JPH08500326A - 免疫抑制剤としてのスピペロンまたはスピペロン誘導体の使用 - Google Patents

免疫抑制剤としてのスピペロンまたはスピペロン誘導体の使用

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JPH08500326A JP5511900A JP51190093A JPH08500326A JP H08500326 A JPH08500326 A JP H08500326A JP 5511900 A JP5511900 A JP 5511900A JP 51190093 A JP51190093 A JP 51190093A JP H08500326 A JPH08500326 A JP H08500326A
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ジェイ. シャープ,リチャード
エイ. アーント,ケネス
ジェイ. ガリ,スティーブン
シー. メルツァー,ピーター
ケー. ラズダン,ラジ
ピー. サード,ハワード
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ベス イスラエル ホスピタル アソシエイション
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Abstract

(57)【要約】 スピペロンまたはスピペロン誘導体、あるいは第四級塩を含むその薬学的に許容し得る塩の有効量で、哺乳動物を全身的または局所的に処置することによって、哺乳動物の免疫応答を抑制する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 免疫抑制剤としてのスピペロンまたはスピペロン誘導体の使用 発明の背景 本発明は免疫応答の抑制の分野であり、特に、好ましくは有効量のスピペロン またはスピペロン誘導体、あるいは、第四級塩を含む薬学的に許容し得る塩を、 全身あるいは局所的に投与することを包含する、免疫疾患を治療するための方法 を提供する。 免疫系は、免疫応答として知られるプロセスにより、外来侵入物すなわち他の 抗原因子を、特異的に認識し、選択的に排除する。免疫応答は3つの主要な特徴 を有する:免疫応答は外来侵入物に適応して応答し、強い特異性を示し、そして 特異的な外来病原体あるいは抗原との初期接触を長期間記憶する。免疫応答は、 抗体の産生および/またはリンパ球による抗原細胞の破壊に関連し、抗原あるい はハプテンに高度に特異的である。 皮膚接触過敏症反応は、リンパ球循環の抗原依存変化、循環白血球の抗原チャ レンジ部位への漸増加(白血球浸潤)、および、組織の腫れ(浮腫)の原因とな る血管透過性および血流の変化に特徴付られる、細胞性免疫応答の複合発現であ る。ヒトおよびなかまの動物では、皮膚接触過敏症反応は、ドクツタのようなあ る種の植物樹脂、および、環境で他の一 般によく見かける因子に曝されると生じ得る。このような一般によく見かける因 子に感作された個体では、曝されると関連する深刻な病的状態をともなって、重 篤な接触反応を生じ得る。重篤なあるいは反復した接触過敏症反応は、次に、作 用を受けた組織の瘢痕形成、かゆみ、腫れ、落屑、および皮膚表面からの組織 液の滲出のような、著しい慢性的な変化を起こし得る。この病理学的症状は、患 者を細菌に重感染しやすくする。目の場合には、慢性免疫応答が視力減退あるい は実際の盲目に到らせ得る。肺の場合には、慢性アレルギー性喘息のような慢性 免疫応答が、深刻な慢性肺疾患に到らせ得る。 皮膚接触過敏症および喘息は、深刻な病的状態に関連し得る、局所免疫応答の 2つの例である。その他には、アトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、乾性角結膜炎二 次シェーグレン症候群を含むシェーグレン症候群、円形脱毛症、節足動物の剌咬 傷の反応によるアレルギー反応、クローン病、アフタ性潰瘍、紅彩炎、結膜炎、 角結膜炎、潰瘍性大腸炎、扁平苔癬、喘息、アレルギー性喘息、皮膚の紅斑性狼 癒、シェーグレン症候群関連ドライアイ、強皮症、腟炎、直腸肛門炎、および薬 疹が含まれる。これらの症状は、以下の1つ以上の症候あるいは徴候になり得る :かゆみ、腫れ、発疹、庖疹、かさぶた、潰瘍、傷み、落屑、深割れ、脱毛、瘢 痕形成、あるいは、皮膚、眼または粘膜関連の流体滲出。 アトピー性皮膚炎および一般的な湿疹では、免疫学的に仲 介される白血球(特に、単核細胞、リンパ球、好中球および好酸球)の皮膚への 浸潤は、これらの疾患の病因として重要である。慢性湿疹もまた、表皮の著しい 過増殖に関連する。同様に、表皮の過増殖に関連する一般的な皮膚疾患である、 乾癬もまた、白血球浸潤成分を有する。免疫学的に仲介される白血球浸潤もまた 、喘息の場合の気道および乾性角結膜炎の場合の眼の涙腺のように、皮膚以外の 部位に生じる。 免疫応答は、免疫応答の病理学的な結果を明白に示す疾患の他に、クローン病 および胃腸管の潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)、乾癬、円形脱毛症などを含む、 その他の多くの病理学的症状に寄与すると考えられている。これらの疾患のほと んどの原因は明らかではないが、明らかにされるべき外因性因子あるいは宿主自 身の組織成分(自己免疫疾患の場合)が、これらの症状に認められる、リンパ球 、単核球および顆粒球の浸潤の原因である免疫応答を誘起し得る。浸潤細胞は、 サイトカイン産生およびその他の機構を介して、これらの疾患に関連する組織の 病理学的症状に重大に関与すると考えられている。 皮膚、眼あるいは粘膜の過敏症反応、過増殖および瘢痕形成になる、免疫学的 成分による種々の広範囲の病理学的応答を制御する必要性により、安全かつ効果 的な有効治療剤を研究するようになった。 免疫応答に関連する病理学的症状の進展に、白血球およびその産生物が重要で あるために、これらの症状を治療する多 くの研究が、これらの疾患に寄与する免疫応答の抑制および白血球浸潤に集中し ている。数種の物質が、皮膚の白血球応答あるいは過敏症反応に寄与する免疫応 答を抑制し得ることが知られている。全身投与される場合には、コルチコステロ イドは、この点では効果的であるが、深刻で危険性が疑われる副作用に関連する 。局所的に適用されたコルチコステロイドは、これらの症状の治療にいくらか効 果を有するが、多くの事例では部分的にしか効果的でなく、そして、組織萎縮、 毛細血管拡張症の形成、蒼白化、および、かなり吸収された場合には無数の全身 的影響を含む、それら自身の深刻な副作用を有する。上記のいくつかの症状を治 療するための、部分的有用性を有するその他の薬剤には、ソラレンにウルトラバ イオレットA(PUVA)を加えたもの、サイクロスポリンA、あるいは、アザチオプリ ンが含まれるが、これらの薬剤の危険対利益の割合は、上記のほとんどの症状に 対して好ましくない。 結果として、皮膚、眼あるいは粘膜の過敏症反応、過増殖、あるいは瘢痕形成 に寄与する免疫応答を、予防あるいは抑制する(すなわち、「治療する」)ため に局所的に適用し得る、危険に対する利益の好ましい割合を有する新規な薬剤を 同定する、重大で非常に昔からある必要性が存在している。最も望ましくは、こ のような薬剤は、局所的に適用されるときに効果的であるべきであり、全身的な 吸収では、深刻な全身毒性あるいはその他の有害な副作用を起こすのに十分高い 血液 レベルになるべきではない。局所投与は、治療を必要とする部位に密接に付与さ れるばかりではなく、局所投与は、このような治療がその他のさらに遠くの部位 に発生し得る有益な免疫応答を抑制する可能性を減少する。 病原的あるいは望ましくない全身免疫応答の例には、外来臓器あるいは組織移 植片の宿主拒絶;移植片中の供与体の免疫学的細胞が、移植片の受容体中で宿主 組織を攻撃する移植片対宿主病;自己免疫成分が証明または疑われる疾患、例え ば、慢性関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、乾癬、らい逆転反 応、らい性結節性紅斑、自己免疫性ブドウ膜炎、多発性硬化症、アレルギー性脳 脊髄炎、全身性紅斑性狼瘡、急性壊死性出血性脳症、特発性両側性進行性感音性 聴力障害、再生不良性貧血、赤芽球ろう、特発性血小板減少症、多発性軟骨炎、 強皮症、ウェーゲナー肉芽腫症、慢性性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブ ンスージョンソン症候群、特発性スプルー、扁平苔癬、クローン病、グレーブス 眼症、サルコイドーシス、原発性胆汁性肝硬変、原発性若年性糖尿病、シェーグ レン症候群関連ドライアイ、後部ブドウ膜炎、および間質性肺線維症;アレルギ ー性喘息;および、アトピー性皮膚炎および接触皮膚炎を含む、ドクツタ、花粉 、虫剌され、およびある種の食物のような、環境下の剌激に対する不適切なアレ ルギー反応;が、含まれる。 全身免疫抑制剤として使用されてきた種々の治療剤には、ステロイドホルモン 、代謝拮抗剤(例えばメトトレキセート およびアザチオプリン)、サイクロスポリン、アルキル化剤(例えばシクロホス ファミドおよびブスルファン)、ならびにある種の抗生物質が、含まれる。しか し、これらの病原性免疫応答を最小限にする、あるいは予防する、新規な全身免 疫抑制剤の提供の強い必要性がいまだに存在する。 免疫応答に比較して、炎症反応は、免疫学的に非特異的な損傷に対する反応で 、生理的(腫瘍など)、化学的、あるいは生物学的因子のいずれかから生じ得る 病理学的症状である。炎症反応は、炎症範囲の血流および赤色化の増加、毛細管 透過および浮腫の増加、ならびに、損傷物質を除去し回復を促進する、免疫学的 に非特異的な白血球、特に好中球の漸増加により特徴付られる。免疫応答とは異 なり、炎症反応は、剌激の扇動には順応的に応答せず、特性も示さず、長期の記 憶もなさない。 リンパ球の細胞産生物は、炎症反応に寄与し得るか、あるいは反応を誘導し得 る。しかし、機構が異なるために、化合物は、免疫抑制特性を有しない抗炎症剤 として機能し得る。フェニルブタゾン、インドメタシン、アスピリン、イブプロ フェン、およびアセトアミノフェンは、接触過敏症のような免疫学的に仲介され る応答に有意な効果がないことにより実証されるように、有意な免疫抑制活性の ない抗炎症性の化合物の例である。 スピペロン(8-[3-{p-フルオロベンゾイル}プロピル]-1-プロピル]-1-フェニル -1,3,8 -トリアザスピロー[4,5]デカン-4ー オン)は、中枢神経系(CNS)ドーパミンおよびセロトニン(5-HT)レセプターアン タゴニスト特性を有する神経弛緩剤である。スピペロンのいくつかのアナログは 、ドーパミンおよびセロトニンレセプターの研究の実験試薬として有用である。 例えば、固定化スピペロン誘導体、3-(2-アミノエチル)-8-[3-(4-フルオロベン ゾイル)プロピル]-4-オキソ-1-フェニル-1,3,8-トリアザスピロ[4,5]デカン-4- オントリヒドロクロライドの、ドーパミンレセプターに対する高度な親和性は、 これらのレセプターを純粋な形態で単離することを可能にした。スピペロンおよ びそのアナログに基づく放射性薬剤は、動物およびヒトにおける、陽電子放出断 層装置(PET)に基づくドーパミンレセプターの機能評価に有用であることを示し た。スペピロンはまた、ヒトおよびマウスリンパ球への結合も示した。しかし、 このような結合の原因となる機構は明白ではない。 Wadeの米国特許第3,996,363号および0omsらの米国特許第4,839,342号には、 スピペロンまたはその誘導体の適用を包含する、創傷治癒を促進する方法が開示 されている。創傷治癒は、いくつかの型の残留細胞(例えば、上皮細胞、線維芽 細胞、および血管内皮細胞)、ならびに、ある種の循環細胞(これには、好中球 、リンパ球およびマクロファージが含まれる)が、種々の形態の機構あるいはそ の他の損傷を維持する組織を、より健康な状態に修復するように協力して作用す る、修復プロセスである。リンパ球およびマクロファージは、創 傷治癒および免疫応答の両方に関与するが、2つの型のプロセスにおけるこれら の細胞の特異的な役割は区別され得る。事実、コルチコステロイドおよびサイク ロスポリンAのような免疫抑制剤による創傷治療は、治癒プロセスを悪化させる ことが知られている(Arch.Surg. 1990年5月,125(5), 636-4O; Ann. Ophtha mol. 1985年4月;17(4),238、およびJ. Surg.Res. 1983年6月;34(6),572-5) 。従って、創傷治癒のための患者の治療法は、その患者を免疫抑制する方法を明 白にしていない。 局所あるいは全身的な免疫抑制を必要とする患者の治療のための、化合物およ び方法の必要性が存在する。 従って、本発明の1つの目的は、病原性の免疫応答を局所あるいは全身的に抑 制するための、方法および組成物を提供することである。 発明の要旨 免疫抑制を必要とするヒトおよびその他の哺乳動物の、局所あるいは全身的な 免疫抑制の方法が開示され、ここで哺乳動物は、必要に応じて、全身あるいは局 所適用のための薬学的に許容し得る希釈剤またはキャリア中の、有効量のスピペ ロンまたはスピペロン誘導体、あるいはその薬学的に許容し得る塩により処置さ れる。 親スピペロンは、全身投与されると強い神経弛緩効果を有するが、局所投与で は効果はない。活性免疫抑制剤のモデル として実施例に使用されている。全身治療の好ましい実施態様では、有意な神経 弛緩効果を有さない、スピペロン誘導体、またはその薬学的に許容し得る塩、あ るいは親スピペロンの塩が、投与される。 スピペロンまたはその誘導体、あるいは薬学的に許容し得る塩が、もしそれが 、特異的な抗原チャレンジの24時間後に、少なくとも40%で、実験接触過敏性応 答に関連する、白血球浸潤および/または耳の腫れを抑制すれば、好ましい免疫 抑制剤である。 好ましい全身投与方法では、活性化合物は、例えば、生理食塩水のような薬学 的キャリア中で、患者の免疫抑制に有効な量を、注射により投与される。第二の 実施態様では、有意な神経弛緩効果を誘起せずに、適用部位で患者を有効に免疫 抑制する、適切なキャリア中で、局所的に投与される。その他の薬学的組成物に は、化合物の薬物動力学を改変するのに使用され得る、シクロデキストリンのよ うなシクロアミロースと組み合わせた、スピペロン誘導体が包含される。 スピペロンおよびその活性誘導体は、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、湿疹 皮膚炎、乾癬、乾性角結膜炎二次シェーグレン症候群を含むシェーグレン症候群 、円形脱毛症、節足動物の剌咬傷の反応によるアレルギー反応、クローン病(炎 症性腸疾患)、アフタ性潰瘍、虹彩炎、結膜炎、角結膜炎、潰瘍性大腸炎、喘息 、アレルギー性喘息、皮膚の紅斑性狼瘡、強皮症、腟炎、直腸肛門炎、および薬 疹の治療に、局所剤と して有用である。新規の方法はまた、菌状息肉腫のような疾患の悪性白血球によ る皮膚浸潤を減少するのにも有用であり得る。これらの化合物は、水分不足のド ライアイ状態(免疫仲介角結膜炎など)を、それにかかっている患者を治療する ために、眼に局所的にその化合物を投与することによって、使用され得る。 図面の簡単な説明 図1−オキサゾロン誘発の皮膚接触過敏症反応に関連する組織の腫れについて の、全身投与スピペロン(30または150mg/kg、皮下に) の効果。スピペロンま たは賦形剤のみ()を、接触過敏症に対するチャレンジの1時間後に、C57BL/6J マウスに投与した。耳の厚さの変化(チャレンジ後の値からチャレンジ前のベー スラインの値を差し引いたもの)を、オキサゾロンのチャレンジの24時間後に測 定した。データは、平均±SEM(平均の標準誤差)として示した。30または150 m g/kgのスピペロンのいずれかに観察された耳の腫れの減少は、コントロールの動 物に観察される反応と比較して、有意であった(**=p<0.01)。 図2−24時間接触過敏症反応に関連する白血球浸潤についての、皮下に30また は150 mg/kgのスピペロンを投与する全身処置の効果。これらのデータ(平均士S EM)は、同じマウスからのもので、その耳の厚さの値を図1に示す。30または15 0mg/kgのスピペロンで処置した動物に観察される白血球浸潤の 減少は、賦形剤のみで処置した動物に観察される反応と比較して、有意であった (それぞれ、 * または ** = p<0.05または0.01)。 図3−オキサゾロン誘発皮膚接触過敏症反応に関連する組織の腫れについての 、(1)賦形剤、(2)ハロペリドール、(3)トラザドン(trazadone)、(4)ミアンセ リン、または(5)スピペロンの全身投与(全ての薬剤は、皮下に40 mg/kg投与) の比較効果。スピペロン、その他の薬剤、または賦形剤のみを、接触過敏症のチ ャレンジの1時間後に、 BALB/cマウスに投与した。耳の厚さの変化(チャレン ジ後の値からチャレンジ前のベースラインの値を差し引いたもの)を、オキサゾ ロンのチャレンジの24時間後に測定した。データは、平均±SEMとして示した 。スペピロンで観察された耳の腫れの減少は、コントロールの賦形剤処置した動 物に観察される反応と比較して有意であった(** = p<0.01)。しかし、ハロペ リドール、トラザドン、およびミアンセリンは、接触過敏症に関連する組織の腫 れを有意に抑制しなかった。 図4−24時間接触過敏症反応に関連する白血球浸潤についての、(1)賦形剤、 または(2)ハロペリドール、(3)トラザドン、(4)ミアンセリンまたは(5)スピペロ ン(全ての薬剤は、40 mg/kg)の皮下投与による、全身処置の比較効果。これら のデータ(平均±SEM)は、同じマウスからのもので、その耳の厚さの値を図3 に示す。スピペロンで処置した動物に観察される白血球浸潤の減少は、賦形剤の みで処置した動物に観察さ れる反応と比較して、有意であった(*p<0.05)。一方、ハロペリドール、トラ ザドン、およびミアンセリンは、接触過敏症に関連す白血球浸潤を有意に抑制し なかった。 図5−オヰサゾロン誘発の接触過敏症反応に関連する組織の腫れについての、 感作の間に局所的に投与したスピペロンの効果。オキサゾロンを、0日目に、BA LB/cマウスの腹部に投与した。耳の厚さの変化を、6日目に、オキサゾロンによ るチャレンジの24時間後に測定した。 -2、 -1、 0、1、および2日目に、腹部に投 与したスピペロンでの処置(プロピレングリコール中0.08%のスピペロン50μl )により、処置した動物の右耳の接触過敏症反応が有意に減少した(賦形剤で処 置したコントロールのマウスの右耳と比較して、 ** p<0.01)。 図6−オキサゾロン誘発の接触過敏症反応に関連する白血球浸潤についての、 感作の間に局所的に投与したスピペロンの効果。これらのデータ(平均±SEM) は、同じマウスからのもので、その耳の厚さの測定値を図5に示す。スピペロン での局所処置により、賦形剤処置のマウスと比較して、有意に反応が減少した( **p<0.01)。 図7a、b、c−オキサゾロン誘発の接触過敏症反応に関連する組織の腫れに ついての、局所投与したスピペロンの効果。オキサゾロンを、全てのマウスの両 耳に投与し、その後、耳の厚さの変化を一定間隔で測定した。a.オキサゾロン のチャレンジの1時間後に、エタノール:プロピレングリコール:オリーブ油中 4.0%のスピペロンを、数匹のマウスの右耳の両 表面に塗布し、一方、賦形剤のみを、コントロール(0%のスピペロン)のマウス の右耳の両表面に塗布した。オキサゾロンのチャレンジの24時間後に、耳を測定 した。4%スピペロンによる局所処置は、処置した耳の腫れを抑制し(**=p<0.01 、対側のオキサゾロン処置した耳または賦形剤処置群の耳のいずれかに対して) 、そして対側の耳の腫れを減少させた(**=p<0.01、賦形剤処置群の左耳に対し て)。b.オキサゾロンのチャレンジの2時間前に、Vehicle-N中0.13%のスピペ ロンを、数匹のマウスの右耳の両表面に塗布し、一方、賦形剤のみを、コントロ ール(0%のスピペロン)動物の耳の両表面に塗布した。耳を、オキサゾロンのチ ャレンジの24時間後に測定した。スピペロンによる右耳の局所処置は、処置した 耳の組織の腫れを有意に抑制した(**p<0.01、対側のオキサゾロン処置した耳 に対して、または賦形剤処置群の右耳に対して)。c.オキサゾロンのチャレン ジの22時間後、Vehicle-N中0.13%のスピペロンを、数匹のマウスの右耳の両表面 に塗布し、一方、賦形剤のみを、コントロール(0%のスピペロン)マウスの耳の 両表面に塗布した。耳の厚さの変化を、スピペロンによる処置の24時間後、すな わち、オキサゾロンのチャレンジの46時間に測定した。スピペロン処置は、処置 した動物の右耳の接触過敏症反応を有意に減少させた(コントロールマウスの右 耳と比較して*=p<0.01、および、同じマウスの対側の耳と比較してp<0.05)。 スピペロンで右耳を処置したマウスの左耳の反応もまた、賦形剤処置したマウス の左耳の反応と比 較して、減少した(p<0.01)。 図8a、b、c−オキサゾロン誘発の接触過敏症反応に関連する白血球浸潤に ついての、スピペロンの局所処置の効果。これらのデータ(平均±SEM)は、同 じマウスからのもので、その耳の厚さの測定値を図7a、b、cに示す。生検を 、オキサゾロンの適用の24時間後(a、b)または46時間後(c)に実施した。 スピペロンによる局所処置は、賦形剤処置したマウスと比較して、反応を有意に 減少させた(**=p<0.01)。図8aには、同じマウスの左耳に現れた反応に対す る、スピペロンによる右耳の処置のわずかな効果は、有意ではなかった(p>0.0 5)。 図9−DNFB誘発の接触過敏症反応に関連する組織の腫れに対する局所投与した スピペロンの効果。DNFBを、C57BL/6Jマウスの両耳に塗布した。1時間後に、0.5 %のスピペロンを数匹のマウスの右耳の両表面に塗布し、一方、賦形剤のみをコ ントロール(0%のスピペロン)マウスの右耳の両表面に塗布した。DNFBによるチ ャレンジの24時間後に、耳の厚さの変化を測定した。スピペロンによる処置は、 処置した動物の右耳の接触過敏症反応を有意に減少させた(コントロールマウス の右耳と比較して** p<0.01、および、同じマウスの対側の耳と比較してp<0.0 5)。スピペロンで右耳を処置したマウスの左耳の反応もまた、賦形剤処置した マウスの左耳の反応と比較して、減少した(*p<0.05)。 図10−DNFB誘発の接触過敏症反応に関連する白血球浸潤に 対するスピペロンの局所処置の効果。これらのデータ(平均±SEM)は、同じマ ウスからのもので、その耳の厚さの測定値を図9に示す。スピペロンでの局所処 置は、賦形剤処置したマウスの反応と比較して、有意に反応を減少させた(**p <0.01)。同じマウスの左耳に現れた反応に対する、スピペロンによる右耳の処 置のわずかな効果は、有意ではなかった(p>0.05)。 図11−オキサゾロン誘導皮膚接触過敏症反応に関連する組織の腫れについての 、スピペロンに対する、スピペロンメチル第四級臭化アンモニウム塩の全身投与 した投与量変化の比較効果。スピペロンまたはスピペロンメチル第四級臭化アン モニウム塩を、接触過敏症に対するチャレンジの1時間後に、Balb/cマウスに投 与した。耳の厚さの変化(チャレンジ後の値からチャレンジ前のベースラインの 値を差し引いたもの)を、オキサゾロンのチャレンジの24時間後に測定した。デ ータは、平均±SEMとして示した。スペピロンおよびスピペロンメチル第四級臭 化アンモニウム塩により観察された耳の腫れの減少は、すべての用量レベル(30 mg/kg、15 mg/kg、 6 mg/kg、および1.5 mg/kg、 10%DMSON、 90%水中で、全て 腹腔内に投与)において、コントロールの賦形剤処置した動物で観察される反応 と比較して有意であった。 図12−24時間接触過敏症反応に関連する白血球浸潤についての、賦形剤(0 mg /kg)、あるいは種々の投与量のスピペロンまたはスピペロンメチル第四級臭化 アンモニウム塩による 全身処置(腹腔内)の比較効果。データ(平均±SEM)は、同じマウスからのも ので、その耳の厚さの測定値を図11に示す。30 mg/kg、 15 mg/kg、 6 mg/kg 、 および1.5 mg/kgのスピペロンで処置した動物で観察される白血球浸潤の減 少は、賦形剤のみで処置した動物で観察される反応と比較して、有意であった( P〈=0.05)。30 mg/kg、 15 mg/kg、および6 mg/kgのスピペロンメチル第四級臭 化アンモニウム塩の投与量は、白血球浸潤を有意に抑制した。 発明の詳細な説明 定義 本明細書中で使用されている用語アルキルとは、他に限定されていなければ、 メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、 ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキ シル、シクロヘキシル、3−メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、および2,3− ジメチルブチルを含む、飽和の直鎖、分枝、または環状の、C1からC20の炭化水 素のことである。 本明細書中で使用されている用語アリールとは、他に限定されていなければ、 フェニルまたは置換フェニルであり、ここでその置換基は、独立して、ハロ、ア ルキル、またはオキシ(アルキル)(例えば、メトキシ、エトキシなど)であり 、そして、ここで、そのアリールは3個までの置換基を有し得る。 I.スペピロン誘導体の構造および合成 親スピペロンは、8-[3-(p-フルオロベンゾイル)プロピル]-1-フェニル-1,3 ,8-トリアザスピロ[4,5]デカン-4-オンであり、以下に示す構造を有する。 実施例1で実証されているように、親スピペロンは、有意な免疫抑制活性を有 する。しかし、非複合体化または非改変スピペロンもまた、全身投与されると、 有意な神経弛緩効果を有する。しかし、スピペロンは、当業者に公知の方法を用 いて、必要以上の実験なしに、複合体化または化学改変され得、その免疫抑制活 性を保有し、化合物のドーパミンあるいはセロトニンレセプターに結合する能力 を減少することによる、望ましくない神経弛緩効果を排除する。あるいは、実施 例1に、スピペロンが、有意な神経弛緩効果を誘発することなく、局所免疫抑制 を生じるために局所に塗布され得ることを示す。 スピペロン核を有する化合物、およびその合成方法は、米国特許第3,155,669 号、第3,155,670号、第3,161,644号、および第3,238,216号に開示されている。 これらすべては、本明細 書中に参考として援用されている。本明細書中に開示されているスピペロン誘導 体は、例えば本明細書に掲載した特許に開示されているような周知の方法に従っ て、または周知の手順の明白な改変により生成され得る。 スピペロン核を有する化合物は、必要に応じて、免疫抑制活性を保有し、そし て、望ましくない神経弛緩効果を防ぐように、複合体化または化学改変され得る 。 必要に応じて、全身送達に対する神経弛緩効果を防ぐように、複合体化または 化学改変され得る、スピペロン核を有するその他の化合物は、以下の式を有する : ここで、 R1 = H;特に、CH3-、シクロヘキシル、(CH3)2CH-、CH3(CH2)3-、(CH3)2CHCH2 -、CH3CH2CH(CH3)-、(CH3)3C-、および-CH3(CH2)pを含むアルキル; Y-CH2(CH2 )n-、あるいは、特に、C6H5-、(2、3、または4)-(OCH3)C6H4-および(2、3、ま たは4)-(CH3)C6H4-; 2-X-C6H4-、3-X-C6H4-、または4-X-C6H4-を含むAr1; R2 = H、または、C1からC20のアルキル; R3 = H;特に、-CH3、CH3CH2-、CH3CH2CH2-、(CH3)2CH-、 またはCH3(CH2)n-を含むアルキル; CN(CH2)2-; X-(CH2)n-;X-(CH2nCO-;N H2C(NH)NHC(NH)(アリール)(CH2)n-;あるいは、X-(アリール)-(CH2)n-; R4 = H、 C6H5CH(CH2CH3)CH2-、C6H5CH(CH3)(CH2)2-、C6H5CH2CH(CH3)CH2-、C6 H5CH2CH2CH(CH3)-、C6H5CH(CH3)(CH2)3-、 (2、3、または4)-(アルキル)-C6H4CH(CH3)(CH2)3-、 (2、3、または4)-(アルキルオキシ)-C6H4CH(CH3)(CH23、 特に、(2、3、または4)-X-C6H4CH(CH2CH3)CH2-、 (2、3、または4)-X-C6H4CH(CH3)(CH2)-、 4-X-C6H4CH(CH3)(CH2)2-、および4-X-C6H4-CH(CH3)(CH2)3-を含む(2、3、また は4)-X-C6H4-アルキル; C6H5CH(OCH3)(CH2) (2、3、または4)-(アルキル)-C6H4CO(CH2)3-、 (2、3、または4)-(アルキル-オキシ)-C6H4CO(CH2)3-、 (2、3、または4)-X-C6H4CO(CH2)n-、 2-チエニル-CO-(CH2)3-、 (2、3、または4)-X-C6H4C(CH3)CH(CH2)2-、ここで、二重結合の立体配置は、 シスまたはトランスであり、 (2、3、または4)-X-C6H4C(CH3)CHCH2-、ここで、二重結合の立体配置は、シス またはトランスであり、 (2、3、または4)-X-C6H4COCH=CHCH2-、 Y-CH2(CH2)n-、 Ar1-(CH2)n-、C1からC20のアルキル、X-(CH2)nCO-、またはX-(C H2)n−; n=1から6; pは1から20であり; Xは、独立して、F、 Cl、 Br、 I、 OCH3、 SO3 -、 NH2、 H、 -OH、-COOH、 -COOR、 -S03H、 -CN、 -NHSO3H、 -NO2、または-SO2NH2; Y = H、 F、 C1、 Br、 I、 -SO3、-PO4 =、 -OH、 -SH、 -SCH3、-CH3SO2 -、- NH2、または-CO2 -;および Ar1は、独立して、アリール、(2、3、または4-X-C6H4-)、(2、3、または4 )-(CH2X)C6H4-、(2、3、または4)-(CX3)C6H4-、(2、3、または4)-(CHX2)C6 H4-、2-チエニル、あるいは(2、3、または4)-X-C6H4CH2-; または、当業者に公知の任意の第四級塩、および特に、式-NR+Z-の第四級アン モニウム塩を含む、その薬学的に許容し得る塩、ここで、Rは、アルキル(およ び、特に、メチルまたはエチル)あるいはベンジル、および、 Zは、塩化物、臭 化物、ヨウ化物、-O-アルキル、トルエンスルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、 スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、またはカルボン酸塩(例えば、安息香酸塩、 コハク酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ 酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、マ ンデル酸塩、ベンジロエート(benzyloate)、およびジフェニル酢酸塩)を含む 、対アニオンである。 特に全身送達に有用なスピペロンの形態は、R1からR4が、分子の神経弛緩活性 を最小にし、免疫抑制活性を最大にするように選択されるか、あるいは、スピペ ロンまたはスピペロン誘導体が第四級塩の形態である。 免疫抑制剤として作用する、上記の形態の任意のスピペロンの潜在的な有用性 は、化合物を合成し、実施例1に記載の生物学的アッセイでそれを試験すること により、都合よく決定され得る。さらに、スピペロン誘導体または塩の神経弛緩 活性は、実施例3に記載のように評価され得る。 スピペロン誘導体の有効性もまた、同種異系移植片拒絶、実験的アレルギー性 脳脊髄炎、紅斑性狼瘡、フロイントのアジュバント関節炎、および/あるいは移 植片対宿主病の動物モデルを使用して評価され得る。それらのセロトニンまたは ドーパミンレセプターへの結合能力の測定は、実施例3に詳細に記載したように 、あるいは、哺乳動物の精神安定剤または神経弛緩剤として作用する能力の欠如 、例えば、Eddyら、J.Pharmacol. 107:385 (1953)および110:135 (1954)のホッ トプレートテストで偽薬と違いがないこと実証することにより、実施され得る。 化学的に関連のないセロトニンレセプターアンタゴニストであるトラザドンお よびミアンセリン、ならびに、ドーパミンレセプターアンタゴニストであるハロ ペリドールは、接触過敏症の抑制に有効ではない。このことに基づいて、スピペ ロンおよびスピペロン誘導体の免疫応答抑制の作用機構は、 セロトニンあるいはドーパミンレセプターの遮断特性に依存しないことが明白で ある。従って、神経弛緩効果をともなわず免疫抑制効果を有するスピペロン誘導 体が、本明細書中に一般的に開示されている選択方法により、全身送達用に提供 され得る。 II.有意な神経弛緩効果を防ぐためのスピペロン核の複合体化または改変 上記のように、神経弛緩効果がある、スピペロン核を有する免疫抑制化合物は 、以下の1つ以上の方法により、全身送達に対する効果を除くために、複合体化 または改変され得る。 A.化合物の親水性の増大と等価である親油性の減少 免疫抑制効果を示すがまた神経弛緩効果も示す、スピペロン核を有する化合物 は、分子の親油性を減少させること(親水性を増大することと等価である)によ り、神経弛緩効果を最小にするように改変され得る。このことは、1つ以上の荷 電側鎖を分子に付加するか、または、現存する側鎖をさらに極性に変えることに よりなされ得る。スペピロン誘導体の親水性は、一般に、荷電置換基を付加する と増大する。 例えば: は、親化合物よりもさらに親水性であることが予測される。 Moerleinら (Int. J. Nucl .Med. Biol. 12:353-356, 1985)は、化合物の 親油性を増大し、ならびに、ドーパミンおよびセロトニンレセプターと相互作用 する、血液脳関門を通過する潜在的な能力を増大するように設計された、多くの 形態のスピペロンを合成した。 B.分子のサイズの増大 スピペロン核を有する化合物の、中枢神経系(CNS)への影響を減少させるた めの他の技法は、有機合成の標準的な方法を用いて、または、大きな置換基(R1 、R2、R3、またはR4)を有するスピペロン誘導体を選択することによって、大き な部分(例えば、アルブミンまたはポリエチレングリコール)に共有結合して分 子の大きさを増大する。 C.スピペロン核を有する化合物と環状分子との複合体化 スピペロン核を有する化合物の、中枢神経系(CNS)への影響を減少させるた めの第4の方法は、シクロアミロース(例えば、β−シクロデキストリンのよう なシクロデキストリン)のような環状分子との非共有結合複合体の形成を包含す る。この複合体は、水酸基の空間的配置を有し、これによって、シクロアミロー スにより形成される環の外表面が親水性であり、内部表面は親油性である。水性 溶液中で使用されるときには、この構造は、水より極性が低く適切なディメンジ ョンを有する「ゲスト分子」と呼ばれる分子(またはその部分)を、親油性の内 部間隙に取り込ませるようにし、このシクロアミロ ース/ゲスト分子複合体が、血液脳関門に対してこの関門を透過しえない、比較 的大きいおよび極性の化合物として示される。このような複合体は、ジゴキシン と複合体化されたβ-シクロデキストリンを開示する、米国特許第4,555,504号を 含む、当該分野で公知の任意の方法により調製され得る。 上記の任意の方法で改変または複合体化されたスピペロン(化合物のCNS効果 を許容し得るレベルに減少させる効果を有する)、および免疫応答を抑制する能 力を示すスピペロンは、本明細書中では「有意な神経弛緩効果のないスピペロン 誘導体」と呼ばれる。任意のこのようなスピペロン本体の免疫抑制剤としての有 効性は、以下の実施例1に記載されているアッセイで試験され得る。同じ本体が 、スピペロンに観察された神経薬理学的副作用を誘発し得るかどうかは、例えば 、Eddyら、 J.Pharmacol. 107:385 (1953)および110:135 (1954)のホットプレー トテスト、または実施例3の方法によって、アッセイされ得る。 スピペロン誘導体の中枢神経系の副作用は、分子モデル化および/または薬物 関連分析を用いて評価され得る。ドーパミンおよびセロトニンレセプターがよく 特徴付けられ、薬物のこれらのレセプターへの結合を評価する方法は、十分に確 立されている°例えば、Schmidtら、Molecular Pharmacology 38:511-516 (1990 )に、薬物の5-HTレセプターへの結合親和性を評価する演算法が記載されている 。さらに、混成薬物関連分析および化学データベーススクリーニング方法が、Sl ei ghtら、Naunyn-Schmiedebergs Arch. Pharmacol. 343:109-116 (1991)、および 、Schmidt, A.W.およびPeroutka, S.J.,Mol. Pharmacol. 36(4):505-511 (1989) に記載されている。R1からR4は、これらの方法あるいは同様の方法を用いて、セ ロトニンおよび/またはドーパミンレセプター結合を最小にするように選択され 得、次に誘導体は、実施例1に記載のように、免疫抑制活性について試験され得 る。 D.第四級塩としての投与 スピペロンまたは上記に定義したその誘導体は、薬学的に許容し得る第四級塩 の形態で投与され得る。第四級塩は、典型的には、対応する非第四級化合物より 親油性が低く、従って、中枢神経系に対する効果が減少する。使用され得る第四 級塩の限定されない例には、以下のものから調製される塩を包含するが、限定は されない:塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、硫酸メチル、硫酸エチル、 ベンゼンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホ ン酸エチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化n-プロピル、臭化n -プロピル、臭化n-ブチル、臭化イソブチル、臭化sec-ブチル、臭化n-アミル、 塩化n-ヘキシル、塩化ベンジル、臭化ベンジル、および硫酸エチル。 より一般的には、スピペロンまたはその誘導体が、式-NR+Z-の第四級塩として 投与され得る。ここで、Rは、アルキル(および、特に、メチルまたはエチル) あるいはベンジル、および、Zは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、-O-アルキル、ト ル エンスルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ま たはカルボン酸塩(例えば、安息香酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩 、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、アスコ ルビン酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、マンデル酸塩、ベンジロエート、および ジフェニル酢酸塩)を含む、対アニオンである。 III.治療用組成物 病原性免疫応答にかかっている哺乳類、そして特にヒトは、患者に対して、効 果的な量のスピペロン、またはその誘導体または薬学的に許容し得る塩を局所ま たは全身投与により、必要に応じて薬学的に許容し得るキャリアーまたは希釈剤 を加えて、治療され得る。 スピペロン誘導体は、免疫抑制するのに効果的な投与量範囲で、皮下、静脈内 、腹腔内、筋肉内、非経口的、経口的、粘膜下、吸入により、徐放性パッチを通 じて経皮的に、または局所的に投与される。本明細書中で記載する全ての条件に おける典型的な全身投与量は、1日あたり(1日1回の投与量または1日数回に 分けての投与量で)、体重に対して0.1mg/kg〜500mg/kgの範囲である。局所的に 適用するときの典型的な投与量は、活性化合物が0.001重量%〜100重量%の範囲 である。一般に、局所的な免疫抑制は、薬剤が全身に投与される場合に要求され るよりも少ない投与量のスピペロン誘導体を局所に投与することにより達成され 得る。全身を免疫抑制するには、親化合物であるスピペロンの有効投与量は、神 経弛緩作用を誘発するのに効果的なスピペロンの投与量よりも多いと考えられる 。 スピペロン誘導体は、十分な期間投与され、治療中の状態に関連した望まない 症候および臨床的な徴候を緩和する。 活性化合物は、薬学的に許容し得るキャリアーまたは希釈剤中に含有され、そ の量は、重大な毒性効果のないスピペロ ン誘導体化合物の治療量をインビボで患者に送達するのに十分な量である。 薬剤組成物中の活性化合物の濃度は、薬剤の吸収、不活性化および排出速度、 ならびに当業者に公知の他の因子に依存する。投与量はまた、緩和される状態の 重度によって変化することが示されるべきである。さらに、個々のいかなる被験 者に対しても、各自の必要性、および組成物の投与を行っているまたは管理して いる人間の専門的判断に従った固有の投与規制が期間にわたって行われるべきで あり、そして本明細書中で説明する投与量の範囲は典型例にすぎず、従って請求 の範囲に記載されている組成物の範囲または実施を制限するものではないことが 理解されるべきである。活性成分は一回に投与され得、または少量の投与量に数 回に分け、種々の時間間隔をおいて投与され得る。 全身送達に対する活性化合物投与の好ましい形態は経口投与である。経口組成 物は通常、不活性希釈剤または食用キャリアーを含有する。それらはゼラチンカ プセルに入れられ得、または錠剤に圧縮成型され得る。経口治療投与を目的とす る場合、活性化合物は賦形剤と混合され得、そして錠剤、トローチまたはカプセ ルの形態で使用され得る。薬学的に適合する結合剤、および/またはアジュバン ト物質が組成物の一部として含有され得る。 錠剤、丸剤、カプセル、トローチなどは以下の成分のいずれか、または類似の 性質を有する化合物を含有し得る:結合 剤(例えば、微結晶性セルロース、ゴム状トラガカントまたはゼラチン);賦形 剤(例えば、デンプンまたはラクトース)、崩壊剤(例えば、アルギン酸、Prim ogelまたはコーンスターチ);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムまた はSterotes);すベリ剤(glidant) (例えば、コロイダル二酸化ケイ素); 甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);または、矯臭剤(例えば、は っか、サリチル酸メチルまたはオレンジ香料)。 投与ユニットの形態がカプセルである場合、それは上記種類の物質に加えて、 脂肪油などの液体キャリアーを含有し得る。さらに、投与ユニットの形態は、そ の投与ユニットの物理的形態を変化させる他の種々の物質を含有し得、例えば糖 やシェラックのコーティング、または他の腸溶剤(enteric agent)を含有し得 る。 スピペロン誘導体またはその塩は、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、カシ ェ剤、チューイングガムなどの成分として投与され得る。シロップ剤は、活性化 合物に加えて、甘味剤としてのスクロースおよびいくらかの防腐剤、色素および 着色剤、ならびに香料を含有し得る。 スピペロン誘導体はまた、望ましい作用を損なわない他の活性物質、または望 ましい作用を補助する物質(例えば、抗生物質、抗真菌剤、抗炎症剤、抗ウイル ス剤または他の免疫抑制剤)と混合され得る。 非経口、皮内、皮下または局所の適用に用いられる溶液ま たは懸濁液は以下の成分を含有し得る:無菌性希釈剤(例えば、注射用の水、生 理食塩水、固定油(fixed oi1)、ポリェチレングリコール、グリセリン、プロ ピレングリコールまたは他の合成溶媒);抗菌性物質(例えば、ベンジルアルコ ールまたはメチルパラベン);酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸または硫化 水素ナトリウム);キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸);緩衝剤( 例えば、酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩)、および、強度調整剤(例えば、 塩化ナトリウムまたはデキストロース)。pHは、酸または塩基(例えば、塩酸ま たは水酸化ナトリウム)で調節され得る。非経口用の調製品は、アンプル、使い 捨ての注射器、またはガラスまたはプラスチック製の複合投与バイアル(multip le dose vial)に入れられ得る。 静脈内に投与するならば、好ましいキャリアーは、生理食塩水、静菌性の水、 Cremophor ELTM (BASF, Parsippany, NJ)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS) である。 好ましい実施態様では、活性化合物は、その化合物が体外にすぐに排出されな いようにするキャリアー(例えば、徐放性製剤)とともに調製される。このキャ リアは、移植片およびマイクロカプセル化送達システムを含む。エチレンビニル アセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル およびポリ乳酸のような生分解性の生体適合性ポリマーが用いられ得る。このよ うな製剤の調製方法は当業者には明らかである。これらの物質はまた、Alza Cor porationおよびNova Pharmaceuticals, Inc.より市販品として入手され得る。 リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対する単クローン抗体を伴った感染細胞に 標的とされるリポソームを含有する)はまた、薬学的に許容し得るキャリアーと して好ましい。これらは当業者に公知の方法に従って調製され得、例えば、米国 特許第4,522,811号(本明細書中ではその全体が参考として援用されている)に 記載されている。例えばリポソーム製剤は、適当な脂質(例えば、ステアロイル ホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラカ ドイルホスファチジルコリン(arachadoyl phosphatidyl choline)およびコレ ステロール)を無機溶媒に溶かすことにより調製され得、次いでその溶媒を蒸発 させると容器の表面に乾燥した脂質の薄い膜が残る。次いでスピペロン誘導体水 溶液を容器に入れる。次いで容器を手動で撹拌し、容器の壁面から脂質物質を引 きはがし、そして、その脂質凝集体を分散させることによりリポソーム懸濁液が 形成される。 局所適用での適切な賦形剤またはキャリアー(例えば、直腸、腟、鼻または口 の粘膜への適用には、ローション剤、懸濁剤、軟膏、クリーム、ゲル、チンキ剤 、スプレー液、粉剤、ペースト、徐放性経皮パッチ、坐剤など)は、従来の方法 によって調製され得る。全身投与に対しては上記物質の他さらに、濃稠化剤、皮 膚緩和薬および安定剤が本発明の組成物を調製するのに使用され得る。濃稠化剤 の例としては、ワセリ ン、蜜ろう、キサンテンゴム(xanthan gum)、またはポリエチレンが挙げられ 、保湿剤としては、例えばソルビトールが挙げられ、皮膚緩和薬としては、例え ば鉱油、ラノリンおよびその誘導体、またはスクアレンが挙げられる。多数の液 剤および軟膏が、特に眼の適用に対して市販で入手可能である。 スピペロン誘導体は薬学的に許容し得る塩の形態で提供され得る。本明細書で 用いられる用語「薬学的に許容し得る塩または複合体」とは、親化合物の所望の 生物学的活性を保持し、望ましくない毒性作用を、もしもあったとしても最小し か示さない、塩または複合体を指す。このような塩の例は、(a)無機酸(例えば 、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)を用いて形成された酸付加塩、 および有機酸(酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸 、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレン スルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、およびポリガラクツロン酸のような)を 用いて形成される塩;(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウ ム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどのような多価金属 カチオン、またはN,N-ジベンジルエチレン-ジアミンまたはエチレンジアミンか ら形成される有機カチオンを用いて形成された塩基付加塩;または(c) (a)およ び(b)の組合せ;例えばタンニン酸の亜鉛塩など、である。そして、また上記で 詳細に説明したように、活性化合物の第四級塩もまた投与され得る。 IV.スピペロン誘導体の免疫抑制活性 スピペロン誘導体は、動物において全身的または局所的に作用して、免疫応答 を抑制し得る。このように、上記化合物またはその治療用組成物は、多くの免疫 学的疾患の治療に有用である。通常全身的に治療される疾患の例としては、以下 が挙げられる:外来臓器または組織移植物に対する宿主拒絶に関連するもの;移 植片対宿主病;および自己免疫疾患(例えば、慢性関節リウマチ、若年性関節リ ウマチ、乾癬性関節炎、乾癬、自己免疫性ブドウ膜炎、多発性硬化症、アレルギ ー脳脊髄炎、全身性紅斑性狼瘡、急性壊死性出血性脳症、特発性両側性進行性感 音性聴力障害、再生不良性貧血、赤芽球ろう、特発性血小板減少症、多発性軟骨 炎、強皮症、ウェーゲナー肉芽腫症、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、アトピー 性皮膚炎、スティーブンスージョンソン症候群、特発性スプルー、クローン病、 グレーブス眼症、サルコイドーシス、原発性胆汁性肝硬変、原発性若年性糖尿病 、後部ブドウ膜炎、および間質性肺線維症);およびアレルギー反応(アトピー 性皮膚炎および接触皮膚炎を含む)。一般に局所的に治療される(多くは全身的 にも治療され得るが)皮膚、粘膜、または眼の他の免疫疾患の例としては、円形 脱毛症、節足動物の剌咬傷の反応、扁平苔癬、皮膚の紅斑性狼瘡、強皮症、シェ ーグレン症候群に関連したドライアイ、および薬物反応が挙げられる。 この化合物は、例えば、心臓、腎臓、および肺組織の同種異系移植片拒絶の治 療、ならびに、骨髄移植に関連した移植 片対宿主病の治療に特に有用である。 マウスの接触過敏症反応に関連した組織の腫れおよび白血球浸潤に影響を与え る神経弛緩薬スピペロン(8- [3- {p-フルオロベンゾイル} プロピル] -1- フェニル-1,3,8-トリアザスピロー[4,5]デカン-4-オン)の能力を、実施例 1に詳述するようにして評価した。スピペロン親化合物を、活性免疫抑制剤のモ デルとして実施例1の処置に使用した。スピペロン核を有する他の化合物は、こ のモデルに対して評価され得、特異的な抗原チャレンジの24時間後に少なくとも 40%の白血球浸潤および/または腫れ反応を抑制すれば、活性であるとみなされ る。 実施例1の処置において、接触過敏症反応は、外皮感作の5〜8日後、局所的 に片方または両方の耳にハプテンであるオキサゾロンまたはジニトロフルオロベ ンゼンを適用することにより誘発された。スピペロンが150mg/kgの投与量で皮下 投与された場合、オキサゾロンでのチャレンジの1時間後、このハプテンに対す る皮膚接触過敏症は、ほとんどすべて抑制された。40または30mg/kgを皮下に投 与した場合もまた反応を顕著に抑制したが、高い投与量よりも抑制の度合は低下 した。局所的に適用した場合、スピペロンの調製品は、オキサゾロンまたはジニ トロフルオロベンゼンに対する接触過敏症の誘発相に関連した組織の腫れおよび 白血球浸潤をともに顕著に抑制した。スピペロンによる局所的処置は、接触過敏 症の感作相もまた抑制した。しかしながら、スピペロンで局所 的に処置されたマウスは、全身的に処置されたマウスとは異なり、嗜眠状態を示 さず、中枢神経系影響による他の証拠も示さなかった。 スピペロンは、セロトニンおよびドーパミンのレセプターアンタゴニスト活性 をともに発現させる。しかしながら、スピペロンとは異なり、化学的に無関係な セロトニンアンタゴニスト、すなわちトラザドンおよびミアンセリン、ならびに 、ドーパミンレセプターアンタゴニスト、すなわちハロペリドールは、接触過敏 症の抑制に有効でないことが発見された。さらに、スピペロンのメチル第四級臭 化アンモニウム塩は、免疫抑制活性は維持しているが、CNS活性は著しく減少し ている。このことを基準にすると、免疫応答におけるスピペロンの作用機構は、 そのセロトニンまたはドーパミンレセプター阻害特性とは独立しており、従って 、免疫抑制効果を有するが神経弛緩効果を有さないスピペロン誘導体が、本明細 書で一般に開示される抜粋の方法によって提供され得る。 実施例1:誘発された接触過敏症の阻害 6〜8週齢の雌C57BL/6JまたはBALB/cマウスを、JacksonLaboratory, Bar Har bor, MaineまたはCharles River Laboratories, Kingston Facility, Stoneridg e, NYからそれぞれ入手した。 スピペロン、ミアンセリン、トラザドン、ハロペリドールおよびオキサゾロン を、Sigma Chemical Co. (St. Louis, M 0)から購入した。 オキサゾロン誘発接触過敏症−4接触過敏症に対する感作およびチャレンジを 、以下のように行った。マウスの腹部を電気バリカンで刈り、アセトン:オリー ブオイルが4:1(v:v)中のオキサゾロン4%(w/w)溶液50μlを刈った腹部 に塗布し、そして同液5μlを各後ろ足の足蹠に塗布した。5〜8日後、マウス を接触過敏症についてチャレンジさせた。このチャレンジは、アセトン:オリー ブオイルが4:1 (v:v)中のオキサゾロン0.5%(w:w)溶液10μ1を、(ス ピペロンで全身的に処置したマウスの場合)各マウスの右耳の内側の面および外 側の面の両方、または(スピペロンで局所的に処置したマウスの場合)両耳に塗 布した。 ジニトロフルオロベンゼン誘発接触過敏症−アセトン中の0.2%(v:v)1-フ ルオロ-2,4-ジニトロベンゼン(DNFB)を、接触過敏性応答の感作および誘発の 両方に用いた以外は、上記と同じ方法で、マウスを処置した。 全身的なスピペロン処置−接触過敏症の誘発のためにオキサゾロンを適用して から1時間後、マウスを、キャリア(Cremophor EL、 BASF、 Parsippany、 NJ) 0. 1ml中のスピペロン(150または30mg/kg体重)を皮下注射して、またはキャリア のみ0.1mlを皮下注射して処置した。別の実験では、マウスを、オリーブオイル0 .1ml中のトラザドン、ミアンセリン、ハロペリドール、またはスピペロンを40mg /kg体重で、あるいはオリーブオイルのみで同様の方法により処置した。 局所的なスピペロン処置−スピペロンが、接触過敏症の感作相を攻撃したか否 かを調べるために、オキサゾロン感作の日を0日目として、プロピレングリコー ル中の0.08%スピぺロン50μlをマウスの刈った腹部に、-2日目、-1日目、0日 目、1日目および2日目に塗布した。オキサゾロンに対してすでに感作されてい るマウスにおける、接触過敏症の発現にスピぺロンが及ぼす効果を試験するため に;接触過敏症に対するチャレンジの2時間前、またはまたは22時間後に、右 耳の両側に賦形剤中のスピペロンの溶液10μlを塗布することにより、マウスを スピペロンで局所的に処置した。オキサゾロン感作マウスをチャレンジの1時間 後に処置した場合、4:1:5の無水エタノール:プロピレングリコール:オリ ーブオイル中の4%(w/w)スピペロン懸濁液を用い、一方、Vehicle-N(Neutrog ena Corp., Los Angeles, CA)中の0.13%(w/w)スピぺロン溶液を、他の時点で 用いた。DNFB感作マウスの場合、無水エタノール中の、0.5%(w/w)スピペロン を用いた。 耳の腫れ応答の評価−オキサゾロンまたはDNFBを適用する直前、および24また は46時間後に、耳の厚さを技術者用マイクロメーターで測定した。耳の厚さ(耳 の腫れ)における増加量(デルタ)を、24時間値または46時間値からベースライ ン(チャレンジ前)値を引いて計算し、そして10-2mmの単位で表現した。24時間 目の耳の厚さの測定を行った後、マウスを頸部脱臼により殺し、そして耳を組織 学的実験のために処理した。 白血球浸潤の定量−大部分の実験では、マウスの各耳を4. 0%の緩衝化したホルムアミド中に固定し、そして次いで、通常通り処理し、そ して6〜7μmの厚さのヘマトキシリンおよびエオシン染色切片の調製のために 、パラフィン中に包埋した。実験の中には(図2および10)、耳を固定し、そし て1μm厚さの、エポン包埋したギムザ染色切片にする処理をするものもあった 。全ての切片を記号化し、そして光学顕微鏡下400×の接眼レンズグリッドで、 各スライドの特徴を観察者が大まかに観察することにより、実験した。真皮の白 血球数/mm2を、少なくとも真皮0.14mm2の面積中の白血球紬胞を全て数えること で計算した。 統計学的分析−群の間の相違を、両側スチューデントのt検定により評価した (同じマウスの左耳と右耳との比較のために組み合わせ、マウスの異なる群の間 の比較のためには組み合わせなかった)。 結果 接触過敏症の発現におけるスピペロンでの全身的処置の効果−オキサゾロンに 対する接触過敏症についてチャレンジを行った1時間後に、150mg/kgの投与量で スピペロンを皮下注射すると、接触過敏性応答に関して発達した組織の腫れが、 著しく軽減した(80%)(図1)。図2が示すのは、150mg/kgのスピペロンで処 置したマウスにおける、応答に関連した白血球の浸潤もまた、ほぼ同量まで軽減 したことである(薬剤で処置しなかったマウスにおける応答と比較して81%の減 少)。し かし、この投与量では、スピペロンは他の顕著な全身的な効果も生じた。薬剤投 与後、マウスは即座に傾眠状態になり、そしてスピペロン注射23時間後までに、 マウスは中枢神経系機能の激しい低下を示した。マウスは深い眠りについている ようであり、食べることも飲むこともせず、そして触っても弱く反応するか、ま たは全く反応しなかった。しかし、つねると反応を示した。 数匹のマウスを、皮下に30mg/kgのスピペロンで処置した(図1および2)。 この投与量では、スピペロンは、オキサゾロンに対する接触過敏症に関連した組 織の腫れを、より高い投与量の場合とほぼ同じ程度に軽減した(150mg/kgで80% の軽減に対して30mg/kgで68%軽減)が、しかし、反応に関連した白血球の浸潤 は、ほんの37%しか軽減しなかった(図2)。しかし、30mg/kgのスピペロンの 中枢神経系への効果は、より高い投与量で観察される効果より実質的に少ないと 言えた。このように、30mg/kgのスピペロンで処置したマウスは、150mg/kgのス ピペロンで処置したマウスよりは浅い眠りであった。しかし、30mg/kgで処置し たマウスは、幾分かは傾眠を示し、そしてキャリアのみで処置したコントロール マウスより食物および水に興味を示さなかった。 全身的スピペロン対他のセロトニンまたはドーパミンレセプターアンタゴニス −これらの実験において、皮膚の接触過敏症を阻害する能力に関して、全身的 スピペロンを、セロトニンレセプターアンタゴニストのトラザドンまたはミアン セリンと比較し、そして、ドーパミンレセプターアンタゴニストのハロペリドー ルと比較した。40mg/kgの投与量では、全身的なスピペロンのみが、皮膚の接触 過敏症を著しく軽減した(図3、4)。40mg/kgのスピペロン、トラザドン、ミ アンセリンまたはハロペリドールで全身的に処置したマウスの傾眠の程度は、30 mg/kgのスピペロンで全身的に処置したマウスの場合とほぼ同じであることが示 された。 全身的スピペロン対スピペロンのメチル第四級臭化アンモニウム塩−これらの 実験において、全身的に投与したスピペロンおよび全身的に投与したスピペロン のメチル第四級臭化アンモニウム塩を、それらの皮膚接触過敏症を阻害する効果 について評価した。スピペロンメチル第四級臭化アンモニウム塩は30mg/kg、 15m g/kg、 6mg/kgおよび1.5mg/kgの全身投与量で、オキサゾロン誘発皮膚接触過敏症 に関連した組織の腫れの著しい抑制を生じたが、中枢神経系(CNS)に及ぼす効 果は、スピペロンより実質的に少なかった(図11)。免疫応答を、白血球浸潤 をもとに定量した時、同様の結果が得られ、スピペロンメチル第四級臭化アンモ ニウム塩は、 15mg/kg、 6mg/kgおよび1.5mg/kgの投与量で応答の実質的抑制を生 じるが、同じ投与量で与えられたスピペロンの場合と比較して、CNS効果が少な かった(図12)。接触過敏症の感作相でのスピペロンの効果 −これらの実験のために、マウスを、 Vehicle-N中のスピペロンまたはVehicle-Nのみで、感作の2日前に腹部への適用 を始めて、そして全 部で5日間続けて局所的に処置した(図5および6)。スピぺロンで処置したマ ウスはハプテンチャレンジ部位で、賦形剤で処置したマウスより64%低い組織の 腫れを示し、そして70%低い白血球浸潤を示した(両方の比較に関してp<0.01 である)。これらのデータが示すのは、局所的なスピペロン処置が、皮膚接触過 敏症の感作相の阻害に効果を及ぼし得るということである。接触過敏症の発現での局所的スピペロンの効果 −これらの実験のために、各マウ スの両耳を、両耳の両方の表面にオキサゾロンまたは(適当であれば)DNFBを適 用することにより、接触過敏症の誘発に対してチャレンジさせた。ハプテン適用 の2時間前、1時間後または22時間後に、数匹のマウスの右耳を、賦形剤中のス ピペロンを両表面に外皮適用して、処置した。コントロールマウスの右耳を同様 に、しかし賦形剤のみで処置した。ハプテンチャレンジの1時間後の、無水エタ ノール、プロピレングリコール、およびオリーブオイル中のスピペロンの4.0% 懸濁液の局所投与により、右の(スピペロンで処置した)耳に誘発される接触過 敏症反応に関連した組織の腫れが著しく軽減し、そして、対側性の(処置してい ない)耳に誘発される接触過敏症反応に関連した腫れに対し、より小さいが十分 な効果があった(図7a)。このように、未処置の右耳での反応は、賦形剤で処 置したマウスの右耳での反応より、90%小さいものであった。それに対して、右 耳をスピペロンで処置したマウスの左耳での反応は、賦形剤で処置したマウ スの右耳での反応に比較して、60%軽減した(図7a)。接触過敏症反応に関連 した白血球浸潤に及ぼす効果を評価したとき(図8a)、結果は同様であった。 スピペロンで処置した右耳での反応は、賦形剤で処置したマウスの右耳に比較し て、76%軽減した。それに対して、スピペロンで右耳を処置したマウスの左耳 における反応は、賦形剤で処置したマウスの左耳での反応に比較して、22%だけ 軽減した。 低濃度(0.013%)のスピペロンを、ハプテンチャレンジの2時間前(図7b および8b)または22時間後(図7cおよび8c)に、右耳に局所的に適用し、 試験した。この結果、低濃度のスピペロンは、処置部位(右耳)に誘発される接 触過敏症反応に関連した組織の腫れおよび白血球浸潤の大部分を阻害したが、対 側性の(左)耳に同投与量のハプテンを適用したことで誘発される反応強度には 、大きな効果はなかったことが証明される。どちらの賦形剤での処置でも、応答 に、ほとんどまたは全く効果がなかったことに注目されたい(図7および8)。 スピペロンの局所投与は、接触過敏症反応に関連した組織の腫れおよび白血球 浸潤の両方を軽減するのに極度に効果的でが、これらの効果は、マウスの行動に 検出可能な変化がない場合に観察された。スピペロンで全身的に処置したマウス に対して、この試薬で局所的に処置したマウスは、活動的に見え、そして外見上 は、食物および水に正常な関心を保持していた。 異なったハプテンで誘発された接触過敏症反応に及ぼす、 スピペロンでの局所的処置の効果を評価するために、DNFBで誘発される接触過敏 症反応に対し、スピペロンの0.5%懸濁液での局所的な処置が及ぼす効果を試験 した。スピペロンでの局所的な処置は、DNFBに対する反応に関連した組織の腫れ を著しく軽減し(45%、図9)、そして白血球浸潤に、さらに著しい効果を及ぼ した(賦形剤で処置したマウスの右耳に比較して71%の軽減、図10)。スピペ ロンのこの投与量において、およびこのハプテンで、薬剤で右耳を処置したマウ スの、左耳に誘発される反応に及ぼすスピペロンの効果は、わずかであった(賦 形剤で処置したマウスの左耳での値に比較して、組織の腫れは28%の軽減、およ び白血球浸潤は18%の軽減、図9および10)。実際この実験において、スピペロ ンを右耳に適用することで、左耳に誘発される反応に関連した白血球浸潤に及ぼ す効果は、有意ではなかった(p>0.05)。 実施例2:免疫抑制と抗炎症活性の比較 実施例1に記載されるように、マウスをオキサゾロンに対して感作した。3日 後、徐放性インドメタシンペレット (0.05 mg、3週間放出)を軽いエーテル 麻酔下で皮下移植した。これらのペレットによって送達されるインドメタシン投 与により、マウス内のプロスタグランジン合成が完全に阻害されることが、Jun, D.D.ら、J. Invest. Dermatol. 90:311 (1988)によってすでに示されている。 3日後、マウスを実施例1のように接触過敏症についてチ ャレンジさせた。24時間後、過敏性応答を評価すると、インドメタシンは、応答 に対してあまり効力を有しないことが示された。これらのデータは、従来の抗炎 症剤であるインドメタシンが、免疫学的に特異的なオキサゾロンで誘発される接 触過敏性応答を抑制できないことを示している。 実施例3:スピペロン誘導体のセロトニンレセプター結合活 性またはドーパミンレセプター結合活性の評価 セロトニンレセプター結合またはドーパミンレセプター結合活性を欠失するス ピペロン誘導体は、以下のように同定され得る。セロトニンおよび/またはドー パミンのレセプターと結合することが知られている放射標識されたリガンドは、 これらのレセプターの1つまたはその両方を発現する適切な基質に結合し得る。 例えば、市販されている放射標識されたキパジンが、リガンドとして用いられ得 る。次いで、試験されるスピペロン誘導体を、放射標識されたキパジンリガンド 混合物とインキュベートする。放射標識されたリガンドが置換されていることは 、試験されているスピペロン誘導体が、セロトニンおよび/またはドーパミンの レセプターと結合し得ることを証明している。置換される放射標識リガンドの量 を、結合親和性に関する情報をも提供し得る適切な標準曲線によって決定する。 置換された放射標識リガンドは、標準シンチレーションカウンターを用いて定量 し得る。 3H−キパジンを用いる結合に関する研究をどのように行う かに関する詳紬な説明およびその例を、以下に示す: 3H−キパジンを用いる結合に関する研究は、Milburn, C.M.およびPeroutka, S .J., J. Neurochem. 52:1787-1792 (1989)によって詳細に記載されている。簡 単に説明すると、ラットの皮質を20倍量の50mM Tris-HCl緩衝液(pH7.7)中25℃ でホモジナイズし、49,000×gで10分間遠心分離にかける。ペレットを新鮮な緩 衝液に再懸濁し、37℃で10分間インキュベートする。最終の遠心分離後、ペレッ トを80倍量のKrebs-HEPES緩衝液(25mMのHEPES、 118mMのNaCl、 5mMのKCl、 2. 5mMのCaCl2および1.2mMのMgCl2、pHは7.4に調整済み)に再懸濁する。組織(10m gのオリジナル湿重)を、0.8nMの[3H]キパジンを含み、最終容量が1mlになる ように薬剤または緩衝液を加えたアッセイ管に加える。非特異的結合は、1マイ クロモルのザコプリドを用いて規定する。室温で30分間インキュベートした後、 組織を真空下で、32番グラスファイバフィルタを通して迅速に濾過し、5mlの50m M Tris-HCl緩衝液(pH7.7)で2回洗浄する。放射活性を液体シンチレーション 計数によって定量する。すべての実験は、3本のアッセイ管を用い、3回から6 回行う。これと同一のアプローチは、ザコプリド、グラニセトロン、ハロペリド ール、ミアンセリン、ケタンセリン、5-HT、ドーパミン、ドロペリドールまたは リタンセリンなどの他の放射標識されたリガンドを用いて使用され得る。 ドーパミンおよび/またはセロトニンのレセプターに対して、天然のスピペロ ンの10分の1またはそれ未満の結合親和 性を有するスピペロン誘導体は、それらが、接触過敏性などの免疫学的に特異的 な応答の抑制において、天然のスピペロンの重量ベースで少なくとも50%活性で あるならば、全身的な免疫抑制剤としておそらく有用であるとみなされる。 実施例4 スピペロンのメチル第四級アンモニウム塩の免疫 抑制およびCNS効果 スピペロンのメチル第四級臭化アンモニウム塩を以下の手法で調製した。スピ ペロン(Sigma、 4.0gm、 10mmol)を温塩化メチレンとメタノールとの1:1混合 物(80mL)中に溶解した。溶液をWheaton耐圧瓶に移した。臭化メチル(エーテ ル中2N、8mL、 16mmol)を加えた。反応容器を油浴中60℃で一晩加熱した。反応 溶液を冷却し、白い沈澱物を濾過し、メタノールで洗浄し、高真空状態で室温で 乾燥させた。生成物を白色固体(1.7gm)として得た。融点245〜246.5℃;元素 分析(・1.25 H2O):計測 C, 56.20; H, 6.19; N, 8.19; Br, 15.58、 実測:C, 56.13; H, 6.14; N, 8.23; Br, 15.65。 図11および図12は、異なる投与量で腹腔内注射した際のスピペロンおよびスピ ペロンのメチル第四級臭化アンモニウム塩の、オキサゾロンで誘発された接触過 敏性に対する効果を示している。オキサゾロンチャレンジの1時間後、マウスに テスト化合物を注射し、チャレンジの24時間後、耳の厚さを測定した。使用した 投与量を表1に示す。テスト物質を注射した後23時間にわたって、動物の活動を 定期的に観察するこ とによってCNS効果を評価した。以下の得点記録システムを用い、すべての観察 期間中に観察された最大効果と対応させた。 4+昏睡状態 3+睡眠状態、しかし覚醒の可能性あり 2+傾眠状態 1+コントロール群よりは活発でない 0 正常 図11および図12に示されるように、スピペロンのメチル第四級臭化アンモニウ ム塩は、1.5mg/kg程度の投与量では、コントロールと比較して、かなり耳の腫れ を減少させ、6mg/kgまでの投与量では認められるほどのCNS効果を有さなかった 。 本発明の改変および変更は、上述した発明の詳細な説明から当業者に自明であ る。このような改変および変更は、添付 の請求の範囲の範囲内にあるものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 07/893,536 (32)優先日 1992年6月4日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 07/893,534 (32)優先日 1992年6月4日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,BB,BG,BR,C A,CS,FI,HU,JP,KP,KR,LK,MG ,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD, US (72)発明者 アーント,ケネス エイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02159,ニュートン センター,レイク アベニュー 104 (72)発明者 ガリ,スティーブン ジェイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01890,ウィンチェスター,レイクビュー テラス 9 (72)発明者 メルツァー,ピーター シー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02173,レキシントン,ラムフォード ロ ード 8 (72)発明者 ラズダン,ラジ ケー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02178,ベルモント,ロウレンス レーン 76 (72)発明者 サード,ハワード ピー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02174,アーリントン,ヒルサイド アベ ニュー 67

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の式のスピペロン誘導体の有効量を、哺乳動物に局所的または全身的 に投与することを包含する、免疫抑制を必要とする哺乳動物を処置するための方 法: ここで、 R1 = H;アルキル、Y-CH2(CH2)n-、またはAr1、 R2 = HまたはC1らC20のアルキル; R3=H;アルキル、CN(CH2)2-;X-(CH2)n-;X-(CH2)nCO-; NH2C(NH)NHC(NH)(アリール)(CH2)n-;または X-(アリール)-(CH2)n-; R4 = H、C6H5CH(CH2CH3)CH2-、C6H5CH(CH3)(CH2)2-、 C6H5CH2(CH3)CH2-、C6H5CH2CH2CH(CH3)- C6H5CH(CH3)(CH2)3-、 (2、3、または4)-(アルキル)-C6H4CH(CH3)(CH2)3-、 (2、3、または4)-(アルキルオキシ)-C6H4CH(CH3)(CH2)3、 C6H5CH(OCH3)(CH2)2-、 (2、3、または4)-(アルキル)-C6H4CO(CH2)3-、 (2、3、または4)-(アルキル-オキシ)-C6H4CO(CH2)3-、 (2、3、または4)-X-C6H4-アルキル- (2、3、または4)-X-C6H4CO(CH2)n-、 2-チエニル-CO-(CH2)3-、 (2、3、または4)-X-C6H4C(CH3)CH(CH2)2-、ここで、二重結合の立体配置は シスまたはトランスであり、 (2、3、または4)-X-C6H4C(CH3)CHCH2-、ここで、二重結合の立体配置はシ スまたはトランスであり、 (2、3、または4)-X-C6H4COCH=CHCH2-、 Y-CH2(CH2)n-、Ar1(CH2)n-、C1からC20のアルキル、 X-(CH2)nCO-、またはX-(CH2)n-; n = 1から6; pは1から20であり; xは、独立して、F、Cl、Br、I、OCH3SO3 -、NH2、H、-OH、-COOH、-COOR、-S O3H、-CN、-NHSO3H、-NO2、または -SO2NH2であり; Y = H、F、Cl、Br、I、-SO3、-PO4 =、-OH、-SH、-SCH3、-CH3SO2 -、-NH2、 または-CO2 -;および Ar1は、独立して、アリール、(2、3、または4-X-C6H4-)、 (2、3、または4)-(CH2X)C6H-、(2、3、または4)-(CX3)C6H4-、 (2、3、または4)-(CHX2)C6H4-、2-チエニル、あるいは(2、3、または4)-X-C6H4C H2-; またはその薬学的に許容し得る塩であり、第四級アンモニウム塩を包含する 、方法。 2.前記アルキル基が、シクロヘキシル、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2C H(CH3)-、(CH3)3C-、(CH3)2CH-、およびCH3(CH2)n-からなる群より選択される、 請求項1に記載の方法。 3.前記Ar1基が、C6H5-、(2、3、または4)-(OCH3)C6H4-ならびに(2、3、ま たは4)-(CH3)C6H4;2-X-C6H4-、3-X-C6H4-、および4-X-C6H4-からなる群より選 択される、請求項1に記載の方法。 4.(2、3、または4)-X-C6H4-アルキル-が、(2、3、または4)-X-C6H4CH(CH2CH3 )CH2-、(2、3、または4)-X-C6H4CH(CH3)(CH2)-、(2、3または4)-X-C6H4CH(CH3 )(CH2)2-、および(2、3、または4)-X-C6H4-CH(CH3)(CH2)3-からなる群より選択 される、請求項1に記載の方法。 5.前記第四級アンモニウム塩が、式-NR+Z-であり、ここで、Rがアルキルま たはベンジルであり、そしてZが対アニオ ンである、請求項1に記載の方法。 6.前記対アニオンが、塩化物、臭化物、ヨウ化物、-0-アルキル、トルエン スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、および カルボン酸塩からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。 7.前記カルボン酸塩が、安息香酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩 、グリコール酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、アスコ ルビン酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、マンデル酸塩、ベンジロエート、および ジフェニル酢酸塩からなる群より選択される、請求項6に記載の方法。 8.前記哺乳動物がヒトである、請求項1に記載の方法。 9.免疫応答が、自己免疫疾患、免疫学的成分を有する未知の病因の疾患、お よびアレルギーからなる群より選択される起因となり得る疾患である、請求項1 に記載の方法。 10.前記自己免疫疾患が、慢性関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性 関節炎、乾癬、らい逆転反応、らい性結節性紅斑、自己免疫性ブドウ膜炎、多発 性硬化症、扁平苔癬、アレルギー脳脊髄炎、全身性紅斑性狼瘡、急性壊死性出血 性 脳症、特発性両側性進行性感音性聴力障害、再生不良性貧血、赤芽球ろう、特発 性血小板減少症、多発性軟骨炎、シェーグレン症候群に関連したドライアイ、強 皮症、ウェーゲナー肉芽腫症、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、アトピー性皮膚 炎、スティーブンス-ジョンソン症候群、特発性スプルー、クローン病、グレー ブス眼症、サルコイドーシス、原発性胆汁性肝硬変、原発性若年性糖尿病、後部 ブドウ膜炎、および間質性肺線維症からなる群より選択される、請求項4に記載 の方法。 11.前記哺乳動物が、同種異系移植片拒絶に対して処置される、請求項1に 記載の方法。 12.前記哺乳動物が、骨髄細胞移植組織に関連した移植片対宿主病に対して 処置される、請求項1に記載の方法。 13.前記スピペロン誘導体が、薬学的に許容し得るキャリアで投与される、 請求項1に記載の方法。 14.前記スピペロン誘導体が、眼科学的キャリアと組み合わせて局所的に眼 に適用される、請求項6に記載の方法。 15.前記スピペロン誘導体が、全身的に投与される、請求項1に記載の方法 。 16.投与用量が、単回の1日用量または分割した1日用量として、1日当り 0.1mg/kgから500mg/kg体重である、請求項8に記載の方法。 17.前記スピペロン誘導体が、経時的放出処方物で投与される、請求項1に 記載の方法。 18.前記第四級塩が、塩化メチル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル 、硫酸メチル、硫酸エチル、ベンゼンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン 酸メチル、p-トルエンスルホン酸エチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エ チル、塩化n-プロピル、臭化n-プロピル、臭化n-ブチル、臭化イソブチル、 臭化sec-ブチル、臭化n-アミル、塩化n-ヘキシル、塩化ベンジル、臭化ベンジ ル、および硫酸エチルからなる群より選択される化合物と、スピペロンまたはス ピペロン誘導体とを組み合わせて調製される、請求項1に記載の方法。 19.前記スピペロン誘導体が、天然のスピペロンと比較して減少したセロト ニンまたはドーパミンレセプター結合活性を有し、そして免疫抑制剤の活性を保 有する、請求項1に記載の方法。 20. 前記スピペロン誘導体が、シクロアミロース複合体である、請求項1 に記載の方法。 21.前記スピペロン誘導体が、抗ウイスル剤、抗真菌剤、抗生物質、抗炎症 剤、および他の免疫抑制剤からなる群より選択される化合物と組み合わせて投与 される、請求項1に記載の方法。 22.以下の式のスピペロン誘導体の有効量を含有する、薬学的組成物: ここで、 R1 = H;アルキル、Y-CH2(CH2)n-、またはAr1、 R2 = HまたはC1からC20のアルキル; R3 = H; アルキル、 CN(CH2)2-; X-(CH2)n-; X-(CH2)nC0-; NH2C(NH)NHC(NH)(アリール)(CH2)n-;または X-(アリール)-(CH2)n-; R4 = H、 C6H5CH(CH2CH3)CH2-、C6H5CH(CH3)(CH2)2-、 C6H5CH2CH(CH3)CH2-、C6H5CH2CH2CH(CH3)-、 C6H5CH(CH3)(CH2)3-、 (2、 3、 または4)-(アルキル)-C6H4CH(CH3)(CH2)3-、 (2、 3、 または4)-(アルキルオキシ)-C6H4CH(CH3)(CH2)3、C6H5CH(OCH3)(C H2)2-、 (2、 3、 または4)-(アルキル)-C6H4CO(CH2)3-、 (2、 3、 または4)-(アルキル-オキシ)-C6H4CO(CH2)3-、 (2、 3、 または4)-X-C6H4-アルキル- (2、 3、 または4)-X-C6H4CO(CH2)n-、 2-チエニル-CO-(CH2)3-、 (2、 3、 または4)-X-C6H4C(CH3)CH(CH2)2-、ここで、二重結合の立体配置 はシスまたはトランスであり、 (2、 3、 または4)-X-C6H4C(CH3)CHCH2-、ここで、二重結合の立体配置はシ スまたはトランスであり、 (2、 3、 または4)-X-C6H4COCH=CHCH2-、Y-CH2(CH2)n-、Arl-(CH2)n-、C1 からC20のアルキル、 X-(CH2)nCO-、またはX-(CH2)n-; n = から6; pは1から20であり; Xは、独立して、F、 Cl、 Br、 I、 OCH、 SO3 -、 NH2、 H、-OH、-COOH、- COOR、-S03H、-CN、-NHS03H、-N02、または -S02NH2であり; Y = H、 F、 Cl、 Br、 I、 -S03、 -P04 =、 -OH、 -SH、 -SCH3、ー CH3SO2 -、 -NH2、 または-C02 - ; および Ar1は、独立して、アリール、(2、 3、 または4-X-C6H4-)、 (2、 3、 または4)-(CH2X)C6H4 -、(2、3、または4)-(CX3)C6H4 -、 (2、 3、 または4)-(CHX2)C6H4-、 2-チエニル、あるいは (2、 3、 または4)-X-C6H4CH2-; または薬学的に許容し得る塩であり、薬学的に許容し得るキャリア中で第四 級アンモニウム塩を包含する、薬学的組成物。 23.前記アルキル基が、シクロヘキシル、(CH3)2CH-、(CH3)2CHCH2-、CH3CH2 CH(CH3)-、(CH3)3C-、(CH3)2CH-、およびCH3(CH2)n-からなる群より選択される 、請求項22に記載の薬学的組成物。 24.前記Ar1基が、C6H5-、(2、3、または4)-(OCH3)C6H4-ならびに(2、 3、 または4)-(CH3)C6H4-; 2-X-C6H4-、3-X-C6H4-、および4-X-C6H4-からなる群より 選択される、請求項22に記載の薬学的組成物。 25.(2、3、または4)-X-C6H4-アルキル-が、(2、3、または4)-X-C6H4CH(CH2 CH3)CH2-、(2、3、または4)-X-C6H4CH(CH3)(CH2)-、(2、3、または4)-X-C6H4CH( CH3)(CH2)2-、および(2、3、または4)-X- C6H4-CH(CH3)(CH2)3-からなる群より 選択される、請求項22に記載の薬学的組成物。 26.前記第四級アンモニウム塩が、式-NR+Z-であり、ここで、Rがアルキル またはベンジルであり、そしてZが対アニオンである、請求項22に記載の薬学 的組成物。 27.前記対アニオンが、塩化物、臭化物、ヨウ化物、-O-アルキル、トルエ ンスルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、およ びカルボン酸塩からなる群より選択される、請求項26に記載の薬学的組成物。 28.前記カルボン酸塩が、安息香酸塩、コハク酸塩、酢酸塩、グリコール酸 塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、安 息香酸塩、ケイ皮酸塩、マンデル酸塩、ベンジロエート、およびジフェニル酢酸 塩からなる群より選択される、請求項27に記載の薬学的組成物。 29.局所用キャリア中のスピペロン誘導体の量が0.001と100重量%の間であ る、請求項22に記載の薬学的組成物。 30.前記スピペロン誘導体が、シクロアミロースと複合体化したスピペロン を包含する、請求項22に記載の組成物。 31.前記スピペロン誘導体が経時的放出処方物中にある、請求項22に記載 の組成物。 32.前記スピペロン誘導体が、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗生物質、抗炎症 剤、および他の免疫抑制剤からなる群より選択される化合物と組み合わせて投与 される、請求項22に記載の組成物。 33.前記スピペロン誘導体が第四級塩として提供される、請求項22に記載 の組成物。 34.前記スピペロン誘導体が天然のスピペロンと比較して減少したセロトニ ンまたはドーパミンレセプター結合活性を有し、そして免疫抑制活性を有する、 請求項22に記載の組成物。 35.前記第四級塩が、塩化メチル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル 、硫酸メチル、硫酸エチル、ベンゼンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸 メチル、p-トルエンスルホン酸エチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル 、塩化n-プロピル、臭化n-プロピル、臭化n-ブチル、臭化イソブチル、臭化se c-ブチル、臭化n-アミル、塩化n-ヘキシル、塩化ベンジル、臭化ベンジル、お よび硫酸エチルからなる群より選択される化合物とスピペロンまたはその誘導体 とを組み合わせて調製される、請求項22に記載の組成物。
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