JPH08487B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH08487B2
JPH08487B2 JP3092983A JP9298391A JPH08487B2 JP H08487 B2 JPH08487 B2 JP H08487B2 JP 3092983 A JP3092983 A JP 3092983A JP 9298391 A JP9298391 A JP 9298391A JP H08487 B2 JPH08487 B2 JP H08487B2
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JP
Japan
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band
tire
belt
layer
carcass
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JP3092983A
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JPH04303002A (ja
Inventor
栄治 中崎
雅之 加藤
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バンド層に3軸織物体
を用いることによりトレッド部を均一にかつ効果的に補
強でき、リフティング抑制効果を高める一方、ユニフォ
ミティを向上しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、道路網の整備化、車両の高性能化
にともない、カーカスのクラウン部外側にスチールコー
ドを用いたベルト層を形成し、トレッド部の剛性を高め
ることにより走行性能を改善したラジアルタイヤが多用
されている。しかしこのようなタイヤにおいては、高速
走行下におけるタイヤ回転に伴う遠心力によって、高質
量のベルト層が半径方向外側にせり上がるいわゆるリフ
ティング現象が発生する。なおリフティングによるタイ
ヤ変形は、タイヤ振動、騒音を助長させる他、特にベル
ト端を起点として、ベルト層のプライ間剥離を誘発させ
るなど高速耐久性を低下させる。特にベルト層としてス
チールコードのカットエンドプライを用いた場合には、
そのカットエンドにおけるゴムとの接着不良とあいまっ
て、前記剥離が一層長される。
【0003】従ってこのようなリフティングを抑制する
ために、近年、ベルト層の外側にバンド層を設けること
が提案されており、又このバンド層は、主としてナイロ
ンなどの低質量の有機繊維からなるバンドコードを互い
に平行に配列したすだれ織り状のファブリック材を用
い、これを、各バンドコードがタイヤ赤道と略平行とな
るように円周方向に周回させることにより形成してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
なすだれ織り状の従来のバンド層では、バンドコードが
互いに独立して配列するため、応力が各コード個々に集
中して作用しやすく、リフティングの抑制効果を損ねる
とともに耐久性に劣るものであった。
【0005】しかもこのものは隣り合うバンドコードが
比較的自由に動くなどコード間の拘束力に欠ける。従っ
てトレッド部のタイヤ軸方向の剛性が円周方向のものに
比して著しく減じるなどトレッド剛性に方向性を発生さ
せ、タイヤのユニフォミティーを損ねるなど走行性能を
低下させるという問題がある。
【0006】本発明は、バンド層に3軸織物体を用いる
ことを基本としてリフティングを効果的に抑制するとと
もにタイヤのユニフォミティーを高めることができ、走
行性能を向上しうる空気入りタイヤの提供を目的してい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の空気入りタイヤは、トレッド部からサイド
ウォール部をへてビード部のビードコアの廻りで折返さ
れるカーカスと、該カーカスの半径方向外側かつトレッ
ド部の内方に配されるとともにスチール製のベルトコー
ドを互いに平行に配列したスチールベルトプライを含む
ベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に隣接するバン
ド層とを具える一方、前記バンド層は、略60度の角度
で互いに交差する3つの軸方向に沿って夫々配列するバ
ンドコードを互いに織合わせた3軸織物体を円周方向に
少なくとも1回以上周回させている。
【0008】
【作用】このようにバンド層を形成する3軸織物体は、
3つの軸方向に沿って夫々配列するバンドコードを織合
わせているため、バンドコードがその織込みによって互
いに連結かつ拘束され、応力の分散効果を発生させると
ともにバンド剛性を効果的に向上しうる。
【0009】しかもコードが略60度の角度で交差する
ため、均一性に優れ、タイヤに加わる負荷を6方向にバ
ランスよく分配して支承しうるなどバンドコード個々に
作用する応力を分散して減じ、リフティング抑制効果を
高めつつ耐久性を向上しうるとともに、タイヤのユニフ
ォミティーを高め、高速耐久性、操縦安定性等を大巾に
向上しうる。
【0010】
【実施例】図において空気入りタイヤ1は、ビードコア
2が通る一対のビード部3と、各ビード部3からタイヤ
半径方向外側にのびるサイドウォール部4と、該サイド
ウォール部4の外端間を継ぐトレッド部5とを具える。
【0011】又前記ビード部3、3間には、前記トレッ
ド部5からサイドウォール部4を通ってビード部3に至
る本体部7A両端に前記ビードコア2の廻りでタイヤの
内側から外側に折返される折返し部7Bを形成したカー
カス7が架け渡されるとともに、該カーカス7のクラウ
ン部外側かつトレッド部5の内方にはベルト層9とバン
ド層10とが順次設けられる。
【0012】前記カーカス7は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道COに対して70〜90度の角度で配列した1枚
以上、本例では内、外2枚のカーカスプライ7a、7b
から形成され、内のカーカスプライ7aの折返し端は外
のカーカスプライ7bの折返し端を覆って、タイヤ最大
巾位置近傍で終端している。又各ビード部3には、前記
本体部7Aと折返し部7Bとの間を通ってビードコア2
からタイヤ半径方向外方にのびる先細状のビートエーペ
ックスゴム8が設けられ、ビード部3からサイドウォー
ル部4に至り補強する一方前記カーカス7のハイターン
アップ構造とともにタイヤの横剛性を向上している。
【0013】又前記ベルト層9は、本例では前記カーカ
ス7のクラウン部に重置される内のベルトプライ9a
と、その外側に配される外のベルトプライ9bとからな
る2層構造をなす。内のベルトプライ9aは外のベルト
プライ9bより広巾をなし、各外端位置を違えることに
よりベルト端での応力集中を緩和している。
【0014】各ベルトプライ9a、9bは、本例ではス
チール製のベルトコードを互いに平行に配列したすだれ
織り状の従来のスチールベルトプライ12から形成さ
れ、各ベルトコードがタイヤ赤道COに対して30度以
下の角度で傾斜しかつプライ間相互で互いに交差するよ
うに配置している。従って該ベルトコードとカーカスコ
ードとが互いに違なる角度で交わることによって高剛性
のトラス構造を形成でき、トレッド部5の略全巾をタガ
効果を有して補強する。
【0015】そしてこのベルト層9の半径方向外側に
は、高速タイヤ回転に伴うベルト層9のリフティングを
防止するためにバンド層10を設けている。
【0016】バンド層10は本例ではベルト層9に隣接
する内側層10Aと、その外側の外側層10Bとの2層
構造をなし、本発明では、バンド層10は、帯状の3軸
織物体11を円周方向に連続して周回させることにより
形成される。なおバンド層10はベルト層9より広巾を
なし、このことによりベルト層9の外端を完全に被覆す
る。
【0017】ここで3軸織物体11は、図2に拡大して
示すように、周一平面内で略60度の角度α、βで互い
に交差する3つの軸x、y、z方向に沿って夫々配列す
るバンドコード13、すなわち軸xに沿って互いに平行
に配列したx軸方向のバンドコード郡14Xと、軸yに
沿って配列したy軸方向のバンドコード郡14Yと、軸
zに沿って配列したz軸方向のバンドコード郡14Zと
を互いに織合わせた等方性を有する織物体であって、各
バンドコード13は、その交差部Qにおいて、上下にか
つ互い違いに順次交差している。
【0018】従って3軸織物体11は、その織込みによ
って各バンドコード13が互い拘束し合い、トレッド部
5の剛性強度を効率よく向上しうるとともに、応力の分
散効果によってバンドコード13個々に作用する応力を
減じリフティング抑制効果を高めつつ耐久性を向上しう
る。又このものは前記互いの拘束によってコード端での
ゴムルースを抑制でき、ベルト端剥離を防止し高速耐久
性の向上に大きく寄与しうる。
【0019】しかも等方性を有するなど均一性が高く、
タイヤに加わる負荷を6方向にバランスよく分配して支
承しうるなどタイヤのユニフォミティーを向上でき、転
動性及び操縦安定性等を改善しうる。
【0020】なお前記バンド層10は、帯状の3軸織物
体11をタイヤ円周方向に連続して少なくとも1回以
上、本例では2回巻回することにより形成され、好まし
くは、バンドコード郡14X、14Y、14Zのうちの
1つをタイヤ赤道COと平行に、すなわち前記バンドコ
ード13を、タイヤ赤道COに対して0度及び60度の
角度で傾斜させる。
【0021】又前記バンドコード13としては、例えば
ナイロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド繊維等の低
質量の有機繊維コードが使用できる。
【0022】なおこのようなバンド層10は、ベルト層
9に少なくともスチールベルトプライ12を含むタイヤ
に効果的に機能する。従って、ベルト層9として、図3
aに示すように、ベルトコードを高弾性の有機繊維コー
ドで形成したすだれ織り状の有機繊維ベルトプライ15
と、前記スチールベルトプライ12とを混用することが
でき、かかる場合有機繊維コードとして芳香族ポリアミ
ド繊維、もしくはこれにナイロン等の他の有機繊維を撚
り合わせたハイブリッドコードが好適に使用しうる。又
有機繊維ベルトプライ15としてはカットエンド構造を
採用しうる他、図3bに示すように両端部を折返したフ
ォールドエンド構造を用い、その折返し部15Bにより
スチールベルトプライ12の外端部を包み込むことが好
ましい。
【0023】さらにはベルト層9を、前記バンド層10
と略同構成の3軸織物状の有機繊維ベルトプライと前記
スチールベルトプライ12とで構成することができ、か
かる場合には、トレッド剛性をより均一にかつ効果的に
高めることができ、走行性能等の向上の他、タイヤの軽
量化を促進しうる。
【0024】(具体例)図1に示す構造をなすタイヤサ
イズが185/70R14のタイヤを表1の仕様に基づ
き試作した。
【0025】
【表1】
【0026】各試作タイヤの耐摩耗性、操縦安定性、高
速耐久性、タイヤ重量を夫々測定するとともに、その時
の測定結果を従来タイヤを100とした指数で比較し
た。なおタイヤ重量は指数の低いものが軽量であり、他
は指数の高いものが性能に優れている。又表1内に記載
するベルトコードの仕様を表2に示している。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】叙上のごとく本発明の空気入りタイヤ
は、バンド層に3軸織物体を用いているためリフティン
グを効果的に抑制しうるとともにタイヤのユニフォミテ
ィーを向上でき、高速耐久性能を高めつつ走行性能を改
善しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】3軸織物体を拡大して示す部分平面図である。
【図3】a〜b本発明に採用しうるベルト層の他の実施
例を示す略線図である。
【符号の説明】
2 ビードコア 3 ビード部 4 サイドウォール部 5 トレッド部 7 カーカス 9 ベルト層 10 3軸織りベルトプライ 11 3軸織物体 13 バンドコード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部をへてビ
    ード部のビードコアの廻りで折返されるカーカスと、該
    カーカスの半径方向外側かつトレッド部の内方に配され
    るとともにスチール製のベルトコードを互いに平行に配
    列したスチールベルトプライを含むベルト層と、該ベル
    ト層の半径方向外側に隣接するバンド層とを具える一
    方、前記バンド層は、略60度の角度で互いに交差する
    3つの軸方向に沿って夫々配列するバンドコードを互い
    に織合わせた3軸織物体を円周方向に少なくとも1回以
    上周回させてなる空気入りタイヤ。
JP3092983A 1991-03-29 1991-03-29 空気入りタイヤ Expired - Lifetime JPH08487B2 (ja)

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JPH04303002A JPH04303002A (ja) 1992-10-27
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WO2006035560A1 (ja) * 2004-09-29 2006-04-06 Bridgestone Corporation 空気入りタイヤ及びその製造方法

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