JP3170541B2 - 潤滑性ゴム組成物 - Google Patents
潤滑性ゴム組成物Info
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- JP3170541B2 JP3170541B2 JP33018493A JP33018493A JP3170541B2 JP 3170541 B2 JP3170541 B2 JP 3170541B2 JP 33018493 A JP33018493 A JP 33018493A JP 33018493 A JP33018493 A JP 33018493A JP 3170541 B2 JP3170541 B2 JP 3170541B2
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- weight
- parts
- rubber composition
- rubber
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
- Lubricants (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は潤滑性ゴム組成物に関
するものである。
するものである。
【0002】
【従来の技術】クロロスルフォン化ポリエチレン(以
下、CSMと記す)は、耐熱性、耐候性、耐薬品性およ
び耐オゾン性に優れるゴムであり、通常、上記特性が生
かされる用途に用いられている。特にニトリルゴムに比
較して耐候性、熱老化性に優れており、成形品のみなら
ずライニング品としての使用も多い。しかし、そのほと
んどは、一般工業用、軍事用、宇宙用、民生用および医
療用等の分野においてシール用途および振動吸収用途に
用いられている。しかし、摺動を兼用しているものも少
なくなく、ほとんどがグリースあるいはオイルとの併用
にて用いられている。
下、CSMと記す)は、耐熱性、耐候性、耐薬品性およ
び耐オゾン性に優れるゴムであり、通常、上記特性が生
かされる用途に用いられている。特にニトリルゴムに比
較して耐候性、熱老化性に優れており、成形品のみなら
ずライニング品としての使用も多い。しかし、そのほと
んどは、一般工業用、軍事用、宇宙用、民生用および医
療用等の分野においてシール用途および振動吸収用途に
用いられている。しかし、摺動を兼用しているものも少
なくなく、ほとんどがグリースあるいはオイルとの併用
にて用いられている。
【0003】たとえば、シール部品においては、雰囲気
等の使用条件のみを考慮して、充填剤比率による硬度・
強度選択にて材料が選定されてきたため、シール兼摺動
部に発生するせん断力により発熱がおこり、オイル・グ
リースが排出され、スティックスリップが発生して正常
な作動が安定してされなかったり、異音が発生して問題
となっている。さらに最悪な結果として、摩耗が進行
し、破れ・破損等が発生し、短期間での交換を行なわざ
る得ないものがあった。
等の使用条件のみを考慮して、充填剤比率による硬度・
強度選択にて材料が選定されてきたため、シール兼摺動
部に発生するせん断力により発熱がおこり、オイル・グ
リースが排出され、スティックスリップが発生して正常
な作動が安定してされなかったり、異音が発生して問題
となっている。さらに最悪な結果として、摩耗が進行
し、破れ・破損等が発生し、短期間での交換を行なわざ
る得ないものがあった。
【0004】例示すると自動車・二輪車のオイル周辺一
般オイルシール、ガソリン供給系オイルシール、給排気
系シール、エアコン系冷媒用シール、ワイパーブレー
ド、グラスラン、事務機器の電子式複写機のトナー周辺
のシール、トナーブレード、カップジュース自動販売機
の切り替えバルブ用シール、家庭用浄水器・混合栓用シ
ール、一般製造ラインの切り替えバルブ用シール、パン
・餅等混練機用シール、上水・下水用バタフライバルブ
用シール、医療用注射器ピストンシール等、数え切れな
い。
般オイルシール、ガソリン供給系オイルシール、給排気
系シール、エアコン系冷媒用シール、ワイパーブレー
ド、グラスラン、事務機器の電子式複写機のトナー周辺
のシール、トナーブレード、カップジュース自動販売機
の切り替えバルブ用シール、家庭用浄水器・混合栓用シ
ール、一般製造ラインの切り替えバルブ用シール、パン
・餅等混練機用シール、上水・下水用バタフライバルブ
用シール、医療用注射器ピストンシール等、数え切れな
い。
【0005】これまで、ゴム材料全般のすべり特性改良
として、ジエン系合成ゴム等、シール部のシール兼摺動
部表面にテフロンシートを張りつけたものが採用されて
いる(特公昭46−23681号公報記載)。しかし、
長期にわたり高圧力にさらされるため、接着部の剥離が
問題となっている。また、摺動面が弾性体でないため、
シール性で十分満足されていない。
として、ジエン系合成ゴム等、シール部のシール兼摺動
部表面にテフロンシートを張りつけたものが採用されて
いる(特公昭46−23681号公報記載)。しかし、
長期にわたり高圧力にさらされるため、接着部の剥離が
問題となっている。また、摺動面が弾性体でないため、
シール性で十分満足されていない。
【0006】シール性および低摩擦特性の付与として、
ジエン系ゴム基材にオイルを含浸させたタイプも検討さ
れたが、経時的にオイルが排出され、しだいに摺動抵抗
が大きくなり、スティックスリップ等の発生および破損
発生等の不具合があった。シール部表面へのテフロンコ
ーティングも試みられたが、コーティング膜焼成条件に
対するゴム基材の耐熱性の問題もあり、使用可能な類で
は耐摩耗性が十分ではなかった。また、皮膜の下地への
追従性が十分でなく、部品取り付け時の伸びや運動にて
皮膜剥離がおこる。さらに、ワイパーブレード等にて実
施されている塩素系溶剤による薬液処理あるいはプラズ
マ処理等も考案されたが、いずれも十分ではなかった。
ジエン系ゴム基材にオイルを含浸させたタイプも検討さ
れたが、経時的にオイルが排出され、しだいに摺動抵抗
が大きくなり、スティックスリップ等の発生および破損
発生等の不具合があった。シール部表面へのテフロンコ
ーティングも試みられたが、コーティング膜焼成条件に
対するゴム基材の耐熱性の問題もあり、使用可能な類で
は耐摩耗性が十分ではなかった。また、皮膜の下地への
追従性が十分でなく、部品取り付け時の伸びや運動にて
皮膜剥離がおこる。さらに、ワイパーブレード等にて実
施されている塩素系溶剤による薬液処理あるいはプラズ
マ処理等も考案されたが、いずれも十分ではなかった。
【0007】特公昭57−32950号公報記載の発明
にあるようなオレフィン系ポリマーのシール部への融着
も検討されたが、シール性が失われて使用できなかっ
た。一般的に有名な、ジエン系ゴムにテフロン系、シリ
コーン系等の固体潤滑剤を添加し、低摩擦特性を付与さ
せたものが多数考案され、特許出願あるいは学会報告さ
れているが、いずれも若干の低摩擦化は達成されたが、
添加により高硬度となったり、シール性が不十分になっ
たりして、使用に耐え得るものではなかった。また、ゴ
ム基材とのぬれ性が悪いため、引っ張り強度、引き裂き
強度が極端に低下し、耐摩耗性が従来品より劣っていた
等の問題があり、実際に採用されなかった。シリコーン
ゴム、フッ素ゴムも対象にはなったが、特に有意性は認
められなかった。
にあるようなオレフィン系ポリマーのシール部への融着
も検討されたが、シール性が失われて使用できなかっ
た。一般的に有名な、ジエン系ゴムにテフロン系、シリ
コーン系等の固体潤滑剤を添加し、低摩擦特性を付与さ
せたものが多数考案され、特許出願あるいは学会報告さ
れているが、いずれも若干の低摩擦化は達成されたが、
添加により高硬度となったり、シール性が不十分になっ
たりして、使用に耐え得るものではなかった。また、ゴ
ム基材とのぬれ性が悪いため、引っ張り強度、引き裂き
強度が極端に低下し、耐摩耗性が従来品より劣っていた
等の問題があり、実際に採用されなかった。シリコーン
ゴム、フッ素ゴムも対象にはなったが、特に有意性は認
められなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、いずれの
用途においても、静・動摩擦特性に優れ、耐摩耗特性に
も優れ、長寿命で信頼して使用できる潤滑性ゴム材料が
要求され、この発明の課題は、この要求に応え得る潤滑
性ゴム組成物を提供することである。
用途においても、静・動摩擦特性に優れ、耐摩耗特性に
も優れ、長寿命で信頼して使用できる潤滑性ゴム材料が
要求され、この発明の課題は、この要求に応え得る潤滑
性ゴム組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、CSMと、表面にカーボン材が突き
刺さったテトラフルオロエチレン樹脂粉末と、球状黒鉛
とを配合する構成を採用したものである。以下、その詳
細を述べる。
めに、この発明は、CSMと、表面にカーボン材が突き
刺さったテトラフルオロエチレン樹脂粉末と、球状黒鉛
とを配合する構成を採用したものである。以下、その詳
細を述べる。
【0010】まず、この発明におけるCSMとは、各種
有機合成法にて合成され、室温においてゴム状弾性を有
するものであれば広範囲のものを例示できる。このCS
Mの分子量は、通常5万以上のものが望ましく、可及的
に高分子量のものが良好な結果を得ることから、より望
ましくは7万以上、特に望ましくは10〜50万程度の
ものを用いる。以上の条件に該当する代表例としては、 電気化学工業社製 デンカCSM 昭和ネオプレン社製 ハイパロン 東洋ソーダ社製 TOSO−CSM が例示できる。
有機合成法にて合成され、室温においてゴム状弾性を有
するものであれば広範囲のものを例示できる。このCS
Mの分子量は、通常5万以上のものが望ましく、可及的
に高分子量のものが良好な結果を得ることから、より望
ましくは7万以上、特に望ましくは10〜50万程度の
ものを用いる。以上の条件に該当する代表例としては、 電気化学工業社製 デンカCSM 昭和ネオプレン社製 ハイパロン 東洋ソーダ社製 TOSO−CSM が例示できる。
【0011】表面にカーボン材が突き刺さったテトラフ
ルオロエチレン樹脂とは、例えば、乳化重合終了時にカ
ーボン材と共沈させて凝析・洗浄・乾燥後、表面にカー
ボン材が突き刺さったテトラフルオロエチレン樹脂であ
る。
ルオロエチレン樹脂とは、例えば、乳化重合終了時にカ
ーボン材と共沈させて凝析・洗浄・乾燥後、表面にカー
ボン材が突き刺さったテトラフルオロエチレン樹脂であ
る。
【0012】テトラフルオロエチレン樹脂粉末にカーボ
ン材を乾式混合にて混合し、表面にカーボン材が突き刺
さったものでもよい。なお、このカーボン材とは、一般
的な炭素粉から黒鉛までの粉末状のものであり、特に黒
鉛が好ましく、また、ゴム基材に汎用的に用いられるス
トラクチュアの大きいHAFカーボン、SAFカーボ
ン、MTカーボン等と併用するものも好ましい。
ン材を乾式混合にて混合し、表面にカーボン材が突き刺
さったものでもよい。なお、このカーボン材とは、一般
的な炭素粉から黒鉛までの粉末状のものであり、特に黒
鉛が好ましく、また、ゴム基材に汎用的に用いられるス
トラクチュアの大きいHAFカーボン、SAFカーボ
ン、MTカーボン等と併用するものも好ましい。
【0013】図1にあるように、テトラフルオロエチレ
ン樹脂(図中、PTFEと表示する)1に黒鉛2が全方
向に突き刺さっていることから、ゴム基材3内での物理
的な杭効果を生じ、ゴム基材と黒鉛の親和性にて単純に
ゴム基材、テトラフルオロエチレン樹脂を混練したもの
より高強度のものが得られると考える。
ン樹脂(図中、PTFEと表示する)1に黒鉛2が全方
向に突き刺さっていることから、ゴム基材3内での物理
的な杭効果を生じ、ゴム基材と黒鉛の親和性にて単純に
ゴム基材、テトラフルオロエチレン樹脂を混練したもの
より高強度のものが得られると考える。
【0014】また、この発明における球状黒鉛とは、ピ
ッチから紡糸する工程にて副生される球状黒鉛、あるい
はフェノール樹脂を触媒下にてパラフォルムと反応させ
て球状に重合後、焼成、粉砕した球状黒鉛が挙げられ
る。市販されているものを以下に例示する。 大阪ガスケミカル社製 メソカーボンビーズ 鐘紡社製 ベルパール ユニチカ社製 ユニベックス 日本カーボン社製 マイクロカーボンビーズ。
ッチから紡糸する工程にて副生される球状黒鉛、あるい
はフェノール樹脂を触媒下にてパラフォルムと反応させ
て球状に重合後、焼成、粉砕した球状黒鉛が挙げられ
る。市販されているものを以下に例示する。 大阪ガスケミカル社製 メソカーボンビーズ 鐘紡社製 ベルパール ユニチカ社製 ユニベックス 日本カーボン社製 マイクロカーボンビーズ。
【0015】この発明におけるCSMとテトラフルオロ
エチレン樹脂の重量比は、CSM100重量部に対して
10重量部以上140重量部未満になることが好まし
い。テトラフルオロエチレン樹脂が10重量部未満であ
った場合、CSMに十分な摩擦特性を付与できない。逆
に、140重量部を超えるとゴム硬度が高くなり、ゴム
特性がなくなるほか、機械的強度が極端に低下し、実際
の使用に耐えられない。
エチレン樹脂の重量比は、CSM100重量部に対して
10重量部以上140重量部未満になることが好まし
い。テトラフルオロエチレン樹脂が10重量部未満であ
った場合、CSMに十分な摩擦特性を付与できない。逆
に、140重量部を超えるとゴム硬度が高くなり、ゴム
特性がなくなるほか、機械的強度が極端に低下し、実際
の使用に耐えられない。
【0016】この発明におけるCSM100重量部に対
する球状黒鉛の充填重量比は、5重量部以上80重量部
未満になることが好ましい。球状黒鉛が5重量部未満で
あった場合、CSMに十分な耐摩耗特性を付与できな
い。逆に、80重量部を超えるとゴム硬度が高くなり、
ゴム特性はなくなるほか、機械的強度が極端に低下し、
実際の使用に耐えられない。
する球状黒鉛の充填重量比は、5重量部以上80重量部
未満になることが好ましい。球状黒鉛が5重量部未満で
あった場合、CSMに十分な耐摩耗特性を付与できな
い。逆に、80重量部を超えるとゴム硬度が高くなり、
ゴム特性はなくなるほか、機械的強度が極端に低下し、
実際の使用に耐えられない。
【0017】なお、この発明の目的を損なわない範囲
で、以下に列記するような公知の添加剤を配合しても構
わない。
で、以下に列記するような公知の添加剤を配合しても構
わない。
【0018】(1) 補強剤 例えば、カーボンブラック、
シリカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク、
マイカ、カオリン、ベントナイト、シラス、ウォラスト
ナイト、炭化ケイ素、ガラス粉末、カーボン粉末、ボロ
ン繊維、アラミド繊維等 (2) 加硫助剤 例えば、脂肪酸、ペンタエリスリトー
ル、酸化マグネシウム等 (3) 加硫促進剤 例えば、グアニジン類、イオウ類、ア
ルデヒドーアミン類、亜鉛塩類等 (4) 可塑剤 例えば、ジメチルフタレート、ジオクチル
フタレート等 (5) 老化防止剤 例えば、アミン類、フェノール類等 (6) 加硫剤 例えば、酸化鉛、その他酸化物等 (7) 軟化剤 例えば、鉱油、あるいは合成油等のプロセ
ス油 (8) 難燃剤 (9) 着色剤 (10)相溶化剤 以上の各種原材料を混練する方法は特に限定するもので
はなく、通常広く用いられている方法、例えば、主原料
となるCSM、その他充填剤を個別に順次あるいは同時
にロール混合機、プロペラ混合機、ニーダ混合機、二軸
溶融混合機、その他混合機にて混合すれば良い。また、
このとき摩擦による発熱を防止する意味で温調器を設置
することが望ましい。また、ロール混合機を使用する場
合、仕上げ混合として、薄通しすることが好ましい。
シリカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク、
マイカ、カオリン、ベントナイト、シラス、ウォラスト
ナイト、炭化ケイ素、ガラス粉末、カーボン粉末、ボロ
ン繊維、アラミド繊維等 (2) 加硫助剤 例えば、脂肪酸、ペンタエリスリトー
ル、酸化マグネシウム等 (3) 加硫促進剤 例えば、グアニジン類、イオウ類、ア
ルデヒドーアミン類、亜鉛塩類等 (4) 可塑剤 例えば、ジメチルフタレート、ジオクチル
フタレート等 (5) 老化防止剤 例えば、アミン類、フェノール類等 (6) 加硫剤 例えば、酸化鉛、その他酸化物等 (7) 軟化剤 例えば、鉱油、あるいは合成油等のプロセ
ス油 (8) 難燃剤 (9) 着色剤 (10)相溶化剤 以上の各種原材料を混練する方法は特に限定するもので
はなく、通常広く用いられている方法、例えば、主原料
となるCSM、その他充填剤を個別に順次あるいは同時
にロール混合機、プロペラ混合機、ニーダ混合機、二軸
溶融混合機、その他混合機にて混合すれば良い。また、
このとき摩擦による発熱を防止する意味で温調器を設置
することが望ましい。また、ロール混合機を使用する場
合、仕上げ混合として、薄通しすることが好ましい。
【0019】
【作用】この発明における潤滑性ゴム組成物は、ゴム基
材を構成するクロロスルフォン化ポリエチレンに、表面
にカーボン材が突き刺さったテトラフルオロエチレン樹
脂粉末を配合したことから、カーボン材が杭となってゴ
ム基材とテトラフルオロエチレン樹脂との混和状態が保
持される。
材を構成するクロロスルフォン化ポリエチレンに、表面
にカーボン材が突き刺さったテトラフルオロエチレン樹
脂粉末を配合したことから、カーボン材が杭となってゴ
ム基材とテトラフルオロエチレン樹脂との混和状態が保
持される。
【0020】また、球状黒鉛も併せて配合されているこ
とから、ゴム基材との親和性を発揮して、テトラフルオ
ロエチレン樹脂との混練をより強固なものとする。
とから、ゴム基材との親和性を発揮して、テトラフルオ
ロエチレン樹脂との混練をより強固なものとする。
【0021】
【実施例】以下、この発明を実施例により更に詳細に説
明する。
明する。
【0022】まず、実施例および比較例に用いたCSM
基本組成を以下に示す。
基本組成を以下に示す。
【0023】なお、各成分の配合割合はすべて重量%で
あるが、ゴム基材100重量部に対しての充填比率であ
る。
あるが、ゴム基材100重量部に対しての充填比率であ
る。
【0024】 基礎配合 CSM 東洋曹達社製 TOSO−CSM 100重量部 ステアリン 酸 一般工業材 1重量部 カーボン HAF 5重量部 硫黄 一般工業材 0.5重量部 加硫促進剤 大内新興化学工業株式会社 TT 2重量部 老化防止剤 2重量部 加硫助剤 一般工業材 酸化マク゛ネシウム 4重量部 加硫助剤 一般工業材 ヘ゜ンタエリスリトール 3重量部 潤滑剤 (1)黒鉛共沈PTFE PTFE/GRP-1 乳化重合にて重合完了後に平均粒径6μmの黒鉛と共沈
させ、凝析、洗浄して得られたものである。 (2)黒鉛とのト゛ライフ゛レント゛ PTFE PTFE/GRP-2 乳化重合にて重合完了後、凝析、洗浄して得られたファ
インパウダーを平均粒径6μmの黒鉛とヘンシェルミキ
サーにてドライブレンドしたものである。 (3)PTFE 旭硝子社製PTFE ルーブリカントL169 (4)ETFE 旭硝子社製 アフロンCOP Z8820 (5)球状黒鉛A 鐘紡社製 ベルパールC2000 (6)球状黒鉛B 大阪ガス社製 メソカーボンビーズMP2800。
させ、凝析、洗浄して得られたものである。 (2)黒鉛とのト゛ライフ゛レント゛ PTFE PTFE/GRP-2 乳化重合にて重合完了後、凝析、洗浄して得られたファ
インパウダーを平均粒径6μmの黒鉛とヘンシェルミキ
サーにてドライブレンドしたものである。 (3)PTFE 旭硝子社製PTFE ルーブリカントL169 (4)ETFE 旭硝子社製 アフロンCOP Z8820 (5)球状黒鉛A 鐘紡社製 ベルパールC2000 (6)球状黒鉛B 大阪ガス社製 メソカーボンビーズMP2800。
【0025】〔実施例1〜7〕まず、ロール間隔5〜1
0mm程度に調整したロール混合機にCSMを巻き付け、
基礎配合に示した割合で無機充填剤、カーボン、加硫促
進剤を順次混合し、最後に表1で示す割合にてPTFE
及びその他充填剤を混練した。
0mm程度に調整したロール混合機にCSMを巻き付け、
基礎配合に示した割合で無機充填剤、カーボン、加硫促
進剤を順次混合し、最後に表1で示す割合にてPTFE
及びその他充填剤を混練した。
【0026】その後、ロール間隔を1mmに調整し、薄通
しを10回行なった。なお、このときの摩擦熱を防止す
る目的で、常時、ロール内に冷却水を通し、ロール温度
を60度以下に保った。
しを10回行なった。なお、このときの摩擦熱を防止す
る目的で、常時、ロール内に冷却水を通し、ロール温度
を60度以下に保った。
【0027】次に冷却水を止めてロール内にスチームを
通し、ゴム温度が70度以上90度以内になるように調
整し、その後、ロール間隔を1mmに狭めて薄通しを10
回行ない、それぞれ10kgのコンパウンドを得た。
通し、ゴム温度が70度以上90度以内になるように調
整し、その後、ロール間隔を1mmに狭めて薄通しを10
回行ない、それぞれ10kgのコンパウンドを得た。
【0028】各コンパウンドに対して、縦300mm、横
300mm、厚さ1mmの金型を用い、プレス成形にて、1
次加硫(150℃、10分間、プレス圧50kg/cm2 )
および2次加硫(フリー加熱、150℃、5時間)を行
ない、加硫が終わった各シートについて、摩擦・摩耗特
性、弾性体特性を求めた。
300mm、厚さ1mmの金型を用い、プレス成形にて、1
次加硫(150℃、10分間、プレス圧50kg/cm2 )
および2次加硫(フリー加熱、150℃、5時間)を行
ない、加硫が終わった各シートについて、摩擦・摩耗特
性、弾性体特性を求めた。
【0029】各試験方法は以下のとおりである。
【0030】(1)摩擦、摩耗特性試験 得られたシートをφ17×φ21(mm)のリング打ち抜
き、φ17×φ21×10(mm)のアルミ合金製リング
に接着し、摩擦試験片とした。相手材は軸受鋼(SUJ
2)研磨品とし、スラスト型摩擦摩耗試験にて評価し
た。試験条件は周速1.0m/min、面圧3.0kgf
/cm2 、時間100hである。得られた結果を表2に示
す。
き、φ17×φ21×10(mm)のアルミ合金製リング
に接着し、摩擦試験片とした。相手材は軸受鋼(SUJ
2)研磨品とし、スラスト型摩擦摩耗試験にて評価し
た。試験条件は周速1.0m/min、面圧3.0kgf
/cm2 、時間100hである。得られた結果を表2に示
す。
【0031】(2)非粘着特性試験 得られた試験片において、水に対する接触角をゴニオメ
ータ式接触角度測定器で測定し、接触角度の大きいもの
ほど非粘着性は良いと判断した。得られた結果を表2に
示す。
ータ式接触角度測定器で測定し、接触角度の大きいもの
ほど非粘着性は良いと判断した。得られた結果を表2に
示す。
【0032】(3)弾性体特性試験 得られた試験片に対してJIS−K6301に準拠し、
引き張り強度・伸び・硬度(JIS−A)を調査した。
得られた結果を表2に示す。
引き張り強度・伸び・硬度(JIS−A)を調査した。
得られた結果を表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】〔比較例1〜6〕比較例1〜6では、表1
に示す割合にて実施例1〜7とまったく同様な方法を用
いて、混合、シート成形、加硫を行なった。また、試験
片の調整および試験方法も実施例1〜7とまったく同様
な方法を用いた。得られた結果を表2に示す。
に示す割合にて実施例1〜7とまったく同様な方法を用
いて、混合、シート成形、加硫を行なった。また、試験
片の調整および試験方法も実施例1〜7とまったく同様
な方法を用いた。得られた結果を表2に示す。
【0036】表2より明らかなように、CSMにPTF
Eを添加した比較例2、3はいずれも摩擦係数がゴム基
材に比較して低くなっているが、機械的強度(特に引張
強度)の低下が大きく、それに伴い、耐摩耗性が劣化し
ている。共沈PTFE、球状黒鉛を単独使用した比較例
5、6は摩耗係数は低いものの、摩耗特性が十分に改善
されていない。
Eを添加した比較例2、3はいずれも摩擦係数がゴム基
材に比較して低くなっているが、機械的強度(特に引張
強度)の低下が大きく、それに伴い、耐摩耗性が劣化し
ている。共沈PTFE、球状黒鉛を単独使用した比較例
5、6は摩耗係数は低いものの、摩耗特性が十分に改善
されていない。
【0037】しかし、表面にカーボン材が突き刺さった
PTFEおよび球状黒鉛を添加した実施例では、機械的
強度の低下が少なく、低摩耗係数の維持および耐摩耗性
の向上が確認できた。また、CSM材料としてのゴム物
性も十分なものであった。
PTFEおよび球状黒鉛を添加した実施例では、機械的
強度の低下が少なく、低摩耗係数の維持および耐摩耗性
の向上が確認できた。また、CSM材料としてのゴム物
性も十分なものであった。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、この発明に係る潤滑
性ゴム組成物は、CSM材料として十分なゴム特性を有
しながら低摩擦係数、耐摩擦特性に優れているものであ
る。したがって、シール部品等にて、グリースレス等を
可能にし、長期にわたり安定性・信頼性に優れたものと
して使用することができる。
性ゴム組成物は、CSM材料として十分なゴム特性を有
しながら低摩擦係数、耐摩擦特性に優れているものであ
る。したがって、シール部品等にて、グリースレス等を
可能にし、長期にわたり安定性・信頼性に優れたものと
して使用することができる。
【0039】従って、この発明の意義はきわめて大きい
と言える。
と言える。
【図1】実施例の模式図
1 PTFE 2 黒鉛 3 ゴム基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/34 C08K 3/04 C08L 27/18 F16J 15/20
Claims (4)
- 【請求項1】 第1必須成分をクロロスルフォン化ポリ
エチレンとし、 第2必須成分を表面にカーボン材が突き刺さったテトラ
フルオロエチレン樹脂粉末とし、 第3必須成分を球状黒鉛とした潤滑性ゴム組成物。 - 【請求項2】 第2必須成分が、乳化重合終了後にカー
ボン材と共沈させることにより、その表面にカーボン材
が突き刺さったテトラフルオロエチレン樹脂粉末である
請求項1記載の潤滑性ゴム組成物。 - 【請求項3】 第2必須成分が、テトラフルオロエチレ
ン樹脂粉末とカーボン材とを乾式混合にて混合すること
により、その表面にカーボン材が突き刺さったテトラフ
ルオロエチレン樹脂粉末である請求項1記載の潤滑性ゴ
ム組成物。 - 【請求項4】 第2必須成分の配合割合が、第1必須成
分100重量部に対して10重量部以上140重量部未
満の範囲であり、かつ、第1必須成分100重量部に対
して第3必須成分が5重量部以上80重量部未満である
請求項1記載の潤滑性ゴム組成物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33018493A JP3170541B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 潤滑性ゴム組成物 |
JP10191602A JPH11118041A (ja) | 1993-12-27 | 1998-07-07 | 潤滑性ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33018493A JP3170541B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 潤滑性ゴム組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10191602A Division JPH11118041A (ja) | 1993-12-27 | 1998-07-07 | 潤滑性ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07188485A JPH07188485A (ja) | 1995-07-25 |
JP3170541B2 true JP3170541B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=18229773
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33018493A Expired - Fee Related JP3170541B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 潤滑性ゴム組成物 |
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Family Applications After (1)
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JP10191602A Pending JPH11118041A (ja) | 1993-12-27 | 1998-07-07 | 潤滑性ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1993
- 1993-12-27 JP JP33018493A patent/JP3170541B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-07-07 JP JP10191602A patent/JPH11118041A/ja active Pending
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Publication number | Publication date |
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JPH07188485A (ja) | 1995-07-25 |
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