JPH0844151A - 帯電部材及び接触帯電装置 - Google Patents

帯電部材及び接触帯電装置

Info

Publication number
JPH0844151A
JPH0844151A JP19460794A JP19460794A JPH0844151A JP H0844151 A JPH0844151 A JP H0844151A JP 19460794 A JP19460794 A JP 19460794A JP 19460794 A JP19460794 A JP 19460794A JP H0844151 A JPH0844151 A JP H0844151A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boride
disilicide
particulate matter
diboride
silicide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19460794A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Honda
充 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP19460794A priority Critical patent/JPH0844151A/ja
Publication of JPH0844151A publication Critical patent/JPH0844151A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】環境から物質を取り込み、抵抗値の環境安定を
図るものではなく、用いた物質そのものが、イオンの速
い拡散によって導電性を付与するものであることによっ
て、安定した導電性の帯電部材を提供することである。 【構成】導電性を有する軸部と、その外に設けられた軟
質の弾性部分と更にその上に設けられた表層から構成さ
れた導電性ロ−ルにおいて、該弾性部分が、周期律表長
期型第4、5、6のA族のホウ化物、ケイ化物の粒子状
物質及びランタンのホウ化物粒子状物質からなる群から
選ばれる粒子状物質を含んでいることを特徴とする帯電
部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真複写機やプリン
タ−等の機器に使用される導電性ロ−ラ−における帯電
部材に関する。更に前記帯電部材を被帯電体に当接させ
て、被帯電体面を所定の電位に帯電処理する接触帯電装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機やレ−ザ−ビ−ムプリン
タ−等の電子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置
において、感光体・誘電体等の被帯電体像担持体面を帯
電処理する手段として、従来はコロナ放電を利用するも
のがあった。しかし、近年、コロナ放電により発生する
オゾンが問題とされ、その解決手段の一つとして、接触
帯電の手段が採用される。これは電圧を印加した帯電部
材を被帯電体に接触させて被帯電体面を帯電処理するも
のであり、効率よく帯電することができるので電源の低
圧化が達成され、オゾンの発生を抑制することが可能で
ある。
【0003】このような接触帯電部材としての構成は各
種提案されており、各使用状況下において、各々機能し
ているものと考えられる。例えば均一に接触し、帯電さ
せる考えから、十分なニップを付与するために導電性の
軸体にゴム状物質乃至発泡物質に導電性を付与したもの
が設けられている。
【0004】該物質は弾性体とも表現され、例えばニト
リルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタ
ンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム、アク
リルゴム等、また、それ等の発泡体も用いられる。
【0005】また、導電性の付与は、カ−ボンブラック
各種、酸化チタン、酸化スズ等の金属酸化物、金属粉体
等により達成される。これ等は単独であるいは複合して
機能するよう調製され、使用される。更には、単に金属
酸化物等とするのではなく、アルカリ金属塩等と表現し
導電性を付与し、同時に電気抵抗値が、環境の変動に影
響されない、とする例もある(特開平6−35298号
公報)。
【0006】従来の例では、導電性の付与と言えば、上
記のような物質の粉体粒子を適当量、弾性体構成物質中
に分散させ、所定の抵抗値に調整していた。しかし、従
来例では、指摘していない物質においても、帯電ロ−ラ
−として所定の導電性(あるいは抵抗性)を求めること
は可能である。そこで更に従来例を調査したところ、物
質としての範囲が漠然とし、かつ、広大過ぎるものでは
あったが、それを示唆する提案があった(特開昭50−
843号公報)。これは所定範囲の比抵抗の半導体物
質、セラミックを有するものであり、平板状のエレクト
ロファックスにおいて適用するものであった。
【0007】しかしながら、上記例では、比抵抗が10
+22乗Ωcmの半導体物質、セラミックスを有する、
としており、これは半導体の比抵抗10−3乗Ωcm〜
10+10乗Ωcm(理化学辞典)と一部一致している
のみであり、近年の帯電ロ−ラ−において論ぜられる導
電性物質とは内容を同じくするものとは考え難いもので
ある。また、セラミックスとはいうものの、従来の窯業
製品が陶磁器、セメント、ガラス等ケイ酸塩に限られ、
機能が容器的なものであったのに対し、従来の手法を更
に発展させ、ケイ酸塩以外のものにも適用し、用途も従
来では考えつかなかったところまで拡大している。この
ため、従来のものとは区別するため、ニュ−セラミック
スあるいはファインセラミックスと称される。更には、
電気的機能、磁気的機能、熱的機能、機械的機能、化学
的機能等にも分類されるために、本発明において提案す
るような帯電特性に関する内容に範疇が決められる場合
には例えば電気的機能のニュ−セラミックスであると言
うのが混乱を防ぐためには望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の帯電部材の目
的は、非酸化物系物質であり、かつ、化学的に安定した
導電性物質を所定量分散することにより、水分や酸素の
影響を受けにくい帯電部材を提供することである。ま
た、本発明の接触帯電装置の目的は、上記本発明の帯電
部材を組み込んだプロセスカ−トリッジによって、使用
環境により画像特性が影響を受けにくい接触帯電装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は導電性を有する
軸部と、その外に設けられた軟質の弾性部分と更にその
上に設けられた表層から構成された導電性ロ−ルにおい
て、該弾性部分が、周期律表長期型第4、5、6のA族
のホウ化物、ケイ化物の粒子状物質及びランタンのホウ
化物粒子状物質からなる群から選ばれる粒子状物質を含
んでいることを特徴とする帯電部材から構成される。
【0010】また、本発明は導電性を有する軸部と、そ
の外に設けられた軟質の弾性部分と更にその上に設けら
れた表層類似部分から構成された導電性ロ−ルにおい
て、該弾性部分が、周期律表長期型第4、5、6のA族
のホウ化物、ケイ化物の粒子状物質及びランタンのホウ
化物粒子状物質からなる群から選ばれる粒子状物質を含
んでいることを特徴とする帯電部材から構成される。
【0011】周期律表長期型第4、5、6のA族のホウ
化物、ケイ化物及びランタンのホウ化物としては、ホウ
化物としてホウ化チタン(TiB)、二ホウ化チタン
(TiB2 )、十二ホウ化ジルコニウム(ZrB12)、
ホウ化ハフニウム(HfB2 )、ホウ化バナジウム(V
2 )、ホウ化ニオブ(NbVB)、二ホウ化ニオブ
(NbB2 )、四ホウ化三ニオブ(Nb34 )、ホウ
化タンタル(TaB)、四ホウ化三タンタル(Ta3
4 )、二ホウ化タンタル(TaB2 )、一ホウ化二クロ
ム(Cr2 B)、三ホウ化五クロム(Cr53 )、ホ
ウ化クロム(CrB)、四ホウ化三クロム(Cr3
4 )、二ホウ化クロム(CrB2 )、ホウ化二モリブデ
ン(Mo2 B)、二ホウ化三モリブデン(Mo3
2 )、α−ホウ化モリブデン(α−MoB)、β−ホウ
化モリブデン(β−MoB)、二ホウ化モリブデン(M
oB2 )、五ホウ化二モリブデン(Mo25 )、一ホ
ウ化二タングステン(W2 B)、ホウ化タングステン
(WB)、五ホウ化二タングステン(W25 )、四ホ
ウ化ランタン(LaB4 )及び六ホウ化ランタン(La
6 )等が挙げられ、ケイ化物としてケイ化二チタン
(Ti2 Si)、二ケイ化チタン(TiSi2 )、ケイ
化ジルコニウム(ZrSi)、二ケイ化ジルコニウム
(ZrSi2 )、ケイ化ハフニウム(HfSi)、一ケ
イ化二バナジウム(V2 Si)、二ケイ化バナジウム
(VSi2 )、二ケイ化ニオブ(NbSi2 )、二ケイ
化タンタル(TaSi2 )、一ケイ化三クロム(Cr3
Si)、ケイ化クロム(CrSi)、二ケイ化二クロム
(Cr2 Si2 )、二ケイ化一クロム(CrSi2)、
三ケイ化二モリブデン(Mo2 Si3 )、二ケイ化モリ
ブデン(MoSi2)、二ケイ化タングステン(WSi2
)、三ケイ化二タングステン(WSi2 )及び三ケイ
化二タングステン(W2 Si3 )等が挙げられる。
【0012】これらの材料はプリント配線板の回路形成
に用いる導電性接着剤用として、従来使用されてきた
金、銀、銅、ニッケル等やカ−ボン、グラファイト、酸
化スズ等の粒子あるいは表面を金属メッキした粒子状粉
体に代わるものとして開発されたものである(特公平6
−23351号公報)が、本発明においては帯電ロ−ラ
−への適用性を見出したものである。例示された化合物
の比抵抗は数μΩcmの所謂金属導電性を示すものであ
り、また、水分や空気による影響を受けにくいものであ
る。
【0013】更に、形状が砥粒状であり、アスペクト比
が比較的大きく、このようなものは加圧の変化に対して
の抵抗値の変化が少ない。このことは後述するように帯
電ロ−ラ−が、感光体に当接圧着して感光体に所定の電
位を付与する系では、回転帯電中の抵抗値の安定性をよ
り確実にするものである。
【0014】また、本発明は、前記本発明の帯電部材を
プロセスカ−トリッジに使用することを特徴とする接触
帯電装置から構成される。
【0015】次に、本発明の帯電部材についてその作用
するところを説明する。接触帯電ロ−ラ−としては、特
に重要である機能は安定的な電位付与である。このため
に、電圧を印加した時に必要十分な電流が流れることで
あり、例示する化合物であるホウ化物、ケイ化物の微粒
子は、上記の要件に適合するものである。
【0016】しかも、いずれもファインセラミックスの
手法により製造されたものであり、かなりな高温におい
ても安定であるから、本発明における使用条件下で安定
であることは言うまでもない。また、該ホウ化物、ケイ
化物は概してもろく、初期50μm程度から0.3μm
程度までになる。それゆえ、粒径が大より小、比重が大
より小、アスペクト比が小より大、含有量が小より大に
なるほど、導電性は高くなることが予想される(「新素
材」TRC、1993版)ので、上記ホウ化物、ケイ化
物は有利な傾向をもつことが予想されるのである。
【0017】また、該ホウ化物、ケイ化物の適用に当た
っては、接着材の結合材は、例えばフェノ−ル樹脂、不
飽和ポリエステル、アリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコ
−ン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニレンサルファイ
ト、ポリエチレンテレフタレ−ト等の熱可塑性樹脂、あ
るいはクロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコ−ンゴ
ム、ブタジエンゴム、NBR、合成イソプレンゴム、ブ
チルゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、塩素
化ポリエチレンゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム等のゴムが
挙げられており、これらは帯電ロ−ラ−の基層材料、表
層材料として共通するものが多いからである。なお、こ
れらの材料の選択の際には使用目的や加工特性等を考慮
して決めればよい。更に許容するかぎりは、軟化剤、安
定剤、表面改質剤、架橋剤等を添加することもよい。
【0018】上記の方向で調製した物質から、その使用
するプロセスに必要な導電性を求め、また、その他の特
性、例えば柔軟性や表面性等を材料の組み合わせ、製造
方法等によって、個別に設定すればよく、このようにし
て所定プロセス条件、帯電条件等にあわせて、プロセス
カ−トリッジとして適用される。しかしながら、帯電ロ
−ラ−への該ホウ化物、ケイ化物のの適用には接着材へ
の適用と異なり、適正な導電性を付与するにあたり、開
発の苦労があったことは言うまでもない。
【0019】ところで、表層あるいは表層類似部分と表
現した意図は次のとおりである。軟質の弾性部分を形成
するために、発泡した材料を用いた場合、例えば発泡ポ
リエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリウレタン、
発泡シリコ−ン、発泡ポリスチレン等を用いた場合、本
発明においては、これに、帯電ロ−ラ−用の導電材料と
しては未知の(金属粉末でもなく、金属酸化物・複酸化
物微粉末でもなく、金属アルカリ塩微粉末でもなく、カ
−ボンブラック系の微粉末でもない)材料である非酸化
物系の、ニュ−セラミックスの範疇の中の特に電気特性
に優れる範疇に属するもので、所謂金属的でない、周期
律表長周期型の第4、5、6A族のホウ化物、ケイ化物
の微粒子及びランタンのホウ化物微粒子状物質を所定量
分散した構成に形成する。
【0020】この時特に、インテグラルスキンフォ−ム
(モ−ルド品成形時に、型内壁と接触するフォ−ムの発
泡を抑えてエラストマ−状のスキン層を形成することに
よって表皮とフォ−ムを同時に成形する成形方法)とし
て知られている技術によって表皮とフォ−ムと同時に形
成する技術に注目している。
【0021】即ち、該粒子状物質を分散し発泡させた状
態において、各発泡部位を比較した場合には分散の程度
に差が無いようにすることは可能であろう。そこで、同
じ分散状態のままで型表面近傍で表皮が形成されるとす
れば、分散状態が凝縮されたことになり、結果として表
皮における該粒子状物質の密度は内部の発泡部位より高
くなっている。このような状態の表層を「表層乃至表層
類似部分」と表現したものである。
【0022】次に、弾性体層あるいは表層を構成する樹
脂やエラストマ−乃至ゴムが、それ自体環境の影響を受
けにくい材料であるときは全体的な帯電部材としての設
計がし易い。例えば、二重結合や官能基をもたない、あ
るいは、少ない材料はそうでない材料に比べ、より安定
な傾向があるものと思われる。例えばポリプロピレンを
使用した系で、環境の影響を受けにくい例もある。
【0023】導電剤を分散して抵抗値を調整する系であ
ると、分散状態により帯電むらの生ずる場合があるとし
て、非分散系のエピクロルヒドリンゴムを使用すること
で帯電むらが解消できるとの報告がある(特開平5−3
41627号公報)。また、導電性物質を含有させると
吸湿性が増大するが、エピクロルヒドリンゴムのみによ
り抵抗調整層を形成する場合には吸湿性を有せず外界の
影響を受けないとの報告もある(特開平5−31347
1号公報)。
【0024】従って、このような弾性付与材料と共に前
記特定の導電性物質とを適正に分散し、所定の機能の膜
を形成すれば本発明の帯電部材を提供することが可能と
なるのである。
【0025】なお、帯電ロ−ラ−には帯電・放電時に大
きな電圧がかかるため、ロ−ラ−を構成する層が、所定
の耐圧性を有していないと感光体表面に所定の電位を付
与する前にリ−クすることがあるため、所定の電気抵抗
は必要である。
【0026】ちなみに、感光体との接触帯電時に、たと
え、感光体表面にピンホ−ルがあっても、通電破壊を起
こさない電気抵抗値として、10* 6乗〜10* 10乗
Ω・cmの範囲を例示している(特開平5−34162
7)。実際には、使用材料の系や所定プロセスが定まっ
て、更に範囲が狭められる。例えば、抵抗調整層によっ
て全体として、10* 5乗Ω・cm近辺に調整して用い
る例が報告されている(特開平6−19277等)。
【0027】導電性を付与するのに極く少量で効果を示
す材料もあれば、比較的多く必要とする材料もある。電
場をかけた時に、その拡散速度が増すために導電性が、
効果的に現れる本発明において例示する材料では、比較
的分散量を少なくしても効果があるものと考えられる。
【0028】導電性を付与するために金属酸化物(これ
にアンチモン等をド−プした系も含む)を添加分散する
事例が多く見られるが、中でも、酸化スズや酸化チタン
を分散させた系での差異は興味深い。高温高湿条件下で
の比較において、水に不要であるとの性質を有する酸化
スズを分散した系に比べ、水に元来不溶ではあるもの
の、その関与を無視できない酸化チタンの系とでは、酸
化スズ添加分散の系が優れているようであった。
【0029】即ち、酸化チタンの金属−酸素結合の極性
は大きく、そのため、表面のTi−O結合が大きく分散
し、表面に吸着した水の極性解離が進み、表面の水酸基
が生成し易いとある。従って、環境中の水分の影響を受
け易い、あるいは、無視できないものと考えられる。ま
た、このことは吸湿性、・潮解性を元来有するものは更
に水分の影響を受け易いことを意味する。従って、この
ような性質を排除した系で、当初の目的を達成しようと
する本発明の思想を側面から支援する例であるとも考え
られるのである。
【0030】以下、実施例、比較例により、本発明の内
容を具体的に説明するが、その意図するところは、例示
する実施例に限るものではない。即ち、前記体積固有抵
抗値が、似通っていることから、具体例は、その代表例
として記載したものである。
【0031】
【実施例】
実施例1 図1は一般的な帯電ロ−ラ−の構成図であり、1−1は
芯金、1−2は弾性体層、1−3は表層(表層類似層)
を示す。導電性の芯金(6mmφ)に約3mmのシリコ
−ンゴムが被覆されており、これには本発明における特
定の粒子状物質が所定量分散され、導電性を付与されて
いる。本実施例では、シリコ−ンゴム100重量部に二
ホウ化チタン(TiB2 )を2重量部分散したものを用
意している。
【0032】該粒子状物質の分散量は該微粉体を分散し
た弾性体の上層に塗布する抵抗値調整剤とも関係し、全
体として電子写真プロセスに必要な耐圧性、導電性等に
よって決まるものであるが、該微粉体の金属に匹敵する
導電性等を考慮すると分散量としては0.001乃至2
0重量部、望ましくは0.01乃至10重量部で収ま
る。
【0033】弾性体材料の抵抗値が高いものであれば、
該微粉体の分散量は多く、低いものであれば少なく調整
する。なお、従来例で、過塩素酸リチウムとケッチェン
ブラックの混合分散の成功事例(特開平6−35298
号公報)があるが、このように他の吸湿性に比較的乏し
いと考えられる導電材との複合を排除するものではな
く、補助的な抵抗調整に使用しうるものである。
【0034】弾性体層の上層には感光体との接触環境、
全体の抵抗値調整等を兼ねて約20μmのナイロン層を
塗布し被膜を構成している。この時帯電ロ−ラ−として
の体積抵抗は約10* 5乗Ω・cmとなるよう弾性体層
中心に調整した。
【0035】実施例2 弾性体層に対する導電材として、ホウ化二タングステン
(W2 B)を主材に対し5重量部分散した他は実施例1
と同様にして、帯電ロ−ラ−を構成した。狙いとする抵
抗値の設定にもよるが、本実施例に類する場合には、
0.005〜10重量部が好ましく、更にカ−ボンブラ
ックを分散する場合にはこれを0.05〜5.0重量部
が好ましい。
【0036】実施例3 弾性体層の材料として、ウレタンゴムを使用し、また、
分散する非酸化物系の導電材は前記例示の材料から適宜
選択されたもののいずれであってもよいが、実施例1及
び2と同じ材料で調製したものである。更に実施例1と
同様の被覆抵抗調整層を設けている。
【0037】実施例で例示する分散量は、被覆層材料、
弾性体層材料、電子写真プロセス等全体としての系で決
まるものと考えられるため、このような範囲で示される
のである。
【0038】実施例4 実施例2におけるホウ化二タングステンに代えてα−ホ
ウ化モリブデンを1.2重量部用いた他は実施例2と同
様に処理した。
【0039】実施例5 実施例2におけるホウ化二タングステンに代えて十二ホ
ウ化ジルコニウムを2.0重量部用いた他は実施例2と
同様に処理した。
【0040】実施例6 実施例2におけるホウ化二タングステンに代えてケイ化
ジルコニウムを1.5重量部用いた他は実施例2と同様
に処理した。
【0041】実施例7 実施例2におけるホウ化二タングステンに代えてβアル
ミナを2.5重量部用いた他は実施例2と同様に処理し
た。
【0042】実施例8 実施例2におけるホウ化二タングステンに代えてβアル
ミナのナトリウムイオンを電解法によって、K+イオン
に置換したものを1.4重量部用いた他は実施例2と同
様に処理した。
【0043】実施例9 蛍石構造の例として実施例2におけるホウ化二タングス
テンに代えてCaF2を2.2重量部用いた他は実施例
2と同様に処理した。
【0044】実施例10 逆蛍石構造の例として実施例2におけるホウ化二タング
ステンに代えてCu2Seを2.0重量部用いた他は実
施例2と同様に処理した。
【0045】比較例1 実施例1に対比し、酸化チタン微粉体30重量部をシリ
コ−ン弾性体層に分散、同様の帯電部材とした。
【0046】実施例1〜10及び比較例1の帯電部材に
ついて、通常使用範囲で3000枚の画出し耐久をした
後、23±2℃、湿度50±5%での電気抵抗値をそれ
ぞれ基準とし、高温高湿放置後の値と比較した。この
時、45±2℃、85±5%で2週間放置し、その後、
23℃の環境に1晩戻して測定した抵抗値を用いてい
る。また、画出しも行い評価した。
【0047】
【0048】比較環境である高温高湿条件での放置時間
が、参考事例における条件と異なり、弾性体層材料その
ものの湿度に対する影響も若干現れている。しかし、こ
れは実施例1と比較例の対比結果に比べると微々たるも
のである。即ち、比較例の高温高湿放置資料の変化量は
大きく、耐久の結果、添加物に何らかの変化が起こった
ため、抵抗値が上昇した。
【0049】更に、粒子状物質として掲記した各物質を
用いて実施例1と同様に処理して、帯電部材を作成した
が、何れも所期の効果を奏することができた。
【0050】次に、前記本発明の帯電部材の接触帯電装
置での適用性に関して説明する。図2は、前記本発明の
帯電部材をプロセスカ−トリッジに使用することを特徴
とする本発明の接触帯電装置の概略構成図を示す。2は
感光体ドラム、5は電源であり、所定のプロセススピ−
ドで回転駆動されている。この感光体ドラムに帯電部材
が当接、使用されている。該帯電部材(ロ−ラ−)は、
その両端を不図示のバネ等により加圧され、感光体表面
に対して所定の押圧力をもって当接され、感光体に対し
て従動回転する。
【0051】帯電ロ−ラ−の中心は鉄、ステンレススチ
−ル等からなる導電性芯金で、その外側に、βアルミナ
を分散し所定の導電性を付与した、例えば、実施例1に
おいて説明したシリコ−ンゴム弾性体層、約3mm厚が
設けられ、更に、約20μmのナイロン表層(ここでは
抵抗値調整層を兼ねる)の設けられたものが用意されて
いる。
【0052】次にプロセスカ−トリッジにおける構成で
帯電装置としての展開を説明する。図3はプロセスカ−
トリッジの断面図である。1は帯電部材(ロ−ラ−)、
2は感光体ドラム、3はレ−ザ−光、4は現像スリ−ブ
を示し、感光体ドラムと現像スリ−ブは各々図示矢印方
向に回転している。6はドラムシャッタ−、7は現像剤
(トナ−)、8は撹拌棒である。
【0053】上記構成のプロセスカ−トリッジにおい
て、帯電ロ−ラ−により帯電された感光体ドラムは変調
されたレ−ザ−光で静電像が書き込まれる。上記感光体
ドラム上の静電潜像は現像スリ−ブにより供給されるト
ナ−で現像されてトナ−像になり、更に転写材に転写さ
れて定着される。このようなプロセスカ−トリッジは帯
電部材を組み込み接触帯電装置としたものを更にコンパ
クトにまとめあげたものである。
【0054】更に制御系、パワ−系等と組み合わせて画
出し可能なプリンタ−において、前記実施例1〜9およ
び比較例1の帯電部材を適用し、各々実施例2−1〜2
−9および比較例2とし、画像上の適合性を評価した。
なお、高温高湿処理は前記の通りである。
【0055】画像形成装置としてはキヤノンレ−ザ−プ
リンタ−を使用した。通常使用条件下での3000枚耐
久後、更に高温高湿条件下1晩放置後の結果は次のよう
であった。実施例1〜3の帯電部材を盛り込んだ系で
は、画像上の異常は見られなかったが、比較例の高温高
湿処理系では画像がカブッタようになっており、少なく
とも温湿度の厳しい環境下での使用の場合には問題があ
ると判断された。このような比較例の系であっても処理
の期間が比較的短期である場合には問題ない画像が得ら
れたことを考えると、上記のような厳しい環境では問題
となる場合のあることが懸念される。
【0056】なお、このように形成した帯電部材をプロ
セスカ−トリッジに適用する系を考慮すれば、更に装置
に適用し、本発明の接触帯電装置に容易に導かれること
は言うまでもない。
【0057】補足的な例であるが、実施例1のように表
層にナイロン類を使用する場合にオゾン生成物によりナ
イロン表層が変質することを防ぐために、その変質が酸
性酸化物を主体とする反応であることに鑑み、特に表層
材料にオゾン生成物に対する制御剤を入れる系との複合
も考えられる。
【0058】
【発明の効果】本発明の帯電部材によれば、使用環境の
変動を受けにくく、かけられる電場によって、導電性が
発現する、安定した帯電部材(ロ−ラ−)を提供するこ
とができる。更にこの帯電部材を適性に組み込んだプロ
セスカ−トリッジを利用した画像形成装置においては、
過酷な条件を経ても異常画像を出さず、信頼性の高い接
触帯電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電ロ−ラ−の構成図
【図2】接触帯電装置の概略構成図
【図3】プロセスカ−トリッジの概略構成図
【符号の説明】
1 帯電ロ−ラ− 1−1 芯金 1−2 弾性体層 1−3 表層(表層類似層) 2 感光体ドラム 3 レ−ザ−光 4 現像スリ−ブ 5 電源 6 ドラムシャッタ− 7 現像剤(トナ−) 8 撹拌棒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する軸部と、その外に設けら
    れた軟質の弾性部分と更にその上に設けられた表層から
    構成された導電性ロ−ルにおいて、該弾性部分が、周期
    律表長期型第4、5、6のA族のホウ化物、ケイ化物の
    粒子状物質及びランタンのホウ化物粒子状物質からなる
    群から選ばれる粒子状物質を含んでいることを特徴とす
    る帯電部材。
  2. 【請求項2】 導電性を有する軸部と、その外に設けら
    れた軟質の弾性部分と更にその上に設けられた表層類似
    部分から構成された導電性ロ−ルにおいて、該弾性部分
    が、周期律表長期型第4、5、6のA族のホウ化物、ケ
    イ化物の粒子状物質及びランタンのホウ化物粒子状物質
    からなる群から選ばれる粒子状物質を含んでいることを
    特徴とする帯電部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の粒子状物質がホ
    ウ化チタン(TiB)、二ホウ化チタン(TiB2 )、
    十二ホウ化ジルコニウム(ZrB12)、ホウ化ハフニウ
    ム(HfB2 )、ホウ化バナジウム(VB2 )、ホウ化
    ニオブ(NbVB)、二ホウ化ニオブ(NbB2 )、四
    ホウ化三ニオブ(Nb34 )、ホウ化タンタル(Ta
    B)、四ホウ化三タンタル(Ta34 )、二ホウ化タ
    ンタル(TaB2 )、一ホウ化二クロム(Cr2 B)、
    三ホウ化五クロム(Cr53)、ホウ化クロム(Cr
    B)、四ホウ化三クロム(Cr34 )、二ホウ化クロ
    ム(CrB2 )、ホウ化二モリブデン(Mo2 B)、二
    ホウ化三モリブデン(Mo32 )、α−ホウ化モリブ
    デン(α−MoB)、β−ホウ化モリブデン(β−Mo
    B)、二ホウ化モリブデン(MoB2 )、五ホウ化二モ
    リブデン(Mo25 )、一ホウ化二タングステン(W2
    B)、ホウ化タングステン(WB)、五ホウ化二タン
    グステン(W25 )、四ホウ化ランタン(LaB4
    及び六ホウ化ランタン(LaB6 )からなる群から選ば
    れる請求項1または2記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の粒子状物質がケ
    イ化二チタン(Ti2 Si)、二ケイ化チタン(TiS
    2 )、ケイ化ジルコニウム(ZrSi)、二ケイ化ジ
    ルコニウム(ZrSi2 )、ケイ化ハフニウム(HfS
    i)、一ケイ化二バナジウム(V2 Si)、二ケイ化バ
    ナジウム(VSi2 )、二ケイ化ニオブ(NbSi
    2 )、二ケイ化タンタル(TaSi2 )、一ケイ化三ク
    ロム(Cr3 Si)、ケイ化クロム(CrSi)、二ケ
    イ化二クロム(Cr2 Si2 )、二ケイ化一クロム(C
    rSi2 )、三ケイ化二モリブデン(Mo2 Si3 )、
    二ケイ化モリブデン(MoSi2 )、二ケイ化タングス
    テン(WSi2 )、三ケイ化二タングステン(WSi
    2 )及び三ケイ化二タングステン(W2 Si3 )からな
    る群から選ばれる請求項1または2記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の帯電部材をプ
    ロセスカ−トリッジに使用することを特徴とする接触帯
    電装置。 【0001】
JP19460794A 1994-07-28 1994-07-28 帯電部材及び接触帯電装置 Pending JPH0844151A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19460794A JPH0844151A (ja) 1994-07-28 1994-07-28 帯電部材及び接触帯電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19460794A JPH0844151A (ja) 1994-07-28 1994-07-28 帯電部材及び接触帯電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0844151A true JPH0844151A (ja) 1996-02-16

Family

ID=16327363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19460794A Pending JPH0844151A (ja) 1994-07-28 1994-07-28 帯電部材及び接触帯電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0844151A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012042765A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 キヤノン株式会社 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2012137634A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012042765A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 キヤノン株式会社 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2012093722A (ja) * 2010-09-27 2012-05-17 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
US8755714B2 (en) 2010-09-27 2014-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Charging member, process cartridge and electrophotographic apparatus
JP2012137634A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102314142B (zh) 图像形成设备的清洁部件、充电装置、用于图像形成设备的单元、处理盒以及图像形成设备
JP4745793B2 (ja) 弾性ローラ、現像装置及び画像形成装置
JP3075168B2 (ja) 帯電部材
JP4761546B2 (ja) 現像ローラ、その製造方法、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
JP2004310064A (ja) ローラー部材及び画像形成装置
CN100367121C (zh) 带电辊、处理盒以及电子照相装置
WO2003087954A1 (fr) Rouleau conducteur et appareil de formation d'image
US6567638B2 (en) Method and apparatus for image forming capable of effectively performing development
JPH0844151A (ja) 帯電部材及び接触帯電装置
JP4534693B2 (ja) 半導電性部材及び画像形成装置
JP4082222B2 (ja) 電子写真機器部材用導電性組成物およびそれを用いた電子写真機器部材、その製法
JP2005173338A (ja) 導電性部材
JP3377781B2 (ja) 中間転写ドラム及び画像形成装置
JP3320001B2 (ja) 導電ロールの製造方法
JP2007286498A (ja) 導電性ローラ
JP3070556B2 (ja) 導電ロール
JP2633054B2 (ja) 帯電部材およびそれを用いた電子写真装置
JP3284626B2 (ja) 帯電部材
JP3765431B2 (ja) 半導電性シリコーンゴムロール
JPH09302151A (ja) 半導電性部材
JP2001082452A (ja) 導電性ローラ
JP3070557B2 (ja) 導電ロール
JPH09244348A (ja) 帯電部材
JP3833504B2 (ja) 導電ローラ及びその製造方法
JP2007197541A (ja) 導電性付与剤及び導電性樹脂組成物