JPH08501860A - モニタ据付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 モニタ（８）を可動構造体（３１）に取り付けるための自動傾斜機構であって、モニタ（８）に取着される第１脚手段（２２）、可動構造体（３１）に取着される第２脚手段（２０）、及び第１脚手段（２２）と第２脚手段（２０）とを連結して取着後のそれらの相対移動を可能にする軸を備えたヒンジと、可動構造体（３１）の移動に従って移動する変位手段（７）と、変位手段（７）の移動をヒンジに伝達して、第１脚手段（２２）を可動構造体（３１）の移動に従って移動させる連結手段（６）とを具備する自動傾斜機構である。本発明は可動構造体（３１）として、乗用車両の座席のリクライニング式座席背部をさらに備えることができる。また、本発明は連結手段（６）として、固定長の被覆ケーブルをさらに備えることができる。さらに本発明は、座席背部の動作によって駆動される自動傾斜機構を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 モニタ据付装置 発明の分野 本発明は、自動傾斜機構を用いてモニタに対する視角を実質的一定に維持する モニタ据付装置に関する。さらに詳記すれば、この機構は乗用車両の座席背部で 使用される。 発明の背景 ビデオやゲーム用のモニタを乗用車両の座席背部に固定的に据え付けることは 、従来技術において知られている。ウマシャンカー（Umashankar）に対する米国 特許第 4,756,528号は、直立姿勢に配置されて座席背部に埋め込まれるＴＶスク リーン／ビデオ装置を開示する。このビデオ装置の制御部は、ＴＶスクリーンに 面した座席の腕に設置される。米国特許第 4,584,603号は、乗用車両での使用に 適し、座席背部に配置されるモニタを備えた娯楽／情報装置を開示する。 座席背部が可動式すなわちリクライニング式であり、モニタがそれに固定的に 据え付けられている場合、モニタは座席背部の移動中に背部に対して同一位置に 保持され、その結果、視角が変化する。視角の変化はスクリーンの視認を困難に するかもしれない。 視角を手動式に変更可能なモニタ据付装置は、やはり従来技術において知られ ている。モニタ角度の手動変更は、モニタの視認者にも前席の乗客にも不快感を 与えるかもしれない。 発明の目的と要旨 本発明の目的は、モニタを乗用車両の座席背部に据え付けるための装置を提供 することにある。 本発明のもう１つの目的は、モニタを設置した構造体の正規の移動範囲に亙っ て所定の視角を自動的に維持できるモニタ据付装置を提供することにある。 本発明のもう１つの目的は、リクライニング式座席背部に据え付けられたモニ タに対し、背部の位置が変化する際に、実質的一定の視角を自動的に維持する装 置を提供することにある。 本発明のもう１つの目的は、座席背部の移動によって駆動され、モニタを設置 した構造体の正規の移動範囲に亙って所定の視角を維持できる自動傾斜機構を備 えたモニタ据付装置を提供することにある。 本発明は、モニタを可動構造体に取り付けるための自動傾斜機構であって、モ ニタに取着される第１脚手段、可動構造体に取着される第２脚手段、及び第１脚 手段と第２脚手段とを連結して取着後のそれらの相対移動を可能にする軸を備え たヒンジと、可動構造体の移動に従って移動する変位手段と、変位手段の移動を ヒンジに伝達して、第１脚手段を可動構造体の移動に従って移動させる連結手段 とを具備する自動傾斜機構を提供する。本発明はさらに、可動構造体として、乗 用車両の座席のリクライニング式座席背部を備えることができ、また、座席の一 部に固定的に取着される第１腕と座席背部に取着される第２腕とを備え、これら 第１腕と第２腕とが回動可能に取着されて第１腕が座席背部と共に第２腕に対し て移動する変位手段を備えることができる。本発明はまた、連結手段として固定 長の被覆ケーブルを備えることができる。 図面の簡単な説明 図１は、乗客用座席を含む本装置の全体図、 図２は、モニタを設置した座席背部の部分図、 図３は、本発明に従って構成されたモニタ据付装置の図、 図４は図２の類型図で、モニタを傾斜位置で示す図、 図５は、モニタ傾斜手段の拡大側面図、 図６は、傾斜位置及び変位を点線で示すモニタの図、 図７は、座席背部変位手段の図、 図８は、モニタを備えた座席背部を直立位置及び傾斜位置で示す図、及び 図９は、視角を示す図である。 詳細な説明 図面を参照すると、各図を通して同一の構成部品には同一の参照番号が付され 、本発明に従って据え付けられたビデオモニタは参照番号１で示される。 図１は、モニタ１を据え付けるための全体装置４０を示す。モニタ組体８は座 席背部３１に設置される。座席背部３１は座部３０に揺動可能に取着される。こ の揺動式連結は一般的な方法で構成される。この座席は一般的な座席であり、す なわち車両の乗客用座席である。 図２は、乗用車両の座席の座席背部３１にてハウジング２内に設置されたモニ タ組体８を示す。ハウジング２は開放前面を有した六面構造体であり、この開放 前面を通してモニタスクリーンが視認される。モニタ組体８はこのハウジング２ 内に設置され、ハウジング２の開放端を覆ってカバー３が配置される。カバー３ は開口を備え、この開口を通してモニタを視認できる。 ここで使用されるモニタという用語は、ビデオディスプレイ、Ｃ ＲＴ、テレビジョン、及びビデオモニタを含みかつそれらに限定されないあらゆ る形式の視野スクリーンを総称するものである。 図３は、モニタ自動傾斜機構を備えたモニタ１の据付装置を示す。さらに詳し くは、本装置はモニタを乗用車両の座席背部に据え付けるためのものである。こ の機構は、モニタ傾斜手段５に回動可能に取着されたモニタ組体８を備える。モ ニタ組体８はモニタハウジング４内にモニタ１を備える。モニタ傾斜手段５は、 ケーブル組体６又は他の手段によって、座席背部変位手段７に連結される。モニ タ傾斜手段５及びモニタ組体８はハウジング２内に設置される。座席背部変位手 段７は、モニタ組体８及びモニタ傾斜手段５から離れて配置される。図４は、図 ３に示したモニタ自動傾斜機構を、傾斜したモニタと共に示す。 モニタ自動傾斜機構は、座席背部３１の動作によって駆動することができる。 ケーブル組体手段６は、座席背部の動作を座席背部変位手段７からモニタ傾斜手 段５に伝えるために使用される。ケーブル手段６は固定長を有し、座席背部変位 手段７の移動がモニタ傾斜手段５の移動を生じるようになっている。ケーブル組 体手段６は、両端固定された被覆の内部で、一端でモニタ傾斜手段５にかつ他端 で座席背部変位手段７に取着される固定長ケーブルを備えることができる。 モニタ傾斜手段５は、図５に示すようにモニタ組体８に取着される。図６は、 モニタ傾斜手段５の作動を示す。支点Ｃはモニタ組体８の回転軸を構成する。ケ ーブル組体６は点Ｄでモニタ傾斜手段５に取着される。モニタ組体８は、点Ｄに おけるケーブル手段６の作用によって傾斜させられる。モニタ傾斜手段は、Ｃと Ｄとの間の距離（ＣＤ）に略等しい回転半径を備える。この回転半径ＣＤは、座 席背部変位手段７の回転半径に実質的に等しい。 モニタ傾斜手段５は、モニタ１に取着される第１脚手段２２と座席背部に固定 的に取着される第２脚手段２０とを備えたヒンジからなる。第１及び第２脚手段 は軸２５にて連結され、相対的に移動可能となっている。モニタ傾斜手段５は、 第１及び第２脚手段の軸２５の反対側の各端部に取着されるモニタ戻しばね２１ を備えることもできる。 図７は、座席背部変位手段７の作動を示す。この装置は、その移動が座席背部 ３１の移動によって駆動され得るようにして、乗客用座席内に設置される。座席 背部変位手段７は、座席背部の底部に設置され（図１参照）、座席背部３１と同 じ傾斜動作を行なう。支点Ａは固定点であり、座席背部３１のリクライニングに 従って座席背部変位手段７が回転するための軸を構成する。ケーブル組体６は点 Ｂで座席背部変位手段７に取着される。座席背部変位手段の回転半径は、Ａから Ｂまでの距離（ＡＢ）である。 座席背部変位手段７は、図３に示すように、座席の一部に固定的に取着される 第１腕２３と、座席背部３１に取着される第２腕２４とを具備する。第２腕２４ は第１腕２６に回動可能に取着され、第２腕２４が座席背部と共に第１腕２３に 対して移動するようになっている。 モニタ自動傾斜機構は、同一回転半径が同一回転角度を生じることに基づいて 作動する。座席背部変位手段の回転半径ＡＢは、モニタ傾斜手段の回転半径ＣＤ に等しいか又は比例する。すなわちＡＢ／ＣＤ＝１である。ただし、幾つかの適 用においては区別的比率が必要となることもある。 本装置は以下のようにして作動する。図８を参照すると、座席背部３１は乗客 によって傾斜角度αまで傾けられる。座席背部変位手段７は、座席背部３１が傾 斜角度αまで傾けられると、点Ａの周り でα（座席背部の傾斜角度）に等しい角度まで回転する。座席背部変位手段７の 点Ｂは、図７に示すように点Ｂ′まで回転する。点Ｂから点Ｂ′への移動は、ケ ーブル組体を距離ＢＢ′だけ変位させる。座席背部の移動によって生じた座席背 部変位手段７の動作は、ケーブル組体６を介してモニタ傾斜手段５に伝達される 。図６を参照すると、モニタ傾斜手段５の点Ｄは、ケーブル組体の変位によって 点Ｄ′まで距離ＤＤ′を移動する。距離ＤＤ′は距離ＢＢ′に等しい。モニタ傾 斜手段５の移動は、モニタ組体８を支点Ｃに関して回転させる。モニタ１は、図 ８に示すように、傾斜角度αに等しい角度だけ回転する。モニタの角度変化量は 、座席背部の傾斜角度に等しい。本装置は、座席背部の正規の移動範囲に亙って 所定の視角を維持するように作動できる。本装置は、機械的原理又は電気機械的 原理に則って作動できる。 図９を参照すると、視角θは、目視者５２からモニタまで引いた線５０と、モ ニタ５１の水平軸を構成する線との成す角度として規定される。 具体的に記載されたもの以外の特徴は、本発明の精神及び範囲から逸脱するこ となく、上記の好適な実施例の多くの修正として当業者には容易に明らかとなろ う。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９３年５月３日 【補正内容】 請求の範囲 １．所定の傾斜角度範囲を有したリクライニング式座席背部に、該座席背部の 後部に設置されるモニタを取り付けるための自動傾斜機構であって、 モニタに取着される第１脚手段、リクライニング式座席背部に取着される第２ 脚手段、及び第１脚手段と第２脚手段とを連結して取着後のそれらの相対移動を 可能にする軸を備えたヒンジと、 リクライニング式座席背部の移動に従って移動する変位手段と、 変位手段の移動をヒンジに伝達して、モニタが視認者に対する一定の視角を所 定の傾斜角度範囲に亙って維持するように、第１脚手段をリクライニング式座席 背部の移動に従って移動させる連結手段、とを具備する自動傾斜機構。 ２．前記リクライニング式座席背部が乗用車両の座席の一部からなる請求項１ の自動傾斜機構。 ３．前記変位手段は、前記座席の座部に固定的に取着される第１腕と前記座席 背部に取着される第２腕とを備え、これら第１腕と第２腕とが回動可能に取着さ れて第２腕が座席背部と共に第１腕に対して移動する請求項２の自動傾斜機構。 ４．前記連結手段がケーブル組体手段である請求項１又は３の自動傾斜機構。 ６．前記機構が座席背部の動作によって駆動される請求項１又は３の自動傾斜 機構。 ７．ヒンジが、軸の反対側に位置する前記第１及び第２脚手段のそれぞれの端 部に取着された戻しばねをさらに具備する請求項３の自動傾斜機構。 ８．連結手段の第１端部がモニタに取着され、該連結手段の第２ 端部が変位手段の前記第２腕に取着される請求項３の自動傾斜機構。 ９．座席のリクライニング式座席背部にモニタを据え付けるための装置であっ て、 モニタに回動可能に取り付けられ、モニタに取着される第１脚手段とリクライ ニング式座席背部に固定的に取着される第２脚手段とを備えたモニタ傾斜手段と 、 モニタ及びモニタ傾斜手段から離れて配置され、座席の一部に固定的に取着さ れる第１腕と座席背部に取着される第２腕とを備え、これら第１腕と第２腕とが 回動可能に取着されて第２腕が座席背部と共に第１腕に対して移動する座席背部 変位手段と、 座席背部の移動が座席背部変位手段の追従移動を生じかつ座席背部変位手段が モニタを追従移動させて視認者に対するモニタの視角を一定に維持するように、 モニタと座席背部変位手段の前記第２腕とを連結する手段、とを具備する装置。 １０．モニタ傾斜手段が傾斜角度を有し、かつ変位手段が該モニタ傾斜手段の 傾斜角度に実質的に等しい対応の傾斜角度を有する請求項９の装置。 １１．連結手段が固定長ケーブル組体である請求項９の装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．モニタを可動構造体に取り付けるための自動傾斜機構であって、 モニタに取着される第１脚手段、可動構造体に取着される第２脚手段、及び第 １脚手段と第２脚手段とを連結して取着後のそれらの相対移動を可能にする軸を 備えたヒンジと、 可動構造体の移動に従って移動する変位手段と、 変位手段の移動をヒンジに伝達して、第１脚手段を可動構造体の移動に従って 移動させる連結手段、とを具備する自動傾斜機構。 ２．前記可動構造体が乗用車両の座席のリクライニング式座席背部である請求 項１の自動傾斜機構。 ３．前記変位手段は、前記座席の座部に固定的に取着される第１腕と前記座席 背部に取着される第２腕とを備え、これら第１腕と第２腕とが回動可能に取着さ れて第１腕が座席背部と共に第２腕に対して移動する請求項２の自動傾斜機構。 ４．前記連結手段がケーブル組体手段である請求項１、２又は３の自動傾斜機 構。 ５．前記ケーブル組体手段が固定長の被覆ケーブルである請求項４の自動傾斜 機構。 ６．前記機構が座席背部の動作によって駆動される請求項１、２又は３の自動 傾斜機構。