JPH08501407A - レーザ脱離イオン化質量モニター(ldim) - Google Patents

レーザ脱離イオン化質量モニター(ldim)

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JPH08501407A
JPH08501407A JP5515839A JP51583993A JPH08501407A JP H08501407 A JPH08501407 A JP H08501407A JP 5515839 A JP5515839 A JP 5515839A JP 51583993 A JP51583993 A JP 51583993A JP H08501407 A JPH08501407 A JP H08501407A
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ホップ,トーマス・ダブリュ
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シャール,マルティン・エム
ボルンゼン,クラオス・オラフ
タランティーノ,イー・ロッコ
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ヒューレット―パッカード・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 大きな有機分子の分子量を測定するためのレーザ脱離イオン化器具(20)は、飛行時間(TOF)質量分析計(64)を含む。飛行時間質量分析計(64)は、分析されるべき複数個の試料(30)を真空下で保持するための試料ロック(58)を含む。試料(30)は試料ロック(58)の中へ挿入されかつそこから取除かれ、さらに分析計中の真空を破ることなく質量分析計(64)の中へ挿入される。LDIM器具の信号(48)処理電子部品は、測定されている分子の準分子種を識別するための手段を含む。器具(20)はイオン光学系(32)と、マイクロチャネルプレート検出器(66)と、試料(30)のレーザ照射(42)と、測定用試料(30)の調製とにおける改良を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 レーザ脱離イオン化質量モニター(LDIM)発明の背景 本発明は一般に、有機分子の重量を決定またはモニターする方法に関する。本 発明は特に、測定されるべき分子のレーザ脱離イオン化を用いる飛行時間(TO F)測定方法に関する。 分子量を決定するための飛行時間法は、通常、有機分子(約100,000ド ルトンよりも大きい分子量を有する)などの大きな分子に用いられる。係る分子 は一般に非常に重量が重いため、周知の偏位質量分析法は使えない。偏位質量分 析法では、イオン化された種が真空中で生成され磁場を通過させられる。イオン 化された種が磁場によって偏位する度合がその重量の大きさを表わす。大きな有 機分子は磁場によって容易に偏位しないほどその電荷に対して重量が重い(電荷 対質量比)かもしれない。 質量分析法の飛行時間法を行なう際には、荷電された(イオン化された)分子 が真空中で生成され、電場によって飛行時間チューブまたはドリフト管の中へ加 速される。分子がそれに対し加速され得る速度は、加速電位に比例し、分子の電 荷に比例し、かつ分子の質量の平方に反比例する。荷電された分子は、TOFチ ューブを進行(つまり「ドリフト」)して検出器へと下る。分子がチューブの中 を進行するのにかかる時間はその分子量の大きさとして解釈することができる。 レーザ脱離イオン化質量モニターはTOF質量モニター法であり、測定または 分析されるべき種の荷電された分子が、たとえば約1:1000と1:10,0 00との間の小さな割合で種を含む結晶ホストマトリックスに(真空中で)レー ザ照射することによって生成される。一般には、紫外(UV)線照射が好ましい 。ホストマトリックスはエネルギ放射を最適に吸収しかつ分折されるものへ移す ように選択される。吸収されたエネルギは分析されるものへ移され、これは荷電 された分子(イオン)の形状でマトリックスから放出または脱離される。その後 、脱離し荷電した分子はドリフト管の中へ加速される。一般に、管を通る分子の 飛行時間は、照射パルスを検出し、かつ検出された信号を用いてタイミングプロ セスを開始させることによって決定される。照射パルスによって発生した荷電さ れた分子はドリフト管を横切った後に検出器によって遮られる。阻止された分子 によってひき起こされる検出器からの信号は、タイミング機構を停止させて飛行 時間を確立するために用いられる。所与の分析物の分子量は、脱離した分析物の 分子が検出器まで進むのに必要な飛行時間を、質量対電荷比および飛行時間を示 す線形関数に関連付けることによって決定され得る。質量対電荷比と飛行時間と の関係は予め定められた分子量の標準的なものを用いて関数を較正することによ って決定される。 これまでに微小分析器具およびバルク分析器具という2 つのLDIM器具の分類が確立されている。 微小分析器具では、レーザの照射は分析されるものを含むホイル上の小さなス ポットへと精密に焦点を合わされる。レーザ照射は出力密度の非常に高い短パル スの形状である。出力密度はホイルに小さな孔ができる程度の密度である。分析 物のイオンはホイルから脱離し孔から現れる。市場で入手可能なLDIM微小分 析器具については、Heinen,Fら,Int.J.Mass Spec. lon Physics,vol.47,1983,1 9-22に記載される。 バルク分析器具は中位に焦点を合わされたビーム、たとえば約0.1ミリメー トルよりも大きな領域を有するスポットに焦点を合わされたビームを用いる。ビ ームはホストマトリックス中の分析されるものを含む表面に入射する。マトリッ クスおよび分析物は、試料プローブの先端を形成する表面上に薄い結晶化された 1枚の層または複数個の層の形状で与えられる。バルク分析器具においては、プ ローブ先端上の領域は複数のレーザパルスを用いて連続して照射され得る。この ことは、たとえば測定値に対して統計的データを集めるのに役立つかもしれない 。 質量分析法で用いられる先行技術のイオン化方法では、たとえばガス放電内の エネルギ交換を用いる活発なまたは「ハードな」イオン化工程により、分析され る分子が微細化される、つまりある範囲の重量を有する準安定イオンが形成され 得る。 微小分析法およびバルク分析法の両方において、レーザ脱離イオン化法は分析 物の「ソフトなイオン化」と称される状態を作り出す。ソフトなイオン化により 荷電された微細化されていない1つの分析物のイオンが主として発生する。好ま しくは、イオンは脱離を引起こすのに必要なしきい値強度のすぐ上の強度を有す るレーザパルスによって脱離される。パルス化されたレーザでは、特にもしレー ザが断続的に動作される場合は、繰返し可能な強度を有するパルスを与えること は困難である。さらに、しきい値はマトリックス試料の組合わせによって変化し 得る。もしパルスの強度が脱離しきい値よりも大幅に大きい場合は、1つ以上の マトリックス分子を試料に加えることによって誘導体(abduct)が形成され得る。 このため、真の値の回りに表示された分子量が分布され、測定の不確実さまたは 質量の分解能の損失に繋がる。 LDIMでは、質量の分解能は質量中の質量対差(m/Δm)で求められる。 これは同じ質量のイオン(分子)から別個の信号を生成するという器具の能力の 大きさである。LDIM質量分解能は分析されるものの分子量に依存する。一般 に、質量分解能は分析物の分子量が増大するにつれて減少する。この現象のメカ ニズムは分析物とマトリックス材料との間に共有誘導体が形成されるものである と考えられる。 一般に分子量測定の精度は分子量の値を所与の飛行時間 の測定値に割当てる際の不確実さを反映する。しかしながら、分析物の分子量に よる不確実さに加えて、質量の分解能を制限している重要な要因は飛行時間の測 定の不確実さである。ここでは主たる制限要因は、脱離されたイオンはレーザ( 脱離パルス)ごとにある再現性の限界を有する有限時間間隔にわたってイオンが 放出されることである。たとえば、分子量が約26マイクロ秒の飛行時間に対応 し、かつもし脱離された分析物の分子が第1のパルスでは約200ナノ秒かつそ れに続くパルスでは220ナノ秒にわたって放出されるとすれば、この不確実さ のみからの最大の分解能は約1000分の1である。放出時間は、パルス幅およ び空間エネルギ分布、ならびに脱離を引起こすレーザ放射パルスの繰返しの可能 性によって影響され得る。また、放出時間はプローブ先端上の試料のタイプおよ び調製によって影響され得る。飛行時間自体は真空の状態、たとえば真空容器中 のドリフトしている種と残渣ガスとの間の衝突によって影響され得る。 LDIM器具のための好ましい検出器はマイクロチャネルプレート(MCP) 検出器であり、これは入射イオンパルスを顕微鏡管のマトリックスを含む1つ以 上のプレートを介して加速する。イオンが管を通過するときに、管の壁との衝突 によってイオンが発生する。MCP検出器はイオンがマルチチャネルプレートに 高速であたるときに最良に動作する。好ましくは、約−5000ボルトの加速電 位が イオンを加速するために加えられる。しかしながら、マイクロチャネルプレート は1000ボルト以下の電位がプレートを横切って加えられる場合に最適に動作 し、電子の空乏化によっては制限されない。 LDIM測定値の不確実さの他の原因は、電荷の異なる同じ分子のイオン形成 、または各々が分子当り1つ以上の単位電荷を有する2つ以上の分子のクラスタ が形成されることである。これらは準分子イオンと称され、LDIM器具の中で 異なる飛行時間を有する。したがって、これらは試料の中に異なる分子が存在す ることを示し得るため、試料の純粋性を評価することが困難となる。 LDIM測定値の不確実さのさらに他の原因は試料の調製に存在し得る。試料 プロープ先端上にマトリックスおよび分析物の均一な再生可能な層をおくことが 重要である。通常はマトリックス/分析物の溶液の滴がプローブ先端に与えられ る。その後、この滴はプローブ先端に真空を加えて揮発性流体成分を取除くこと によって結晶化される。もしこの滴の形状が不規則であれば、結晶化された層の 厚さおよび試料分布は均一ではなくなり、測定結果が再生不可能となる。もし真 空を加えることが可変ではなければ、混合物のより不揮発性の成分がより不揮発 性でない成分を泡立たせるため、親油性の高い分析物/マトリックス混合物は結 晶化するのが困難となる。 米国特許第5,045,694号はマトリックスをプロ ーブ先端へ与えるための電気噴霧方法を開示している。この方法ではよりよいマ トリックス層が生成されるように思えるが、層を与える間に約5000ボルトの 電位をプローブ先端に加えなければならない。このためこの方法は危険性が幾分 高くなり、プローブ先端と噴霧装置との間にコロナ放電が生じ、これはプローブ 先端および噴霧装置を損傷し得る。 前述のことに鑑みて、LDIMは大きな有機分子の分子量をモニターするため に潜在的に好都合な方法を提供するが、試料調製、レーザパルスの送出し、イオ ン光学系および検出器などの技術のハードウェア面において多くの改良が必要な ことが明らかである。また、特に準分子イオンの発生から生じ得る不確実さを特 定しかつ排除するために信号処理技術を改良する必要がある。発明の概要 本発明の目的は、有機分子のLDIMモニターの分解能、再現可能性、および 精度を改良することである。これはLDIM分析および器具のいくつのか局面に おいて改良を行なうことによって達成されており、この局面は以下のものを含む :試料調製方法、試料のLDIM器具中への導入方法、LDIM器具中の試料の レーザ照射方法、イオン光学系、入射しているレーザ照射の再現可能性を含むレ ーザ光学系、マイクロチャネルプレート検出器、および測定結果の解釈。図面の簡単な説明 本明細書中に組入れられ、かつ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明 の好ましい実施例を概略的に示し、上述の一般的な説明および以下の好ましい実 施例の詳細な説明とともに本発明の原理を説明するものである。 図1は本発明に従うLDIM器具を概略的に示す。 図2は図1の器具の動作のシーケンスを表わすフローチャートである。 図3は本発明に従うイオン光学系の詳細を概略的に示す断面図である。 図4は図3のイオン光学系中のリペラー、抽出器および試料の配列の詳細を概 略的に示す。 図5は本発明に従うイオン光学系中の電流を制限するための埋込み抵抗器を概 略的に示す。 図6は本発明に従う自動サンプラ配列を概略的に示す。 図6aは図6の自動サンプラの駆動シャフトおよびプローブ先端の詳細を概略 的に示す。 図7は1つのプローブ先端上に複数のレーザ照射領域を与えるための方法の詳 細を概略的に示す。 図8はレーザパルスを送るためのファイバ光学系を含む本発明に従うLDIM 器具のためのレーザ光学系の一実施例を概略的に示す。 図9は図8のレーザ光学系の実施例において照射パルスを試料にあてるための 代替の方法を概略的に示す。 図10はビームスプリッタおよび減衰器を含むレーザ光学系の一実施例を概略 的に示す。 図11は本発明に従うMCP検出器アセンブリの一実施例を概略的に示す断面 図である。 図12は本発明に従うLDIM器具によって生成される測定データを評価する ためのコンピュータ上の表面の例を概略的に示す。 図13は試料層をプローブ先端に与えるための装置を概略的に示す。 図14は図13の装置において生成された層を真空で結晶化するための方法を 概略的に示す。発明の詳細な説明 ここで図面を参照するが、図中の同一の構成要素は同一の参照番号で示され、 図1はLDIM器具の好ましい実施例を示しこれは一般に番号20で示す。器具 20は、端部壁24および端部フランジ26を有し形成される概円筒形の第1の 真空チャンバ22を含む。チャンバ22は飛行時間チューブ、飛行チューブ、ま たはドリフト管と称してもよい。チャンバ22には、その中に10-6トルの圧力 を確立するためにターボ分子ポンプなどの高真空ポンプおよび機械的粗ポンプな どの手段(図示せず)が設けられる。端部壁24上に載置されるのは第2の真空 チャンバ28であり、これは試料チャンバと称してもよい。試料チャンバ28に はその中に粗い真空を作り出すための機械的真空ポン プなどの手段が設けられる。試料チャンバ28はチャンバ22から分離されるか 、またはチャンバ22と真空で通じて配置されてもよい。試料チャンバ28中に 配置されるのは分析用の複数個の試料を格納するための手段である。試料ロック 58および試料格納手段のさらに詳細な説明を以下に行なう。分析物/マトリッ クス混合物の結晶化された層の形状の分析されるべき試料は、壁24を介して試 料チャンバ28の中へ導入されてプロープ先端上におかれ、イオン光学系32の 中に導入される。イオン光学系32は低質量のイオンを偏位するためのデフレク タ33を含む。 試料を照射するためのレーザ放射はレーザ光学系34から与えられ、レーザ光 学系34は、パルス化されたレーザ36と、ビーム(パルス)40をレーザから 集めかつ配向するための様々な構成要素(図1には図示せず)を含むレーザビー ム列38とを含む。レーザビーム列38は、照射パルスと称することもできる出 力レーザビーム42をレーザポート44を介してチャンバ22の中へかつプロー ブ先端30上に送る。レーザビーム列38はまた、レーザビーム列38からのパ ルスの照射の開始を示す信号46を与える。信号46はマイクロプロセッサ50 に送られる。レーザビーム列38はまた、照射パルスの強度を示す信号48をパ ーソナルコンピュ一夕等の計算装置52へ与える。信号46および48はたとえ ばフォトダイオードによって与えられてもよい。 真空管22にはピラニ真空計および高真空計57などの粗真空計56が設けら れてもよく、好ましくは冷陰極放電真空計が設けられる。真空計56および57 は信号56aおよび56bのそれぞれをマイクロプロセッサ50に与える。信号 56aおよび56bはたとえば真空チャンバ22の排出を制御し、かつイオン光 学系32を付勢するための安全点を決定するために用いられてもよい。 次に図1に示される他の構成要素の説明を器具20の例示的な動作シーケンス の説明とともに以下に行なう。以下の説明は、様々なステップがブロックF1− F16で示される図2のフローチャートに従い得る。 結晶化された試料/マトリックス混合物の層がプローブ先端30に与えられ( ブロックF1)、かつ載置された試料が真空弁またはロック58(試料ロックと 称されてもよい)を介して試料チャンバ28の中へ与えられる。試料ロック58 はピボット60を中心に回動することによって矢印Aで示される方向に開閉し得 る。試料チャンバ28は空にされる(ブロックF2)。プローブ先端30は、試 料チャンバ28と真空で通じている管62内に位置するシャフト(図1では図示 せず)を操作することによってイオン光学系32の中に導入される。チャンバ2 2中の真空は安定するようにされる(ブロックF4)。その後、イオン光学系3 2は付勢される(ブロックF5)。照射パルスを送出すためにレーザが発射され る(ブロックF6)。レーザの 発射によって、レーザビーム列38中のフォトダイオードがトリガされて信号4 6をマイクロプロセッサ50に送り、時間ゼロを確立する(ブロックF7)。別 のフォトダイオードは信号48を計算装置52へ送り(ブロックF8)、ここで 信号は照射パルス42の強度についての情報を与えるように積分され処理される (ブロックF9)。 照射パルス42はプローブ先端30上の試料マトリックス層にあたり、光脱離 およびイオン化が起こる(ブロックF10)。脱離中に生成されたイオン(ブロ ックF11)はイオン光学系32を介して加速される(ブロックF12)。加速 されたイオンはデフレクタ33を通過して低質量マトリックスイオンなどの所望 されないイオン化生成物を取除く (ブロックF13)。その後、デフレクタ3 3を出るイオンは真空チャンバ22の中を矢印Bの方向に自由にドリフトして下 る(ブロックF14)。イオンは好ましくは約1.75メートルの距離64を進 み、マイクロチャネルプレート・(MCP)検出器アセンブリ66にあたる(ブ ロックF15)。MCP検出器アセンブリ66は信号68をマイクロプロセッサ 50に送る。信号68は、照射パルスによるイオン化の開始からイオンが検出器 アセンブリ66にあたるまでのイオンの飛行時間を確立するために用いられる( ブロックF16)。 上述の器具20の機能および主要構成要素の簡単な説明は、LDIM測定値の 再現可能性および正確さの改良に寄 与するこれらの重要な構成要素の改良点および有用な特徴を理解する上で役立つ 。これらの改良点および有用な特徴は、以下に説明する器具20のある主要な構 成要素の詳細な説明に含まれる。 ここで図3を参照して、イオン光学系32は、その中にアパチャ86を有する ベースプレート84と、その中にアパチャ92を有するリペラー90と、その中 にアパチャ96を有する抽出器94とを含む。リペラー90および抽出器94は 絶縁スペーサ98によって分離され間隔をあけられている。リペラー90はセラ ミックスペーサ100によってベースプレート84から分離されている。照射さ れるべき試料はアパチャ92の中へ挿入される。 リペラー90および抽出器94の電位ならびにその間の間隔は、最適な質量分 解能を得る上で重要であると発見されている。好ましくは、リペラー90および 抽出器94は約8ミリメートルの距離だけ間隔をあけられる。リペラー90は好 ましくは約28,000ボルトと32,000ボルトとの間の電位に保持され、 かつ抽出器94は好ましくは約9,000ボルトと15,000ボルトとの間の 電位に保持される。リペラー90と抽出器94とに加えられる電位は陰イオンま たは陽イオンが試料から脱離されているかどうかに依存して正または負であり得 る。これらの電位を加えることは上記の一般的な説明の中ではイオン光学系32 を付勢すると称されている。好ましくは、電位はイオ ン光学系32の性能を微調整するために調整可能である。 アパチャ96を介してより均一な電場を与えるために、フィールド安定メッシ ュ102がアパチャ96を介しておかれてもよい。メッシュ102は1インチ当 り約50本から100本の間隔を有する銅、金またはアルミニウム線であっても よい。リペラー90および抽出器94上の電位は高電圧接続HVを介して高電圧 電源(図示せず)から与えられてもよい。電源からの抽出器およびリペラーの電 流はたとえばマイクロプロセッサ50によって大きさおよび大きさの変化がモニ ターされ得る。もし大きさまたは変化が予め定められた制限を超えると、これは コロナ放電などの始まりのしるしと解釈され、電位の損害を回避するためにイオ ン光学系は消勢され得る。約±3%の変化および大きさ約10マイクロアンペア が有効な限度であるとわかっている。 次に図3および図4を参照して、イオン光学系34に挿入される試料プローブ 先端30の詳細を説明する。先端30はリペラー90のアパチャ92の中に挿入 される。先端30は先端面31を含み、この上に結晶化されたマトリックスおよ び分析物の試料層がおかれる。照射パルス42は面31に対して約15゜から4 5゜の間、好ましくは約22゜の角度で先端面31上(したがって試料層上)に 入射する。好ましくは、照射パルス42もまた面31の中心から外れて入射し、 この理由は下に述べる。上述のように、 レーザパルス42は分析物イオンを試料層から脱離させる。 リペラー90と抽出器94との間の電位差のために作られた電場のため、脱離 されたイオンがアパチャ96を介して自由飛行スプール104の中へ加速される 。イオンはプレート106のアパチャ108を介して自由飛行スプールに入り、 プレート106は自由飛行スプール104の端部110において本質的に入口ア パチャを形成する。プレート106は好ましくは接地電位に保持されるため、プ レート106は自由飛行スプールの接地アパチャと称されてもよい。プレート1 06は絶縁体112によって抽出器94から分離される。抽出器94と接地アパ チャ106との分離は器具20の最適な質量分解能を与える上での他の重要な要 因である。好ましくは、抽出器94と接地アパチャ106とは約4mmだけ離さ れる。 イオンは自由飛行スプールの軸に対応する飛行経路にほぼ沿って自由飛行スプ ール104を介してドリフトする。その後、イオンはデフレクタ33を通過する 。デフレクタ33中では、約十または−500ボルトと1,500ボルトとの間 の電場つまり偏位フィールドが電極120および122を介して、つまりイオン の飛行経路に垂直に加えられる。偏位フィールドは、好ましくは方形波パルスの 形で高電圧高周波数パルス回路によって与えられる。パルス幅は、予想される分 析物の質量よりも一般に小さいある一定の質量範囲のイオンを偏位するように選 択され得る。この フィールドは、たとえば分析物が試料から脱離する場合に放出され得るいかなる イオン化されたマトリックス分子にも加えられ得る。 マトリックス分子は分析物分子よりも軽いため、より速く自由飛行スプール1 04を下へ進み、分析物分子の前にデフレクタ33に到達する。したがって、偏 位フィールドは、マトリックスイオンを偏位し、その後分析物分子をデフレクタ および端部プレート126中のアパチャ124を偏位されないまま通過させられ るように閉じられてもよい。端部プレート126は接地電位に保持される。デフ レクタ33と端部プレート106との組合わせは実際はマスフィルタを形成する 。 イオン光学系アセンブリの他の重要な特徴は電流を制限するための配列である 。リペラー90および抽出器94などの様々なエレメントに所望の電位を与える ために使用され得る多くの型の高電圧電源は、約100マイクロアンペアから4 00マイクロアンペアの電位を発生可能である。もしコロナまたはアークなどの 著しい変化事象がイオン光学系32内部で発生すれば、光学系構成要素に対して 、かつ電子信号処理装置に対してまでも損害が発生し得る。イオン光学系構成要 素が損傷すると電場の歪が引起こされるかもしれず、これは測定の性能に悪影響 を及ぼし得る。 LDIM器具20の通常動作においては、器具によって引出される電流は主に 脱離されたイオンの飛行から生じる。 一般に、この電流はピコアンペアまたはさらにナノアンペアのオーダ、つまり電 源が送出すことの可能な電流の約1,000分の1から100万分の1である。 電流を制限するためには、抵抗器130は高電圧線128によってリペラー90 と電源(図3では物理的に図示していないが記号HVによって示す)との間に接 続されてもよく、かつ抵抗器132は高電圧線134によって抽出器94と電源 (HV)との間に接続されてもよい。これらの抵抗器は好ましくは高安定性高電 圧抵抗器であり、約50メグオームから200メグオームの間の抵抗値を有する 。たとえば、もしリペラー90が30,000ボルトに保持され抵抗器130が 200メグオームの値を有するとすれば、抵抗器130を通過する電流は150 マイクロアンペアに制限されるであろう。これは電源の電流能力から約60%少 ないかもしれない。 抵抗器130および132を高電圧線134および128に接続する好ましい 方法は、実際には高電圧線の一部となるように接合することである。抵抗器およ びそこに取付けられた高電圧線は好ましくは絶縁材料に埋め込むことによって1 つのユニットとして絶縁される。図5を参照して、埋め込み抵抗器、たとえば抵 抗器132の詳細が示される。高電圧線134に取付けられた抵抗器132は絶 縁ブロック140(仮想的に輪郭を描かれる)中に埋め込まれる。抵抗器および 高電圧線は適切な形状のモールド(図示せ ず)の中におき、その回りにたとえば絶縁エポキシ樹脂材料から鋳造して絶縁ブ ロック140を形成することによって埋め込まれることができる。 上述の器具20の一般的な説明(図1)では、試料チャンバ28は真空下で分 析するために複数個の試料を格納するための手段または配列を含むことが理解さ れる。試料をイオン光学系32の中に連続して挿入するための装置もまた含まれ る。装置およびその駆動部材は自動サンプラと称されてもよい。自動サンプラは 多数の試料がチャンバ22中の真空を破ることなく分析されることを可能にする 。したがって、チャンバ22中の真空状態は何度かの測定にわたって実質的に一 定に維持され得る。これにより、飛行期間の間に分析物分子(イオン)が経験し 得る残渣ガス分子との衝突回数の変動のために発生し得る飛行時間の変動が大幅 に低減される。 次に図6および図6aを参照して、試料チャンバ28の輪郭は明確さのために 省略されており、自動サンプラ150の構成要素は複数個のプローブ先端30を 保持するための試料リング152を含む。プローブ先端30は好ましくは金また はプラチナなどの不活性金属でめっきされる。これらはリペラー90のアパチャ 92の中に挿入されると、リペラー90の電位を取り得る。各先端30(図6a 参照)はポリカーボネートなどの材料からなる絶縁シャフト154上に載置され る。シャフト154は試料リング15 2中のアパチャ156を介して摺動可能に延びる。試料リング152はスピンド ル156上に載置され、スピンドル156は試料チャンバロック58中で回転真 空シール(図示せず)を介して延びて、試料リング152が試料チャンバ28の 外から回転することを可能にする。 駆動シャフトチャンバ62は図6に試料チャンバロック58から引出されて示 されるが、通常は図1に示されるようにそこに取付けられ封止されており、この ため試料チャンバ28と真空で通じている。駆動シャフトチャンバ62中に移動 可能におかれるのは駆動シャフト159である。駆動シャフト159の一方端部 には、絶縁シャフト154上のカプラ162と係合し得るカプラ160が含まれ る。カプラ160および162は機械的なものであってもよく、または磁気によ るものであってもよい。駆動シャフト159の他方端部には磁石アセンブリ16 6があり、これは内部(チャンバ62に対して)磁石アセンブリと称されてもよ い。 アクチュエータシャフトチャンバ62の回りに摺動可能に載置されるのは外部 磁気アセンブリ168であり、これは内部磁石アセンブリ166と略整列して載 置され、かつ駆動シャフト159、したがってそこに結合されるプローブ先端を 回転または平行移動させるために用いられ得る。試料リング152は、プローブ 先端が駆動シャフト159および真空チャンバ22の壁24中に位置する入口溝 17 0と整列されるように載置される。したがって、プロープ先端30はボール弁ロ ック172および溝170を介して真空チャンバ22の中へ押され、イオン光学 系32のリペラー90と係合し得る。照射に続いて、プローブ先端30は駆動シ ャフト159とともに試料リング152の中に引戻され得る。その後、試料リン グ152は別のプローブ先端30を駆動シャフト159と整列させるように回転 させられる。溝170を介して挿入される先端がない場合、ボール弁172は試 料チャンバ28を真空チャンバ32から分離する。したがって、先端170を介 して挿入される先端がない場合、試料チャンバロック58は大気中へ向かって開 かれて、真空チャンバ22中の真空を破ることなく試料を積み下ろすことができ る。 次に図7を参照して、真空を破ることなく複数の測定を行なうための他の手段 が示される。ここでは、レーザの照射はプローブ先端30の中心と端縁との間に 位置する領域37上に入射する。プローブ先端30は、先端面31の中心39か ら変位した試料層の異なる間隔をあけられた領域37が照射パルス42によって 連続して照射され得るように、矢印Cに示されるように回転してもよい。このた め、1つの試料層から複数の測定がなされ得る。好ましくは領域37の各々は約 0.03平方ミリメートルよりも小さい領域を有する。 次に図8を参照して、レーザ光学系34の1つの好まし い実施例が示される。レーザ光学系34は、脱離されるべき分析物を保持するマ トリックス材料へとビーム列38を介して送られる光(放射)を与えるためのレ ーザ36を含む。レーザ放射のパルス(ビーム)42はシャッタ180を介して 平凸レンズまたは正のレンズ182へと通過し、このレンズ182は紫外線を送 るために好ましくは溶融シリカファイバからなる光ファイバ束184上にレーザ 放射線を集める。正のレンズ182は光ファイバ束184上に集められたビーム のサイズを調整するために、矢印によって示される方向に位置調整可能である。 多数のタイプのパルス化されたレーザのうちのどれが用いられてもよい。一般に 、レーザ36は、マトリックス材料の1つまたは複数の吸収バンドに対応する波 長を有する光線を与えるように選択される。たとえば、シナピニック酸(sinapin ic acid)マトリックスのためには波長337ナノメートルの窒素レーザが好まし い。好ましいレーザパルス幅は約1ナノ秒から10ナノ秒である。 上述のように、レーザパルスの安定性および繰返し可能性はLDIM器具の質 量分解能を最適化する上で重要である。一般に、レーザは、たとえば温度などの 重要な動作パラメータを平衡させるのに十分な長さの期間にわたって継続的に動 作する場合に最も安定した出力を送出す。LDIM器具は「シングルショット」 測定モードで動作することができ、言い換えればレーザが一度発射し、その結果 が評 価され、かつ例えば別の測定を進めるかもしくは同一プローブの同一場所で進め るか、または異なるレーザ強度を用いて進めるかどうかが決定される。しかしな がら、レーザ36を反復パルスモードで動作する、つまり測定が行なわれていな いときでもレーザが所与の周波数で連続して発射することが有利であることが発 見されている。たとえば337ナノメートルの窒素レーザは約2ヘルツから10 ヘルツのパルス速度で動作され得る。シャッタ180はレーザ出力パルスが試料 を照射できるように開かれ、その後すぐに閉じられる。したがって、LDIMが シングルショットモードでなお使用されている間に、レーザ36を最も安定した モードで動作することができる。このことは何度も繰返し可能なパルスを与える 上で有利であることが分かっている。 LDIMモニターにおいては、分析物マトリックスの組合せのしきい値レベル を丁度超えるだけのパワーで試料が照射されることが最も有利である。より高い パワーで照射すると分析物とマトリックス材料との間に共有誘導体が形成され得 る。たとえば、シナピニック酸マトリックス中の蛋白質またはペプチド分析物の 場合、過度なパワーを加えるとシナピニック酸が蛋白質またはペプチド内で脱水 素分解反応によってアミノ酸残渣のカルボキシル基と結合するかもしれない。こ の反応により、1、2、3、またはそれ以上のシナピニック酸残渣を含む蛋白質 またはペプチドの 分子が作り出され、かつマトリックス中にたった1つの分析物しか現実に存在し ない場合でもTOF測定値が複数個のかつ分布した分子量を示すかもしれない。 試料上のレーザパルスの強度を調整する能力は、脱離しきい値レベルの異なる 試料を取扱う上で有用であることが上述の説明から明らかとなるであろう。正の レンズ182の位置を矢印の方向に調整すると、光ファイバ束184上に集めら れたレーザパルスのサイズが調整され、こうしてそれによって送られたパルスの 強度の調整に使用され得る。したがって、試料におけるレーザパルスの強度はレ ーザ36の動作パラメータを妨害することなく変化され得る。 レーザ光学系34の説明を続けて、ファイバ束184は3つのブランチに分離 される。第1のブランチ186は伝送されたレーザパルスの一部を第1の光検出 器188、好ましくは高速フォトダイオードへ送り、第1の光検出器188はパ ルスの到着に対応して信号を発生する。この信号はマイクロプロセッサ50に伝 えられ、ここで信号は試料から脱離された分析物分子について時間ゼロ、つまり 飛行またはドリフト時間の始まりを示すために用いられる。第2のブランチ19 0は、レーザパルスの強度を表わす信号を作る第2の光検出器192へレーザパ ルスの一部を送る。信号は積分器アンプ(図示せず)中で積分されて計算装置5 2へ伝えられ、ここで信号はたとえば量的データを正規化するために用いられ得 る。第3のブランチ194はレー ザパルスの残りの部分を真空チャンバ24の壁24の中に位置し得る光コネクタ 196へ送る。パルス42はコネクタ196から焦点ミラーを介して試料層35 上に送られる。ここで本発明の光学上の詳細を曖昧にすることを避けるためにイ オン光学系の構成要素等の詳細は図から削除していることに留意されたい。 図9に示される代替の配列においては、光学コネクタ198はレーザポート4 4中に位置してもよい。この配列では、レーザパルスは正の焦点レンズ200を 介して送られ、このレンズ200はパルスを所望の入射角で直接試料35上に集 める。 次に図10を参照して、レーザ光学系34の他の実施例においては、レーザ3 6からのパルス40の一部41はビームスプリッタ202によってフォトダイオ ード188へと反射してタイミングパルスを発生する。ビームスプリッタ202 によって送られるパルスの一部43は減衰器204を通過する。減衰器204は 、たとえば顕微鏡スライドなどの複数個の薄いガラスプレート(図示せず)から 構成されてもよい。これらのプレートはその表面におけるフレネル反射損失によ って、かつ電磁放射の吸収によってパルスを減衰する。レーザ36が老化し出力 パワーを失うと、減衰を減じるために1つ以上のプレートを減衰器204から取 除いてもよい。したがって、減衰器204からの出力パルスは実質的に一定の強 度に維持され得る。レーザパル スは、減衰器204を通過した後アイリス絞り206を通過し、その後試料35 上にパルスを集める手段を与える正の焦点レンズ208を通過する。第2のビー ムスプリッタ210は、正のレンズ208を透過したレーザパルスの一部47を フォトダイオード192へ反射させて、上述のようにパルス強度依存信号を与え る。ビームスプリッタ210を透過したレーザパルスの一部42は、図1に示さ れるように平面ミラー212によってレーザポート44を介して試料へ反射する 。 次に図11を参照して、マイクロチャネルプレート(MCP)検出器アセンブ リ66の構成要素および重要な特徴が示される。構成要素を載置することの詳細 は当業者には周知であるため本発明の明瞭さのために削除している。検出器の構 成要素は、第2のイオンジェネレータ230と絶縁体231と、第1、第2およ び第3の銅リング232、234および236と、第1または冷マイクロチャネ ルプレート238と、第2または熱マイクロチャネルプレート240と、陽極2 42と、回りを取囲むサポート242と、サポート部材244とを含む。 分析物の荷電された分子はイオン光学系32から真空チャンバ22を下ってド リフトへし、第2のイオンジェネレータ230に到達する。到達する分子の質量 は大きいが、一般に1つの単位電荷しか持たない。したがって、大きな分子はM CP検出器中では最適な信号を発生しない。 第2のイオンジェネレータ230は、各々が単位電荷を有し、本質的に信号を 増幅する多数の小さな分子に大きな分子を微細化させる。第2のイオンジェネレ ータ230は、たとえば1インチ当り約500本という非常に目の細かいメッシ ュを有する導電スクリーン233を含む。このメッシュはたとえば銅、銀、金ま たはプラチナから作られてもよい。このメッシュはデラウェア州ウイルミントン (Wilmington,Delaware)のデュポン(DuPont)から入手可能なnafionなどの材料で コーティングすることができる。かかる材料は重い荷電分子が衝突すると重い荷 電分子の微細化によって作り出されたイオンに加えて荷電された粒子を放出する 。スクリーン233は分析物分子の微細化を行なう。スクリーン233は好まし くは接地電位に保持される。微細化によって作られたイオンは、荷電された分析 物分子またはイオンが陰であるか陽であるかに関係なく主に正イオンである。 第2のイオンジェネレータ230によって生成されたイオンは第1のマイクロ チャネルプレート238にあたる。マイクロチャネルプレートは顕微鏡管のアセ ンブリ(図示せず)を含み、これは一般にイオンの進行方向に配列されるが、そ の方向に対して約5゜から20゜の角度で傾けられている。これらの管の1つに 入るイオンは管の壁と衝突し、電子を放出する。放出された電子は進行するに従 って管の壁とさらに衝突し、衝突のたびにより多くの電子を放 出し、こうしてカスケード増幅過程を作る。第1のマイクロチャネルプレート2 38を離れた後、電子は第2のマイクロチャネルプレート240を通過する。好 ましくは、第2のマイクロチャネルプレート240の利得は第1のマイクロチャ ネルプレート238のものよりも小さいが、そのダイナミックレンジは第1のマ イクロチャネルプレート238よりも高い。これは約1000の利得をなお与え ている間に多数の電子を受取ることを可能にする。第1のマイクロチャネルプレ ート238に入る1つのイオンは、たとえば第2のマイクロチャネルプレート2 40を出る100万個の電子を生成し得る。マイクロチャネルプレート240を 離れる電子は陽極242へと進んで信号243を生成し、信号243は20db プリアンプ245を通過して信号68を生成し、信号68は飛行時間の計算のた めにマイクロプロセッサ50へ送られる。 好ましくは、MCP検出器アセンブリ66は、マイクロチャネルプレートを打 つときに第2のイオンジェネレータ230によって生成されるイオンに速い速度 を与えるために、たとえば約±5,000ボルトの高電位で動作する。しかしな がら、マイクロチャネルプレートを横切るフィールドを約1,000ボルトに制 限することが好ましい。これは、たとえば抵抗器R1をリング230と234と を介して配置し、抵抗器R2をリング234と236とを介して配置し、かつ抵 抗R3、R4およびR5をリング236 とその回り244との間に直列に配置することによって達成される。もし抵抗器 R1、R2、R3、R4およびR5の抵抗が等しく、かつ5,000ボルトの電 位が高電圧線246を介してリング232に加えられるとすれば、各マイクロチ ャネルプレートを横切る電位降下は約1,000ボルトに制限されるであろう。 好ましくは、抵抗器R1、R2、R3、R4およびR5は、約0.5メグオーム から5.0メグオーム、好ましくは2.0メグオームの相対的に高い値を有する 。抵抗値が高いため、抵抗器を通る電流が制限され、このため抵抗器のジュール 熱が制限される。ジュール熱は抵抗器が真空中で動作する時は容易には放熱しな いであろう。 MCP検出器の問題点は電子の空乏化である。電子の空乏化はイオンパルス増 幅現象の間のマイクロチャネルプレートの電荷の損失である。分析物イオンパル スは、たとえば約100マイクロアンペアから20マイクロアンペアの電流を生 成し得る。この現象の時間期間は約3.2マイクロ秒であり、約4×10-10ク ーロンの電荷損失となり、この値はマイクロチャネルプレート中で利用可能な電 荷の量からすれば大きく、このため電子の空乏化を引起こす。電子の空乏化を克 服するために、キャパシタC1が抵抗器R1と並列に配置され、かつキャパシタ C2が抵抗器R2と並列に配置される。キャパシタC1およびC2は実際には電 流の容器を与える。したがって、イオンパルスがマイ クロチャネルプレート238および240を通過する場合、キャパシタC1およ びC2は、イオンパルスの通過によって引起こされた空乏を取換えるために放電 しより多くの電子を加える。好ましくは、キャパシタC1およびC2の値はC1 とR1およびC2とR2の組合わせによってフィルタまたはRCネットワークが 作られないような値に選択され、フィルタまたはRCネットワークはシステムの 放電の完了またはその後の測定の信号の強さを減じる。好ましくは、C1および C2の各々の値は約0.1ナノ秒から5.0ナノ秒の間である。たとえば、2メ グオーム抵抗器と並列の1ナノファラドキャパシタは、もしキャパシタがすべて 放電されると、合計約2ミリ秒のデューティサイクルを与える。5Hzのレーザ パルス反復速度においては、分析物のイオンパルス間は最小約200ミリ秒であ り、つまりもしすべてのレーザパルスが脱離のために用いられると、これはキャ パシタC1およびC2がパルス間で再充電するために十分な時間間隔を与える。 LDIM測定に固有の他の問題は準分子イオンの形成である。脱離/イオン化 工程の間に、一価親イオンと称されてもよいイオンが発生する。これらのイオン はLDIM測定に一番適しているイオンであり、結果の解釈が最も容易である。 一価親イオンは分析物1分子±陽子であり、つまり単位電荷(電荷1)を有する 。しかしながら、分析物1分子±2、3またはそれ以上の陽子、つまり2、3ま たは それ以上の電荷を有するものから1つのイオンが形成されることも可能である。 さらに、1つ以上の電荷を有する2つ以上の親分子のクラスタから1つのイオ ンが形成されることも可能である。したがって、一般に、分析物の分子量のm倍 の質量とn単位電荷とを有するイオンを生成することが可能であり、ここでmお よびnは1以上の整数である。親イオンについてはmとnとは1である。mとn との値が異なるイオンは準分子イオンと称され、TOFチューブを通るイオンの 速度はその電荷に直接比例し、かつその質量の平方に反比例するため、異なる準 分子イオンの各々はTOFチューブを通る飛行時間が異なる。これらの準分子イ オンはLDIM方法によって人工的に作られたものであり、測定されている試料 中に現実には存在しない。準分子イオンによる信号を識別する方法は信号処理ソ フトウェアに組入れられてもよい。 次に図12を参照して、器具20のユーザによって制御され得る準分子イオン を識別する方法を以下に説明する。信号処理ソフトウェアは、脱離パルスが発射 された後に、コンピュータ52のCRTスクリーン53などのディスプレイが、 異なる飛行時間つまり異なる質量対電荷比を表わす一連のピーク250を表示す るように配列される。この表示は実際はピーク強度対時間または分子量のグラフ である。ピークは第1(最も高い)ピーク251と他のより小 さいピーク253とを含む。ユーザはカーソル260を第1のピーク上におく。 第1のピークに隣接して、飛行時間がマイクロ秒で、かつ対応する分子量がドル トンで表示される。その後、ソフトウェアは第1のピークによって表わされる親 イオンの準分子種の位置を計算し、カーソル263、264および268をこれ らの準分子種に対応する時間軸上に表示する。たとえば、第1のピーク251の 左側のカーソル263は単位分子量および2つの単位電荷を有する準分子イオン を表わし、一方第1のピーク251の右側のピーク264は単位分子量の2倍お よび1つの単位電荷を有する準分子イオンを表わす。カーソル268は単位分子 量の3倍および4つの単位電荷を有する準分子イオンを表わす。ユーザは分析さ れている試料に依存して複雑なカーソルディスプレイを選択し得る。準分子イオ ンを表わす計算されたカーソルが、図のように表示されるピークと整列する場合 、ソフトウェアは重要ではないデータであるとして自動的にこれらのピークを消 去する。信号処理ソフトウェアは当業者によって実現可能である。 上述のように、LDIM測定における他の重要な問題は試料の調製である。超 音波噴霧法は先行技術の方法と比較して優れた厚さおよび化学的均一性を有する 試料を提供することが分かっている。 次に図13を参照して、超音波噴霧法およびその装置の一実施例が示される。 注射器ポンプ300は予め定められ た組成のマトリックス材料の溶液を含む。マトリックス材料は導入口ブランチ3 04を含む導管302の中へ注射器ポンプ300からポンプで入れられ、導入口 ブランチ304を介して試料材料は所望の割合でマトリックス材料の中へ連続し て流される。その後、マトリックスおよび試料は渦マイクロミキサ306に入り 、ここでマトリックスおよび試料は完全に混合される。その後、混合物は超音波 噴霧モジュール308の中へと流れる。超音波噴霧モジュール308は1つ以上 のピエゾ電子超音波トランスジューサ312によって囲まれる送出しチューブ3 10を含む。超音波トランスジューサ312からのエネルギは送出しチューブ3 10中のマトリックス/試料混合物中へと集められ、注射器ポンプ300によっ て加えられる圧力とともに混合物を非常に微細な霧315としてノズル領域31 4から外へ出す。この霧はプローブ先端面31上に層316として堆積する。そ の後、プローブ先端面31は、回転機械ポンプなどの真空ポンプに接続される封 止された可撓性のチャンバ320(図14参照)の中に入れられる。チャンバ3 20が排出されると、揮発物が層316から蒸発し、層は結晶化する。この超音 波堆積法は電子噴霧法によって生成される層に少なくとも匹敵するかまたはそれ よりも良質な均一な試料層を、高電圧操作に関連した危険性なく生成することが 分かっている。 本発明の特定の実施例の上記の記載は例示および説明の ためになされたものである。これは本発明を開示された正確な形式に独占または 制限するものではなく、上記の教示に鑑みて、数多くの変形および変更が可能で あることが理解されるべきである。実施例は本発明の原理およびその実際の応用 を最良に説明するために選択され説明されたものであり、これにより当業者は企 図される特定の使用法に適するように本発明および様々な実施例を種々の変形と ともに最適に用いることができる。本発明の目的は添付の請求の範囲およびその 均等物によって規定されると意図される。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1993年8月3日 【補正内容】 請求の範囲 1.脱離されイオン化された有機分子の質量を測定するための装置であって、前 記有機分子はホストマトリックスと前記有機分子との均一な混合物をレーザ照射 することによって脱離されかつイオン化され、前記装置は、 前記脱離されかつイオン化された分子を検出するための検出器と、 前記脱離されかつイオン化された分子を前記検出器へ配向するためのイオン光 学系とを含み、 前記検出器と前記イオン光学系とはその中に真空を有する第1の真空チャンバ 中に位置し、さらに 前記第1の真空チャンバ上に載置される第2の真空チャンバを含み、前記第2 のチャンバは、各々が前記混合物の層で覆われた先端面を有する複数個のプロー ブ先端を保持するための手段と、前記第1の真空チャンバ中の前記真空を破るこ となく前記プローブ先端のうちの予め定められた1つを前記イオン光学系の中へ 取外し可能に挿入するための手段とを含む、装置。 2.前記有機分子を脱離しかつイオン化するためにレーザパルスを前記層の予め 定められた領域を照射するように配向するレーザ光学系をさらに含む、請求項1 に記載の装置。 3.前記予め定められた領域は前記先端面の中心と端縁との間に位置する、請求 項2に記載の装置。 4.前記先端面は複数個の間隔をあけられた試料領域を有 し、前記試料領域は前記混合物の層で覆われている、請求項2に記載の装置。 5.前記先端面をその上の前記間隔をあけられた領域が連続して照射されるよう に回転させるための手段をさらに含む、請求項4に記載の装置。 6.前記複数個のプローブ先端は前記イオン光学系の中へ連続して導入される、 請求項1に記載の装置。 7.前記イオン光学系はリペラー表面を含む、請求項6に記載の装置。 8.前記プローブ先端の各々は前記イオン光学系の中へ導入された場合に前記リ ペラー表面と比べて後退している、請求項7に記載の装置。 9.前記ホストマトリックスは前記有機分子よりも分子量の低い分子からなる、 請求項1に記載の装置。 10.前記イオン光学系は接地表面と抽出器表面とをさらに含み、前記抽出器表 面は前記接地表面と前記リペラー表面とに平行にかつその間に載置される、請求 項7に記載の装置。 11.前記リペラー表面と、前記抽出器表面と、前記接地表面とは誘電率の高い 絶縁体によって分離される、請求項10に記載の装置。 12.前記イオン光学系を高電圧電源に結合する高電圧供給ケーブルをさらに含 み、前記電源は1kHz以上の交流リプルを有する直流出力電圧を有する、請求 項1に記載の 装置。 13.前記高電圧供給ケーブルは前記交流リプルを前記高電圧電源の前記直流出 力から濾波する電流制限抵抗器を含む、請求項12に記載の装置。 14.前記電流制限抵抗器および前記高電圧ケーブルは絶縁エポキシの隣接した ジャケットの中に埋め込まれる、請求項13に記載の装置。 15.前記イオン光学系は前記イオン化された有機分子を加速する加速フィール ドを作る、請求項1に記載の装置。 16.前記加速フィールドの安定性および大きさがモニターされる、請求項15 に記載の装置。 17.前記加速器フィールドの安定性および大きさが予め定められた範囲の外側 にある場合に前記質量測定値をディスカウントするための手段をさらに含む、請 求項16に記載の装置。 18.前記検出器は冷マイクロチャネルプレートおよび熱マイクロチャネルプレ ートの1つのアレイを含む、請求項1に記載の装置。 19.前記検出器は、前記脱離されかつイオン化された分子を微細化し、前記微 細化された部分をより広い領域にわたって広げるための第2のイオンジェネレー タ手段をさらに含む、請求項18に記載の装置。 20.前記第2のイオンジェネレータ手段はポリマーでコーティングされたワイ ヤメッシュを含む、請求項19に記 載の装置。 21.前記マイクロチャネルプレートに結合された電荷を格納するための手段を さらに含む、請求項18に記載の装置。 22.前記マイクロチャネルプレートの表面領域は4.0平方センチメートルか ら80.0平方センチメートルである、請求項19に記載の装置。 23.前記検出器は、前記脱離されかつイオン化された分子の検出に応答して電 気信号を発生し、前記電気信号は10−100メガヘルツの帯域幅を有する増幅 器に結合される、請求項1に記載の装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI H01J 49/10 0805−2G (72)発明者 ホップ,トーマス・ダブリュ アメリカ合衆国、89509 ネバダ州、レノ、 レッドフィールド・パークウェイ、800、 ナンバー・54 (72)発明者 ガスマン,エルンスト スイス、ツェー・ハー―4114 ホフステッ テン、ホーレンベーク、40 (72)発明者 シャール,マルティン・エム スイス、ツェー・ハー―3095 スピーゲ ル、ベルブーシュトラーセ、48 (72)発明者 ボルンゼン,クラオス・オラフ ドイツ連邦共和国、デー―7813 シュタオ フェン・イー・ベー・エル、クロツィンゲ ルシュトラーセ、4 (72)発明者 タランティーノ,イー・ロッコ アメリカ合衆国、89523 ネバダ州、レノ、 グランド・サミット・ドライブ、1350、ナ ンバー・202

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.分子を含むホストマトリックスの層のレーザ照射によって脱離されイオン化 された有機分子の質量を測定するための装置であって、前記装置は、 前記脱離されイオン化された分子を検出しかつそこから電気信号を発生するた めの検出器手段と、 脱離された分子を前記検出器手段に配向するためのイオン光学系手段とを含み 、 前記検出器手段と前記イオン光学系手段とは第1の真空チャンバ中に配置され 、さらに 前記第1の真空チャンバ上に載置される第2の真空チャンバを含み、前記第2 のチャンバは、測定されるべき有機分子を含む層を保持する先端面を各々が有す る複数個のプローブ先端を保持するための手段と、前記プローブ先端のうちの予 め定められた1つをその中の真空を破ることなく前記真空チャンバの中へ取外し 可能に挿入するための手段とを含む、装置。 2.前記第1の真空チャンバ中でプローブ先端上の層の予め定められた領域を照 射するようにレーザパルスを配向して、有機分子を脱離しかつイオン化するため のレーザ光学系手段をさらに含む、請求項1に記載の装置。 3.前記予め定められた領域は前記先端面の中心と端縁との間に位置する、請求 項2に記載の装置。 4.前記先端面の間隔をあけられた領域が連続して照射さ れるように前記先端面を回転させるための手段をさらに含む、請求項3に記載の 装置。
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