JPH0849912A - 空調機用フィルタの自動清掃装置 - Google Patents

空調機用フィルタの自動清掃装置

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JPH0849912A
JPH0849912A JP6209301A JP20930194A JPH0849912A JP H0849912 A JPH0849912 A JP H0849912A JP 6209301 A JP6209301 A JP 6209301A JP 20930194 A JP20930194 A JP 20930194A JP H0849912 A JPH0849912 A JP H0849912A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタの延命化及び保守の自動化を図り、
保守要因の負担を軽減できるようにする。 【構成】 室内等へ空調した空気を供給するための空調
機に対し、その取り込んだ空気を清浄化するためのフィ
ルタ2にあって、除塵機構6を設置し、フィルタ2に対
して振動等を付与し、フィルタ表面に付着している粉塵
を自動的に払い落としてフィルタの清浄化を図る。これ
により、フィルタ交換等の期間を長くし、保守の省力化
を図れるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内等の空調に用いら
れる空調機にあって、室内等における空気の清浄化のた
めに用いられるフィルタを自動的に清掃するための空調
機用フィルタの自動清掃装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビルディング内のオフィス、ホテル等の
宿泊施設の客室、公共施設や病院等の部屋、住宅等の居
室等にあっては、室内等の空気清浄度を保持するために
空調設備(空調機、空気清浄機等)が設置されている。
例えば、株式会社朝倉書店「建築設備」中島康孝ほか2
名著、56P〜59Pに示されるように、空調設備は、
空調機の種類、ダクト及び配管の構成の組み合わせによ
って数種類の組み合わせがある。しかし、いずれも外気
(還気)を清浄化するエアフィルタ(以下、フィルタと
いう)、この清浄化された空気を冷却減湿及び加熱加湿
する空調器、この空調機より出力される空調空気を室内
等へ送り込む送風機等を備えた構成が基本になってい
る。この他、冷却減湿を行うための冷熱源装置、加熱加
湿を行うための温熱源装置等も備えられている。
【0003】空調設備にあって、フィルタ(Air F
ilter)は空調機に取り込まれる空気を清浄化し、
室内等へ粉塵等を含まない空気を送るために用いられる
他、空調機に塵埃が付着しないようにする機能を併せ持
っている。フィルタは、一般に、サランネット、不織布
等を用いて作られているが、1回限りの使い捨て型と、
洗浄して再使用する再使用型とがある。フィルタの汚れ
や目詰まりは、空気の清浄化能力を低下させ、静圧損失
(エネルギーコストに関与)を増大させるため、定期的
(或いは随時)に保守点検が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、空調機に用い
られるフィルタは、その素材の種類及び型式にかかわら
ず1〜3ケ月に1度の交換または洗浄を行う必要があ
る。この保守作業は、作業員の手作業により行われるた
め、ビル等のように空調機の設置台数が多い建築物で
は、これに応じてフィルタの設置数も多くなり、その取
り替え等に多大の時間と労力を費やすことになる。
【0005】近年、ビルディングにあっては、効率的な
面積活用を重視する傾向にあり、空調機械室に割当られ
る面積を狭め、天井等に空調機を設置する施工方法が増
えてきている。以上の様な理由から、ビル保守員にとっ
て、フィルタ保守に占める労力は大きな比重を占めつつ
ある。
【0006】本発明は、フィルタの延命化及び保守の自
動化を図り、保守要因の負担を軽減できるようにした空
調機用フィルタの自動清掃装置の提供を目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、想定した空間に対し、空調した空気
を供給するための空調機に用いられるフィルタにおい
て、前記フィルタに付着している粉塵に対し、フィルタ
面から剥離する力を与える除塵機構を設けるようにして
いる。
【0008】前記除塵機構は、前記粉塵が前記フィルタ
表面から飛散しうる動力を前記フィルタに与えることに
より構成することができる。
【0009】また、前記除塵機構は、前記粉塵に対し遠
心力を与える構成にすることもできる。
【0010】更に、除去した粉塵を機外へ排出する集塵
手段を前記空調機に設けることができる。この場合、集
塵手段は、複数の空調機に対して1基を設けることも、
空調機毎に設けることもできる。
【0011】
【作用】上記した手段によれば、フィルタに対して除塵
機構によって付与された力は、その表面に付着する粉塵
を叩き落とし、または振り落とされ、或いは遠心力で飛
ばすような力を付与する。これにより、フィルタに付着
していた粉塵が除去され、従来のように他の清浄なフィ
ルタに交換する作業を行うことなくフィルタ機能を回復
させることができ、大幅な省力化を図ることができる。
前記粉塵が前記フィルタ表面から飛散しうる動力、例え
ば、振動力、揺動力等を付与することにより、粉塵等は
フィルタ表面から強制的に剥離除去され、フィルタの清
浄力を向上させる。この清浄力向上は、遠心力を付与さ
せることによっても達成される。
【0012】フィルタから除去した粉塵等は、その時点
ではフィルタには存在しないものの、空調機を再稼働さ
せた段階でその多くが再度フィルタに付着することにな
る。しかし、空調機に接続された集塵手段は、フィルタ
から除去した粉塵等を強制的に機外へ排出する。これに
より、フィルタへの粉塵等の再付着を激減させることが
できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0014】〔実施例1〕図1は本発明による空調機用
フィルタの自動清掃装置の第1の実施例を示す構成図で
ある。図1に示す様に、空調機1は外気(または環気)
中の粉塵等を除去するフィルタ2、このフィルタ2によ
って清浄化された空気に対し所望の温度に加熱または冷
却するコイル3、このコイル3によって所定の温度に調
整された空気を室内等へ送り込むための駆動源となるフ
ァン4の各々を備えて構成される。そして、上記の各機
器は、レタンチャンバ5内に順次配設されている。
【0015】更に、空調機のフィルタ2の前段(空気取
込側)には、フィルタ2の清掃を行うための除塵機構6
が設けられている。除塵機構6は、図2に示す様に、フ
ィルタ2に機械的な振動を付与する槌打部材7を備えて
構成される。槌打部材7の一端は回動自在に支持され、
その中間部にはスプリング8の一端が係着され(スプリ
ング8の他端は空調機1の側壁部等に係着され)、槌打
部材7をフィルタ2側へ常時引き寄せている。更に、槌
打部材7には、カム9が当接及び回転可能に配設され、
その回転軸に設けられたギア10にはギア機構11が噛
合している。更に、ギア機構11には駆動源となるモー
タ12の回転力が伝達されるように構成されている。
【0016】図2の構成においては、フィルタ2の清掃
を行う時期(例えば、管理計画書に基づく人的管理又は
コンピュータによる自動管理等)に至ったとき、空調機
1の運転を停止し、モータ12に通電が行われ、その回
転力はギア機構11に伝達され、ギア10が回転する。
ギア10の回転に伴ってギア10に同軸に取り付けられ
ているカム9が回転し、その山部から谷部に変わると
き、スプリング8の附勢力によって槌打部材7がフィル
タ2側に引き寄せられ、槌打部材7の先端部がフィルタ
2に圧接し、その際の衝撃力によってフィルタ2の表面
部に付着している粉塵を叩き落として分離し、床部に落
下させる。カム9が回転する毎に槌打部材7はフィルタ
2に圧接し、粉塵がダクト床に払い落とされる。
【0017】ダクト床に払い落とされ粉塵は、そのまま
にしておけば空調機1の運転再開に伴って再びフィルタ
2に付着することになる。そこで、配管13を介して主
集塵機14が接続され、ダクト床に積もっている粉塵を
主集塵機14を回収するようにしている(図1では主集
塵機14に1基の空調機を接続した例を示しているが、
実際には複数の空調機が接続される)。主集塵機14
は、複数の空調機1からの集塵を行えるだけの容積を持
つ主フィルタ15、及び該主フィルタ15の出側に負圧
を生じさせる真空ポンプ16から構成されている。真空
ポンプ16は除塵機構6を動作させた後に稼働させる。
真空ポンプ16が稼働することにより配管13及び主フ
ィルタ15に負圧が生じ、レタンチャンバ5内の粉塵が
配管13内に吸い込まれ、この配管13を通して主フィ
ルタ15に集塵される。真空ポンプ16は一定時間後に
運転が停止され、ついで空調機1の運転が行われる。
【0018】このように、人手によらずフィルタの清掃
が行え、かつ、除去した粉塵をダクト外へ取り出す作業
が自動的に行われるため、大幅な省力化が可能になる。
この場合の保守作業の対象は、主フィルタ15に対して
のみとなる。
【0019】図3は除塵機構の第2例を示す模式的構成
図である。図2の構成による除塵機構6は、フィルタ2
に機械的な衝撃を与えて付着している粉塵を叩き落とし
ていたのに対し、図3の構成はフィルタ2を揺動(往復
動)させて粉塵を払い落とす(振り落とす)ところに特
徴がある。この構成では、駆動源にモータ17を用い、
その回転軸に装着された第1のプーリ18と第2のプー
リ20の間にベルト19を懸架し、モータ17の回転力
をプーリ20に伝達している。更に、フィルタ2を保持
固定するホルダ21の側面には、リンク22の一端が回
動自在に支持され、リンク22の他端はプーリ20に偏
心した状態で支持されている。
【0020】図3の除塵機構によれば、モータ17が回
転すると、その回転力はベルト19を介してプーリ20
に伝達される。プーリ20には、リンク22が偏心して
取り付けられているため、プーリ20の回転角に応じて
リンク22が略水平方向(図示のA方向)に往復動す
る。ホルダ21の下端はダクト床に回動自在に固定され
ていることから、図示のB方向に揺動する。この揺動の
際にフィルタ2に付着している粉塵が振り落とされて落
下する。なお、粉塵の剥離効果を高めるには、B方向の
一方の揺動端にストッパを配設し、フィルタ2が揺動端
に位置したときにストッパに或る程度の機械的な衝撃が
加わる様に接触する構成にすればよい。図3の構成の除
塵機構によれば、図2の構成と同様にフィルタの清掃及
び除去した粉塵をダクト外へ取り出す作業が自動的に行
われる為、大幅な省力化が可能になる。
【0021】図4は除塵機構の第3例を示す模式的構成
図である。図4の除塵機構は図2及び図3の場合とは異
なり、厚さ方向の振動は与えず、フィルタの回転により
生じる遠心力を利用してフィルタ表面から粉塵を除去し
ようとするところに特徴がある。勿論、回転に加えて振
動を与えれば、除塵効果を更に高めることができる。
【0022】図4に示すように、フィルタ23は直円形
に作られ、かつ回転自在に取り付けられている。そし
て、フィルタ23の外周部は、プーリ24として機能す
るように構成されている。清掃時にフィルタ23を回転
させる為にモータ25が設けられ、その回転軸に取り付
けられたプーリ26とプーリ24との間にベルト27が
懸架され、モータ25の回転力をプーリ24に伝達でき
るようにしている。なお、図4ではモータ25をダクト
の外に設置しているが、プーリ24の壁内通過が好まし
くない場合には、モータ25をダクト内に設けてもよ
い。
【0023】この構成では、フィルタ清掃時に空調機1
の運転を停止した後、モータ25を稼働(例えば、1分
間)する。これにより、モータ25の回転力がベルト2
7を介してプーリ24に伝達され、フィルタ23が回転
する。この回転に伴ってフィルタ23の表面に付着して
いる粉塵は、フィルタ23の半径方向に生じる遠心力に
よってフィルタ23から剥離し、ダクト内壁面へ飛散す
る。この飛散した粉塵は、図1に示したように、主集塵
機14に集められる。したがって、振動を与えたり揺動
を行った場合と同様に、フィルタ2に付着していた粉塵
が自動的に除去され、人的な保守作業を大幅に低減する
ことができる。
【0024】〔実施例2〕図5は本発明による空調機用
フィルタの自動清掃装置の第2の実施例を示す構成図で
ある。前記実施例が1基の主集塵機14に対し複数の空
調機を接続する構成であったのに対し、本実施例は空調
機毎に小型の集塵機28を近接して設置し、レタンチャ
ンバ5との間をゴムホース、金属パイプ等の管体29で
接続する構成にしたところに特徴がある。集塵機28
は、主集塵機14と同じようにフィルタ30と負圧生成
用の吸引ファン31(または真空ポンプ)から成る。こ
の場合、フィルタ30及び吸引ファン30共に1基の空
調機のみを対象にすればよいため、その容量(電力)は
小型のもので済むことになる。このため、例えば小型の
電気掃除機を改造して流用することもできる。
【0025】このような構成にあっては、使用頻度等に
応じて個別に空調機の運転を停止させることができ、停
止後に自動清掃し、その空調機に対応する集塵機28を
稼働させれば、空調機毎に個別にフィルタの清掃が行
え、全空調機の一斉停止を防止することができる。そし
て、例えば、従来のフィルタのメンテナンス期間が1〜
3ケ月であったのに対し、本実施例によれば2〜3年に
延長できることが期待できるようになる。
【0026】なお、図1の構成においては、除塵効果は
劣るものの、真空ポンプ16に代えて吸引ポンプを用い
ることもできる。
【0027】また、図2及び図3の構成ではフィルタ2
の振動や揺動にギア機構又はリンク機構を用いたが、他
の手段、例えば電磁式のバイブレータを用いた構成であ
ってもよい。
【0028】更に、図2におけるギア機構はリンク機構
にすることもでき、また、図4におけるベルト伝達機構
は低速回転制御が可能なモータを用いて直結構造にし、
或いは簡単なギア機構で回転駆動させてもよい。
【0029】また、空調設備は図1の構成に限定される
ものではなく、フィルタを構成の必須要件とする空調設
備の全てに適用可能である。例えば、システムAHU、
パッケージ空調機、ビルマルチ、P−MAC、ファンコ
イルユニット等、種別を問わない。また、空調機以外の
用途、例えば、空気清浄機単体に対しても適用可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
想定した空間に対し、空調した空気を供給するための空
調機に用いられるフィルタにおいて、前記フィルタに付
着している粉塵に対し、フィルタ面から剥離する力を与
える除塵機構を設ける構成にしたので、空調機用フィル
タの清掃が自動的に行えるため、大幅な省力化が可能に
なる。更に、フィルタの交換回数が低減するため、コス
トダウンを図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調機用フィルタの自動清掃装置
の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】本発明にかかる除塵機構の一例を示す模式的構
成図である。
【図3】除塵機構の第2例を示す模式的構成図である。
【図4】除塵機構の第3例を示す模式的構成図である。
【図5】本発明による空調機用フィルタの自動清掃装置
の第2の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 空調機 2,23,
30 フィルタ 3 コイル 4 ファン 5 レタンチャンバ 6 除塵機
構 7 槌打部材 8 スプリ
ング 9 カム 10 ギア 11 ギア機構 12,17
モータ 13 配管 14 主集
塵機 15 主フィルタ 16 真空
ポンプ 18,20,24,26 プーリ 19,27
ベルト 21 ホルダ 22 リン
ク 25 モータ 28 集塵
機 29 管体 31 吸引
ファン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 想定した空間に対し、空調した空気を供
    給するための空調機に用いられるフィルタにおいて、前
    記フィルタに付着している粉塵に対し、フィルタ面から
    剥離する力を与える除塵機構を設けたことを特徴とする
    空調機用フィルタの自動清掃装置。
  2. 【請求項2】 前記除塵機構は、前記粉塵が前記フィル
    タ表面から飛散しうる動力を前記フィルタに与えること
    を特徴とする請求項1記載の空調機用フィルタの自動清
    掃装置。
  3. 【請求項3】 前記除塵機構は、前記粉塵に対し遠心力
    を与えることを特徴とする請求項1記載の空調機用フィ
    ルタの自動清掃装置。
  4. 【請求項4】 除去した粉塵を機外へ排出する集塵手段
    を前記空調機に設けることを特徴とする請求項1記載の
    空調機用フィルタの自動清掃装置。
  5. 【請求項5】 前記集塵手段は、複数の空調機に対して
    1基であることを特徴とする請求項5記載の空調機用フ
    ィルタの自動清掃装置。
  6. 【請求項6】 前記集塵手段は、空調機毎に設けること
    を特徴とする請求項5記載の空調機用フィルタの自動清
    掃装置。
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