JPH0845723A - 絶縁性に優れたナノ結晶合金薄帯およびナノ結晶合金磁心ならびにナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法 - Google Patents
絶縁性に優れたナノ結晶合金薄帯およびナノ結晶合金磁心ならびにナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ナノ結晶合金に適する絶縁性に優れる最適な
層間絶縁皮膜およびその形成方法を得る、また特に電子
回路用の磁心に使用する場合に表面に形成された絶縁層
が薄くても十分な絶縁性を有する層間絶縁被膜を得る。 【構成】 組成を限定したナノ結晶合金薄帯の少なくと
も片面にアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−
ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一
つからなる溶液を塗布し乾燥硬化させた平均厚さ2μm以
下の絶縁層が形成させる。
層間絶縁皮膜およびその形成方法を得る、また特に電子
回路用の磁心に使用する場合に表面に形成された絶縁層
が薄くても十分な絶縁性を有する層間絶縁被膜を得る。 【構成】 組成を限定したナノ結晶合金薄帯の少なくと
も片面にアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−
ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一
つからなる溶液を塗布し乾燥硬化させた平均厚さ2μm以
下の絶縁層が形成させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランス、チョ−クコ
イル等の各種磁性部品に用いられる高周波特性に優れた
絶縁皮膜を有するナノ結晶合金薄帯、およびナノ結晶合
金磁心ならびにナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法に
関する。
イル等の各種磁性部品に用いられる高周波特性に優れた
絶縁皮膜を有するナノ結晶合金薄帯、およびナノ結晶合
金磁心ならびにナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ナノ結晶合金は優れた軟磁気特性を示す
ため、コモンモ−ドチョ−クコイル、高周波トランス、
漏電警報器、パルストランス等の磁心に使用されてい
る。代表的組成系は特公平4-4393号公報や特開平1ー2427
55号公報に記載の合金系等が知られている。これらのナ
ノ結晶合金は、通常液相や気相から急冷し非晶質合金と
した後、これを熱処理により微結晶化することにより作
製されている。液相から急冷し、非晶質合金とする方法
としては単ロ−ル法、双ロ−ル法、遠心急冷法、回転液
中紡糸法、アトマイズ法やキャビテーション法等が知ら
れている。また、気相から急冷し、非晶質合金する方法
としては、スパッタ法、蒸着法、イオンプレ−ティング
法等が知られている。ナノ結晶合金はこれらの方法によ
り作製した非晶質合金を微結晶化したもので、非晶質合
金にみられるような熱的不安定性がほとんどなく、高飽
和磁束密度、低磁歪で優れた軟磁気特性を示すことが知
られている。更にナノ結晶合金は経時変化が小さく、温
度特性にも優れていることが知られている。
ため、コモンモ−ドチョ−クコイル、高周波トランス、
漏電警報器、パルストランス等の磁心に使用されてい
る。代表的組成系は特公平4-4393号公報や特開平1ー2427
55号公報に記載の合金系等が知られている。これらのナ
ノ結晶合金は、通常液相や気相から急冷し非晶質合金と
した後、これを熱処理により微結晶化することにより作
製されている。液相から急冷し、非晶質合金とする方法
としては単ロ−ル法、双ロ−ル法、遠心急冷法、回転液
中紡糸法、アトマイズ法やキャビテーション法等が知ら
れている。また、気相から急冷し、非晶質合金する方法
としては、スパッタ法、蒸着法、イオンプレ−ティング
法等が知られている。ナノ結晶合金はこれらの方法によ
り作製した非晶質合金を微結晶化したもので、非晶質合
金にみられるような熱的不安定性がほとんどなく、高飽
和磁束密度、低磁歪で優れた軟磁気特性を示すことが知
られている。更にナノ結晶合金は経時変化が小さく、温
度特性にも優れていることが知られている。
【0003】ところでノイズフィルタやパルストランス
等に用いられる磁心材料としては、フェライトやアモル
ファス合金等の高周波特性に優れた高透磁率材料が、イ
ンバ−タ用高周波トランス材には低磁心損失材料が使用
される。また、特公平4ー4393号公報に記載されているよ
うにFe基の微結晶合金(ナノ結晶合金)が高透磁率低磁
心損失特性を示し、低磁歪であるためこれらの用途に適
していることが開示されている。
等に用いられる磁心材料としては、フェライトやアモル
ファス合金等の高周波特性に優れた高透磁率材料が、イ
ンバ−タ用高周波トランス材には低磁心損失材料が使用
される。また、特公平4ー4393号公報に記載されているよ
うにFe基の微結晶合金(ナノ結晶合金)が高透磁率低磁
心損失特性を示し、低磁歪であるためこれらの用途に適
していることが開示されている。
【0004】しかし、Fe基のナノ結晶合金薄帯をコモン
モ−ドチョ−ク用磁心やインバ−タトランス用磁心等高
周波用の磁心に用いる場合、薄帯の平滑度の向上や薄帯
の幅の増加に伴い、渦電流の影響が顕著となり層間絶縁
を行わないと十分な特性が得られないことが判明した。
このような場合は、特開昭63-302504号公報に記載され
ているように、合金薄帯の一部または全面にSiO2やMgO
の粉末を付着させたり、変性アルキルシリケ−トを含む
アルコ−ル溶液に酸を添加し乾燥させる方法等が行われ
ている。また、特開平2-297903号公報には0.5から5μm
の耐熱性絶縁層が形成されており、絶縁層はSiO2換算で
20から90重量%のシラノ−ルオリゴマ−と80から10重量
%のセラミック微粒子との均一混合物からなる塗膜を加
熱し、シラノ−ルオリゴマ−を架橋させたものである旨
記載されている。
モ−ドチョ−ク用磁心やインバ−タトランス用磁心等高
周波用の磁心に用いる場合、薄帯の平滑度の向上や薄帯
の幅の増加に伴い、渦電流の影響が顕著となり層間絶縁
を行わないと十分な特性が得られないことが判明した。
このような場合は、特開昭63-302504号公報に記載され
ているように、合金薄帯の一部または全面にSiO2やMgO
の粉末を付着させたり、変性アルキルシリケ−トを含む
アルコ−ル溶液に酸を添加し乾燥させる方法等が行われ
ている。また、特開平2-297903号公報には0.5から5μm
の耐熱性絶縁層が形成されており、絶縁層はSiO2換算で
20から90重量%のシラノ−ルオリゴマ−と80から10重量
%のセラミック微粒子との均一混合物からなる塗膜を加
熱し、シラノ−ルオリゴマ−を架橋させたものである旨
記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、表面に上記絶
縁層を形成した薄帯はアモルファス合金であるためナノ
結晶化のための熱処理の際に合金が収縮するため、表面
に形成した絶縁皮膜が合金の収縮にともなう応力のため
に割れて剥離したり、割れない場合でも合金内に応力が
発生し十分な磁気特性が得られない場合やこれらの問題
を解決した後者の方法でも特にインバ−タトランス用磁
心に用いた場合、含浸後カットすると、樹脂とのなじみ
が悪く、カット面が脱落したり、薄帯同士が固着せず剥
がれてしまう問題があることが分った。また、SiO2やMg
Oの粉末を付着させる方法では磁心製造時に粉末がとれ
やすく、十分絶縁が取れない問題がある。
縁層を形成した薄帯はアモルファス合金であるためナノ
結晶化のための熱処理の際に合金が収縮するため、表面
に形成した絶縁皮膜が合金の収縮にともなう応力のため
に割れて剥離したり、割れない場合でも合金内に応力が
発生し十分な磁気特性が得られない場合やこれらの問題
を解決した後者の方法でも特にインバ−タトランス用磁
心に用いた場合、含浸後カットすると、樹脂とのなじみ
が悪く、カット面が脱落したり、薄帯同士が固着せず剥
がれてしまう問題があることが分った。また、SiO2やMg
Oの粉末を付着させる方法では磁心製造時に粉末がとれ
やすく、十分絶縁が取れない問題がある。
【0006】層間絶縁皮膜を形成したアモルファス合金
ではナノ結晶合金と異なり熱処理による収縮は極僅かで
あり、この影響はほとんど考える必要がなかったが、ナ
ノ結晶合金薄帯ではこの収縮の影響による絶縁皮膜の割
れや剥離による絶縁不良や合金薄帯内の内部応力の増加
による磁気特性の劣下が問題となる。
ではナノ結晶合金と異なり熱処理による収縮は極僅かで
あり、この影響はほとんど考える必要がなかったが、ナ
ノ結晶合金薄帯ではこの収縮の影響による絶縁皮膜の割
れや剥離による絶縁不良や合金薄帯内の内部応力の増加
による磁気特性の劣下が問題となる。
【0007】このため、ナノ結晶合金に適する絶縁性に
優れる最適な層間絶縁皮膜およびその形成方法を見いだ
す必要がある。また、特に電子回路用の磁心に使用する
場合は小型化が要求される場合が多く、表面に形成され
た絶縁層が薄くても十分な絶縁性を有するものが必要で
ある。
優れる最適な層間絶縁皮膜およびその形成方法を見いだ
す必要がある。また、特に電子回路用の磁心に使用する
場合は小型化が要求される場合が多く、表面に形成され
た絶縁層が薄くても十分な絶縁性を有するものが必要で
ある。
【0008】本発明の第1の目的は絶縁性に優れたナノ
結晶合金薄帯を提供することである。本発明の第2の目
的は前記ナノ結晶合金薄帯からなる高周波磁気特性に優
れたナノ結晶合金磁心を提供することである。本発明の
第3の目的は前記ナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法
を提供することである。
結晶合金薄帯を提供することである。本発明の第2の目
的は前記ナノ結晶合金薄帯からなる高周波磁気特性に優
れたナノ結晶合金磁心を提供することである。本発明の
第3の目的は前記ナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】ナノ結晶合金薄帯の場合
は、アモルファス合金を薄帯熱処理により結晶化させる
必要があり、この際に収縮が起こる。このため絶縁皮膜
が不適切であると絶縁皮膜の割れや合金内の応力による
磁気特性劣下が起こる。このため、鋭意検討した結果、
アルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネ
シウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる
溶液を塗布し乾燥硬化させ膜を形成すると絶縁性に優れ
磁気特性の劣下も小さいため高周波用の磁心材料に好適
であることを見いだし本発明に想到した。
は、アモルファス合金を薄帯熱処理により結晶化させる
必要があり、この際に収縮が起こる。このため絶縁皮膜
が不適切であると絶縁皮膜の割れや合金内の応力による
磁気特性劣下が起こる。このため、鋭意検討した結果、
アルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネ
シウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる
溶液を塗布し乾燥硬化させ膜を形成すると絶縁性に優れ
磁気特性の劣下も小さいため高周波用の磁心材料に好適
であることを見いだし本発明に想到した。
【0010】すなわち本発明は、一般式:(Fe1-aMa)
100-x-y-z-bAxM'yM''zXb (原子%)で表され、式中MはC
o,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auか
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,H
f,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はC
r,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元
素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、Xは
B,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素
を示し、a,x,y,zおよびbはそれぞれ0≦a≦0.5、0≦x≦1
0、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数で表
される組成であるナノ結晶合金薄帯において、薄帯の少
なくとも片面にアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリ
ケ−ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくと
も一つからなる溶液を塗布し乾燥硬化させた平均厚さ2
μm以下の絶縁層が形成したナノ結晶合金薄帯からな
る。
100-x-y-z-bAxM'yM''zXb (原子%)で表され、式中MはC
o,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auか
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,H
f,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はC
r,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元
素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、Xは
B,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素
を示し、a,x,y,zおよびbはそれぞれ0≦a≦0.5、0≦x≦1
0、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数で表
される組成であるナノ結晶合金薄帯において、薄帯の少
なくとも片面にアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリ
ケ−ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくと
も一つからなる溶液を塗布し乾燥硬化させた平均厚さ2
μm以下の絶縁層が形成したナノ結晶合金薄帯からな
る。
【0011】特に絶縁層の厚さが0.5μm以下であるナノ
結晶合金薄帯の場合は絶縁性に優れるだけでなく、磁心
に用いた場合に占積率を高くできるため小型の磁心に好
適である。前述の結晶は主にSi等を含むbccFe相であ
り、規則格子を含むあるいは規則格子からなる場合もあ
る。また、Si以外の元素たとえばB,Al,Ge,Zr等を固溶し
ている場合もある。前記結晶相以外の残部は主にアモル
ファス相であるが、実質的に結晶相だけからなる合金も
本発明に含まれる。また、一部に化合物相が形成してい
る場合もある。本発明合金薄帯は絶縁性に優れるだけで
なく耐食性も優れている。
結晶合金薄帯の場合は絶縁性に優れるだけでなく、磁心
に用いた場合に占積率を高くできるため小型の磁心に好
適である。前述の結晶は主にSi等を含むbccFe相であ
り、規則格子を含むあるいは規則格子からなる場合もあ
る。また、Si以外の元素たとえばB,Al,Ge,Zr等を固溶し
ている場合もある。前記結晶相以外の残部は主にアモル
ファス相であるが、実質的に結晶相だけからなる合金も
本発明に含まれる。また、一部に化合物相が形成してい
る場合もある。本発明合金薄帯は絶縁性に優れるだけで
なく耐食性も優れている。
【0012】アルミニウムシリケ−トからなる溶液を塗
布し乾燥硬化させた絶縁層が形成しているナノ結晶合金
薄帯は合金薄帯に応力が発生しにくく、均一な層状の膜
が形成され、剥離も起こりにくいため絶縁性も良好とな
る。このため高周波ならびに低周波領域で高い透磁率、
低い磁心損失の実現が可能である。リチウムシリケ−ト
からなる溶液を塗布し乾燥硬化させた絶縁層が形成して
いるナノ結晶合金薄帯は合金薄帯に応力が発生しにくく
同様な特性が実現可能である。マグネシウムメチラ−ト
からなる溶液を塗布し乾燥硬化させた絶縁層が形成して
いるナノ結晶合金薄帯では特に乾燥速度が早いため、薄
く均一で強固な膜が形成できる。このため、絶縁性の良
好な膜が形成可能である。
布し乾燥硬化させた絶縁層が形成しているナノ結晶合金
薄帯は合金薄帯に応力が発生しにくく、均一な層状の膜
が形成され、剥離も起こりにくいため絶縁性も良好とな
る。このため高周波ならびに低周波領域で高い透磁率、
低い磁心損失の実現が可能である。リチウムシリケ−ト
からなる溶液を塗布し乾燥硬化させた絶縁層が形成して
いるナノ結晶合金薄帯は合金薄帯に応力が発生しにくく
同様な特性が実現可能である。マグネシウムメチラ−ト
からなる溶液を塗布し乾燥硬化させた絶縁層が形成して
いるナノ結晶合金薄帯では特に乾燥速度が早いため、薄
く均一で強固な膜が形成できる。このため、絶縁性の良
好な膜が形成可能である。
【0013】前記ナノ結晶合金薄帯が積層あるいは巻き
回された構造の磁心は構成されている薄帯の層間の絶縁
性が優れており高周波用の磁心に特に優れている。更
に、内部応力も小さい。また、磁心を含浸しカットコア
を作製する場合にはエポキシ樹脂とのなじみが良く、含
浸性が良好で十分な接着強度を実現できる。
回された構造の磁心は構成されている薄帯の層間の絶縁
性が優れており高周波用の磁心に特に優れている。更
に、内部応力も小さい。また、磁心を含浸しカットコア
を作製する場合にはエポキシ樹脂とのなじみが良く、含
浸性が良好で十分な接着強度を実現できる。
【0014】本発明のナノ結晶合金薄帯は次のような工
程で製造される。まず、一般式:(Fe1-aMa)
100-x-y-z-bAxM'yM''zXb (原子%)で表され、式中MはC
o,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auか
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,H
f,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はC
r,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元
素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、Xは
B,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素
を示し、a,x,y,zおよびbはそれぞれ0≦a¬0.5、0≦x≦1
0、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数で表
される組成の合金溶湯を単ロ−ル法により急冷し、アモ
ルファス合金薄帯とした後、薄帯の少なくとも片面にア
ルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシ
ウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる溶
液を塗布した後、80゜Cから350゜Cの温度範囲で乾燥さ
せ、更に合金薄帯の結晶化温度以上で熱処理し合金を結
晶化させ、厚さ2μm以下の酸化物を主体とする絶縁層を
形成したナノ結晶合金薄帯を製造する。
程で製造される。まず、一般式:(Fe1-aMa)
100-x-y-z-bAxM'yM''zXb (原子%)で表され、式中MはC
o,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auか
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,H
f,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M''はC
r,Mn,Al,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元
素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、Xは
B,Si,C,Ge,GaおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素
を示し、a,x,y,zおよびbはそれぞれ0≦a¬0.5、0≦x≦1
0、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数で表
される組成の合金溶湯を単ロ−ル法により急冷し、アモ
ルファス合金薄帯とした後、薄帯の少なくとも片面にア
ルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシ
ウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる溶
液を塗布した後、80゜Cから350゜Cの温度範囲で乾燥さ
せ、更に合金薄帯の結晶化温度以上で熱処理し合金を結
晶化させ、厚さ2μm以下の酸化物を主体とする絶縁層を
形成したナノ結晶合金薄帯を製造する。
【0015】絶縁皮膜形成方法としては、図1に示すよ
うなアモルファス合金薄帯1をリール2から矢印方向に
巻き出し、これをアルミニウムシリケ−ト、リチウムシ
リケ−ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なく
とも一つからなる溶液4の入った容器3を通過させた
後、スクレーパ5を経由して80゜Cから350゜Cの温度範囲
に保持した乾燥炉6を通過させた後、巻きリール7に巻
き取り更に合金薄帯の結晶化温度以上で熱処理し合金を
結晶化させるとともに、塗布した表面層を反応させ、平
均厚さ2μm以下の酸化物を主体とする絶縁層を合金薄帯
表面に形成する方法がある。
うなアモルファス合金薄帯1をリール2から矢印方向に
巻き出し、これをアルミニウムシリケ−ト、リチウムシ
リケ−ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なく
とも一つからなる溶液4の入った容器3を通過させた
後、スクレーパ5を経由して80゜Cから350゜Cの温度範囲
に保持した乾燥炉6を通過させた後、巻きリール7に巻
き取り更に合金薄帯の結晶化温度以上で熱処理し合金を
結晶化させるとともに、塗布した表面層を反応させ、平
均厚さ2μm以下の酸化物を主体とする絶縁層を合金薄帯
表面に形成する方法がある。
【0016】また図2に示すようなアモルファス合金薄
帯1をアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、
マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つか
らなる溶液4を入れた容器3に取り付けたロ−ルコ−タ
8によりアモルファス合金薄帯表面に塗布した後に80゜C
から350゜Cの温度範囲に保持した乾燥炉6を通過させ、
巻きリール7に巻き取った後更に合金薄帯の結晶化温度
以上で熱処理し合金を結晶化させるとともに、塗布した
表面層を反応させ、厚さ2μm以下の酸化物を主体とする
絶縁層を形成する絶縁皮膜形成方法がある。
帯1をアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、
マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つか
らなる溶液4を入れた容器3に取り付けたロ−ルコ−タ
8によりアモルファス合金薄帯表面に塗布した後に80゜C
から350゜Cの温度範囲に保持した乾燥炉6を通過させ、
巻きリール7に巻き取った後更に合金薄帯の結晶化温度
以上で熱処理し合金を結晶化させるとともに、塗布した
表面層を反応させ、厚さ2μm以下の酸化物を主体とする
絶縁層を形成する絶縁皮膜形成方法がある。
【0017】さらに図3に示すようなアモルファス合金
薄帯1をアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−
ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一
つからなる溶液4をスプレ−9によりアモルファス合金
薄帯1表面に塗布した後に80゜Cから350゜Cの温度範囲に
保持した乾燥炉6を通過させ、巻きリール7に巻き取っ
た後更に合金薄帯の結晶化温度以上で熱処理し合金を結
晶化させ、厚さ2μm以下の酸化物を主体とする絶縁層を
形成する方法等がある。
薄帯1をアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−
ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一
つからなる溶液4をスプレ−9によりアモルファス合金
薄帯1表面に塗布した後に80゜Cから350゜Cの温度範囲に
保持した乾燥炉6を通過させ、巻きリール7に巻き取っ
た後更に合金薄帯の結晶化温度以上で熱処理し合金を結
晶化させ、厚さ2μm以下の酸化物を主体とする絶縁層を
形成する方法等がある。
【0018】特に絶縁性や耐食性を良好にするためには
アモルファス合金薄帯をアノ−ド酸化処理した後、アル
ミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシウ
ムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる溶液
を塗布する絶縁皮膜形成方法が有効である。また、必要
に応じてコロイダルシリカの溶液を混合しても良い。均
一な厚さの皮膜を形成するためには温度が80゜Cから350゜
Cの範囲にある空気あるいは他のガスを合金薄帯に吹き
付け乾燥を早く行なうことが効果的である。巻磁心とし
て使用する場合は乾燥工程に引き続き連続的にコア巻き
を行なう方法をとることができる。また、一旦巻き取っ
た薄帯を再び巻き返して巻磁心を作製しても良い。積層
磁心を作製する場合は巻き取った薄帯から薄帯を引き出
し切断、打ち抜きなどを行った後積層するが破損しない
場合は熱処理後に成形しても良い。しかし、一般的には
磁心成形後熱処理を行なう。
アモルファス合金薄帯をアノ−ド酸化処理した後、アル
ミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシウ
ムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる溶液
を塗布する絶縁皮膜形成方法が有効である。また、必要
に応じてコロイダルシリカの溶液を混合しても良い。均
一な厚さの皮膜を形成するためには温度が80゜Cから350゜
Cの範囲にある空気あるいは他のガスを合金薄帯に吹き
付け乾燥を早く行なうことが効果的である。巻磁心とし
て使用する場合は乾燥工程に引き続き連続的にコア巻き
を行なう方法をとることができる。また、一旦巻き取っ
た薄帯を再び巻き返して巻磁心を作製しても良い。積層
磁心を作製する場合は巻き取った薄帯から薄帯を引き出
し切断、打ち抜きなどを行った後積層するが破損しない
場合は熱処理後に成形しても良い。しかし、一般的には
磁心成形後熱処理を行なう。
【0019】熱処理は通常450゜Cから700゜Cの範囲でかつ
その合金組成の結晶化温度以上の温度に昇温して行な
う。熱処理は、窒素ガス雰囲気、Arガス雰囲気等の不活
性ガス雰囲気中あるいは、空気などの酸化性雰囲気で行
われる。80゜Cから350゜Cの範囲の乾燥工程を行わずに直
接熱処理と乾燥を行なうと水分が熱処理ガス雰囲気中に
多量に放出され、合金表面が優先的に結晶化する現象が
起こり合金全体が均一で微細な組織とならず磁気特性が
劣下するため好ましくない。また、表面層の剥離や割れ
等の欠陥が生じやすくなるため好ましくない。
その合金組成の結晶化温度以上の温度に昇温して行な
う。熱処理は、窒素ガス雰囲気、Arガス雰囲気等の不活
性ガス雰囲気中あるいは、空気などの酸化性雰囲気で行
われる。80゜Cから350゜Cの範囲の乾燥工程を行わずに直
接熱処理と乾燥を行なうと水分が熱処理ガス雰囲気中に
多量に放出され、合金表面が優先的に結晶化する現象が
起こり合金全体が均一で微細な組織とならず磁気特性が
劣下するため好ましくない。また、表面層の剥離や割れ
等の欠陥が生じやすくなるため好ましくない。
【0020】
【作用】絶縁層を形成したナノ結晶合金薄帯では、熱処
理により結晶化する際に合金が収縮するため、表面に形
成した絶縁層が応力のために割れて剥離し絶縁不良とな
ったり、割れない場合でも合金内に応力が発生し十分な
磁気特性が得られない問題があるが、アルミニウムシリ
ケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシウムメチラ−ト
から選ばれた少なくとも一つからなる溶液を塗布した
後、80゜Cから350゜Cの温度範囲で乾燥させ、更に合金薄
帯の結晶化温度以上で熱処理し、合金中の少なくとも一
部あるいは全部に粒径30nm以下の微細な結晶粒が形成す
るように結晶化させ、平均厚さ2μm以下の酸化物を主体
とする絶縁層を形成することにより、表面に形成した絶
縁層が応力のために割れて剥離し絶縁不良となったり、
合金内の応力を低減し磁気特性の劣下を抑えることがで
きる。また、磁心を作製し樹脂含浸した場合に樹脂との
なじみが良く含浸性が良好となり十分な接着強度を実現
できる。
理により結晶化する際に合金が収縮するため、表面に形
成した絶縁層が応力のために割れて剥離し絶縁不良とな
ったり、割れない場合でも合金内に応力が発生し十分な
磁気特性が得られない問題があるが、アルミニウムシリ
ケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシウムメチラ−ト
から選ばれた少なくとも一つからなる溶液を塗布した
後、80゜Cから350゜Cの温度範囲で乾燥させ、更に合金薄
帯の結晶化温度以上で熱処理し、合金中の少なくとも一
部あるいは全部に粒径30nm以下の微細な結晶粒が形成す
るように結晶化させ、平均厚さ2μm以下の酸化物を主体
とする絶縁層を形成することにより、表面に形成した絶
縁層が応力のために割れて剥離し絶縁不良となったり、
合金内の応力を低減し磁気特性の劣下を抑えることがで
きる。また、磁心を作製し樹脂含浸した場合に樹脂との
なじみが良く含浸性が良好となり十分な接着強度を実現
できる。
【0021】
【実施例】以下本発明を実施例にしたがって説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)原子%でCu 0.9%, Nb 2.8%, Si 15.5%, B
6.2%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法によ
り急冷し、幅25.4mm厚さ18μmのアモルファス合金薄帯
を得た。このアモルファス合金薄帯を表1に示す溶液中
を通過させた後、200゜Cの熱風炉中を通過し乾燥させ、
更に外径100mm、内径80mmに巻回しトロイダル巻磁心を
作製した。次にこの巻磁心を窒素ガス雰囲気中の炉に入
れ1.5゜C/minの速度で570゜Cまで昇温し、15分保持後室温
まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約12nmのbcc
相からなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めてい
た。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)原子%でCu 0.9%, Nb 2.8%, Si 15.5%, B
6.2%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法によ
り急冷し、幅25.4mm厚さ18μmのアモルファス合金薄帯
を得た。このアモルファス合金薄帯を表1に示す溶液中
を通過させた後、200゜Cの熱風炉中を通過し乾燥させ、
更に外径100mm、内径80mmに巻回しトロイダル巻磁心を
作製した。次にこの巻磁心を窒素ガス雰囲気中の炉に入
れ1.5゜C/minの速度で570゜Cまで昇温し、15分保持後室温
まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約12nmのbcc
相からなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めてい
た。
【0022】
【表1】
【0023】また比較のために、層間絶縁を行わなかっ
た磁心も作製した。次に、これの磁心の10MHzにおける
比透磁率μrおよび500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを
測定した。また、表面に形成した絶縁層の厚さおよび磁
心の内側と外側の間の抵抗Rを測定した。得られた結果
を表1に示す。本発明のナノ結晶合金薄帯からなる磁心
はμrが高くPcが低いため優れている。また、Rが大き
く層間の絶縁抵抗が高く、このためにμrが高く、Pcが
低くなっている。
た磁心も作製した。次に、これの磁心の10MHzにおける
比透磁率μrおよび500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを
測定した。また、表面に形成した絶縁層の厚さおよび磁
心の内側と外側の間の抵抗Rを測定した。得られた結果
を表1に示す。本発明のナノ結晶合金薄帯からなる磁心
はμrが高くPcが低いため優れている。また、Rが大き
く層間の絶縁抵抗が高く、このためにμrが高く、Pcが
低くなっている。
【0024】(実施例2)表2に示す組成の合金溶湯を
単ロ−ル法により急冷し、幅20mm、厚さ18μmのアモル
ファス合金を得た。次にこのアモルファス合金薄帯を表
2に示す溶液中を通過させた後、200゜Cの熱風炉中を通
過し乾燥させ、更に外径100mm、内径80mmに巻回しトロ
イダル巻磁心を作製した。次にこの巻磁心を窒素ガス雰
囲気中の炉に入れ1.5゜C/minの速度で570゜Cまで昇温し、
15分保持後室温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒
径約12nmのbcc相からなる超微細な結晶粒が組織の大部
分を占めていた。次に、これらの磁心の10MHzにおける
比透磁率μrおよび500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを
測定した。また、表面に形成した絶縁層の厚さも測定し
た。得られた結果を表2に示す。本発明のナノ結晶合金
薄帯からなる磁心はμrが高くPcが低いため優れてい
る。
単ロ−ル法により急冷し、幅20mm、厚さ18μmのアモル
ファス合金を得た。次にこのアモルファス合金薄帯を表
2に示す溶液中を通過させた後、200゜Cの熱風炉中を通
過し乾燥させ、更に外径100mm、内径80mmに巻回しトロ
イダル巻磁心を作製した。次にこの巻磁心を窒素ガス雰
囲気中の炉に入れ1.5゜C/minの速度で570゜Cまで昇温し、
15分保持後室温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒
径約12nmのbcc相からなる超微細な結晶粒が組織の大部
分を占めていた。次に、これらの磁心の10MHzにおける
比透磁率μrおよび500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを
測定した。また、表面に形成した絶縁層の厚さも測定し
た。得られた結果を表2に示す。本発明のナノ結晶合金
薄帯からなる磁心はμrが高くPcが低いため優れてい
る。
【0025】
【表2】
【0026】(実施例3)原子%でCu1%, Nb3%, Si16%,
B6.5%, Cr0.5%, Sn0.05%残部実質的にFeからなる合金
溶湯を単ロ−ル法により急冷し、幅20mm厚さ12μmのア
モルファス合金薄帯を作製した。次にこのアモルファス
合金薄帯をリチウムシリケ−ト溶液中を通過させ、表3
に示す温度に保った熱風炉中を通過し乾燥させ薄帯表面
に厚さ約1μmの皮膜を形成し、更に外径60mm、内径50mm
に巻回しトロイダル巻磁心を作製した。次にこの巻磁心
を窒素ガス雰囲気の炉中に入れ1.2゜C/minの速度で570゜C
まで昇温し、15分保持後室温まで冷却した。熱処理後の
合金薄帯は粒径約12nmのbcc相からなる超微細な結晶粒
が組織の大部分を占めていた。次に、これの磁心の1kHz
における比透磁率μrを測定した。得られた結果を表3
に示す。
B6.5%, Cr0.5%, Sn0.05%残部実質的にFeからなる合金
溶湯を単ロ−ル法により急冷し、幅20mm厚さ12μmのア
モルファス合金薄帯を作製した。次にこのアモルファス
合金薄帯をリチウムシリケ−ト溶液中を通過させ、表3
に示す温度に保った熱風炉中を通過し乾燥させ薄帯表面
に厚さ約1μmの皮膜を形成し、更に外径60mm、内径50mm
に巻回しトロイダル巻磁心を作製した。次にこの巻磁心
を窒素ガス雰囲気の炉中に入れ1.2゜C/minの速度で570゜C
まで昇温し、15分保持後室温まで冷却した。熱処理後の
合金薄帯は粒径約12nmのbcc相からなる超微細な結晶粒
が組織の大部分を占めていた。次に、これの磁心の1kHz
における比透磁率μrを測定した。得られた結果を表3
に示す。
【0027】
【表3】
【0028】乾燥炉の温度が80゜C未満では乾燥が不十分
で結晶化のための熱処理後リボンどうしが固着し磁気特
性が劣下する。一方、350゜Cを越えて乾燥させた場合は
薄帯が脆化し、薄帯が切れるため磁心の作製が困難でμ
rの測定ができなかった。
で結晶化のための熱処理後リボンどうしが固着し磁気特
性が劣下する。一方、350゜Cを越えて乾燥させた場合は
薄帯が脆化し、薄帯が切れるため磁心の作製が困難でμ
rの測定ができなかった。
【0029】(実施例4)原子%でNb3%, Ga4%, Si14%,
B7%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法によ
り急冷し、幅25mm厚さ12μmのアモルファス合金薄帯を
作製した。次にこのアモルファス合金薄帯を表4に示す
溶液中を通過させ、200゜Cの熱風炉中を通過させ乾燥さ
せ、更に図4に示す形状の角型のトロイダル巻磁心を作
製した。次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中の炉に入れ1.
2゜C/minの速度で550゜Cまで昇温し、15分保持後室温まで
冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約14nmのbcc相か
らなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めていた。次
に、この磁心をエポキシ樹脂で含浸し硬化させ切断を行
いカットコアを作製した。カット面の外観および20kHz,
0.2Tにおける磁心損失Pc、カットした磁心の内側と外
側の間の抵抗Rを表4に示す。
B7%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法によ
り急冷し、幅25mm厚さ12μmのアモルファス合金薄帯を
作製した。次にこのアモルファス合金薄帯を表4に示す
溶液中を通過させ、200゜Cの熱風炉中を通過させ乾燥さ
せ、更に図4に示す形状の角型のトロイダル巻磁心を作
製した。次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中の炉に入れ1.
2゜C/minの速度で550゜Cまで昇温し、15分保持後室温まで
冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約14nmのbcc相か
らなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めていた。次
に、この磁心をエポキシ樹脂で含浸し硬化させ切断を行
いカットコアを作製した。カット面の外観および20kHz,
0.2Tにおける磁心損失Pc、カットした磁心の内側と外
側の間の抵抗Rを表4に示す。
【0030】
【表4】
【0031】本発明のナノ結晶薄帯を用いた磁心はカッ
ト面に脱落や薄帯のはがれがなく、磁心損失も低く優れ
ている。また、Rの値が高いことから層間抵抗が高くな
っていることが分る。
ト面に脱落や薄帯のはがれがなく、磁心損失も低く優れ
ている。また、Rの値が高いことから層間抵抗が高くな
っていることが分る。
【0032】(実施例5)原子%でCu1%, Ta3%, Si16%,
B6%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法によ
り急冷し、幅20mm厚さ15μmのアモルファス合金薄帯を
作製した。次にこのアモルファス合金薄帯にロ−ルコ−
タにより表5に示す溶液を塗布し、200゜Cの熱風炉中を
通過させ乾燥させ、外径35mm内径30mmのトロイダル巻磁
心を作製した。次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中の炉に
入れ1.5゜C/minの速度で550゜Cまで昇温し、15分保持後室
温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約12nmのbc
c相からなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めてい
た。次に、これらの磁心の10MHzにおける比透磁率μrお
よび500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを測定した。結
果を表5に示す。本発明のナノ結晶薄帯を用いた磁心
は、Pcも低く優れている。
B6%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法によ
り急冷し、幅20mm厚さ15μmのアモルファス合金薄帯を
作製した。次にこのアモルファス合金薄帯にロ−ルコ−
タにより表5に示す溶液を塗布し、200゜Cの熱風炉中を
通過させ乾燥させ、外径35mm内径30mmのトロイダル巻磁
心を作製した。次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中の炉に
入れ1.5゜C/minの速度で550゜Cまで昇温し、15分保持後室
温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約12nmのbc
c相からなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めてい
た。次に、これらの磁心の10MHzにおける比透磁率μrお
よび500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを測定した。結
果を表5に示す。本発明のナノ結晶薄帯を用いた磁心
は、Pcも低く優れている。
【0033】
【表5】
【0034】(実施例6)原子%でCu1%, Zr3%, Si14.5
%, B6.5%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法
により急冷し、幅25mm厚さ15μmのアモルファス合金薄
帯を作製した。次にこのアモルファス合金薄帯にスプレ
−により表6に示す溶液を吹き付け、200゜Cの熱風炉中
を通過させ乾燥させ、外径50mm内径30mmのトロイダル巻
磁心を作製した。次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中の炉
に入れ1.5゜C/minの速度で550゜Cまで昇温し、15分保持後
室温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約12nmの
bcc相からなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めて
いた。次に、これらの磁心の10MHzにおける比透磁率μr
および500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを測定した。
結果を表6に示す。本発明のナノ結晶薄帯を用いた磁心
は、μrが高くPcも低く優れている。
%, B6.5%残部実質的にFeからなる合金溶湯を単ロ−ル法
により急冷し、幅25mm厚さ15μmのアモルファス合金薄
帯を作製した。次にこのアモルファス合金薄帯にスプレ
−により表6に示す溶液を吹き付け、200゜Cの熱風炉中
を通過させ乾燥させ、外径50mm内径30mmのトロイダル巻
磁心を作製した。次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中の炉
に入れ1.5゜C/minの速度で550゜Cまで昇温し、15分保持後
室温まで冷却した。熱処理後の合金薄帯は粒径約12nmの
bcc相からなる超微細な結晶粒が組織の大部分を占めて
いた。次に、これらの磁心の10MHzにおける比透磁率μr
および500kHz,0.05Tにおける磁心損失Pcを測定した。
結果を表6に示す。本発明のナノ結晶薄帯を用いた磁心
は、μrが高くPcも低く優れている。
【0035】
【表6】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁性に優れたナノ結
晶合金薄帯、高周波磁気特性に優れたナノ結晶合金磁心
ならびにナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法を提供す
ることができるためその効果は著しいものがある。
晶合金薄帯、高周波磁気特性に優れたナノ結晶合金磁心
ならびにナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法を提供す
ることができるためその効果は著しいものがある。
【図1】本発明に係わる層間絶縁皮膜形成方法を説明す
るための図である。
るための図である。
【図2】本発明に係わる層間絶縁皮膜形成方法を説明す
るための図である。
るための図である。
【図3】本発明に係わる層間絶縁皮膜形成方法を説明す
るための図である。
るための図である。
【図4】本発明に係わるトロイダル巻き磁心を示す図で
ある。
ある。
1 アモルファス合金薄帯、2 リール、3 容器、4
溶液、5 スクレーパ、6 乾燥炉、7 巻きリー
ル、8 ロールコータ、9 スプレー。
溶液、5 スクレーパ、6 乾燥炉、7 巻きリー
ル、8 ロールコータ、9 スプレー。
Claims (13)
- 【請求項1】 一般式:(Fe1-aMa)100-x-y-z-bAxM'
yM''zXb (原子%)で表され、式中MはCo,Niから選ばれ
た少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少な
くとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWか
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M''はCr,Mn,Al,Sn,Z
n,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元素,N,Oおよび
Sから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,Ga
およびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、a,x,
y,zおよびbはそれぞれ0≦a<0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦2
0、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数で表される組成で
あるナノ結晶合金薄帯において、薄帯の少なくとも片面
にアルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグ
ネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一つからな
る溶液を塗布し乾燥硬化させた平均厚さ2μm以下の絶縁
層が形成していることを特徴とする絶縁性に優れたナノ
結晶合金薄帯。 - 【請求項2】 前記絶縁層の平均厚さが0.2μm以下であ
る請求項1に記載の絶縁性に優れたナノ結晶合金薄帯。 - 【請求項3】 アルミニウムシリケ−トからなる溶液を
塗布し乾燥硬化させた絶縁層が形成していることを特徴
とする請求項1または請求項2に記載の絶縁性に優れた
ナノ結晶合金薄帯。 - 【請求項4】 リチウムシリケ−トからなる溶液を塗布
し乾燥硬化させた絶縁層が形成していることを特徴とす
る請求項1乃至請求項2に記載の絶縁性に優れたナノ結
晶合金薄帯。 - 【請求項5】 マグネシウムメチラ−トからなる溶液を
塗布し乾燥硬化させた絶縁層が形成していることを特徴
とする請求項1乃至請求項2に記載の絶縁性に優れたナ
ノ結晶合金薄帯。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかの項に
記載のナノ結晶合金薄帯を積層あるいは巻き回した構造
であることを特徴とするナノ結晶合金磁心。 - 【請求項7】 エポキシ系の樹脂で含浸されていること
を特徴とする請求項6に記載のナノ結晶合金磁心。 - 【請求項8】 一般式:(Fe1-aMa)100-x-y-z-bAxM'
yM''zXb (原子%)で表され、式中MはCo,Niから選ばれ
た少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少な
くとも1種の元素、M'はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWか
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M''はCr,Mn,Al,Sn,Z
n,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元素,N,Oおよび
Sから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,Ga
およびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、a,x,
y,zおよびbはそれぞれ0≦a¬0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦2
0、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数で表される組成の
合金溶湯を急冷し、アモルファス合金薄帯とした後、薄
帯の少なくとも片面にアルミニウムシリケ−ト、リチウ
ムシリケ−ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少
なくとも一つからなる溶液を塗布した後、80゜Cから350゜
Cの温度範囲で乾燥させ、更に合金薄帯の結晶化温度以
上で熱処理し、合金中の少なくとも一部あるいは全部に
粒径30nm以下の微細な結晶粒が形成するように結晶化さ
せるとともに、塗布した表面層を反応させ、厚さ2μm以
下の酸化物を主体とする絶縁層を形成することを特徴と
するナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法。 - 【請求項9】 前記アモルファス合金薄帯をアルミニウ
ムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシウムメチ
ラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる溶液中を通
過させた後に80゜Cから350゜Cの温度範囲に保持した乾燥
炉を通過させ絶縁層を形成することを特徴とする請求項
8に記載のナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法。 - 【請求項10】 アルミニウムシリケ−ト、リチウムシ
リケ−ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なく
とも一つからなる溶液をロ−ルコ−タにより前記アモル
ファス合金薄帯表面に塗布した後に80゜Cから350゜Cの温
度範囲に保持した乾燥炉を通過させ絶縁層を形成するこ
とを特徴とする請求項8に記載のナノ結晶合金薄帯の絶
縁皮膜形成方法。 - 【請求項11】 変性アルキルシリケ−ト、変性アルミ
ニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−ト、マグネシウム
メチラ−トから選ばれた少なくとも一つからなる溶液を
スプレ−により前記アモルファス合金薄帯表面に塗布し
た後に80゜Cから350゜Cの温度範囲に保持した乾燥炉を通
過させ絶縁層を形成することを特徴とする請求項8に記
載のナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜形成方法。 - 【請求項12】 アモルファス合金薄帯をアノ−ド酸化
処理した後アルミニウムシリケ−ト、リチウムシリケ−
ト、マグネシウムメチラ−トから選ばれた少なくとも一
つからなる溶液を塗布することを特徴とする請求項8乃
至請求項11のいずれかの項に記載のナノ結晶合金薄帯
の絶縁皮膜形成方法。 - 【請求項13】 温度が80゜Cから350゜Cの範囲にある空
気あるいは他のガスを合金薄帯に吹き付け乾燥を行なう
ことを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれかの
項に記載の絶縁性に優れたナノ結晶合金薄帯の絶縁皮膜
形成方法。
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