプラスミド構築物を、大腸菌XL1 Blue Cell (ストラタジーン・クローニング・システムズ、ラ・ジョラ、CA)を形質転換 するために用いた。形質転換陽性と推定されるものは、配列決定によりスクリー ニングした。得られた配列は既知のいかなる配列ともまたは既知の部分cGB− PDE配列とも相同でなかった。 配列番号:4および7で示されるプライマーを用いて再びウシ肺の第1ストラ ンドcDNAについてPCRを行なった。単一の大きなオープンリーディングフ レームをもつ0.8Kbのインサートを含むクローンが同定された。読み取り枠 は、アミノ酸KNTM(配列番号:7で示されるプライマー配列をデザインする のには用いられなかった配列番号:1のアミノ酸17〜20)を含み、かつcGs− 、ROS−およびCOS−PDEの決定されたアミノ酸配列と高い程度の相同性 をもつポリペプチドをコードしていた。同定されたクローンは、配列番号:9の ヌクレオチド489〜1312に対応する。 D.ウシcDNAライブラリーの構築およびハイブリダイゼーションスクリーニ ング 全長のcGB−PDEをコードするcDNAを得るために、ウシ肺cDNAラ イブラリーを、プローブとして32Pで標識されたPCRでつくられたcDNAイ ンサートを用いてスクリーニングした。 ポリアデニル化RNAは、ソネンバーグ(Sonnenburg)ら、J.Biol.Chem.、 266巻、17655〜17661頁(1991)に記載のようにウシ肺から調製した。第1スト ランドcDNAは、アウスベル(Ausubel)ら、Current Protocols in Molecula r Biology,John Wiley & Sons、ニューヨーク(1987)に記載のようにランダム ヘキサヌクレオチドプライマーとAMV逆転写酵素(ライフ・サイエンシズ(Li fe Sciences)、St.Petersberg、FL)を用いて合成した。第2ストランドc DNAは、大腸菌DNAリガーゼおよび大腸菌RNAse Hの存在下で大腸菌 DNAポリメラーゼIを用いて合成した。500bpより大きいcDNAの選択 は、セファロース(登録商標)CL−4B(ミリポア)クロマトグラフィーによ って行なった。EcoRIアダプター(プロメガ(Promega)、マディソン(Madison )、WI)を、T4 DNAリガーゼを用いて該cDNAに連結した。熱による リガーゼの不活性化に続いて、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いてcDNA をリン酸化した。連結されなかったアダプターは、セファロース(登録商標)C L−4Bクロマトグラフィー(ファルマシア(Pharmacia)、ピスカタウェイ(P iscataway)、NJ)によって除去した。cDNAはEcoRIで消化し、脱リン酸化 したラムダZap(登録商標)IIアーム(ストラタジーン)中に連結し、製造業 者のプロトコルにしたがってGigapack(登録商標)Gold(ストラタジーン)を用 いてパッケージングした。増幅しない ライブラリーのタイターは、18%の非組換え体で、9.9x105であった。 ライブラリーは20の150mmプレートに対して50,000プラーク形成ユニット (pfu)を播くことにより増幅し、最終のタイターとして21%の非組換え体で 5.95x106pfu/mlが得られた。 ライブラリーを50,000 pfu/mlで24の150mmプレートに播き、32P−で 標識したcDNAクローンを用いてスクリーニングした。プローブはファインバ ーグ(Feinberg)ら、Anal.Biochem.、137巻、266〜267頁(1984)の方法を用い て調製し、32P−で標識されたDNAはElutip-D(登録商標)カラム(シュライ ヒャー・アンド・シュエル(Schleicher and Schuell)社、キーン(Keene)、 NH)を用い、製造業者のプロトコルを用いて精製した。プラーク−リフト(pl aque-lifts)は、15cmニトロセルロースフィルターを用いて行った。変性お よび中和に続いて、DNAは80℃にて2時間ベーキングすることによりフィル ター上に固定した。ハイブリダイゼーションは、50%ホルムアミド、5x S SC(0.75M NaCl、0.75M クエン酸ナトリウム、pH7)、2 5mM リン酸ナトリウム(pH7.0)、2x デンハーツ溶液、10%デキ ストラン硫酸、90μg/ml酵母tRNA、およびおよそ106cpm/mlの32 Pで標識されたプローブ(5x108cpm/μg)を含む溶液中で42℃にて1晩 行なった。フィルターは1回の洗浄について15分間室温で、0.1x SSC 、1% SDS中で2回洗浄し、続いて45℃にて0.1x SSC、1% S DS中で20分間1度、洗浄した。つぎにフィルターは−70℃で数日間X−線 フィルムに露光した。 標識したプローブとハイブリダイズしたプラークは再度播き、再度スクリーニ ングすることを数回行なうことによって精製し た。cDNAインサートは、製造業者のプロトコルにより記載されたインビボの 切出し方法によってpBluescript SK(−)ベクター(ストラタジーン)の中に サブクローン化した。得られた(rescued)cDNAがPCRプローブとハイブ リダイズすることを明らかにするため、サザンブロットを行なった。推定される cGB−PDE cDNAはSequanse(登録商標)バージョン2.0(ユナイテッ ド・ステイツ・バイオケミカル・コーポレーション(United States Biochemica l Corporation)、クリーブランド、オハイオ)またはTaqTrack(登録商標)キ ット(プロメガ)を用いて配列決定した。 cGB−2、cGB−8およびcGB−10と名付けた3の異なるcDNAク ローンを単離した。クローンcGB−8のDNAおよび決定されたアミノ酸配列 を配列番号:9および10に示す。ヌクレオチド2686の下流のDNA配列はクロ ーニングのアーティファクトを表すかもしれない。cGB−10のDNA配列は 1のヌクレオチドを例外としてcGB−8の配列と同一である。クローンcGB −2のDNA配列はクローンcGB−8の5’からクローンcgb−8(配列番 号:9参照)のヌクレオチド219までの配列から分岐しており、異なるアミノ末 端をもつタンパク質をコードしえた。 cGB−8 cDNAクローンは長さ4474bpであり2625bpの大きなオープ ンリーディングフレームを含む。ヌクレオチド配列中、99〜101の位置のトリプ レットATGは、枠内終止コドンの前にありかつ周囲の塩基が真核細胞のmRN Aに対するコザック(Kozak)のコンセンサス開始部位に合致する(compatible )ので、cGB−PDE遺伝子の翻訳開始部位であることが予測される。終止コ ドンTAGは2724〜2726位に位置し、3’非翻訳配列の1748bpが続く。cGB −8の配列は転 写終了コンセンサス配列を含まず、したがってクローンは対応するmRNAの全 体の3’非翻訳領域は示さないかもしれない。 cGB−8 cDNAの読み取り枠は875アミノ酸のポリヌクレオチドをコー ドし、計算された分子量は99.5kDである。この計算された分子量は、SD S−PAGE分析によりおよそ93kDaであると見積もられた精製されたcG B−PDEの報告された分子量よりわずかに少しだけ大きい。cGB−8の決定 されたアミノ酸配列は精製されたウシ肺cGB−PDEから得られたすべてのペ プチド配列に正確に対応し、cGB−8がcGB−PDEをコードする強い証拠 を提供する。 実施例2 Genetics Computer Group(GCG)Software Package(Madison,Wisconsin )が提供せるFASTAプログラムを用いて行なったSWISS−PROTおよ びGEnEmblデータバンク(1992年2月リリース)のサーチにより、他のP DEに対して報告されたDNAおよびアミノ酸配列のみがクローンcGB−8の DNAおよび決定されたアミノ酸と有意な類似性を呈することが明らかになった 。 cGB−PDEの決定されたアミノ酸配列を8の他のPDEの配列とペアで比 較することが、ALIGN(デイホフ(Dayhoff)ら、Methods Enzymol.、92巻 、524〜545頁(1983))およびBESTFIT(ウィルバー(Wilbur)ら、Proc .Natl,Acad.Sci.USA、80巻、726〜730頁(1983))プログラムを用いて行わ れた。今日までに配列決定がなされたすべての哺乳動物ホスホジエステラーゼの ように、cGB−PDEは触媒活性に必須であると思われる、タンパク質のカル ボキシル末端の半分のおよそ250アミノ酸の保存された触媒ドメイン配列を含 む。このセグメントは配列番号:9のアミノ酸578〜812を含んでな り、他のPDEの対応する領域と配列の保存性を呈する。以下の表1に、他のP DEのcGB−PDEのアミノ酸578〜812とのペアでの比較において得られる特 定の同一性値(identity value)を示す。ここで「ラットダンス」はラットcA MP−特異的PDEであり「61kCaM」はウシ61kDaカルシウム/カル モジュリン−依存性PDEであり、「63kCaM」はウシ63kDaカルシウ ム/カルモジュリン−依存性PDEであり、「ドロスダンス」はドロソフィアc AMP−特異的ダンス(dunce)PDEであり「ROS−α」はウシROS−P DEα−サブユニットであり、「ROS−β」はウシROS−PDE β−サブ ユニットであり、「COS−α」はウシCOS−PDE α’サブユニットであ って、さらに「cGs」はウシcGs−PDEである(612〜844)。 PILEUPプログラム(GCGソフトウェア)で実行される(implemented )、Progressive Alignment Algorithm(フェン(Feng)ら、Methods Enzymol. 、183巻、375〜387頁(1990))を用 いて複数の配列のアラインメントを行なった。図1A〜1Cに、cGB−PDE の提唱される触媒ドメインの、表1のPDEのすべての対応する領域との複数の 配列アラインメントを示す。28残基(図1Aから1Cの「保存配列」線での1 文字のアミノ酸略号により示される残基を参照されたい)が、触媒において機能 的な役割を果たすことが予測されるいくつかの保存されたヒスチジン残基を含め て、アイソザイムのあいだで不変である。シャーボンニューら、Proc.Natl.Ac ad USA、前出を参照されたい。cGB−PDEの触媒ドメインは、他のPDEア イソザイムの対応する領域よりROS−PDEおよびCOS−PDEの触媒ドメ インに、より類似している。フォトレセプタ−PDEとcGB−PDEとのあい だに、他のPDEが分かちもたないいくつかの保存領域がある。フォトレセプタ ーPDEとcGB−PDE配列において不変なこれらの領域におけるアミノ酸の 位置は、図1A〜1Cの「保存配列」線の星印により示される。cGB−PDE ならびにROS−およびCOS−PDEのあいだの相同性のある領域は、cAM P加水分解に比してcGMP加水分解に対する特異性を賦与することまたは特定 の生理学的薬剤への感受性を賦与することにおいて重要な役割を果たすかもしれ ない。 cGB−PDEN、cGs−PDEおよびフォトレセプターPDE間の配列の 類似性は、保存された触媒ドメインに限定されず、タンパク質のアミノ末端半分 における非触媒cGMP結合ドメインをも含む。cGB−PDE、cGs−PD EおよびフォトレセプターPDE間のアラインメントの至適化により、アミノ末 端保存セグメントが配列番号:9のアミノ酸142〜526を含めて存在するかもしれ ないことか示される。cGB−PDEの提唱されるcGMP−結合ドメインと、 フォトレセプターP DEおよびcGs−PDEの対応する領域との配列のペアでの分析によれば、2 6〜28%の配列の同一性が明らかとなった。該提唱されるcGMP−結合ドメ インと、cGMP−結合性PDEとの複数の配列のアラインメントを図2A〜2 Cに示し、ここで略号は表1に示したと同じである。この非触媒ドメインにおけ る38の位置が、すべてのcGMP−結合性PDEのあいだで不変であることが わかる(図2A〜2Cの「保存配列」線での1文字のアミノ酸の略号により示さ れる位置を参照されたい)。 cGMP−結合性PDEのcGMP−結合ドメインは、2の類似したしかし別 個のサブユニット間またはサブユニット内のcGMP−結合部位を形成するかも しれない内的に相同性のあるリピートを含む。図3に、cGMP−結合PDEの リピート(cGB−PDEのアミノ酸228〜311に対応する)および( cGB−PDEのアミノ酸410〜500に対応する)の複数の配列アラインメントを 示す。7の残基が各および領域において不変である(図3の「保存配列」線 で1文字のアミノ酸の略号により示される残基を参照されたい)。および領 域にいおいて化学的に保存されている残基を、図3の「保存配列」線で星印によ り示す。cGB−PDEのcGMPアナログ研究により、cGB−PDE上のサ イクリックヌクレオチド結合部位とcGMPの2’OHとのあいだに水素結合が 存在することが支持される。 cGB−PDEの3の領域が、他のPDEアイソザイムと有意な配列の類似性 を有しない。これらの領域には触媒ドメインのカルボキシル末端のフランキング 配列(アミノ酸812〜875)、cGMP−結合ドメインと触媒ドメインを分かつ配 列(アミノ酸527〜577)およびアミノ酸1〜141にわたるアミノ末端配列が 含まれる。cGKによるcGB−PDEのリン酸化の部位(配列番号:10の9 2位のセリン)は、この配列のアミノ末端領域に位置する。cGB−PDE上の アロステリック部位へのcGMPの結合が、そのリン酸化に必要とされる。 前記した他のPDEアイソザイムとの比較に基づき提唱されるcGB−PDE のドメイン構造を図4に示す。このドメイン構造はウシ肺から精製されたcGB −PDEの生化学的研究により支持される。 実施例3 種々のウシ組織におけるcGB−PDEmRNAの存在を、ノザンブロットハ イブリダイゼーションにより実験した。 ポリアデニル化RNAは、製造業者のプロトコルにしたがってPoly(A)Quick (登録商標)mRNA精製キット(スタラタジーン(Stratagene)を用いて総R NA調製物から精製した。RNAサンプル(5μg)を1.2%アガロース、6 .7%ホルムアルデヒドゲル上にのせた。電気泳動およびRNA転写は、ソネン バーグら、前出に以前記載されたように実施した。RNAブロットのプレハイブ リダイゼーションは、50%ホルムアミド、5x SSC、25mMリン酸ナト リウム、pH7、2xデンハーツ溶液、10%デキストラン硫酸、および0.1 mg/ml酵母tRNAを含む溶液中で45℃にて4時間行なった。ランダムヘ キサヌクレオチド−プライマー−標識プローブ(5x 108cpm/μg)は、Ac cIおよびSacIIを用いた消化により切出した実施例2の4.7kbのcGB−8 cDNAクローンを用いてフェインバーグら、前出に記載のように調製した。 プローブを加熱変性し、プレハイブリダイゼーションに続いてブロッティングバ ッグの中に注入した(6x105cpm/ml)。ノザンブロットは45℃にて1晩 ハイブリダイズし、続いて室 温で2x SSC、0.1% SDSを用いて15分間1回洗浄し、ついで45 ℃にて0.1x SSC、0.1% SDSを用いて20分間、3回洗浄した。 ブロットは−70℃で24時間X−線フィルムに露光した。cGB−PDEプロ ーブとハイブリダイズするRNAのサイズは、エチジウムブロマイドで染色し、 UV光で目視化した0.24〜9.5kbのRNAラダーを用いて評価した。 32Pで標識されたcGB−PDE cDNAは、単一の6.8kbウシ肺RN A種とハイブリダイズした。同一のサイズのmRNAが、ウシの気管、大動脈、 腎臓および牌臓から単離されたポリアデニル化RNAにおいてもまた検出された 。 実施例4 実施例2のクローンcGB−8におけるcGB−PDE cDNAをCOS− 7細胞(ATCC CRL1651)内で発現させた。 制限酵素XbaIを用いた消化に続いてcGB−PDEの一部を単離した。XbaIは 、cGB−8インサートの5’末端の30bp上流に位置するpBluescriptポリリ ンカー配列における位置でおよび該cGB−8インサートの中の3359位で切断す る。結果得られた3389bp断片、これはcGB−8の全体のコード領域を含むが 、をついで発現ベクターpCDM8(インビトロゲン(Invitrogen)、サンジエ ゴ、CA)のユニークなXba8Iクローニング部位に連結した。pCDM8プラス ミドはサイトメガロウイルスプロモーターおよびエンハンサー、SV−40由来 の複製のオリジン、ポリアデニル化シグナル、複製の原核性オリジン(pBR3 22由来)および原核性遺伝マーカー(supF)を含む4.5kbの真核性発現ベ クターである。大腸菌MC1061/C3細胞(インビトロゲン)を得られた連 結産物を用い て形質転換し、形質転換陽性のコロニーをPCRおよび制限酵素分析を用いてc GB−8が正しいオリエンテーションとなっているかについてスクリーニングし た。正しいオリエンテーションでcGB−8インサートを含む得られた発現構築 物をpCDM8−cGB−PDEと言及する。 pCDM8−cGB−PDEのDNAはQiagen pack-500カラム(チャツウォ ース(Chatsworth)、CA)を用い、製造業者のプロトコルにしたがって大量の プラスミド調製物から精製した。COS−7細胞は、10%ウシ胎児血清、50 μg/mlぺニシリンおよび50μg/mlストレプトマイシンを含むダルベッ コ変法イーグル培地(Dulbecco's modified Eagle's medium)(DMEM)中で 37℃にて給湿した5%CO2大気中で培養した。トランスフェクションのおよ そ24時間前に、コンフルエントな細胞の100mmディッシュをもとの密度の 4分の1または5分の1で再度播いた。典型的なトランスフェクション実験にお いて、細胞は137mM NaCl、2.7mM KCl、1.1mM リン酸 カリウム、および8.1mMリン酸ナトリウム、pH7.2(PBS)を含む緩 衝液で洗浄した。ついで10%NuSerum(コラボレーティブ・バイオメディカル ・プロダクツ(Collaborative Biomedical Products)、ベドフオード、MA) を含む4〜5mlのDMEMを各プレートに添加した。60μlTBS(トリス 緩衝生理食塩水:25mM Tris−HCl(pH7.4)、137mM N aCl、5mM KCl、0.6mM Na2HPO4、0.7mM CaCl2 、および0.5mM MgCl2)中、400μgのDEAE−デキストラン( ファルマシア)と混合した10μgのpCDM8−cGB−PDEのDNAまた はpCDM8べクターDNAでのトランスフェクションを、各プ レートに混合物を滴下により添加して行なった。細胞は37℃にて5%CO2で 4時間インキュベートし、ついで10%ジメチルスルホキシド含有PBSで1分 間処理した。2分後、ジメチルスルホキシドは除去し、細胞をPBSで洗浄して 完全培地中でインキュベートした。48時間後、細胞は細胞のプレートあたり0 .5〜1mlの冷ホモジナイズ緩衝液(40mM トリス−塩酸(pH7.5) 、15mM ベンズアミジン、15mM β−メルカプトエタノール、0.7μ g/ml ペプスタチンA、0.5μg/ml ロイペプチン、および5μME DTA)に懸濁し、ダウンス(Dounce)ホモジナイザーを用いて破砕した。その 結果得られた全−細胞抽出物は、ホスホジエステラーゼ活性、cGMP−結合活 性および総タンパク質濃度について以下の実施例5に記載するようにアッセイし た。 実施例5 実施例4のトランスフェクトしたCOS細胞の抽出物又はモックトランスフェ クトしたCOS細胞の抽出物に於けるホスホジエステラーゼ活性を、Martins et al.,J.Biol.Chem.,257:1973-1979(1982)のcGs−PDEについて記載 されているアッセイ手法を改良したものを用いて測定した。細胞を採取しトラン スフェクション後48時間で抽出物を調製した。培養混合物は、全容量250μ l中に、40mMのMOPSバッファー(pH7)、0.8mMのEDTA、1 5mMの酢酸マグネシウム、2mg/mlのウシ血清アルブミン、20μM、[3 H]cGMP又は[3H] cAMP(100,000-200,000cpm/アッセイ)及びC OS−7細胞抽出物を含んでいる。この反応混合物を30℃で10分間培養した 。次に、10mg/mlのCrotalus atrox venom(Sigma)を10μl加え、更 に30℃で10分間培 養した。ヌクレオチド生成物は、Martins et al.,supraに記載されているよう にして未反応のヌクレオチドから分離した。全ての実験に於いて、全[3H]環 状ヌクレオチドの15%以下が反応中に加水分解されていた。 アッセイの結果を第5図に示したが、そこでは3つの別々のトランスフェクシ ョンの平均が示されている。COS−7細胞のpCDM8−cGB−PDE D NAによるトランスフェクションは、モックトランスフェクト細胞又はpCDM 8ベクター単独でトランスフェクトされた細胞より、cGMPホスホジエステラ ーゼ活性が15倍高いレベルとなっている。モック又はベクター単独トランスフ ェクト細胞に於けるcAMPホスホジエステラーゼ活性の増大は、pCDM8− cGB−PDE DNAでトランスフェクトした細胞からの抽出物中では検出さ れなかった。これらの結果により、cGB−PDE ウシcDNAはcGMP− 特異的ホスホジエステラーゼをコードしていることが確認された。 また、実施例4のトランスフェクトされたCOS細胞からの抽出物を、PDE インヒビタ、zaprinast,dipyridamole(Sigma),イソブチル−1−メチル−8 −メトキシメチルキサンタン(MeOxMeMIX)及びRolipramの一連の濃度 の存在下に於けるcGMP PDE活性のアッセイに供した。アッセイの結果は 第6図に示されており、インヒビタのない場合の活性を100%とし、各データ ポイントは2つの別々の測定の平均を示している。PDEインヒビタの発現cG B−BPDE cDNAタンパク生成物によるcGMP加水分解の阻害に対する 相対的効能は、ウシ肺(Thomas I,supra)から精製したcGB−PDE本来の ものについて報告されているこれらの相対的効能と一致している。第6図の曲線 から計算したIC50値は以下のよ うである:zaprinast(閉じた丸),2μM;dipyridamole(閉じた四角),3 .5μM;MeOxMeMIX(閉じた三角)、30μM;及びrolipram(開い た丸)、>300μM。cGMP−特異的ホスホジエステラーゼの比較的特異的 なインヒビタであるzaprinastのIC50値は、cGs−PDE又はcGMP−阻 害ホスホジエステラーゼ(cGi−PDE)(Reeves et al.,pp.300-316 i nBeavo et al.,supra)のホスホジエステラーゼ活性の阻害について報告されて いるものより少なくとも2オーダー低かった。選択的cAMP−及びcGMP− 特異的ホスホジエステラーゼの効果的なインヒビタであるDipyrimadoleは、発現 cGB−PDEの強力なインヒビタでもある。相対的にカルシウム/カルモジュ リン刺激ホスホジエステラーゼ(CaM−PDE),MeOxMeMIXの選択 的インヒビタは、zaprinast及びdipyridamoleより10倍低い効能であり、ウシ 肺から精製されたcGB−PDE活性体を使用した結果と一致している。低いKm のcAMPホスホジエステラーゼであるRolipramは、発現cGB−BPDE cDNAタンパク生成物に対しては低いインヒビタである。これらの結果は、c GB−PDE cDNAが、ウシ組織から単離されたcGB−PDEの触媒活性 特性を有するホスホジエステラーゼをコードしていることを示しており、これに より、cGB−8 cDNAクローンがcGB−PDEと同一であることが確認 された。 cGMP加水分解の阻害についてのPDEインヒビタの相対的な効能は、組み 換え遺伝子及びウシ単離cGB−PDEについてのものと同一であるけれども、 全てのインヒビタについての絶対値IC50値は組み換えcGB−PDEより2− 7fold高いことは興味深い。この違いはCOS−7細胞抽出物に存在する因 子のcGMP加水分解活性に対する影響に起因すると 考えることはできない。なぜなら、ウシ組織から単離されたcGB−PDEは、 純粋な酵素と同じ、又はモックトランスフェクトしたCOS−7細胞の抽出物に 戻したときと同じ阻害の速度を示すからである。この薬理学的感度の明らかな違 いは、触媒部位及びその近傍に於ける翻訳後修飾のような組み換えcGB−PD E cDNAタンパク生成物及びウシ肺cGB−PDEの構造に於けるわずかな 違いによっている。この違いはまた、いくつかの精製ステップに於けるウシ肺c GB−PDEの触媒活性の変化によっている。 細胞抽出物を0.2mMの3−イソブチル−1−キサンチン(IBMX)(Si gma)の存在下及び不存在下に於ける[3H]cGMP結合活性のアッセイに供し た。Thomas I,supraに記載されているアッセイを改変したcGMP結合活性の アッセイは、80μlのトータル容量で行った。その混合物の成分の最終濃度が 、1μM[3H] cGMP,5μMcAMP,及び10μM8−ブロモ−cB MPとなるように、60μlの細胞抽出物を20μlの結合カクテルに加えた。 cAMP及び8−ブロモ−cBMPは、それぞれ[3H]cGMPがcAK及び cGKに結合するのをブロックするために加えた。アッセイは、0.2mMのI BMXの存在下及び不存在下で行った。反応は細胞抽出物の添加により開始され 、0℃で60分間培養をおこなった。homas I,supraに記載されているように反 応混合物を濾過した。細胞抽出物に代えて均質化バッファ、又はラベルしていな いcGMPの100倍量を用いて並行して培養を行い、ブランクを決定した。同 様の結果が両方の方法で得られた。細胞抽出物のトータルタンパク濃度は、Brad ford,Anal.Biochem.,72:248-254(1976)により、ウシ血清アルブミンをス タンダードとして決定した。 アッセイの結果を第7図に示した。、0.2mMのIBMXの存在下、1μM の[3H]cGMPで測定した場合、pCDM8−cGB−PDEでトランスフ ェクトしたCOS−7細胞からの抽出物は、モックトランスフェクトした細胞か らの抽出物より8倍高いcGMP結合活性を示した。バックグラウンドcGMP 結合のIBMXの促進は観察されず、内因性のcGB−PDEは、COS−7細 胞抽出物にはほんのわずか又は全く存在していないことを示している。pCDM 8−cGB−PDEトランスフェクトされた細胞の抽出物中では、cGMP特異 活性は0.2mMのIBMXの添加により、約1.8倍に促進されている。IB MXのcGMP結合を2−5倍に促進する能力は、cGMP結合ホスホジエステ ラーゼ特有の性質である。 上述したように細胞抽出物を、過剰のラベルしていないcAMP又はcGMP の存在下で、[3H]cGMP結合活性のアッセイ(ここでの[3H]cGMPの 濃度は2.5μMである)に供した。結果を第8図に示し、ここではラベルして いないコンペティターの不存在下に於けるcGMP結合を100%とし、各デー タポイントは3つの別々の測定の平均を表している。cGB−PDEによってコ ードされたタンパク生成物の結合活性は、cGMPはcAMPに比較して特異的 である。10倍未満の高濃度のラベルしていないcGMPが[3H]cGMP結 合活性を50%まで阻害するのに必要であったが、約100倍の濃度のcAMP がこれと同程度の阻害に必要であった。 本実施例に於けるこの結果は、cGB−PDE cDNAが、ネイティブなc GMB−PDEの生化学的活性特性を有するホスホジエステラーゼをコードする ことを示している。 ほ乳類PDE及びDrosphila PDEの触媒ドメインは、thermolysin(Vallee and Auld,Biochem.,29:5647-5659(1990))の ような、Zn2+加水分解酵素における典型的なZn2+結合モチーフである2つの 並んだ保存配列(HX3HX24-25E)を含んでいる。cGB−PDEは過剰のM g2+,Mn2+,Fe2+,Fe3+,Ca2+又はCd2+の存在下でZn2+と結合する 。添加金属の不存在下ではcGB−PDEは、40mMのMg2+の存在下で見ら れる最大の活性の約20%のPDE活性を有し、この基礎活性は1,10−フェ ナントロリン又はEDTAにより阻害される。このことは、金属を除去する完全 な処理にもかかわらず、痕跡量の金属がPDE活性に影響していることを暗示し ている。PDE活性はZn2+(0.02−1μM)又はCo2+(1−20μM) の添加により促進されるが、Fe2+,Fe3+,Ca2+,Cd2+又はCu2+によっ ては阻害されない。Zn2+は40mMのMg2+によってもたらされる最大の促進 の約70%まで基礎PDE活性を増大させる。これらのアッセイに於けるZn2+ の促進効果は、1>1μMのZn2+濃度による阻害効果の妥協によるものである 。Zn2+によって支持されたPDE活性及びcGB−PDEによるZn2+結合は 、Zn2+の同様の濃度に於いても現れる。このように、cGB−PDEは、Zn2+ 加水分解酵素であると考えられ、Zn2+はこの酵素の活性に於ける重要な役割 を演じていると考えられる。Colbran et al.,The FASEB J.,8:Abstruct 2148 (March 15,1994)を参照されたい。 実施例6 cGB−PDEをコードするウシcDNAクローンと同相の幾つかのヒトcD NAクローンは、ウシcGB−8クローン(ヌクレオチド489−1312 of SEQ ID NO:9)の部分に相当する核酸プローブを使用する厳しい条件の下での ハイブリダイゼーションによって単離された。ヒトcGB−PDEをコードするcDNAフラグメントの単離 ベクタラムダザップ(vector Iambda Zap)の3つのヒトcDNAライブラリ (2つのglioblastoma及び1つの肺)をウシcGB−PDE配列によりプローブ した。実施例1に記載したヌクレオチド484−1312 of SEQ ID NO:9に 相当するPCR発生したクローンは、EcoRI及びSalIに要約され、結果的に0. 8kbのcDNAインサートが単離され、アガロース電気泳動により精製された 。このフラグメントはランダムプライムドDNAラベリングキット(Boehringer )を用いて放射性ヌクレオチドでラベルされた。 cDNAライブラリは、プレート当たり約50,000プラークの密度となる ように150mmのペトリ皿にプレートした。二重のニトロセルロースフィルタ ーレプリカを調製した。プリハイブリダイゼーションバッファは、3X SSC ,0.1%Sarkosyl,10XDenhardt's,20mM燐酸ナトリウム(pH6.8 )および50μg/mlのサーモンテイストDNAである。プリハイブリダイゼ ーションは、1−5×105cpm/mlのプローブを加えた同様の組成のバッ ファ中で、65℃で一夜行った。フィルタを65℃で2X SSC,0.1%S DSで洗浄した。ハイブリッド化されたプラークはオートラジオグラフィで検出 された。ウシプローブにハイブリッド化されたcDNAの数、およびスクリーン されたcDNAの数は表2に示されている。 cgbS2.1,cgbS3.1,cgbL23.1,cgbL27.1及びc gbS27.1を明示するプラスミドがラムダザップクローン及び配列からin V ivoで試験された。 クローンcgbS3.1は、推定介在配列に続くPDEオープンリーディング フレームの2060bpを含んでいる。cgbS2.1の分析は、これがcgb S3.1の位置664から2060に相当し、リーディングする前の付加的な5 85bpのPDEオープンリーディングフレームを推定介在配列まで拡大する。 推定5’未翻訳領域の配列およびcgbS2.1,cgbS3.1クローンの部 分をコードするタンパクは、それぞれSEQ ID NO:11及び12である と説明される。2つのcDNAの結合により、PDEのオープンリーディングエ ンコーディングの約2.7kbを含む配列が得られる。他の3つのsDNAは、 cDNA cgbS3.1又はcgbS2.1を5’又は3’より拡張するもの ではなかった。 付加的なcDNAを単離するために、クローンcgbS3.1の5’末端およ びクローンcgbS2.1の3’末端を調製し、SW1088gliob1astoma c DNAライブラリおよびヒト大動脈cDNAライブラリをスクリーンするために 使用した。5’プローブは、プライマgbS3.1S311及びcgbL23. 1A1286を用いて、クローンcgbS3.1からP CRによって誘導され、上記プライマgbS3.1S311及び上記cgbL2 3.1A1286はそれぞれSEQ ID NO:8及び9及び下記によって説 明されている。 プライマcgbS3.1S311(SEQ ID NO:13) 5’GCCACCAGAGAAATGGTC3’ プライマcgbL23.1A1286(SEQ ID NO:14) 5’ACAATGGGTCTAAGAGGC3’ PTRの反応は、cgbS3.1 cDNAを50pg,dNTPを0.2mM ,各プライマを10μg/ml,KClを50mM,トリス塩酸pH8.2を1 0mM,MgCl2を1.5mMおよびタックポリメラーゼ(Taq plymerase)を 含む50μlの反応容積中で行った。最初の94℃での4分間の変性後、94℃ で1分、50℃で2分及び72℃で4分の30回のサイクルを行った。PCR反 応によって約0.2kbのフラグメントが生成し、これはクローンcgbS3. 1のヌクレオチド300−496に相当する。 下記の配列を有するオリゴcgbL23.1S1190およびcgbS2.1 A231を用いたPCRにより、cDNAcgbS2.1からA3’プローブを 誘導した。 プライマcgbL23.1S1190(SEQ ID NO:15) 5’TCAGTGCATGTTTGCTGC3’ プライマcgbS2.1A231(SEQ ID NO:16) 5’ACAATGGGTCTAAGAGGC3’ PCR反応は、5’プローブの生成で上述したと同様に行い、cDNA cgb S2.1のヌクレオチド1358−2139に相当する約0.8kbのフラグメ ントを得た。PCRフラグメ ント(SEQ ID NO:12には示していない)の3’157ヌクレオチド は、推定介在配列内にある。 2つのPCRフラグメントは、アガロースゲル電気泳動により生成され単離さ れ、ランダムプライムにより放射性ヌクレオチドでラベルした。ランダムプライ ムSW1088glioblastoma cDNAライブラリ(1.5×106プラーク) は上記ラベルされたフラグメントでスクリーンされ、19のハイブリダイジング プラークが単離された。付加的な50のハイブリダイジングプラークが、ヒト大 動脈cDNAライブラリ(dT及びランダムプライム,Clontech,Palo Alto,C A)から単離した。 プラスミドは、ポジティブラムダザップクローン及び配列の幾つかからin viv oで試験した。一つのクローンがcgbS53.2を示し、その配列は、SEQ ID NO:17と説明され、その配列がcgbS3.1の最後の61bpに オーバーラップする約1.1kbの挿入部を含んでおり、付加的な585bpの PDEオープンリーディングフレームをcgbS2.1に見られるそれを越えて 拡大する。このクローンは終端コドンと、推定3’未翻訳配列の約0.3kBを 含んでいる。ヒトcGB−PDEをコードする複合cDNAの生成 クローンcgbS3.1,cgbS2.1およびcgbS53.2は、以下の パラグラフに記載されているように、完全なヒトcGB−PDEのオープンリー ディングフレームを含む複合cDNAを構築するために使用された。複合cDN Aはcgbmet156−2で示され、イーストADHI発現ベクトルpBNY 6Nに挿入された。 一番目に、cgbstop−2を表すプラスミドが生成され、これはcGB− PDEオープンリーディングフレームの3’末端を含んでいる。プラスミドの挿 入部分は、テンプレートとし てクローンcgbS53.2を使用したPCRにより生成された。使用したプラ イマーはcgbS2.1S1700及びcgbstop−2である。 プライマーcgbS2.1S1700(SEQ ID NO:18) 5’TTTGGAAGATCCTCATCA3’ プライマーcgbstop−2(SEQ ID NO:19) 5’ATGTCTCGAGTCAGTTCCGCTTGGCCTG3’ PCR反応はテンプレートDNAを50pg,dNTPを0.2mM,トリス塩 酸pH8.2を20mM,KClを10mM,(NH42SO4を6mM,Mg Cl2を1.5mM,0.1%Triton-X-100,各プライマー500ngおよびPfu ポリメラーゼ(Stratagene)の0.5ユニットを含む50μl中で行った。反応 は94℃で4分間加熱し、94℃で1分、50℃で2分及び72℃で4分の30 回のサイクルを行った。ポリメラーゼは最初のサイクルで50℃の間に添加した 。結果として生ずるPCR生成物は、フェノール/クロロホルム抽出し、クロロ ホルム抽出し、エタノール沈殿を行い、および制限酵素BclI及びXhoIで 切断した。分解したフラグメントはアガロースゲルで精製し溶出させた。 このフラグメントは、dam E.coil内で成長させたcDNA cgb S2.1に結合させ、制限酵素BclI及びXhoIで切断し、及びPromega ma gic PCR Kitを用いてゲル精製を行った。結果として得られるプラスミドは、c gbstop−2がcGB−PDEオープンリーディングフレームの3’部分を 含んでいることを確認するために配列決定された。 二番目に、ヒトcGB−PDEオープンリーディングフレームの5’末端をキ ャリーするプラスミドを生成させた。その挿 入部はテンプレートとしてクローンcgbS3.1を用いてPCRにより生成さ せた。PCRは、プライマcgbmet156及びcgbS2.1A2150を 用い、上述と同様にして行った。 プライマcgbmet156 (SEQ ID NO:20) 5’TACAGAATTCTGACCATGGAGCGGGCCGGC3’ プライマcgbS2.1A2150(SEQ ID NO:21) 5’CATTCTAAGCGGATACAG3’ 結果として得られるPCRフラグメントは、フェノール/クロロホルム抽出し、 クロロホルム抽出し、エタノール沈殿を行い、Sepharose CL-6Bカラムで精製し た。このフラグメントを制限酵素EcoRV及びEcoRIで切断しアガロース ゲルを通し、そしてグラスウールを通すスピニングにより精製した。フェノール /クロロホルム抽出、クロロホルム抽出、及びエタノール沈殿の後に、このフラ グメントはBluescriptlI SK(+)を消化してプラスミド cgbmet156 を生成するEcoRI/EcoRvに結合させた。挿入部と接合部のDNA配列 が決定された。挿入部は新たなEcoRI部位を含み、開始コドンのオリジナル の155ヌクレオチド5’を互いに置換した付加的な5ヌクレオチドを含んでい る。挿入部は開始コドンから531ヌクレオチドから始まるEcoRV部位まで 延びている。 cGB−PDEオープンリーディングフレームの5’および3’の部分は、次 にベクターpBNY6aに組み立てられる。べクタ−pBNY6aは、EcoR VおよびXhoIで切断され、ゲルにより単離され、アガロースゲルで精製した cgbmet156からのEcoRI/EcoRVフラグメントと、アガロース ゲルで精製したcgbstop−2からのEcoRV /XhoIとに結合された。挿入部分の接合部は配列決定され、そして、構築物 は、hcbgmet156−2 6aと名付けられた。 次に、hcbgmet156−2 6aからのcGB−PDE挿入部は、発現 べクターpBNY6nに移動させた。このベクターに挿入されたDNAの発現は 、イーストADH1プロモータおよびターミネータから導かれる。このべクタは 、イーストの2ミクロンの自己複製の源、自己複製源のpUC19、およびアン ピシリン抵抗遺伝子を含んでいる。ベクターpBNY6nをEcoRIおよびX hoIで切断し、ゲル精製を行った。hcgbmet156−2 6aからのE coRI/XhoI挿入部をPromega Magic PCRカラムを用いてゲル精製し、p BNY6nに結合させた。結果として得られる構築物hcgbmet156−2 6nに於ける全ての新しい接合部は配列決定された。複合ヒトcGB−PDE をコードするhcgbmet156−2 6nの挿入部のDNAと推定アミノ酸 配列は、SEQID NO:22及び23に示されている。挿入部はクローンc gbS3.1(ヌクレオチド156)の最初のメチオニンから複合cDNAのス トップコドン(ヌクレオチド2781)に延びている。そのメチオニンは、クロ ーンcgbS3.1では5’のメチオニンが最も多いので、そして、メチオニン を有するフレームには、ストップコドンは存在しないので、pBNY6nにおけ る挿入部は、オープンリーディングフレームの端を切り詰めた形状を表現してい るのかもしれない。変異cDNA hcgbmet156−2 6n複合cDNAとは異なる4つのヒトcGB− PDE cDNAが単離された。一つのcDNA、cgbL23.1は、hcg bmet156−2 6nの内部領 域(ヌクレオチド997−1000から1444−1447)が欠如しているも のである。欠如部分の正確な終端は、それらの位置に於けるcDNA配列から決 定することはできない。4つの変異cDNAのうちの3つは、hcgbmet1 56−2 6n配列のヌクレオチド151(cDNA cgbA7f,cgbA 5C,cgbI2)の上流から分岐する5’末端配列を有している。これらのc DNAは、おそらくスプライスされた又はアンスプライスされたmRNAを表し ている。 実施例7 複合ヒトcGB−PDE cDNA構築物、hcgbmet156−2 6n は、イースト菌株YKS45(ATCC74225)(MATα his3 trpl ur a3 leu3 pdel::HIS3 pde2::TRP1)へ形質転換され、それは2つの内生的な PDE遺伝子が欠落している。YKS45菌株のleu欠陥を補足する形質転換 体を選択し、cGB−PDE活性についてアッセイを行ったプラスミドhcgb met156−2 6nを産出する細胞からの抽出物は以下に示すアッセイによ り、サイクリックGMP特異的ホスホジエステラーゼ活性を示すことが決定され た。 プラスミドcgbmet156−2 6nで形質転換されSC−leu培地で 1−2×107細胞/mlの密度まで成長したYKS45細胞の1リットルを遠 心分離により収穫し、脱イオン水で一度洗浄し、ドライアイス/エタノールで凍 結させて−70℃で保存した。細胞ペレット(1−1.5ml)を、等容量の2 5mMトリス−Cl(pH8.0)/5mM EDTA/5mM EGTA/1 mMオルトフェナントロリン/0.5mMAEBSF(Calbiochem)/0.1% β−メルカプトエタノールおよび10μg/mlのアプロチニン、ロイペプチ ン及び ペプスタチンAのそれぞれの存在下に、氷上で解凍した。解凍した細胞は、15 mlのCorexチューブ内の酸洗浄したガラスビーズ(425−600μM, Sigma)2mlに加えた。1にセットした30秒間のボルテックスと、次に60 秒間の氷上での培養とからなるサイクルを4回行うことにより、細胞を破壊した 。細胞溶解液を12,000×gで10分間遠心分離し、上澄み液を0.8μの フィルタに通した。上澄み液を以下に示すようにcGMP PDE活性のアッセ イに供した。45mMトリス−Cl(pH8.0),2mM EGTA,1mM EDTA,0.2mg/mIBSA,5mM MgCl2,0.2mM オル トフエナントロリン,2μg/mlのペプスタチンA,ロイペプチン及びアプロ チニンのそれぞれ,0.1mM AEBSF,0.02% β−メルカプトエタ ノールおよび基質として0.1mMの[3H]cGMPの存在下に、サンプルを 30℃で20分間培養した。[14C]−AMP(0.5Ci/アッセイ)を回収 スタンダードとして加えた。反応はストップバッファ(0.1Mエタノールアミ ン pH9.0,0.5M硫酸アンモニウム,10mM EDTA,最終濃度0 .05%のSDS)で終了させた。生成物は、BioRad Affi−Gel 601上のクロマトグラフィーにより、サイクリックヌクレオチド基質から分離 した。カラムバッファ((0.5M硫酸アンモニウムを含む0.1Mエタノール アミン pH9.0)で平衡状態としたAffi−Gel601の約0.25m lを含むカラムを適用した。カラムはカラムバッファの0.5mlで5回洗浄し た。生成物は、0.25の酢酸の0.5mlで4回溶出させ、5mlのEcolume (ICN Biochemicals)と混合した。放射性生成物をシンチレーションカウントに より測定した。 実施例8 ヒト組織に於けるcGB−PDE mRNAの発現の分析をRNaseプロテ クションアッセイにより行った。 cGB−PDE(SEQ ID NO:13のヌクレオチド1450から18 51に相当する402bp)の推定cGMP結合ドメインの部分に相当するプロ ーブをPCRにより生成させた。このPCRフラグメントをプラスミドpBSI I SK(−)のEcoRI部位に挿入してプラスミドRP3を生成させた。R P3プラスミドDNAはXbaIでリニアライズされ、アンチセンスプローブを Stratagene T7 RNAポリメラーゼキットの改質により生成させた。25ngのリ ニアライズされたプラスミドを、20μキュリーのアルファ32PrUTP(80 0Ci/mmol,10mCi/ml),1X転写バッファ(40mMトリスC l,pH8,8mM MgCl2,2mMスペリミジン,50mM NaCl) ,0.25mMの各rATP,rGTPおよびrCTP,0.1ユニットのRN ase BlocklII,5mM DTT,8μM rUTPおよび全容量5 μlの5ユニットのT7RNAポリメラーゼと合わせた。室温で1時間反応を行 い、DNAテンプレートをRNaseのないDNaseで消化させた。反応液を 100μlの40mMトリスCl,pH8,6mMのMgCl2,及び10mM のNaClで希釈した。5ユニットのRNaseのないDNaseを加え、更に 15分間、37℃で反応を継続した。フェノール抽出によって反応を停止させ、 次にフェノールクロロホルム抽出を行った。7.5MのNH4OAcの半分の容 量を加え、プローブをエタノール沈殿させた。 RNaseプロテクシヨンアッセイを、Ambion RNase Protection kit(Austi n,TX)と、酸グアニジニウム抽出法によるヒト 組織から単離した10μgのRNAとを用いて行った。cGB−PDE mRN Aの発現は、骨格筋肉、子宮、気管支、皮膚、右の伏在静脈、大動脈およびSW 1088 glioblastoma細胞から抽出したRNAで容易に検出された。右心房 、右心室、腎臓皮質および腎臓髄質ではわずかに検出し得る発現が見られた。P R3プローブの完全なプロテクションのみが見られた。部分的プロテクションが ないことは、少なくともこれらのRNAサンプルでは重要な転写を表すcDNA cgbL23.1(実施例7に記載した変異cDNA)に対して反対の結論で ある。 実施例9 ポリクロナール抗血清を、ヒトcGB−PDEのE.coil生成フラグメン トに起用した。 ヒトcGB−PDE cDNA(SEQ ID NO:22のヌクレオチド1 668−2612,SEQ ID NO:23のアミノ酸515−819)の部 分をPCRにより増幅し、BamHI/EcoRIとしてE.coil発現ベク ターpGEX2T(Pharmacia)にインサートした。pGEX2Tプラスミドは アンピシリンR因子(resistance gene)、E.ciol laq Iq因子、及 びSchistosoma japonicum グルタチオン−S−転写(GTS)因子を運ぶ。プ ラスミドにインサートされたDNAは、GTSとの融合タンパクとして発現され 、スロンビンによりこのタンパクのGTS部分から分割されることができる。結 果として得られるcgbPE3と表されるプラスミドは、E.coil菌株LE 392(Stratagene)に形質転換される。形質転換された細胞は、37℃で培養 され、0.6のOD600まで成長される。IPTG(イソプロピルチオアラク トピラノシド)0.1mMまで加え、細胞を37℃で更に2時間成長さ せた。細胞を遠心分離により集め、超音波で溶解させた。細胞の残骸を遠心分離 により除去し、SDS−PAGEにより分別した。ゲルを冷やした0.4MのK Clで着色し、GTS−cgb融合タンパクの帯を削り取り、電気溶出させた。 タンパクのPDE部分は、スロンビンの消化によりGTS部分から分離された。 消化物はSDS−PAGEにより分別され、PDEタンパクは電気溶出され、ラ ビットに皮下注射された。結果として得られる抗血清は、抗原として使用したウ シcGB−PDEフラグメントと、イーストに発現された(実施例8を見よ)ヒ トcGB−PDEタンパクの全長との両方を認識する。 実施例10 種々のcGB−PDE類似物をコードするポリヌクレオチドおよびcGB−P DEフラグメントを標準の方法により生成させた。 A.cGB−PDE類似物 公知のcGMP結合PDEの全ては、それらの推定cGMP結合ドメインに2 つの内部的に一致する直列の繰り返しを含んでいる。本発明のウシcGB−PD Eでは、繰り返しは少なくともSEQ ID NO:10の残基228−311 (繰り返しA)及び410−500(繰り返しB)に亙る。公知のcGMP結合 PDEの全ての繰り返しA及びBに保持されている位置指向性のアスパラギン酸 の突然変異誘起は、Ala(D289A)で置換したAsp−289か、又はA la(D478A)で置換したAsp−478を有する類似のcGB−PDEを 生成するのに使用されている。組み換え体の野生のタイプ(WT)のウシ及び突 然変異ウシcGB−PDEはCOS−7細胞に発現されている。ウシ肺(自然の cGB−PDE)から精製され たcGB−PDEと、WT cGB−PDEとは同じcGMP結合動力学を示し てKdは約2μMであり、曲線の解離プロフィール(4℃でt1/2=1.3時間) を示した。この曲線は、cGMP結合の明らかに高い親和性と低い親和性の部位 の存在によるかもしれない。D289Aの突然変異体はcGMPに対して明らか に減少した親和性を有し(Kd>20μM)、cGMP群のの単一の速度(t1/2 =0.5時間)を有しており、これは、WTおよび自然のcGB−PDEの速い 部位について計算したものと同じである。このことは、突然変異体の繰り返しA に於ける遅いcGMP結合部位の損失を暗示している。逆に、D478A突然変 異体はcGMPに対して高い親和性と(約0.5μMのKd)、単一のcGMP 解離速度(t1/2=2.8時間)を示し、これは、WTおよび自然のcGB−P DEの遅い部位について計算したものと同じである。このことは、繰り返しBの 改変に際して、速い部位を損失することを暗示している。これらの結果は2量体 cGMPは2つの相同を有し、しかし動力学的に区別されるcGMP結合部位を 有しており、この部位は各部位でcGMPと相互作用するのに重要なアスパラギ ン酸を保持している。Colbran et al.,FASEB J.,8:Abstract 2149(May 15, 1994)を参照されたい。 B.アミノ末端を切り詰めたcGB−PDEポリペプチド SEQ ID NO:23のアミノ酸516−875を含む末端を切り詰めた ヒトcGB−PDEポリペプチドは、イーストに於いて発現された。SEQ I D NO:22のヌクレオチド1555のNcoIから、SEQ ID NO: 22の3’末端のXhoI部位まで延びるcDNA挿入部は、NcoI及びSa lIで表されるADH2イースト発現ベクトルYEpC−PADH2d(Price et al.,Meth.Enzymol.,18:308-318(199 0))にインサートされて、プラスミドた。YEpC−PADH2d HcGB を生成した。このプラスミドは、イースト菌株yBJ2−54(prcl-407 prbl- 1122 pep4-3 1eu2 trpl ura3-52Δpdel::URA3,HIS3Δpde2::TRPI cir)の スフェロプラストに形質転換される。内生的なPDE因子はこの菌株では欠落し ている。細胞は2%のグルコースを含むSC−leu培地で107個まで生育し 、濾過によって集められ、3%グリセロールを含むYEP培地で24時間生育し た。細胞は遠心分離によりペレット化され、凍結保存された。細胞をガラスビー ズで粉砕し、細胞懸濁液を、Prpic et al.,Anal.Biochem.,208:155-160(199 3)に本質的に記載されているホスホジエステラーゼ活性のためのアッセイに供 した。末端を切り詰めたヒトcGB−PDEポリペプチドは、ホスホジエステラ ーゼ活性を示した。 C.カルボキシ末端を切り詰めたcGB−PDEポリペプチド カルボキシ末端を切り詰めたcGB−PDEポリペプチドをコードする2つの 異なるプラスミドを構築した。 SEQ ID NO:23のアミノ酸1−494をコードするcDNAを含む プラスミドpBJ6−84HinをベクターYEpC−PADH2dのNcoI 及びSalI部位にインサートした。cDNAの挿入部は、SEQ ID NO :22のヌクレオチドの位置10のNcoI部位から、リンカーに続くSEQ ID NO:22のヌクレオチドの位置1494のHindIII部位とYEp C−PADH2dのSalI部位まで延びている。 プラスミドpBJ6−84Banは、ベクターYEpC−PADH2dのNc oI及びSalI部位にインサートされた、SEQ ID NO:23のアミノ 酸1−549をコードするcDNAを含んでいる。このcDNA挿入部は、SE Q ID N O:22のヌクレオチドの位置10のNcoI部位から、リンカーに続くSEQ ID NO:22のヌクレオチドの位置1654のBanI部位とYEpC− PADH2dのSalI部位まで延びている。 末端を切り詰めたcGB−PDEポリペプチドは、cGB−PDE活性のモジ ュレータをスクリーニングするのに有用である。 実施例11 ヒトcGB−PDEと反応するモノクロナール抗体を生成した。 プラスミドYEpADH2 HcGBを含むイーストyBJ2−54(実施例 10B)を、New Brunswick Scientific 10リットルマイクロファーム内で発 酵させた。プラスミドYEpADH2 HcGB内のcGB−PDE cDNA 挿入部は、SEQ ID NO:22のヌクレオチドの位置12のNcoI部位 から、SEQ ID NO:22の3’末端のXhoI部位まで延びている。4 ×109個の細胞の接種物を、SC−leu、5%グルコース、微量金属、及び 微量ビタミンを含む8リットルの培地に加えた。発酵は26℃を保ち、標準の微 生物用の攪拌翼を用いて600rpmで攪拌し、圧搾空気で1分間当たり10倍 容積のエアレーションを行った。接種後24時間でグルコースが0.3%に減少 したとき、培養液に15%のグリセロールを含む2リットルの5X YEP培地 を注入した。接種後66時間で、4℃、4,000xgで30分間遠心分離する ことにより、発酵液からイーストを収穫した。この発酵に於けるバイオマスの収 量は、ウェット重量で350gに達した。 ヒトcGB−PDE酵素を、イースト細胞ペレットから精製 した。基質として1mMのcGMPを使用するPDE活性のためのアッセイを、 この酵素のクロマトグラフィーに続いて採用した。全てのクロマトグラフィーの 操作は、4℃で行った。 イースト(ウェット重量で29g)を再び70mlのバッファA(25mMの トリス pH8.0,0.25mMのDTT,5mMのMgCl2,10μMの ZnSO4,1mMのベンズアミジン)に分散させ、22−24,000psi でマイクロフリューイダイザを通して溶解させた。溶解液は10,000×gで 30分間遠心分離し、上澄み液を、20mMのビストリスープロパン pH6. 8,0.25mMのDTT, 1mMのMgCl2,及び10μMのZnSO4を 含むバッファBで平衡状態としたPharmacia Fast Flow Q noアニオン交換樹脂を 充填した2.6×28cmのカラムに通した。このカラムをカラム容量の5倍の 、0.125MのNaClを含むバッファBで洗浄し、次に0.125Mから1 .0MまでのNaClの直線勾配で展開した。酵素を含むフラクションをプール し、20mMのビストリス−プロパン pH6.8,0.25mMのDTT,0 .25MのKCl,1mMのMgCl2,及び10μMのZnSO4を含むバッフ ァCで平衡状態としたセラミックヒドロキシペプタイト(BioRad)の5×20c mのカラムにダイレクトに通した。。このカラムをカラム容量の5倍のバッファ Cで洗浄し、バッファC中で0から250mMまでの燐酸カリウムの直線勾配で 溶出させた。プールした酵素を限外濾過(YM30メンブレン、Amicon)で8倍 まで濃縮した。濃縮した酵素を、25mMのビストリスープロパン pH6.8 ,0.25mMのDTT,0.25MのNaCl,1mMのMgCl2,及び2 0μMのZnSO4で平衡状態としたPharmacia Sephacryl S300(Piscataway,N J)の2.6×90cmのカラムでクラマトグラフ をかけた。約4mgのタンパクを得た。組み換えヒトcGB−PDE酵素は、S DS ポリアクリルアミドゲルの電気泳動と、次のCoomassie blue stainingと により、得られたタンパクの約90%であると計算された。 精製したタンパクはモノクロナール抗体を出現させるための抗原として使用し た。19週齢のBalb/cマウス(Charles River Biotechnical Service,In c.,Wilmington,Mass)の皮下に50%のFreundの完全な補助薬(Sigma Chemic al Co.)からなる200μlのエマルジョン中の50μgの精製ヒトcGB− PDE酵素を免疫投与した。続く後押しを20日と43日に不完全なFreund補助 薬で処置した。PBS中の50μgの酵素を用いて、前融合の後押しを86日に 行った。融合は90日に行った。マウス#1817からの牌臓を無菌で取り除き 、10mlの無血清RPMI 1640中に置いた。単細胞懸濁液が形成され無 菌の70メッシュのNitex細胞ストレーナ(Becton Dickinson,Parsippany,New Jersey)に通し、200gで5分間遠心分離により2回洗浄し、20mlの無 血清RPMI中にペレットを再び分散させた。3匹の無処理のBalb/cマウ スから取り出したThymocytesを同様の方法で調製した。 11%の胎児クローン(Fetalclone)(FBS)(Hyclone Laboratories,In c.,Logan,Utah)を含むRPMI中に、融合に先立って3日間、対数増殖期で 保存したNS−1骨髄腫細胞を200gで5分間円心分離し、ペレットを前述の パラグラフに記載したようにして2回洗浄した。洗浄後、各細胞懸濁液を最終的 に無血清RPMIの10mlの容量となるように加え、20μlを1mlの無血 清RPMIに1:50で希釈した。各希釈液の20μlを除去し、0.85%シ ラン(Gibco)中の0.4%Trypan blue stainの20μlと混合し、血球計算器 (Ba xter Healthcare Corp.,Deerfield,Illinois)上にロードし計数を行った。 2×108個の牌臓細胞が4.0×107個のNS−1細胞に結合しており、遠 心分離して上澄み液をアスピレータで吸引した。細胞ペレットは、チューブをタ ッピングすることにより除去し、2mlの37℃のPEG1500(75mMの HepepH8.0中50%)を攪拌しながら1分間に亙って加え、次に14m lの無血清RPMIを7分間に亙って加えた。更に16mlのRPMIを加え、 細胞を200gで10分間遠心分離した。上澄みを捨てた後、15%のFBS, 100μMのヒポキサンチンナトリウム,0.4μMのアミノプテリン,16μ Mのチミジン(HAT)(Gibco),25ユニット/mlのIL−6(Boehringer M annheim)及び1.5×106のThymocytes/mlを含む200mlのRPMIに ペレットを再び分散させた。最初、懸濁液は、96のウエルを有する平底組織培 養プレートの10枚に、1ウェル当たり200μlで分配する前の2時間に於い ては、T225フラスコ(Corning,United Kingdom)に37℃で2時間置いた 。プレート上の細胞は、融合後3,4,5日で、20Gの針を用いて各ウェルか ら約100μlを吸引することにより、そして、10ユニット/mlのIL−6 を含みThymocytesを含まないことを除いて上述と同様の1ウェル当たり100μ lのプレーティング培地を加えることにより、培養した。 融合は、最初はELISAによりスクリーンされた。Immunone4プレ ート(Dynatech)を、一晩、4℃で組み換え精製ヒトcGB−PDE酵素(50 mMのカーボネートバッファpH9.6中、100ng/ウェル)でコートした 。個のプレートを0.05%のTween20(PBST)を含むP BSで3回洗浄した。個々のハイブリドーマウェルからの上澄みを酵素コートし たウェルに加えた(50μl/ウェル)。37℃で30分間培養後、上述のよう に洗浄し、やぎ(goat)anti-mouse IgG(fc)(Jackson ImmunoReserch, West Grove,Pennsylvania)と接合したセイヨウワサビペルオキシダーゼを1: 3500でPBSTで希釈したものを50μl加えた。プレートを上述のように 培養し、PBSTで4回洗浄し、1mg/mlのオルトフェニレンジアミン(Si gma),及び100mMのクエン酸(citrate)溶液中の30%H22の0.1μ /mlからなる100μlの基質を加えた。着色反応を5分で15%H2SO4の μlを加えて停止した。A490をプレートリーダ(Dynatech)上で読み取った。 C5G,E4D,F1G,F9H,F11G,J4A,及びJ5Dをピックし 、それぞれ102A,102B,102C,102D,102E,102F,及 び102Gと名付け、RPMI、15%のFBS,100μMのヒポキサンチン ナトリウム,16μMのチミジン(HAT)(Gibco),および10ユニット/ml のIL−6に2回希釈することにより、2又は3回連続してクローンを行った。 クローンプレートのウェルは4日後には視覚的に点が生じ、最も密度の低いウェ ルのコロニーの数を記録した。各クローニングの選択されたウェルは、ELIS Aによってテストされた。 上述のハイブリドーマによって生成したモノクロナール抗体は、ELISAア ッセイにおいては同基準標本である。結果は、モノクロナール抗体102Aから 102EはIgG1,102FはIgG2b,102GはIgG2aであること を示している。 7つの全てのモノクロナール抗体は、Western anlysisによ って決定されたように、ヒトcGS−PDEと反応した。 実施例12 特定のPDEの生物学的活性のモジュレータを発展させるためには、特定のア ッセイの調製に存在するPDEアイソザイムを分化させることが必要である。天 然の組織源からPDEを単離し、新しいアイソザイムのそれぞれを研究するクラ シカルな酵素学的アプローチは、精製技術の限界と、アイソザイムの完全な分離 が為されるかどうかという明確なアクセスの可能性とによって阻止されている。 一つのアイソザイムの寄与に助力し、調製に於ける他の寄与を最小限にするアッ セイ条件を見分ける他のアプローチもある。更に、PDEの分離を免疫学的手段 によって分離する他のアプローチもある。先に述べたPDEアイソザイムを分化 させるアプローチのそれぞれは、時間を要し、技術的に困難である。結果的に、 選択的PDEモジュレータを発展させる多くの試みが、一以上のアイソザイム調 製と共に為されてきた。更に、天然組織源からのPDEの調製は、制限された蛋 白分解に影響されやすく、活性な蛋白分解生成物の混合物を含んでおり、これは 、全長を有するPDEと比較して、異なる動力学、異なる調節、及び異なる物理 学的性質を有している。 本発明の組み換えcGB−PDEポリペプチド生成物は、新たなそして特異的 cGB−PDEモジュレータの発展を大いに促進する。モジュレータのスクリー ニングのためのヒト組み換え酵素は、多くの固有の利点を有している。アイソザ イムの生成の必要性は、内生のホスホジエステラーゼ活性を欠いているホスト細 胞に組み換え的に発現させることによってさけることができる(即ち、ATCC 74225としてデポジットしたイ ースト菌株YKS45)。ヒトタンパクに対するスクリーニングは、非ヒトタン パクに対するスクリーニングからしばしば生ずる複雑性を避けることができる。 即ち、非ヒトタンパクで効果的な化合物はヒトタンパクと特異的ではなく、又は 反応しない。例えば、ヒトとげっし(rodent)5HT1Bセロトニンレセプタとの 間の単一のアミノ酸の違いは、レセプタに対する化合物の結合の差であると説明 される。(Oskenberg et al.,Nature,360:161-163(1992)を参照されたい) 。ひとたびcGB−PDEの活性を調節する化合物が発見されると、その選択性 はcGB−PDEに於けるその活性を他のPDEアイソザイムに対するその活性 と比較することにより、評価され得る。このように、本発明の組み換えcGB− PDE生成物の、一連の独立したアッセイの他の組み換えPDEとの結合は、c GB−PDEの選択的モジュレータを発展させるシステムを提供する。選択的モ ジュレータには、例えば、抗体及び他のタンパク、又はcGB−PDE若しくは cGB−PDE核酸、又はオリゴヌクレオチドに特異的に結合するペプチドが含 まれるかもしれず、上記オリゴヌクレオチドは、cGB−PDE(特許協力条約 国際公開第WO93/05182、March 18,1993これには、目的生物分子に選 択的に結合するオリゴヌクレオチドを選択する方法が記載されている)に、又は cGB−PDE核酸(即ち、antisenceオリゴヌクレオチド)に、及びcGB− PDE若しくはcGB−PDE核酸に特異的に結合する他の非ペプチド天然若し くは合成化合物に、特異的に結合する。cGB−PDEの酵素活性又は位置測定 を変えるcGB−PDEの突然変異体も期待される。組み換えcGB−PDE単 独の結晶化とモジュレータの限界、X線結晶学による原子構造の分析、並びにこ れらのコンピュータモデリングは、非ペプチド選択的モジュレータ のデザインと最適化に有用な方法である。例えば、構造に基礎を置くドラッグデ ザインの一般的レビューである、Erickson et al.,Ann.Rep.Med.Chem.,27 :271-289(1992)を参照されたい。 選択的モジュレータの発展の目的は、例えば、以下のものを含んでいる:(1 )他のタンパク及び/又は細胞内でのcGB−PDEの局在化させるcGB−P DEの領域、(2)基質と結合するcGB−PDEの領域、(3)cGB−PD EのアロステリックなcGMP結合部位、(4)cGB−PDEの金属結合領域 、(5)cGB−PDEの燐酸化部位、及び(6)cGB−PDEサブユニット の2量化に関係するcGB−PDEの領域。 本発明は特定の実施例の事項について記載されているが、当業者には種々の変 更と改変が思い浮かぶことを理解すべきである。従って、添付の特許請求の範囲 の限定のみが、本発明に置かれるべきである。 配 列 表 (1)一般情報 (i)出願人:ザ ボード オブ リージェンツ オフ ザ ユニバーシティー オブ ワシントン (ii)発明の名称:環状GMP-結合性、環状GMP-特異性ホスホジエステラーゼ物質 および方法 (iii)配列の数:23 (iv)連絡先住所: (A)名宛人:マーシャル、オトゥール、ジェースティン、マレー アンドボ ーラン (B)番地:6300シアーズ タワー、233サウス ワッカー ドライブ (C)都市名:シカゴ (D)州名:イリノイ (E)国名:米国 (F)郵便番号:60606 (v)コンピューター読取形式: (A)媒体:フロッピー ディスク (B)コンピューター:IBM PC互換機 (C)操作システム:PC-DOS/MS-DOS (D)ソフトウェア:パテント イン リリース#1.0、バージョン#1.25 (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先行出願データ: (A)出願番号:US 08/068,051 (B)出願日:27-5月-1993 (viii)弁護士/弁理士情報: (A)氏名:ノーランド、グレタ イー (B)登録番号:35,302 (C)参照/事件番号:32083 (ix)通信情報: (A)電話:(312)474-6300 (B)ファックス:(312)474-0448 (C)テレックス:25-3856 (2)配列番号:1の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:20アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (xi)配列:配列番号:1 (2)配列番号:2の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:9アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (xi)配列:配列番号:2 (2)配列番号:3の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:8アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド (xi)配列:配列番号:3 (2)配列番号:4の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:23塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号:4 (2)配列番号:5の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:23塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (iv)アンチ−センス:YES (xi)配列:配列番号:5 (2)配列番号:6の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:23塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号:6 (2)配列番号:7の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:23塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (iv)アンチーセンス:YES (xi)配列:配列番号:7 (2)配列番号:8の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:36塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (iv)アンチーセンス:YES (xi)配列:配列番号:8 (2)配列番号:9の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:4474塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:99..2723 (xi)配列:配列番号:9 (2)配列番号:10の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:875アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列:配列番号:10 (2)配列番号:11の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:2060塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列:配列番号:11 (2)配列番号:12の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:1982塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列:配列番号:12 (2)配列番号:13の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:18塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号:13 (2)配列番号:14の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:18塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA (xi)配列:配列番号:14 (2)配列番号:15の情報 (i)配列特徴: (A)配列の長さ:18塩基対 (B)配列の型:核酸 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 15/02 15/09 ZNA C12P 21/08 9358−4B C12Q 1/68 A 9453−4B 9281−4B C12N 15/00 C (72)発明者 ビーボ,ジョセフ,エー. アメリカ合衆国 98155 ワシントン シ アトル 188ス ストリート エヌ.イー. 6405 (72)発明者 コービン,ジャッキー,ディー. アメリカ合衆国 37215 テネシー ナッ シュビル キャントレル アベニュー 710 (72)発明者 ファーガソン,ケネス,エム. アメリカ合衆国 98021 ワシントン ボ ウゼル 14ス プレイス ウエスト 23221 (72)発明者 フランシス,シャロン,エイチ. アメリカ合衆国 37215 テネシー ナッ シュビル チッカリング レーン 4350 (72)発明者 カドレセック,アン. アメリカ合衆国 98103 ワシントン シ アトル ミッドヴェール アベニュー 840 (72)発明者 ローニィ,ケイト アメリカ合衆国 98115 ワシントン シ アトル 34ス アベニュー エヌ.イー. 7301 (72)発明者 マカリスター−ルーカス,リンダ,エム. アメリカ合衆国 37212 テネシー ナッ シュビル エイクレン アベニュー 2704 (72)発明者 ソーンバーグ,ウィリアム,ケー. アメリカ合衆国 98043 ワシントン マ ウントレーク テラス 236ス エス.ダ ブリュ.5704 (72)発明者 トーマス,メリサ,ケー. アメリカ合衆国 02114 マサチューセッ ツ ボストン ロングフェロー プレイス 1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.cGB−PDEをコードする精製され単離されたポリヌクレオチド。 2.DNA配列である請求の範囲第1項記載のポリヌクレオチド。 3.cDNA配列またはその生物学的複製物である請求の範囲第2項記載のD NA配列。 4.ゲノムDNA配列またはその生物学的複製物である請求の範囲第2項記載 のDNA配列。 5.請求の範囲第4項記載のゲノムDNA配列のRNA転写産物。 6.全体的にまたは部分的に化学的に合成されたDNA配列またはその生物学 的複製物である請求の範囲第2項記載のDNA配列。 7.さらに内在性の発現制御DNA配列を含んでなる請求の範囲第4項記載の DNA配列。 8.請求の範囲第2項記載のDNA配列を含んでなるDNAベクター。 9.該DNA配列が発現制御DNA配列と作動可能に連結される請求の範囲第 8項記載のベクター。 10.請求の範囲第7項記載のDNA配列で、cGB−PDEに特異的なリガン ド/レセプター結合性生物学的活性または免疫学的特性をもつcGB−PDEポ リペプチドの宿主細胞における発現を許容するよう安定に形質転換またはトラン スフェクトされた宿主細胞。 11.cGB−PDEポリペプチドの産生法であって、該方法 が好適な栄養培地中で請求の範囲第10項記載の宿主細胞を生育することおよび 該細胞またはその生育の培地からcGB−PDEポリペプチドを単離することか らなる方法。 12.cGB−PDEに特異的に結合することができるポリペプチドまたはペプ チド。 13.請求の範囲第12項記載の抗体物質。 14.請求の範囲第13項記載のモノクローナル抗体。 15.請求の範囲第14項記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ 細胞系。 16.請求の範囲第13項記載のヒト化抗体。 17.cGB−PDEをコードするポリヌクレオチドに特異的なアンチセンスポ リヌクレオチド。 18.cGB−PDEをコードし、 (a)配列番号:9または22に示されるDNA配列; (b)(a)のDNAと厳しい条件下でハイブリダイズするDNA;および (c)遺伝的コードの余剰なしに(a)または(b)のDNAと厳しい条件下で ハイブリダイズするDNA配列からなる群より選択されるDNA配列。
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