JPH0849609A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

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JPH0849609A
JPH0849609A JP16420394A JP16420394A JPH0849609A JP H0849609 A JPH0849609 A JP H0849609A JP 16420394 A JP16420394 A JP 16420394A JP 16420394 A JP16420394 A JP 16420394A JP H0849609 A JPH0849609 A JP H0849609A
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JP
Japan
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intake
internal combustion
combustion engine
surge tank
branch pipe
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Application number
JP16420394A
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English (en)
Inventor
Akira Shoji
章 正司
Takanori Kawazu
孝典 河津
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Characterised By The Charging Evacuation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はサージタンク内に液体成分が滞留す
る内燃機関の吸気装置として好適な内燃機関の吸気装置
に関し、内燃機関の出力特性を損なうことなく滞留物の
処理を可能とすることを目的とする。 【構成】 内燃機関の吸気通路に設けられたサージタン
ク12内に、各気筒に連通する吸気枝管の一部としてサ
ブポート16-nを設け、吸気枝管の距離を十分に確保す
る。サージタンク12底面付近に滞留するオイル等の滞
留物をサブポート16-n根底部から吸気枝管内に流入さ
せるべく連通孔30を設ける。連通孔30と重ねてバイ
メタル製の開閉弁32をリベット34で固定する。内燃
機関の運転中は連通孔30が閉弁され、内燃機関が停止
してサージタンク12内の温度が低下すると連通孔30
が開弁されるべくバイメタルの特性を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気装置に
係り、特にサージタンク内に液体成分が滞留する内燃機
関の吸気装置として好適な、内燃機関の吸気装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の吸気装置として、
例えば実公平1−43501号公報に開示されるよう
に、サージタンクの底面と吸気枝管の中間部とを連通す
る連通路を設け、サージタンク内に滞留するオイル等の
液体成分を、吸気枝管へ流入させる装置が知られてい
る。
【0003】すなわち、内燃機関の各気筒で圧縮・爆発
工程が行われる場合、混合気又は排気ガスがピストンリ
ングとシリンダとの間隙を通って流出し、いわゆるブロ
ーバイガスとしてクランクケース内に流入する。このた
め、内燃機関においては、クランクケース内のブローバ
イガスを吸気系に還流するベンチレーション機構を設け
てクランクケース内の換気を図る構成が従来より広く採
用されている。
【0004】一方、複数の気筒を有する内燃機関におい
ては、吸気の脈動を防止し、また各気筒の吸気干渉を防
止するため、吸気通路にサージタンクを設ける構成が広
く採用されているが、この場合各気筒に連通する吸気枝
管は、このサージタンクから各気筒吸気ポートに向けて
分岐されることになる。
【0005】この場合において、ブローバイガスを吸気
経路中サージタンク上流に還流させることとすると、ブ
ローバイガス中に含有されるオイル等の液体分がサージ
タンク中に導かれることになる。従って、設計上の種々
の制約から、各気筒に向かう吸気枝管をサージタンクの
底面に開口して設けることができない構成においては、
サージタンク底面にオイル等の液体成分が滞留する事態
を生ずる。
【0006】そして、このようにオイル等がサージタン
ク底面に滞留すると、滞留したオイル等が一時期に多量
に吸気枝管に吸入される事態を生じ、ガソリンエンジン
においてはエンジンを失火させ、又ディーゼルエンジン
においては混合気のオーバーリッチによる過回転等の弊
害を生ずる。
【0007】これに対して、上記公報記載の装置は、サ
ージタンク底面と吸気枝管の中間部とを連通する連通路
を備えており、サージタンク内に導かれたオイル等を随
時吸気枝管に吸入させる構成である。この場合、サージ
タンク底面にオイル等が多量に滞留することがなく、上
記弊害が有効に解消されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関の
吸気装置を構成する場合、各気筒に連通される吸気枝管
が長いほど低・中速域において優れた吸気特性を得るこ
とができる。吸気枝管が長いほど吸気時に多量の空気に
流速が生ずることとなり、その慣性効果の向上により多
量の空気が吸気されることとなるからである。
【0009】一方、上記従来の吸気装置は、吸気枝管の
中間部をサージタンクに連通する構成、すなわち吸気枝
管とサージタンクとを短絡する構成である。この場合、
吸気枝管内に生ずる吸気流速が、その中間部に設けられ
たサージタンクとの連通部で中断され、吸気枝管のもつ
慣性効率が低下することになる。
【0010】この意味で、上記従来の吸気装置は、サー
ジタンク内におけるオイル等の滞留防止に有効である反
面、吸気特性の低下による内燃機関出力低下を伴うとい
う問題を有するものであった。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、サージタンクの底面と吸気枝管の中間部とを、
内燃機関の運転状態に応じて作動する開閉弁を備える連
通路で連通することにより、又はサージタンクの底面と
吸気枝管の中間部とを、吸気枝管と同等の固有振動数を
有する連通路で連通することにより、上記の課題を解決
する内燃機関の吸気装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、サージタンク底部と吸気枝管の中間部
とを連通する連通路を有する内燃機関の吸気装置におい
て、内燃機関の運転状態に応じて前記連通路を開閉する
開閉弁を備える内燃機関の吸気装置により達成される。
【0013】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、サージタンク底部と吸気枝管の中間部とを連通す
る連通路を有する内燃機関の吸気装置において、該連通
路の固有振動数を、前記吸気枝管の固有振動数に整合さ
せた内燃機関の吸気装置によっても達成される。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明に係る内燃機関の吸気装置
において、前記開閉弁が開弁している場合、前記サージ
タンクと前記吸気枝管の中間部とが短絡された状態とな
る。従って、前記吸気枝管の端部が前記サージタンクの
底面に開口していなくとも、前記サージタンクに導かれ
たオイル等の液体分は、この場合、前記連通路を通って
前記吸気枝管内に流出する。
【0015】一方、前記開閉弁が閉弁している場合、前
記吸気枝管の中間部は、前記サージタンクと遮断された
状態となる。従って、この場合、吸気時には前記吸気枝
管の全長に渡って吸気流速が生じ、高い慣性効率の下、
良好な吸気特性が確保される。
【0016】そして、前記開閉弁は、内燃機関の運転状
態に応じて開閉し、内燃機関において良好な出力特性が
要求される場合には、前記開閉弁を閉弁して高い慣性効
率を実現し、また出力特性を考慮する必要がない場合に
は、前記開閉弁を開弁して、前記サージタンク内の滞留
物の前記吸気枝管内への流出を図る。
【0017】請求項2記載の発明において、前記吸気枝
管と前記連通路とは、同等の固有振動数を有している。
従って、内燃機関の運転中において、当該固有振動数付
近の周波数を有する吸気脈動が生じた場合、前記吸気枝
管内及び前記連通路内には、同一周期の圧力変動が生ず
ることになる。
【0018】この場合、前記吸気枝管と前記連通路との
間で吸入空気の授受が行われることがなく、吸気通路と
しては両者は遮断された状況となる。一方、前記サージ
タンクと前記吸気枝管とが連通されている限り、その内
部に生ずる圧力変動の如何に関わらず、前記サージタン
ク内に導かれたオイル等の液体成分は、随時前記連通路
を介して前記吸気枝管内に流出される。
【0019】つまり、本発明における前記連通路は、前
記固有振動数付近の周波数を有する吸気脈動が生ずる状
況下では、吸入空気に対しては実質的に遮断した状態、
オイル等の液体成分に対しては導通した状態となり、吸
入空気の慣性効果を損なうことなくオイル等の液体成分
の処理を可能としている。
【0020】
【実施例】図1は、請求項1記載の発明の一実施例であ
る内燃機関の吸気装置の要部の正面断面図を示す。ま
た、図2は、本実施例の吸気装置の全体構成図を、図3
は本実施例の吸気装置の要部の側面図を示す。以下、図
1〜図3を参照して本実施例の吸気装置について説明す
る。
【0021】図2中、メインポート10-1〜10-4は、
本実施例の吸気装置を搭載する内燃機関の各気筒(♯1
〜♯4)に対して設けられた吸気枝管の一部であり、そ
の一端は図示しない内燃機関の吸気ポートに、その他端
はサージタンク12に連通される。
【0022】サージタンク12は、吸気管14と各メイ
ンポート10-1〜10-4とを連通する沈静槽であり、各
気筒間における吸気干渉を抑制し、かつ吸気の脈動を抑
制する機能を有している。
【0023】サージタンク12の内部には、それぞれメ
インポート10-1〜10-4と連通するサブポート16-1
〜16-4が設けられている。すなわち、内燃機関の低・
中速域における出力特性を向上するためには吸入空気の
慣性効果を高めることが有効であり、また慣性効率は、
吸気流速が発生する吸気枝管が長いほど向上することは
前記した通りであるが、搭載スペース上の制約等から、
サージタンク12と内燃機関本体との間に十分な距離を
確保することができず、メインポート10-1〜10-4
みでは所望の慣性効率が得られない場合がある。
【0024】これに対して、本実施例の如くサージタン
ク12内にサブポート16-1〜16 -4を設ける構成とす
れば、搭載スペースを拡大することなく実質的な吸気枝
管長を延長することができ、吸入空気の慣性効率向上を
図ることができる。この意味で、本実施例においては、
サブポート16-1〜16-4とメインポート10-1〜10
-4とで、前記した吸気枝管が構成されていることにな
る。
【0025】ここで、本実施例の吸気装置は、サブポー
ト16-1〜16-4の根底部に、後述する連通孔が設けら
れている点に特徴を有しており、図1及び図3は、その
連通孔周辺の構成を拡大して表した図である。尚、その
構成については後に詳説する。
【0026】サージタンク12に連通する吸気管14の
他端は、内燃機関の過給機として周知であるターボチャ
ージャ18に連通している。また、ターボチャージャ1
8は、図示しないエアフィルタに通じる吸気管20に連
通しており、その構成要素である排気タービンに排気圧
が供給されると、吸気管20から吸入した空気をコンプ
レッサで昇圧して吸気管14に圧送する。
【0027】また、吸気管20には、PCV(ポジティ
ブ・クランクケース・ベンチレーション)ホース22が
連通されている。このPCVホース22は、PCVパイ
プ24、PCVホース26、及びヘッドカバー28内部
に収納されるPCVバルブ等を介して内燃機関のクラン
クケースに連通している。
【0028】ここで、内燃機関のクランクケース内に
は、上述の如く、ピストンリングとシリンダとの間隙を
通って流出したブローバイガスが存在している。従っ
て、吸気管20内に吸気負圧が存在する所定の状況下で
PCVバルブが開弁すると、図2中に矢線で示す経路
で、クランクケース内に存在するブローバイガスが吸気
管20に導かれ、クランクケース内の強制換気が行われ
ることになる。
【0029】尚、PCVホース22を吸気管20に連通
して、ブローバイガスをターボチャージャ18上流に還
流させているのは、ターボチャージャ18上流に発生す
る吸気負圧を利用して、高い換気能力を確保するためで
ある。
【0030】ところで、上記の如く吸気管20に導かれ
たブローバイガスは、その後ターボチャージャ18のコ
ンプレッサに流入し、吸気管14を経てサージタンク1
2に導かれる。
【0031】この際、ブローバイガス中には、オイル、
燃料等種々の物質が含まれている。一方、サージタンク
12から内燃機関へ向けて設けられる吸気枝管の開口部
は、サブポート16-1〜16-4の上端であり、サージタ
ンク12の底面から離間した位置に設けられている。
【0032】このため、本実施例においては、ブローバ
イガス中に含有されるオイル等が、サブポート16-1
16-4の開口部に到達し難く、それらの物質が滞留物と
してサージタンク12の底面に滞留することになる。
【0033】これに対して、サブポート16-1〜16-4
の根底部に、その内部に通じる連通孔を設けることとす
れば、サージタンク12底部の滞留物をサブポート16
-1〜16-4内に流入させることができ、滞留物を内燃機
関に導いて処理することは可能であるが、この場合、吸
入空気の慣性効率を低下させることとなり出力特性上好
ましくない。
【0034】そこで、本実施例においては、図3(図2
中、III 矢視図に相当)及び図1(図3中、I−I断面
に相当)に示すように、サブポート16-1〜16-4(図
1及び図3においては、16-nと示す)の根底部に連通
孔30を設けると共に、その連通孔30を閉塞する位置
に、バイメタル製の開閉弁32をリベット34で固定す
ることとした。
【0035】ここで、開閉弁32を構成するバイメタル
は、高温時に連通孔30を閉塞し、低温時に連通孔を開
放する特性を有しており、より具体的には、内燃機関の
運転中は連通孔30が閉塞され、内燃機関が停止して開
閉弁32の周囲温度が低下すると連通孔30が開放され
るようにその特性が調整されている。
【0036】従って、本実施例の吸気装置においては、
内燃機関の運転中は事実上連通孔30は存在しないのと
同様の状態を形成することができ、高い慣性効果の下、
低中速域で良好な出力特性を確保することができる。
【0037】また、内燃機関が停止し、その後サージタ
ンク12内の温度が低下すると、開閉弁32が連通孔3
0を開放した状態となり、サージタンク12の底部に滞
留した滞留物が、連通孔30を通ってサブポート16-1
〜16-4内に流入し得る状態となる。
【0038】この結果、サージタンク12の底部には、
内燃機関の運転中において一時的にオイル等が滞留する
が、内燃機関が停止してサージタンク12内の温度が低
下する度に、その処理がなされることになり、多量の滞
留物がサージタンク12内に滞留するのを防止すること
ができる。
【0039】従って、本実施例の吸気装置によれば、何
らかの原因で、多量の滞留物が一時期に内燃機関に供給
される事態を防止することができ、安定した運転状態を
維持することができる。
【0040】このように、本実施例の吸気装置によれ
ば、開閉弁32を構成するバイメタルが内燃機関の運転
状態に対応して、すなわち内燃機関が運転中か否かに対
応して開閉することから、内燃機関に要求される吸気特
性を損なうことなくサージタンク12内の滞留物を適切
に処理することができ、良好な出力特性を確保と、安定
した運転状態の維持とを共に実現することができる。
【0041】尚、本実施例においては、メインポート1
-1〜10-4とサブポート16-1〜16-4とで前記した
吸気枝管を構成していることは前記した通りであるが、
この際、サブポート16-1〜16-4の根底部が前記した
吸気枝管の中間部に、連通孔30が前記した連通路にそ
れぞれ相当している。
【0042】ところで、本実施例の吸気装置は、吸気枝
管の一部がサージタンク12の内部に延びる構成におい
て、吸気枝管に連通孔を設けて連通路を実現することし
ているが、これに限るものではなく、例えば、サージタ
ンク12の底面部と吸気枝管の中間部とを連通する連通
管により連通路を構成してもよい。
【0043】図4は、本発明に係る内燃機関の吸気装置
の他の実施例の要部断面図であり、上記図1と同様、図
3中I−I断面に相当する。尚、図4中、上記図1〜図
3と同一の構成部分については、同一の符号を付してそ
の説明を省略する。
【0044】すなわち、図4に示す実施例は、サブポー
ト16-nに設けた連通孔30を開閉する開閉弁40をゴ
ム板等の弾性板で構成し、かつスペーサ42を介してリ
ベット44で固定した点に特徴を有している。
【0045】この場合、サブポート16-nの外周圧力
が、その内周圧力に比して高圧となると、その差圧に起
因して開閉弁40が弾性変形し、図4中に実線で示す如
く連通孔30を閉塞した状態となり、一方、サブポート
16-nの内外に圧力差がない場合は、図4中に破線で示
す如く、開閉弁40が連通孔30から離間し、連通孔3
0が導通した状態となる。
【0046】これに対して、内燃機関の運転中は、サブ
ポート16-nの内部には内燃機関の各気筒から吸気負圧
が導かれ、一方、サブポート16-nの外部、すなわちサ
ージタンク12の内部には、ターボチャージャ18によ
る過給圧が導かれ、サブポート16-nの外周圧力が、そ
の内周圧力に比して高圧となる。そして、内燃機関が停
止すると、内燃機関の吸気負圧、及びターボチャージャ
18の過給圧が共に消失してサブポート16-nの内外周
圧力が等圧となる。
【0047】従って、本実施例においては、内燃機関の
運転中は連通孔30が遮断された状態が、また内燃機関
の停止中は連通孔30が導通した状態がそれぞれ形成さ
れる。
【0048】すなわち、本実施例の吸気装置において
は、ゴム板で構成される開閉弁40が、上記図1に示す
バイメタル製の開閉弁32と同様に内燃機関の運転状態
を反映し、内燃機関が運転中か否かに対応して連通孔3
0を開閉する。この結果、本実施例の吸気装置において
も、上記図1に示す構成に係る吸気装置と同様に、優れ
た出力特性を維持しつつ、適切に滞留物を処理すること
が可能である。
【0049】尚、上記実施例においては、開閉弁40の
材質をゴム材に限定しているが、これに限るものではな
く、例えばバネ鋼等の如く適当な復元力をもって弾性変
形し得る材質であればよい。
【0050】また、上記実施例は、内燃機関が運転中か
否かに対応して連通口を開閉するものであるが、内燃機
関の運転状態が、サージタンク・吸気枝管等で構成され
る設定出力特性を必要とする状態か否かによって連通孔
を開閉する構成であれば良く、従って、内燃機関が低・
中速のときは開閉弁を閉弁し、高速のとき開閉弁を開弁
させる制御弁機構を設けることとしてもよい。
【0051】図5は、請求項2記載の発明の一実施例の
要部断面図である。尚、同図において、上記図2と同一
の構成部分については同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0052】同図に示すように、本実施例の吸気装置
は、サージタンク12の底部とメインポート10-nの中
間部とを連通する連通路50-nを備えている。尚、吸入
空気の慣性効果の低下を抑制するためには、連通路50
-nがメインポート10-nに開口する位置は吸気バルブ5
4に近いほど有利であることから、本実施例において
は、連通路50-nの開口位置を可能な限り吸気バルブ5
4寄りに設定している。
【0053】ところで、本実施例においては、上記図
1、図4に示す構成と異なり、連通路50-nには開閉弁
が設けられていない。従って、内燃機関の運転中にサー
ジタンク12内に導かれたオイル等の滞留物は、随時連
通路50-nを介してメインポート10-n内に流出され、
かかる滞留物の適切な処理が実現できる。一方、吸入空
気の流れについて何らの配慮もされない場合は、吸入空
気の慣性効果の低下が伴うことになる。
【0054】ところで、図5に示す如くメインポート1
0-nとサブポート16-nとからなる吸気枝管(以下、単
に吸気枝管52-nと称す)に並列に連通路50-nを設け
た場合、それぞれの管体について気柱共鳴の生ずる固有
振動数が決定される。
【0055】この場合、吸気枝管52-nの固有振動数と
連通路50-nの固有振動数との整合がとれていれば、そ
の固有振動数で気柱共鳴が生じた場合に両者間で吸入空
気が授受されることがなく、実質的に連通路50-nが存
在しないのと同様の状態が形成され、慣性効果の低下を
阻止することが可能となる。
【0056】そこで、本実施例においては、内燃機関に
大きな出力が要求される回転数域で、吸気枝管52-n、
及び連通路50-nに共に気柱共鳴が生ずるように両者の
固有振動数の整合を図っている。尚、本実施例において
は、以下に示す如く、ヘルムホルツの共鳴原理に従って
連通路50-nと吸気枝管52-nの固有振動数の整合を図
っている。
【0057】すなわち、ヘルムホルツの共鳴原理によれ
ば、吸気が脈動する角周波数をω、行程容積をV、管体
の断面積をS、音速をc、管体の長さをLとすると、共
鳴条件として次式が成立する。
【0058】 {(ω・V)/(S・c)} tan(ω・L/c)=1 ・・・(1) また、本実施例においては、内燃機関として4気筒4サ
イクル式内燃機関を採用しており、内燃機関が2回転す
る間に4回の吸気脈動が生ずるため、角周波数ωは、機
関回転数NErpm/min を用いて次式の如く表すことがで
きる。
【0059】 ω=2π・(NE/60)・2 =2π・NE/30 ・・・(2) この場合、内燃機関の特性上、高い吸気効率を確保した
い機関回転数NE0 が決まれば、上記(2)式よりその
機関回転数NE0 に対応する角周波数ω0 を算出するこ
とができる。
【0060】また、このω0 について上記(1)式の関
係が成立するように吸気枝管52-nの断面積S1 及び管
長L1 を定め、更に連通路50-nの断面積S2 及び管長
2を定めれば、機関回転数NEがNE0 となった際
に、吸気枝管52-nと連通路50-nとに共に共鳴を発生
させることができる。
【0061】本実施例においては、かかる原理に従って
吸気枝管52-n及び連通路50-nの諸元を決定すること
としている。具体的には、先ず吸気枝管52-nの断面積
1を内燃機関の吸気特性上要求される面積1.3×1
-32 (直径φ40に相当)に決定し、そのS1 に対
して機関回転数2000rpm で吸気枝管52-n内に共鳴
が生ずるようにその管長L1 を0.86mに決定してい
る。
【0062】また、連通路50-nについては、先ずサー
ジタンク12底部と吸気枝管52-nの所定部位とを連通
するために必要な管長としてL2 を0.2mに決定し、
そのL2 に対して、機関回転数2000rpm において連
通路50-n内に共鳴が生ずるようにその断面積S2
1.8×10-42 (直径φ15に相当)に決定してい
る。
【0063】この場合、本実施例において内燃機関に高
出力が要求される2000rpm 近傍において、連通路5
0-nが実質的に吸気枝管52-nから遮断された状態とな
り、吸気枝管52-n内を流通する吸入空気の慣性効果が
連通路50-nの存在によって阻害されることがなく、連
通路50-nの存在に関わらず、内燃機関において優れた
出力特性を確保することができる。
【0064】このように、本実施例の吸気装置によれ
ば、上記図1及び図4に示す如き開閉弁32、40を設
けることなく、吸気枝管52-nに比べてコンパクトな連
通路50-nを設けることのみにより、吸気慣性効果を損
なうことなく適切に滞留物を処理することが可能であ
る。
【0065】尚、図5に示す実施例は、サージタンク1
2の底部を水平面として構成しているが、例えば連通路
50-nが開口する部位周辺にオイルだまりを形成し、又
は連通路50-nの開口部位に向けて傾斜を設けることに
より、滞留物が連通路50-nに導かれ易い構成とすれ
ば、一層効果的に滞留物を処理することができる。
【0066】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、吸気枝管の中間部とサージタンクの底面とを連通す
る連通路の導通を、内燃機関の運転状態に応じて制御す
ることにより、高い慣性効率を実現し得る状態と、サー
ジタンク内の滞留物の流出を図り得る状態とを共に実現
することができる。
【0067】このため、本発明に係る内燃機関の吸気装
置によれば、吸気枝管が本来有する能力を損なうことな
くサージタンク内の滞留物を適切に吸気枝管内に流出さ
せることができ、内燃機関において、優れた出力特性の
確保と安定した運転状態の確保とを両立することができ
る。
【0068】また、請求項2記載の発明によれば、サー
ジタンク底部と吸気枝管の中間部とを連通する連通路
が、吸気枝管と同等の固有振動数を有しており、その固
有振動数付近の周波数で吸気脈動が生じた場合には、吸
入空気に対して実質的に連通路と吸気枝管とが遮断され
た状態となる。
【0069】つまり、本発明によれば、前記請求項1記
載の発明に如く開閉弁を設けることなく、内燃機関の運
転中に連通路を実質的に遮断した状態とすることがで
き、吸入空気の慣性効果を低下させることなくサージタ
ンク内の滞留物を適宜処理することのできる内燃機関の
吸気装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の一実施例である内燃機関
の吸気装置の要部の正面断面図である。
【図2】本実施例の内燃機関の吸気装置の全体構成図で
ある。
【図3】本実施例の内燃機関の吸気装置の要部の側面図
である。
【図4】請求項1記載の発明の他の実施例の内燃機関の
吸気装置の要部の正面断面図である。
【図5】請求項2記載の発明の他の実施例の内燃機関の
吸気装置の要部の正面断面図である。
【符号の説明】
10-1〜10-4 メインポート 12 サージタンク 14,20 吸気管 16-1〜16-4 サブポート 18 ターボチャージャ 22,26 PCVホース 24 PCVパイプ 30 連通孔 32,40 開閉弁 42 スペーサ 50-n 連通路 52-n 吸気枝管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02B 27/00 D F02M 35/10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サージタンク底部と吸気枝管の中間部と
    を連通する連通路を有する内燃機関の吸気装置におい
    て、 内燃機関の運転状態に応じて前記連通路を開閉する開閉
    弁を備えることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】 サージタンク底部と吸気枝管の中間部と
    を連通する連通路を有する内燃機関の吸気装置におい
    て、 該連通路の固有振動数を、前記吸気枝管の固有振動数に
    整合させたことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
JP16420394A 1994-06-02 1994-07-15 内燃機関の吸気装置 Pending JPH0849609A (ja)

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JP12123394 1994-06-02
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Cited By (2)

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EP2535551A1 (en) * 2010-02-10 2012-12-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine
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