JP2000017110A - 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびシ―ル部材 - Google Patents
潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびシ―ル部材Info
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- JP2000017110A JP2000017110A JP11314999A JP11314999A JP2000017110A JP 2000017110 A JP2000017110 A JP 2000017110A JP 11314999 A JP11314999 A JP 11314999A JP 11314999 A JP11314999 A JP 11314999A JP 2000017110 A JP2000017110 A JP 2000017110A
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Abstract
かつ耐久性に優れ、長期間信頼して使用できる。 【解決手段】 NBRと、熱硬化性樹脂粉末と、テトラ
フルオロエチレン樹脂粉末とからなり、上記熱硬化性樹
脂粉末は、その PH 値が PH 6 〜 PH 8 で、かつ平均粒
径が 50 μm 以下であり、上記テトラフルオロエチレン
樹脂粉末は、その平均粒径が 50 μm 以下である。
Description
リルブタジエンゴム組成物に関し、特にシール性および
摺動性を必要とする分野に使用することのできる潤滑性
アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびこの潤滑
性ゴム組成物を成形したOリングなどのシール部材に関
する。
NBRと略称する)は、一般ゴム部品の材料として広く
用いられているもののひとつであり、特に耐油性ゴムと
して使用されている。例えば、NBRは一般工業用、軍
事用、宇宙用、民生用および医療用等にてシール用途お
よび振動吸収用途に用いられている。一方、NBRのゴ
ム成形品は摺動性を要求される場合があり、この場合、
ほとんどがオイル・グリースとの併用にて用いられてい
る。しかし、潤滑性NBR組成物は、シール性および使
用温度条件だけに注目されてゴム組成物が従来選定され
てきたため、シール兼摺動部に発生するせん断力によ
り、発熱がおこり、オイル・グリースが排出され、ステ
ィクスリップが発生し正常な作動が安定してされなかっ
たり、異音が発生する問題があった。さらに、最悪な結
果になると、摩耗が進行し破れ・破損が発生し、短期間
でシール部材を交換しなければならない場合があった。
NBRと、表面にカーボン材が突き刺さったテトラフル
オロエチレン樹脂粉末と、球状黒鉛とからなるゴム組成
物が知られている(特開平 7-188469 号公報)。また、
テトラフルオロエチレン樹脂とカーボン材とを乾式混合
して、表面にカーボン材が突出したテトラフルオロエチ
レン樹脂粉末を配合して得られる樹脂組成物が知られて
いる(特開平 8-190270 号公報)。
NBR組成物は、NBRが本来有する耐油性に加えて、
優れたシール性および摺動性と共に、その特性を維持す
る耐久性にも優れることが要求されるようになってき
た。
になされたもので、摩擦特性や耐摩耗特性などの摺動性
に優れ、かつ耐久性に優れ、長期間信頼して使用できる
潤滑性NBR組成物およびシール部材を提供することを
目的とする。
成物は、NBRと、熱硬化性樹脂粉末と、テトラフルオ
ロエチレン樹脂粉末とからなり、上記熱硬化性樹脂粉末
は、その PH 値が PH6 〜 PH 8 で、かつ平均粒径が 50
μm 以下であり、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉
末は、その平均粒径が 50 μm 以下であることを特徴と
する。
あることを特徴とする。
末が放射線処理された樹脂粉末であることを特徴とす
る。さらに、その表面にカーボン材を付着させてなるテ
トラフルオロエチレン樹脂粉末であることを特徴とす
る。ここで、放射線とは、全ての電磁波および粒子線を
いい、例えば、α線、β線、X線を含むγ線、電子線等
をいう。
重量部に対して、上記熱硬化性樹脂粉末が 5〜 80 重量
部、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 〜100
重量部であることを特徴とする。
R組成物にて成形されたシール部材であることを特徴と
する。ここで、シール部材とは、ガスケットなどの静的
シールおよびパッキンなどの動的シールに分類される密
封装置(シール)のすべてを含む。本発明のシール部材
は、特に車両のショックアブソーバー用シールに用いら
れる。
H 6 〜 PH 8 とし、また熱硬化性樹脂粉末およびテトラ
フルオロエチレン樹脂粉末の平均粒径を 50 μm 以下と
することにより、NBRの加硫度、あるいは硬度を最適
化することができる。その結果、摩擦特性や耐摩耗特性
などの摺動性を維持したまま、永久歪み率などを向上す
ることができ、耐久性に優れた潤滑性NBR組成物およ
びシール部材を得ることができる。
機合成法にて合成され、加硫により室温においてゴム状
弾性を有するものであれば使用することができる。NB
Rの分子量としては、通常 5万以上のものが好ましく、
高分子量のものが良好な結果を得ることから、より好ま
しくは 7万以上、特に好ましくは 10 〜 50 万程度であ
る。そのようなNBRとして市販されているものは、J
SR−N(日本合成ゴム社製)、NIPOL(日本ゼオ
ン社製)、CHEMIGUM(グッドイヤー社製)等を
挙げることができる。
性、低温特性、耐摩耗性などの物性が変化するが、本発
明においては摺動性、耐久性を付与できるNBRであれ
ばニトリルの含有量にかかわらず使用することができ
る。また、シール部材の使用条件に合わせてニトリル量
を選定することで要求に合致したシール部材を得ること
ができる。例えば、乗用車やトラックなどの自動車、自
動二輪車などの車両に用いられるショックアブソーバー
用シール材は低温特性が要求されるが、その特性を満た
すために、低温特性に優れたニトリル量の少ないNBR
を使用することができる。具体的には中ニトリル量か、
さらに好ましくは低ニトリル量のNBRを選択使用する
ことができる。
性樹脂または重合後に不溶不融となる樹脂を粉砕した粉
末である。例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェ
ノール樹脂などの粉末を挙げることができる。粉末の平
均粒径は 50 μm 以下、好ましくは 25 μm 以下であ
る。下限値は、配合する場合において凝集などを起こさ
ず粉末状態を維持できる平均粒径であればよく、具体的
には 5μm 以上が好ましい。平均粒径がこの範囲である
と分散性に優れ、ゴム成形品が優れた摺動性を維持でき
る。粉末の粒子形状は球状が好ましい。球状であると混
練の容易さ、および低摩擦特性が付与できる。市販され
ている球状熱硬化性樹脂粉末の例としては、メソカーボ
ンビーズ(大阪ガスケミカル社製)、ベルパール(鐘紡
社製)、ユニベックス(ユニチカ社製)、マイクロカー
ボンビーズ(日本カーボン社製)等を挙げることができ
る。これらの中でベルパール(鐘紡社製)は分子内にメ
チロール基と、適度な架橋度とを有し、1 〜 20 μm の
平均粒径を有する球状樹脂粉末であるので好ましい。
8 である。 PH 値が PH 8 を越えると、加硫度が十分で
なくなり、潤滑性ゴム組成物としての所定の物性が得ら
れない。特に、イオウ加硫系が採用されているNBRに
おいては熱硬化性樹脂粉末のPH 値が PH 8 を越えると
加硫度が不十分となる。また、 PH 値が PH 6 未満で
は、充填剤自身が加水分解されるおそれがある。なお、
本発明において熱硬化性樹脂粉末の PH 値とは、純水中
に 5重量%の熱硬化性樹脂粉末を分散させ、 100℃で
0.5時間加熱した後、室温に放冷したときの処理水の PH
値をいう。この PH 値は、熱硬化性樹脂粉末を酸また
はアルカリ処理することにより調整できる。
粉末は、乳化重合、あるいはけん濁重合にて得られたテ
トラフルオロエチレン樹脂を平均粒径が 50 μm 以下、
好ましくは 25 μm 以下となるように粉砕した粉末であ
る。下限値は、配合する場合において凝集などを起こさ
ず粉末状態を維持できる平均粒径であればよく、具体的
には 1μm 以上が好ましい。平均粒径がこの範囲である
と分散性に優れ、ゴム成形品が優れた摺動性を維持でき
る。特に好ましいテトラフルオロエチレン樹脂粉末は、
重合後あるいは熱処理後に粉砕し、さらに放射線処理を
行なった樹脂粉末が好ましい。放射線処理を行なうこと
により、テトラフルオロエチレン樹脂粉末がゴム材との
混練時のせん断力で繊維化されることを抑えることがで
きる。最も好ましいテトラフルオロエチレン樹脂粉末
は、重合後のテトラフルオロエチレン樹脂を一般的な成
形方法を用いて成形し、成形品、あるいはスクラップ品
を粉砕し、さらに放射線処理を行ない、数平均分子量を
10 万、好ましくは 5万以下とした樹脂粉末である。こ
のテトラフルオロエチレン樹脂粉末は、ゴム混練時のせ
ん断力に対して繊維化しない。
粉末の表面にカーボン材を付着させることが好ましい。
カーボン材の付着は、テトラフルオロエチレン樹脂粉末
にカーボン材を乾式混合にて混合すること等により得る
ことができる。なお、このカーボン材とは一般的な炭素
粉から黒鉛までの粉末状のものであり、特に黒鉛が良
く、また、ゴム材に汎用的に用いられるストラクチュア
の大きいHAFカーボン、SAFカーボン、MTカーボ
ン等との併用も好ましい。
100重量部に対して、熱硬化性樹脂粉末が 5〜 80 重量
部、テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 〜100 重量
部である。熱硬化性樹脂粉末が 5重量部未満であるとゴ
ム成形体に十分な耐摩耗性を付与できず、 80 重量部を
越えるとゴム硬度が高くなりゴム弾性が得られ難くな
る。また、機械的強度が極端に低下し潤滑性ゴム材とし
ての実際の使用に耐えられなくなる。テトラフルオロエ
チレン樹脂粉末が 10 重量部未満であるとゴム成形体に
十分な摩擦特性を付与できず、100 重量部を越えるとゴ
ム硬度が高くなりゴム弾性が得られ難くなる。また、機
械的強度が極端に低下し潤滑性ゴム材としての実際の使
用に耐えられなくなる。
亜鉛を 10 〜 50 重量部配合することが好ましい。この
範囲の酸化亜鉛を配合することにより、優れた摺動性お
よび耐久性を安定的に維持できる。また、混練性、成形
離形性、耐オゾン性、非粘着性などの改質材として、融
点が 40 〜120 ℃程度のワックス類を配合することが好
ましい。
ない範囲で以下の配合剤を配合することができる。例え
ば、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化ア
ルミニウム、タルク、マイカ、カオリン、ベントナイ
ト、シラス、ウォラストナイト、炭化ケイ素、ガラス粉
末、カーボン粉末、ボロン繊維、アラミド繊維等の補強
材または充填材、亜鉛華、脂肪酸等の加硫助剤、グアニ
ジン類、イオウ類、アルデヒドーアミン類、亜鉛塩類等
の加硫剤または加硫促進剤、ジメチルフタレート、ジオ
クチルフタレート等の可塑剤、アミン類、フェノール類
等の老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、
着色剤等を挙げることができる。
定するものではなく、通常広く用いられている方法、例
えば、主原料となる合成ゴムやエラストマー、その他充
填剤を個別に順次あるいは同時にロール混合機、プロペ
ラ混合機、ニーダ混合機、バンバリー混合機、二軸溶融
混合機、その他混合機にて混練することができる。ま
た、このとき摩擦による発熱を制御する目的で温度調整
器を混合機に設置することが好ましい。
等により加硫あるいは成形することでゴム成形品とする
ことができる。特に、優れた摺動性および耐久性を有し
ているので、Oリングなどのシール部材として好適であ
る。好適なシール部材としては、JIS B2401の
P番、G番、V番のリング、JASO Oリング、およ
びその他の特殊形状のシール部材は、グリースレス等を
可能とし、長期にわたり安定性・信頼性に優れている。
得られるゴム成形品は、優れた摺動性および耐久性を有
しているので、自動車・二輪車のオイル周辺一般オイル
シール、特に自動車・二輪車のショックアブソーバー用
シール、ガソリン供給系オイルシール、吸排気系シー
ル、エアコン系冷媒用シール、ワイパーブレード、グラ
スラン、事務機器の電子式複写機のトナー周辺のシー
ル、トナーブレード、カップジュース自動販売機の切り
替えバルブ用シール、家庭用浄水器・混合栓用シール、
一般製造ラインの切り替えバルブ用シール、パン・餅等
混練機用シール、上水・下水用バタフライバルブ用シー
ル、印刷機用ピストンシール、釣具のリール用シール、
医療用注射器ピストンシール等に好適に用いることがで
きる。
シールの一例を図1に示す。図1は、一部切り欠き断面
を有するシール部材の斜視図である。ショックアブソー
バー用シール1は、潤滑性NBR組成物により得られる
ゴム成形品2と、金属部品3とからリング状に構成さ
れ、金属部品3の外周がゴム成形品2で覆われている。
シール1は、ショックアブソーバー内部に配置されるピ
ストンに装着され、作動流体等の分離するためのシール
材として使用されている。
本配合を基礎配合Aから基礎配合Dとして表1に示す。
なお、各成分の配合割合は重量部である。
樹脂粉末と、テトラフルオロエチレン樹脂粉末とを以下
に示す。 (1)熱硬化性樹脂粉末 (イ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 5) ベルパールR600(鐘紡社製)を酸洗浄して PH 5 に
調整した。 (ロ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 6) ベルパールR600(鐘紡社製)を酸洗浄して PH 6 に
調整した。 (ハ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 7) ベルパールR600(鐘紡社製)を酸・アルカリ洗浄し
て PH 7 に調整した。 (ニ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 8) ベルパールR600(鐘紡社製)をアルカリ洗浄して P
H 8 に調整した。 (ホ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 9) ベルパールR600(鐘紡社製)をアルカリ洗浄して P
H 9 に調整した。PH 調整していないベルパ−ルR60
0の PH 値はロットにより異なり 7〜9である。
用いて成形し、成形品、あるいはスクラップ品を粉砕
し、さらに放射線処理を行ない、平均粒径を約 20 μm
とした。 (ロ)PTFE−2 乳化重合にて重合完了後、凝析、洗浄して得られたファ
インパウダーをさらに放射線処理を行ない、平均粒径を
約 10 μm とした。 (ハ)PTFE−3 乳化重合にて重合完了後、凝析、洗浄して得られたファ
インパウダーを放射線処理を行ない、さらに平均粒径 6
μm の黒鉛とヘンシェルミキサーにてドライブレンドし
た。
機にNBRを巻き付け、基礎配合Bに示した割合で無機
充填剤、老化防止剤、カーボン、イオウ、加硫促進剤を
順次混合し、最後に表2で示す割合にて熱硬化性樹脂粉
末およびテトラフルオロエチレン樹脂粉末を加えて混練
した。その後、ロール間隔を約 1 mm に調整し、薄通し
を行なった。このときの摩擦熱を防止する目的で、常
時、ロール内に冷却水を通し、ロール温度を 60 ℃以下
に保ち、それぞれ 10kg のコンパウンドを得た。
耗試験用に縦 150mm×横150mm ×厚さ 1 mm の金型を用
い、非粘着性試験用および一般物性試験用に縦 150mm×
横150mm ×厚さ 2 mm の金型を用い、永久歪み試験に直
径φ 25 mm×厚さ 12.5mm の金型を用い、プレス成形に
て、 1次加硫( 170℃、 10 分間、プレス圧 30kgf/c
m2)を行ない、加硫が終わった各シートについて摩擦・
摩耗特性、一般物性を求めた。各試験方法は以下のとお
りである。
に打ち抜き、内径φ 17 mm×外径φ 21mm ×厚さ 10mm
のアルミ合金製リングに接着し摩擦試験片とした。相手
材は軸受鋼(SUJ2)研磨品としスラスト型摩擦摩耗
試験にて評価した。試験条件は周速 32m/min、面圧 3.0
kgf/cm2、時間 100h である。得られた結果を表3に示
す。 (2)非粘着性試験 得られた試験片において、水に対する接触角をゴニオメ
ータ式接触角度測定器で測定し、接触角度の大きいもの
ほど非粘着性はよいと判断した。結果を表3に示す。 (3)一般物性試験 得られた試験片に対してJIS K 6251、JIS
K 6252、JIS K 6255に準拠し、引張
り強さ・伸び・硬度(JIS A)、永久圧縮歪み率を
測定した。なお、永久歪み率は 25 %圧縮の 100℃× 2
2 時間後の歪み率とした。結果を表3に示す。 (4)Oリング試験 JIS P番のP10サイズのOリングを成形して試験
片とし図2に示す試験機を用いて評価した。図2はOリ
ング試験機を示す図である。試験は、軸5の軸径φ 10.
0mm 、ハウジング6のハウジング径φ 13.0mm 、しめし
ろ 0.4mmの設定とし、空気圧 3kgf/cm2、ストローク±2
mm、加振器7の周波数 5KHzで 100h、Oリング4を設け
た軸5の往復摺動試験を実施した。なお、図2におい
て、8はロードセルを、9はアンプを、10はプリンタ
ーをそれぞれ示す。試験終了までに摩耗による空気圧の
低下のなかった場合を○、低下があった場合を×として
評価した。結果を表3に示す。 (5)限界P値試験 自動車・二輪車のショックアブソーバー用シールの使用
を想定し、限界P値試験を行なった。(1)でのスラス
ト型摩擦摩耗試験を用いて、周速を 30m/minの一定で、
30 分毎に面圧を 2.5、 5、 7.5、 10 、 15 、 20 kg
f/cm2と順に上げていき、摩耗量が急激に増える面圧を
確認し、その一つ前の面圧を限界P値とした。低温特性
が必要なため、評価したのは実施例10、実施例12、
比較例8である。結果を表4に示す。なお、低温特性と
してASTM D 1329に準じて評価したTR10
の値を同時に表4に示す。
て、表2に示す割合にて実施例1と同一の方法にて配合
剤を混合、シート成形を行なった。また、試験片の調整
および試験方法も実施例1と同一の方法を用いた。結果
を表3に示す。
て、表2に示す割合にて実施例1と同一の方法にて配合
剤を混合、シート成形を行なった。また、試験片の調整
および試験方法も実施例1と同一の方法を用いた。結果
を表3に示す。
用いる以外は、実施例4と同一の方法でシート成形を行
なった。また、試験片の調整および試験方法は実施例1
と同様の方法を用いた。結果を表3に示す。
て、表2に示す割合にて実施例1と同一の方法にて配合
剤を混合、シート成形を行なった。また、試験片の調整
および試験方法も実施例1と同一の方法を用いた。結果
を表3に示す。
合に対応する方法を用いてそれぞれ、混合、シート成
形、加硫を行なった。また、試験片の調整および試験方
法も実施例と同様な方法を用いた。結果を表3に示す。
熱硬化性樹脂粉末を配合した比較例7は加硫度が十分で
なく、引っ張り強度は PH 値が PH 6 〜 PH 8 である実
施例1、2、3に比較して約 1/2しかない。また、逆に
PH 値が PH 5 である熱硬化性樹脂粉末を配合した比較
例6は摩擦摩耗特性が悪くなる。
組成物は高い限界P値を示す。また、ニトリル量の選定
により、優れた低温特性を示す。これに対して比較例で
は低温特性は良好であるが、限界P値は低い値を示し
た。
と、 PH 値が PH 6 〜 PH 8 で、かつ平均粒径が 50 μ
m 以下の熱硬化性樹脂粉末と、平均粒径が 50 μm 以下
のテトラフルオロエチレン樹脂粉末とからなるので、耐
油性を含めて十分なゴム特性を有しながら低摩擦係数、
耐摩耗特性などの摺動性に優れ、さらに耐久性に優れて
いる。そのため、本発明の潤滑性NBR組成物から得ら
れるゴム成形体は長期間信頼して使用できる。
また、テトラフルオロエチレン樹脂粉末が放射線処理さ
れているので、さらにはその表面にカーボン材を付着さ
せてなるので、本発明の潤滑性NBR組成物は、摺動性
により優れ、さらに耐久性により優れたゴム成形体を得
ることができる。
で、NBRの加硫度、あるいは硬度をより最適化でき
る。その結果、摺動性を維持したまま、耐久性に優れた
ゴム成形体が得られる潤滑性NBR組成物を得ることが
できる。特にOリングなどのシール部材として優れてい
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 アクリロニトリルブタジエンゴムと、熱
硬化性樹脂粉末と、テトラフルオロエチレン樹脂粉末と
からなる潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物
であって、 前記熱硬化性樹脂粉末は、 PH 値が PH 6 〜 PH 8 で、
かつ平均粒径が 50 μm 以下であり、 前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末は、平均粒径が 5
0 μm 以下であることを特徴とする潤滑性アクリロニト
リルブタジエンゴム組成物。 - 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂粉末が球状粉末である
ことを特徴とする請求項1記載の潤滑性アクリロニトリ
ルブタジエンゴム組成物。 - 【請求項3】 前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が
放射線処理された樹脂粉末であることを特徴とする請求
項1または請求項2記載の潤滑性アクリロニトリルブタ
ジエンゴム組成物。 - 【請求項4】 前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末
が、その表面にカーボン材を付着させてなる樹脂粉末で
あることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれ
か1項記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組
成物。 - 【請求項5】 前記アクリロニトリルブタジエンゴム 1
00重量部に対して、前記熱硬化性樹脂粉末が 5〜 80 重
量部、前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 〜10
0 重量部であることを特徴とする請求項1ないし請求項
4のいずれか1項記載の潤滑性アクリロニトリルブタジ
エンゴム組成物。 - 【請求項6】 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム
組成物にて成形されたシール部材であって、前記潤滑性
アクリロニトリルブタジエンゴム組成物が請求項1ない
し請求項5のいずれか1項記載の潤滑性アクリロニトリ
ルブタジエンゴム組成物であることを特徴とするシール
部材。 - 【請求項7】 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム
組成物にて成形されたシール部材であって、そのシール
部材は、車両のショックアブソーバー用シールであるこ
とを特徴とする請求項6記載のシール部材。
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---|---|---|---|
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JP10-120302 | 1998-04-30 | ||
JP11314999A JP4550181B2 (ja) | 1998-04-30 | 1999-04-21 | 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびその製造方法、並びにシール部材 |
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