JPH084362B2 - 電線の中間ストリップ装置における切裂溝形成方法 - Google Patents

電線の中間ストリップ装置における切裂溝形成方法

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JPH084362B2
JPH084362B2 JP2144011A JP14401190A JPH084362B2 JP H084362 B2 JPH084362 B2 JP H084362B2 JP 2144011 A JP2144011 A JP 2144011A JP 14401190 A JP14401190 A JP 14401190A JP H084362 B2 JPH084362 B2 JP H084362B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ハーネス等を製造する際に使用される電
線の中間ストリップ装置における切裂溝形成方法に関す
る。
(従来の技術) 電線の中間部の被覆部を剥取る中間ストリップ装置が
近年多く提案されている。
この装置の最も一般的な構成は、第21図および第22図
に示すように、電線1の被覆部外周に切込みを入れるた
めの一対の切込カッター2(第21図)と、電線1の被覆
部に電線1の長手方向に沿ったスリット状の切裂溝を形
成するための一対の切裂カッター3(第22図)と、電線
1を保持して所定方向に移動自在な電線移動手段(図示
省略)とを備えている。
そして、第21図に示すように、まず電線移動手段によ
り電線1を所定位置で保持してから、電線1の中間スト
リップ領域の一端側の被覆部外周を切込カッター2によ
り切込んで切込部4を形成する。次に、電線移動手段に
より電線1を所定方向に移動させて、第22図に示すよう
に、電線1の中間ストリップ領域の一端側に切裂カッタ
ー3の先端を対向させる。その後、切裂カッター3によ
り中間ストリップ領域の一端側の被覆部を切込み、その
切込状態のまま上記電線移動手段により電線1をその長
手方向に沿って矢符P方向に移動させ、これにより中間
ストリップ領域の被覆部にその一端側から他端側にかけ
て上下2本のスリット状の切裂溝5(斜線に示す)を形
成する。
その後、電線移動手段により電線1を再度切込カッタ
ー2の位置に戻して、その切込カッター2により中間ス
トリップ領域の他端側の被覆部に切込みを形成する。
このように中間ストリップ領域の両端に切込部4を形
成するとともに、両切込部4間にスリット状の切裂溝5
を形成した後、例えば図示しない被覆部脱落手段により
中間ストリップ領域の被覆部を脱落させるようにしてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、切裂カッター3を電線1の被覆部に切
込ませる場合、その切込量は微小であるため、第23図に
示すように、被覆部の弾性圧縮変形により、切裂カッタ
ー3の被覆部への切込みが防げられる場合がある。この
状態で、電線1を移動させて切裂溝5を形成しようとし
ても、中間ストリップ領域の一端位置から他端位置まで
確実に切裂溝5が形成されず、切裂不良が発生して、中
間ストリップ領域の被覆部を剥取れないという問題が生
じる。
(発明の目的) この発明は、上記観点に基づいてなされたもので、切
裂不良のない切裂溝を形成できて、中間ストリップ領域
の被覆部を確実に剥取れる電線の中間ストリップ装置に
おける切裂溝形成方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、電線を把持しながら少なくとも前記電線
の長手方向に沿って移動自在な第1および第2クランプ
手段と、前記電線の中間ストリップ領域の一端側と他端
側の被覆部にそれぞれ切込みを入れるための切込カッタ
ーと、前記中間ストリップ領域の被覆部にその一端部か
ら他端側にかけてスリット状の切裂溝を形成するための
切裂カッターとを有する電線の中間ストリップ装置にお
ける切裂溝形成方法であって、上記目的を達成するた
め、前記中間ストリップ領域の一端側の被覆部を前記切
込カッターにより切込んだ状態で、前記両クランプ手段
により前記電線をその長手方向に沿って移動させること
により前記中間ストリップ領域の被覆部と他の領域の被
覆部とを切離した後、それら両被覆部間に前記切裂カッ
ターの先端を配置した状態で、前記両クランプ手段によ
り前記電線をその長手方向に沿って移動させることによ
り、前記中間ストリップ領域の被覆部に切裂溝を形成す
るようにしている。
(実施例) 第1図はこの発明の一実施例である切裂溝形成方法が
適用可能なハーネス製造装置を示す斜視図、第2図はそ
の側面図、第3図はその平面図、第4図はその要部斜視
図である。これらの図に示すように、この装置は、本願
出願人により既に出願されたハーネス製造装置(昭和63
年特許出願106014号)によりほぼ構成されており、2本
の電線600a,600bをそれぞれ同時に間欠的に送給する電
線送給手段50と、カッター部100と、それぞれ3次元方
向に移動自在で電線600a,600bを把持・解除自在な第1
および第2クランプ手段250,350と、第1および第2端
子圧着手段400,500と、排出手段550とを備える。この装
置では、第5図に示すように、両端に端子602が圧着さ
れて、中間ストリップ領域の被覆部が剥取られて芯線60
3が露出したハーネスが順次2本ずつ製造されるように
している。
すなわち、電線送給手段50には、電線送給ラインXa,X
bを挟んで上下に一対の搬送部51,51が設けられるととも
に、両搬送部51,51がそれぞれその一端に枢結された測
長ローラ52,52の回転軸を支点として揺動自在に構成さ
れる。そして、両搬送部51,51の他端にそれぞれ枢結さ
れた送給ローラ53,53で2本の電線600a,600bを挟持する
ように両搬送部51,51を揺動させた状態で電線送給モー
タ60(第3図)が駆動すると、両送給ローラ53,53が相
互に逆方向に回転して、2本の電線600a,600bが同時に
電線送給ラインXa,Xbに沿って矢符P方向に送給される
ように構成されている。
第1および第2クランプ手段250,350は、それぞれ電
線600a,600bを把持・解除自在な第1および第2クラン
プ200,300と、第1および第2クランプ200,300をそれぞ
れ3次元方向に移動自在に支持する第1および第2クラ
ンプ移動手段251,351とを有している。第1および第2
クランプ移動手段251,351において、基台201,301にそれ
ぞれ左右移動部202,302が矢符R,Sに示す左右方向に移動
自在に支持されるとともに、左右移動部202,302にそれ
ぞれ前後移動部203,303が矢符P,Qに示す前後方向に移動
自在にそれぞれ支持される。さらに、第1および第2ク
ランプ200,300が前後移動部203,303に矢符T,Uに示す上
下方向に昇降自在に支持される。また、左右移動部202,
302は基台201,301にそれぞれ取付けられたモータ204,30
4が駆動することにより動力伝達機構204a,304aを介して
左右方向に移動するように構成されている。さらに、前
後移動部203,303は図示しないモータが駆動することに
より、前後方向に移動するように構成されている。ま
た、第2クランプ300は、そのクランプ300と一方側の前
後移動部303との間に配置されたシリンダ305が駆動する
ことにより上下方向に昇降するように構成されている。
第4図に示すように、第1クランプ200には、電線送
給ラインXa,Xbに沿って送給される電線600a,600bをそれ
ぞれ挿通可能な電線挿通穴210,210がそれぞれ形成され
ており、その挿通穴210,210を通過する電線600a,600bを
それぞれ把持・解除できるように構成している。
第2クランプ300は、2本の電線600a,600bにそれぞれ
対応し、相互に対向して配置される2個の略L形の固定
爪306,306と、固定爪306,306のそれぞれの水平部に電線
送給ラインXa,Xbに対して直交する左右方向へ進退自在
に取付けられた可動爪307,307と、可動爪307,307をそれ
ぞれ進退駆動するためのシリンダ308,308とを有してい
る。そして、固定爪306,306のそれぞれの垂直部と可動
爪307,307との間にそれぞれ電線600a,600bを配置した状
態で、シリンダ308,308を駆動することにより可動爪30
7,307がそれぞれ進出すると、固定爪306,306と可動爪30
7,307とで電線600a,600bがそれぞれ把持されるととも
に、可動爪307,307がそれぞれ後退すると電線600a,600b
の把持がそれぞれ解除されるように構成されている。
第6図にカッター部100の正面図を示す。同図に示す
ように、カッター部100は、中央に電線挿通用開口102が
形成されたカッター本体101と、電線送給ラインXa,Xbを
挟んで上下に配置された一対の切断・切込カッター103,
103とその切断・切込カッター103,103を開閉駆動するた
めの第1駆動部104と、切断・切込カッター103,103に並
ぶように配置された上下一対の切裂カッター153,153
と、その切裂カッター153を開閉駆動するための第2駆
動部154とで構成されている。
第1駆動部104のボールネジ105は、その上部外周に右
ネジ領域105aが刻設されるとともに、下部外周に左ネジ
領域105bが刻設される。このボールネジ105がその軸方
向が上下方向に沿って配置されるようにして、上下両端
がそれぞれ軸受106を介してカッター本体101に回転自在
に支持される。さらに、ボールネジ105の下端にサーボ
モータM1の回転駆動軸が連結されて、サーボモータM1の
回転駆動軸の回転力がボールネジ105に伝達されるよう
に構成している。さらに、切断・切込カッター103,103
がそれぞれ取付けられたブラケット107,107は、鉛直軸
回りの回転を規制された状態でボールネジ105の右ネジ
領域105aおよび左ネジ領域105bにそれぞれ螺着される。
そして、上述したように、ボールネジ105が回転する
と、右ネジ領域105aおよび左ネジ領域105bに螺合されて
いるブラケット107,107が、ボールネジ105の回転方向に
応じ、ボールネジ105の軸方向に沿って相互に接離駆動
され、こうして、一対の切断・切込カッター103,103が
開閉駆動されるように構成されている。
一方、切裂カッター153側も上記とほぼ同様に構成さ
れている。すなわち、カッター本体101にボールネジ155
が軸受156を介して回転自在に支持されるとともに、切
裂カッター153,153がそれぞれ2枚ずつ取付けられたブ
ラケット157,157が、鉛直軸回りの回転を規制された状
態でそれぞれボールネジ155の右ネジ領域155aおよび左
ネジ領域155bに螺着される。そして、サーボモータM2の
駆動により上記と同様にしてブラケット157,157が接離
して、切裂カッター153,153が開閉するように構成され
ている。
第1図ないし第3図に示すように、排出手段550は、
支柱551と、支柱551の上端に固定され矢符R,Sに示す左
右方向に沿って配設されたレール552と、レール552にそ
のレール長手方向に沿って移動自在に支持される排出ク
ランプ553とを備える。そして、図示しない駆動手段の
駆動により排出クランプ553がレール552に沿って左右方
向に移動するとともに、排出クランプ553により後述す
る2本の切断電線を同時に把持・解除できるように構成
されている。
一方、このハーネス製造装置において、上記各駆動部
は、図示しない制御手段にそれぞれ接続されており、そ
の制御手段からの出力信号に基づいて、上記各駆動部の
駆動が制御されて、以下に説明するような動作が行われ
る。
次に、このハーネス製造装置の動作を第7図ないし第
20図の動作説明図に基づいて説明する。なお、動作開始
前における第1および第2クランプ200,300はそれぞれ
電線送給ラインXa,Xb上に配置され、それぞれ電線600a,
600bへの把持を解除した状態にあり、切断・切込カッタ
ー103および切裂カッター153はそれぞれ開成している。
さらに、排出手段550の排出クランプ553は第1図矢符R
に示す右方向に移動した位置で電線保持解除状態にあ
る。
この状態から、第7図に示すように、電線送給手段50
の送給ローラ53,53が電線600a,600bをそれぞれ挟持しな
がら回転して、電線600a,600bが電線送給ラインXa,Xbに
沿って矢符P方向に所定量送給される(第7図において
一方側の電線600a側のみを示す。第8図ないし第20図に
おいても同じ。)次に、第8図に示すように送給ローラ
53,53による電線600a,600bへの挟持が解除されるととも
に、第1および第2クランプ200,300により電線600a,60
0bが把持される。これにより、電線600a,600bの中間ス
トリップ領域における電線送給方向Pに対し下流側端部
位置に対応して切断・切込カッター103の先端がそれぞ
れ配置されることになる。
次に、第9図に示すように、切断・切込カッター103
により電線600a,600bが挟み込まれ、中間ストリップ領
域の下流側端部の被覆部全周が芯線に達するまで切込ま
れ、切込部610が形成される。
次に、この切込状態のまま、第10図に示すように、第
1および第2クランプ200,300が矢符P方向に少量だけ
移動し、中間ストリップ領域の下流側端部が切断・切込
カッター103により係止されながら上流側に押し込まれ
る。その結果、中間ストリップ領域の下流側端部の被覆
部が、それよりも下流側の被覆部から切り離されながら
圧縮されて、両被覆部間に隙間Eが形成される。
次に、切断・切込カッター103が開成してから、第11
図に示すように、第1および第2クランプ200,300がそ
れぞれ矢符Rに示す右方向へ所定量移動する。これによ
り、電線600a,600bの上記隙間Eに対応して切裂カッタ
ー153の先端がそれぞれ配置されることになる。つづい
て、第12図および第13図に示すように、切裂カッター15
3が閉成して、切裂カッター153の先端が上記隙間E内に
挿入される。この状態のまま、第14A図に示すように、
第1および第2クランプ200,300がそれぞれ矢符P方向
に所定量前進される。これにより、第14B図の平面図に
示すように中間ストリップ領域の下流側端部位置から上
流側端部位置にかけて上下2本のスリット状の切裂溝62
0がそれぞれ形成される。次に、切裂カッター153が開成
してから、第15図に示すように、第1および第2クラン
プ200,300がそれぞれ矢符Sに示す左方向に所定量だけ
移動して、電線600a,600bがそれぞれ電線送給ラインXa,
Xb上に配置される。これにより、電線600a,600bの中間
ストリップ領域の上流側端部位置に対応して切断・切込
カッター103の先端がそれぞれ配置されることになる。
次に、第16図に示すように、切断・切込カッター103が
閉成されて、切断・切込カッター103により電線600a,60
0bの中間ストリップ領域の上流側端部の被覆部全周が芯
線に達するまで切込まれ、切込部630が形成される。こ
の切込状態のまま、第17A図に示すように、第1および
第2クランプ200,300がそれぞれ矢符Qに示す後方へ所
定量移動される。これにより、中間ストリップ領域の被
覆部の上流側端部が切断・切込カッター103により係止
されながら下流側に押し込まれる。その結果、第17B図
の平面図に示すように、中間ストリップ領域の被覆部が
下流側に位置ずれして、下流側端部の被覆部がそれより
も下流側の被覆部に若干乗り上げる。
次に、切断・切込カッター103が開成された後、第18
図に示すように、第1および第2クランプ200,300が矢
符Q方向に後退し、これにより下流側へ位置ずれされた
中間ストリップ領域の被覆部の下流側端部に対応して切
断・切込カッター103の先端が対向することになる。
次に、第19A図に示すように、切断・切込カッター103
が電線600aを切込まない程度まで閉成される。この場
合、第19B図の平面図に示すように、切断・切込カッタ
ー103のV形部内周縁が、中間ストリップ領域の被覆部
の下流側端部に対向して配置されることになる。その
後、第20図に示すように、第1および第2クランプ200,
300がそれぞれ矢符P方向に前進する。これにより、中
間ストリップ領域の被覆部の下流側端部が切断・切込カ
ッター103により係止されながら上流側へ押し込まれ
る。その結果、中間ストリップ領域の被覆部が芯線603
から取り除かれる。
こうして、中間ストリップ領域の被覆部の剥取り処理
が完了し、この後、電線の端部切断処理と、端子圧着処
理が順次行なわれる。
すなわち、第20図の状態から、第1および第2クラン
プ200,300の電線600a,600bへの把持が解除されるととも
に、その電線600a,600bが送給ローラ53,53により挟持さ
れて電線送給ラインXa,Xbに沿って矢符P方向に所定量
送給される。
次に、電線600a,600bが第1および第2クランプ200,3
00により再び把持されるとともに、送給ローラ53,53に
よる電線600a,600bへの挟持が解除されてから、切断・
切込カッター103により電線600a,600bがそれぞれ切断さ
れる(電線の端部切断処理)。その後、第1クランプ20
0が矢符P方向に少量前進し、第1クランプ200に把持さ
れた電線(以下「残留電線」と称す)600a,600bの下流
側端部の被覆部全周が切断・切込カッター103により切
込まれる。そしてその切込状態のまま第1クランプ200
が矢符Q方向へ後退することにより、2本の残留電線60
0a,600bの下流側端部の被覆部が剥取られる。つづい
て、第1クランプ200が矢符Rに示す右方向に移動し
て、第1端子圧着手段400により2本の残留電線600a,60
0bの下流側剥取端部に端子602,602がそれぞれ圧着され
る。その後、第1クランプ200が矢符Sに示す左方向に
移動して、第1図に示す元の位置に戻る。
一方、残留電線600a,600bの下流側剥取端部に端子が
圧着されている間、第2クランプ300により把持されて
中間ストリップ領域が剥取られた電線の上流側端部の被
覆部が剥取られる。
次に、第2クランプ300が矢符Sに示す左方向に移動
し、第2端子圧着手段500により2本の切断電線(以下
「切断電流」と称す)の上流側剥取端部にそれぞれ端子
が圧着される。
その後、2本の切断電線がそれぞれ排出クランプ553
により把持されるとともに、第2クランプ300の切断電
線への把持がそれぞれ解除され、切断電線が第2クラン
プ300から排出クランプ553に引き渡される。つづいて、
排出クランプ553がレール552に沿って矢符Sに示す左方
向に移動してから、切断電線への把持が解除されて、2
本の切断電線が図示しない電線排出部にそれぞれ排出さ
れる。
一方、切断電線を排出クランプ553に引き渡した第2
クランプ300は、矢符Rに示す右方向に移動され、第1
図に示す元の位置に戻る。
このような動作が連続的に繰り返されて、中間ストリ
ップ領域の被覆部が剥取られ、しかも両端にそれぞれ端
子602が圧着されたハーネス(第5図)が順次2本ずつ
製造される。
このハーネス製造装置によれば、第9図ないし第14図
に示すように、中間ストリップ領域の被覆部に切裂溝62
0を形成する場合、切断・切込カッター103により、中間
ストリップ領域の被覆部を、他の領域の被覆部から切り
離し(第9図,第10図)、その後両被覆部間の隙間Eに
切裂カッター153の先端を挿入配置した状態で(第12
図)、電線600a,600bを移動させて切裂溝620を形成する
ようにしているため、切裂カッター153を被覆部に対し
所定深さの切込位置に正確に設定できる。このため、中
間ストリップ領域の被覆部にその一端側から他端側にか
けて精度良く切裂溝620が形成されて切裂不良が発生せ
ず、確実に中間ストリップ領域の被覆部を剥取ることが
できる。また、中間ストリップ領域の被覆部を電線600
a,600bから剥取る場合、第17図ないし第20図に示すよう
に、中間ストリップ領域の被覆部を切断・切込カッター
103により一旦下流側に位置ずれさせるようにしている
ため、これにより中間ストリップ領域の被覆部が芯線60
3から剥離される。このため、その後切断・切込カッタ
ー103により中間ストリップ領域の被覆部を上流側に移
動させた際に、確実に被覆部を芯線603から取り除くこ
とができる。
なお、上記実施例においては、両端に端子が圧着され
たハーネスを製造するハーネス製造装置にこの発明を適
用した場合について説明したが、それだけに限られず、
電線の中間ストリップ領域の被覆部を剥取るだけの中間
ストリップ装置にも、この発明を適用できる。
(発明の効果) 以上のように、この発明の電線の中間ストリップ装置
における切裂溝形成方法によれば、中間ストリップ領域
の被覆部と他の領域の被覆部とを切り離した後、両被覆
部間に切裂カッターを配置した状態で、電線をその長手
方向に移動させてスリット状の切裂溝を形成するように
しているため、切裂カッターを被覆部に対し所定深さの
切込位置に正確に設定できて、中間ストリップ領域の被
覆部に精度良く切裂溝を形成でき、その被覆部を確実に
剥取れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である切裂溝形成方法が適
用されたハーネス製造装置を示す斜視図、第2図はその
側面図、第3図はその平面図、第4図はその要部斜視
図、第5図は上記一実施例のハーネス製造装置により製
造されるハーネスを示す斜視図、第6図は上記ハーネス
製造装置の要部を示す正面図、第7図ないし第20図はそ
れぞれ上記ハーネス製造装置の動作を説明するための側
面図、第21図および第22図はそれぞれ従来の電線の中間
ストリップ装置を示す要部側面図、第23図はその装置の
課題を説明するための側面図である。 103……切断・切込カッター、 153……切裂カッター、 600a,600b……電線、 610,630……切込部、 620……切裂溝、 E……隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線を把持しながら少なくとも前記電線の
    長手方向に沿って移動自在な第1および第2クランプ手
    段と、前記電線の中間ストリップ領域の一端側と他端側
    の被覆部にそれぞれ切込みを入れるたの切込カッター
    と、前記中間ストリップ領域の被覆部にその一端側から
    他端側にかけてスリット状の切裂溝を形成するための切
    裂カッターとを有する電線の中間ストリップ装置におい
    て、 前記中間ストリップ領域の一端側の被覆部を前記切込カ
    ッターにより切込んだ状態で、前記両クランプ手段によ
    り前記電線をその長手方向に沿って移動させることによ
    り前記中間ストリップ領域の被覆部と他の領域の被覆部
    とを切離した後、それら両被覆部間に前記切裂カッター
    の先端を配置した状態で、前記両クランプ手段により前
    記電線をその長手方向に沿って移動させることにより、
    前記中間ストリップ領域の被覆部に切裂溝を形成するよ
    うにしたことを特徴とする電線の中間ストリップ装置に
    おける切裂溝形成方法。
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