JPH0846116A - リードフレーム及びその製造方法 - Google Patents

リードフレーム及びその製造方法

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JPH0846116A
JPH0846116A JP17728394A JP17728394A JPH0846116A JP H0846116 A JPH0846116 A JP H0846116A JP 17728394 A JP17728394 A JP 17728394A JP 17728394 A JP17728394 A JP 17728394A JP H0846116 A JPH0846116 A JP H0846116A
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lead frame
mold resin
manufacturing
copper
roughened surface
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JP17728394A
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Inventor
Yoshio Tamura
嘉男 田村
Hiroyuki Noguchi
博之 野口
Naotake Wada
尚武 和田
Hisatoshi Ito
久敏 伊藤
Mitsuru Haruyama
満 春山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Melco Metecs Corp
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Metex Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モールド樹脂との密着性に優れたリードフレ
ーム及びその製造方法を提供する。 【構成】 リードフレーム1の少なくともモールド樹脂
で封止される部分の表面の一部に、粗面化処理を施した
粗面化処理面9を備える。この粗面化処理9は、塩酸と
塩化第二鉄の混合溶液等を用いた化学エッチングにより
行われるか、あるいは硝酸塩ベースの電解液を用いて電
圧10V以上50V以下、陽極電流密度40A/dm2
以上200A/dm2以下の処理条件で電解エッチング
により行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置のパッケー
ジに用いられるリードフレーム、特に樹脂封止パッケー
ジの信頼性を向上させうるリードフレーム及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路等の半導体装置のパッケージの
多くは樹脂封止パッケージであり、このようなパッケー
ジには金属製のリードフレームが用いられているが、特
に銅又は銅合金からなるリードフレームが多用されてい
る。
【0003】図7は従来の銅系リードフレームを示す平
面図である。この図において、符号1は銅又は銅合金か
らなるリードフレーム(以下銅系リードフレームと称す
る)で、このリードフレーム1は、図示しない半導体チ
ップを搭載するための略矩形のダイパッド2を有し、こ
のダイパッド2の周囲には、複数のインナーリード3が
配置されている。各インナーリード3の内端は、ダイパ
ッド2上に搭載される半導体チップの電極と電気的な接
続を取るため、ダイパッド2の周縁部近傍に配置され
る。ダイパッド2の四隅には、4本の吊りリード4の内
端が接続されており、これら吊りリード4はそこから外
側に延びて、外端においてタイバー6に一体的に接続さ
れており、このようにしてダイパッド2は吊りリード4
を介してタイバー6に支持される。また、タイバー6の
内周側には、インナーリード3の外端が一体的に接続さ
れると共に、その外周側には、各インナーリード3に対
応して設けられたアウターリード5が一体的に接続さ
れ、これらアウターリード5を介して外部との電気的、
物理的接続が取られる。
【0004】また、ダイパッド2の全面、インナーリー
ド3の先端部(内端部)及び吊りリード4の先端部(内
端部)には、銀メッキが施されて銀メッキ部11が形成
されている。銀メッキ部11の下には、通常下地金属と
して銅(Cu)あるいはニッケル(Ni)あるいはそれ
らの合金等からなる下地メッキ層が銅又は銅合金のよう
な銅系金属材料からなる母材上に形成されている。
【0005】このような従来の銅系リードフレームの製
造方法は、先ず銅又は銅合金のような銅系金属材料の板
材を、順次抜き型を用いてプレス打ち抜きするか、若し
くは銅系金属材料の板材表面に転写露光法等によりレジ
ストをパターニングして、レジストで覆われていない部
分をエッチングで除去することによりリードフレーム1
の形状が形成される。その後、ダイパッド2の全面及び
インナーリード3の先端部及び吊りリード4の先端部に
銀メッキを施して銀メッキ部11を形成する。このメッ
キ工程は、銀メッキ部11となる部分を除いて、リード
フレーム1全体を遮蔽体により厳密に遮蔽してから銅あ
るいはニッケル等により下地メッキを行った後に銀メッ
キを施すか、若しくはリードフレーム1全面に銅あるい
はニッケル等により下地メッキを施した後、銀メッキ部
11となる部分以外の部分を遮蔽体で厳密に遮蔽してか
ら全体に銀メッキを施し、その後、遮蔽体を外して不要
部分(銀メッキ部11以外の部分)の下地メッキ層を剥
離させる等の方法、すなわち下地メッキ層の露出部分を
残さない方法が一般的であるが、必要に応じて下地メッ
キ層8の露出部分を残す場合もある。
【0006】このようにして製造されたリードフレーム
1は、ダイパッド2の上に接着剤や半田を用いて半導体
チップ(図示せず)を接着し、半導体チップの各電極と
インナーリード3の銀メッキ部11とをボンディングワ
イヤ(図示せず)で接続して、タイバー6で囲まれた内
側をモールド樹脂により封止する。更に、モールド樹脂
で封止されていないリードフレーム1の露出部分に半田
メッキを施し、タイバーを切断して対応するインナーリ
ード3とアウターリード5とが一体的に接続されるよう
にするとともに、封止樹脂の外側に出ているアウターリ
ード5を適当な長さで切断し、最後にアウターリード5
に曲げ加工を施してパッケージされた半導体装置を完成
させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
銅系リードフレームでは、銅系金属材料の素地表面を、
あるいは銅、ニッケル等よりなる下地メッキ層の露出部
表面を、モールド樹脂で直接封止すると、上記何れの金
属の場合にも、モールド樹脂との界面に強い結合が生じ
ずリードフレーム1とモールド樹脂との密着性が悪い。
このため、例えば、半導体装置をプリント配線基板に半
田付けするとき等に、半導体装置パッケージに熱による
膨張、収縮が加わる状況では、リードフレーム1と半導
体チップとの熱膨張係数の差による影響で、リードフレ
ーム1とモールド樹脂との接着界面にせん断力が働き、
上記界面の密着性が失われる。一方、半導体装置のパッ
ケージを長期間保存する間に、あるいは吸湿が加速され
る状況下においては、より短時間の間にモールド樹脂の
吸湿が起こるので、密着性が失われた上記界面に水分が
凝結し、再び熱が加わると、凝結した水分が気化して膨
張してパッケージにクラックが発生するという問題点が
あった。また、半導体装置パッケージにおけるリードフ
レームとモールド樹脂の接着界面には、前記熱膨張収縮
により比較的穏やかなせん断力が働く以外に、パッケー
ジ製造工程におけるタイバー6の切断時やアウターリー
ド5の曲げ加工時に衝撃的なせん断力が働く。これが上
記接着界面に剥離を齎すか、あるいは剥離を齎さないま
でも、界面の密着力を低下させる要因になるという問題
点があった。
【0008】そこで本発明は、上述した従来の問題点を
解決するためになされたもので、モールド樹脂との密着
性に優れ、耐熱衝撃性が良好であり、且つモールド樹脂
の吸湿が起こっても、パッケージにクラックが発生し難
く、短時間に大きなせん断力がリードフレームとモール
ド樹脂の界面に働くような場合においても、充分せん断
力に抗することができるリードフレーム及びその製造方
法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るリ
ードフレームは、リードフレームの少なくともモールド
樹脂で封止される部分の表面の一部に、粗面化処理を施
した粗面化処理面を設けた。請求項2の発明に係るリー
ドフレームでは、前記粗面化処理面の粗さは、JISB
O601で定義される中心線平均粗さ(Ra)で0.5
μm以上である。請求項3の発明に係るリードフレーム
の製造方法は、銅系金属のリードフレームに化学エッチ
ングにより粗面化処理を施して、粗面化処理面を形成す
る。請求項4の発明に係るリードフレームの製造方法
は、銅系金属のリードフレームに電解エッチングにより
粗面化処理を施して、粗面化処理面を形成する。請求項
5の発明に係るリードフレームの製造方法では、前記粗
面化処理面の粗さは、JISBO601で定義される中
心線平均粗さ(Ra)で0.5μm以上である。請求項
6の発明に係るリードフレームの製造方法は、前記化学
エッチングにおいて、塩酸と塩化第二鉄の混合溶液をエ
ッチング液として使用する。請求項7の発明に係るリー
ドフレームの製造方法は、前記電解エッチングにおい
て、電圧10V以上50V以下、陽極電流密度40A/
dm2以上200A/dm2以下の処理条件で電解エッチ
ングを行う。
【0010】
【作用】請求項1の発明におけるリードフレームでは、
リードフレームの少なくともモールド樹脂で封止される
部分の表面の一部に粗面化処理面が形成され、この粗面
化処理面によりモールド樹脂とリードフレームとの密着
性が向上される。請求項2の発明におけるリードフレー
ムでは、前記粗面化処理面の粗さを、JISBO601
で定義される中心線平均粗さ(Ra)で0.5μm以上
にしたので、モールド樹脂とリードフレームとの密着性
が一層向上する。請求項3の発明におけるリードフレー
ムの製造方法は、銅系金属のリードフレームに化学エッ
チングにより粗面化処理を施したので、モールド樹脂と
リードフレームとの密着性が向上する。請求項4の発明
におけるリードフレームの製造方法は、銅系金属のリー
ドフレームに電解エッチングにより粗面化処理を施した
ので、モールド樹脂とリードフレームとの密着性が向上
する。請求項5の発明におけるリードフレームの製造方
法では、前記粗面化処理面の粗さを、JISBO601
で定義される中心線平均粗さ(Ra)で0.5μm以上
にしたので、モールド樹脂とリードフレームとの密着性
が一層向上する。請求項6の発明におけるリードフレー
ムの製造方法は、前記化学エッチングにおいて、塩酸と
塩化第二鉄の混合溶液をエッチング液として使用するの
で、粗面化処理の際のエッチング効率が高く、比較的短
時間で所望の表面粗さが得られる。請求項7の発明にお
けるリードフレームの製造方法は、前記電解エッチング
において、電圧10V以上50V以下、陽極電流密度4
0A/dm2以上200A/dm2以下の処理条件で電解
エッチングを行ので、効率のよいエッチングが可能とな
り、比較的短時間で所望の表面粗さが得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例につき添付図面を参照
して説明する。図1はこの発明のリードフレームの一実
施例を示すリードフレームの平面図、図2は図1のA−
A線断面図、図3はリードフレームとモールド樹脂の界
面を模式的に示す断面図で、(a)及び(b)は化学エ
ッチング法及び電解エッチング法を用いた場合の界面の
中心線平均粗さをそれぞれ表している。これらの図にお
いて、従来例を表す図7と同一部分又は相当部分は同一
の符号で表されており、また図3の(a)及び(b)に
おいて、図2と同一部分又は相当部分は同一の符号で表
されている。
【0012】図2において、符号7は銅系金属(銅又は
銅合金)からなるリードフレーム1の母材であり、半導
体チップを搭載する側の母材7の表面には、ニッケルよ
りなる下地メッキ層8を介して銀メッキ部11が形成さ
れている。図1乃至図3において、符号9はダイパッド
部2の銀メッキ部11以外の部分の表面粗さを調整した
部分であり、この部分のJISB0601で定義されて
いる中心線平均粗さは、0.5μm以上となっている。
符号10はモールド樹脂である。
【0013】上記リードフレーム1のダイパッド2の上
に、図示しない半導体チップを接着剤あるいは半田等を
用いて接着し、半導体チップの各電極とインナーリード
3の銀メッキ部11とをボンディングワイヤで接続して
から、タイバー6で囲まれた内側をモールド樹脂10で
封止する。更に、モールド樹脂10で封止されていない
リードフレーム1の露出部分に半田メッキを施し、それ
からタイバー6を切断して対応するインナーリード3と
アウターリード5とを一体的に接続させ、最後に、アウ
ターリード5に曲げ加工を施して半導体装置のパッケー
ジを完成する。
【0014】上述のように構成された半導体装置のパッ
ケージ1は、ダイパッド部2の銀メッキ部11以外の表
面の粗さを調整しているため、モールド樹脂10の密着
性が強化される。このため、長期保存中に、モールド樹
脂10の吸湿が加速される状況下で使用しても、あるい
は熱衝撃等を受けても、パッケージにクラックが発生し
にくく、リードフレーム1とモールド樹脂10との界面
に衝撃的なせん断力が働いても、上記界面での剥離やモ
ールド樹脂10との密着性の劣化が生じにくい。
【0015】次に、上記リードフレームの製造方法につ
いて説明する。以下の各実施例中、%は重量%を表す。
【0016】実施例1.上記リードフレーム1を得るた
めの製造方法の一実施例として、ニッケル(Ni);1
5%、リン(P);0.1%、シリコン(Si);0.
18%、亜鉛(Zn);1.5%、残部が銅(Cu)か
らなる時効硬化処理により製造した銅合金の板材を用い
て、通常のエッチング法により図1に示すようなリード
フレーム1の形状を形成した。そして、ダイパッド2の
表面及びインナーリード3の表、裏面を合成ゴム系フォ
トレジストで被覆し、下記の条件で化学エッチング法に
よって表面粗さを調整し、中心線平均粗さで0.5μm
以上の粗面化処理面9を形成した。
【0017】 そして、粗さ調整した粗面化処理面9のうち、ダイパッ
ド2の裏面のみをシリコーンゴムからなる保護体で被覆
し、表面にニッケル(Ni)及び銀(Ag)を順次電気
メッキしてニッケル下地メッキ層と銀メッキ層とを形成
した。
【0018】実施例2.リードフレーム1の母材7とし
て、スズ(Sn);2.0%、ニッケル(Ni);0.
2%,残部が銅(Cu)からなる銅合金の板材を用いた
ことと、下記の条件により電解エッチングを行ったこと
以外は、上記実施例1と同じ方法でリードフレーム1の
形状並びに中心線平均粗さで0.5μm以上の粗面化処
理面9を形成した。
【0019】 処理条件2 エッチング液 ; 燐酸 100ml/l 硫酸 10ml/l 重クロム酸カリウム 15ml/l 電圧 ; 20V 陽極電流密度 ; 94A/dm2 温度 ; 40°C そして、上記実施例1と同様に、ニッケル(Ni)下地
メッキと銀(Au)メッキとを電気メッキにより施し
た。このようにして製造した実施例1及び2のリードフ
レーム1に対して、ダイパッド2上にシリコン(Si)
の半導体チップをダイボンディングし、チップの電極と
インナーリード3の銀(Au)メッキ部11とを金線等
のボンディングワイヤで結線して、エポキシ樹脂とシリ
カフィラーとからなるモールド樹脂10を加圧、注入し
て封止した。次に、タイバー6の一部等のリードフレー
ム1の不要部分を切断除去し、最後にアウターリード5
の曲げ加工を行ってパッケージを完成した。
【0020】上記のようにして形成したパッケージに対
して、タイバー6及びインナーリード3を含む断面が現
れるように研磨を行った。すなわち、先ず、エミリー紙
(紙やすり)を用いて、目の荒いものから細かいものへ
と順次変化させて(#80、#240、#600、#8
00、#1000)研磨を行った後、粒径0.3μmの
アルミナ研磨材を用いてバフ研磨し、次いで粒径2.0
μmのアルミナ研磨材を用いて仕上げバフ研磨を行っ
た。このようにして生成されたパッケージ断面を金属顕
微鏡で観察した処、リードフレーム1とモールド樹脂1
0との界面の剥離は見られなかった。
【0021】また、このようにして形成された実施例
1、2のリードフレーム1の表面構造を走査型顕微鏡で
観察して調べた。図4の(a)は実施例1による銅の化
学エッチングにおけるリードフレーム1の走査型顕微鏡
写真(倍率:1600倍)であり、数μmから十数μm
の粒子により空隙が形成されている構造であることが確
かめられる。また、図5はこの表面粗さチャート及び測
定値を表しており、この図から中心線平均粗さが3.2
7μmであることが確かめられる。図4の(b)は実施
例2による銅の電解エッチングにおけるリードフレーム
1の走査型顕微鏡写真(倍率:400倍)であり、この
図から、数μmから数十μmの直径の穴を有する構造で
あることが確かめられる。また、図6はこの表面粗さチ
ャート及び測定値を表しており、この図から中心線平均
粗さが0.68μmであることが確かめられる。
【0022】次に上記実施例1、2の外に、実施例1の
化学エッチングの処理条件のみを変更した実施例(3、
4、5)、及び実施例2の電解エッチングの処理条件の
みを変更した実施例6、7を作成し、さらに比較用とし
て、未処理のもののモールド樹脂に対する密着性を調べ
るために、市販のエポキシ樹脂(スリーボンド2060
シリーズで高耐湿タイプ)を、実施例1、2と同様の素
材からなり粗面化処理を施していないリードフレームの
表面に塗布した後、硬化させて作成した比較例1及び比
較例2、3を作成し、これらについて引っ張り試験を行
って樹脂接着界面のせん断力を調べた。但し、形状によ
るせん断力の変化を排除するために、試料の寸法を長さ
70mm、幅15mmの短冊片に揃えて試験を行った。
この引っ張り試験の結果を表1に示す。表1に示すよう
に、この発明の実施例は、比較例に比べて極めて大きな
せん断力に対抗する密着力を有することが確認できた。
【0023】
【表1】
【0024】ところで、上記各実施例において説明した
エッチング処理面を形成するための条件は、必ずしもそ
れぞれ上記表1記載のように行う必要はなく、銅系金属
のエッチング反応性、製造コスト等の観点から本発明の
範囲内で適宜変更してもよい。すなわち、電解エッチン
グの場合には、JISBO601で定義される中心線平
均粗さ(Ra)が0.5μm以上の粗面を得るために
は、電圧を10V以上50V以下の範囲で、また陽極電
流密度を40A/dm2以上200A/dm2以下の範囲
でエッチングを行うことが好ましい。また、母材として
は、一般に半導体装置用リードフレーム材料として用い
られる銅又は銅合金であれば、上記方法を適用すること
により、中心線平均粗さ(Ra)で0.5μm以上の粗
面化処理面を形成することが可能である。
【0025】
【発明の効果】以上のように、請求項1のリードフレー
ムによれば、リードフレームの少なくともモールド樹脂
で封止される部分の表面の一部に、粗面化処理を施した
粗面化処理面を備えるので、粗面化処理面の凹凸部にモ
ールド樹脂が充填、保持されてリードフレームとモール
ド樹脂との間の接着力が強固になり、熱衝撃や吸湿が起
こってもモールド樹脂がリードフレームから剥離するこ
とはなく、モールド樹脂パッケージにクラックが発生す
るのを効果的に防止できる上、リードフレームとモール
ド樹脂の界面に衝撃的なせん断力が働いても、充分な対
抗力を発揮してリードフレームとモールド樹脂との密着
性を確保することができる効果がある。請求項2のリー
ドフレームによれば、前記粗面化処理面の粗さを、JI
SBO601で定義される中心線平均粗さ(Ra)で
0.5μm以上にしたので、粗面化処理面とモールド樹
脂との接着力が一層強化されてモールド樹脂とリードフ
レームとの密着性が一層向上する。
【0026】請求項3のリードフレームの製造方法によ
れば、銅系金属のリードフレームに化学エッチングによ
り粗面化処理を施したので、粗面化処理面の凹凸部にモ
ールド樹脂が充填、保持されてリードフレームとモール
ド樹脂との間の接着力が強固になり、熱衝撃や吸湿が起
こってもモールド樹脂がリードフレームから剥離するこ
とはなく、モールド樹脂パッケージにクラックが発生す
るのを効果的に防止できる上、リードフレームとモール
ド樹脂の界面に衝撃的なせん断力が働いても、充分な対
抗力を発揮してリードフレームとモールド樹脂との密着
性を確保することができる。
【0027】請求項4のリードフレームの製造方法によ
れば、銅系金属のリードフレームに電解エッチングによ
り粗面化処理を施したので、粗面化処理面の凹凸部にモ
ールド樹脂が充填、保持されてリードフレームとモール
ド樹脂との間の接着力が強固になり、熱衝撃や吸湿が起
こってもモールド樹脂がリードフレームから剥離するこ
とはなく、モールド樹脂パッケージにクラックが発生す
るのを効果的に防止できる上、リードフレームとモール
ド樹脂の界面に衝撃的なせん断力が働いても、充分な対
抗力を発揮してリードフレームとモールド樹脂との密着
性を確保することができる。
【0028】請求項5のリードフレームの製造方法によ
れば、前記粗面化処理面の粗さを、JISBO601で
定義される中心線平均粗さ(Ra)で0.5μm以上に
したので、モールド樹脂とリードフレームとの密着性が
一層向上する。請求項6のリードフレームの製造方法に
よれば、前記化学エッチングにおいて、塩酸と塩化第二
鉄の混合溶液をエッチング液として使用するので、粗面
化処理の際のエッチング効率が高く、比較的短時間で所
望の表面粗さが得られる。請求項7のリードフレームの
製造方法によれば、前記電解エッチングにおいて、電圧
10V以上50V以下、陽極電流密度40A/dm2
上200A/dm2以下の処理条件で電解エッチングを
行ので、効率のよいエッチングが可能となり、比較的短
時間で所望の表面粗さが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるリードフレームの平面図であ
る。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 (a)は化学エッチング法を用いた場合のリ
ードフレームとモールド樹脂の界面を模式的に示す断面
図、(b)は電解エッチングを用いた場合のリードフレ
ームとモールド樹脂の界面を模式的に示す断面図であ
る。
【図4】 (a)は本発明のリードフレームの製造方法
の第1実施例(実施例1)による銅の化学エッチングに
より形成された粗面化処理面の走査型顕微鏡写真、
(b)は本発明のリードフレームの製造方法の第2実施
例(実施例2)による銅の電解エッチングにより形成さ
れた粗面化処理面の走査型顕微鏡写真である。
【図5】 本発明のリードフレームの製造方法の第1実
施例(実施例1)により得られた粗面化処理面の表面粗
さチャート及び粗さ測定結果を示すグラフである。
【図6】 本発明のリードフレームの製造方法の第2実
施例(実施例2)により得られた粗面化処理面の表面粗
さチャート及び粗さ測定結果を示すグラフである。
【図7】 従来のリードフレームの平面図である。
【符号の説明】
1 リードフレーム、9 粗面化処理面。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/56 H 23/28 A 6921−4E H05K 3/38 7511−4E (72)発明者 和田 尚武 相模原市宮下一丁目1番57号 三菱電機メ テックス株式会社相模工場内 (72)発明者 伊藤 久敏 相模原市宮下一丁目1番57号 三菱電機メ テックス株式会社相模工場内 (72)発明者 春山 満 相模原市宮下一丁目1番57号 三菱電機メ テックス株式会社相模工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の樹脂封止型パッケージに用
    いられる銅系金属のリードフレームにおいて、該リード
    フレームの少なくともモールド樹脂で封止される部分の
    表面の一部に、粗面化処理を施した粗面化処理面を備え
    ることを特徴とするリードフレーム。
  2. 【請求項2】 前記粗面化処理面の粗さは、JISBO
    601で定義される中心線平均粗さ(Ra)で0.5μ
    m以上であることを特徴とする請求項1記載のリードフ
    レーム。
  3. 【請求項3】 半導体装置の樹脂封止型パッケージに用
    いられる銅系金属のリードフレームの製造方法におい
    て、該リードフレームの少なくともモールド樹脂で封止
    される部分の表面の一部に、化学エッチングにより粗面
    化処理を施して、粗面化処理面を形成することを特徴と
    するリードフレームの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体装置の樹脂封止型パッケージに用
    いられる銅系金属のリードフレームの製造方法におい
    て、該リードフレームの少なくともモールド樹脂で封止
    される部分の表面の一部に、電解エッチングにより粗面
    化処理を施して、粗面化処理面を形成することを特徴と
    するリードフレームの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記粗面化処理面の粗さは、JISBO
    601で定義される中心線平均粗さ(Ra)で0.5μ
    m以上であることを特徴とする請求項3又は請求項4記
    載のリードフレームの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記化学エッチングにおいて、塩酸と塩
    化第二鉄の混合溶液をエッチング液として使用すること
    を特徴とする請求項3記載のリードフレームの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記電解エッチングにおいて、電圧10
    V以上50V以下、陽極電流密度40A/dm2以上2
    00A/dm2以下の処理条件で電解エッチングを行う
    ことを特徴とする請求項4記載のリードフレームの製造
    方法。
JP17728394A 1994-07-28 1994-07-28 リードフレーム及びその製造方法 Pending JPH0846116A (ja)

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