JPH0848644A - ハロゲン化エーテルの製造方法 - Google Patents

ハロゲン化エーテルの製造方法

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JPH0848644A
JPH0848644A JP7102041A JP10204195A JPH0848644A JP H0848644 A JPH0848644 A JP H0848644A JP 7102041 A JP7102041 A JP 7102041A JP 10204195 A JP10204195 A JP 10204195A JP H0848644 A JPH0848644 A JP H0848644A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロゲン化エーテルの製造方法を提供する。 【構成】 本発明は、次式I 【化1】 (式中、R,R1 およびXは明細書中で定義された意味
である)の化合物の製造方法に関し、この方法は次式I
I: 【化2】 (式中、RおよびR1 は、明細書中で定義された意味で
ある)のアセタールを式R2 −X(式中、R2 およびX
は明細書で定義された意味である)の少なくとも一種の
化合物と反応させることを含んでなる。式Iの化合物は
医薬又は殺真菌化合物の合成に対し適切に有用な中間体
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1−ハロゲン化エーテ
ルの新規製造方法に関し、この1−ハロゲン化エーテル
は生物的に活性な化合物、典型的には医薬又は殺真菌剤
の製造のために用いられる。 次式I:
【0002】
【化6】
【0003】(式中、Rはモノ置換もしくはジ置換低級
アルキルであり、置換基はハロゲンおよび低級アルコキ
シから選ばれる、但し、該置換基は式Iの分子の残余に
基Rを結合せしめる低級アルキル基Rの炭素原子に存在
しない;R1 は水素、低級アルキル、フェニル又はフェ
ニル−低級アルキルであり;そしてXはクロロ又はブロ
モである)で表わされる化合物の新規製造方法は次式II
【0004】
【化7】
【0005】(式中、RおよびR1 は先に定義した意味
である)で表わされるアセタールを、R2 −X(式中、
2 は水素又はX−SOであり、後に言及した場合にお
いて、反応混合物は触媒的に有効な量の(一種又は複数
の)N,N−ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミ
ドを含有しなければならずそしてここにおいてXは式I
の化合物に関して定義した意味と同じである)で表わさ
れる少なくとも1種の化合物と反応させることを含んで
なる。
【0006】式Rn −OH(式中、Rn は典型的には式
Iの定義中Rに対して与えられた意味を有する)の対応
するアルコールを、水性酸、例えば対応するハロゲン化
水素酸(HBr又はHCl)の存在下、ホルムアルデヒ
ド又はパラホルムアルデヒドと反応させることにより式
Iの化合物を製造することは公知である(オール,G.
A.等、「Haloalkylations 」, in Friedel-Crafts a
nd Related Reactions, Vol II, J.ビレー アンド
ソン,ニューヨーク,1964,659−671頁およ
び734−737頁、米国特許4568700,198
6年2月4日公布を参照のこと)。公知方法の欠点は、
(特にもしもRn −OH中のRが第二炭化水素である
か、しかしまたもしもRが第一炭化水素基である場合)
実質的に相当な量の未所望の副生物が形成され、これは
収率の低下を至らしめ、そしてこれは又、特に発がん性
でかつ従って慢性的に毒性のビス(1−ハロ−低級−ア
ルク−1−イル)エーテル、例えばビス(クロロメチ
ル)エーテルを含み(注、タウ,J.C.等「Possible
Formation of bis (chloromethyl) ether from the Re
actions of Formaldehyde and Chloride Ion」, Anal.
Chem. 48 (7), 958-63 (1976))、および/又は後処理を
防げる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、式I
の化合物の新規で、有用なかつ経済的プロセスを提供す
ることにあり、このプロセスはまた前述の欠点を排除
し、そして特に高収率で得ることを可能にし、未所望
の、非再使用可能でおよび/又は毒性の副生物、特に発
がん性副生物の形成を少量とし、極めて純粋な最終生成
物を可能にし、および/又は反応過程は有用で、再使用
可能な副生物を与え、および/又は該プロセスは最終生
成物の簡単な処理を可能にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、先に述べた
方法により達成されそしてこの方法は以下に詳細に述べ
られる。低級アルキルは、典型的には直鎖又は枝分れ鎖
配置にあるC1 −C7 アルキルであり、そして適当には
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、第二ブチル、第三ブチル、又はペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル又はヘプチルであ
る。
【0009】置換低級アルキルは、低級アルキルの定義
に関連して引用した基の一つであって該基がハロゲン、
例えばフルオロ、ヨード、又は、好ましくはクロロ又は
ブロモ、および低級アルコキシ、典型的にはエトキシ又
は、好ましくはメトキシから成る群から選ばれる1員又
は2員により置換されたものである。好ましい置換低級
アルキル基は、塩素、臭素および低級アルコキシ、例え
ばメトキシから成る群から選ばれた1員又は2員により
置換された低級アルキルであり、そして典型的には1,
3−ジクロロ−又は1,2−ジブロモ−2−プロピル、
2−クロロ−又は2−ブロモエチル、又は2−メトキシ
エチルから成る。ハロゲンおよび/又は低級アルコキシ
置換基連結炭素原子上には存在しない、すなわち式I中
の基Rを、式I中の分子の残余に結合している酸素原子
に結合させる炭素原子上に存在しない。
【0010】特に言及しない限り、低級アルキル又は低
級アルコキシの如き基の定義中で用いられる語句「低
級」は、対象の基が多くとも7個、好ましくは多くとも
4個までの炭素原子を含有することを意味する。R2
水素(この場合、化合物R2 −Xは対応する塩化水素又
は臭化水素である)であるか、又はX−SO(この場
合、化合物R2 −Xは対応する塩化チオニルSOCl2
又は臭化チオニルSOBr2 である)のいずれかであ
る。好ましくは、Xはクロロでありそして式R2 −Xの
化合物は塩化水素又は塩化チオニルである。最初に(典
型的には少量の)R2 −X(式中、R2 は水素でありそ
してXはクロロ又はブロモである)との反応、そして引
き続き式R2 −X(式中、R2はX−SO、ここでXは
クロロ又はブロモである)との反応の組合せも可能であ
り、そして高められた収率をもたらすことができる。
【0011】式Iの化合物は、有機合成において、特に
医薬および/又は殺真菌剤の製造に対し、有用な中間体
又は保護基の前駆物質である。それらは、対応する置換
アミン、エーテルおよびエステルに基
【0012】
【化8】
【0013】を随伴導入しながら、アミン、アルコール
又はカルボン酸と反応する。式Iの化合物は、対応する
N−低級アルコキシアルク−1−イル誘導体、例えばグ
アニナン(guaninane) 類似体のN−〔(1,3−ジヒド
ロキシ−2−低級アルコキシ)−低級アルク−1−イ
ル〕誘導体、例えばヨーロッパ特許0085424(1
983年8月10日に公表)に開示された化合物、ヨー
ロッパ特許0187297(1986年7月12日に公
表)およびヨーロッパ特許0532878(1993年
3月24日に公表)に開示された化合物(これらの化合
物は抗ウィルス作用を有する)の製造に対し特に適して
いる。例えば、1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシ
プロパンは、プロピオン酸のアルカリ金属塩、例えばナ
トリウム塩と反応することができ、1,3−ジプロピオ
ニルオキシ−2−プロピオニルオキシプロパン(ヨーロ
ッパ特許0187297中の例2)を与えこれは次いで
ヨーロッパ特許0187297中の反応図式IIに従い、
保護されたグアニン誘導体と反応し引き続き保護基を除
去して9−(1,3−ジヒドロキシ−3−プロポキシメ
チル)グアニン(グアニシクロヴィル=ganciclovir)に
至る。例えば9−(2−ヒドロキシエト−1−オキシメ
チル)グアニン(アシクロヴィア (acyclovir)) の類似
体の製造も可能である。式Iの特異的化合物は又は合成
の過程における保護基(例えばヒドロキシ保護基の如
く)の導入に対しても適当である。例えば、塩化2−メ
トキシエトキシメチル(1−クロロメトキシ−2−メト
キシエタン)は、2−メトキシエトキシメチル保護基
(MEM基)の導入に対して使用できる;コーリー,
E.J.等、Tetrahedron Lett. 11,809-812 (1976)参
照)。この保護基は、好都合には、1,6,7,8,
9,11a,12,13,14,14a−デカヒドロ−
1,13−ジヒドロキシ−6−メチル−4H−シクロペ
ント〔f〕オキサシクロトリデシン−4−オン(ブレフ
ェルジン (Brefeldin A, i.a. 抗真菌剤)(M.フィー
ザーおよびL.フィーザー、Reagents for Organic Syn
thesis, Vol 7, S.228-229, J.ビレイ アンド サン
ズ,ニューヨーク/チチェスター/ベリズベン/トロン
ト 1979参照)。
【0014】明確には、反応は次の如く進行し、そして
反応の過程において、用いられる式R2 −Xの試剤に応
じて、次の有用な副生物も生じ得る。もしもXがハロゲ
ンである場合、式R2 −Xの化合物は式HXの塩化水素
又は臭化水素である。反応は、本質的に次の如く進行す
る: 反応図式I:
【0015】
【化9】
【0016】式中、置換基の各々は式I,IIおよびR2
Xの化合物の定義に関連して与えられた意味と同じ意味
を有する。式ROHの生成化合物は、式IIの出発物化合
物(下記参照)を製造するためもう一度用いることがで
き、その結果式Iの化合物の高収率が全体として可能と
なる。もしもXがX−SOである場合、式R2 −Xの化
合物は塩化チオニル又は臭化チオニルである。反応は次
の如く進行する: 反応図式II:
【0017】
【化10】
【0018】式中、置換基の各々は、式I,IIおよびR
2 −Xn の化合物の定義に関して与えられた意味と同じ
意味を有する。基RXは臭素化又は塩素化された化合物
であり、この化合物はそれら自身有用な副生物であり
(例えば、除草剤の如き農薬(ドイツ公開公報3303
388,1983年8月11日公開、又は米国特許50
26896,1991年6月25日公表)、写真漂白材
料(ドイツ公開公表2651969,1986年12月
30日公開)又は医薬(例えば抗低血圧薬等、ヨーロッ
パ特許0111455,1984年7月20日公表)の
製造において)、そして従って反応の魅力性を増大す
る。これは特にCl−CH2 −CH2 −O−CH3 に適
用される。
【0019】この反応においても、式Iの化合物は驚く
程高純度で得られる。未所望の副生物は、予期に反し低
量でわずかにのみ生成される。特に、極めて少量の対応
する毒性のビス(1−ハロ−低級アルク−1−イル)エ
ーテルが見出される、例えば、ビス(クロロメチル)エ
ーテルである。従って、本発明の例2において、ビス
(クロロメチル)エーテルの量は、従来方法で得られた
量よりも100倍以上より少ない。
【0020】加えて、予期に反し簡単な処理が、純粋な
形の式Iの最終生成物を得るため、例えば蒸留により可
能である。SOX2 との反応において言及した利点を得
るため、触媒量の1種又は1種以上のN,N−ジ−低級
アルキル−低級アルカノイルアミド、好ましくはN,N
−ジメチルホルムアミド又はN,Nジメチルアセトアミ
ドが、反応混合物中に、式IIの化合物に関して好ましく
は約0.0001〜0.1倍、好ましくは0.001〜
0.05倍モル比で存在するであろう。N,N−ジ−低
級アルキル−低級アルカノイルアミドも又溶剤として使
用され得る。
【0021】従って、次の内容は明らかである;すなわ
ち、式Iのα−クロロ−およびα−ブロモアルキルエー
テルの製造のため式IIのアセタールの使用は驚くべきこ
とに式R2 −Xの化合物との反応の好ましい結果を達成
する。反応(この反応においてR2 −Xは塩化水素であ
るか又は臭化水素である)、又は以下の反応(ここにお
いて、R2 −Xは臭化チオニルであるか、又は好ましく
は塩化チオニルである)は特に好ましい。後者の場合、
最初に少量のR2 −X(式中、R2 は水素であり、Xは
クロロ又はブロモである)を加え、次いで臭化チオニル
又は塩化チオニルを加えることがまた好都合である。
【0022】特に他を言及しない限り、先の記載および
以下の記載において置換基R,R1、およびR2 は式
I,IIおよびR2 −Xの化合物に関係して先に定義した
意味を有する。本発明の反応は、少なくともほぼ当モル
量の式R2 −Xの化合物(式IIの化合物のモル量基準)
を用い、溶剤又は希釈剤の存在又は好ましくは非存在
下、好都合にはわずかに低温ないし高温で好都合に行い
次いで引き続き反応混合物を通常の処理に委ねる。
【0023】R2 Xが塩化水素又は臭化水素であること
を条件として、反応は触媒としてルイス酸の存在下で行
うこともできる。反応をルイス酸なしで行うことは好ま
しい。ルイス酸として、触媒量の、典型的には約0.0
1倍〜約0.1倍モル量、例えば0.02〜0.05倍
モル量(式IIの化合物のモル量基準)のハロゲン化物又
は元素の周期律表のIIb族、 IIIb族又はIVb族の金
属、例えば適当な亜鉛、スズ、ジルコニウムおよびハロ
ゲン化アンモニウムを用いることが可能である。
【0024】式IIの化合物に関し、より少ない、例えば
1.01〜10倍モル過剰、好ましくは1.01〜8倍
モル過剰の式R2 −Xの化合物を用いるのが好都合であ
る。適当な溶剤は、不活性溶剤例えばもしもそれらが不
活性である場合、言及された反応条件下使用できるもの
であるが、典型的にはベンゼン、又はトルエンの如き芳
香族炭化水素、又はハロゲン化炭化水素又はハロアルカ
ン例えばジ−、トリ−又はテトラ−クロロ−C1 −C4
−アルカン、例えば塩化メチレン又はトリクロロエタン
又はクロロベンゼンである。
【0025】しかし、本発明は好都合には溶剤(溶液中
又はメルト中)なしで好都合に行うこともでき、この場
合、式R2 −Xのハロゲン化水素酸を気体状態で導入で
きる。反応は好都合にはわずかに低温から高温までの範
囲で行なわれ、好ましい範囲は還流温度が上限を制御す
るその還流温度に応じ0℃〜150℃であり、典型的に
は10〜約120℃、最も好ましくは約15〜約150
℃である(但し反応は過圧下で行なわれない)。反応
は、大気圧下又は過圧下で行うことができる。反応は好
ましくは約0.5〜250バールの範囲内、より好まし
くは50バールまで、例えば10バールである。
【0026】通常の処理は、好ましくは蒸留により、好
ましくは減圧下、例えば約0.1〜200ミリバール、
典型的には約10〜約30ミリバールのもとで行なわれ
る。反応図式Iにおいて、引き続いてアルコールROH
を塩化チオニルで処理し、対応するクロロ誘導体RCl
を得ることも可能である。この誘導体を、反応混合物か
ら蒸留し、その結果バック(back)反応は不能であ
りそしてそれにより反応はより完全である。原則的に
は、この変形は反応図式Iと反応図式IIの反応の組合せ
である。
【0027】新規プロセスの好ましい態様は、式IIのア
セタールの混合物を約50−70℃に加温し、約1.0
5−8倍過剰の気体形の適当な塩化水素又は臭化水素
(R2−X)を約2〜10時間、好ましくは4〜6時間
にわたって導入するか、又は1.01−3倍過剰の塩化
チオニル又は臭化チオニル(R2 −Xとして)を10−
115℃の範囲内の温度で1−5時間にわたって添加
し、撹拌しながら反応を更に0−5時間進行させ;次い
で得られた反応混合物を減圧下、好ましくは約10ミリ
バール−約30ミリバールの蒸留により反応混合物を得
る。
【0028】本反応は式Iの化合物の製造に関し、この
式I中Rはモノ−、又はジ置換低級アルキル、好ましく
はC2 −C4 アルキル、典型的にはエチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、或は第二
ブチルであり、置換基はハロゲン例えばクロロ又はブロ
モ、および低級アルコキシ例えばメトキシ又はエトキシ
から選ばれ、但し該置換基は式Iの分子の残余に基Rを
結合せしめている低級アルキル基Rの炭素原子上には存
在せず、そして式I中R1 は水素、低級アルキル、フェ
ニル又はフェニル−低級アルキル、好ましくはハロゲン
又は低級アルキル例えばC1 −C4 アルキルであり;そ
して式I中Xはクロロ又はブロモ、好ましくはクロロで
ある。
【0029】本発明は式Iの化合物の製造に関し、式I
中Rは2以上の炭素原子を有する低級アルキル、例えば
2 −C4 アルキルであり、これはハロゲン例えばクロ
ロ又はブロモにより、又はC1 −C4 アルコキシ例えば
メトキシによりモノ−又はジ置換される、但し、該置換
基は式Iの分子の残余に基Rを結合せしめる低級アルキ
ル基Rの炭素原子上に存在せず;好ましくは1,3−ジ
ハロ−2−C3 −C7アルキル、より特に1,3−ジハ
ロ−2−C3 −C4 アルキル、例えば1,3−ジクロロ
−又は1,3−ジブロモ−2−プロピル、又は2−(C
1 −C4 アルコキシ)エチルであり;式I中R1 は水素
であり;そして式I中Xはクロロ又はブロモ、好ましく
はクロロであり;この製造は適当に置換された出発物質
を用いることを含んでなる。
【0030】本発明は以下に一定に定義される反応条件
のもと、又は特に実施例中で述べられる化合物に対する
類似の条件のもと、実施例中で言及される式Iの化合物
の製造に最も好ましく関する。式IIの出発化合物は公知
であるか、又は自体公知の方法により製造するか又はそ
れは商業的に入手できる。
【0031】式IIのアセタールは式 III:
【0032】
【化11】
【0033】(式中、Rは与えられた意味を有する)の
対応するアルコールを、式IV:
【0034】
【化12】
【0035】(式中、R1 は与えられた意味を有する)
の適当なアルデヒドと、自体公知のプロセス条件下、好
都合には「Houben-Wery-Methoden der organischen Che
me」,E.ムラー等(編者) Vol 7, Part 1, 4版、ゲ
オルク チーメ フェルラーク,シュッガルト,418
頁以降に記載の方法により、又は一般に米国特許252
7376(1950,10月24日公表)の記載に従っ
て反応させることにより製造される。式IVの化合物はま
た、反応性前駆物質、例えばパラホルムアルデヒド(R
1 =水素)として用いることもできる。
【0036】式 IIIのアルコールと式IVのアルデヒドの
直接反応は、水素イオンの存在下ヘミアセタールの工程
を経由して式IIのアセタールに至る。この反応におい
て、反応の水は例えば蒸留により又は共沸蒸留により又
はオルソシリケート又は亜硫酸ジメチル(この場合、反
応の水は直ちに結合する)との反応により平衡から除去
される。
【0037】反応に対し必要な水素イオンは、好ましく
はハロゲン化水素酸により発生しないか、又は(毒性副
生物の形成を防止するため)その極めて少量の触媒量の
存在下でのみ発生するか;又は最初に硫酸又は脂肪族又
は、好ましくは芳香族スルホン酸、例えばメタンスルホ
ン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、(低級
アルキルベンゼン)スルホン酸例えばp−トルエンスル
ホン酸又はナフタレンスルホン酸、最も好ましくはp−
トルエンスルホン酸を添加することによって発生し、該
前記好ましい酸は式 IIIのアルコールに対し触媒的量
で、典型的には約0.0001−0.01倍、好ましく
は0.001−0.01倍モル量で用いられる。反応
は、好ましくは高温で、典型的には30−150℃の範
囲内、好ましくは約60−約100℃、最も好ましくは
約90℃で行なわれる。
【0038】式 IIIのアルコールは式IIのアセタールに
対し反応を可能な限り完結させるために式IVの化合物に
関し好ましくはモル過剰で用いられる。式 IIIの各化合
物は、好ましくは1.5−10倍過剰、最も好ましくは
1.8−2.5倍過剰で用いられる。反応は、溶剤の存
在下、又は好ましくは非存在下で行なわれ、溶剤は典型
的には式IIの化合物と式R2 −Xの化合物との反応の最
初に述べた溶剤である。
【0039】もし必要なら、反応中に生じた水は蒸留に
より(例えば、共沸蒸留により)除去される。しかし、
反応後まで反応の水の除去はできない。処理は、好まし
くは減圧下、好都合には0.1〜100ミリバールで、
特に好ましくは1〜30ミリバール範囲の圧力で反応混
合物の蒸留により好ましく行なわれる。
【0040】約60〜120℃の温度範囲で、触媒とし
て0.001−0.01倍モル量(式 IIIのアルコール
を基準)のベンゼンスルホン酸又は好ましくはトルエン
スルホン酸の存在下、先に定義した如き式 IIIのアルコ
ール、特に1,3−ジクロロプロパノール又は2−メト
キシエタノールを、式IVのアルデヒド(又は特に好まし
いホルムアルデヒドの場合、その前駆物質例えばパラホ
ルムアルデヒド又はトリオキサン)と反応させ(式 III
の該アルコールは、式IVのアルデヒドに関し1.8−
2.5倍モル過剰で用いられる)、引き続き蒸留により
水を除去し、次いで減圧下、例えば約1〜約30ミリバ
ールで蒸留により処理することが特に好ましい。
【0041】式SOX2 の化合物、特に塩化チオニルと
の反応における特に好ましい変法は、式 IIIのアルコー
ルと式IVのアルデヒドとの反応の組合せから成り、蒸留
により反応の水を専ら除去し次いで式 IIIの未反応の出
発物質を除去するが、(前記の如く、反応混合物の蒸留
により可能となるであろう)純粋形の式IIのアセタール
をその後単離し、次いですでに述べた条件下SOX2
特に塩化チオニルとの直接反応(すなわち、驚くべきこ
とに、反応に必要な水素イオンを供給するのに用いられ
る酸、好都合には前記スルホン酸、例えばp−トルエン
スルホン酸を除去することなく)する。
【0042】この変法は特に次の内容を意味する;すな
わち、式I(式中、R,R1 およびXは式Iに関連して
先に定義した意味と同じである)の化合物製造方法は特
に、次式 III
【0043】
【化13】
【0044】(式中、Rは式Iの化合物に対し定義され
た意味と同じである)のアルコールを次式IV
【0045】
【化14】
【0046】(式中、R1 は式Iの化合物に対して定義
された意味と同じである)の適当なアルデヒド又はその
反応性誘導体と反応させ、次式II
【0047】
【化15】
【0048】(式中、RおよびR1 は前記の意味を有す
る)のアセタールを得、(反応の終末で恐らく)蒸留に
より反応の水を専ら随伴して除去しそして式 IIIの未反
応の出発物質を除去するが、しかし純粋な式IIのアセタ
ールを引き続き単離せず、そしてしかる後更に生成した
反応混合物をX2 SO(式中、Xは式Iの化合物に対し
定義した意味と同じである)と直接反応させる、但し
(一種以上の)触媒量のN,N−ジ−低級アルキル−低
級アルカノイルアミドが存在しなければならない。
【0049】従って、この変法は同一の反応器内で二つ
の工程で連続的に行なわれる反応(ワンポット反応)で
ある。更に利点は次の通りである;すなわち特に式IIの
高融点および高沸点アセタール、特にビス〔(2−クロ
ロ−1−クロロメチル)エトキシ〕メタンを用いる場
合、相当に面倒な精製(特に工業的規模において)を避
けることができ、そして式 IIIおよび式IVの化合物から
出発する化合物は、ワンポット反応により行うことがで
きる。極めて少量の毒性の副生物、例えばビス(クロロ
メチル)エーテルが見出される(前記の如く蒸留により
得ることのできる式Iの最終生成物中、好ましくは20
ppm 未満)。
【0050】式Iの1,3−ジクロロ−2−クロロメト
キシプロパンの製法が特に好ましく、この方法は脂肪族
又は芳香族スルホン酸、好ましくはp−トルエンスルホ
ン酸の存在下、溶剤の存在下又は好ましくは不存在下、
高温度で好ましくは約60〜100℃の範囲内の温度
で、ホルムアルデヒド又はその反応性誘導体、好ましく
はパラホルムアルデヒドと、モル過剰(好ましくは1.
5−10倍過剰)の1,3−ジクロロプロパン−2−オ
ールと反応させ式IIのビス〔(2−クロロ−1−クロロ
メチル)エトキシ〕メタンを得、蒸留により反応の水を
除去し、必要により未反応1,3−ジクロロプロパン−
2−オールを留去し(好ましくは減圧のもと)次いで得
られた混合物を、式IIのビス〔(2−クロロ−1−クロ
ロメチル)エトキシ〕メタンに関し好ましくは0.00
01−0.1倍モル過剰のN,N−ジ−低級アルキル−
低級アルカノイルアミド(好ましくはN,N−ジメチル
ホルムアミド)および式IIの化合物に関し好ましくはモ
ル過剰、より好ましくは1.01−10倍過剰のR2
X(式中、R2 はX−SO(好ましくは塩化チオニル)
である)の化合物(式R2 −Xの化合物は好都合には滴
下される)を0〜150℃、好ましくは15〜115℃
の温度範囲内で添加することにより反応させ、特に蒸留
により処理することにより純粋形で得られる最終生成物
を得ることを含んでなる。
【0051】もしも分離物が再循環される場合、97%
以上の収率が容易に達成される。本発明はまた、式 III
のアルコールおよびアルデヒドから出発して式IIのアセ
タールを経由することおよびその式IIのアセタールと先
に定義した如き式R2 −Xの化合物とを反応させ式Iの
最終生成物を得る、全反応手順を含んでなる。この全体
プロセスにおいて、好ましいものとして言及した単一プ
ロセスのプロセス工程並びに最終生成物に従って置換さ
れる出発物質は、同様に特に好ましい。
【0052】本発明を次の実施例により説明するが、如
何なる場合も本発明を制限するものでない。温度は摂氏
単位であり、そして圧力はミリバール単位である。Mr
は相対分子質量である。1,3−ジクロロプロパノール
は、1,3−ジクロロプロパン−2−オールである。
【0053】
【実施例】例11,3−ジクロロメトキシプロパンの製造 200gのビス〔(2−クロロ−1−クロロメチル)エ
トキシ〕メタン(Mr=269.9)を約60℃に加熱
する。次いで、撹拌しながら、全量100gの塩化水素
(Mr =36.46)を5時間にわたって導入する。2
時間後、温度を15℃に低下させる。反応混合物の組成
を混合物のアリコート中で測定する。正味の結果は次の
通りである: 生成化合物 量 ビス(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシメタン (析出物) 100g 1,3−ジクロロプロパノール(副生物) 47.7g 1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシプロパン(副生物) 65.5g ビス(クロロメチル)エーテル(毒性副生物) 20mg 反応は本質的に次式に従って進行する:
【0054】
【化16】
【0055】反応混合物を減圧下(約20ミリバール)
で蒸留することにより処理し、1,3−ジクロロ−2−
クロロメトキシプロパン(Mr =177.46)を50
%の収率で99%以上の純度で得そして6ppm 未満の毒
性ビス(クロロメチル)エーテルを含有する。1,3−
ジクロロプロパノールおよびビス(2−クロロ−1−ク
ロロメチル)エトキシメタンは出発物質として再使用で
きる。以下に述べる前駆体を含め、出発物質を再使用す
るこの可能性は両工程以上の95%超の合計収率を得る
ことを容易にする。出発物質を次の如く得る:ビス(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシメタン 500gの1,3−ジクロロプロパノール(Mr =12
8.9)、64gのパラホルムアルデヒド(Mr =3
0.03、ホルムアルデヒド基準)および4.8gのp
−トルエンスルホン酸(Mr =172.2)の混合物を
90℃で2時間反応させる。引き続き反応水を蒸留に除
去する。反応混合物を減圧下(約3ミリバール)で蒸留
し、374gの約99%の純粋なビス(2−クロロ−1
−クロロメチル)エトキシメタン(収率:理論値の65
%)を得る。反応は事実上副生成物を形成することなく
進行する。未反応の1,3−ジクロロプロパノールは反
応中に再使用でき、1,3−ジクロロ−2−クロロメト
キシプロパンの製造に対し前記した反応において副生成
として得られた1,3−ジクロロプロパノールも又同じ
く使用できる。
【0056】従って、正味の反応(両方の工程)により
高収率が可能となる。最終反応は微量の毒性ビス(クロ
ロメチル)エーテルと高純度の生成物の形成をもたら
す。比較例 :(米国特許4568700に記載された手順に
類似の手順)撹拌しながら、37gの塩化水素を129
gの1,3−ジクロロプロパノールおよび30gのパラ
ホルムアルデヒドに22℃で5時間にわたって加える。
正味の結果は次の通りである: 生成化合物 量 1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシプロパン(生成物) 115g ビス(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシメタン 25.5g 1,3−ジクロロプロパノール(析出物) 23g ビス(クロロメチル)エーテル(毒性副生物) 3.2g 未知副生物 10g 反応混合物を減圧下(約20ミリバール)で蒸留し、約
97%の純粋な1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシ
プロパンを得る;収率は理論値の56%である。例21−クロロメトキシ−2−メトキシエタンの製造 200gのビス(2−メトキシエトキシ)メタン(1.
218モル;Mr =164.21)および1gのジメチ
ルホルムアミド(Mr =73.10)を、約45℃に加
温する。撹拌しながら、147.8gの塩化チオニル
(1.242モル;Mr =118.97)を2時間にわ
たって滴下する。撹拌を85℃で2時間継続する。反応
の過程において、全部で74gの二酸化イオウが発生す
る。反応混合物の組成を混合物のアリコート中で測定す
る。
【0057】 生成化合物 量 1−クロロメトキシ−2−メトキシエタン (生成物;Mr =124.57) 144g 2−メトキシエチルクロリド (有用な副生物、Mr =94.54) 109.4g ビス(2−メトキシエトキシ)メタン 10g ビス(クロロメチル)エーテル 127mg 反応は、本質的に次の手順に従って進行する:
【0058】
【化17】
【0059】反応混合物を減圧下(約20ミリバール)
で蒸留し、約99%の純粋な1−クロロメトキシ−2−
メトキシエタンを理論値の95%の収率で得る。ジメチ
ルホルムアミドは、同じ目的に対し反応後再使用でき、
この場合新たなジメチルホルムアミドの量を、又は他の
目的のため加えることは好都合である。出発物質は次の
如く製造できる:ビス(2−メトキシエトキシ)メタンの製造 :1045
gの2−メトキシエタノール(Mr =76.1)、19
4gのパラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒドに基づ
きMr =30.03)および16gのp−トルエンスル
ホン酸(Mr =172.2)を、90℃で2時間反応さ
せる。次いで、反応の水を蒸留により除去する。反応混
合物を減圧下(約20ミリバール)で蒸留し、約99%
の純度のビス(2−メトキシエトキシ)メタン758g
(Mr =164.21)を得る、収率:理論値の67
%。残余(33%)は、殆ど完全に析出物(これは再循
環できる)から成り、その結果97%を超える全収率を
得る。
【0060】次の内容が見出される;すなわち極めて低
量の毒性のビスクロロメチルエーテルが、全体のプロセ
スにおいて形成されそして高純度の生成物が得られる。
合成的に有用な2−メトキシエチル クロリドが副生物
として得られる。比較例A :(米国特許4568700に記載の手順に類
似した手順;また、E.J.コリー等、Tetrahedron Le
tt. 11, 809-812 (1976)) 撹拌しながら、72gの塩化水素を152gの2−メト
キシエタノールと66gのパラホルムアルデヒドに、2
2℃で2時間にわたって添加する。反応混合物の組成を
混合物のアリコート中で測定する。正味の結果は次の通
りである:(水および水溶性物質は除外する): 生成化合物 量 1−クロロメトキシ−2−メトキシエタン(生成物) 211.7g ビス(2−メトキシエトキシ)メタン 32.8g 2−メトキシエタノール 7.5g ビス(クロロメチル)エーテル 12.6g 反応混合物を、900mlのペンタンで希釈し次いで10
0gの硫酸マグネシウムで乾燥する。混合物を減圧下
(約20ミリバール)で蒸留し、約95%の純度の1−
クロロメトキシ−2−メトキシエタンを得る;収率:理
論値の80%。比較例B(ジメチルホルムアミドなし) :200gのビ
ス(2−メトキシエトキシ)メタン(1.218モル;
r =164.21)を約45℃に加温する。撹拌しな
がら、147.8gの塩化チオニル(1.242モル;
r =118.97)を2時間にわたって滴下する。撹
拌を85℃で2時間継続する。反応の過程において、全
部で13gの二酸化イオウが発生する。反応混合物の組
成を混合物のアリコート中で測定する。正味の結果は次
の通りである: 生成化合物 量 1−クロロメトキシ−2−メトキシエタン (生成物;Mr =124.57) 121g 2−メトキシエチルクロリド 17g ビス(2−メトキシエトキシ)メタン 7g 種々の副生物 180g ビス(クロロメチル)エーテル(毒性の副生物) 130mg 蒸留による反応混合物の分離は、非常な困難さをもって
のみ行うことができる。減圧下(約20ミリバール)で
の蒸留により、165mgの高純度の1−クロロメトキシ
−2−メトキシエタン(64%の純度)を得る;収率:
70%。例31,3−ジクロロ−2−クロロメトキシプロパン
の製造 500gの1,3−ジクロロプロパノール(Mr =12
8.9)、64gのパラホルムアルデヒド(Mr =3
0.03)および4.8gのp−トルエンスルホン酸
(Mr =172.2)を90℃で2時間反応させる。次
いで、反応の水を反応混合物から蒸留する。未反応の
1,3−ジクロロプロパノールを減圧下(約20ミリバ
ール)蒸留により除去する(出発物質は再使用できる−
蒸留後に得られた残留反応混合物中の約1又はそれ以下
の%の1,3−ジクロロプロパノールはバッチ中に留ま
ることができそしてその後の反応に対し好ましい影響を
有する)反応混合物を60℃に冷却し次いで4.8gの
ジメチルホルムアミド(Mr =73.10)で処理す
る。
【0061】撹拌しながら、177gの塩化チオニル
(Mr =118.978)を2時間にわたって滴下す
る。反応混合物を110℃で3時間撹拌する。反応の過
程において、合計76gの二酸化イオウが発生する。反
応混合物の組成を、混合物のアリコート中で測定する。
正味の結果は次の如くである。 生成化合物 量 1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシプロパン(生成物) 209g 1,2,3−トリクロロプロパン (副生物、Mr =147.43) 173.8g ビス〔(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシ〕−メタン (析出物) 6.4g ビス(クロロメチル)エーテル 3mg 反応混合物を減圧下(約10ミリバール)で蒸留し、約
99%の純度の1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシ
プロパン(Mr =177.46)182gを得る。比較例(ジメチルホルムアミドなし) :500gの1,
3−ジクロロプロパノール(Mr =128.9)、64
gのパラホルムアルデヒド(Mr =30.03)および
4.8gのp−トルエンスルホン酸(Mr =172.
2)を、90℃で2時間反応させる。次いで反応の水を
反応混合物から蒸留する。未反応の1,3−ジクロロプ
ロパノールを減圧下(約20ミリバール)で蒸留により
除去する。反応混合物を60℃に冷却する。
【0062】撹拌しながら、177gの塩化チオニル
(Mr =118.978)を2時間にわたって滴下し次
いで反応混合物を110℃で3時間撹拌する。反応の過
程において、合計3gの二酸化イオウが発生する。反応
混合物の組成を混合物のアリコート中で測定する。正味
の結果は次の如くである: 生成化合物 量 1,3−ジクロロ−2−クロロメトキシプロパン(生成物) 187g ビス〔(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシ〕−メタン (析出物) 24g 更に副生物 240g ビス(クロロメチル)エーテル 3mg 蒸留により反応混合物の分離は、極めて困難さをもって
のみ行うことができる。減圧下(約10ミリバール)で
の蒸留により、高度に不純な1−クロロメトキシ−2−
メトキシエタン(76%の純度)を得る。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式I: 【化1】 (式中、Rはモノ置換もしくはジ置換低級アルキルであ
    り、置換基はハロゲンおよび低級アルコキシから選ばれ
    る、但し、該置換基は式Iの分子の残余に基Rを結合せ
    しめる低級アルキル基Rの炭素原子に存在しない;R1
    は水素、低級アルキル、フェニル又はフェニル−低級ア
    ルキルであり;そしてXはクロロ又はブロモである)で
    表わされる化合物の製造方法であって、次式II 【化2】 (式中、RおよびR1 は先に定義した意味である)で表
    わされるアセタールを、R2 −X(式中、R2 は水素又
    はX−SOであり、後に言及する場合において、反応混
    合物は触媒的に有効な量の(一種又は複数の)N,N−
    ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミドを含有しな
    ければならずそして式中Xは式Iの化合物に関して定義
    した意味と同じである)で表わされる少なくとも1種の
    化合物と反応させることを含んでなる、前記方法。
  2. 【請求項2】 式I(式中、Rはハロゲン又はC1 −C
    4 アルコキシによりモノ置換もしくはジ置換されている
    2以上の炭素原子の低級アルキルである、但し、該置換
    基は式Iの分子の残余に基Rを結合せしめる低級アルキ
    ル基の炭素原子上に存在しない;R1 は水素であり;そ
    してXはクロロ又はブロモである)の化合物を製造する
    ため、適当に置換された出発物質を用いることを含んで
    なる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式I(式中、Rは1,3−ジハロ−2−
    低級アルキル、又は2−(C1 −C4 アルコキシ)エチ
    ルであり;R1 はハロゲンであり;そしてXはクロロ又
    はブロモである)の化合物を製造するため、適当に置換
    された出発物質を用いることを含んでなる、請求項1記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 式Iの1,3−ジクロロ−2−クロロメ
    トキシプロパンの製造のため、適当に置換された出発物
    質を用いることを含んでなる、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 式Iの1−クロロメトキシ−2−メトキ
    シエタンの製造のため、適当に置換された出発物質を用
    いることを含んでなる、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応を、更に溶剤の不存在下、式IIの化
    合物に関し1.01〜10倍過剰の式Iの化合物を用
    い、反応を0℃〜150℃の温度範囲内で、大気圧もし
    くは過圧のもとで行うことを含んでなる、請求項3記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 式IIのアセタールの混合物を約50−7
    0℃に加熱し、気体形にある約1.05〜8倍過剰の対
    応する塩化水素又は臭化水素(R2 −X)を導入する
    か;又は1.01〜3倍過剰の塩化チオニル又は臭化チ
    オニル(R2 −Xとして)を1〜5時間にわたって添加
    し、この場合少量の塩化水素又は臭化水素を用いた予備
    処理を10〜115℃の範囲内の温度で先ず行うことが
    でき、反応を撹拌しながら更に0〜5時間進行せしめ;
    次いでしかる後得られた反応混合物を減圧下蒸留するこ
    とにより処理することを含んでなる、請求項1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 式I(式中、R,R1 およびXは請求項
    1で定義された意味と同じである)の化合物を製造する
    ため、次式 III: 【化3】 (式中、Rは式Iの化合物に対して定義された意味と同
    じである)で表わされるアルコールを、次式IV: 【化4】 (式中、R1 は式Iの化合物に対して定義された意味と
    同じである)で表わされるアルデヒド、又はその反応性
    誘導体と反応させ次式II 【化5】 (式中、RおよびR1 は前記意味を有する)で表わされ
    るアセタールとし、蒸留による反応の水の除去と式 III
    の未反応の出発物質の除去をもっぱら行うがしかし式II
    のアセタールを純粋な形で引き続き単離せず、次いでし
    かる後得られた反応混合物をX2 SO(式中、Xは式I
    の化合物に対して定義された意味と同じである)と直接
    反応させる(但し、触媒量の(一種又はそれ以上の)
    N,N−ジ−低級アルキル−低級アルカノイルアミドが
    存在しなければならない)ことを含んでなる、請求項1
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 式Iの1,3−ジクロロ−2−クロロメ
    トキシプロパンの製造であって、脂肪族又は芳香族スル
    ホン酸の存在下、溶剤の存在下又は溶剤の不存在下、高
    温下でパラホルムアルデヒドをモル過剰の1,3−ジク
    ロロプロパン−2−オールと反応させ、式IIのビス
    〔(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシ〕メタン
    を得、蒸留により反応の水を除去し、必要により減圧下
    にて未反応の1,3−ジクロロプロパン−2−オールを
    留去し、次いでN,N−ジ−低級アルキル−低級アルカ
    ノイルアミドおよび式R2 X(式中、R2 はX−SOで
    ありそしてXは請求項1で定義された意味と同じであ
    る)を、0〜150℃の温度範囲内で添加することによ
    り、得られた混合物を反応させ最終生成物(これは処理
    することにより純粋な形で得られる)を得ることを含ん
    でなる、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 式Iの1,3−ジクロロ−2−クロロ
    メトキシプロパンを製造するため、p−トルエンスルホ
    ン酸の存在下、約60〜100℃の温度範囲内で、パラ
    ホルムアルデヒドを1.5〜10倍モル過剰の1,3−
    ジクロロプロパン−2−オールと反応させ、式IIのビス
    〔(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシ〕メタン
    を得、蒸留により反応の水を除去し、必要により減圧下
    未反応の1,3−ジクロロプロパン−2−オールを留去
    し;次いで、15〜115℃の温度範囲内で、式IIのビ
    ス〔(2−クロロ−1−クロロメチル)エトキシ〕メタ
    ンに関し0.0001〜0.1倍モル過剰のN,N−ジ
    メチルホルムアミドを添加し次いで式IIの化合物に関し
    1.01〜10倍過剰の塩化チオニルを滴下し、最終生
    成物(これは蒸留により純粋な形で得られる)を得るこ
    とを含んでなる、請求項8記載の方法。
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