JPH0848968A - 密封部材及び密封型軸受 - Google Patents

密封部材及び密封型軸受

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JPH0848968A
JPH0848968A JP22550394A JP22550394A JPH0848968A JP H0848968 A JPH0848968 A JP H0848968A JP 22550394 A JP22550394 A JP 22550394A JP 22550394 A JP22550394 A JP 22550394A JP H0848968 A JPH0848968 A JP H0848968A
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高弘 山岸
Shiyouji Kuramochi
昭司 蔵持
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 転がり軸受用シール及びオイルシール等の密
封部材としての基本的性質である密封性、耐熱性、機械
的強度、耐油性を満足し、しかも、耐クリープ性及び耐
PAG性に優れた転がり軸受用シール及びオイルシール
等の密封部材を提供する。 【構成】 加硫剤として有機過酸化物、加硫助剤として
金属酸化物、及び、補強充填剤として塩基性けい酸を含
有するブタジエン−アクリロニトリル−アクリレート系
の変性ニトリルゴムを成形して形成された弾性部を有す
る密封部材5,6。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン又はエンジン
補機類、駆動軸、ホイール、パワーステアリング等の自
動車用部品、圧縮機回転軸等の家電製品用部品等に使用
する転がり軸受用シール、オイルシール等の密封部材及
びこれを有する密封型軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】回転軸の潤滑油の油漏れ等を防止するた
めに密封型軸受等に使用する転がり軸受用シール、オイ
ルシール等の密封部材に関しては、その本来的特性であ
る密封性及びその維持のための各種の工夫がなされてい
る。自動車用部品、家電製品用部品等における転がり軸
受用シール、回転軸用オイルシールは、上記密封性を維
持させるため、長期使用に耐えるための耐熱性、及び、
接触面での耐久性と耐油性とが必須のものとなってい
る。
【0003】自動車のミッション、アクスル等のエンジ
ン及びその近傍で使用される転がり軸受用シール、オイ
ルシールにあっては、走行時には通常は120〜130
℃に保たれているが、例えば、渋滞等による停車時には
空冷効果が途絶えて断続的に150℃を超える場合があ
る。従って、機械的強度の耐熱性が必要となる。また水
ポンプ軸受シール、オルタネータ軸受シール、ホイール
系シール等にあっては、雨水(時として塩水、泥水)、
ラジェータ水(LLC含有水)等に晒される可能性があ
り充分な耐水性が必須となる。
【0004】自動車トランスミッション、トランスアク
スル、ディファレンシャル等に使用する軸受シール及び
オイルシールにあっては、機能上優れた機械的強度が必
要であるうえ、最高温度130〜140℃の潤滑油環境
での使用が継続するため優れた耐熱性が要求される。ま
た、油中に含まれる異物(コンタミ)を軸受内に侵入さ
せないための工夫が必要であり、また異物によるシール
リップ摩耗を低減させるための工夫も必要となることか
ら、機械的強度、耐熱性のほか、優れた耐クリープ性
(CS)が必須となる。
【0005】自動車パワステ等に使用する密封部材で
は、上記の耐熱性等のほか、強い内圧に抗するための更
に良好な機械的強度が必須となる。自動車クランク、カ
ムシャフト等に使用する軸受シール及びオイルシールで
は、上記耐熱性のほか、ゴムを膨潤させる性質を有する
エンジンオイルや燃料油に抗するために、低アニリン点
性能を有することが必須となる。
【0006】カークーラー、家庭用業務用エアコン、冷
蔵庫等の部品である圧縮機に使用する軸受シールやオイ
ルシールについては、近年、熱媒体としてのフロンガス
がオゾン層破壊の原因となるため代替フロンが使用され
つつあることからこれとの相溶性の観点から、圧縮機用
機械油が従来の鉱油系のものから合成潤滑油ポリアルキ
レングリコール(PAG)へと変更されつつあり、特開
平3−160186号公報には、潤滑油としてPAGを
使用した圧縮機の改良技術が、また特開平3−2816
88号公報には、冷凍装置において合成潤滑油としてP
AGを使用する技術が開示されている。PAGは使用時
にガス(気化した油あるいはミスト状)化することがあ
り、このガス化PAGと空気とが同時に接触するため、
軸受シールやオイルシールには充分な耐PAG性が必須
となっている。
【0007】ところで、上記軸受シールやオイルシール
の材料としてはこれまで、耐油性に優れたニトリルゴム
(NBR)が広く用られてきたが、NBRは耐熱性を満
足するものではなく、例えば、150℃前後となるエン
ジン回りでの使用には適するものではなかった。これに
代わるものとして水素化NBR(HNBR)の使用が考
えられたが、このものは高価であるため、使用には経済
上の問題点があった。
【0008】そこで、アクリルゴム(ACM)やふっ素
ゴム(FKM)の使用が提案されてきたが、ACMは機
械的強度及び耐水性に難点があり、FKMは高価であっ
て経済上に難点がある等の欠点を有していた。
【0009】NBRの成分であるブタジエンとアクリロ
ニトリルに一定量の(メタ)アクリレートを含有させて
変性ニトリルゴムを得て加工性を向上させる技術は、米
国特許第2395017号明細書に開示されている。特
公昭47−21579号公報には、ブタジエン、アクリ
ロニトリル、α−クロルアクリロニトリル及びアルキル
アクリレートを共重合して耐熱性に優れた変性ニトリル
ゴムを得る技術が開示されている。特公昭60−117
44号公報には、共役ジエン、不飽和ニトリル、不飽和
ジカルボン酸エステルを共重合し、特定添加剤を含有さ
せて耐熱性を付与する技術が開示されている。
【0010】特公昭62−59138号公報には、ブタ
ジエン、アクリロニトリル、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートのそれぞれの成分の量比を限定し、ム
ーニー粘度を限定した変性ニトリルゴムに加硫剤と架橋
剤とを配合して加工性を獲得する技術が開示されてい
る。
【0011】圧縮機に使用される圧縮機回転軸を支持す
る密封型転がり軸受においても、その密封板の材料とし
て、従来は、潤滑性及び耐熱性に優れた素材を使用する
ことのみ留意し、価格性の上からも、例えば、アクリル
ゴム材等が好ましく用いられていた。また軸受の潤滑媒
体として使用されるグリースとしてはポリαオレフィン
を基油とし、増ちょう剤としてジウレア等を配合するグ
リースが用いられているため、上記密封板の材料として
は、PAGに耐性を有するEPDMや塩素化ポリエチレ
ン(CM)は好ましいものとはされていなかった。
【0012】圧縮機に使用される潤滑油としてPAGを
使用すると、例えば、回転斜板式圧縮機(図2)におい
て、潤滑油PAGは密封器10の器内11に充填されて
回転斜板の回転の潤滑を助けるが、例えば、圧縮器をカ
ーエアコンとして使用する等の高温度下においては、P
AGがガス化して器内の隙間を通して、回転軸13の転
がり軸受12に達する。上記PAGガスが転がり軸受2
(図1)に達すると、転がり軸受2を密封する密封板
5,6は、常に空気と接触する状態にあるので、密封板
5,6は空気とPAGガスとの両者が同時に接触する状
況となる。
【0013】このような状況においては、このガス化P
AGと空気とが同時に密封板に接触するため、これまで
のウレア系グリースを対象としたアクリルゴム材製の密
封板が腐食し劣化する問題点が生じた。これを解決する
目的で、上記密封板の材料を耐PAG特性をもつニトリ
ルゴム(NBR)とすることが考えられた。NBRは耐
鉱油系グリース性をも有し、この目的のために好適では
あるが、空気熱老化での耐熱性が最大でも125℃程度
であり、130〜150℃の耐熱性が必要であるとされ
るカーエアコン用圧縮機に適用することができない問題
点があった。NBRの代わりに水素化NBRを使用する
ことが考えられるが、これにより耐熱性への問題点は解
決するものの、大幅にコストが上がるため、実用上の無
理があった。
【0014】このように、上記技術はいずれも、軸受シ
ールやオイルシールに応用しうる材料を開発する目的の
ものではなく、これらに必要な耐熱性、耐油性、耐クリ
ープ性及び耐PAG性等を同時に満足させることができ
なかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、転がり軸受用シール及びオイルシール等の密封部材
としての基本的性質である密封性、耐熱性、機械的強
度、耐油性を満足し、しかも、耐クリープ性及び耐PA
G性に優れた転がり軸受用シール及びオイルシール等の
密封部材を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、密封部
材が、加硫剤として有機過酸化物、加硫助剤として金属
酸化物、及び、補強充填剤として塩基性けい酸を含有す
るブタジエン−アクリロニトリル−アクリレート系の変
性ニトリルゴムを成形して形成された弾性部を有すると
ころにある。
【0017】本発明に係る変性ニトリルゴムは、NBR
のポリマーの構成モノマーの一部を、本来はアクリルゴ
ムの構成モノマーであるアクリレート((メタ)アクリ
ル酸エステル)類に置き換えたものである。本発明に係
る変性ニトリルゴムにおいては、構成モノマーとして、
従来のNBRと同様にアクリロニトリル成分とブタジエ
ン成分とを有する。
【0018】本発明に係る変性ニトリルゴムにおいて
は、上記のアクリロニトリル成分とブタジエン成分の他
に、モノマーとしてアクリレート成分を有する。上記ア
クリレート成分としては、変性ニトリルゴムに用いるこ
とができるものであれば特に限定されず、(メタ)アク
リル酸エステル類等を挙げることができ、例えば、エチ
ルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、β−ヒドロキシエチルアク
リレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−
ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート等を挙げることができる。
【0019】本発明に係る変性ニトリルゴムにおいて
は、アクリロニトリル成分とブタジエン成分は、通常の
NBRとほぼ同程度の重量比を有するものが好ましく、
例えば、アクリロニトリル成分1〜50重量%、ブタジ
エン成分1〜98重量%程度がよく、また、上記アクリ
レート成分を1〜90重量%含むものが好ましい。ただ
し、変性ニトリルゴムとしては、アクリロニトリル成分
とブタジエン成分との和が50重量%以上であることが
必要である。特に耐PAG性を考慮した圧縮機用の密封
部材の場合は、上記アクリレート成分を1〜15重量%
含むものが好ましく、5〜10重量%含むものが更に好
ましい。上記アクリレート成分が1重量%未満である
と、耐熱性、機械的強度、耐油性のほか、耐クリープ性
及び耐PAG性が低下し、15重量%を超えると、密封
部材としての機能を喪失し、いずれも本発明の目的を達
成することができない。
【0020】本発明に係る変性ニトリルゴムは、ポリマ
ーを通常NBRの加硫に使用するイオウ系加硫剤を用い
ることなく、金属酸化物及び有機過酸化物を併用して架
橋してなる。
【0021】上記金属酸化物としては、例えば、酸化マ
グネシウム等を挙げることができる。酸化マグネシウム
は、本発明の目的にはより好ましい。上記金属酸化物
は、変性ニトリルゴム100重量部に対して、5〜20
重量部用いるのがよい。より好ましくは6〜10重量部
である。
【0022】上記有機過酸化物としては特に限定され
ず、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,2′−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベ
ンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、t−ブチルベンゾエート、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート等を挙げ
ることができる。なかでも、ジクミルパーオキサイドが
好ましい。
【0023】上記有機過酸化物は、上記変性ニトリルゴ
ム100重量部に対して、1〜10重量部、好ましくは
2〜5重量部用いるのがよい。
【0024】本発明においては、充填剤として、塩基性
けい酸を用いる。けい酸は、一般的には固体酸であって
酸性を示すものが多く水難溶性である。本発明で使用す
る塩基性けい酸は、水懸濁液中でpH7〜10の塩基性
を示すものである。このようなものとして、例えば、シ
リカ(ケイ砂、ケイ藻土、無定形シリカ)、合成けい酸
(ホワイトカーボン)等のほか、けい酸アルミニウム
(ろう石、カオリン)、けい酸マグネシウム(タルク、
微粉タルク)、けい酸カルシウム(カルシルHM70
0)、けい酸ナトリウムアルミニウム(ゼオレックス2
3、HM500)、けい酸カルシウムマグネシウム等を
挙げることができる。上記塩基性けい酸は、上記変性ニ
トリルゴム100重量部に対して、10〜60重量部用
いるのがよく、好ましくは30〜50重量部用いるのが
よい。
【0025】本発明に係る変性ニトリルゴムに上記金属
酸化物、有機過酸化物、塩基性けい酸を使用するに際し
ては、通常用いられるシランカップリング剤、架橋助剤
その他の添加剤を適宜併用してもよい。
【0026】本発明の密封部材は、その内部に心金を有
することが望ましい。このことにより、本発明の密封部
材は軸受シール及びオイルシールとしての特性である剛
性を獲得する。上記構成を有する本発明に係る変性ニト
リルゴムは、上記心金との接着性にも適したものであ
る。
【0027】本発明の密封部材は、密封性、耐熱性、機
械的強度、耐油性、耐クリープ性及び耐PAG性を要す
るあらゆる用途に適用することができる。本発明の密封
部材は、シール自身が密封対象の媒体により潤滑するも
の(いわゆる接触タイプ)でありかつ最高使用温度が連
続で130℃程度、断続で150℃程度となる用途に適
用されてその効果を発揮するが、非接触タイプのもので
もよい。
【0028】このような用途の典型例として密封型軸受
を挙げることができるが、これに限定されない。本発明
の密封部材の用途としては、例えば、水ポンプ軸受、オ
ルタネータ用軸受、テンションプーリ用軸受、クランク
軸、カムシャフト等のエンジン及びエンジン補機類等に
用いる密封部材、センタ軸受、トランスミッション軸
受、トランスミッション・アクスル・トランスファ軸受
等の駆動軸系に用いる密封部材、軸受一体型ハブユニッ
トシール等のホイール系に用いる密封部材、往復動(ロ
ッド)シール、揺動(ピンオン)シール等のパワーステ
アリング系に用いる密封部材、コンプレッサーシール等
の圧縮機用密封部材等を挙げることができる。
【0029】
【実施例】以下、実験例を掲げて本発明を更に具体的に
説明する。なお、実験例中、各種の測定は次の方法によ
った。物性及び各試験は、JIS K 6301に準拠
し評価した。耐摩耗性試験については、ウィリアム摩耗
試験により、本発明実験例の摩耗損失量を100として
各比較例の量を比で表した。コスト比は、本発明の実験
例を1として各比較例を比で表した。表1の配合処方の
成分より、6インチロールで混練りを行い、表1に示す
加硫条件にて試験片を加工した。結果を表2に示した。
【0030】本発明の実験例1は、各比較例に比べ、熱
老化試験、耐油、耐PAG性、耐水性試験いずれにおい
ても、熱硬化や溶解が起こらず、耐摩耗性にも優れると
ともにコスト的にも有利であった。また、本発明実験例
1に用いた変性NBR(日本合成ゴム社製、JSR N
640H)に、各種加硫剤、加硫助剤及び補強充填剤を
添加した比較実験を行った。表3に、実験例2、比較例
5〜9の配合成分と加硫条件を示し、結果を表4に示し
た。実験例2のものは、本発明の実験例1にはやや劣る
ものの、使用には差し支えなかった。比較例5〜9のも
のは、実験例1及び実験例2より劣っていた。
【0031】表1及び表3中、「JSR N640H」
は、日本合成ゴム社製変性NBRを表す。「JSR N
230S」は、日本合成ゴム社製NBRを表す。「Ni
pol AR−72」は、日本ゼオン社製ACUを表
す。「Zetpol 2020」は、日本ゼオン社製水
素化NBRを表す。「Viton E−430」は、昭
和電工・デュポン社製FKMを表す。「ノクラックC
D」は、大内新興化学工業社製老化防止剤を表す。「ニ
ップシールER」は、日本シリカ工業社製中・塩基性シ
リカを表す。「カープレックス#1120」は、塩野義
製薬社製塩基性シリカを表す。「カープレックスXR」
は、塩野義製薬社製酸性シリカを表す。「パークミルD
−40」は、日本油脂社製有機過酸化物を表す。「ペロ
キシモンF−40」は、日本油脂社製有機過酸化物を表
す。「キョウワマグ#150」は、協和化学工業社製酸
化マグネシウムを表す。「KBM503」は、信越化学
工業社製シランカップリング剤を表す。「サティントン
No.5」は、E gelhard Mine al
s社製酸性焼成クレーを表す。また表2中の耐PAG性
試験においては、日本電装社製No.8油を使用した。
表2中、評価は、下記によった。 ○ : 優れる △ : やや劣る × : 劣る
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】実施例 本発明の密封部材を密封型軸受に適用した実施例を図面
により説明する。図1において、1は内輪、2は外輪、
3はボール、4は保持器、5,6はオイルシールであ
る。オイルシール5,6は上記した本発明に係る変性ニ
トリルゴムで成形され、その外周が外輪2に固設され、
その内周が内輪1と摺動する。そして、内部空間7には
例えばジウレア系グリースが充填されている。なお、転
がり軸受としては、図1に示す複列玉軸受に限らず、単
列玉軸受、針状ころ軸受又は円筒ころ軸受等にも本発明
を適用することができる。
【0037】図2には、本発明の密封部材を回転斜板式
圧縮機に適用した例を示す。図3には、本発明の密封部
材をオルタネータ用軸受に適用した例を示す。図4に
は、本発明の密封部材をウォータポンプ用軸受に適用し
た例を示す。図5には、本発明の密封部材をセンターベ
アリング用軸受に適用した例を示す。図6には、本発明
の密封部材をアクスル用軸受に適用した例を示す。図7
には、本発明の密封部材をテンションプーリ用軸受に適
用した例を示す。図8には、本発明の密封部材をクラン
ク用軸受に適用した例を示す。図9には、本発明の密封
部材をステアリング用ロッドシールとして適用した例を
示す。図10には、本発明の密封部材をディファレンシ
ャル装置の軸受に適用した例を示す。
【0038】表5に、本発明の密封部材を用いた、図1
に示す電磁クラッチ用軸受シール、図3に示すオルタネ
ータ用軸受シール、図4に示す水ポンプ用軸受シール、
図6に示すホイール用軸受シール、図9に示す往復動用
オイルシール、及び、図示しないが一般的な回転用オイ
ルシールと、従来使用されているNBR、ACM、水素
化NBR、及び、FKM製シールとの比較を示した。各
種適用例の実験条件は、下記の通りであった。 1)電磁クラッチ用軸受シール:140℃×12000
rpm×1000時間 2)オルタネータ用軸受シール:140℃×18000
rpm×1000時間 3)水ポンプ用軸受シール:120℃×6000rpm
×1000時間 LLC(Long Life Coolant)の50
%水溶液の蒸気吹付 4)ホイール用軸受シール:1500rpm×1000
時間 泥水(JIS 8種ダスト、5重量%) 5)往復動用オイルシール:120℃×80kgf/c
2 ×104 往復 6)回転用オイルシール:130℃×4000rpm×
1000時間 ギアオイル(75w−90) 表5中、評価は、下記によった。 ○ : 良好 △ : やや劣る × : 不可
【0039】
【表5】
【0040】
【発明の効果】本発明は、密封部材を、加硫剤として有
機過酸化物、加硫助剤として金属酸化物、及び、補強充
填剤として塩基性けい酸を含有するブタジエン−アクリ
ロニトリル−アクリレート系の変性ニトリルゴムを成形
して構成しているので、密封部材としての基本的性質で
ある密封性、耐熱性、機械的強度、耐油性を満足し、し
かも、耐クリープ性及び耐PAG性に優れた密封部材を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転がり軸受部の拡大図。
【図2】回転斜板式圧縮機の断面図。
【図3】オルタネータ用軸受の断面図。
【図4】ウォータポンプ用軸受の断面図。
【図5】センターベアリングの断面図。
【図6】ホイール用軸受の断面図。
【図7】テンションプーリ用軸受の断面図。
【図8】クランク用軸受の断面図。
【図9】ステアリング用ロッドシールの断面図。
【図10】ディファレンシャルアクスル装置の断面図。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 ボール 4 保持器 5,6 密封部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫剤として有機過酸化物、加硫助剤と
    して金属酸化物、及び、補強充填剤として塩基性けい酸
    を含有するブタジエン−アクリロニトリル−アクリレー
    ト系の変性ニトリルゴムを成形して形成された弾性部を
    有することを特徴とする密封部材。
  2. 【請求項2】 密封部材を有する密封型軸受において、
    前記密封部材が、加硫剤として有機過酸化物、加硫助剤
    として金属酸化物、及び、補強充填剤として塩基性けい
    酸を含有するブタジエン−アクリロニトリル−アクリレ
    ート系の変性ニトリルゴムを成形して形成された弾性部
    を有するものであることを特徴とする密封型軸受。
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