JPH0844849A - 画像処理装置及び刺繍データ作成装置 - Google Patents

画像処理装置及び刺繍データ作成装置

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JPH0844849A
JPH0844849A JP6176512A JP17651294A JPH0844849A JP H0844849 A JPH0844849 A JP H0844849A JP 6176512 A JP6176512 A JP 6176512A JP 17651294 A JP17651294 A JP 17651294A JP H0844849 A JPH0844849 A JP H0844849A
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pixel
data
vector
embroidery
shape
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JP6176512A
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English (en)
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Masao Futamura
正生 二村
Yukiyoshi Muto
幸好 武藤
Masahiro Mizuno
雅裕 水野
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 模様の形状に応じる最適な刺繍模様を縫える
刺繍データをオリジナル原画から容易に作成する。 【構成】 線で描かれた原画がイメージスキャナによっ
て読み取られ(S1)、その原画を規定する輪郭線が抽
出される(S2)。そして、基本となるベースベクトル
を設定する(S3)。次に、その輪郭線を構成する画素
どうしを結ぶカレントベクトルを設定する(S5)。そ
のカレントベクトルとベースベクトルの異差を示す評価
値Evを算出する(S6)。その評価値Evがしきい値
以上であれば、そのカレントベクトルの始点を図形の特
徴点として記憶し(S8)、続いて、そのカレントベク
トルを次のベースベクトルとして更新する(S9)。そ
して、その特徴点を参照して輪郭線に対応する刺繍デー
タが自動的に作成される(S12)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビットマップ画像デー
タから図形の形状を表現する特徴点のデータを簡易に抽
出することができる画像処理装置、及び、刺繍ミシンの
動作に必要な刺繍データを作成する刺繍データ作成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、加工布に対する刺繍形成動作
を自動的に実行する刺繍ミシンにおいては、例えば一針
毎の針落ち点などを指示する刺繍データに基づいて動作
するようになっている。このような刺繍データを作成す
るための刺繍データ作成装置として、マイコンを主体と
した本体に、イメージスキャナ等の画像読取装置を接続
したものが供されている。
【0003】ここで、この刺繍データ作成装置は、任意
の刺繍図形を描いた原画を読取って、その図形の画像デ
ータから刺繍データを作成するものであるが、イメージ
スキャナにより読取られた画像データはビットマップ形
式のデータであるため、画像データ中に含まれる図形形
状の認識や、高度な図形処理(各図形の変形や分割,合
成,拡大,縮小などの編集等)を行うためには、そのビ
ットマップ画像データから、画像データ中の各図形に関
してその形状を表現する形状表現データを抽出すること
が必要となってくる。
【0004】この場合、形状表現データは、例えば図形
の輪郭を構成する輪郭線のうちの特徴点を抽出し、その
特徴点を順に並べて得られるベクトルデータの形で記述
されるようになっている。また、図形が文字,記号等の
線画を主体とする場合には、例えば図形の各線の中心線
を構成する点を適当な間隔で抽出し、その点列からなる
ショートベクトルデータの形で記述されるようになって
いる。
【0005】従来では、上記した図形の輪郭の特徴点
は、オペレータが、表示装置の画面上でマウス等のポイ
ンティングデバイスを用いて、手作業で輪郭線をなぞる
ようにしながらポイントの指示を行うことにより抽出さ
れるようになっていた。また、図形が線画を主体とする
場合にも、やはりオペレータが、表示装置の画面上でマ
ウス等を用いて、図形を構成する各線の中心線部分をな
ぞるようにしながら点列の入力指示を行うようにしてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、オペレータが手作業で特徴点などを入力指
示するものでは、特に図形が複雑な形状であったり輪郭
が曲線形状であったりした場合に、オペレータに熟練を
要するものであった。また、図形が複雑であったり図形
の数が多くなると、オペレータの手間が大きくなって時
間がかかる不具合があった。
【0007】これに対し、ビットマップ画像データから
自動的に特徴点を抽出して図形の形状表現データを求め
るようにしたものもある。このものは、ビットマップ画
像データから連結成分図形の輪郭線を構成する画素の連
鎖を抽出し、その画素の連鎖から一定間隔で形状画素列
をサンプルするように構成されている。ところが、この
ものでは、一定間隔で形状画素列をサンプルした形状表
現データとなるため、細かい複雑な形状を有する図形の
場合にその形が崩れてしまう虞があり、また、単純な直
線状の部分でも多数個の点を特徴点としてしまって、デ
ータの量が膨大となってしまう欠点がある。
【0008】この場合、例えば線の曲率などを求めて特
徴点を抽出するような高度な画像認識手法を採用すれ
ば、形状表現データの品質は高いものとなるが、それで
は、処理に要する計算量が非常に膨大なものとなって処
理時間が長くなると共に、ハードウエア及びソフトウエ
ア面でのコストがかかり過ぎて実用的なものとはならな
かった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その一の目的は、ビットマップ画像データから図形
形状を表現する特徴点を自動的に抽出することができる
ものであって、品質の高いデータを短時間で抽出するこ
とができ、しかも簡単な構成で済ませ得る画像処理装置
を提供するにある。また、本発明の別の一の目的は、図
形の原画を読取らせることに基づいて刺繍データを自動
的に作成するものにあって、高品質な刺繍データを短時
間で作成することができ、しかも簡単な構成で済ませ得
る刺繍データ作成装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像処理装置は、図形を描いた原画を読取
ったビットマップ画像データから、前記図形の形状を表
現する特徴点のデータを抽出するものにあって、前記ビ
ットマップ画像データに含まれる連結成分図形の形状に
対応した画素の連鎖を抽出する形状画素抽出手段と、前
記画素の連鎖のうち、任意の1番目の画素とその画素か
らm番目に位置する画素とを結ぶベクトルを初期のベー
スベクトルとして設定する設定手段と、前記ベースベク
トルを記憶するベースベクトル記憶手段と、前記画素の
連鎖のうちn番目の画素とその画素からm番目に位置す
る画素とを結ぶカレントベクトルをnを順次増加させな
がら求めるカレントベクトル検出手段と、前記カレント
ベクトルの前記ベースベクトルに対する差分又は離間距
離の少なくとも一方に基づいて該カレントベクトルの評
価値を求める評価値算出手段と、前記評価値が所定のし
きい値以上であるときにそのカレントベクトルを構成す
るn番目の画素を特徴点として抽出する特徴点抽出手段
と、前記評価値が前記しきい値以上であるときのカレン
トベクトルを新たなベースベクトルとするように前記ベ
ースベクトル記憶手段を更新する更新手段とを具備して
いる(請求項1の発明)。
【0011】この場合、形状画素抽出手段を、連結成分
図形の輪郭線追跡処理を行うことにより、該連結成分図
形の輪郭線を形成する画素の連鎖を抽出するように構成
しても良く(請求項2の発明)、また、形状画素抽出手
段を、連結成分図形の細線化処理を行うことにより、該
連結成分図形の形状規定線を形成する画素の連鎖を抽出
するように構成することもできる(請求項3の発明)。
【0012】そして、本発明の刺繍データ作成装置は、
加工布に対し所定の図形の刺繍を形成するミシンにおけ
る前記刺繍の形成に必要な刺繍データを作成するものに
あって、前記図形を描いた原画を読取ってビットマップ
画像データを得る画像読取手段と、上記した請求項1な
いし3のいずれかに記載の画像処理装置と、この画像処
理装置により得られた特徴点のデータに基づいて刺繍デ
ータを作成する刺繍データ作成手段とを具備している
(請求項4の発明)。
【0013】
【作用】上記構成を有する本発明の請求項1の画像処理
装置によれば、まず、ビットマップ画像データから、形
状画素抽出手段により連結成分図形の形状に対応した画
素の連鎖が抽出される。そして、この画素の連鎖から、
各手段により、特徴点となる画素の抽出が行われる。
【0014】この画素の抽出は、1個の特徴点が採用さ
れる毎にその特徴点を始点として更新されるベースベク
トルに対する、各画素を始点とするカレントベクトルの
差分又は離間距離の少なくとも一方に基づいて評価値が
求められ、この評価値がしきい値以上であるときに、そ
のカレントベクトルの始点の画素が特徴点として採用さ
れる。ここで、前記評価値は、ベースベクトルに対して
指向方向が異なるほど大きく、また、距離が離れるほど
大きくなる。
【0015】従って、画素の連鎖が折曲する位置を確実
に検出できてその画素を特徴点とすることができ、ま
た、直線状部分であっても、前の特徴点から適当な間隔
で次の特徴点を設定することができ、ひいては、データ
の個数を徒に多くすることなく、高品質な特徴点のデー
タを抽出することができる。しかも、簡単な演算によ
り、特徴点を求めることができるから、処理時間が短く
済むと共に、構成も比較的簡単なもので済ませることが
できる。
【0016】この場合、形状画素抽出手段を、連結成分
図形の輪郭線追跡処理を行うことにより、該連結成分図
形の輪郭線を形成する画素の連鎖を抽出するように構成
すれば(請求項2の発明)、ある程度の面積を有するよ
うな二次元的な図形の形状に応じた画素を抽出するのに
好適する。また、形状画素抽出手段を、連結成分図形の
細線化処理を行うことにより、該連結成分図形の形状規
定線を形成する画素の連鎖を抽出するように構成すれば
(請求項3の発明)、文字,記号等の線画を主体とした
図形の形状に応じた画素を抽出するのに好適するように
なる。
【0017】そして、本発明の請求項4の刺繍データ作
成装置によれば、上記した画像処理装置を備えるので、
図形の形状を表現する特徴点の高品質なデータを、短時
間でしかも簡単な構成により得ることができ、ひいて
は、高品質な刺繍データを、短時間でしかも簡単な構成
により得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を家庭用刺繍ミシン用の刺繍デ
ータ作成装置に適用した第1の実施例(請求項1,2,
4に対応)について、図1乃至図9を参照して説明す
る。尚、本実施例では、天気予報などで見られる図4に
示すような「曇りマーク」の図形Aにおける形状表現デ
ータ及び刺繍データを作成する場合を具体例としてあげ
ながら説明する。図4はこの図形Aを描いた原画Bを示
しており、例えば白い紙に「曇りマーク」の図形Aが黒
インク(便宜上ハッチングを付して示す)で描かれてい
る。この場合、図形Aは1個の図形から構成されてい
る。
【0019】まず、図示はしないが、家庭用刺繍ミシン
について簡単に触れておく。刺繍ミシンは、ミシンベッ
ド上に配置され加工布を保持する刺繍枠を、水平移動機
構により装置固有のx,y座標系で示される所定位置に
移動させつつ、縫針及び釜機構による縫い動作を行うこ
とにより、その加工布に所定の図形Aの刺繍を形成する
ようになっている。
【0020】この場合、前記水平移動機構や針棒など
は、マイクロコンピュータ等から構成される制御装置に
より制御されるようになっており、従って、一針毎の加
工布のx,y方向の移動量(針落ち位置)を指示する刺
繍データ(ステッチデータ)が与えられることにより、
制御装置は、刺繍動作を自動的に実行することが可能と
なるのである。また、本実施例では、刺繍ミシンにはフ
ラッシュメモリ装置が設けられ、後述するフラッシュメ
モリ(カードメモリ)により、外部から刺繍データが与
えられるように構成されている。後述する刺繍データ作
成装置は、このような刺繍データを作成する機能を備え
るものである。
【0021】次に、本実施例に係る刺繍データ作成装置
の全体構成について、図2及び図3を参照して述べる。
図2は刺繍データ作成装置の外観を示し、図3は電気的
構成を示している。ここで、作成装置本体1は、マイコ
ンを主体として成り、CPU2,ROM3,RAM4,
フラッシュメモリ装置(FMD)5,入出力インターフ
ェイス6をバスを介して相互に接続して構成されてい
る。
【0022】この作成装置本体1の上面部には、図5に
も示すように、図形A等を表示するための表示手段とし
ての液晶ディスプレイ(LCD)7が設けられている。
この液晶ディスプレイ7は、表示制御装置(LCDC)
8により制御されるようになっており、この表示制御装
置8には表示記憶装置9が接続されている。また、前記
フラッシュメモリ装置5には、フラッシュメモリ10が
着脱可能にセットされるようになっている。さらに、作
成装置本体1には、使用者が「はい」,「いいえ」等の
指示を行うための操作キー11が設けられ、入出力イン
ターフェイス6を介してCPU2に接続されている。
【0023】そして、作成装置本体1には、図形Aの原
画Bのビットマップ画像データを読取るための画像読取
手段としてのイメージスキャナ12が、前記入出力イン
ターフェイス6を介して接続されている。この場合、イ
メージスキャナ12は、例えば白黒の単色(二値)画像
を読取るハンドスキャナからなり、オペレータがその上
部を手で持って、下部の読取部を原画B上に宛がい、ボ
タンを押しながら原画Bに沿ってなぞるように一方向に
移動させることにより、原画Bに描かれた図形をラスタ
ー形式のビットマップ画像データとして読取るようにな
っている。読取られたビットマップ画像データは、画素
毎に、白あるいは黒の濃度値(0あるいは1)を備え、
RAM4に記憶されるようになっている。さらには、作
成装置本体1にはマウス13が接続され、各種設定条件
等を入力するように構成されている。尚、マウス13に
換えてキーボード等を接続するようにしてもよい。
【0024】さて、前記作成装置本体1は、そのソフト
ウエア的構成により、前記イメージスキャナ12により
読取られたビットマップ画像データから、その画像デー
タに含まれる1個以上の図形Aの形状を表現する特徴点
のデータを自動的に抽出するようになっている。そし
て、その特徴点のデータに基づいて図形Aに関する刺繍
データを自動的に作成するようになっている。従って、
作成装置本体1が、画像処理装置と刺繍データ作成手段
との機能を兼ね備えているのである。
【0025】このとき、詳しくは後の作用説明にて述べ
るように、特徴点のデータを抽出するにあたっては、ま
ず、ビットマップ画像データに含まれる連結成分図形
(図形A)の輪郭線追跡処理を行うことにより、該連結
成分図形の輪郭線を形成する画素の連鎖を抽出するよう
になっている。そして、その画素の連鎖から、1個の特
徴点が採用される毎にその特徴点を始点として更新され
るベースベクトルに対する、各画素を始点とするカレン
トベクトルの差分及び離間距離に基づいて評価値を求
め、この評価値がしきい値以上であるときに、そのカレ
ントベクトルの始点の画素を特徴点として採用すること
により、特徴点となる画素の抽出を行うようになってい
る。従って、この作成装置本体1が、形状画素抽出手
段、設定手段、ベースベクトル記憶手段、カレントベク
トル検出手段、評価値算出手段、特徴点検出手段、更新
手段としての機能を果たすのである。
【0026】次に、このように構成された刺繍データ作
成装置の動作について、図1並びに図5乃至図9も参照
しながら述べる。使用者は、「曇りマーク」の図形Aの
刺繍データを作成したい場合には、白色の原紙に、イメ
ージスキャナ12により読取り可能な黒色で図形Aを描
いた原画Bを予め作成しておく。
【0027】さて、作成装置本体1の電源がオンされて
刺繍データ作成のプログラムが起動されると、図1のフ
ローチャートに示す処理が実行される。まず、ステップ
S1では、イメージスキャナ12による原画Bの読取り
が行われる。読取られた画像データは、ラスター形式の
ビットマップとして、画素毎に白であれば0、黒であれ
ば1の値を持つ1ビットデータで表現され、RAM4に
記憶されるようになっている。図5は、このときのRA
M4内のビットマップ画像データを模式的に示してお
り、1マスが1個の画素を表す格子に対して、0の値を
持つデータを白抜きで、1の値を持つデータを塗潰して
示している。
【0028】次のステップS2では、読取られた画像デ
ータに関して、有効な連結成分図形(黒レベルの画素が
相互に連接しているひとまとまりの図形)を取出し、そ
の外形形状を表す輪郭線を形成する画素の連鎖を抽出す
ることが行われる。このとき、図形Aの場合には、連結
成分図形は図形Aそのものの1個のみとなり、その図形
Aの輪郭線抽出処理は、周知の境界線追跡アルゴリズム
が用いられる。その際の連結性判定は、4連結あるいは
8連結のいずれでも可能である。図6には、連結性判定
に4連結を採用した場合の輪郭線を模式的に示してお
り、この輪郭線は、互いに連接した画素の閉じた連鎖
(以下、画素チェインCと称する)となる。この画素チ
ェインCのデータはRAM4に記憶される。
【0029】そして、次のステップS3からステップS
11では、前記画素チェインCのうち、特徴点として採
用すべき画素を抽出する処理が行われる。この処理は、
図6に示すように、画素チェインCを構成するN個の画
素に対して、適当な画素から順に反時計回り方向にP1
〜PN の符号を付し、画素番号nの画素Pn を始点とし
そこからm番目に位置する画素Pn+m を終点とするベク
トル(これをカレントベクトルVcと称する)を、画素
番号nを1からNまで順次増加させながら求め、このカ
レントベクトルVcの、基準となるベースベクトルVb
に対する差分及び離間距離の双方から評価値Evを求
め、その評価値Evがしきい値γ以上であるときに、そ
の画素Pn を特徴点として採用することにより行われ
る。
【0030】具体的には、まず、ステップS3にて、開
始点P1 を設定して初期のベースベクトルVbが設定さ
れ、RAM4に記憶される。この場合、図6に示すよう
に、画素チェインCのうち最も上方で且つ左側に位置す
る画素が開始点P1 とされ、P1 を始点とし、そこから
m番目例えば5番目に位置するP6 を終点とするベクト
ルが初期のベースベクトルVbとして設定される。ステ
ップS4では、画素番号nが1に初期化される。尚、ベ
ースベクトルVbは後述のように順次更新されるように
なっている。また、本実施例では開始点P1 は特徴点と
して無条件で採用されるようになっている。
【0031】ステップS5では、Pn を始点としPn+m
を終点とするカレントベクトルVcが求められる。従っ
て、1回目にこのルーチンを通る際には、P1 を始点と
してP6 終点とするベクトルがカレントベクトルVcと
して求められ、2回目にこのルーチンを通る際には、P
2 を始点としてP7 終点とするベクトルがカレントベク
トルVcとなる。ベースベクトルVb及びカレントベク
トルVcの一例を図7に示す。
【0032】次のステップS6では、前記カレントベク
トルVcの評価値Evが算出される。本実施例において
は、カレントベクトルVcの始点の画素番号をIc(=
n)、ベースベクトルVbの始点の画素番号をIbと
し、ベースベクトルVbの成分を(xb,yb)とする
と共にカレントベクトルVcの成分を(xc,yc)と
すると、評価値Evは次の式で求められる。
【0033】Ev=α・(Ic−Ib)+β・(|xb
−xc|+|yb−yc|) ただし、α,βは定数であり、αはカレントベクトルV
cのベースベクトルVbに対する距離に関する重み付け
定数、βはカレントベクトルVcのベースベクトルVb
に対する差分に関する重み付け定数に相当する。本実施
例では、例えばα=1、β=5としている。
【0034】このようにして評価値Evが算出される
と、ステップS7にて、評価値Evがしきい値γと比較
される。本実施例では、例えばγ=25と設定される。
そして、評価値Evがしきい値γ以上であるときには
(ステップS7にてYes)、ステップS8にて、その
カレントベクトルVcの始点である画素Pn が、特徴点
として採用されマークされるようになっている。また、
ステップS9にて、そのPn を始点とするベクトルが、
新たなベースベクトルVbとして更新されるようになっ
ている。評価値Evがしきい値γ未満であるときには
(ステップS7にてNo)、そのままステップS10に
進む。
【0035】ここで、前記評価値Evは、カレントベク
トルVcのベースベクトルVbに対する指向方向が異な
るほど大きく、また、距離が離れるほど大きくなる。従
って、画素チェインCが折曲する位置では、評価値Ev
が大きくなるので、その折曲部分の画素を特徴点として
設定することができる。また、画素が直線状に連続する
部分であっても、前の特徴点(ベースベクトルVb)か
らの距離が大きくなると、やはり評価値Evが大きくな
るので、適当な間隔で次の特徴点を設定することができ
るのである。
【0036】この後、ステップS10では、全画素に対
する処理が終了したかどうかが判断され、未だ終了して
いなければ(No)、ステップS11にて、nの値が1
ずつインクリメントされてステップS5からの処理が繰
返される。このようにして、図形Aの形状を表現する特
徴点が順次求められるのである。図8には、得られた特
徴点を×印を付して示している。尚、処理の終盤では、
n+m の値がNを越えてしまうが、そうなった場合にはカ
レントベクトルVcの終点をPn+m-N とするようにす
る。
【0037】以上の処理にて全ての特徴点が求められる
と、ステップS12にて、その特徴点のデータに基づい
て、特徴点を結ぶポリゴンの内部(図形Aの内部)を刺
繍糸により縫い潰すような刺繍データが作成される。こ
の刺繍データの作成方法としては、各種の手法が公知と
されており、詳しい説明を省略する。また、ビットマッ
プ画像データ中に、複数個の連結成分図形が含まれてい
るときには、各連結成分図形に関して上記ステップS2
からの処理が繰返される。
【0038】尚、以上のようにして作成された刺繍デー
タは、フラッシュメモリ10に記憶されるようになって
いる。そして、刺繍データを記憶したフラッシュメモリ
10を、刺繍ミシンにセットすることにより、加工布W
に対する図形Aの刺繍の形成が可能となるのである。図
9には、刺繍ミシンの刺繍形成動作により、加工布Wに
形成される刺繍縫目Sの様子を示している。また、この
ようにして得られた刺繍データからなる模様は特徴点の
データから図形形状が認識できるためその模様の変形、
拡大、縮小等の編集を容易に行なうことができる。
【0039】このように本実施例によれば、オペレータ
が手作業で特徴点などを入力指示する従来のものと異な
り、ビットマップ画像データから自動的に特徴点を抽出
して図形の形状表現データを求めることができる。そし
て、画素の連鎖が折曲する位置を確実に検出してその画
素を特徴点とすることができ、また、直線状部分であっ
ても、前の特徴点から適当な間隔で次の特徴点を設定す
ることができるので、図形Aの形状が崩れてしまうこと
なく、しかもデータの個数を徒に多くすることなく、高
品質な必要最小限の特徴点のデータを抽出することがで
きるものである。さらには、例えば線の曲率などを求め
て特徴点を抽出するような高度な画像認識手法を採用し
たものと異なり、簡単な演算処理により特徴点を求める
ことができるので、処理時間が短く済むと共に、装置の
ハードウエア及びソフトウエア面での構成も比較的簡単
なもので済ませることができるものである。
【0040】図10乃至図12は、本発明の第2の実施
例(請求項3に対応)を示すものであり、本実施例にお
いては、図11に示すように、線画を主体とする「S」
の文字の図形Aに関する形状表現データ(刺繍データ)
を抽出する場合を具体例としている。尚、刺繍データ作
成装置のハードウエア構成等については、上記第1の実
施例と共通するので、新たな図示及び説明を省略し、以
下、異なる点について説明する。
【0041】図10のフローチャートは刺繍データ作成
の処理手順を示している。ここで、上記第1の実施例の
フローチャートにおけるステップと同様の処理を行うス
テップには、同一の符号を付して示している。即ち、ス
テップS1では、イメージスキャナ12による原画Bの
読取りが行われる。この場合、原画Bは図11に示すよ
うに、白色の原紙に、黒色である程度の幅で図形A
(「S」の文字)を描いたものとなる。読取られたビッ
トマップ画像データはRAM4に記憶される。
【0042】次のステップS21では、読取られた画像
データに関して、有効な連結成分図形を取出し、各線画
の中心線となる形状規定線を構成する画素の連鎖(画素
チェイン)を抽出する細線化処理が行われる。この細線
化処理は、いくつかの手法が周知とされておりに、連結
成分図形を構成する画素を、図形の形状を残すように判
断しながら外側から順に所定の規則に従って削除するこ
とにより行われる。図12には、この細線化処理により
得られた画素チェインCの例を示しており、この場合画
素の連結性を8連結により判定している。
【0043】このように画素チェインCが抽出される
と、ステップS22では、画素チェインCに枝分れが存
在するかが判定されて枝分れのある場合には、枝分れの
ない複数の画素チェインCに分割される。図12の例で
は、枝分れがないので、1個の画素チェインCのまま
で、以下の処理が実行される。
【0044】次のステップS3からステップS11は、
上記第1の実施例と同様にして、前記画素チェインCの
うち、特徴点として採用すべき画素を、ベースベクトル
Vb及びカレントベクトルVcを求めることに基づいて
抽出する処理が行われる。但し、この場合には、両端部
の画素が特徴点として無条件に採用されると共に、その
うち一端の画素が開始点P1 とされる。また、処理の終
盤では、カレントベクトルVcの終点を仮想する等の対
処が行われるようになっている。
【0045】全ての特徴点が求められると、やはりステ
ップS12にて、その特徴点のデータに基づいて、刺繍
データが作成されるのであるが、この場合には、例えば
形状規定線に沿った千鳥縫いの刺繍縫目を形成するよう
な刺繍データが作成されるようになっている。また、枝
分れがあった場合には、ステップS22にて分割された
全ての画素チェインCに関しての上記ステップS3から
の処理が繰返され、複数個の連結成分図形が含まれてい
るときにも、各連結成分図形に関してステップS21か
らの処理が同様に繰返される。
【0046】このような本実施例においても、上記第1
の実施例と同様に、ビットマップ画像データから図形形
状を表現する特徴点のデータを自動的に抽出することが
できるものであって、品質の高いデータを短時間で抽出
することができ、しかもハードウエア及びソフトウエア
面での構成も簡単に済ませ得るという効果を得ることが
できるものである。
【0047】尚、上記各実施例では、ベースベクトルV
bに対するカレントベクトルVcの評価値Evを、距離
及び差分の双方に基づいて算出するように構成したが、
例えば差分のみにより評価値を求めるようにしても良
い。また、各定数α,βや、しきい値γの値、さらには
ベクトルを形成するためのmの値も適宜設定することが
でき、さらにはそれらの数値を図形の大きさや種類に応
じて変化させるようにすることもできる。また、上記各
実施例では、輪郭線追跡処理を行う場合と、細線化処理
を行う場合とを個別に説明したが、図形の形状(ある程
度の面積を有する図形か線画か)を判定するステップを
追加し、その後の処理をいずれかに決定するように構成
しても良い。
【0048】その他、刺繍データ作成装置の構成として
も、汎用のコンピュータシステムを用いたり、さらに
は、刺繍データ作成装置に限らず、例えば汎用のコンピ
ュータシステムにおける図形処理に適用するようにして
も良いなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変
更して実施し得るものである。
【0049】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば次のような優れた実用的効果を奏する。即ち、
請求項1の画像処理装置によれば、ビットマップ画像デ
ータから図形形状を表現する特徴点を自動的に抽出する
ことができるものであって、原画を読取ったビットマッ
プ画像データに含まれる連結成分図形の形状に対応した
画素の連鎖を抽出する形状画素抽出手段と、前記画素の
連鎖のうち、任意の1番目の画素とその画素からm番目
に位置する画素とを結ぶベクトルを初期のベースベクト
ルとして設定する設定手段と、前記ベースベクトルを記
憶するベースベクトル記憶手段と、前記画素の連鎖のう
ちn番目の画素とその画素からm番目に位置する画素と
を結ぶカレントベクトルをnを順次増加させながら求め
るカレントベクトル検出手段と、前記カレントベクトル
の前記ベースベクトルに対する差分又は離間距離の少な
くとも一方に基づいて該カレントベクトルの評価値を求
める評価値算出手段と、前記評価値が所定のしきい値以
上であるときにそのカレントベクトルを構成するn番目
の画素を特徴点として抽出する特徴点抽出手段と、前記
評価値が前記しきい値以上であるときのカレントベクト
ルを新たなベースベクトルとするように前記ベースベク
トル記憶手段を更新する更新手段とを具備するので、品
質の高いデータを短時間で抽出することができ、しかも
簡単な構成で済ませ得るものである。
【0050】この場合、形状画素抽出手段を、連結成分
図形の輪郭線追跡処理を行うことにより、該連結成分図
形の輪郭線を形成する画素の連鎖を抽出するように構成
すれば(請求項2の画像処理装置)、ある程度の面積を
有するような二次元的な図形の形状に応じた画素を抽出
するのに好適するようになる。また、形状画素抽出手段
を、連結成分図形の細線化処理を行うことにより、該連
結成分図形の形状規定線を形成する画素の連鎖を抽出す
るように構成すれば(請求項3の画像処理装置)、文
字,記号等の線画を主体とした図形の形状に応じた画素
を抽出するのに好適するようになる。
【0051】そして、本発明の請求項4の刺繍データ作
成装置によれば、原画を読取らせることに基づいて刺繍
データを自動的に作成するものにあって、図形を描いた
原画を読取ってビットマップ画像データを得る画像読取
手段と、上記した請求項1ないし3のいずれかに記載の
画像処理装置と、この画像処理装置により得られた特徴
点のデータに基づいて刺繍データを作成する刺繍データ
作成手段とを具備しているので、高品質な刺繍データを
短時間で作成することができ、しかも簡単な構成で済ま
せ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、刺繍デー
タ作成の処理手順を示すフローチャート
【図2】刺繍データ作成装置の外観を示す斜視図
【図3】刺繍データ作成装置の電気的構成を示すブロッ
ク図
【図4】図形を描いた原画の一例を示す平面図
【図5】ビットマップ画像データを模式的に示す図
【図6】画素チェインを示す図
【図7】特徴点抽出の方法を説明するための図
【図8】抽出された特徴点を示す図
【図9】加工布に形成された刺繍縫目を示す図
【図10】本発明の第2の実施例を示すもので、刺繍デ
ータ作成の処理手順を示すフローチャート
【図11】図形を描いた原画の一例を示す平面図
【図12】画素チェインを示す図
【符号の説明】
図面中、1は作成装置本体(画像処理装置,刺繍データ
作成手段)、2はCPU、3はROM、4はRAM、1
2はイメージスキャナ(画像読取手段)、Aは図形、B
は原画、Cは画素チェインを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D05C 5/06 G06T 7/00 // G06F 17/50 9191−5H G06F 15/60 602 J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図形を描いた原画を読取ったビットマッ
    プ画像データから、前記図形の形状を表現する特徴点の
    データを抽出するものであって、 前記ビットマップ画像データに含まれる連結成分図形の
    形状に対応した画素の連鎖を抽出する形状画素抽出手段
    と、 前記画素の連鎖のうち、任意の1番目の画素とその画素
    からm番目に位置する画素とを結ぶベクトルを初期のベ
    ースベクトルとして設定する設定手段と、 前記ベースベクトルを記憶するベースベクトル記憶手段
    と、 前記画素の連鎖のうち、n番目の画素とその画素からm
    番目に位置する画素とを結ぶカレントベクトルを、nを
    順次増加させながら求めるカレントベクトル検出手段
    と、 前記カレントベクトルの前記ベースベクトルに対する差
    分又は離間距離の少なくとも一方に基づいて該カレント
    ベクトルの評価値を求める評価値算出手段と、 前記評価値が所定のしきい値以上であるときにそのカレ
    ントベクトルを構成するn番目の画素を特徴点として抽
    出する特徴点抽出手段と、 前記評価値が前記しきい値以上であるときのカレントベ
    クトルを新たなベースベクトルとするように前記ベース
    ベクトル記憶手段を更新する更新手段とを具備すること
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 形状画素抽出手段は、連結成分図形の輪
    郭線追跡処理を行うことにより、該連結成分図形の輪郭
    線を形成する画素の連鎖を抽出するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 形状画素抽出手段は、連結成分図形の細
    線化処理を行うことにより、該連結成分図形の形状規定
    線を形成する画素の連鎖を抽出するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 加工布に対し所定の図形の刺繍を形成す
    るミシンにおける前記刺繍の形成に必要な刺繍データを
    作成するものであって、 前記図形を描いた原画を読取ってビットマップ画像デー
    タを得る画像読取手段と、 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理装置と、 この画像処理装置により得られた特徴点のデータに基づ
    いて刺繍データを作成する刺繍データ作成手段とを具備
    することを特徴とする刺繍データ作成装置。
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