JPH0846065A - Mos型半導体装置 - Google Patents

Mos型半導体装置

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JPH0846065A
JPH0846065A JP17551894A JP17551894A JPH0846065A JP H0846065 A JPH0846065 A JP H0846065A JP 17551894 A JP17551894 A JP 17551894A JP 17551894 A JP17551894 A JP 17551894A JP H0846065 A JPH0846065 A JP H0846065A
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JP
Japan
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insulating film
electric field
substrate
conduction band
gate
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Application number
JP17551894A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Endo
哲郎 遠藤
Fujio Masuoka
富士雄 舛岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネル絶縁膜の高信頼化とデータ書き替え
の高速化をはかり得るフラッシュEEPROMを提供す
ることにある。 【構成】 p型シリコン基板10上にトンネル酸化膜5
0を介して浮遊ゲート60を形成し、この浮遊ゲート6
0上にゲート酸化膜70を介して制御ゲート80を形成
したフラッシュEEPROMにおいて、トンネル酸化膜
50を、シリコン酸化膜51/N原子添加のシリコン酸
化膜52/シリコン酸化膜51で形成することによっ
て、基板10と制御ゲート80との間に電圧を印加した
時、基板10及び浮遊ゲート60のうちの電圧の低い側
のトンネル酸化膜50の伝導帯の電界が大きく、且つ基
板10及び浮遊ゲート60のうちの電圧の高い側のトン
ネル酸化膜50の伝導帯の電界が小さくなるようにした
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOS型半導体装置に
係わり、特に基板と電極層又は2つの電極層間に挟まれ
る絶縁膜の改良をはかったMOS型半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、MOS型半導体装置の一つとし
て、電気的書き替え動作を可能としたフラッシュEEP
ROMがある。この装置は、半導体基板上にトンネル酸
化膜と呼ばれる第1の絶縁膜を形成した後に、その上に
電荷蓄積層となる浮遊ゲートを形成し、更にその上に第
2の絶縁膜及び制御ゲートを積層形成した構造になって
いる。EEPROMの動作は、半導体基板と制御ゲート
間に電圧を印加し、トンネル酸化膜中を電荷を通過させ
ることによって、電荷蓄積層である浮遊ゲート内に電子
若しくは正孔を蓄積することによって、“1”,“0”
のデータ書き換えを行っている。
【0003】以下に、浮遊ゲート内に電子を注入する場
合を例に取って、従来技術を説明する。半導体基板に0
Vを印加し、制御ゲートに例えば20Vを印加する。す
ると、半導体基板と浮遊ゲート間の容量と浮遊ゲート間
の容量カップリングにより、浮遊ゲートの電位が上が
り、半導体基板上と浮遊ゲート電極間のトンネル酸化膜
に強い電界が印加されることとなり、半導体基板上から
浮遊ゲートへ電子がトンネル酸化膜中をトンネル現象に
より注入される。
【0004】ここで、半導体基板の伝導帯からトンネル
酸化膜の伝導帯へトンネルした電子は、トンネル酸化膜
中をドリフト現象により伝導していく。このとき、伝導
していく電子は、電界により加速され高いエネルギーを
得る。このホット電子により、酸化膜中でインパクトイ
オン化により電子・正孔対が生成されたり、また浮遊ゲ
ート中に注入されたとき、浮遊ゲート中でインパクトイ
オン化により電子・正孔対が生成されたりする。このた
め、酸化膜中に電子や正孔が捕獲され、トンネル酸化膜
が劣化し、引いては絶縁破壊を起こす問題があった。
【0005】また、上記の電子・正孔対の発生を抑える
ために、トンネル酸化膜中の平均電界を低く抑えると、
電荷蓄積層である浮遊ゲートへの電子の注入効率が劣化
し、所望のデータ書換スピードが得られないという問題
があった。
【0006】なお、上記の問題はフラッシュEEPRO
Mに限らず通常のMOS型半導体装置においても同様に
言えることである。具体的には、MOSトランジスタに
おいては、ゲート電圧を高くするとゲート絶縁膜の絶縁
破壊を招く恐れがあり、ゲート電圧を低くすると動作速
度の低下を招く問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のM
OS型半導体装置においては、ゲート絶縁膜の信頼性と
動作速度の高速化が両立しない問題があり、特にフラッ
シュEEPROMにおいては、トンネル絶縁膜の信頼性
と高速にデータ書き換えを行うこととが両立しないとい
う問題点があった。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、ゲート絶縁膜の高信頼
化と動作速度の高速化、特にフラッシュEEPROMに
おけるトンネル絶縁膜の高信頼化とデータ書き替えの高
速化をはかり得るMOS型半導体装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を採用している。即ち、本
発明(請求項1)は、半導体基板上に絶縁膜を介してゲ
ート電極を積層したMOS型半導体装置において、基板
と電極との間に電圧を印加した時、基板及び電極のうち
の電圧の低い側の絶縁膜の伝導帯の電界が大きく、且つ
基板及び電極のうちの電圧の高い側の絶縁膜の伝導帯の
電界が小さくなるように、絶縁膜を形成したことを特徴
とする。
【0010】また、本発明(請求項2)は、半導体基板
上に第1の絶縁膜を介して電荷蓄積層を形成し、この電
荷蓄積層上に第2の絶縁膜を介して制御ゲートを形成し
たMOS型半導体装置(不揮発性半導体記憶装置)にお
いて、基板と制御ゲートとの間に電圧を印加した時、基
板及び電荷積層のうちの電圧の低い側の第1の絶縁膜の
伝導帯の電界が大きく、且つ基板及び電荷積層のうちの
電圧の高い側の第1の絶縁膜の伝導帯の電界が小さくな
るように、第1の絶縁膜を形成したことを特徴とする。
【0011】また、本発明(請求項3)は、半導体基板
上に第1の絶縁膜を介して電荷蓄積層を形成し、この電
荷蓄積層上に第2の絶縁膜を介して制御ゲートを形成し
たMOS型半導体装置において、基板と制御ゲートとの
間に電圧を印加した時、制御ゲート及び電荷蓄積層のう
ちの電圧の低い側の第2の絶縁膜の伝導帯の電界が大き
く、且つ制御ゲート及び電荷蓄積層のうちの電圧の高い
側の第2の絶縁膜の伝導帯の電界が小さくなるように、
第2の絶縁膜を形成したことを特徴とする。
【0012】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。 (1) 上記の電界を形成するための絶縁膜(絶縁膜,第1
の絶縁膜,又は第2の絶縁膜)の伝導帯の電界の折れ曲
がり点でのポテンシャルが、該絶縁膜を挟む2つの層
(基板とゲート電極,基板と電荷蓄積層,又は制御ゲー
トと電荷蓄積層)のうちの電圧の低い方の伝導帯のポテ
ンシャルよりも低いこと。 (2) 上記の電界を形成するための絶縁膜(絶縁膜,第1
の絶縁膜,又は第2の絶縁膜)の伝導帯の電界の折れ曲
がり点が、該絶縁膜を挟む2つの層(基板とゲート電
極,基板と電荷蓄積層,又は制御ゲートと電荷蓄積層)
のうちの電圧の低い方と該絶縁膜との界面から約4nm
以下であること。 (3) 上記の電界を形成するための絶縁膜(絶縁膜,第1
の絶縁膜,又は第2の絶縁膜)としてシリコン酸化膜を
用い、この酸化膜の中間層部分にNの1〜2原子層を形
成すること。 (4) 上記の電界を形成するための絶縁膜(絶縁膜,第1
の絶縁膜,又は第2の絶縁膜)絶縁膜として、シリコン
酸化膜,シリコン窒化膜,シリコン酸化膜の3層構造を
用いること。但し、シリコン窒化膜はシリコン酸化膜に
比して十分に薄いこと。
【0013】また、本発明(請求項6)は、半導体基板
上に絶縁膜を介してゲート電極を積層したMOS型半導
体装置において、半導体基板と絶縁膜界面及びゲート電
極と絶縁膜界面において、絶縁膜の伝導帯のポテンシャ
ルが段階的に半導体基板及びゲート電極の伝導帯のポテ
ンシャルまで下がっているような絶縁膜構造を持つこと
を特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、電圧の高い側の絶縁膜の伝導
帯の電界が小さくなり、電圧の低い側の絶縁膜の伝導帯
の電界が大きくなるようにしているので、同じゲート印
加電圧であってもインパクトイオン化による電子・正孔
対の生成を少なくすることができる。これにより、ゲー
ト絶縁膜の高信頼化と動作速度の高速化の両立をはかる
ことが可能となる。
【0015】また、フラッシュEEPROMのような記
憶装置とした場合、電圧の高い側の絶縁膜の伝導帯の電
界が小さくなるようにしているので、トンネルした電子
を加速する電界が緩和され、これにより絶縁膜中への電
子や正孔の捕獲が抑制され、引いては絶縁膜の劣化が抑
制される。一方、電圧の低い側の絶縁膜の伝導帯の電界
が大きくなるようにしているので、電子が絶縁膜中をト
ンネルする領域の電界は強くなっているので、浮遊ゲー
トへの電子の注入効率は劣化せず、所望のデータ書き換
えスピードが得られる。つまり、トンネル絶縁膜の高信
頼化とデータ書き替えの高速化をはかることが可能とな
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。 (実施例1)図1は本発明の第1の実施例に係わるMO
Sトランジスタを説明するためのもので、(a)は素子
構造を示す断面図、(b)はバンド図である。
【0017】図1(a)に示すように、p型シリコン基
板10上にゲート絶縁膜30を介して多結晶シリコンか
らなるゲート電極40が形成されている。ゲート電極4
0の両側に位置する基板10の表面には、n+ 層21と
- 層22からなるLDD構造のソース・ドレイン拡散
層20が形成されている。
【0018】ゲート絶縁膜30は、CVDプロセス法に
より基板10上に5nmのシリコン酸化膜31を堆積さ
せ、この酸化膜表面をNH3 若しくはN2 O等のN元素
を含むガス中に高い温度雰囲気で晒し、さらにこの上
に、CVDプロセス法により5nmのシリコン酸化膜3
1を堆積させることにより形成した。N元素により変質
した中間層32は1nm程度と極めて薄く1〜2原子層
である。なお、シリコン酸化膜31は必ずしもCVD法
に限らず、通常の熱シリコン酸化膜形成法によって形成
してもかまわない。
【0019】このようにしてMOS型トランジスタのゲ
ート絶縁膜30を形成することによって、ゲート絶縁膜
30中に正電荷のトラップ領域が形成される。この理由
により、図1(b)のバンド図に示すように、基板10
とゲート電極40間に電圧を印加した時、基板10及び
ゲート電極40のうちの電圧の低い側の絶縁膜30の伝
導帯の電界が大きく、逆に基板10及びゲート電極40
のうちの電圧の高い側の絶縁膜30の伝導帯の電界が小
さくなるように、絶縁膜30を形成することができる。
【0020】従って本実施例によれば、同じゲート印加
電圧であってもインパクトイオン化による電子・正孔対
の生成を少なくすることができ、ゲート絶縁膜30の高
信頼化と動作速度の高速化の両立をはかることができ
る。
【0021】特に、図2(a)のバンド図に示すよう
に、絶縁膜30の伝導帯の電界の折れ曲がり点でのポテ
ンシャルが、基板10及びゲート電極40のうちの電圧
の低い方の伝導帯のポテンシャルよりも低くなるよう
に、絶縁膜30を形成するとよい。このようにすること
により、シリコン基板10若しくはゲート電極40の伝
導帯上の電子が、シリコン酸化膜31中の電界が大きい
領域にトンネル現象により注入されるため、一定のトン
ネル電流を流すのに、ゲート電極40とシリコン基板1
0間に印加する電圧を小さくできる。
【0022】また、図2(b)のバンド図に示すよう
に、正電荷トラップ領域となる絶縁膜30の伝導帯の電
界の折れ曲がり点と基板10の界面との距離、若しくは
電界の折れ曲がり点とゲート電極40の界面との距離
を、電子がダイレクト・トンネリングする約4nm以下
になるように形成してもよい。 (実施例2)図3は本発明の第2の実施例に係わるフラ
ッシュEEPROMを説明するためのもので、(a)は
素子構造を示す断面図、(b)はバンド図である。な
お、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい
説明は省略する。
【0023】図3(a)に示すように、p型シリコン基
板10上にトンネル絶縁膜(第1のゲート絶縁膜)50
を介して多結晶シリコンからなる電荷蓄積層(浮遊ゲー
ト)60が形成され、その上に第2のゲート絶縁膜70
を介して多結晶シリコンからなる制御ゲート80が形成
されている。
【0024】第1のゲート絶縁膜50は、CVDプロセ
ス法により基板10上に5nmのシリコン酸化膜51を
堆積させ、この酸化膜表面をNH3 若しくはN2 O等の
N元素を含むガス中に高い温度雰囲気で晒し、さらにこ
の上に、CVDプロセス法により5nmのシリコン酸化
膜51を堆積させることにより形成した。N元素により
変質した中間層52は1nm程度と極めて薄く1〜2原
子層である。
【0025】なお、シリコン酸化膜51は必ずしもCV
D法に限らず、通常の熱シリコン酸化膜形成法によって
形成してもかまわない。また、第2のゲート絶縁膜70
は、シリコン酸化膜の単層でもよいし、シリコン酸化
膜,シリコンナイトライド膜,シリコン酸化膜の積層膜
であってもよい。さらに、第2ゲート絶縁膜70の形成
方法としては、CVDプロセスでも熱シリコン酸化膜形
成法であってもよい。
【0026】このようにしてシリコン基板10と浮遊ゲ
ート60間の第1のゲート絶縁膜50を形成することに
よって、ゲート絶縁膜50中に正電荷のトラップ領域が
形成される。この理由により、図3(b)のバンド図に
示すように、基板10及び浮遊ゲート60のうちの電圧
の低い側の第1のゲート絶縁膜50の伝導帯の電界が大
きく、逆に基板10及び浮遊ゲート60のうちの電圧の
高い側の第1のゲート絶縁膜50の伝導帯の電界が小さ
くなるように、絶縁膜50を形成することができる。
【0027】従って本実施例によれば、電圧の高い側の
第1のゲート絶縁膜50の伝導帯の電界が小さくなるよ
うにしているので、トンネルした電子を加速する電界が
緩和され、絶縁膜50中への電子や正孔の捕獲が抑制さ
れる。一方、電圧の低い側の第1の絶縁膜50の伝導帯
の電界が大きくなるようにしているので、電子が絶縁膜
50中をトンネルする領域の電界は強くなり、浮遊ゲー
ト60への電子の注入効率は劣化しない。このため、ト
ンネル絶縁膜としての第1のゲート絶縁膜50の劣化が
抑制される共に、所望のデータ書き換えスピードが得ら
れる。
【0028】特に、図4(a)のバンド図に示すよう
に、第1のゲート絶縁膜50の伝導帯の電界の折れ曲が
り点でのポテンシャルが、基板10及び浮遊ゲート60
のうちの電圧の低い方の伝導帯のポテンシャルよりも低
くなるように、絶縁膜50を形成するとよい。このよう
にすることにより、シリコン基板10若しくは浮遊ゲー
ト60の伝導帯上の電子が、シリコン酸化膜51中の電
界が大きい領域にトンネル現象により注入されるため、
一定のトンネル電流を流すのに、制御ゲート80とシリ
コン基板10間に印加する電圧を小さくできる。
【0029】また、図4(b)のバンド図に示すよう
に、正電荷トラップ領域となる絶縁膜50の伝導帯の電
界の折れ曲がり点と基板10の界面との距離、若しくは
電界の折れ曲がり点と浮遊ゲート60の界面との距離
を、電子がダイレクト・トンネリングする約4nm以下
になるように形成してもよい。 (実施例3)図5は本発明の第3の実施例に係わるフラ
ッシュEEPROMを説明するためのもので、(a)は
素子構造を示す断面図、(b)はバンド図である。な
お、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい
説明は省略する。
【0030】図5(a)に示すように、p型シリコン基
板10上に第1のゲート絶縁膜50を介して多結晶シリ
コンからなる電荷蓄積層(浮遊ゲート)60が形成さ
れ、その上にトンネル絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)7
0を介して多結晶シリコンからなる制御ゲート80が形
成されている。
【0031】第2のゲート絶縁膜70は、CVDプロセ
ス法により浮遊ゲート60上に5nmのシリコン酸化膜
71を堆積させ、この酸化膜表面をNH3 若しくはN2
O等のN元素を含むガス中に高い温度雰囲気で晒し、さ
らにこの上に、CVDプロセス法により5nmのシリコ
ン酸化膜71を堆積させることにより形成した。N元素
により変質した中間層72は1nm程度と極めて薄く1
〜2原子層である。
【0032】なお、シリコン酸化膜71は必ずしもCV
D法に限らず、通常の熱シリコン酸化膜形成法によって
形成してもかまわない。また、第1のゲート絶縁膜50
は、例えば厚さ20nm程度であり、シリコン酸化膜の
単層でもよいし、シリコン酸化膜,シリコンナイトライ
ド膜,シリコン酸化膜の積層膜であってもよい。さら
に、第1のゲート絶縁膜50の形成方法としては、CV
Dプロセスでも熱シリコン酸化膜形成法であってもよ
い。
【0033】このようにして制御ゲート80と浮遊ゲー
ト60間の第2のゲート絶縁膜70を形成することによ
って、ゲート絶縁膜70中に正電荷のトラップ領域が形
成される。この理由により、図5(b)のバンド図に示
すように、制御ゲート80及び浮遊ゲート60のうちの
電圧の低い側の第2のゲート絶縁膜70の伝導帯の電界
が大きく、逆に制御ゲート80及び浮遊ゲート60のう
ちの電圧の高い側の第2のゲート絶縁膜70の伝導体層
の電界が小さくなるように、絶縁膜70を形成すること
ができる。
【0034】従って本実施例によれば、電圧の高い側の
第2のゲート絶縁膜70の伝導帯の電界が小さくなるよ
うにしているので、トンネルした電子を加速する電界が
緩和され、絶縁膜70中への電子や正孔の捕獲が抑制さ
れる。一方、電圧の低い側の第2の絶縁膜70の伝導帯
の電界が大きくなるようにしているので、電子が絶縁膜
70中をトンネルする領域の電界は強くなり、浮遊ゲー
ト60への電子の注入効率は劣化しない。このため、ト
ンネル絶縁膜としての第2のゲート絶縁膜70の劣化が
抑制される共に、所望のデータ書き換えスピードが得ら
れる。
【0035】特に、図6(a)のバンド図に示すよう
に、第2のゲート絶縁膜70の伝導帯の電界の折れ曲が
り点でのポテンシャルが、制御ゲート80及び浮遊ゲー
ト60のうちの電圧の低い方の伝導帯のポテンシャルよ
りも低くなるように、絶縁膜70を形成するとよい。こ
のようにすることにより、制御ゲート80若しくは浮遊
ゲート60の伝導帯上の電子が、シリコン酸化膜71中
の電界が大きい領域にトンネル現象により注入されるた
め、一定のトンネル電流を流すのに、制御ゲート電極8
0とシリコン基板10間に印加する電圧を小さくでき
る。
【0036】また、図6(b)のバンド図に示すよう
に、正電荷トラップ領域となる絶縁膜70の伝導帯の電
界の折れ曲がり点と制御ゲート80の界面との距離、若
しくは電界の折れ曲がり点と浮遊ゲート60の界面との
距離を、電子がダイレクト・トンネリングする約4nm
以下になるように形成してもよい。 (実施例4〜6)図7は第4の実施例に係わるMOSト
ランジスタ、図8は第5の実施例に係わるEEPRO
M、図9は第6の実施例に係わるEEPROMを説明す
るためのもので、各々の図において(a)は素子構造を
示す断面図、(b)はバンド図を示している。
【0037】これらの実施例は、基本的には第1〜3の
実施例と同様であるが、第1〜3の実施例と異なる点
は、電圧の低い側の電界が大きく電圧の高い側の電界が
小さくなるように制御する絶縁膜を、誘電率が異なる複
数の絶縁膜を積層することによって形成したことにあ
る。図7は第1の実施例の改良、図8は第2の実施例の
改良、図9は第3の実施例の改良である。
【0038】例えば、図7において、ゲート絶縁膜30
を、シリコン酸化膜31,シリコン窒化膜35、シリコ
ン酸化膜31の積層膜とすることにより、シリコン酸化
膜中31の電界は大きくなり、シリコン窒化膜35領域
は電界が小さくなる。また、シリコン酸化膜31とシリ
コン窒化膜35の膜厚を制御することにより、絶縁膜3
0の伝導帯の電界の折れ曲がり点でのポテンシャルが、
基板10及びゲート電極40のうちの電圧の低い方の伝
導帯のポテンシャルよりも低くなるようにすることがで
きる。また、シリコン酸化膜31の膜厚を4nm以下に
することによって、電子の注入界面から絶縁体層の電界
の折れ曲がり点間の距離を電子がダイレクト・トンネリ
ングできる約4nm以下にすることができる。
【0039】上記のことは、図8、図9の実施例におい
ても同様である。なお、図8ではトンネル絶縁膜として
の第1のゲート絶縁膜50がシリコン酸化膜51,シリ
コン窒化膜55、シリコン酸化膜51の積層膜で形成さ
れ、図9ではトンネル絶縁膜としての第2のゲート絶縁
膜70がシリコン酸化膜71,シリコン窒化膜75、シ
リコン酸化膜71の積層膜で形成されている。 (実施例7)図10は、本発明の第7の実施例に係わる
MOSトランジスタを説明するためのもので、(a)は
素子構造断面図、(b)(c)(d)はバンド図の例を
示している。
【0040】図10(a)に示すように、本実施例のゲ
ート絶縁膜は、窒素を含む膜32でシリコン酸化膜31
を挟み込む構造になっている。このとき、窒素を含む膜
は、他の材料でもよく、シリコン酸化膜とシリコンの間
の仕事ポテンシャルを持つものであればよい。このよう
にすることで、図10(b)(c)(d)に示すよう
に、ゲート電極及び半導体基板の伝導帯から、段階的に
シリコン酸化膜の伝導帯につながるように絶縁膜を形成
する。
【0041】また、この実施例は、MOSトランジスタ
のみではなく、電荷蓄積層に電荷を出し入れして動作す
る不揮発性メモリにおいて、その電荷を通す領域の絶縁
膜に適用することもできる。
【0042】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。実施例では、半導体基板としてシリ
コンを用いたが、これに限るものではなく、IV族以外の
半導体や化合物半導体を用いることができる。また、絶
縁膜の材料や厚さ等も仕様に応じて適宜変更可能であ
る。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
圧の高い側の絶縁膜の伝導帯の電界が小さくなり、電圧
の低い側の絶縁膜の伝導帯の電界が大きくなるようゲー
ト絶縁膜を形成しているので、同じゲート印加電圧であ
ってもインパクトイオン化による電子・正孔対の生成を
少なくすることができる。これにより、ゲート絶縁膜の
高信頼化と動作速度の高速化の両立をはかることが可能
となる。
【0044】また、フラッシュEEPROMのような記
憶装置とした場合、電圧の高い側の絶縁膜の伝導帯の電
界が小さく、逆に電圧の低い側の絶縁膜の伝導帯の電界
が大きくなるように絶縁膜を形成しているので、トンネ
ルした電子を加速する電界が緩和され、これにより絶縁
膜中への電子や正孔の捕獲が抑制される。一方、電子が
トンネル絶縁膜中をトンネルする領域の電界は強くなっ
ているので、浮遊ゲートへの電子の注入効率は劣化しな
い。従って、EEPROMにおけるトンネル絶縁膜の高
信頼化とデータ書き替えの高速化をはかることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係わるMOSトランジスタの素
子構造断面図とバンド図。
【図2】第1の実施例の変形例における絶縁膜のバンド
図。
【図3】第2の実施例に係わるフラッシュEEPROM
の素子構造断面図とハンド図。
【図4】第2の実施例の変形例における絶縁膜のバンド
図。
【図5】第3の実施例に係わるフラッシュEEPROM
の素子構造断面図とバンド図。
【図6】第3の実施例の変形例における絶縁膜のバンド
図。
【図7】第4の実施例に係わるMOSトランジスタの素
子構造断面図とバンド図。
【図8】第5の実施例に係わるフラッシュEEPROM
の素子構造断面図とバンド図。
【図9】第6の実施例に係わるフラッシュEEPROM
の素子構造断面図とバンド図。
【図10】第7の実施例に係わるMOSトランジスタ素
子構造断面図とバンド図。
【符号の説明】
10…p型シリコン基板(半導体基板) 20…ソース
・ドレイン拡散層 30…ゲート絶縁膜 31…シリコ
ン酸化膜 32…N添加の中間層 35…シリコ
ン窒化膜 40…ゲート電極 50…第1の
ゲート絶縁膜 51…シリコン酸化膜 52…N添加
の中間層 55…シリコン窒化膜 60…浮遊ゲ
ート(電荷蓄積層) 70…第2のゲート絶縁膜 71…シリコ
ン酸化膜 72…N添加の中間層 75…シリコ
ン窒化膜 80…制御ゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/78

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に絶縁膜を介してゲート電極
    を積層したMOS型半導体装置において、 前記基板と電極との間に電圧を印加した時、基板及び電
    極のうちの電圧の低い側の前記絶縁膜の伝導帯の電界が
    大きく、且つ基板及び電極のうちの電圧の高い側の前記
    絶縁膜の伝導帯の電界が小さくなるように、前記絶縁膜
    を形成してなることを特徴とするMOS型半導体装置。
  2. 【請求項2】半導体基板上に第1の絶縁膜を介して電荷
    蓄積層を形成し、この電荷蓄積層上に第2の絶縁膜を介
    して制御ゲートを形成したMOS型半導体装置におい
    て、 前記基板と制御ゲートとの間に電圧を印加した時、基板
    及び電荷積層のうちの電圧の低い側の第1の絶縁膜の伝
    導帯の電界が大きく、且つ基板及び電荷積層のうちの電
    圧の高い側の第1の絶縁膜の伝導帯の電界が小さくなる
    ように、第1の絶縁膜を形成してなることを特徴とする
    MOS型半導体装置。
  3. 【請求項3】半導体基板上に第1の絶縁膜を介して電荷
    蓄積層を形成し、この電荷蓄積層上に第2の絶縁膜を介
    して制御ゲートを形成したMOS型半導体装置におい
    て、 前記基板と制御ゲートとの間に電圧を印加した時、制御
    ゲート及び電荷蓄積層のうちの電圧の低い側の第2の絶
    縁膜の伝導帯の電界が大きく、且つ制御ゲート及び電荷
    蓄積層のうちの電圧の高い側の第2の絶縁膜の伝導帯の
    電界が小さくなるように、第2の絶縁膜を形成してなる
    ことを特徴とするMOS型半導体装置。
  4. 【請求項4】電圧の低い側の電界が大きく電圧の高い側
    の電界が小さくなるように形成された前記絶縁膜の伝導
    帯の電界の折れ曲がり点でのポテンシャルが、該絶縁膜
    を挟む2つの層のうちの電圧の低い方の伝導帯のポテン
    シャルよりも低いことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のMOS型半導体装置。
  5. 【請求項5】電圧の低い側の電界が大きく電圧の高い側
    の電界が小さくなるように形成された前記絶縁膜の伝導
    帯の電界の折れ曲がり点が、該絶縁膜を挟む2つの層の
    うちの電圧の低い方と該絶縁膜との界面から約4nm以
    下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のMOS型半導体装置。
  6. 【請求項6】半導体基板上に絶縁膜を介してゲート電極
    を積層したMOS型半導体装置において、 前記基板と絶縁膜界面及び前記ゲート電極と絶縁膜界面
    において、前記絶縁膜の伝導帯のポテンシャルが段階的
    に前記基板及びゲート電極の伝導帯のポテンシャルまで
    下がっているような絶縁膜構造を持つことを特徴とする
    MOS型半導体装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680505B2 (en) 2001-03-28 2004-01-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor storage element
KR100725172B1 (ko) * 2005-07-07 2007-06-04 삼성전자주식회사 다치형 비휘발성 기억 장치
US7883967B2 (en) 2005-07-25 2011-02-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonvolatile semiconductor memory device, semiconductor device and manufacturing method of nonvolatile semiconductor memory device

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US8093126B2 (en) 2005-07-25 2012-01-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonvolatile semiconductor memory device, semiconductor device and manufacturing method of nonvolatile semiconductor memory device

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