JPH084544B2 - 背もたれ付椅子のシェル接合構造 - Google Patents

背もたれ付椅子のシェル接合構造

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JPH084544B2
JPH084544B2 JP21697988A JP21697988A JPH084544B2 JP H084544 B2 JPH084544 B2 JP H084544B2 JP 21697988 A JP21697988 A JP 21697988A JP 21697988 A JP21697988 A JP 21697988A JP H084544 B2 JPH084544 B2 JP H084544B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インナーシェルとアウターシェルとを用い
て座と背もたれとを一体に構成してなる背もたれ付椅子
に関するものである。
[従来の技術] 近時、この種の背もたれ付椅子として、座対応部分及
び背もたれ対応部分を一体に成形してなる側面視L字形
のインナーシェルと、座対応部分及び背もたれ対応部分
を一体に成形してなる側面視L字形のアウターシェルと
を用いて、座と背もたれとを一体に構成するようにした
背もたれ付椅子が考えられている。
ところで、かかる椅子においては、通常、座の下面側
は人目に触れることが少ないため、アウターシェルの座
対応部分をインナーシェルの座対応部分にねじ止めして
も問題はないが、アウターシェルの背もたれ対応部分を
インナーシェルの背もたれ対応部分にねじ止めすると、
そのねじ頭を隠蔽するための処理が必要になり好ましく
ない。
そのため、従来考えられている椅子では、アウターシ
ェルの背もたれ対応部分における上縁近傍部に下向爪を
突設するとともに、側縁近傍部に内向爪を突設してい
る。また、インナーシェルの背もたれ対応部分における
前記下向爪及び内向爪に対応する部位に、それぞれ係合
孔を穿設している。そして、前記下向爪及び内向爪を、
部材の弾性変形を利用して前記係合孔の開口縁下寄部分
及び開口縁内寄部分にそれぞれ係合させることによっ
て、アウターシェルの背もたれ対応部分を、インナーシ
ェルの背もたれ対応部分に接合するようにしている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、このような接合構造のものは、背もたれ
に、不測の外力が作用した場合に、背もたれの両側部に
設けた内向爪が係合孔から外れ易いという問題がある。
すなわち、この種の椅子では、背中に対するホールド感
を良好なものにするとともに、背もたれの適度な剛性を
確保するために、インナーシェル及びアウターシェルの
背もたれ対応部分を、その左右両側縁が中央部よりも前
出する方向に湾曲させている。このような背もたれの上
部に、例えば、前傾方向の大きな力が作用したような場
合には、アウターシェルが、座屈を起こすようにして前
方へ変形することがある。その際には、アウターシェル
の湾曲度合が急激に減少するため、アウターシェルの両
側縁近傍部に設けた内向爪が共に外側方へ移動し、対応
する係合孔から外れ易い。また、背もたれに大きな捩じ
り力が作用したような場合にも、アウターシェルの内向
爪が対応する係合孔に対して相対的に外方に変移するこ
とがあり、片側の内向爪が係合孔から外れることがあ
る。
このような不具合に対処する方策としては、例えば、
アウターシェルにピンを突設するとともに、インナーシ
ェルに逆止爪を内装した係合孔を設けておき、前記ピン
を前記係合孔に圧入して、その逆止爪の食込み作用によ
り、そのピンを係合孔内に抜止不能に保持するようにす
ることが考えられる。しかしながら、このような接合構
造を採用した場合には、インナーシェルとアウターシェ
ルとの上下方向の相対的に位置ずれも禁止されることに
なるため、アウターシェルを側面視L時形をなす一体成
形品にすると、背もたれの剛性が高くなりすぎ、休息姿
勢をとった際のクッション性に問題が生じる。
本発明は、このような課題を解決することを目的とし
ている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、以上のような目的を達成するために。次の
ような構成を採用したものである。
すなわち、請求項1記載の発明にかかる背もたれ付椅
子のシェル接続構造は、第1図に示すように、弾性材に
より作られた側面視L字形のインナーシェル(2)にお
ける背もたれ対応部分(22)の上縁近傍部(22u)及び
側縁近傍部(22d)に、複数の係合孔(202、203、204)
を設けるとともに、弾性材により作られた側面視L字形
のアウターシェル(3)における背もたれ対応部分(3
2)の上縁近傍部(32d)及び側縁近傍部(32c)に、複
数の下向爪(304)及び内向爪(303、302)を一体に突
設し、それら各下向爪(304)及び内向爪(303、302)
を、対応する各係合孔(204、203、202)の開口縁下寄
部分(204a)及び開口縁内寄部分(203a、202a)に、そ
れぞれ部材の弾性変形を利用して係合させたものであっ
る。そして、背もたれ対応部分(22)の両側縁近傍部
(22d)に設けた係合孔(202)の開口縁内寄部分(202
a)を直線状に形成して、その開口縁内寄部分(202a)
に係合する内向爪(302)が相対的に上下動し得るよう
に構成するとともに、前記係合孔(202)の開口縁外寄
部分(202b)から厚み方向に変形可能な舌片(202c)を
一体に突設し、その舌片(202c)の自由端(202d)を開
口縁内寄部分(202a)に係合する内向爪(302)の外面
に当接させていることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明に係るシェル接続構造は、
弾性材により作られた側面視L字形のインナーシェル
(2)における背もたれ対応部分(22)の上縁近傍部
(22u)に、複数の第1係合孔(501)を設け、且つ、弾
性材により作られた側面視L字形のアウターシェル
(3)における背もたれ対応部分(32)の上縁近傍部
(32d)に、複数の下向爪(601)を一体に突設する一
方、前記インナーシェル(2)の背もたれ対応部分(2
2)の両側縁近傍部(22d)に上半部(502a)が下半部
(502b)よりも幅狭な上下方向に伸びる第2係合孔(50
2)を設け、且つ、前記アウターシェル(3)の背もた
れ対応部分(32)の両側縁近傍部(32c)に、頭部(602
a)が前記第2係合孔(502)の下半部(502b)を通過可
能でかつ基端部(602b)が第2係合孔(502)の上半部
(502a)に略隙間なく係合可能な外向爪(602)を突設
しておき、前記外向爪(602)を第2係合孔(502)の下
半部(502b)から挿入して上半部(502a)の開口縁外寄
部分(502c)に係合させるとともに、前記各下向爪(60
1)を、対応する各第1係合孔(501)の開口縁下寄部分
(501a)に、それぞれ部材の弾性変形を利用して係合さ
せていることを特徴とする。
[作用] 請求項1記載の発明によれば、アウターシェル(3)
の下向爪(304)及び内向爪(302)を、対応するインナ
ーシェル(2)の係合孔(204、202)に部材の弾性変形
を利用して係合させるようにしているので、ねじ頭等を
外部に露出させることなしに、アウターシェル(3)の
背もたれ対応部分(32)をインナーシェル(2)の背も
たれ対応部分(22)に接合することができる。しかも、
その内向爪(302)は、係合孔(202)に対して上下摺動
可能に係合しているので、アウターシェル(3)の背も
たれ対応部分(32)が、インナーシェル(2)の背もた
れ対応部分(22)に対して所定量だけ上下に位置ずれを
起こすことが可能となる。そのため、両シェル(2、
3)の背もたれ対応部分(22、32)が適度に弾性を発揮
しつつ後方に変形し得るものとなる。なお、内向爪(30
2)を係合孔(202)に係合させる際には、舌片(202c)
を厚み方向に変形させつつ内向爪(302)を係合孔(20
2)内に押入することにより行い、その内向爪(302)が
係合孔(202)の開口縁内寄部分(202a)に係合した段
階で、その舌片(202c)が元の位置に弾性復帰して、そ
の自由端(202d)を内向爪(302)の外面(302a)に当
接させることになる。しかして、この状態においては、
内向爪(302)は、舌片(202c)に阻止されて外方に移
動し得ない。そのため、背もたれ(5)に前述したよう
な外力が作用しても、この内向爪(302)が、係合孔(2
02)から外れることはない。そして、この内向爪(30
2)の外面(302a)に舌片(202c)が当接していると、
アウターシェル(3)の両側縁が外方に広がってその湾
曲度合が不当に減少するのを防止することができるの
で、アウターシェル(3)の座屈を防ぐこともできる。
また、請求項2記載の発明においても、ねじ頭等を外
部に露出させることなしに、アウターシェル(3)の背
もたれ対応部分(32)をインナーシェル(2)の背もた
れ対応部分(22)に接合することができる。しかも、そ
の外向爪(602)は、第2係合孔(502)の上半部(502
a)に上下摺動可能に係合しているので、アウターシェ
ル(3)の背もたれ対応部分(32)が、インナーシェル
(2)の背もたれ対応部分(22)に対して所定量だけ上
下に位置ずれを起こすことが可能となり、背もたれ
(5)に適度な弾性を与えることが容易になる。なお、
この接合構造の場合には、先ず、外向爪(602)を第2
係合孔(502)の下半部(502b)から挿入する。しかる
後に、アウターシェル(3)の背もたれ対応部分(32)
をインナーシェル(2)の背もたれ対応部分(22)に対
して上動させ、前記外向爪(602)を前記第2係合孔(5
02)の上半部(502a)内にスライド移動させることによ
って、この外向爪(602)を第2係合孔(502)の開口縁
外寄部分(502c)に係合させることができる。この状態
で、前記各下向爪(601)を、対応する各第1係合孔(5
01)の開口縁下寄部分(501a)に、それぞれ部材の弾性
変形を利用して係合させることにより、両シェル(2、
3)の背もたれ対応部分(22、32)同士を接合すること
ができる。しかして、下向爪(601)を第1係合孔(50
1)に係合させた状態においては、背もたれ(5)を後
方に傾動させることによりアウターシェル(3)の背も
たれ対応部分(32)がインナーシェル(2)の背もたれ
対応部分(22)に対して下方に必要範囲内で上下方向に
位置ずれした場合においても、外向爪(602)の一部が
必ず第2係合孔(502)の幅狭な上半部(502a)に位置
しているように設定しておきさえすれば、使用中に外向
爪(602)が、第2係合孔(502)から外れることはなく
なる。そして、この外向爪(602)の基端部(602b)が
第2係合孔(502)の上半部(502a)に略隙間なく係合
していると、アウターシェル(3)の両側縁が外方に広
がってその湾曲度合が不当に減少するの防止することが
できるので、アウターシェル(3)の座屈を有効に防ぐ
こともできる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
実施例1(第3図〜第13図) この実施例の背もたれ付椅子は、第3図に示すよう
に、支持ユニット1上に、インナーシェル2とアウター
シェル3を用いて一体に構成した座4及び背もたれ5を
配設してなる。
支持ユニット1は、第3図に示すように、脚羽根を放
射状に突設してなるベース11と、このベース11の中心に
立設した脚柱12と、この脚柱12の上端に連設した支持基
部13とを具備している。そして、この支持基部13の両側
に天秤部材101をそれぞれ軸着している。天秤部材101
は、第4図及び第5図に示すように、前後に伸びる細長
板状のもので、その中間部を軸102を介して前記支持基
部13に回動可能に軸着している。そして、左右の天秤部
材101の後端同士は連結金具103により剛着されており、
その連結部分から背支杆104を後上方に向けて延出させ
ている。また、前記支持基部13の上には、座受枠105が
配設してある。そして座受枠105の前端部を、前リンク
メンバ106を介して前記支持基部13の前端部に連結する
とともに、その後端部を後リンクメンバ107を介して前
記両天秤部材101の後端部に接続している。すなわち、
座受枠105の前端部に左右の前リンクメンバ106の上枢着
端を軸108を介して枢着するとともに、これら両前リン
クメンバ106の下枢着端を前記支持基部13に、軸109を介
して枢着している。また、座受枠105の後端部に左右の
後リンクメンバ107の上枢着端を軸111を介して枢着する
とともに、これら両後リンクメンバ107の下枢着端を前
記天秤部材101の後端部に軸112を介して枢着している。
そして、前記両天秤部材101の前端部に前後に伸びる長
孔113をそれぞれ設け、その長孔113を前記前リンクメン
バ106の後枢着点に設けた軸110に摺回動可能に連設して
いる。なお、前記支持基部13の側壁中間部には中間軸11
4を架設し、この中間軸114と前記軸108との間に主スプ
リング115を張設して、前記座受枠105を後方に弾性付勢
している。また、前記軸109には補助スプリング116を巻
装し、この補助スプリング116により前記座受枠105を同
一方向に付勢し得るようにしている。補助スプリング11
6の一端は、スプリング力調節機構117により係止されて
おり、その係止位置を変更することによって、前記補助
スプリング116による付勢力を調節することができるよ
うにしている。
そして、前記座受枠105の前端部及び前記背支杆104の
上端に、第4図,第5図及び第7図に示すように、それ
ぞれ横長ブラケット118、119を固設し、その横長ブラケ
ット118、119に前記インナーシェル2を取着している。
背支杆104の上端に固設される横長ブラケット119は、左
右両端119aが中央部119bよりも前に位置する方向に湾曲
させてある。
インナーシェル2は、第4図〜第7図に示すように、
座対応部分21と、背もたれ対応部分22とを一体に成形し
てなる側面視L字形のもので、ポリプロピレン等の弾性
変形可能な合成樹脂により作られている。座対応部分21
は、左右両側縁21b及び中央部分が若干持ち上がった形
状をなしており、両側縁近傍部21sの前寄り部分にナッ
ト23を固設してある。そして、前記横長ブラケット118
の両端近傍部を貫通させて前記ナット23に螺着したボル
ト24により、このインナーシェル2を座受枠105に取着
している。なおこの実施例のものは、インナーシェル2
の中央部前寄り部分にもナット25が固設してあり、座受
枠105の前端部を貫通させてそのナット25に螺着した図
示しない補助ボルトによりインナーシェル2の取付強度
を高めている。背もたれ対応部分22は、第4図に示すよ
うに、左右両側縁22aが前出する方向に湾曲した形状を
なしており、いわゆる背もたれ点と略同一高さ位置にお
ける両側縁近傍部22dにナット26を固設してある。そし
て、前記横長ブラケット119の両端近傍部を貫通させた
ボルト27を前記ナット26に螺着することにより、このイ
ンナーシェル2を背支杆104に接続している。なお、こ
のインナーシェル2の座対応部分21と背もたれ対応部分
22と境界部分28は、左右両側縁28aが前出する方向の湾
曲度合を略零に設定してあり、側面視半円弧状をなして
後方に膨出するように湾曲させてある。そして、この境
界部分28に、上下に伸びる2本の平行なスリット29を設
けている。これら両スリット29の下端29a側は座対応部
分21の後部にまで伸びているとともに、上端29b側は背
もたれ対応部分22の背もたれ点よりも高い位置にまで延
出しており、これら両スリット29間に位置する部分22b
は前方へせり出している。しかして、これら両スリット
29は、前記横長ブラケット119に交差させて設けてあ
る。
このインナーシェル2の上面2a側には、クッション材
7を介して外装材8を張設している。クッション材7
は、例えば、ウレタン樹脂等による成形品であり、外装
材8は、布の内面にウレタンシート等を貼着してなる。
クッション材7は、インナーシェル2に直接添接させて
ある。外装材8の周縁部は、インナーシェル2の下面2b
及び背面2c側に導いてあり、該外装材8全体に所定の張
力を付与した状態で、多数のタッカを用いて該インナー
シェル2に止着してある。
一方、アウターシェル3は、第4図〜第6図に示すよ
うに、座対応部分31と、背もたれ対応部分32とを一体に
成形してなる側面視L字形のもので、ポリプロピレン等
の弾性変形可能な合成樹脂により作られている。座対応
部分31は、球面的に下方に膨出する形状をなしており、
その中央部には前後に長い矩形の開口部33を備えてい
る。背もたれ対応部分32は、左右両側縁32aが前出する
方向に湾曲した形状をなしており、その上縁32bから背
もたれ点に近づくにしたがって、その湾曲度合が大きく
なるように設定してある。そして、アウターシェル3の
背もたれ点付近の湾曲度合は、同一横断面位置における
インナーシェル2の湾曲度合よりも大きくしてある。な
お、このアウターシェル3の座対応部分31と背もたれ対
応部分32との境界部分34は、左右両側縁34aが前出する
方向の湾曲度合を略零に設定してあり、側面視半円弧状
をなして後方に膨出するように湾曲させてある。そし
て、このアウターシェル3における背もたれ対応部分32
の基端近傍部分、すなわち、前記境界部分34の上部を、
インナーシェル2における背もたれ対応部分22の基端近
傍部分、すなわち、前記境界部分28の上部に接近させて
いる。
アウターシェル3のインナーシェル2に対する接合構
造は次のようである。まず、アウターシェル3の座対応
部分31の前縁部31f及び側縁近傍部31sは、インナーシェ
ル2の座対応部分21の前縁部21f及び側縁近傍部21sにね
じ止めしてある。
一方、アウターシェル3の境界部分34はインナーシェ
ル2の境界部分28に接続していない。
また、アウターシェル3の背もたれ対応部分32の側縁
近傍部32c及び上縁近傍部32dは、爪による係合構造を採
っている。具体的には、第6図及び第8図〜第13図に示
すように、アウターシェル3の側縁近傍部32cに側面視
L字形に屈曲する上向爪301と、内側にアンダーカット
部を有した第1の内向爪302と、同じく内側にアンダー
カット部を有した第2の内向爪303とを、下から順に所
定間隔で突設するとともに、上縁近傍部32dに下側にア
ンダーカット部を有した下向爪304を一体に突設してい
る。また、インナーシェル2の前記各爪301、302、30
3、304に対応する部位に、係合孔201、202、203、204を
穿設している。そして、前記上向爪301を対応する係合
孔201の上縁部に所要量上下方向に移動可能に係合させ
るとともに、前記両内向爪302、303を対応する係合孔20
2、203の開口縁内寄部分202a、203aに、また、前記下向
爪304を対応する係合孔204の開口縁下寄部分204aにそれ
ぞれ部材の弾性変形を利用して係合させている。なお、
第1の内向爪302は、上下方向に伸びる直壁状のもの
で、それに対応する係合孔202の開口縁内寄部分202a
は、直線状に形成してあり、係合状態においても、前記
内向爪302が係合孔202に対して上下方向に摺動し得るよ
うにしてある。そして、前記係合孔202の開口縁外寄部
分202bから厚み方向に変形可能な舌片202cを一体に突設
し、その舌片202cの自由端202dを開口縁内寄部分202aに
係合する前記内向爪302の外面302aに当接させるように
している。第2の内向爪303は、下向爪304と同様な半月
形をなすものであるが、この第2の内向爪303も係合状
態において、若干上下方向に移動し得るように係合孔20
3の寸法が設定してある。これらの爪301、302、303、30
4と対応する各係合孔201、202、203、204との係合深さ
及び係合方向は、通常の使用状態においては外れること
がないように設定してあるが、外部から離脱操作を加え
ることによって、その係合状態を解除することができる
ようになっている。すなわち、まず、下向爪304及び第
2の内向爪303については、第10図に示すように、ねじ
回し等の剛性を有するロッドDをインナーシェル2の上
縁22c又は側縁22aとアウターシェル3の上縁32b又は側
縁32aとの間に挿入して、そのアウターシェル3の上縁3
2b部分又は側縁32a部分を後方へこじるようにして弾性
変形させると、対応する下向爪304又は内向爪303が顎を
上げるように偏向して係合孔204、203から外れる。一
方、第1の内向爪302については、第13図に示すよう
に、ねじ回し等の剛性を有するロッドDを、インナーシ
ェル2の側縁22aとアウターシェル3の側縁32aとの間か
ら挿入して、その先端を舌片202cの先端近傍に当接させ
る。その状態で、前記アウターシェル3の側縁22aを支
点にして、前記ロッドDを後方へ回動操作すると、その
ロッドDの先端が舌片202cを前方へ押圧することにな
り、この舌片202cが厚み方向に変形してその自由端202d
が内向爪302に当接し得ない位置にまで移動する。その
瞬間に、前記内向爪302がアウターシェル3の変形に応
じて顎を上げるように偏向し、係合孔202から外れる。
以上のようにしてインナーシェル2にアウターシェル
3を取着しているが、このアウターシェル3の開口部33
を閉塞する位置には、第3図、第4図及び第6図に示す
ように、固定シェル6を配設している。しかして、この
固定シェル6は、ボルトを用いて、支持ユニット1の支
持基部13の下面に着脱可能に取着してある。
次いで、この椅子の作動を説明する。
第3図及び第4図の実線に示す基準姿勢においては、
背もたれ5が起立し、且つ、座4が最後退位置に保持さ
れている。この基準姿勢は、執務等を行うのに適してい
る。この基準姿勢から使用者が、その背中で前記背もた
れ5を後方に押圧操作すると、この背もたれ5ととも
に、天秤部材101が支点をなす軸102を中心にして後方に
回動する。その結果、その天秤部材101の前端部が上動
し、前リンクメンバ106が前方へ回動させられる。それ
により座受枠105が前動し、天秤部材101の後端に支持さ
れた後リンクメンバ107も前方へ回動する。この際、後
リンクメンバ107の回動によりその上枢着点の軸111が上
昇する度合いによりも、後リンクメンバ107全体が天秤
部材101の回動に伴って降下する度合いが大きく設定し
てあるので、座4は見掛上、後端部を徐々に沈下させつ
つ前動して、第4図に想像線で示す休息姿勢に至ること
になる。
この背もたれ付椅子は、以上のように作動させて使用
することができるが、この椅子では、アウターシェル3
の下向爪304及び内向爪302、303を、対応するインナー
シェル2の係合孔204、203、202に部材の弾性変形を利
用して係合させるようにしているので、ねじ頭等を外部
に露出させることなしに、アウターシェル3の背もたれ
対応部分32をインナーシェル2の背もたれ対応部分22に
接合することができる。しかも、その内向爪302は、係
合孔202に対して上下摺動可能に係合しているので、前
述した基準位置か休息位置に背もたれ5を傾動させる際
に、アウターシェル3の背もたれ対応部分32が、インナ
ーシェル2の背もたれ対応部分22に対して所定量だけ上
下に位置ずれを起こすことが可能となる。そのため、両
シェル2、3の背もたれ対応部分22、32が適度に弾性を
発揮しつつ後方に変形し得るものとなる。したがって、
背もたれ5のクッション性を良好なものにすることが可
能となる。
また、内向爪302は、舌片202cに阻止されて外方に移
動し得ないため、背もたれ5に前述したような不測の外
力が作用しても、この内向爪302が、係合孔202から外れ
ることはない。したがって、使用中にアウターシェル3
の一部がインナーシェル2から離間して隙間が生じると
いうような不具合を招くことがない。
そして、この内向爪302の外面302aに舌片202cが当接
していると、アウターシェル3の両側縁が外方に広がっ
てその湾曲度合が不当に減少するのを防止することがで
きるので、アウターシェル3の座屈を防ぐこともでき
る。したがって、背もたれ5を前に倒そうとしたり、捩
じったりするような不測の外力に対しては、高い剛性を
示すことになる。
実施例2(第14図〜第16図) この実施例2は、実施例1と同様な基本構成をなす背
もたれ付椅子に請求項2記載の発明を適用したものであ
り、前記実施例1と同様な部分には同一の符号を付して
説明を省略する。
この実施例2のシェル接合構造は、インナーシェル2
における背もたれ対応部分22の上縁近傍部22uに、複数
の第1係合孔501を設けるとともに、アウターシェル3
における背もたれ対応部分32の上縁近傍部32dに、複数
の下向爪601を一体に突設している。これらの係合孔501
及び下向爪601は、例えば、実施例1の係合孔204及び下
向爪304と全く同一のものでよい。一方、前記インナー
シェル2の背もたれ対応部分22の両側縁近傍部22dに第
2係合孔502を設けるとともに、前記アウターシェル3
の背もたれ対応部分32の両側縁近傍部32cに外向爪602を
突設している。第2の係合孔502は、上半部502aが下半
部502bよりも幅狭なもので、上下方向に向けて穿設して
ある。外向爪602は、頭部602aが前記第2係合孔502の下
半部502bを通過可能でかつ基端部602bが第2係合孔502
の上半部502aに略隙間なく係合可能な形状寸法に設定し
たもので、外側にアンダーカット部を有している。
しかして、このものは、先ず、前記外向爪602を第2
係合孔502の下半部502bに挿入する。しかる後に、アウ
ターシェル3の背もたれ対応部分32をインナーシェル2
の背もたれ対応部分22に対して上動させ、前記外向爪60
2を前記第2係合孔502の上半部502a内にスライド移動さ
せる。それにより、この外向爪602が第2係合爪502の開
口縁外寄部分502cに係合することになる。この状態で、
前記各下向爪601を、対応する各第1係合孔501の開口縁
下寄部分501aに、それぞれ部材の弾性変形を利用して係
合させる。下向爪601を第1係合孔501に係合させた状態
においては、背もたれ5を後方に傾動させることにより
アウターシェル3の背もたれ対応部分32の下半部がイン
ナーシェル2の背もたれ対応部分32に対して下方に必要
範囲で位置ずれした場合においても、外向爪602の一部
が必ず第2係合孔502の幅狭な上分部502aに位置してい
るように各部の寸法を設定してある。そのため、背もた
れ5の適度な弾性を失うことなしに、使用中に外向爪60
2が第2係合孔502から外れるという不具合を解消するこ
とができる。
そして、この外向爪602の基端部602bが第2係合孔502
の上半部502aに略隙間なく係合していると、アウターシ
ェル3の両側縁が外方に広がってその湾曲度合が不当に
減少するのを防止することができるので、アウターシェ
ル3の座屈を防ぐこともできる。したがって、不測の外
力に対しては、高い剛性を示すことになる。
なお、本発明は、例えば、支持ユニットに対して座が
単に揺動するだけの椅子や、背支杆が支持ユニットに後
傾可能に枢着されただけの椅子等にも適用が可能であ
る。
[発明の効果] 本発明は、以上のような構成であるから、ねじ頭等を
外部に露出することなしにアウターシェル背もたれ対応
部分をインナーシェルの背もたれ対応部分に取着するこ
とができる上に、アウターシェルを側面視L字形のもの
にしても背もたれに適度な弾性を付与することが容易で
あり、しかも、背もたれに不測の外力が作用しても、ア
ウターシェルが不当な変形を起こしてインナーシェルか
ら外れるような不具合が生じ難い背もたれ付椅子のシェ
ル接合構造を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の構成を明示するための模式
的な斜視図である。第3図〜第13図は本発明の一実施例
を示し、第3図は一部切欠した側面図、第4図は内部を
示す側断面図、第5図は一部を省略した平断面図、第6
図及び第7図は分解斜視図、第8図はインナーシェルの
上縁近傍部を示す部分正面図、第9図は第8図における
A−A線断面図、第10図は第9図に対応する作用説明
図、第11図はインナーシェルの側縁近傍部を示す部分正
面図、第12図は第11図におけるB−B線断面図、第13図
は第12図に対応する作用説明図である。第14図〜第16図
は本発明の他の実施例を示し、第14図はシェルの背もた
れ対応部分を示す部分正面図、第15図及び第16図はイン
ナーシェルの側縁近傍部を拡大して示す作用説明図であ
る。 2……インナーシェル、3……アウターシェル 22……背もたれ対応部分 22d……側縁近傍部 22u……上縁近傍部、32……背もたれ対応部分 32c……側縁近傍部 202、203、204……係合孔 202a、203a……開口縁内寄部分 202b……開口縁外寄部分 202c……舌片、202d……自由端 204a……開口縁下寄部分 302、303……内向爪 304……下向爪、501……第1係合孔 502……第2係合孔、502a……上半部 502b……下半部、601……下向爪 602……外向爪、602a……頭部 602b……基端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 正光 長野県上伊那郡宮田村137番地 タカノ株 式会社内 (72)発明者 伊藤 恒太郎 長野県上伊那郡宮田村137番地 タカノ株 式会社内 (72)発明者 片桐 美義 長野県上伊那郡宮田村137番地 タカノ株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性材により作られた側面視L字形のイン
    ナーシェルにおける背もたれ対応部分の上縁近傍部及び
    側縁近傍部に、複数の係合孔を設けるとともに、弾性材
    により作られた側面視L字形のアウターシェルにおける
    背もたれ対応部分の上縁近傍部及び側縁近傍部に、複数
    の下向爪及び内向爪を一体に突設し、それら各下向爪及
    び内向爪を、対応する各係合孔の開口縁下寄部分及び開
    口縁内寄部分に、それぞれ部材の弾性変形を利用して係
    合させたものであって、背もたれ対応部分の両側縁近傍
    部に設けた係合孔の開口縁内寄部分を、直線状に形成し
    て、その開口縁内寄部分に係合する内向爪が相対的に上
    下動し得るように構成するとともに、前記係合孔の開口
    縁外寄部分から厚み方向に変形可能な舌片を一体に突設
    し、その舌片の自由端を開口縁内寄部分に係合する内向
    爪の外面に当接させていることを特徴とする背もたれ付
    椅子のシェル接合構造。
  2. 【請求項2】弾性材により作られた側面視L字形のイン
    ナーシェルにおける背もたれ対応部分の上縁近傍部に、
    複数の第1係合孔を設け、且つ、弾性材により作られた
    側面視L字形のアウターシェルにおける背もたれ対応部
    分の上縁近傍部に、複数の下向爪を一体に突設する一
    方、前記インナーシェルの背もたれ対応部分の両側縁近
    傍部に上半部が下半部よりも幅狭な上下方向に伸びる第
    2係合孔を設け、且つ、前記アウターシェルの背もたれ
    対応部分の両側縁近傍部に、頭部が前記第2係合孔の下
    半部を通過可能でかつ基端部が第2係合孔の上半部に略
    隙間なく係合可能な外向爪を突設しておき、前記外向爪
    を第2係合孔の下半部から挿入して上半部の開口縁外寄
    部分に係合させるとともに、前記各下向爪を、対応する
    各第1係合孔の開口縁下寄部分に、それぞれ部材の弾性
    変形を利用して係合させていることを特徴とする背もた
    れ付椅子のシェル接合構造。
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JP2010259693A (ja) * 2009-05-11 2010-11-18 Okamura Corp 椅子

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