JPH0574635A - モールド磁心 - Google Patents

モールド磁心

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JPH0574635A
JPH0574635A JP3234912A JP23491291A JPH0574635A JP H0574635 A JPH0574635 A JP H0574635A JP 3234912 A JP3234912 A JP 3234912A JP 23491291 A JP23491291 A JP 23491291A JP H0574635 A JPH0574635 A JP H0574635A
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JP
Japan
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magnetic core
core
iron core
tape
molded
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Pending
Application number
JP3234912A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuto Yoshizawa
克仁 吉沢
Yoshio Bizen
嘉雄 備前
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Fe基軟磁性合金を用いたモールド磁心の磁
心損失の増加を抑制する。 【構成】 組織の少なくとも50%が、最大寸法で測定し
た粒径の平均が500オングストローム以下であるbccFe固
溶体からなる結晶粒で占められるFe基軟磁性合金薄帯を
巻き回した樹脂モールド磁心において、磁心の端面が有
機または無機テープで被覆されており、この被覆面上に
樹脂モールドが施されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波トランス、チョ
ークコイル等に用いられる磁心損失の低い超微細結晶粒
組織を有する合金を用いたモールド磁心に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波トランス等に用いられる磁
心としては、珪素鋼やフェライト等からなる磁心が主に
用いられてきた。フェライト磁心は高周波における磁心
損失が低いため特に100kHz以上の高周波領域で使用され
ている。一方珪素鋼磁心は飽和磁束密度が高く低周波で
は磁心を他の材料に比べ小型化できるため数kHz以下の
周波数帯で主に使用されている。
【0003】近年、インバータ等の周波数は騒音を防ぐ
ためと、トランスを小型化するために可聴周波数以上の
数10kHz帯にしようとする動きがある。しかし、フェラ
イトは飽和磁束密度が低く数10kHz帯の周波数では磁心
を思ったほど小型化できない問題がある。また珪素鋼は
この周波数帯では磁心損失が大きく、これにともない発
熱が大きく使用が困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近になり、飽和磁束
密度が高く比較的高周波特性に優れたFe基アモルファス
合金を用いた磁心がこれらの用途に使用されている。し
かし、Fe基アモルファス合金は磁歪が著しく大きく、モ
ールドした場合磁心損失が著しく増加し、素材の特性が
活かせないのが現状である。このため発熱が大きく、効
率も悪い問題点がある。Co基アモルファス合金は磁心損
失が低く磁歪が小さいため特性面では適するが、経時変
化が大きく実用的でない。
【0005】また、特開平1-110707号公報に記載されて
いるように近年組織の少なくとも50%が最大寸法で測定
した粒径が500オングストローム以下であってbcc F
e固溶体の微細な結晶粒で占められFe基軟磁性合金が
開発され、この合金がこれらの用途に適することが報告
されている。しかし、このFe基微結晶合金を用いたモー
ルド磁心は、Fe基アモルファス合金を用いたモールド磁
心に比べると著しく磁心損失は低いが、モールド樹脂に
よる応力の影響によってやはり磁心損失は増加してしま
う。そこで本発明は、前記Fe基軟磁性合金を用いたモ
ールド磁心の磁心損失の増加を抑制することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明者らは、組織の少なくとも50%が最大寸法で
測定した粒径の平均が500オングストローム以下である
bcc Fe固溶体の微細な結晶粒で占められるFe基
軟磁性合金薄帯を巻回してなるモールド磁心において、
磁心の端面が有機または無機テープで被覆し、この被覆
面上にモールドを形成するという手段を採用した。
【0007】本発明に係わる合金薄帯は通常次のように
製造される。まず、単ロ−ル法や双ロ−ル法等の液体急
冷法により板厚3〜100μm程度のアモルファス合金薄帯
を作製する。次に、この合金薄帯を巻回しトロイダル状
にした後アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガス雰囲気
中、あるいは真空中等で熱処理し上記微細結晶粒からな
る合金薄帯からなる磁心を作製する。この際合金薄帯表
面をSiO2やAl2O3等の酸化物で被覆し層間絶縁を行うと
特に広幅材においてより好ましい結果が得られる。層間
絶縁の方法としては、電気泳動法によりMgO等の酸化物
を付着させる方法、金属アルコキシド溶液を表面につけ
これを熱処理しSiO2等の酸化物を形成させる方法、リン
酸塩やクロム酸塩処理を行い表面に酸化物の被覆を行う
方法等がある。
【0008】次にこの磁心の端面に有機または無機のテ
ープを被覆する。被覆の形態としては、磁心端面と同
一形状のテープを接着する。磁心の内外周にわたって
テープを巻回すことによって磁心端面をテープで被覆す
る。等が考えられるが、磁心端面が有機または無機のテ
ープで被覆されていればその形態は問われない。無機系
のテープを用いる場合は熱処理前に磁心に巻いても良
い。有機系のテープとしてはポリイミドやポリエステル
系のテープを用いることができる。無機系のテープとし
てはガラステープを用いることができる。
【0009】次にこの磁心を無機系ワニスや有機系ワニ
スに浸漬し含浸を行う。含浸材としては無機系の場合は
金属アルコキシドが好ましい。この場合は熱処理前に含
浸しても良い。有機系の含浸材としてはエポキシ系、ポ
リイミド系、シリコン系、ポリエステル系等いろいろ考
えられるが、エポキシ系が耐熱性、温度特性、付着力の
点で好ましい。
【0010】トロイダル状の磁心の場合、巻芯に巻回し
た構造の方が寸法精度が良好である。特に、形状的制約
が大きい用途の場合は変形等を防ぐことができ好まし
い。巻芯としてはステンレス等の金属やセラミックスを
用いることができる。
【0011】本発明磁心に用いる合金の組成としては、
前記特開平1-110707号公報に記載される組成が望まし
い。
【0012】
【作用】本発明では、磁心端面を有機または無機のテー
プで被覆した後に樹脂モールドを行うので、樹脂が磁心
端面から合金薄帯間に侵入することがない。したがっ
て、樹脂硬化による応力発生が低減され、磁心損失の増
加が抑制される。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例にしたがって説明するが
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0014】実施例1 単ロ−ル法により幅25mm厚さ17μmのFebal.Cu1Nb3Si
13.5B7(at%)なる組成を有するアモルファス合金薄帯を
作製した。次にこの合金薄帯をアルコキシシラン溶液中
に通した後乾燥し、薄帯の両面に厚さ1μmの絶縁層を形
成し、ステンレスリングを巻芯として図1に示す形状の
巻磁心を作製した。
【0015】次にこの磁心を窒素ガス雰囲気中530゜Cで1
時間保持する熱処理を行った。昇温速度は10゜C/min、冷
却速度は20゜C/minとした。この磁心の20kHz、0.2Tの磁
心損失を測定後、この磁心の内外周にわたってポリイミ
ドテープを巻き回して磁心端面を含め磁心全面を被覆し
た。次いで、エポキシ樹脂でこの磁心を含浸し120゜Cで4
h放置し硬化させ本発明磁心を作製した。なお、前記熱
処理後の合金の組織を透過電子顕微鏡により観察した結
果、bcc Fe固溶体からなる結晶の最大寸法で測定
した平均結晶粒径は130オンク゛ストローム、結晶粒の割合は80%
以上であった。
【0016】次に作製後の磁心の20kHz、0.2Tの室温の
磁心損失を測定した。得られた結果を表1に示す。また
比較のためにテープを巻回さなかった以外は本実施例と
同様に作成した従来のモールド磁心の特性も示す。本発
明モールド磁心は従来のモールド磁心に比べ磁心損失が
低く優れていることがわかる。
【0017】
【表1】
【0018】さらに本実施例にかかるモールド磁心をス
ライサーによりカットしカットコアを作製したが、やは
り同様に本発明磁心の磁心損失が低く温度特性も良好で
あった。
【0019】実施例2 Febal.Cu1Ta3Si13.5B8(at%)なる組成を有する幅25mm厚
さ17μmのアモルファス合金薄帯を単ロ−ル法により作
製した。次にこの合金薄帯表面にMgOによる電気泳動法
により絶縁層を形成しながら図1に示す形状のトロイダ
ル磁心を作製した。次にこの磁心をアルゴンガス雰囲気
中550゜Cで1hr保持する熱処理を行った。昇温速度は15゜C
/min、冷却速度は10゜C/minとした。次にこの磁心の端面
にポリイミド粘着テープをはりつけた。次にこの磁心を
変性アルキルシリケートの無機ワニス中に浸漬し含浸し
室温で乾燥後180゜Cで6hr放置し硬化させモールド磁心を
作製した。
【0020】なお、前記熱処理後の合金の組織を透過電
子顕微鏡により観察した結果、bcc Fe固溶体から
なる結晶粒の最大寸法で測定した粒径の平均は110オン
グストローム、結晶粒の割合は80%以上であった。表2
に100kHz,0.2Tにおける磁心損失を示す。比較のために
テープを巻回さなかった以外は本実施例と同様に作成し
た従来のモールド磁心の特性も示す。本発明モールド磁
心の方が磁心損失が低く優れている。
【0021】
【表2】
【0022】実施例3 表3に示す組成からなるの幅10mm厚さ15μmのアモルフ
ァス合金薄帯を単ロ−ル法により作製した。次にこの合
金薄帯を外径25mm、内径20mmのトロイダル磁心に成形し
た。次にこの磁心をアルゴンガス雰囲気中550゜Cで1hr保
持する熱処理を行った。昇温速度は20゜C/min、冷却速度
は20゜C/minとした。次にこの磁心の内外周に表3に示す
各種テープを巻回して磁心端面を被覆した。
【0023】次にこの磁心を表3に示す各種樹脂で含浸
した後に硬化させモールド磁心を作製した。なお、合金
の組織を透過電子顕微鏡により観察した結果、bcc
Fe固溶体からなる結晶粒の最大寸法で測定した平均結
晶粒径結晶粒径は500オングストローム以下であり、結
晶粒の割合は80%以上であった。これらの磁心の20kHz、
0.2Tの磁心損失を測定した。得られた結果を表3に示
す。また、比較のためにテープを巻回さなかった以外は
本実施例と同様に作成した従来のモールド磁心の特性も
示す。本発明モールド磁心は磁心損失が低く従来の単に
モールドを行っただけの磁心より優れている。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、低損失のモールド磁心
が提供できるためその効果は著しいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる磁心の形状の例を示した図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織の少なくとも50%が最大寸法で測定
    した粒径の平均が500オングストローム以下であるbc
    c Fe固溶体の微細な結晶粒で占められるFe基軟磁
    性合金薄帯を巻回してなるモールド磁心において、磁心
    の端面が有機または無機テープで被覆されており、この
    被覆面上にモールドが形成されていることを特徴とする
    モールド磁心。
JP3234912A 1991-09-13 1991-09-13 モールド磁心 Pending JPH0574635A (ja)

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JP3234912A JPH0574635A (ja) 1991-09-13 1991-09-13 モールド磁心

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104376957A (zh) * 2014-03-28 2015-02-25 九阳股份有限公司 一种电磁加热用导磁体及其制作工艺
JP2017092077A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 新日鐵住金株式会社 アモルファス積層コアおよびアモルファス積層コアの製造方法

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