JPH08502778A - 亜硫酸化剤と酵素系とを含む液体洗剤組成物の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 亜硫酸化剤と酵素系とを含む液体洗剤組成物の製法を開示する。前記酵素系および前記亜硫酸化剤は、一緒に相互作用して、前記洗剤組成物でにおい偏向を生じるにおいを発生する。本発明の方法においては、前記酵素系および前記亜硫酸化剤を一緒に、前記洗剤組成物の残部とは別個に、緊密に混合して、前記においを前記洗剤組成物の残部外で発生させる。本質上前記酵素系および前記亜硫酸化剤からなる酵素プレミックスも開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 亜硫酸化剤と酵素系とを含む液体洗剤組成物の製法 技術分野 本発明は、亜硫酸化剤（ｓｕｌｐｈｉｔｉｎｇ ａｇｅｎｔ）と酵素系とを含 む液体洗剤紺成物の製法に関する。 背景技術 液体洗剤は、技術上大規模に記載されている。出願人の同時係属欧州特許出願 第９１８７０１７５．６号明細書には、組成物の色特性を安定化する亜硫酸化剤 を含む液体洗濯洗剤が記載されている。 亜硫酸化剤を液体洗剤に配合する時に、かなりのにおいが発生するので、新し い技術的問題は、亜硫酸化剤を液体洗剤で使用する際に生じており、それゆえ前 記洗剤のにおいは規定の標準から有意に逸脱する。本発明が解決しようとする問 題は、亜硫酸化剤を含む液体洗濯洗剤におけるにおい偏向（ｄｅｖｉａｔｉｏｎ ）を解消することである。 この技術的問題に応答して、出願人は、前記におい偏向が、亜硫酸化剤と、前 記洗剤に存在する酵素との間の相互作用によって発生することを見出した。理論 によって限定しようとするものではないが、亜硫酸化剤は、市販の酵素製剤に典 型的には存在する不純物と反応すると考えられる。 このように、酵素系と亜硫酸化剤とを含む液体洗剤におけるにおい偏向を解消 するために、本発明は、前記酵素系および前記亜硫酸化剤を前記洗剤組成物の残 部から離して緊密に混合することを提案する。 亜硫酸化剤を含む液体洗剤組成物は、ＤＥ第３７２９４７４号明細書、ＥＰ第 ８０ ７４８号明細書、ＥＰ第８０ ２２３号明細書、ＥＰ第７９６４１号明細 書、ＢＥ第７９６ １１５号明細書および米国特許第３，７４１，９０１号明細 書に記載されている。これらの文書のいずれも、酵素および亜硫酸化剤が一緒に 混合するならば、においを発生することがあることを示唆していない。更に、Ｊ Ｏ１２５６５９６（アブストラクト）は、酵素から生じるにおいの制御を扱って いる。この文書の文脈においては、サルファイトは、酵素のにおいを減少するた めに使用されている。 発明の開示 本発明は、亜硫酸化剤と酵素系とを含む液体洗剤組成物を製造するにあたり（ 前記酵素系および前記亜硫酸化剤は一緒に相互作用して、においを発生する）、 （ａ）前記酵素系および前記亜硫酸化剤の少なくとも一部分を前記洗剤組成物 の残部とは別個に緊密に混合して、前記においを前記洗剤組成物の残部外で発生 させ、 （ｂ）前記においが消えるか実質上減少するまで、前 記亜硫酸化剤および前記酵素系をこのような状態で相互作用させ、 （ｃ）その後、前記亜硫酸化剤と前記酵素系との前記緊密混合物を前記洗剤組 成物の残部に加えることを特徴とする液体洗剤組成物の製法を包含する。 更に、本発明は、本発明に係る方法のコースで得ることができる酵素プレミッ クス（該酵素プレミックスは本質上前記酵素系および前記亜硫酸化剤からなる） を包含する。 発明を実施するための最良の形態 本発明は、液体洗剤組成物の製法に関する。本発明に従って調製した液体洗剤 組成物は、通常の洗浄成分、酵素系および亜硫酸化剤を含む。 ここで使用する通常の洗浄成分としては、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、溶 媒、防汚剤、カラーケア成分、キレート化剤、染料、香料などの成分が挙げられ る。本発明の洗剤組成物は、水性または無水であってもよく且つ更にいわゆる濃 縮液体洗剤組成物として処方できる。本発明に係る洗剤組成物は、各種の異なる 態様、特に洗濯洗剤に処方できる。 本発明に従って調製した組成物は、亜硫酸化剤を更に含む。ここで使用する亜 硫酸化剤は、前記液体洗剤組成物中で亜硫酸イオンを生成することができる化合 物である。このような亜硫酸化剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸 水素塩またはピロ亜硫酸塩、二酸化硫黄および亜硫酸、またはそれらの混合物が 挙げられる。アルカリ金属の亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩または亜硫酸水素塩、特に 亜硫酸カリウムが、ここで使用するのに好ましい。本発明に従って調製した組成 物は、全組成物の０．０１〜１重量％、好ましくは０．０５〜０．７重量％、最 も好ましくは０．１〜０．５重量％の前記亜硫酸化剤を含む。ここで使用する亜 硫酸化剤なる用語は、亜硫酸化剤の混合物を包含する。 本発明に従って調製した組成物は、酵素系を更に含む。前記酵素系は、プロテ アーゼ、アミラーゼ、セルラーゼおよびリパーゼを包含する。ここで使用する酵 素系なる用語は、単一酵素およびそれらの混合物を包含する。大抵の市販の酵素 は、純粋な酵素と不純物とからなる製剤として入手できる。前記不純物は、亜硫 酸化剤と相互作用して、においを発生すると考えられる。従って、ここで使用す る「酵素」なる用語は、それと共に来る不純物と一緒の酵素を意味する。本発明 は、前記のような亜硫酸化剤と緊密に混合する時に、においを発生する酵素また は酵素製剤にのみ適用できる。このような酵素として 剤組成物は、前記酵素系０．１〜１０重量％、好ましくは０．２〜５重量％、最 も好ましくは０．５〜３重量％ を含む。 本発明に係る方法は、少なくとも３工程からなる。 これらの３工程の第一のものにおいては、前記亜硫酸化剤および前記酵素系は 、前記液体洗剤組成物の残部から離して、一緒に緊密に混合する。その結果、こ の第一工程時に、前記においは、前記亜硫酸化剤および前記酵素系を一緒に緊密 に混合する時に、洗剤組成物の残部外で発生する。「緊密に混合する」とは、前 記亜硫酸化剤および前記酵素系を混合して両成分間の完全な相互作用を保証し、 このようにして前記においの完全な発生を保証することであると理解すべきであ る。本発明においては、前記酵素系を洗剤組成物に処方すべき亜硫酸化剤の全部 またはその一部分のみと混合することが可能である。 いかなる場合にも、前記酵素系は、前記亜硫酸化剤の少なくとも一部分と緊密に 混合しなければならない（亜硫酸化剤の前記部分は前記においの完全な発生を保 証するのに十分である量を表わす）。実際に、前記においを完全に発生させるた めに非常に少量の亜硫酸化剤（以下のプレミックスの説明参照）ですむことが認 められた。 本発明に係る方法の第二工程においては、前記亜硫酸化剤および前記酵素系は 、前記においが消えるか実質上減少するまで、適当な状態で相互作用させる。実 際に、両成分を適切な通気下で穏やかに混合すれば十分であるらしい。 本発明に係る方法の第三工程においては、前記亜硫酸化剤と前記酵素系との前 記緊密混合物は、前記液体洗剤組成物の残部に加える。前記緊密混合物は、前記 液体洗剤組成物の残部の一部分にも添加でき、前記液体洗剤組成物の更に他の一 部分またはそれらの残部に添加してもよいことを理解すべきである。 更に、本発明は、本発明に係る方法のコースで得ることができる酵素プレミッ クスを包含する。前記プレミックスは、本質上前記酵素系またはそれと前記亜硫 酸化剤との混合物またはそれらの混合物からなる。「実質上」とは、前記プレミ ックスが酵素原料と共に来且つ前記亜硫酸化剤と相互作用する不純物も含むこと をここで意味する。前記プレミックスは、好ましくは、前記プレミックスの０． １〜５重量％、好ましくは０．１〜１重量％の前記亜硫酸化剤を含む（前記プレ ミックスの残部は酵素原料によって構成される）。 本発明は、下記の例によって更に例示する。 例 表示の割合（重量％）の表示の成分からなる液体洗剤組成物を調製する。 レミックスは、Ｋ_２ＳＯ_３粉末が液体酵素原料に溶解されるまで、液体原料とし て入手できるターマミル９９．８ｇをＫ_２ＳＯ_３粉末０．２ｇと緊密に混合する ことによって調製する。においは、即座に発生する。タ 放容器中で穏やかに混合する。４８時間後、両成分を接触した時に発生したにお いが消える。 次いで、前記プレミックス０．１５ｇを、両方をビーカー中で室温で穏やかに 混合することによって、前記洗剤組成物の全部の残部（亜硫酸カリウムの残部を 包含）に加える。 前記液体洗剤組成物は、このようにして調製し、におい偏向を示さなかった。 比較のため、亜硫酸化剤と予備混合せずに酵素製剤を加えた同じ洗剤組成物を調 製した。これらの条件下では、強いにおい偏向が発生した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｌ Ｖ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ハーディ，ポール アンドリュー ベルギー国オバリース、ロツィーレンステ ーンベック、97 (72)発明者 ケステル，ファブリス フランソワ ジ. ベルギー国ブリュッセル、リュ、ジュル- ブイヨン、14

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 亜硫酸化剤と酵素系とを含む液体洗剤組成物を製造するにあたり（ここ で前記酵素系および前記亜硫酸化剤は一緒に相互作用して、においを発生する） 、 前記酵素系および前記亜硫酸化剤の少なくとも一部分を洗剤組成物の残部とは 別個に緊密に混合して、前記においを前記洗剤組成物の残部外で発生させ、 前記においが消えるか実質上減少するまで、前記亜硫酸化剤および前記酵素系 を相互作用させ、その後、前記亜硫酸化剤と前記酵素系との前記緊密混合物を洗 剤組成物の残部に加えることを特徴とする、液体洗剤組成物の製法。 ２． 前記酵素プレミックスが本質上酵素系またはそれと亜硫酸化剤との混合 物またはそれらの混合物からなることを特徴とする、請求項１に記載の方法のコ ースで得ることができる酵素プレミックス。 ３． 前記プレミックスの０．１〜５重量％の前記亜硫酸化剤を含む、請求項 ２に記載の酵素プレミックス。 ４． 前記亜硫酸化剤が亜硫酸カリウムである、請求項２または３に記載の酵 素プレミックスまたは請求項１に記載の方法。